JP4922674B2 - 構造物の基礎構造 - Google Patents

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Description

この発明は、構造物に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎と杭基礎とで抵抗する、構造物の基礎構造の技術分野に属する。
従来、構造物に作用する鉛直荷重及び水平荷重は、杭基礎構造の場合、杭のみで抵抗していると考えられて設計されるのが一般的である。しかし、実際には、直接基礎の底面には地盤が存在し、地盤も抵抗要素となり得る。そこで、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持するものとして設計することができれば、杭基礎の本数を減少させたり、杭径を小さくする等できるので、非常に経済的であることは明らかである。
しかし、パイルド・ラフト基礎で実施する場合には、摩擦杭を使用することにより杭と地盤とで鉛直荷重に対して抵抗することができるが、支持杭のように杭が支持地盤まで到達しており杭が沈下しない場合には、直接基礎の底面を地盤に確実に接触させない限り、地盤の抵抗は期待できない。すなわち、施工後に地盤沈下が発生した場合には、杭基礎で支えられた直接基礎と地盤との間に隙間ができて地盤反力がゼロとなるため、構造物に作用する全荷重は杭基礎のみで支持する状態となる。よって、従来は、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持する設計は採用されていなかった。
そこで、直接基礎の底面と地盤とを、地盤沈下が発生した場合でも確実に接触させる構造を実現することにより、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持する設計を可能とする技術が、種々開示されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
前記特許文献1には、構造物に接続される第一の挿通体と、この第一の挿通体に挿入される第二の挿通体と、両者のいずれか一方に設けられる摩擦発生手段とを備えた反力調整装置を用いた基礎構造が開示されている。ちなみに、前記摩擦発生手段は、油収容部を有し、該油収容部の油圧力によって該油収容部の壁体が第一の挿通体と第二の挿通体とのうちの他方の壁面を押圧し、第一の挿通体と第二の挿通体との間の挿通時における摩擦力を高める構成で実施されている(同文献1の請求項1、図3等を参照)。
この特許文献1によると、建物直下の地盤が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下し、杭で支持される荷重が増加するものの、摩擦発生手段の油圧力を調整して第一の挿通体と第二の挿通体とを挿通させることにより、直接基礎の底面と地盤とを接触させる構造を実現することにより、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持する設計を可能としている(同文献1の段落[0041]等を参照)。
前記特許文献2には、基礎底版に貫通する穴部を有し、この穴部内に杭基礎の杭頭部が配置され、この杭基礎の上端部と前記穴部の内周壁の間に杭反力調整装置を設けた基礎構造が開示されている。ちなみに、前記杭反力調整装置は、断面略J字状の金属製変形部材を備え、その一端側が杭基礎の上部に固定されると共に他端側が基礎底版又は基礎底版上の支持金物に固定される構成で実施されている(同文献2の請求項1及び4、図2等を参照)。
この特許文献2によると、地震等により基礎底版に作用する荷重が増加すると、変形部材の湾曲部が塑性変形域に達して変形し、杭基礎の杭反力が所定値(杭基礎の許容支持力)以上に上昇することはなく、杭基礎で支持しきれない荷重は、基礎底版の下面の地盤反力で支持することにより、直接基礎の底面と地盤とを、地盤沈下が発生した場合でも確実に接触させる構造を実現することにより、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持する設計を可能としている(同文献2の段落[0010]、[0053]、図4等を参照)。
特開2002−121752号公報 特開平10−231525号公報
特許文献1に係る技術は、第一の挿通体と第二の挿通体と摩擦発生手段とから構成され、前記摩擦発生手段は、油収容部とこれに充填される油と油収容部内の油圧を調整する油圧調整バルブとから成り、前記油収容部は、鋼管、環状板、膜から成るなど、機構が大変複雑で部材点数が多く、不経済に過ぎるという問題があった(同文献1の段落[0015]〜[0020]等を参照)。また、機構が複雑であるが故に故障が懸念され、故障した場合には部品交換等の修理が面倒で、コストが更に嵩むという問題もあった。
