JP4920891B2 - 車両盗難防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両盗難防止装置に関するものである。
従来、セキュリティ機関と通信を行うための通信用アンテナを備えた車両盗難防止装置が知られている。例えば、特許文献1にて開示されている車両盗難防止装置は、GPS衛星の電波を受信するためのGPSアンテナを備えたGPSユニットと、セキュリティ機関と通信するための通信用アンテナを備えた無線通信装置と、GPSユニットと無線通信装置を制御して車両位置情報をセキュリティ機関に送信する制御部とを備えている。この車両盗難防止装置を搭載した車両が盗難された場合、車両の盗難に気付いたユーザ(車両の所有者)がセキュリティ機関に連絡すると、セキュリティ機関は車両位置情報の送信を要求する旨の指令信号を送信する。車両盗難防止装置は、通信用アンテナにて指令信号を受信すると、GPSユニットから出力される車両位置情報を、通信用アンテナを介してセキュリティ機関に送信する。セキュリティ機関は、車両盗難防止装置から送信される車両位置情報に基づいて車両の現在位置を把握する。
特開2003−226228号公報
しかしながら、特許文献1の車両盗難防止装置では、例えば通信用アンテナが故障していると、通信用アンテナを介してセキュリティ機関と通信を行うことができなくなる。また、電波による通信が困難な場所(山間部等)に車両が移動される等、何らかの理由により通信用アンテナを介して外部と通信することができない状態になると、通信用アンテナを介してセキュリティ機関と通信を行うことができなくなる。このような場合には、セキュリティ機関で車両の現在位置を把握することができず、車両の盗難時等に車両のセキュリティ性を維持することが困難となる虞があった。
また、特許文献1の車両盗難防止装置では、ユーザが車両の盗難に気付いてセキュリティ機関に通報するまで、車両の盗難に対して何ら対策を行うことができないという問題もある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、通信用アンテナを介した外部との通信に頼ることなく車両のセキュリティ性を維持することができる車両盗難防止装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項に記載の発明は、車両に配置されたセンサにより該車両の運転者の癖を検知した癖情報を生成する癖検知手段と、前記車両の正規ユーザの癖情報が予め記憶された記憶手段と、前記癖検知手段にて生成された前記運転者の癖情報と前記記憶手段に記憶された前記正規ユーザの癖情報とを比較し、その比較結果に応じて前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザか否かを照合し、前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザでない場合に前記車両が盗難されたと判断する判断手段と、前記判断手段によって前記車両が盗難されたと判断された場合に、前記車両の機能を低下させる機能低下手段とを備え、前記記憶手段は、複数の前記正規ユーザにそれぞれ設定された識別情報に対応して設けられ前記識別情報に対応する前記正規ユーザの癖情報がそれぞれ複数記憶された複数の記憶部を備え、前記癖検知手段は、前記運転者から取得した前記識別情報が前記正規ユーザの識別情報であることを示す識別信号が入力された場合に前記運転者の癖情報を複数生成し、前記判断手段は、前記運転者から前記識別情報を取得し、前記運転者から取得した前記識別情報に対応する前記記憶部を選択し、選択した記憶部に記憶された前記正規ユーザの癖情報と、前記癖検知手段にて生成された前記運転者の癖情報とを比較し、少なくとも2つが一致しない場合に、前記車両を運転している運転者にパスワードの入力を要求し、入力された前記パスワードと、前記識別情報に対応して予め前記判断手段に登録された前記正規ユーザのパスワードとを照合することにより前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザか否かを照合する車両盗難防止装置とした。
(作用)
請求項に記載の発明によれば、判断手段は、癖検知手段によって生成された運転者の癖情報と、記憶手段に予め記憶された正規ユーザの癖情報とを比較し、その比較結果に応じて運転者が正規ユーザか否かを照合し、運転者が正規ユーザでない場合に車両が盗難されたと判断する。従って、車両が盗難されたことを正規ユーザが気付かなくても、車両盗難防止装置にて車両の盗難が検知される。そして、判断手段によって車両が盗難されたと判断された場合には、機能低下手段によって車両の機能が低下される。これにより、当該車両で逃走しようという不審者の意欲が減退される。従って、通信用アンテナを介した外部との通信に頼ることなく車両のセキュリティ性を維持することができる。
また、判断手段は、車両を運転している運転者にパスワードの入力を要求し、入力されたパスワードと、識別情報に対応して予め判断手段に登録された正規ユーザのパスワードとを照合することにより運転者が正規ユーザか否かを照合し、運転者が正規ユーザでない場合に車両が盗難されたと判断する。従って、例えば、正規ユーザが、平常と異なる動作、即ち記憶手段に記憶された癖情報と異なる動作で運転をした場合に、機能低下手段によって車両の機能が低下されることが防止される。
更に、癖検知手段は、運転者から取得した識別情報が正規ユーザの識別情報であることを示す識別信号が入力された場合に運転者の癖情報を複数生成する。そして、判断手段は、癖検知手段にて生成された運転者の複数の癖情報と、記憶手段に記憶された正規ユーザの複数の癖情報とをそれぞれ比較することにより、その比較結果に応じて運転者が正規ユーザか否かの照合を行う。従って、車両が盗難された可能性が更に高い場合に、運転者が正規ユーザであるか否かの照合が行われる。また、判断手段は、癖検知手段にて生成された運転者の複数の癖情報と、記憶手段に記憶された正規ユーザの複数の癖情報とを比較し、一致しない癖情報が複数ある場合に、運転者が正規ユーザか否かを照合する。従って、運転者が正規ユーザである場合に、運転者が正規ユーザか否かの照合を行う虞がより低減される。
