JP4918487B2 - 干渉計システムにおける周期誤差補正 - Google Patents

干渉計システムにおける周期誤差補正 Download PDF

Info

Publication number
JP4918487B2
JP4918487B2 JP2007527942A JP2007527942A JP4918487B2 JP 4918487 B2 JP4918487 B2 JP 4918487B2 JP 2007527942 A JP2007527942 A JP 2007527942A JP 2007527942 A JP2007527942 A JP 2007527942A JP 4918487 B2 JP4918487 B2 JP 4918487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
error
interference signal
measurement
interferometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007527942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008510170A (ja
Inventor
シー. デマレスト、フランク
エイ. ヒル、ヘンリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zygo Corp
Original Assignee
Zygo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zygo Corp filed Critical Zygo Corp
Publication of JP2008510170A publication Critical patent/JP2008510170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4918487B2 publication Critical patent/JP4918487B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70775Position control, e.g. interferometers or encoders for determining the stage position
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B9/00Measuring instruments characterised by the use of optical techniques
    • G01B9/02Interferometers
    • G01B9/02001Interferometers characterised by controlling or generating intrinsic radiation properties
    • G01B9/02007Two or more frequencies or sources used for interferometric measurement
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B9/00Measuring instruments characterised by the use of optical techniques
    • G01B9/02Interferometers
    • G01B9/02055Reduction or prevention of errors; Testing; Calibration
    • G01B9/02056Passive reduction of errors
    • G01B9/02059Reducing effect of parasitic reflections, e.g. cyclic errors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B9/00Measuring instruments characterised by the use of optical techniques
    • G01B9/02Interferometers
    • G01B9/02055Reduction or prevention of errors; Testing; Calibration
    • G01B9/0207Error reduction by correction of the measurement signal based on independently determined error sources, e.g. using a reference interferometer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B9/00Measuring instruments characterised by the use of optical techniques
    • G01B9/02Interferometers
    • G01B9/02083Interferometers characterised by particular signal processing and presentation
    • G01B9/02084Processing in the Fourier or frequency domain when not imaged in the frequency domain

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、リソグラフィスキャナまたはステッパシステムのマスクステージまたはウェハステージのような測定オブジェクトの変位を測定する干渉計、例えば変位測定分散型干渉計に関し、更には、波長をモニタリングし、そしてガスの固有特性を求める干渉計に関する。
変位測定干渉計は基準オブジェクトに対する測定オブジェクトの位置の変化を光干渉信号に基づいてモニタリングする。干渉計は、測定オブジェクトが反射する測定ビームを基準オブジェクトが反射する基準ビームと重ね、そして干渉させることにより光干渉信号を生成する。
多くの用途において、測定ビーム及び基準ビームは直交偏光を示し、かつ異なる周波数を有する。異なる周波数は、例えばZeeman分離により、複屈折率素子を使用するレーザ内での音響−光変調により、または他の手段により生成することができる。直交偏光によって偏光ビームスプリッタは測定ビーム及び基準ビームを測定オブジェクト及び基準オブジェクトにそれぞれ振り向け、そして反射測定ビーム及び基準ビームを合成して重複出射測定ビーム及び基準ビームを形成することができる。これらの重複出射ビームは出力ビームを形成し、次にこの出力ビームが偏光板を通過する。偏光板は出射測定ビーム及び基準ビームの偏光ビームを混合して混合ビームを形成する。混合ビームの中の出射測定ビーム及び基準ビームの成分は互いに干渉して、混合ビームの強度が出射測定ビーム及び基準ビームの相対位相とともに変化するようになる。検出器は混合ビームの時間依存強度を測定し、そして当該強度に比例する電気干渉信号を生成する。測定ビーム及び基準ビームは異なる周波数を有するので、電気干渉信号は「ヘテロダイン」信号部分を含み、この「ヘテロダイン」信号部分は出射測定ビームの周波数と出射基準ビームの周波数との差に等しいビート周波数を有する。測定光路及び基準光路の長さが、例えば測定オブジェクトを含むステージを並進移動させることにより互いに対して変化する場合、νを測定オブジェクト及び基準オブジェクトの相対速度とし、λを測定ビーム及び基準ビームの波長とし、nを光ビームが伝搬する媒体、例えば空気または真空の屈折率とし、そしてpを測定オブジェクト及び基準オブジェクトに到達するまでの通過回数とすると、測定ビート周波数は2νnp/λに等しいドップラーシフトを含む。測定オブジェクトの相対位置の変化は測定干渉信号の位相の変化に対応し、この場合、2πの位相変化はλ/(np)に相当する距離変化LRTにほぼ等しく、LRTは往復距離変化、例えば測定オブジェクトを含むステージまでの距離の変化、及びステージからの距離の変化である。