特許文献2に係る技術は、杭反力調整装置は、断面J字状の金属製変形部材を備え、該変形部材の上端部はアンカーボルトを介して穴部の内周壁の上部に固定され、下端部はボルトを介して杭基礎の外周壁の上部に固定されることにより杭基礎の周方向に沿って複数個配設されるなど(同文献2の段落[0007]等を参照)、やはり部材点数が多く、取付作業が面倒で、不経済であるという問題があった。また、基礎底版の上方への杭基礎の突出を許容する構造としたり(図4参照)、基礎底版の上面に支持金物等を取り付けて実施したりするので(図5参照)、基礎底版上をフラットに形成できないなど基礎底版上の施工に様々な制約が課されるという問題もあった。
本発明の目的は、直接基礎の底面と地盤とを、地盤沈下が発生した場合でも確実に接触させる構造を実現することにより、杭反力と地盤反力とで構造物に作用する全荷重を支持する設計を可能とすることは勿論、簡易でシンプルな構造で実施することにより、非常に経済的な構造物の基礎構造を提供することにある。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る構造物の基礎構造は、構造物1に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎2と杭基礎3とで抵抗する、構造物1の基礎構造であって、
直接基礎2は地盤6上に支持されており、杭基礎3の杭頭部3aとの接合部位に空洞部4が設けられ、同空洞部4内に前記杭基礎3の杭頭部3aが上端に隙間Hを空けて配置されていること、
前記隙間Hは、推定される地盤沈下量より長く設定されていること、
直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとは、杭基礎3に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材5で接合されていること、
前記エネルギー吸収部材5は、前記杭頭部3aに複数段配置され、その内側部は前記杭頭部3aの外周面に沿って一体化され、その外側部分は、前記直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aに埋め込んで一体化されて、前記直接基礎2と前記杭基礎3とは前記エネルギー吸収部材5を介して一体的に接合されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構造物の基礎構造において、前記エネルギー吸収部材5は、鋼材5、15、又はスタッドボルト25であることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した構造物の基礎構造において、前記隙間Hには、発泡ウレタン、発泡スチロール等の発泡材が充填されていることを特徴とする。
本発明に係る構造物の基礎構造は、下記する効果を奏する。
1)杭基礎3に一定値以上の鉛直荷重が作用すると、エネルギー吸収部材5…が塑性変形し、杭基礎3には一定値以上の鉛直荷重は伝達されず、それ以上の鉛直荷重はすべて直接基礎2に流れることにより、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保する構造を実現できる。例えば、前記一定値を杭基礎3の長期支持力相当に設定しそれ以上の力が作用すると前記エネルギー吸収部材5…が塑性変形するようにしておくと、構造物1直下の地盤6が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下して杭基礎3で支持される鉛直荷重が増加するものの、前記エネルギー吸収部材5…が塑性変形することにより直接基礎2が沈下するので、直接基礎2の底面と地盤6とを確実に接触させることができる。よって、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保することができるので、杭反力と地盤反力とで構造物1に作用する全荷重を支持する設計を可能とするだけでなく、杭基礎3の支持力を所定の値に設定して実施することができるので、杭基礎3の軸力及び直接基礎2の接地圧を計画的に設計することができる。
2)直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとをエネルギー吸収部材5…で接合するだけの構造なので、簡易でシンプルな構造で実施できるのみならず、施工性に優れており、非常に経済的である。
3)エネルギー吸収部材5…の塑性変形を利用することができるので、地震動に対しての減衰効果も期待できる。
4)杭基礎3の支持力の上限値を設定できるだけでなく、引き抜きに対しても杭基礎3への負担を低減させることができる。
本発明に係る構造物の基礎構造は、上述した発明の効果を奏するべく、以下のように実施される。