更に、記憶手段は、複数の正規ユーザにそれぞれ設定された識別情報に対応した記憶部に、識別情報に対応した正規ユーザの癖情報を記憶している。そして、判断手段は、運転者から取得した識別情報に対応する記憶部に記憶された正規ユーザの癖情報と、癖検知手段にて生成された運転者の癖情報とを比較する。従って、一台の車両に対して複数の正規ユーザが存在する場合に、癖検知手段によって生成された運転者の癖情報に対し、比較されるべき正規ユーザの癖情報が適切に選択される。ここで、「識別情報」とは、個人を特定する情報ではなく、複数の正規ユーザの中で各正規ユーザを見分けることを可能にする情報を意味する。
本発明によれば、通信用アンテナを介した外部との通信に頼ることなく車両のセキュリティ性を維持できるとともに、車両が盗難されたか否かの判断の信頼性を更に向上できる車両盗難防止装置を提供することができる。
以下、本発明を車両盗難防止システムに具体化した一実施形態を図1に従って説明する。
図1に示すように、車両盗難防止システム1は、携帯機2と、車両3に搭載された車両盗難防止装置4とから構成されている。
携帯機2は、運転者によって携帯され、車両盗難防止装置4から送信されるリクエスト信号を受信すると、携帯機2毎に予め設定されたIDコード(識別情報)を含むID信号を送信する。車両3に対して複数の正規ユーザ(車両の所有者、及び該所有者によって認められた運転者)が存在する場合には、正規ユーザ毎に異なるIDコードが設定された携帯機2が各正規ユーザによって携帯される。即ち、携帯機2は、正規ユーザの人数と同数設けられている。以下、車両3に対する正規ユーザが複数人存在するものとして説明するが、正規ユーザは一人であってもよい。
車両盗難防止装置4は、照合部10、カーナビゲーション装置20、癖検知部30、雨滴検知部50、機能低下部60、時計70、通信部80、癖認識部90、及びセキュリティECU(Electronic Control Unit )100を備えて構成されている。この車両盗難防止装置4には、車載のバッテリ(図示略)から電力が供給される。
照合部10は、送受信回路11、及び照合制御部12を備えている。送受信回路11は、照合制御部12から入力されるリクエスト信号を所定の周波数に変調して送受信アンテナ13を介して送信する。また、送受信回路11は、リクエスト信号に対する応答として携帯機2から送信されるID信号を受信すると、同ID信号をパルス信号に復調して照合制御部12に出力する。
照合制御部12は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等からなるCPUユニットである。ROMには、予め車両毎に設定されたIDコードが記録されている。このIDコードは、車両3に対する複数の携帯機2に対応させて複数設定されている。
照合制御部12は、ID信号の返信を要求する旨のリクエスト信号を送受信回路11に対して間欠的に出力する。また、照合制御部12は、IDコード信号が入力されるとID信号中のIDコードと、ROMに予め記録されたIDコードとを比較する(ID照合)。ID信号中のIDコードが、ROMに予め記録されたIDコードの何れかと一致することによりID照合が成立した場合、照合制御部12は、ドアロックアクチュエータ(図示略)を作動させて車両3のドアの施錠・解錠を行う。また、照合制御部12は、ID照合が成立すると、ID照合が成立した携帯機2のIDコードを含む識別信号をセキュリティECU100に出力する。
カーナビゲーション装置20は、自車の位置をGPS(Global Positioning System )により測定して道を間違えないように運転者を目的地まで案内する装置である。GPSは、GPS衛星21から発信される複数(例えば3つ)の電波を受信し、三角測量の原理で自身の位置を測定するシステムである。
このカーナビゲーション装置20は、ユニット化された装置であり、同装置のメイン制御を司る制御部22、GPSを用いて自身(即ち車両3)の位置を測定するGPSユニット23、同装置に電源を投入したりデータ入力をしたりする時に操作されるスイッチ式の操作部24を備えている。また、カーナビゲーション装置20は、使用時に各種画面が表示されるディスプレイ25、及び音声が出力されるスピーカ26を備えている。操作部24は、運転者が正規ユーザであることを確認するためのパスワードを入力する際にも運転者によって操作される。
GPSユニット23は、GPSアンテナ27を備えており、該GPSアンテナ27を介して複数のGPS衛星21から電波を受信し、その受信電波に基づきGPSユニット23の現在位置(即ち車両3の現在位置)を測定する。そして、GPSユニット23は、測定した車両位置情報を制御部22に出力する。制御部22は、その車両位置情報に基づき車両3の位置をディスプレイ25のデジタル地図上に表示し、目的地まで運転者を道に迷わないように誘導する。また、制御部22は、車両位置情報をセキュリティECU100に出力する。
癖検知部30は、車両3を運転している運転者の癖を検知するために設けられている。ここで、「癖」とは、運転者が車両3に乗り込んで車両3を運転する際に行う動作の特徴を指す。癖検知部30は、ドア開閉検知部31、シートベルト着脱検知部32、エンジン始動検知部33、ステアリングホイール接触位置検知部34、ステアリングホイール操作検知部35、シフトレバー接触検知部36、シフトポジション検知部37、アクセル操作検知部38、ブレーキ操作検知部39、及び車速検知部40から構成されている。
ドア開閉検知部31は、セキュリティECU100に電気的に接続されたスイッチ式のセンサであり、車両3の運転席のドアの開閉状態を検知する。ドア開閉検知部31は、運転席のドアが開いた状態にある場合にはセキュリティECU100に開信号を出力し、運転席のドアが閉じた状態にある場合にはセキュリティECU100に閉信号を出力する。