米国特許出願番号10/174,149 米国特許第6,201,609 B1号 米国特許第6,163,379号 米国特許出願2003/0038947 米国特許第6,252,668号、 米国特許第6,246,481号、 米国特許第6,137,574号、 米国特許第6,747,744号、 米国特許第6,806,961号 米国特許公開番号10/616,504(公開番号US 2004/0085545 A1) C.W. Wu及びR.D. Deslattesによる「ヘテロダイン光干渉法における周期的非線形の解析モデル化」と題する非特許文献1(Applied Optics, 37, 6696−6700, 1998)
残念なことに、この方程式は常に厳密である訳ではない。多くの干渉計が所謂「周期誤差(cyclic errors)」として知られる非線形性を含む。周期誤差は、測定干渉信号の位相及び/又は強度に対する影響度として表わすことができ、そして光路長pnLRTの変化に対して正弦関数的に変化する。例えば、位相の1次高調波周期誤差は(2πpnLRT)/λに対して正弦関数的に変化し、そして位相の2次高調波周期誤差は2(2πpnLRT)/λに対して正弦関数的に変化する。更に別の周期誤差は更に高い次数の高調波周期誤差、負の次数の高調波周期誤差、及び1次未満の次数の高調波周期誤差を含むことができる。
周期誤差は「ビーム混合」によって生成することができ、このビーム混合では、入力ビームの内、基準ビームを形成するとされる部分が測定光路に沿って伝搬し、そして/または入力ビームの内、測定ビームを形成するとされる部分が基準光路に沿って伝搬する。このようなビーム混合は、入力ビームの偏光成分の楕円率、及び干渉計部品の不完全性、例えば直交偏光入力ビームをそれぞれの基準光路及び測定光路に沿って振り向けるために使用される偏光ビームスプリッタの不完全性によって生じ得る。ビームの混合が行なわれ、そして結果として周期誤差が生じるので、測定干渉信号の位相の変化と、基準光路と測定光路との間の相対光路長pnLの変化との間には厳密な線形関係というものがない。補正されない場合には、ビーム混合によって生じる周期誤差によって、干渉計が測定する距離変化の精度が低くなり得る。周期誤差は、干渉計内部で不所望の複数の反射を生じさせる透過表面の不完全性、及び干渉計内のビームに不所望の楕円率を生じさせる再帰性反射体及び/又は位相遅延板のような部品の不完全性によっても生じ得る。周期誤差の原因を理論的に説明する一般的な文献として、例えばC.W. Wu及びR.D. Deslattesによる「ヘテロダイン光干渉法における周期的非線形の解析モデル化」と題する非特許文献1(Applied Optics, 37, 6696−6700, 1998)を参照されたい。
分散測定装置の用途では、光路長測定を複数の波長、例えば532nm及び1064nmで行ない、そして光路長測定を利用して距離測定干渉計の測定光路におけるガスの分散を測定する。分散測定を利用して距離測定干渉計が測定する光路長を物理長に変換することができる。このような変換は重要である。というのは、測定オブジェクトまでの物理長が変化しない場合でも、測定光路長の変化はガス乱流によって、そして/または測定アームの中のガスの平均密度の変化によって生じ得るからである。外因性分散測定の他に、光路長を物理長に変換するためには、ガスに固有の値が判明している必要がある。係数Γは適切な固有値であり、分散型干渉分光法に使用される波長に関するガスの逆分散率である。係数Γは個別に測定することができる、または文献値に基づいて測定することができる。干渉計の周期誤差は分散測定及び係数Γの測定にも影響を与える。更に、周期誤差によって、ビームの波長を測定し、そして/またはモニタリングするために使用される干渉測定による精度が低下する。
上に説明した干渉計は多くの場合、集積回路を半導体ウェハ上に形成するためのリソグラフィに使用されるスキャナシステム及びステッパシステムの不可欠な構成要素である。このようなリソグラフィシステムは通常、ウェハを支持し、そして固定するための並進ステージと、照射ビームをウェハに振り向けるために使用される集光光学系と、ステージを露光ビームに対して並進移動させるスキャナまたはステッパシステムと、そして一つ以上の干渉計と、からなる。各干渉計は測定ビームをステージに取り付けられる平面ミラーに振り向け、そして測定ビームを平面ミラーから受信する。各干渉計は、当該干渉計の反射
測定ビームを該当する基準ビームと干渉させ、そして複数の干渉計が連携して照射ビームに対するステージの位置の変化を正確に測定する。干渉計によってリソグラフィシステムは、ウェハのどの領域を照射ビームに曝すべきかについて正確に制御することができる。
実際、干渉計システムを使用してウェハステージの位置を複数の測定軸に沿って測定する。例えば、ウェハステージがx−y平面に置かれる状態のデカルト座標系を定義すると、測定は通常、ウェハステージがx−y平面に沿って並進移動するときに、ステージのx及びy位置だけでなく、z軸に対するステージの角度方位に関しても行なわれる。更に、ウェハステージがx−y平面から外れる傾きもモニタリングすることが望ましい。例えば、このような傾きの正確な特徴付けはx及びy位置におけるアッベのオフセット誤差を計算するために必要である。従って、所望の用途によって変わるが、最大5自由度を測定することができる。更に、或る用途では、z軸に対するステージの位置もモニタリングして6自由度の測定を行なうことが望ましい。
本発明は、干渉計測データの周期誤差を検出して補正する電子処理方法を特徴とする。周期誤差が電子的に補正されるので、データを生成する干渉計システムは周期誤差を生じる光学的、機械的、そして電子的不完全性に対する許容誤差を、精度を犠牲にすることなく大きくすることができる。補正方法は、リソグラフィックステージシステムの位置決めに使用される干渉計測データに特に有用である。
部分的にではあるが、本発明は、主干渉信号の前の値を使用して周期誤差が、干渉計システムが測定している長さ(例えば、ステージの位置を示す長さ)の推定に与える影響を小さくすることができるという知見に基づく。直交信号のような、多数の信号変換による信号の内のいずれかの信号、またはフーリェ変換による信号は、主干渉信号の前の値を線形合成することにより生成することができる。次に、これらの変換による生成信号を使用して、主干渉信号の一つ以上の周期誤差項を表わす一つ以上の誤差基底関数を生成することができる。各誤差基底関数の適切な部分(例えば、各誤差基底関数の係数によって決まるような部分)は誤差信号を形成し、この誤差信号を、被測定長を求める際の基礎となる信号から減算する。それに応じて周期誤差が小さくなるので被測定長の精度が高くなる。
例えば、主干渉信号の前の値を使用して主干渉信号に関する直交信号の推定値を計算することができる。このような信号を数学的に合成することにより、誤差基底関数を正弦関数として生成することができ、この正弦関数の時間引数は特定の周期誤差項に対応する。干渉計ビームを周波数ヘテロダイン法によって分離する実施形態では、ヘテロダイン基準信号の直交信号を計算することもでき、そして誤差基底関数は主信号、基準信号、及び主信号及び基準信号の直交信号を数学的に合成することにより生成することができる。
誤差基底関数を使用して主信号の特定の周期誤差項を分離し、そして各周期誤差項を表わす係数(例えば、当該項の振幅及び位相)を特徴化する。例えば、誤差基底関数及び主信号、及び当該信号の直交信号を数学的に合成することにより、選択された周期誤差項をゼロ周波数に移動させることができ、この場合、ローパスフィルタリング(例えば平均化)を行なうことにより当該項の振幅及び位相を求めることができる。このような係数は保存される。その後、保存係数により重み付けされた誤差基底関数を重ね合わせることにより誤差信号を生成することができ、この誤差信号を主信号から減算して主信号の周期誤差を小さくし、そして当該信号の精度を高めることができる。