図1と図2は、請求項1に記載した構造物の基礎構造を示している。この基礎構造10は、構造物1に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎2と杭基礎3とで抵抗する構成であり、直接基礎2は地盤6上に支持されており、杭基礎3の杭頭部3aとの接合部位に空洞部4が設けられ、同空洞部4内に前記杭基礎3の杭頭部3aが上端に隙間Hを空けて配置され、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとは、杭基礎3に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材5で接合されている。
前記直接基礎2は、直接基礎、基礎梁とフーチングから成る基礎、或いは基礎底版など、地盤6上に直接設けられる基礎部を指す。前記杭基礎3は、鉄筋コンクリート杭で実施しているが、これに限定されず、鋼管杭、PHC等の所謂支持杭であればよく、杭の種類は特に限定されない。
前記直接基礎2に設けた空洞部4は、その内部に杭基礎3の杭頭部3aが設置可能な大きさ、即ち杭頭部3aの外径に応じ、適宜設計変更されて実施される。具体的に、空洞部4の内径と杭頭部3aの外径との関係は、杭頭部3aが鉛直方向にスライド可能な構成であれば、面タッチ状態でも実施は可能である。ちなみに本実施例では、空洞部4の内径と杭頭部3aの外径と間に数cm程度の隙間を設けて実施している。また、空洞部4の凹み深さと杭頭部3aの挿入深さの関係は、鉛直方向に隙間Hを確保した状態で水平荷重を確実に伝達できる構成であれば特に限定されない。前記隙間Hは、予め地盤調査から地盤沈下量は推定できるので、少なくとも前記地盤沈下量よりは深く(長く)設定して実施される。前記隙間Hは、例えば、2〜5cm程度で実施するのが一般的であると考えられるが、地盤性状等に応じて適宜設計変更することは勿論可能である。
前記エネルギー吸収部材5は、図3に示したように、ある一定値(F)以上のせん断強度を超えると塑性変形する部材を使用する。本実施例では環状の鋼材5を使用し(請求項2記載の発明)、その内側壁部は前記杭頭部3aの外周面に沿って一体化され、その外側部分は、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aに埋め込んで一体化され、これにより前記内壁部4aと杭頭部3aとは前記鋼材(エネルギー吸収部材)5を介して一体的に接合される。なお、図示例に係る鋼材5は、前記杭頭部3aに上下2段に配置して実施しているがこれに限定されず、1段でも、上下3段以上でも勿論実施できる。
前記直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとを環状の鋼材(エネルギー吸収部材)5を介して一体的に接合する手法は、種々考えられる。本実施例では、杭基礎3として鉄筋コンクリート杭3を使用しているが、既製杭で実施する場合には、予め環状の鋼材5を杭頭部3aに一体化して製作した鉄筋コンクリート杭3を地盤中に打設する。そして、直接基礎2構築用の型枠内に前記鋼材5の外側部分を組み込み、同型枠内にコンクリートを打設して直接基礎2を構築することにより、前記内周壁4aと杭頭部3a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎3とを鋼材5(エネルギー吸収部材)を介して一体化するのである。一方、場所打ちコンクリート杭で実施する場合には、直接基礎2構築用の型枠内に組み込んだ前記鋼材5を、構築する杭基礎3の杭頭部3aを取り囲むように位置決めし、杭基礎用のコンクリートを打設することにより、前記内周壁4aと杭頭部3a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎3とを鋼材(エネルギー吸収部材)5を介して一体化するのである。
よって、この構造物1の基礎構造10によれば、杭基礎3に一定値(F)以上の鉛直荷重(軸力)が作用すると、前記鋼材(エネルギー吸収部材)5が塑性変形し、杭基礎3には一定値(F)以上の鉛直荷重は伝達されず、それ以上の鉛直荷重はすべて直接基礎2に流れることにより、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保する構造を実現できる。例えば、前記一定値を杭基礎3の長期支持力相当に設定しそれ以上の力が作用すると前記鋼材5の塑性変形が始まるようにしておく。このような状態のもとで、構造物1直下の地盤6が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下して杭基礎3で支持される荷重が増加するものの、前記鋼材5が塑性変形することにより直接基礎2が前記隙間Hの範囲内で沈下して、直接基礎2の底面と地盤6とを確実に接触させることができる。また、前記隙間Hは予め地盤調査から推定した地盤沈下量に基づいて設定されているので、接触状態を恒常的に実現することができる。よって、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保することができるので、杭反力と地盤反力とで構造物1に作用する全荷重を支持する設計を可能とすることができるのである。