シートベルト着脱検知部32は、セキュリティECU100に電気的に接続されたスイッチ式のセンサであり、運転席用のシートベルトの着脱状態を検知する。シートベルト装置は、運転席の左側に固定されたバックルと、該バックルに差し込まれるタングプレートが挿着されたラップベルトとを備えている。シートベルト着脱検知部32はバックル内に配設されている。運転者によってタングプレートがバックルに差し込まれロックされると、シートベルト着脱検知部32は、セキュリティECU100に装着信号を出力する。また、運転者によってタングプレートがバックルから解除されると、シートベルト着脱検知部32は、セキュリティECU100に解除信号を出力する。
エンジン始動検知部33は、車両3のイグニッションスイッチにより構成されており、エンジンが始動されたことを検知する。エンジン始動検知部33は、セキュリティECU100に電気的に接続されており、運転者によってエンジンを始動させるようにイグニッションスイッチが操作されると、セキュリティECU100に始動信号を出力する。
ステアリングホイール接触位置検知部34は、セキュリティECU100に電気的に接続された複数のタッチセンサから構成され、運転者がステアリングホイールを操作する際に握る位置を検知する。各タッチセンサは、ステアリングホイールの外周縁に周方向に等角度間隔に配設されている。尚、各タッチセンサは、ステアリングホイールにおいて運転者の手が握る位置を確実に検知するために、隣接するタッチセンサ間の間隔が運転者の手のひらの横幅以下であることが望ましい。そして、運転者がステアリングホイールを握ることにより運転者の手が接触したタッチセンサから接触検知信号が出力される。セキュリティECU100では、ステアリングホイール接触位置検知部34を構成する何れのタッチセンサから接触検知信号が入力されたかを識別可能となっている。
ステアリングホイール操作検知部35は、セキュリティECU100に電気的に接続されたステアリング舵角センサにより構成され、運転者によるステアリングホイールの操作の仕方を検知する。詳しくは、ステアリングホイール操作検知部35は、ステアリングシャフトに一体回転可能に固定されたスロットディスクと、該スロットディスクと軸方向に対向する位置に固定された2組のフォトインタラプタとから構成されている。スロットディスクには、周方向に等角度間隔に複数の孔が形成されている。そして、ステアリングシャフトと共にスロットディスクが回転すると、フォトインタラプタはスロットディスクによる光の透過・遮断に応じて所定のステアリング舵角毎にON/OFFのパルス信号を発生する。このパルス信号がステアリングホイール操作信号としてセキュリティECU100に出力される。このように、ステアリングホイール操作検知部35は、ステアリングホイールの回転量、回転速度、及び回転方向に応じたステアリングホイール操作信号をセキュリティECU100に出力する。
シフトレバー接触検知部36は、セキュリティECU100に電気的に接続されたタッチセンサにより構成され、運転者がシフトレバーを握ったことを検知する。シフトレバー接触検知部36は、シフトレバーにおいて、運転者がシフトレバーを操作する際に運転者の手が接触する位置に配設されている。そして、シフトレバー接触検知部36は、運転者がシフトレバーに接触する(シフトレバーを握る)とセキュリティECU100に接触検知信号を出力する。
シフトポジション検知部37は、多段階接点を有するスイッチによって構成され、シフトレバーの位置を検知する。シフトポジション検知部37は、検知したシフトレバーの位置に応じたシフト位置信号をセキュリティECU100に出力する。即ち、シフトポジション検知部37は、シフトレバーが駐車(P)ポジションに位置している旨のシフト位置信号と、後退(R)ポジションに位置している旨のシフト位置信号と、中立(N)ポジションに位置している旨のシフト信号と、走行(D)ポジションに位置している旨のシフト信号とをそれぞれ出力する。
アクセル操作検知部38は、ロータリエンコーダを備えるスイッチユニットであり、運転者によるアクセルペダルの操作の仕方を検知する。詳しくは、アクセル操作検知部38のロータリエンコーダは、アクセルペダルの踏込み量を検知可能な位置、例えばアクセルペダルの回転支点に取り付けられている。そして、アクセル操作検知部38は、アクセルペダルの回転角度から間接的にアクセルペダルの踏込み量を検知すると共に、アクセルペダルの踏込み速度を検知する。アクセル操作検知部38は、アクセルペダルの踏込み量、及び踏込み速度に応じたアクセル操作信号をセキュリティECU100に出力する。
ブレーキ操作検知部39は、アクセル操作検知部38と同様に、ロータリエンコーダを備えるスイッチユニットであり、運転者によるブレーキペダルの操作の仕方を検知する。詳しくは、ブレーキ操作検知部39のロータリエンコーダは、ブレーキペダルの踏込み量を検知可能な位置、例えばブレーキペダルの回転支点に取り付けられている。そして、ブレーキ操作検知部39は、ブレーキペダルの回転確度から間接的にブレーキペダルの踏込み量を検知すると共に、ブレーキペダルの踏込み速度を検知する。ブレーキ操作検知部39は、ブレーキペダルの踏込み量、及び踏込み速度に応じたブレーキ操作信号をセキュリティECU100に出力する。
車速検知部40は、車輪の速度を検出するセンサにより構成され、車両3の走行速度を検知する。詳しくは、車速検知部40は、車輪と共に回転する磁気ロータと、該磁気ロータに対向配置されるホールICとから構成されている。そして、磁気ロータの回転によって生じる磁束変化が、ホールICによって車速パルスとして取り出される。この車速パルスが車速信号としてセキュリティECU100に出力される。
雨滴検知部50は、降雨の有無を検知するためのセンサである。雨滴検知部50は、車両3の外部の所定箇所に設けられ、降雨を検知するとその旨を示す雨滴検知信号をセキュリティECU100に出力する。