この方法は、ドップラーシフトがヘテロダイン周波数に比べて小さい場合に特に有用である、というのは、各周期誤差項の周波数は主信号の1次成分の周波数にほぼ等しく、この場合、主信号の直交信号に関する推定値が更に正確になるからである。これは特に重要
な特性である、というのは、周期誤差項を周波数フィルタリングによって除去することができないことによって周期誤差項が最も大きな問題になるのが、まさに、周期誤差項の周波数が主信号の1次成分の周波数に近い値になる場合であるからである。更に、小さいドップラーシフトでは、複数の周期誤差周波数の内の一つ以上の周波数が、ステージの位置を干渉計測信号に基づいて決めるために使用されるサーボ系の帯域内に含まれ、この場合、サーボループによって実際に、ステージの位置決めを行なうときの周期誤差項が増大する。小さいドップラーシフトは実際にマイクロリソグラフィックステージシステムにおいては極めて普通である、例えばアライメントマークを検出し、干渉計測信号によってモニタリングする当該マークまで直交次元でスキャンし、そしてステージ方向を変える場合には極めて普通である。更に、小さいドップラーシフトでは、検出器のサンプリングレートとヘテロダイン周波数との間の関係が整数(例えば、6:1)になるように選択することによって、特に簡単な公式が直交信号に関して導出される。
更に、小さいドップラーシフトでは、主信号はヘテロダイン周波数に関してほぼ周期的であり、この場合、前のデータを使用して誤差信号を生成することができる。その結果、主信号の補正は、誤差信号を主信号から1回だけリアルタイムで減算することにより行なうことができ、これにより、補正に関する計算時間が大幅に短くなり、従ってマイクロリソグラフィステージの位置決めを行なういずれのサーボ系におけるデータエージ誤差も小さくなる。
誤差基底関数は、主干渉信号をフーリェ変換した結果を含む直交信号の他に、主干渉信号の前の値に対して他の線形合成を行なうことにより生成することができる。フーリェ変換の場合、結果として得られる誤差信号を複素信号から減算し、この複素信号に基づいて被測定長が得られるが、これについては以下に更に詳細に記載される。
次に、本発明の種々の態様及び特徴について要約する。
概括すると、一の態様では、本発明は第1の方法を特徴とし、第1の方法では、(i)干渉信号S(t)を、異なる光路に沿って振り向けられる2つのビームに基づいて供給し、nを異なる光路に沿った平均屈折率とし、
Figure 0004918487
を異なる光路の間の合計物理光路差とし、そしてtを時間とする場合に、信号S(t)は異なる光路の間の光路差
Figure 0004918487
の変化を示し、(ii)一つ以上の誤差を表わす係数を供給し、一つ以上の誤差によって、信号S(t)が、A及びζを定数とし、ωを異なる光路に沿って振り向けられる前の2つのビームの間の角周波数差とし、そしてk=2π/λであり、λがこれらのビームの波長に等しいという条件の下で
Figure 0004918487
とする場合に、Acos(ωt+φ(t)+ζ)の形の理想表現式からずれてしまい、(iii)信号S(t)の値の線形合成を行ない、そして(iv)理想表現式からの信号S(t)のずれが
Figure 0004918487
の推定値に与える影響を、係数に基づいて生成される誤差信号、及び信号S(t)の値を線形合成した値に少なくとも部分的に基づいて生成される一つ以上の誤差基底関数を使用して小さくする。
第1の方法の実施形態は次の特徴の内のいずれかを含むことができる。
本方法では更に、2つのビームを異なる光路に沿って振り向け、そして干渉信号S(t)を測定することができる。例えば、これらのビームの内の少なくとも一つを振り向けて、干渉信号S(t)の生成の前に可動測定オブジェクトによって反射させることができる。更に、可動測定オブジェクトに衝突するように振り向けられるビームを、干渉信号S(t)の生成の前に測定オブジェクトによって複数回反射することができる。また、これらのビームを振り向けて、干渉信号S(t)の生成の前に可動測定オブジェクトの異なる位置によって反射させることができる。
誤差は擬似ビーム光路に対応する。
ずれは、p=1,2,3,...,とし、mをpとは等しくないいずれかの整数とし、かつ供給される係数がAm,pc及びζm,pの内の少なくとも幾つかに対応する情報を含む場合に、
Figure 0004918487
として表現することができる。
角周波数差ωは非ゼロとすることができる。
本方法では更に、A及びζを定数とする場合に、基準信号S(t)=Acos(ωt+ζ)を供給し、そして
直交基準信号
Figure 0004918487
を信号S(t)に基づいて計算し、誤差基底関数は信号S(t),
Figure 0004918487
、S(t),及び
Figure 0004918487
に基づいて生成される。例えば、本方法では更に、基準信号S(t)を、2つのビームの共通の光源の出力に基づいて測定する。更に、本方法では、基準信号S(t)及び
Figure 0004918487
を、S(t)のサンプリングに同期してインデックスが付される検索表に基づいて生成する。
直交信号
Figure 0004918487
を計算する操作では、τ>0とし、そしてωを干渉信号S(t)の位相の瞬時変化量とする場合に、直交信号
Figure 0004918487
を表現式
Figure 0004918487
に基づいて計算する。例えば、直交信号
Figure 0004918487
を計算する操作では更に、ωをω≒ω+dφ(t)/dtに従って近似し、ωに関する表現式のφ(t)は、理想表現式からのS(t)のずれを無視することができると仮定すると、干渉信号S(t)に基づいて求められる。別の方法として、直交信号
Figure 0004918487
を計算する操作では更に、ωをω≒ωに従って近似する。後者の場合、直交信号
Figure 0004918487
を計算する操作では、Nを非負の整数とする場合に、直交信号
Figure 0004918487
を、τ=(π+6πN)/3ωとしたときの簡易表現式
Figure 0004918487
に従って計算する。
直交基準信号
Figure 0004918487
を計算する操作では、τ>0とする場合に、直交基準信号
Figure 0004918487
を表現式
Figure 0004918487
に基づいて計算する。例えば、直交基準信号
Figure 0004918487
を計算する操作では、Nを非負の整数とする場合に、直交基準信号
Figure 0004918487
を、τ=(π+6πN)/3ωとしたときの簡易表現式
Figure 0004918487
に従って計算する。
基準信号S(t)はω/2πの整数倍のデータレートで供給することができる。
これらの誤差基底関数の各々は、理想表現式からのS(t)のずれの一部分を表わす誤差項の時間引数に対応する時間引数を有する一つ以上の先頭の正弦項を含む関数に対応する。例えば、これらの誤差基底関数は、或る引数を有する一つ以上の正弦関数及び余弦関数ペアに対応し、引数の時間変化成分は、pを正の整数とし、そしてmをpには等しくない整数とする場合に、ωt+(m/p)φ(t)の形をとる。別の構成として、これらの誤差基底関数は、或る引数を有する一つ以上の正弦関数及び余弦関数ペアに対応し、引数の時間変化成分は、pを正の整数とし、そしてmをpには等しくない整数とする場合に、(m/p)φ(t)の形をとる。
これらの誤差基底関数の内の一つに対応する関数の先頭項はm及びpに関して、これらの誤差項の内の一つの誤差項の時間引数と同じ値を有することができる。
これらの誤差基底関数の各々は、一つ以上の先頭の正弦項を含む関数に比例することができる。
これらの正弦関数及び余弦関数ペアの各々は、複素信号の虚部及び実部にそれぞれ対応する。