ちなみに、一例として、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎3に作用しないようにしたい場合、杭基礎3の杭直径を2.0m、鋼材(エネルギー吸収部材)5の連結部の厚さ(d)を0.03mとすることにより、鋼材5のせん断耐力は、2.0×3.14(π)×τmax(F/√3、F=215,000kN/m2とする。)=23,386kNとなり、その結果、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎3に作用させないようにする構造設計ができる。図示例に係る鋼材5は、上下2段で実施しているので、鋼材5の厚さ(d)はそれぞれ0.03/2=0.015mで実施する。
[参考例1]
図4A、Bは、構造物1の基礎構造10の参考例1を示している。この参考例1に係る基礎構造10は、上記実施例1に係る基礎構造10と比して、杭基礎3を鋼管杭13で実施していること、及びエネルギー吸収部材5を鉛直方向に細長い鋼材15を複数本用いて実施していることが主に相違する。その他の直接基礎2等については、上記実施例1で説明した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
即ち、参考例1に係る構造物1の基礎構造10もまた、構造物1に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎2と杭基礎13とで抵抗する構成であり、直接基礎2は地盤6上に支持されており、杭基礎13の杭頭部13aとの接合部位に空洞部4が設けられ、同空洞部4内に前記杭基礎13の杭頭部13aが上端に隙間Hを空けて配置され、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎13の杭頭部13aとは、杭基礎13に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材15で接合されている。
前記直接基礎2に設けた空洞部4の内径及び凹み深さと、杭基礎13の杭頭部13aの外径及び挿入深さとの関係は、実施例1とほぼ同様の調整、設計が図られている。前記隙間Hも同様に、予め地盤調査から地盤沈下量は推定できるので、少なくとも前記地盤沈下量よりは深く設定して実施している。
前記エネルギー吸収部材15も実施例1と同様に、図3に示したように、ある一定値(F)以上のせん断強度を超えると塑性変形する部材を使用する。本参考例1では鉛直方向に細長い鋼材15を8本用い、杭基礎13の杭頭部13aの外周面にほぼ等間隔に放射状に配置して一体化され(図4B参照)、その外縁部分は、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aに一体化され、これにより、前記内壁部4aと杭頭部3aとは前記鋼材(エネルギー吸収部材)15を介して一体的に接合される。
前記直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎13の杭頭部13aとを前記鋼材(エネルギー吸収部材)15を介して一体的に接合する手法は、種々考えられる。本参考例1では、杭基礎13として鋼管杭13を使用しているので、工場又は現場で、鉛直方向に細長い鋼材15を溶接等の接合手段で杭頭部13aに接合した鋼管杭13を地盤6中に打設する。なお、前記接合作業は鋼管杭13を地盤6中に打設した後でも実施できる。そして、直接基礎2構築用の型枠内に前記鋼材15の外縁部分を組み込み、同型枠内にコンクリートを打設して直接基礎2を構築することにより、前記内周壁4aと杭頭部13a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎13とを鋼材(エネルギー吸収部材)15を介して一体化するのである。