機能低下部60は、ウインドウガラス開閉規制部61と、シフトチェンジ規制部62とから構成されている。
本実施形態の車両3は、車両3のドアに設けられたウインドウガラスを電動で昇降させるパワーウインドウ装置を備えている。ウインドウガラスの昇降(開閉)は、ウインドレギュレータによって行われる。ウインドウガラス開閉規制部61は、ウインドウガラスの昇降を禁止する旨の規制信号がセキュリティECU100から入力された場合には、パワーウインドウ装置の動作を禁止し、ウインドウガラスの上昇(閉)及び下降(開)の何れも行わせない。
また、車両3は、シフトバイワイヤ方式の自動変速機を備えている。そして、シフトチェンジ規制部62は、シフトアップの禁止を示す規制信号がセキュリティECU100から入力された場合には、シフトアップの禁止を示す規制信号が入力された時の変速機の状態よりもシフトアップするように変速機の歯車列が切り換えられることを禁止する。更に、シフトアップの禁止を示す規制信号が入力された後は、シフトチェンジ規制部62は、一旦シフトダウンされると、それ以後シフトアップすることができないように変速機における歯車列の切換えを規制する。
時計70は、セキュリティECU100に電気的に接続されており、時刻に応じた時刻信号をセキュリティECU100に出力する。
通信部80は、セキュリティ機関(民間のセキュリティ会社、警察、病院等)81との間で電波による通信を行うものであり、通信用アンテナ82を備えている。通信部80は、車両3でセキュリティ機関81に通報を必要とする緊急事態(車両3の盗難、事故等)が発生した場合にセキュリティECU100から入力される通報信号を、通信用アンテナ82を介してセキュリティ機関81に送信する。
癖認識部90は、データベースである。詳しくは、癖認識部90は、各携帯機2に対応した癖認識エンジン91をそれぞれ備えている。即ち、癖認識部90は、車両3に対応する複数の携帯機2の各IDコードに対応した癖認識エンジン91を備えている。癖認識エンジン91には、セキュリティECU100によって当該癖認識エンジン91に対応した携帯機2を所持する運転者の癖情報が正規ユーザの癖情報として書き込まれる。
セキュリティECU100は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるCPUユニットであり、メモリ101及びタイマ回路102を備えている。メモリ101には、運転者が正規ユーザであることを認証するためのパスワードが登録されている。このパスワードは、携帯機2を所持する正規ユーザが操作部24を操作することにより登録され、各携帯機2のIDコードに対応させてメモリ101に記憶されている。
セキュリティECU100は、癖検知部30から入力される各種信号に基づいて運転者の癖を検知し、検知結果に基づいて運転者の癖情報を作成する。「癖情報」とは、セキュリティECU100が癖検知部30から入力される各種信号に基づいて運転者の癖を検知して作成(生成)するデータを指す。ここで、セキュリティECU100が作成する運転者の癖情報を項目に分けて説明する(項目毎に箇条書きにて記載)。尚、本実施形態では、運転者の癖の検知は、車両3に乗車する運転者によって車両3の運転席のドアが開けられた時点から開始され、運転者が車両3から降車して運転席のドアが施錠(ロック)された時点で終了される。即ち、セキュリティECU100は、ドア開閉検知部31から開信号が入力された時点から運転者の癖の検知を開始し、車両3のドアの施錠・解錠状態を検知するドアポジションスイッチ(図示略)から運転席のドアが施錠状態にあることを示す施錠信号が入力された時点で運転者の癖の検知を終了する。
・セキュリティECU100は、ドア開閉検知部31から入力される開信号、シートベルト着脱検知部32から入力される装着信号、及びエンジン始動検知部33から入力される始動信号が何れの順序で入力されるかを検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者が、車両3のドアを閉める動作と、シートベルトを装着する動作と、エンジンを始動させる動作とを行う順番を運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、ステアリングホイール接触位置検知部34から入力される接触検知信号に基づいて、運転者がステアリングホイールのどの位置を握っているかを検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者が車両3を運転する際に、ステアリングホイールのどの位置を握るかを運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、シフトレバー接触検知部36から接触検知信号が入力されることにより、運転者がシフトレバーを握っていることを検知する。また、セキュリティECU100は、接触検知信号が入力されるとタイマ回路102を駆動させて、接触検知信号が入力されている時間を計測する。尚、運転者が走行中にシフトレバーを握っているか否かの検知は、シフトポジション検知部37から、シフトレバーが走行(D)ポジションに位置している旨のシフト信号が入力されている間中行われる。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者が走行中にシフトレバーを握っているか否かを運転者の癖情報として作成する。また、セキュリティECU100は、運転者が走行中にシフトレバーを握っている場合には、走行中にシフトレバーを握っている時間を運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、アクセル操作検知部38から入力されるアクセル操作信号に基づいて、アクセルペダルの踏込み量及びアクセルペダルの踏込み速度(アクセルペダルを踏み込む速度)を検知する。