これらの誤差基底関数は、複数の正弦関数及び余弦関数ペアに対応する。例えば、これらの誤差基底関数は、{(p=1,m=−1),(p=1,m=0),(p=1,m=2),(p=1,m=3),及び(p=2,m=−1)}とする場合の一連の正弦関数及び
余弦関数に基づく複数の正弦関数及び余弦関数ペアを含むことができる。
本方法では更に、これらの誤差基底関数を信号S(t)及び
Figure 0004918487
に基づいて生成することができる。
本方法では更に、これらの誤差基底関数を信号S(t),
Figure 0004918487
,信号S(t),
Figure 0004918487
に基づいて生成することができる。例えば、これらの誤差基底関数は、信号S(t),
Figure 0004918487
,信号S(t),
Figure 0004918487
を数学的に合成することにより生成することができる。
本方法では更に、誤差信号SΨ(t)を生成する。例えば、誤差信号SΨ(t)は、誤差を表わす係数によって重み付けされる誤差基底関数を重ね合わせることにより生成することができる。
本方法では更に、信号S(t)のずれが与える影響を小さくした後に、光路差
Figure 0004918487
の値を干渉信号S(t)に基づいて求める。
直交信号
Figure 0004918487
は、Nを正の整数とする場合の近似式S(t)≒S(t−2πN/ω)に従ったS(t)の前の値に基づく干渉信号S(t)に基づいて計算することができる。
誤差信号SΨ(t)を生成するために使用される誤差基底関数は、N及びMを正の整数とする場合の近似式S(t)≒S(t−2πN/ω)及び
Figure 0004918487
に従った信号S(t)及び
Figure 0004918487
の前の値に基づいて生成することができる。
角周波数差はω>100・dφ(t)/dtを満たすことができる。更に、角周波数差はω>500・dφ(t)/dtを満たすこともできる。
概括すると、別の態様では、本発明は第2の方法を特徴とする。第2の方法では、信号S(t)が異なる光路の間の光路差
Figure 0004918487
の変化を表わし、nが異なる光路に沿った平均屈折率であり、
(文字28)
が異なる光路の間の合計物理光路差であり、tが時間であり、A及びζが定数であり、ωが異なる光路に沿って振り向けられる前の2つのビームの間の角周波数差であり、そしてk=2π/λであり、λがこれらのビームの波長に等しい場合に、干渉信号S(t)を異なる光路に沿って振り向けられる2つのビームから生じさせて、信号S(t)がAcos(ωt+φ(t)+ζ)の形の理想表現式からずれるように作用する一つ以上の誤差を表わす一つ以上の係数を推定する。第3の方法では、(i)信号S(t)の値の線形合成を行ない、そして(ii)係数の推定値を、信号S(t)の値を線形合成した値に少なくとも部分的に基づいて生成される信号をフィルタリングすることにより計算する。
第2の方法の実施形態は更に、次の特徴のいずれかを含むことができる。
信号S(t)の値の線形合成を行なう操作では、直交信号
Figure 0004918487
を信号S(t)の値に基づいて計算することができる。別の方法として、信号S(t)の値の線形合成を行なう操作では、変換信号Dq(t)を信号S(t)の値に基づいて、時間tで更新されるqによって決まる周波数値に関して計算することができる。例えば、変換信号Dq(t)は信号S(t)を離散フーリェ変換した結果のサンプルを含むことができる。
本方法では更に、ωを非ゼロとし、A及びζを定数とする場合に、基準信号S(t)=Acos(ωt+ζ)を供給し、そして直交基準信号
Figure 0004918487
を信号S(t)に基づいて計算し、係数の推定値は信号S(t),
Figure 0004918487
、SR(t),及び
Figure 0004918487
に基づいて生成される。
係数の推定値を計算する操作では、信号S(t)及び
Figure 0004918487
に基づいて生成される誤差基底関数を生成する。
係数の推定値を計算する操作では、信号S(t),
Figure 0004918487
,SR(t),及び
Figure 0004918487
に基づいて生成される誤差基底関数を生成する。例えば、誤差基底関数は、或る引数を有する一つ以上の正弦関数及び余弦関数ペアに対応し、引数の時間変化成分は、pを正の整数とし、そしてmをpには等しくない整数とする場合に、ωt+(m/p)φ(t)の形をとる。更に、これらの誤差基底関数は、信号S(t),
Figure 0004918487
,SR(t),及び
Figure 0004918487
を数学的に合成することにより生成することができる。
また、これらの誤差基底関数は、複数の正弦関数及び余弦関数ペアに対応する。例えば、これらの誤差基底関数は、{(p=1,m=−1),(p=1,m=0),(p=1,m=2),(p=1,m=3),及び(p=2,m=1)}とする場合の一連の正弦関数及び余弦関数に基づく複数の正弦関数及び余弦関数ペアを含むことができる。
係数の推定値を計算する操作では、これらの誤差基底関数、及び信号S(t)及び
Figure 0004918487
を数学的に合成した結果をローパスフィルタリングする。
例えば、ローパスフィルタリングでは、バターワースフィルタを使用することができる。
第2の方法の実施形態では更に、第1の方法に関連して上に説明した特徴の内のいずれかを含むことができる。
別の態様では、本発明はコンピュータ読み取り可能な媒体を含む装置を特徴とし、この場合、動作状態において、プロセッサが媒体の処理を行なうことによって第1の方法または第2の方法のいずれかを実行する。
概括すると、別の態様では、本発明は,干渉計システム及び電子プロセッサを含む第1の装置を特徴とし、(i)干渉計システムは、動作状態において、2つのビームを異なる
光路に沿って振り向け、そして干渉信号S(t)を2つのビームに基づいて供給し、nを異なる光路に沿った平均屈折率とし、
Figure 0004918487
を異なる光路の間の合計物理光路差とし、そしてtを時間とする場合に、
信号S(t)は異なる光路の間の光路差
Figure 0004918487
の変化を示し、
干渉計システムの不完全性によって一つ以上の誤差が生じ、これらの誤差によって信号S(t)が、A及びζを定数とし、ωを異なる光路に沿って振り向けられる前の2つのビームの間の角周波数差とし、更にk=2π/λであり、かつλがこれらのビームの波長に等しいときに、
Figure 0004918487
とする場合に、Acos(ωt+φ(t)+ζ)の形の理想表現式からずれ、(ii)電子プロセッサは、動作状態において、干渉信号S(t)を干渉計システムから受信し、一つ以上の誤差を表わす一つ以上の係数を受信し、信号S(t)の値の線形合成を行ない、そして理想表現式からのS(t)のずれが
Figure 0004918487
の推定値に与える影響を、係数に基づいて生成される誤差信号SΨ(t)、及び信号S(t)の値の線形合成に少なくとも部分的に基づいて生成される一つ以上の誤差基底関数を使用して小さくする。
第1の装置の実施形態は、第1の方法に関連して上に説明した特徴の内のいずれかに対応する特徴を含むことができる。
概括すると、別の態様では、本発明は,干渉計システム及び電子プロセッサを含む第2の装置を特徴とし、(i)干渉計システムは、動作状態において、2つのビームを異なる光路に沿って振り向け、そして干渉信号S(t)を2つのビームに基づいて供給し、nを異なる光路に沿った平均屈折率とし、
Figure 0004918487
を異なる光路の間の合計物理光路差とし、そしてtを時間とする場合に、
信号S(t)は異なる光路の間の光路差
Figure 0004918487
の変化を示し、
干渉計システムの不完全性によって一つ以上の誤差が生じ、これらの誤差によって信号S(t)が、A及びζを定数とし、ωを異なる光路に沿って振り向けられる前の2つのビームの間の角周波数差とし、更にk=2π/λであり、かつλがこれらのビームの波長に等しいときに、