よって、この構造物1の基礎構造10によれば、杭基礎13に一定値(F)以上の鉛直荷重(軸力)が作用すると、前記鋼材(エネルギー吸収部材)15が塑性変形し、杭基礎13には一定値(F)以上の鉛直荷重は伝達されず、それ以上の鉛直荷重はすべて直接基礎2に流れることにより、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保する構造を実現できる。例えば、前記一定値を杭基礎13の長期支持力相当に設定しそれ以上の力が作用すると前記鋼材15の塑性変形が始まるようにしておく。このような状態のもとで、構造物1直下の地盤6が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下して杭基礎13で支持される荷重が増加するものの、前記鋼材15が塑性変形することにより直接基礎2が前記隙間Hの範囲内で沈下して、直接基礎2の底面と地盤6とを確実に接触させることができる。また、前記隙間Hは予め地盤調査から推定した地盤沈下量に基づいて設定されているので、接触状態を恒常的に実現することができる。よって、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保することができるので、杭反力と地盤反力とで構造物1に作用する全荷重を支持する設計を可能とすることができるのである。
ちなみに、一例として、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎13に作用しないようにしたい場合、杭基礎13の杭直径を2.0m、鋼材15の幅寸(d)を0.03m、鉛直方向の長さを0.75mとすることにより、8本の鋼材15のせん断耐力は、0.03×0.75×8×τmax(F/√3、F=215,000kN/m2とする)=22,343kNとなり、その結果、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎13に作用させないようにする構造設計ができる。
図5A、Bは、請求項1に記載した構造物の基礎構造のバリエーションを示している。この実施例に係る基礎構造10は、上記実施例1に係る基礎構造10と比して、杭基礎3を鋼管杭13で実施していること、及びエネルギー吸収部材5を、スタッド25(請求項2記載の発明)を複数本用いて実施していることが主に相違する。その他の直接基礎2等については、上記実施例1で説明した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
即ち、実施例に係る構造物1の基礎構造10もまた、構造物1に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎2と杭基礎13とで抵抗する構成であり、直接基礎2は地盤6上に支持されており、杭基礎13の杭頭部13aとの接合部位に空洞部4が設けられ、同空洞部4内に前記杭基礎13の杭頭部13aが上端に隙間Hを空けて配置され、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎13の杭頭部13aとは、杭基礎13に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材25で接合されている(請求項1記載の発明)。
前記直接基礎2に設けた空洞部4の内径及び凹み深さと、杭基礎13の杭頭部13aの外径及び挿入深さとの関係は、実施例1とほぼ同様の調整、設計が図られている。前記隙間Hも同様に、予め地盤調査から地盤沈下量は推定できるので、少なくとも前記地盤沈下量よりは深く設定して実施している。
前記エネルギー吸収部材25も実施例1と同様に、図3に示したように、ある一定値(F)以上のせん断強度を超えると塑性変形する部材を使用する。本実施例ではスタッド25を32本用い、杭基礎13の杭頭部13aの外周面にほぼ等間隔に放射状に8本配置し、鉛直方向に4本ずつ配置して一体化され、その太径部は、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aに埋め込んで一体化され、これにより、前記内周壁4aと杭頭部13aとは前記杭頭部13aに複数段配置したスタッド(エネルギー吸収部材)25を介して一体的に接合される。なお、図示例に係るスタッド25は、計32本で実施しているがこれに限定されず、スタッド25の種類、所要のせん断耐力の大きさ等に応じて適宜増減して実施することができる。
前記直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎13の杭頭部13aとをスタッド(エネルギー吸収部材)25を介して一体的に接合する手法は、種々考えられる。本実施例では、杭基礎13として鋼管杭13を使用しているので、工場又は現場で、スタッド25を溶接等の接合手段で杭頭部13aにほぼ水平に接合した鋼管杭13を地盤6中に打設する。なお、前記接合作業は鋼管杭13を地盤6中に打設した後でも実施できる。そして、直接基礎2構築用の型枠内に前記スタッド25の太径部を組み込み、同型枠内にコンクリートを打設して直接基礎2を構築することにより、前記内周壁4aと杭頭部13a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎13とをスタッド(エネルギー吸収部材)25を介して一体化するのである。