これにより、セキュリティECU100は、例えば、運転者が、発進時に素早く深くアクセルペダルを踏み込む人であるとか、最初はゆっくり踏み込んで徐々に踏み込む速度を大きくするようにアクセルペダルを踏み込む人であるといったことを検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、発進時のアクセルペダルの踏込み方を運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、ブレーキ操作検知部39から入力されるブレーキ操作信号に基づいて、ブレーキペダルの踏込み量及びブレーキペダルの踏込み速度(ブレーキペダルを踏込む速度)を検知する。また、セキュリティECU100は、車速検知部40から入力される車速信号に基づいて車両3の速度を検知し、検知した速度と運転者のブレーキの踏込み方とを関連付けて検知する。これにより、セキュリティECU100は、例えば、運転者が、踏込み始めはゆっくりで車両3の停止間際に素早くブレーキペダルを踏み込む人であるとか、踏込み始めは踏込み量が多く徐々に踏込み量を少なくしていくようにブレーキペダルを踏み込む人であるといったことを検知する。また、セキュリティECU100は、例えば、車速が50[km/h]の時のブレーキペダルの踏込み方がどのようであるかというように、車速に応じてブレーキペダルの踏込み方を検知する。更に、セキュリティECU100は、運転者が所定の車速になるとブレーキペダルの踏み込みを止める人であるといったことを検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者のブレーキペダルの踏込み方を運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、車速検知部40から入力される車速信号に基づき車速が0[km/h]であると検知した場合に、シフトポジション検知部37からシフトレバーがNポジションに位置している旨のシフト信号が入力されると、運転者が車両3の停止時にシフトレバーをNポジションに切り換えたことを検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者が車両3の停止時にシフトレバーを中立(N)ポジションに切り換えるか否かを運転者の癖情報として作成する。
・セキュリティECU100は、車両3が所定の交差点を右折若しくは左折する際に、ステアリングホイール操作検知部35から入力されるステアリングホイール操作信号に基づいてステアリングホイールの回転量及び回転速度を検知する。尚、所定の交差点とは、正規ユーザが頻繁に右折若しくは左折する交差点であって、所定回数(例えば10回)以上右折若しくは左折すると、セキュリティECU100によって癖認識エンジン91にその交差点の位置情報が書き込まれる。この検知結果から、セキュリティECU100は、車両3が所定の交差点を右折若しくは左折する際に、運転者によるステアリングホイールの操作の仕方を運転者の癖情報として作成する。
・車両3が例えば通勤や通学等に利用される場合には、車両3が運転される時刻がほぼ決まっていることから、セキュリティECU100は、時計70から入力される時刻信号に基づいて車両3が運転される時刻を検知する。この検知結果から、セキュリティECU100は、運転者が車両3を運転する時刻を運転者の癖情報として作成する。
セキュリティECU100は、車両盗難防止装置4が使用され始めてから所定期間(例えば30日)の間は、癖認識部90への運転者の癖情報の記録を行う。即ち、セキュリティECU100は、癖検知部30から入力される各種信号に基づいて運転者の癖を検知して運転者の癖情報(上記の複数の項目のもの)を作成し、作成した癖情報を正規ユーザの癖情報として癖認識部90に書き込む。この時、セキュリティECU100は、照合制御部12から入力される識別信号に基づいて、運転者が所持している携帯機2が何れの携帯機2であるかを認識し、識別した携帯機2に対応する癖認識エンジン91に作成した運転者の癖情報を正規ユーザの癖情報として書き込む。そして、所定期間が経過した時点で、運転者の癖情報の項目毎に、最も多く検知された状態をそれぞれ正規ユーザの癖情報として癖認識エンジン91に残す。
また、セキュリティECU100は、癖認識部90から正規ユーザの癖情報を読み出し、読み出した正規ユーザの癖情報と作成した運転者の癖情報とを比較し、その比較結果に応じて車両盗難防止装置4を制御する。
次に、上記のように構成された車両盗難防止装置4の動作を説明する。
車両3が駐車されている状態(ドアは施錠されている)において、携帯機2を携帯した運転者が、車両盗難防止装置4から送信されるリクエスト信号を受信可能な位置まで車両3に近づくと、運転者が携帯した携帯機2から車両盗難防止装置4にID信号が送信される。照合部10は、送受信アンテナ13を介してID信号を受信すると、ID照合を行う。照合部10は、ID照合が成立すると、ドアロックアクチュエータを作動させて車両3のドアを解錠すると共に、ID照合が成立した携帯機2のIDコードを含む識別信号をセキュリティECU100に出力する。
セキュリティECU100は、識別信号が入力されると、同識別信号に基づいてID照合が成立した携帯機2に対応する癖認識エンジン91を選択する。即ち、ID照合が成立した携帯機2のIDコードに対応して設けられた癖認識エンジン91を選択する。そして、セキュリティECU100は、運転者によって運転席のドアが開けられることによりドア開閉検知部31から開信号が入力されると、運転者の癖の検知を開始する。
セキュリティECU100は、癖検知部30から入力される各種信号に基づいて運転者の癖を検知し、検知結果に基づいて上述した運転者の癖情報(箇条書きの項目)を作成する。そして、セキュリティECU100は、作成した運転者の癖情報と、選択した癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報とを上述の項目毎に比較する。尚、セキュリティECU100は、雨滴検知部50から雨滴検知信号が入力されている場合には、運転者の癖情報として作成する「運転者が、車両3のドアを閉める動作と、シートベルトを装着する動作と、エンジンを始動させる動作とを行う順番」の項目は、無効とする。即ち、当該項目に関しては、セキュリティECU100は、選択した癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報と比較しない。