Figure 0004918487
とする場合に、Acos(ωt+φ(t)+ζ)の形の理想表現式からずれ、(ii)電子プロセッサは、動作状態において、干渉信号S(t)を干渉計システムから受信し、信号S(t)の値の線形合成を行ない、そして一つ以上の誤差を表わす一つ以上の係数の推定値を、信号S(t)の値を線形合成した値に少なくとも部分的に基づいて生成される信号をフィルタリングすることにより計算する。
第2の装置の実施形態は、第2の方法に関連して上に説明した特徴の内のいずれかに対応する特徴を含むことができる。
別の態様では、本発明は、集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィシステムを特徴とし、当該システムは、ウェハを支持するステージと、空間的にパターン化した照射光をウェハに投影する照射システムと、ステージの位置を、投影照射光に対して調整するポジショニングシステムと、そしてウェハの位置を、投影照射光に対してモニタリングする第1または第2の装置と、を備える。
別の態様では、本発明は、集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィシステムを特徴とし、当該システムは、ウェハを支持するステージと、そして照射光源と、マスクと、ポジショニングシステムと、レンズアセンブリと、そして第1または第2の装置と、を含む照射システムと、を含み、動作状態において、光源は照射光をマスクを通して振り向けて空間的にパターン化した照射光を生成し、ポジショニングシステムはマスクの位置を光源からの照射光に対して調整し、レンズアセンブリは、空間的にパターン化した照射光をウェハに投影し、そして装置は、光源からの照射光に対するマスクの位置をモニタリングする。
更に別の態様では、本発明は、リソグラフィマスクを製造するために使用されるビーム描画システムを特徴とし、当該システムは、描画ビームを照射して基板をパターニングする光源と、基板を支持するステージと、描画ビームを基板に振り向けるビーム指向アセン
ブリと、ステージ及びビーム指向アセンブリの位置を互いに対して決めるポジショニングシステムと、そしてステージの位置を、ビーム指向アセンブリに対してモニタリングする第1または第2の装置のいずれかと、を含む。
別の態様では、本発明は、集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィ法を特徴とし、当該リソグラフィ法では、ウェハを可動ステージ上に支持し、空間的にパターン化した照射光をウェハに投影し、ステージの位置を調整し、そしてステージの位置を第1または第2の方法のいずれかを使用してモニタリングする。
更に別の態様では、本発明は、集積回路を形成するために使用されるリソグラフィ法を特徴とし、当該リソグラフィ法では、入力照射光をマスクを通して振り向けて空間的にパターン化した照射光を生成し、マスクを入力照射光に対して位置決めし、入力照射光に対するマスクの位置を、第1または第2の方法のいずれかを使用してモニタリングし、そして空間的にパターン化した照射光をウェハに投影する。
更に別の態様では、本発明は、集積回路をウェハに形成するリソグラフィ法を特徴とし、当該リソグラフィ法では、リソグラフィシステムの第1構成要素を、リソグラフィシステムの第2構成要素に対して位置決めしてウェハを空間的にパターン化した照射光で露光し、そして第2構成要素に対する第1構成要素の位置を、第1または第2の方法のいずれかを使用してモニタリングする。
更に別の態様では、本発明は集積回路を形成する方法を特徴とし、当該方法は前述のリソグラフィ法を含む。
別の態様では、本発明は集積回路を形成する方法を特徴とし、当該方法では前述のリソグラフィシステムを使用する。
更に別の態様では、本発明はリソグラフィマスクを製造する方法を特徴とし、当該方法では、描画ビームを基板に振り向けて基板をパターニングし、基板を描画ビームに対して位置決めし、そして描画ビームに対する基板の位置を、第1または第2の方法のいずれかを使用してモニタリングする。
本明細書において使用するように、「数学的合成」という用語は、演算の対象となる数値(例えば、信号の値を含む実数または複素数)を一つ以上の代数演算(例えば、加算、減算、乗算、及び除算)に従って合成する操作を指す。
特に断らない限り、本明細書において使用する全ての技術用語及び科学用語は、本発明の属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。刊行物、特許出願、特許、及び参照することにより本出願に組み込まれる前述の他の参考文献と相容れない内容が仮にあるとすると、定義を含む本明細書が優先するものとする。
本発明の他の特徴、目的、及び利点は次の詳細な説明から明らかになると思われる。
実施形態は、ヘテロダイン光干渉法のような干渉分光法用途における周期誤差成分を補正する電子的な周期誤差補正(cyclic error compensation:CEC)手順を含む。好適な実施形態では、補正は、ステージに取り付けられる平面ミラー測定オブジェクト、またはステージに取り付けられる干渉計に接続される基準システムに取り付けられる平面ミラー測定オブジェクトの低スルーレートに関して行なわれる。光学技術を使用して、1次未満の次数の高調波周期誤差のような所定の周期誤差の振幅をゼロにする、そして/または
Figure 0004918487
0.05nm(3σ)にまで小さくする場合、振幅が0.5nm以下の高調波タイプの残りの周期誤差は、位相ずれが固定された一定の振幅を有するものとして処理することができ、そして残りの周期誤差項に必要な周期誤差補正精度は、0.05nm(3σ)以下の補正周期誤差量を満たすために約10%である。更に、電子的に補正する必要のある周期誤差項の数は通常、小さい数であり、例えば約3である。好適な実施形態では、高いデジタル処理レートでのCEC処理演算は単一の加算演算に制限することができ、加算、減算、乗算、及び除算を必要とする残りの処理演算は干渉信号の前の値を使用して低いレートで行なうことができる。
通常、ヘテロダイン光干渉法における周期誤差成分は、ドップラーシフト周波数をヘテロダイン位相を求めるために使用される位相計の周波数分解能によって求めることができる場合、ヘテロダイン信号を周波数空間で、例えばフーリェスペクトル解析を使用してフィルタリングすることにより無くすことができる。残念なことに、このようなフィルタリング技術は、該当するドップラーシフト周波数を1次信号の周波数から判別することができない場合には、ステージの低スルーレート(例えば、ステージのゼロ速度を含む)の周期誤差成分を無くすために使用するということができない。更に、周期誤差周波数がサーボ系の帯域幅に含まれる場合に複雑な状況が生じ、この場合、周期誤差は、ステージの位置にサーボ制御系によって直接結び付けることができ、そして周期誤差によってステージの位置の所望位置からの誤差が大きくなってしまう。
CECの実施形態の特定の詳細について以下に更に説明する。一のアプローチでは、CEC手順において、アナログ−デジタル変換器(ADC)が生成するデジタル測定信号(DMS)のリアルタイムサンプリング値を処理する。この「DMSアプローチ」の利点は、「フィードフォワードモード」で生成することができる周期誤差補正信号を取り入れることであり、この場合、フィードフォワードモードでは簡単な離散変換を時間軸での変換に基づいて行なうことができ、かつスペクトル解析を行なう必要がない、または高速フーリェ変換(FFT)のような離散フーリェ変換のような離散変換のような変換を使用する必要がない。同様に、主干渉信号及び基準信号の共役直交性は、簡単な離散変換によって満たすことができ、かつ共役直交性を満たすためには、離散ヒルバート変換のような離散変換を使用する必要がない。更に、フィードフォワードモードによって、非常に高い計算速度で行なう必要のあるコンピュータ論理演算の回数を減らすことができるので、CECの導入によって生じるデータエージの誤差を小さくすることができる。