よって、この構造物1の基礎構造10によれば、杭基礎13に一定値(F)以上の鉛直荷重(軸力)が作用すると、前記スタッド(エネルギー吸収部材)25が塑性変形し、杭基礎13には一定値(F)以上の鉛直荷重は伝達されず、それ以上の鉛直荷重はすべて直接基礎2に流れることにより、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保する構造を実現できる。例えば、前記一定値を杭基礎13の長期支持力相当に設定しそれ以上の力が作用すると前記スタッド25の塑性変形が始まるようにしておく。このような状態のもとで、構造物1直下の地盤6が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下して杭基礎13で支持される荷重が増加するものの、前記スタッド25が塑性変形することにより直接基礎2が前記隙間Hの範囲内で沈下して、直接基礎2の底面と地盤6とを確実に接触させることができる。また、前記隙間Hは予め地盤調査から推定した地盤沈下量に基づいて設定されているので、接触状態を恒常的に実現することができる。よって、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保することができるので、杭反力と地盤反力とで構造物1に作用する全荷重を支持する設計を可能とすることができるのである。
ちなみに、一例として、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎13に作用しないようにしたい場合、杭基礎13の杭直径を2.0m、スタッド耐力を1本当たり700kNとすることにより、32本のスタッド25のせん断耐力は、700×32=22,400kNとなり、その結果、25,000kN以上の鉛直荷重を杭基礎13に作用させないようにする構造設計ができる。
[参考例2]
図6A、Bは、構造物1の基礎構造10の参考例2を示している。この参考例2に係る基礎構造10は、上記実施例1に係る基礎構造10と比して、エネルギー吸収部材5を、蛇腹状の超塑性合金35で実施していることが主に相違する。その他の直接基礎2、杭基礎3等については、上記実施例1で説明した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
即ち、参考例2に係る構造物1の基礎構造10もまた、構造物1に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎2と杭基礎3とで抵抗する構成であり、直接基礎2は地盤6上に支持されており、杭基礎3の杭頭部3aとの接合部位に空洞部4が設けられ、同空洞部4内に前記杭基礎3の杭頭部3aが上端に隙間Hを空けて配置され、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとは、杭基礎3に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材35で接合されている。
前記直接基礎2に設けた空洞部4の内径及び凹み深さと、杭基礎3の杭頭部3aの外径及び挿入深さとの関係は、実施例1とほぼ同様の調整、設計が図られている。前記隙間Hも同様に、予め地盤調査から地盤沈下量は推定できるので、少なくとも前記地盤沈下量よりは深く設定して実施される。
前記エネルギー吸収部材35も実施例1と同様に、図3に示したように、ある一定値(F)以上のせん断強度を超えると塑性変形する部材を使用する。本実施例では蛇腹状の超塑性合金35を用い、その内周壁部分は、杭基礎3の杭頭部3aの外周部全面にわたって一体化され、その外周部分は、直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aの全面にわたって一体化され、これにより、前記内周壁4aと杭頭部3aとは前記超塑性合金(エネルギー吸収部材)35を介して一体的に接合される。
前記直接基礎2の空洞部4を形成する内壁部4aと杭基礎3の杭頭部3aとを前記超塑性合金(エネルギー吸収部材)35を介して一体的に接合する手法は、種々考えられる。本参考例2では、杭基礎3として鉄筋コンクリート杭3を使用しているが、既製杭で実施する場合には、予め蛇腹状の超塑性合金35を杭頭部3aに一体化して製作した鉄筋コンクリート杭3を地盤中に打設する。そして、直接基礎2構築用の型枠内に前記超塑性合金35の外周側部分を組み込み、同型枠内にコンクリートを打設して直接基礎2を構築することにより、前記内周壁4aと杭頭部3a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎3とを蛇腹状の超塑性合金(エネルギー吸収部材)35を介して一体化するのである。一方、場所打ちコンクリート杭で実施する場合には、直接基礎2構築用の型枠内に組み込んだ前記超塑性合金35を、構築する杭基礎3の杭頭部3aを取り囲むように位置決めし、杭基礎用のコンクリートを打設することにより、前記内周壁4aと杭頭部3a、ひいては前記直接基礎2と杭基礎3とを蛇腹状の超塑性合金(エネルギー吸収部材)35を介して一体化するのである。