セキュリティECU100は、作成した運転者の癖情報と、読み出した癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報とが一致する場合には、車両3を運転している運転者は車両3の正規ユーザであって、携帯機2の正規の所持者であると判断する。但し、ステアリングホイール、アクセルペダル、及びブレーキペダルの操作の仕方を検知して作成した癖情報については、「一致」とは、作成した運転者の癖情報と癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報とが完全に一致する場合のみを指すものではない。この場合の「一致」は、作成した運転者の癖情報と癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報とが類似している場合も含む。また、時間を検知して作成した癖情報についても「一致」の解釈を同様とする。
一方、セキュリティECU100は、作成した運転者の癖情報と、読み出した癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報とが一致しない場合には、一致しない癖情報の数をカウントする。そして、一致しない癖情報の数が所定数(作成する運転者の癖情報の項目数以下に設定され、本実施形態では、例えば4に設定される)に達した場合には、セキュリティECU100は、車両3が盗難された可能性があると判断する。そして、セキュリティECU100は、パスワードの入力を要求する旨の画像をディスプレイ25に表示されると共に、パスワードの入力を要求する旨の音声をスピーカ26に出力させることにより、運転者にパスワードの入力を要求する。
運転者が操作部24を操作することによりパスワードが入力されると、セキュリティECU100は、操作部24を操作することにより入力されたパスワードとメモリ101に予め登録されたパスワードとを比較する(パスワード照合)。操作部24を操作することにより入力されたパスワードと、運転者が携帯している携帯機2に対応してメモリ101に予め登録されたパスワードとが一致することによりパスワード照合が成立した場合、セキュリティECU100は、運転者は車両3の正規ユーザであって、携帯機2の正規の所持者であると判断する。この場合、運転者が正規ユーザであるにも関わらず、癖認識エンジン91に書き込まれた癖情報と作成した癖情報とが異なることから、正規ユーザは平常の運転状態と異なる癖で運転していることになる。従って、セキュリティECU100は、安全運転を心がけるよう促す旨の画像をディスプレイ25に表示させると共に、安全運転を心がけるよう促す旨の音声をスピーカ26に出力させる。
一方、パスワード照合が不成立の場合には、セキュリティECU100は、運転者は正規ユーザでない、即ち不審者であり、車両3が盗難されたと判断する。また、セキュリティECU100は、パスワードの入力を要求してから所定時間t1が経過しても操作部24によるパスワードの入力がない場合にも、運転者は不審者であり、車両3が盗難されたと判断する。そして、セキュリティECU100は、通信部80に車両3が盗難されたことを示す通報信号を出力する。通信部80は、通信用アンテナ82を介してセキュリティ機関81に通報信号を送信する。更に、セキュリティECU100は、車両3の機能を徐々に低下させていく。本実施形態では、セキュリティECU100は、まずウインドウガラス開閉規制部61にウインドウガラスの昇降を禁止する旨の規制信号を出力する。これにより、ウインドウガラス開閉規制部61は、ウインドウガラスの上昇及び下降の何れも禁止する。従って、例えば、車両3を盗難した不審者が、ウインドウガラスを下降させて(開けて)車内の温度調節を行おうとしても、ウインドウガラスは動かない。次いで、セキュリティECU100は、シフトチェンジ規制部62にシフトアップの禁止を示す旨の規制信号を出力する。これにより、シフトチェンジ規制部62は、車両3の増速を禁止する。従って、車両3が停止していた場合には、不審者は車両3を発進させることができない。また、車両3が走行中の場合には、不審者は、車両3の速度を上げることができないと共に、一旦車両3の速度を落とすと、それ以上に速度を上げることができなくなる。
尚、セキュリティECU100は、一致しない癖情報の数が所定数(例えば4)に達しない場合には、車両3を運転している運転者は車両3の正規ユーザであって、携帯機2の正規の所持者であると判断する。
癖認識部90に書き込まれた正規ユーザの癖情報に基づきセキュリティECU100によって行われる上記の処理は、ドアロックポジションスイッチからセキュリティECU100に施錠信号が入力されると終了される。また、この処理は、癖認識部90へ癖情報の記録を行う期間中も行われている。
上記したように、本実施形態によれば、以下の作用・効果を有する。
(1)セキュリティECU100は、運転者の癖を癖検知部30から入力される各種信号に基づいて検知する。そして、セキュリティECU100は、検知結果に基づいて作成した運転者の癖情報と、癖認識部90に記憶された正規ユーザの癖情報とを比較し、その比較結果に応じて車両3が盗難された可能性があると判断した場合に、パスワード照合を行って運転者が正規ユーザか否かを確かめる。そして、運転者が正規ユーザでない場合に、セキュリティECU100は車両3が盗難されたと判断する。従って、車両3が盗難されたこと正規ユーザが気付かなくても、車両盗難防止装置4にて車両の盗難が検知される。従って、携帯機2を盗難した不審者によって車両3が盗難された場合であっても車両3の盗難を検知することができる。また、セキュリティECU100によって車両3が盗難されたと判断された場合には、機能低下部60によって車両3の機能が低下される。これにより、盗難した車両3で逃走しようという不審者の意欲が減退される。従って、通信用アンテナ82を介してセキュリティ機関81と通信することができない場合であっても、通信用アンテナ82を介した外部との通信に頼ることなく車両3のセキュリティ性を維持することができる。
