JP4921607B2 - 帯電部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、表面自由エネルギーを低く保ったまま、表面硬度を高め、長期の使用によっても表面が傷付き難く、かつ、表面にトナー等が付着しにくい帯電部材およびその製造方法を提供することにある。
(1)下記化学式(1)で表される化合物とバインダーポリマーとを含む混合物を得る工程と、
(2)導電性支持体上に該混合物の層を形成する工程と、
(3)該混合物の層中の化学式(1)で表される化合物をブリードさせ、該混合物の層の表面に下記化学式(1)で表される化合物を偏在させる工程と、
(4)該混合物の層の表面に偏在させた下記化学式(1)で表される化合物を硬化させて、表面層を形成する工程と、を有する帯電部材の製造方法が提供される:
本発明に係る帯電部材は、導電性支持体と、導電性支持体の外側に設けられた導電性弾性層と、導電性弾性層の外側に設けられた表面層とを有する。図2は本発明に係るローラ形状の帯電部材(以降、「帯電ローラ」と称する)の軸に直交する方向の断面図である。帯電ローラ1は導電性支持体11と、その外周に設けられた導電性の弾性層12と、導電性弾性層12の外周に設けられた表面領域13とを具備する。なお、弾性層は複数の層からなっていてもよい。但し、生産性の観点から導電性の弾性層は単層とすることが好ましい。
導電性弾性層は、後述するバインターポリマーに対して、導電性粒子等の必要な添加剤を混合(分散)した弾性層形成用未加硫ゴム混合物を用いて形成される。また、導電性弾性層は、弾性層形成用未加硫ゴム材料の加硫物(硬化物)であることができる。なお、導電性弾性層は、上記化学式(1)で表される化合物(フッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステル)の硬化物を含有していても良い。
導電性弾性層の主たる構成材料であるバインダーポリマーとして、帯電部材の実使用温度範囲でゴム弾性を示す材料を適宜用いることができる。
天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体ゴム(EPDM)、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水添物(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)等。
また、弾性層には、その電気抵抗を調整する目的で導電剤を含有させることが好ましい。
導電剤の具体例を以下に挙げる。
カーボンブラック、グラファイト等の炭素材料;
酸化チタン、酸化錫等の酸化物;
Cu、Ag等の金属;酸化物や金属を粒子表面に被覆して導電化した導電粒子等の電子導電剤や、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質;
ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤;
ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤;
過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩;
トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。
(A)未加硫の弾性層形成用未加硫ゴム混合物を押出機によりチューブ状に押出成形し、これを加硫缶で加硫成形したものに導電性支持体を圧入後、表面を研磨して所望の外径とする方法。
(B)未加硫の弾性層形成用未加硫ゴム材料を、クロスヘッドを装着した押出機により、導電性支持体を中心に円筒形に共押出し、所望の外径の金型内部に固定、加硫後、成形体を得る方法。
本発明に係る表面領域13とは、導電性弾性層との間に明確な界面を有する表面層だけでなく、導電性弾性層との間に明確な界面を有しないものの、帯電部材の表面側に、下記化学式(1)で示されるモノマーの硬化物がより多く存在している領域をも包含する。
その硬化方法としては、例えば、加熱、紫外線照射、および電子線照射等を挙げることができる。
特に、化学式(1)中、nとmとの合計が4であり、xおよびyがいずれも1である、下記化学式(2)、(3)、または(4)で表される化合物はいずれも、以下の点からより好ましい。
即ち、上記化学式(1)で表される材料を溶剤に溶解または分散させた液を、ディッピング、リング塗工、ビーム塗工、ロールコーター、スプレー等の公知の塗工方法によって、導電性弾性層表面にコーティングする。その後、加熱による重合硬化、紫外線や電子線の照射等により硬化させる方法。
即ち、まず弾性層形成用未加硫ゴム材料にあらかじめ化学式(1)で表される材料を混合させて混合物を得る。この混合物の層を導電性支持体上に成形後、混合物の層中の化学式(1)で表される材料をブリードさせ、混合物の層の表面に偏在させる。その後、ブリードさせた化学式(1)で表される材料を硬化し、表面領域を形成する方法(以下「ブリード法」と称する)。
すなわち、本発明に係る帯電部材の製造方法は下記(C)乃至(F)の工程を有する。
(C)化学式(1)で表されるフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルとバインダーポリマーとを含むゴム混合物を得る工程。
(D)導電性支持体上に前記ゴム混合物の層を成形する工程。