別のアプローチでは、CEC手順において、ADCモジュールの後の離散フーリェ変換(DFT)によって生成される複素測定信号(CMS)の複素値を取り扱う。この「CMSアプローチ」の利点は、DFT(及びCEC演算)をADCサンプリングレート(例えば、120MHz)よりも低いレート(例えば、10MHz)で更新する機能を備えることである。CEC更新レートを低くすることによってハードウェアアーキテクチャを簡単にすることができる。例えば、CEC更新レートを12分の1に低くすることによって、ハードウェア部品を12分の1以下に削減することができる。CMSアプローチによって、ADCが生成するサンプル、及びDFTモジュールにおけるDFT係数及び計算の数学的精度が有限であることに起因する周期誤差も無くなる。CMSアプローチではまた、サンプルの数、及びDFTモジュールが使用する窓関数に起因して、DMSアプローチにおける場合よりもノイズに曝される機会が少ない。
DMSアプローチ及びCMSアプローチの両方の別の利点は、周期誤差係数を、位相計が周期誤差周波数を干渉信号の1次成分の周波数から判別することができないドップラーシフト周波数で特徴付けることができることである。更に、周期誤差係数は特徴付けることができ、そしてヘテロダイン周波数よりも低く、かつ周期誤差係数が通常、周波数依存性を示すことがない範囲であるドップラーシフト周波数の或る範囲に渡る補正に使用することができるので、周期誤差補正が簡単になる。
CECの好適な実施形態について説明する前に、周期誤差を周期誤差振幅に関する特性に従って分類すると有用である。3つの分類を標準の高安定平面ミラー干渉計(HSPMI)を参照しながら提示する。これらの分類は、タイプ1−一定振幅周期誤差;タイプ2−可変振幅周期誤差;及びタイプ3−間欠的な周期誤差である。
タイプ1周期誤差の振幅は平面ミラー干渉計の平面ミラー測定オブジェクトの向きに依存しない。
タイプ2周期誤差の振幅は、該当する電気基準信号の1次成分の振幅に生じるばらつきと同様の相対ばらつきとともに変わる平面ミラー測定オブジェクトの向きによって変わり、例えば、
Figure 0004918487
である。
タイプ3周期誤差の振幅は、平面ミラー測定オブジェクトの反射表面が、干渉計の反射表面または部分反射表面、例えば基準ミラーの共役像の約50μラジアン以内の角度に平行である場合を除き、公称ゼロである。
タイプ1周期誤差の例は、ヘテロダイン干渉計への入力ビームの光源における偏光の混合によって生成される高調波周期誤差であり、偏光の混合は有限吸光率を有する偏光ビームスプリッタによって生じ、偏光ビームスプリッタは入力ビームを基準ビーム及び測定ビームに分離し、そして偏光の混合は、高安定平面ミラー干渉計(HSPMI)において普通に使用されるような銀メッキキューブコーナー再帰性反射体によって生じる。タイプ1周期誤差の振幅は通常、
Figure 0004918487
であり、この値は、2002年7月17日出願のPeter de Groot及びHenry A. Hillによる「直交偏光入力ビーム成分の間の伝搬角度の差を用いる干渉計システム及び干渉法」と題する米国特許出願番号10/174,149、Henry
A. Hillによる「偏光保持型光学システムを利用する干渉計」と題する米国特許第6,201,609 B1号、及びPeter de Grootによる「ゴースト反射を抑える傾斜波長板を有する干渉計」と題する米国特許第6,163,379号に記載される技術を使用して求められ、これらの文献の内容は本明細書において参照することにより本出願に組み込まれる。
タイプ2周期誤差の例は、所定表面による不所望の反射に起因する擬似ビームによって生成される高調波周期誤差である。タイプ2周期誤差の通常の振幅は、反射率が0.0025の反射表面に関して0.06nmである。特定のタイプ2周期誤差の振幅は通常、ステージミラーを、例えば干渉計の偏光ビームスプリッタと平面ミラー測定オブジェクトとの間の約0.7mの物理間隔に関して±500μラジアンの向きの範囲でスキャンすると、
Figure 0004918487
だけ変化する。
タイプ3の間欠的な周期誤差の例は、1次未満の次数の高調波周期誤差であり、この高調波周期誤差は、タイプ3周期誤差の条件が満たされる場合に非常に大きな振幅、例えば2nmの振幅を有する。タイプ3周期誤差は無くすことができる、または光学技術によって0.025nm(3σ)未満にまで小さくすることができ、この光学技術では、干渉計の構成要素を回転させる、または傾けて所定の非線形周期誤差を無くす、または小さくするが、この技術については、Henry A. Hillによる「斜入射干渉計」と題する米国特許出願2003/0038947に記載されており、この文献の内容は本明細書において参照することにより内容全体が本出願に組み込まれる。タイプ3周期誤差を光学技術によって無くすことにより、残留する0.025nm(3σ)以下の周期誤差を補正するために必要となるCECにおける作業が大幅に軽減される。勿論、本発明の更に別の実施形態では、1次未満の次数の高調波周期誤差(タイプ3の半周期分の周期誤差のような)も以下に更に説明するように補正することができる。
変位として表わされるタイプ2周期誤差のばらつきは通常、
Figure 0004918487
で表わされる振幅値である。その結果、タイプ2周期誤差は、一定の振幅を有し、かつCECを行なう際の位相ずれが一定である周期誤差として取り扱うことができ、この場合、CECにおいて補正される周期誤差量は0.01nm(3σ)以下である。
タイプ3周期誤差を光学技術によって無くす、または小さくする場合に補正する必要のある周期誤差項の数は、補正される周期誤差量が0.05nm(3σ)以下である場合には少ない、例えば約3である。タイプ3周期誤差を無くした後の特定の周期誤差項は一つ以上のタイプ1及び/又はタイプ2周期誤差を含むことができる。それにも拘らず、更に別の実施形態では、CECを行なってタイプ3周期誤差を補正することもできる。
周期誤差を定量化し、そして補正する操作を説明した更に別の技術が、本出願の出願人が保有する米国特許第6,252,668号、米国特許第6,246,481号、米国特許第6,137,574号、米国特許第6,747,744号、及び米国特許第6,806,961号に記載されており、これらの文献の各々の文献の内容全体が本明細書において参照することにより本出願に組み込まれる。
次に、フィードフォワード動作モードで動作するCEC用DMSアプローチについて説
明するが、この動作モードでは、周期誤差補正信号SΨ(t)を、干渉計の該当する電気干渉信号S(t)から減算して補正電気干渉信号を生成する。次に、補正電気干渉信号の位相を位相計によって測定して特定の干渉計構造に関連する相対光路長情報を抽出する。周期誤差成分を小さくしているので、相対光路長情報は更に正確になる。その結果、補正電気干渉位相を使用してサーボ制御系によってステージの位置を、ゼロスルーレートを含む低いスルーレートでも測定し、そして制御することができ、この操作を行なわない場合には、周期誤差成分が大きな問題となる。DMSアプローチは出版されている米国特許公開番号10/616,504(公開番号US 2004/0085545 A1)にも記載されている。
図1a及び1bによれば、好適な実施形態では、CEC(周期誤差補正)では2つの処理ユニットを使用する。一つの処理ユニット10は、周期誤差の内、補正する必要のある振幅及び位相ずれに関連する周期誤差基底関数(cyclic error basis
functions)及び係数を求める。CECの第2処理ユニット60は、周期誤差補正信号SΨ(t)を、第1処理ユニット10が求める振幅及び位相ずれに関連する周期誤差基底関数及び係数を使用して生成する。第1の実施形態に関するCECの第1処理ユニット10を図1aに模式的に示し、そして第1の実施形態に関するCECの第2処理ユニット60を図1bに模式的に示す。