(2)セキュリティECU100は、パスワード照合により運転者が正規ユーザでないと判断された場合に車両3が盗難されたと判断する。従って、例えば、正規ユーザが平常と異なる動作、即ち癖認識部90に記憶された癖情報と異なる動作で運転をした場合に、機能低下部60によって車両3の機能が停止されることを防止することができる。
(3)セキュリティECU100は、運転者の癖の検知結果に基づいて作成した運転者の複数の癖情報と、癖認識部90に書き込まれている正規ユーザの複数の癖情報とを項目毎に比較することにより、その比較結果に応じて車両3が盗難された可能性があるか否かを判断している。従って、複数の癖情報の比較結果に基づいて車両が盗難された可能性があるか否かの判断が行われるため、その判断の信頼性が向上する。よって、車両3が盗難された可能性がより高い場合にセキュリティECU100によってパスワード照合が行われ、正規ユーザに対してむやみにパスワードの入力を要求することを抑制することができる。
(4)癖認識部90は、複数の正規ユーザにそれぞれ携帯される携帯機2のIDコードに対応した癖認識エンジン91を備えている。そして、各癖認識エンジン91には、各癖認識エンジン91対応するIDコードが設定された携帯機2の正規の所持者の癖情報が記録される。従って、車両3に対する正規ユーザが複数存在する場合に、各正規ユーザの癖情報が混ざることなく記録される。また、セキュリティECU100は、運転者が所持する携帯機2に設定されたIDコードを取得すると、該IDコードに対応する癖認識エンジン91を選択し、選択した癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報と、癖検知部30を用いて検知した運転者の癖に基づいて作成した運転者の癖情報とを比較する。従って、車両3に対する正規ユーザが複数存在する場合に、作成した運転者の癖情報に対し、比較されるべき正規ユーザの癖情報が適切に選択される。その結果、セキュリティECU100が行う車両が盗難された可能性があるか否かの判断の信頼性をより向上させることができる。
(5)セキュリティECU100は、パスワード照合が成立した場合には、正規ユーザが平常の運転状態と異なる癖で運転していると判断し、安全運転を心がけるよう促す旨の画像をディスプレイ25に表示させると共に、安全運転を心がけるよう促す旨の音声をスピーカ26に出力させる。これにより、正規ユーザは、自身の運転状態が平常と異なることを意識し、安全運転を心がけることができる。
(6)正規ユーザは、パスワード照合のためのパスワードを登録したら、後は平常通り運転するだけで、セキュリティECU100によって、自身の癖情報が記録されると共に、車両3が盗難された可能性があるか否かの判断が行われる。従って、車両盗難防止装置4を車両3に搭載したことにより生じる正規ユーザの負担が少ない。
(7)セキュリティECU100は、雨滴検知部50から雨滴検知信号が入力されている場合には、運転者の癖情報として検知する「運転者が、車両3のドアを閉める動作と、シートベルトを装着する動作と、エンジンを始動させる動作とを行う順番」の項目は、無効としている。従って、雨が降っていると変動する虞がある癖情報は、雨が降っている場合には癖認識エンジン91に書き込まれている正規ユーザの癖情報との比較を行わないことにより、セキュリティECU100は、天候の影響を受けることなく車両が盗難された可能性があるか否かの判断を行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○安全運転を心がけるよう促す旨の画像をディスプレイ25に表示させると共に、安全運転を心がけるよう促す旨の音声をスピーカ26に出力させた後に再度癖情報の比較を行い、一致しない癖情報の数が所定数に達した場合に、バイオメトリクス照合(例えば、指紋照合)を行うようにしてもよい。この場合、セキュリティECU100は、バイオメトリクス照合が不成立の場合に、車両3の機能を徐々に低下させる。このように構成すると、例えば、不審者が車両3の正規ユーザからパスワードを聞き出して車両3を盗難した場合であっても車両3のセキュリティ性を維持することができる。
○上記実施形態では、正規ユーザ毎に癖認識エンジン91を対応させるために、正規ユーザ毎に対応して設けられた携帯機2(IDコード)に対応させて癖認識エンジン91を設けている。しかしながら、癖認識エンジン91は、運転席のシート位置(識別情報)に対応させて設けられてもよい。この場合、セキュリティECU100は、運転席のシート位置を検知することにより、検知したシート位置に対応する癖認識エンジン91を選択し、選択した癖認識エンジン91に書き込まれた正規ユーザの癖情報と、運転者の癖の検知結果に基づいて作成した運転者の癖とを比較する。尚、運転席のシート位置の検知は、運転席のシートの前後位置、及びリクライニング部の回動位置の調整がモータ駆動によって行われるものであれば、駆動モータに取り付けられたポジションセンサを用いて検知される。このポジションセンサは、モータによって回転される軸に取着されたマグネットと、該マグネットに対向配置されたホールICとから構成されている。そして、ポジションセンサは、軸の回転によって生じる磁束変化をホールICによって回転パルスとして取り出し、この回転パルスをシート位置信号としてセキュリティECU100に出力する。セキュリティECU100は、シート位置信号に基づいてシート位置を検知する。