(E)ゴム混合物の層中の化学式(1)で表されるフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルをブリードさせ、混合物の層の表面にフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルを偏在させるブリード工程。
(F)混合物の層の表面に偏在させた化学式(1)で表されるフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させ、表面層を形成する工程。
なお、ゴム混合物中のバインダーポリマーによっては、工程(D)および工程(E)の間に、ゴム混合物の層中のバインダーポリマーの加硫工程を設ける。
また、導電性弾性層を複数層からなる構成にする場合は、最外の導電性弾性層に化学式(1)で表される化合物を混合させブリードさせることで、表面層を形成させる事ができる。
図1に、本発明に係る電子写真装置の概略断面図を示す。図1において、21は被帯電体としての電子写真感光体である。電子写真感光体21は、アルミニウムなどの導電性を有する支持体21bと、支持体21b上に形成した感光層21aとを備え、かつ、ドラム形状を有する。そして、電子写真感光体21は、支軸21cを中心に図上時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
以下に、本発明に係るフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルの合成例を示す。
表1の材料をトルエン100mlとシクロヘキサン70mlとの混合溶媒に溶解した。
1H NMR:δ(CDCl3)4.94(−CH2−,s,4H),5.96−6.53(CH2=CH−,m,6H)
なお、1H NMRの測定条件を以下に示す。
測定装置、FTNMR装置:「JNM−EX400」(商品名、日本電子(株)製)。
測定周波数:400MHz。
パルス条件:5.0μS。
データポイント:32768。
周波数範囲:10500Hz。
積算回数:16回。
測定温度:室温。
フッ素置換脂環基含有ポリオールをパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,2−ジメタノール65gからパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,2−ジエタノール61gに変更した。それ以外は合成例1と同様にして、パーフルオロ(シクロヘキサン)−1,2−ジエタノールジアクリレート(化合物B)を得た。
フッ素置換脂環基含有ポリオールをパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,2−ジメタノール65gからパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,3−ジメタノール65gに変更した。それ以外は、合成例1と同様にして、パーフルオロ(シクロヘキサン)−1,3−ジメタノールジアクリレート(化合物C)を得た。
フッ素置換脂環基含有ポリオールをパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,2−ジメタノール65gからパーフルオロ(シクロヘキサン)−1,4−ジメタノール65gに変更した。それ以外は、合成例1と同様にして、パーフルオロ(シクロヘキサン)−1,4−ジメタノールジアクリレート(化合物D)を得た。
表3に示す材料を、6リットル加圧ニーダー:「TD6−15MDX」(商品名、トーシン社製)にて混合して、未加硫ゴム混合物Aを得た。混合条件としては、充填率を70vol%、ブレード回転数を35rpmとし、混合時間を16分とした。
直径6mm、長さ252mmの円柱形の導電性支持体(株式会社ミクロン精工製、鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部228mmに導電性加硫接着剤:「メタロックU−20」(商品名、東洋化学研究所製)を塗布し、温度80℃で30分間乾燥した。
次に、未加硫ゴム混合物Cを、クロスヘッド付き押出成形機を用いて導電性支持体の周面に円筒状に押し出して、導電性支持体の外周に未加硫ゴム混合物Cの層がコーティングされた未加硫ゴムローラを作製した。
押出成形機は、シリンダー径45mm、L/D=20のものを用いた。また、押出の際のクロスヘッドの温度を100℃、シリンダー部分の温度を110℃、スクリューの温度を110℃とした。
さらに、加硫ゴム層の表面を研磨機(商品名:LEO−600−F4−BME、水口製作所製)で研磨し、端部直径8.40mm、中央部直径8.50mmのクラウン形状の加硫ゴム層を有するゴムローラを得た。
帯電ローラ1の表面および表面から深さ方向に0.5mmの部分について、赤外吸収スペクトル分析を行った。分析には、顕微IR(商品名AIM−8000R、島津製作所製)を接続した分析装置(商品名:FTIR−8300、島津製作所製)を用い、ゲルマニウムプリズムを使用して全反射測定法(ATR法)にて行った。
この時、NBR由来のピーク(C≡N伸縮 2237cm−1)と化学式(1)で表される化合物に由来のピーク(C=O伸縮 1720cm−1)の強度比(表面層形成材料由来のピーク強度/NBR由来のピーク強度)を比較した。その結果、帯電ローラ表面は、弾性層内部と比較して、この強度比が大きくなっていることより、化学式(1)で表される化合物の硬化物が偏在した表面領域が形成されていることを確認した。