次に、図1aによれば、干渉計からの光信号11を検出器12が検出して電気干渉信号を生成する。電気干渉信号をコンバータ/フィルタ52のアナログ−デジタル変換器(ADC)によってデジタルフォーマットの電気干渉信号S(t)に変換し、そしてCECプロセッサに送信する。例えば、ADC変換レートは高いレート、例えば120MHzである。
本実施形態では、低スルーレートで補正される特定セットの4つの周期誤差項に注目する。異なるセットの周期誤差を補正する適応化は、この技術分野の当業者であれば次の記述を一読することにより明らかになる。4つの周期誤差項を含む電気干渉信号S(t)は次式のように表わすことができる。
Figure 0004918487
上の式では次式のような関係がある。
Figure 0004918487
φは基準信号S(t)の位相であり、φ/dt=ωは、干渉計への入力ビームの測定ビーム成分及び基準ビーム成分の周波数差の2π倍に対応し、A及びζはそれぞれ、電気干渉信号の1次成分の振幅及び位相ずれであり、ε−1,ε,ε,及びεは周期誤差項の振幅であり、ζ,ζ,ζ, 及びζは周期誤差項の位相ずれであり
、次式の関係がHSPMI(この干渉計では、測定ビームが測定オブジェクトに達するために2回通過を行なう)のような平面ミラー干渉計に関して成り立ち、
Figure 0004918487
kはビーム11の波長λに対応する波数であり、そしてLは、干渉計の基準光路の一方向物理長に対応する測定光路の一方向物理長である。周期誤差振幅ε−1,ε,ε,及びεはAよりもずっと小さい、すなわち
Figure 0004918487
によって表わされる。周波数差ω/2πの一例が20MHzである。
ここで、φには関係のない位相を持つ1セットの周期誤差項があることに注目されたい。このセットの周期誤差項は等式(2)からは省略されている、というのは、これらの項はコンバータ/フィルタ52のハイパスフィルタによって除去されるからである。
周期誤差項の振幅ε及び位相ずれζに関連する係数、及び周期誤差項の時間変化係数はS(t)及び基準信号S(t)の両方の測定値を使用して生成される。振幅ε及び位相ずれζに関連する係数を求め、そして結果をテーブル40に送信し、当該結果は、周期誤差補正信号SΨ(t)を生成するために後の時点で使用される。周期誤差項の時間変化係数は、簡単な離散変換を三角恒等式、及び信号の共役直交性に基づいて適用することにより得られる。
光基準信号13を検出器14が検出して電気基準信号を生成する。光基準信号は干渉計への入力ビームの一部分に基づいて生成することができる。別の構成として、電気基準信号は、周波数ヘテロダイン法による分離を入力ビーム成分に生じさせるソース(例えば、周波数ヘテロダイン法による分離を生じさせるために使用される音響−光変調器への駆動信号)に基づいて直接生成することができる。電気基準信号をデジタルフォーマットに変換し、そしてコンバータ/フィルタ54のハイパスフィルタを通過させて基準信号S(t)を生成する。基準信号S(t)はデジタルフォーマットで次式のように表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、A及びζはそれぞれ、基準信号の振幅及び位相ずれである。54におけるS(t)に関するADC変換レートは52におけるS(t)に関するADC変換レートと同じである。次式
Figure 0004918487
により表わされるS(t)の直交信号
Figure 0004918487
は、S(t)の測定値を次の公式に従って使用する電子処理により生成される。
Figure 0004918487
上の式では、1/τは54における基準信号S(t)のADC変換レートである。周波数差がω/2π=20MHzであり、ADC変換レート1/τが120MHzである例では、等式(10)を短縮して次のような特に簡単な数式にする。
Figure 0004918487
基準信号S(t)及び直交信号
Figure 0004918487
は基準信号S(t)に関して互いに共役直交する。直交信号
Figure 0004918487
は、プロセッサ16が等式(11)または等式(10)を必要に応じて使用することによって生成される。
S(t)の直交信号
Figure 0004918487
は、プロセッサ56が、直交信号
Figure 0004918487
の生成に関して説明した同じ処理手順を使用することによって生成される。従って、1/τ及びω/2πの比が6に等しい例では、次式が得られる。
Figure 0004918487
上の式では、次式のような関係がある。
Figure 0004918487
等式(12)は、ステージのスルーレートが低い場合に、例えばφが期間2τに渡って
少しだけ変化する場合に成り立つ。信号S(t)及び直交信号
Figure 0004918487
は信号S(t)に関して互いに共役直交する。
とりわけ、1/τ及びω/2πの関係が整数であることにより、S(t)及び
Figure 0004918487
のフィードフォワード値S’(t)及び
Figure 0004918487
をそれぞれ生成することができ、そしてS(t)及び
Figure 0004918487
のS’(t)及び
Figure 0004918487
はそれぞれ、次の公式に従って表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、mは、信号の該当する位相に対するフィードフォワード信号の位相の誤差がエンドユースアプリケーションによって設定される所定値よりも小さくなるような整数である。別の表現をすると、主干渉信号及び基準信号の前の値を使用して直交信号及びそれに続く誤差基底関数を生成することができる。1/τ及びω/2πの比が6とは異なる整数である他の実施形態では、等式(14)〜(17)がそれに応じて変更される。
信号S(t),
Figure 0004918487
,S(t),及び
Figure 0004918487
を数学的に合成して、処理ユニット10は、周期誤差項と同じ時間引数を有する正弦関数及び余弦関数である周期誤差基底関数を生成し、次に周期誤差基底関数を使用して該当する周期誤差係数を、S(t)及び
Figure 0004918487
に基づいてローパスフィルタリング(例えば、平均化)を行なうことにより推定する。例えばSΨ0(t)に関する周期誤差基底関数は特に簡単であり、かつ基準信号S(t)及び当該信号の直交信号
Figure 0004918487
に対応する。別の表現をすると、周期誤差項εcos(φ+ζ)についての情報に関する信号を処理するために、直交信号S(t)及び
Figure 0004918487
は周期誤差項εcos(φ+ζ)の表現式における時間変化係数として使用される。
表現式に関する理解を深めるために、周期誤差項εcos(φ+ζ)を時間変化関数cos(φ+ζ)及びsin(φ+ζ)の項に関して次式のように書き直すと分かり易くなる。
Figure 0004918487
等式(18)及び(19)は次式のように書き直すことができる。
Figure 0004918487
共役直交S(t)及び
Figure 0004918487
、及び共役直交S(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ20に送信され、このプロセッサにおいて信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
が生成される。信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
は次の等式により与えられる。
Figure 0004918487
共役直交性及び所定の三角恒等式、例えばcosγ+sinγ=1の性質を利用して次式を得る。
Figure 0004918487
とりわけ、信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
を生成することにより、ゼロ周波数におけるSΨ0(t)に関連する係数を推定し、この場合、ローパスフィルタリングを行なってこれらの係数を求めることができる。従って、信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ24のローパスデジタルフィルタ、例えばローパスバターワース(Buttereworth)フィルタに送信され、このフィルタにおいて、係数A及びAを求める。