○上記実施形態では、セキュリティECU100は、運転者の癖情報として8項目の癖情報を作成しているが、これに限らない。例えば、作成する運転者の癖情報は、上記実施形態の8項目のうち、何れかn項目(nは7以下の自然数)であってもよい。
○作成する運転者の癖情報は、その癖を検知することにより運転者が正規ユーザか否かを判断するために役立つものであれば、上記実施形態で述べた8項目以外のものであってもよい。例えば、下記に述べる項目が挙げられる。
・セキュリティECU100は、運転席のドアが開けられてから何秒後にエンジンが始動されたかを運転者の癖情報として作成してもよい。この場合、セキュリティECU100は、開信号が入力されてから始動信号が入力されるまでの時間をタイマ回路102にて計測する。
○上記実施形態では、セキュリティECU100は、ドア開閉検知部31から開信号が入力された時点から運転者の癖の検知を開始し、車両3のドアの施錠・解錠状態を検知するドアポジションスイッチ(図示略)から施錠信号が入力された時点で運転者の癖の検知を終了するが、これに限らない。例えば、セキュリティECU100は、エンジン始動検知部33からセキュリティECU100に始動信号が入力された時点から運転者の癖の検知を開始してもよい。また、セキュリティECU100は、ドア開閉検知部31から開信号が入力された時点で運転者の癖の検知を終了してもよいし、エンジンが停止された時点で終了してもよい。また、セキュリティECU100は、シートベルト着脱検知部32から解除信号が入力された時点で運転者の癖の検知を終了してもよい。
○癖検知部30の構成は、運転者の癖を検知可能であれば、上記実施形態の構成と同一でなくてもよい。
○上記実施形態では、セキュリティECU100は、車両3が盗難されたと判断すると、車両3の機能を徐々に低下させる。この時、低下される車両3の機能は、その機能を低下させることにより、車両3を盗難した不審者に不快感が与えられ、当該車両3で逃走しようという不審者の意欲が減退されるものであればよい。即ち、低下される車両3の機能は、車両3の運転を快適に行うための快適機能や、車両3の走行に関する機能である。従って、例えば、ヘッドライト、インジケータランプ、ルームランプ等の灯火類を点滅させたり、ホーンを鳴らしたりして車両3の機能を低下させてもよい。また、ウインドウガラスの開閉を繰り返したり、ワイパを駆動したりして車両3の機能を低下させてもよい。更に、ラジオのチューニングをわざと合わないようにして、スピーカ26にて雑音を鳴らすことにより車両3の機能を低下させてもよい。
○上記実施形態では、セキュリティECU100は、車両3が盗難された可能性がある場合に、運転者にパスワードの入力を要求している。しかしながら、セキュリティECU100は、車両3が盗難された可能性がある場合に、運転者にパスワードの入力を要求することなく車両3が盗難されたと判断してもよい。
上記実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項に記載の車両盗難防止装置において、ディスプレイ及びスピーカの少なくとも一つから構成される警告手段を備え、前記判断手段は、前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザである場合には、前記警告手段に前記正規ユーザに対して安全運転を促す旨の警告を行わせることを特徴とする車両盗難防止装置。このように構成すると、正規ユーザが平常の運転状態と異なる癖で運転している場合に、正規ユーザに対して安全運転をするように促すことができる。よって、正規ユーザは、自身の運転状態が平常と異なることを意識し、安全運転を心がけることができる。
車両盗難防止装置の電気的構成を示すブロック図。
符号の説明
3…車両、4…車両盗難防止装置、30…センサとしての癖検知部、60…機能低下手段としての機能低下部、90…記憶手段としての癖認識部、91…記憶部としての癖認識エンジン、100…癖検知手段、及び判断手段としてのセキュリティECU。

Claims (1)

  1. 車両に配置されたセンサにより該車両の運転者の癖を検知した癖情報を生成する癖検知手段と、
    前記車両の正規ユーザの癖情報が予め記憶された記憶手段と、
    前記癖検知手段にて生成された前記運転者の癖情報と前記記憶手段に記憶された前記正規ユーザの癖情報とを比較し、その比較結果に応じて前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザか否かを照合し、前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザでない場合に前記車両が盗難されたと判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記車両が盗難されたと判断された場合に、前記車両の機能を低下させる機能低下手段と
    を備え
    前記記憶手段は、複数の前記正規ユーザにそれぞれ設定された識別情報に対応して設けられ前記識別情報に対応する前記正規ユーザの癖情報がそれぞれ複数記憶された複数の記憶部を備え、
    前記癖検知手段は、前記運転者から取得した前記識別情報が前記正規ユーザの識別情報であることを示す識別信号が入力された場合に前記運転者の癖情報を複数生成し、
    前記判断手段は、前記運転者から前記識別情報を取得し、前記運転者から取得した前記識別情報に対応する前記記憶部を選択し、選択した記憶部に記憶された前記正規ユーザの癖情報と、前記癖検知手段にて生成された前記運転者の癖情報とを比較し、少なくとも2つが一致しない場合に、前記車両を運転している運転者にパスワードの入力を要求し、入力された前記パスワードと、前記識別情報に対応して予め前記判断手段に登録された前記正規ユーザのパスワードとを照合することにより前記車両を運転している運転者が前記車両の正規ユーザか否かを照合することを特徴とする車両盗難防止装置。
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