帯電ローラ1の硬度の測定は、マイクロゴム硬度計(商品名:MD−1 capa、高分子計器株式会社製)を用い、温度23℃、湿度55%RH(相対湿度)環境においてピークホールドモードで測定した。より詳しくは帯電ローラを金属製の板の上に置き、金属製のブロックを置いて帯電ローラが転がらないように固定し、金属板に対して垂直方向から帯電部材の中心に測定端子を押し当て5秒後の値を読み取った。これを帯電ローラの軸方向のゴム端部から30〜40mmの位置の両端部及び中央部のそれぞれ周方向に3箇所ずつ、計9箇所を測定し、得られた測定値の平均値を帯電ローラの硬度とした。その結果、帯電ローラ1の硬度は79°であった。
帯電ローラ1について、表面皮膜物性試験機(商品名:フィッシャースコープH100C、Fischer社製)を用いて、以下の条件で荷重を加えたときの圧子の押し込み深さが5μmまでの最大硬さを帯電ローラの表面硬さとした。
dF/dt=1000mN/240s、
F :力、
t :時間。
なお、圧子としては四角錘型ダイヤモンドを用い、金属製のブロックを置いて帯電ローラが転がらないように固定し、帯電ローラの表面に対して垂直に測定端子を押し当てた。
その結果、5.7 N/mm2であった。
帯電ローラの表面自由エネルギーを算出するために、まず、下記表5に示す表面自由エネルギーの3成分が既知の3種のプローブ液体に対する接触角を、接触角計(商品名:CA−X ROLL型、協和界面株式会社製)を用いて測定した。接触角θの測定条件は以下のとおりである。
測定:液滴法(真円フィッティング)。
液量:1μl。
着滴認識:自動。
画像処理:アルゴリズム−無反射。
イメージモード:フレーム。
スレッシュホールドレベル:自動。
上記表5のプローブ液体3種の表面自由エネルギーの各々(γLd、γLp、γLh)と、測定によって得た各プローブ液体に対する接触角θを、北崎・畑の理論式として知られる下記計算式(1)に代入し、各プローブ液体についての3つの方程式を作成し、それら3元連立方程式を解くことによって、γSd、γSp、γShを算出した。そして、γSd、γSp及びγShの和を表面自由エネルギー(γTotal)とした。
作製した帯電ローラを電子写真プロセスカートリッジに組み込み、このプロセスカートリッジをA4サイズの紙を縦出力用の電子写真装置(商品名:LBP5050、キヤノン(株)社製)に組込み画像評価を行った。
このハーフトーン画像を目視で観察し、帯電ローラに付着したトナー等起因するスジ状の欠陥の有無とその程度(以降、「画像評価(1)」と略)および帯電ローラの磨耗に起因するスジ状の欠陥の有無とその程度(以降「画像評価(2)」と略)について以下の基準に基づいてそれぞれ評価した。
A:画像欠陥が認められない。
B:画像欠陥が極くわずかに発生した。
C:画像欠陥がわずかに発生した。
D:画像欠陥が発生した。
画像評価において、Cランク以上を実用レベルとした。
実施例1の方法により100本の帯電ローラを作製した。これらの帯電ローラの各々について、A4サイズの紙上に、サイズが4ポイントのアルファベット「E」の文字が、1%の印字濃度となるような電子写真画像を形成した。そして、画像に欠陥を生じさせた帯電ローラの本数を数え、この本数を帯電ローラの欠陥率とした。この値が小さい程、生産安定性が優れていることとなる。
なお、電子写真画像に生じた欠陥が、帯電ローラに起因するものであるか否かの判定は以下の方法によって行った。すなわち、電子写真画像の欠陥発生部位に対応する帯電ローラの部分の表面をビデオマイクロスコープ(キーエンス社製、倍率500倍)で観察し、観察部分に何らかの異常、例えば光沢ムラ等が認められた場合に、当該画像の欠陥が、帯電ローラに起因するものと判定した。
化合物Aを化合物Bに変えた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ2を作製した。得られた帯電ローラ2について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ2を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aの配合質量部数を11質量部にした以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ3を作製した。得られた帯電ローラ3について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ3を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aの配合質量部数を10質量部にした以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ4を作製した。得られた帯電ローラ4について、実施例1と同様の方法で各種物性を測定した。また、帯電ローラ4を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。また、生産安定性についても実施例1と同様に評価した。