ちなみに、本参考例2では、前記超塑性合金35は降伏強度が小さいので、図示例のように、前記空洞部4を形成する内壁部4aと杭頭部3aの全面にわたって設けるほか、蛇腹状に形成することにより、せん断耐力を増大させる工夫が施されている。
よって、この構造物1の基礎構造10によれば、杭基礎3に一定値(F)以上の鉛直荷重(軸力)が作用すると、前記蛇腹状の超塑性合金(エネルギー吸収部材)35が塑性変形し、杭基礎3には一定値(F)以上の鉛直荷重は伝達されず、それ以上の鉛直荷重はすべて直接基礎2に流れることにより、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保する構造を実現できる。例えば、前記一定値を杭基礎3の長期支持力相当に設定しそれ以上の力が作用すると前記超塑性合金35の塑性変形が始まるようにしておく。このような状態のもとで、構造物1直下の地盤6が圧密等の沈下を生じると地盤反力は低下して杭基礎3で支持される荷重が増加するものの、前記超塑性合金35が塑性変形することにより直接基礎2が前記隙間Hの範囲内で沈下して、直接基礎2の底面と地盤6とを確実に接触させることができる。また、前記隙間Hは予め地盤調査から推定した地盤沈下量に基づいて設定されているので、接触状態を恒常的に実現することができる。よって、地盤6に対する直接基礎2の接地圧を確実に確保することができるので、杭反力と地盤反力とで構造物1に作用する全荷重を支持する設計を可能とすることができるのである。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。例えば、前記杭基礎3、13、の杭頭部3a、13aの上端に設ける隙間Hに、杭基礎3の剛性に対して柔らかい発泡ウレタン、発泡スチロール等の発泡材を充填して実施することもできる。
構造物の基礎構造を概略的に示した立断面図である。 Aは、実施例1に係る構造物の基礎構造の要部を示した立断面図であり、Bは、杭基礎の杭頭部にエネルギー吸収部材を一体的に設けた状態を示した平面図である。 エネルギー吸収部材における荷重と変形との関係を示したグラフである。 Aは、参考例1に係る構造物の基礎構造の要部を示した立断面図であり、Bは、杭基礎の杭頭部にエネルギー吸収部材を一体的に設けた状態を示した平面図である。 Aは、実施例に係る構造物の基礎構造の要部を示した立断面図であり、Bは、杭基礎の杭頭部にエネルギー吸収部材を一体的に設けた状態を示した平面図である。 Aは、参考例2に係る構造物の基礎構造の要部を示した立断面図であり、Bは、杭基礎の杭頭部にエネルギー吸収部材を一体的に設けた状態を示した平面図である。
1 構造物
2 直接基礎
3 杭基礎(鉄筋コンクリート杭)
3a 杭頭部
4 空洞部
4a 空洞部の内壁部
5 環状の鋼材(エネルギー吸収部材)
10 基礎構造
13 杭基礎(鋼管杭)
13a 杭頭部
15 鉛直方向に細長い鋼材(エネルギー吸収部材)
25 スタッド(エネルギー吸収部材)
35 蛇腹状の超塑性合金(エネルギー吸収部材)
H 隙間

Claims (3)

  1. 構造物に作用する鉛直荷重及び水平荷重を直接基礎と杭基礎とで抵抗する、構造物の基礎構造であって、
    直接基礎は地盤上に支持されており、杭基礎の杭頭部との接合部位に空洞部が設けられ、同空洞部内に前記杭基礎の杭頭部が上端に隙間を空けて配置されていること、
    前記隙間は、推定される地盤沈下量より長く設定されていること、
    直接基礎の空洞部を形成する内壁部と杭基礎の杭頭部とは、杭基礎に一定大きさの鉛直荷重が作用すると塑性変形するエネルギー吸収部材で接合されていること、
    前記エネルギー吸収部材は、前記杭頭部に複数段配置され、その内側部は前記杭頭部の外周面に沿って一体化され、その外側部分は、前記直接基礎の空洞部を形成する内壁部に埋め込んで一体化されて、前記直接基礎と前記杭基礎とは前記エネルギー吸収部材を介して一体的に接合されていることを特徴とする、構造物の基礎構造。
  2. 前記エネルギー吸収部材は、鋼材、又はスタッドボルトであることを特徴とする、請求項1に記載した構造物の基礎構造。
  3. 前記隙間には、発泡ウレタン、発泡スチロール等の発泡材が充填されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した構造物の基礎構造。
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