化合物Aの配合質量部数を1.0質量部にした以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ5を作製した。得られた帯電ローラ5について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ5を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aの配合質量部数を0.5質量部にした以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ6を作製した。得られた帯電ローラ6について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ6を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aを化合物Cに変えた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ7を作製した。得られた帯電ローラ7について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ7を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aを化合物Dに変えた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ8を作製した。得られた帯電ローラ8について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ8を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
バインダーポリマーを、SBR(商品名:JSR 1507、JSR社製)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ9を作製した。得られた帯電ローラ9について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ9を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aの量を3質量部に変え、化合物Bを2質量部加えた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ10を作製した。得られた帯電ローラ10について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ10を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aを、パーフロロオクチルエチルアクリレート(商品名:ライトアクリレートFA−108、共栄化学株式会社製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ12を作製した。得られた帯電ローラ12について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ12を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
化合物Aを、(パーフルオロシクロヘキシル)メチルアクリレートに変えた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ13を作製した。得られた帯電ローラ13について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ13を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性を実施例1と同様にして評価した。
本実施例に係る帯電ローラは、導電性弾性層の表面にフッ素置換飽和脂環基含有(メタ)アクリル酸エステルを含む塗工膜を形成し、該塗工膜に電子線を照射することによって表面領域を形成した。以下に、本実施例の帯電ローラの製造方法を説明する。
表6に示す材料を、6リットル加圧ニーダー:「TD6−15MDX」(商品名、トーシン社製)にて、混合した。
上記弾性層形成用未加硫ゴム材料を用いて、実施例1と同様にして弾性層を有するゴムローラを得た。
表8に示す表面層形成用材料をビーカー中に入れ攪拌棒で混合し、塗布液を得た。
塗布液の配合を表9に示す配合に変更した以外は、実施例11と同様の方法で帯電ローラ14を作製した。得られた帯電ローラ14について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ14を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
塗布液の配合を表10に示す配合に変更した以外は、実施例11と同様の方法で帯電ローラ15を作製した。得られた帯電ローラ15について、実施例1と同様にして各種物性を測定した。また、帯電ローラ15を用いた以外は実施例1と同様にして画像評価を行った。更に、生産安定性についても実施例1と同様にして評価した。
11 導電性支持体
12 弾性層
13 表面層
Claims (3)
- (1)下記化学式(1)で表される化合物とバインダーポリマーとを含む混合物を得る工程と、
(2)導電性支持体上に該混合物の層を形成する工程と、
(3)該混合物の層中の化学式(1)で表される化合物をブリードさせ、該混合物の層の表面に下記化学式(1)で表される化合物を偏在させる工程と、
(4)該混合物の層の表面に偏在させた下記化学式(1)で表される化合物を硬化させて、表面層を形成する工程と、
を有することを特徴とする帯電部材の製造方法:
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