バターワースフィルタT(x)の次数がn次である場合、入力Σ(t)及び
Figure 0004918487
に関するローパスデジタルフィルタの該当する出力は次式のように表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、O(x)は次数がxの項であることを示し、ωは−3dB遮断角周波数であり、そしてω=dφ/dtである。
等式(28)及び(29)の中で係数Aを有する右辺の項は、最大の誤差を発生する要素であり、従ってこれらの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、プロセッサ24の出力がテーブル40に保存される場合に使用することができる。バターワースフィルタの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=7の場合、等式(28)及び(29)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさになり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、プロセッサ24のローパスフィルタの出力A及びAはテーブル40、及びプロセッサ26及び28に信号72(プロセッサ70からの)による制御によって保存される。
とりわけ、この好適な実施形態では、ωは、例えば2以上の比率で、テーブル40に保存されるA及びAの出力値に関連する期間に渡って変化することができる。
直交信号S及び
Figure 0004918487
はプロセッサ22に送信され、そしてA の値をプロセッサ22において、プロセッサ20及びプロセッサ24において使用される手順と同様の手順により次の公式を使用して求める。
Figure 0004918487
次数nの値は、例えば2のみとする必要がある。A の値はテーブル40に送信され、そして信号72による制御によって保存される。
別の構成として、検出器14、コンバータ/フィルタ54、及びプロセッサ16の代わりに、基準信号に同期するルックアップテーブルを用いることができる。この構成によって、干渉信号に乗る雑音によって生じる不確実さを低減することができる。A の値を1に正規化する場合、幾つかの等式を簡単にすることができ、かつプロセッサ22を無くすことができる。
,A,S(t),
Figure 0004918487
,S(t),
Figure 0004918487
,及びA の値はプロセッサ26に送信され、そしてA,A及びA の値はプロセッサ26に信号72による制御によって保存されて、共役直交S(t)及び
Figure 0004918487
が生成され、これらの共役直交には次式のような関係がある。
Figure 0004918487
Figure 0004918487
,A,Σ(t),及び
Figure 0004918487
の値はプロセッサ28に送信され、そしてA及びAの値はプロセッサ28に信号72による制御によって保存されて、共役直交Σ(t)及び
Figure 0004918487
が生成され、これらの共役直交には次式のような関係がある。
Figure 0004918487
信号S(t),
Figure 0004918487
,Σ(t),及び
Figure 0004918487
はプロセッサ30に送信されて、共役直交Σ−1(t)及び
Figure 0004918487
が生成され、これらの共役直交には次式のような関係がある。
Figure 0004918487
Figure 0004918487
信号Σ−1(t)及び
Figure 0004918487
は、SΨ−1(t)の周期誤差基底関数に、Σ−1(t)及び
Figure 0004918487
の先頭項がSΨ−1(t)の引数と同じ時間引数を持つ正弦項であるという点で対応する。
次に、係数A −1及び−A −1をプロセッサ32のデジタルローパスフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタにより求め、この場合、次式のような関係がある。
Figure 0004918487
デジタルフィルタの入力信号はΣ(t)及び
Figure 0004918487
である。入力信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ32において、信号S
Figure 0004918487
,Σ−1(t),及び
Figure 0004918487
を使用して次の公式に従って生成される。
Figure 0004918487
等式(39)及び(40)は、A−1及びB−1の項に関して等式(37)及び(38)を使用して次式のように表わされる。
Figure 0004918487
信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ32のローパスデジタルフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタに送信され、このフィルタにおいて、係数2A −1及び−2A −1を求める。バターワースフィルタT(x)の次数がn次である場合、入力Σ(t)及び
Figure 0004918487
に関するローパスデジタルフィルタの該当する出力は次式のように表わされる。
Figure 0004918487
等式(43)及び(44)の中で係数A を持つ右辺の項は、最大誤差を発生する要素であるので、右辺の項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、プロセッサ32の出力がテーブル40に保存される場合に使用することができる。バターワースフィルタの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=3.5である場合、等式(43)及び(44)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
0.010nm(3σ)に対応する誤差が発生する。プロセッサ32のローパスフィルタの出力2A −1及び−2A −1を2で割ってA −1及び−A −1をプロセッサ32の出力として生成する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさになり、かつω/ωに関する要件が満たされるような速度で移動している場合、プロセッサ32の出力A −1及び−A −1はテーブル40に、かつプロセッサ34に、信号72による制御によって保存される。
信号S(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ30に送信されて、次式により表わされる共役直交Σ(t)及び
Figure 0004918487
が生成される。
Figure 0004918487
信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
は、SΨ2(t)の周期誤差基底関数に、Σ(t)及び
Figure 0004918487
の先頭項がSΨ2(t)の引数と同じ時間引数を持つ正弦項であるという点で対応する。
信号S
Figure 0004918487
,Σ(t),
Figure 0004918487
,Σ(t),及び
Figure 0004918487
,及び係数A −1及び−A −1をプロセッサ34に送信し、そして係数A −1及び−A −1をプロセッサ34に信号72による制御によって保存して、次式により表わされる共役直交Σ(t)及び
Figure 0004918487
を生成する。
Figure 0004918487
Figure 0004918487
信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
は、SΨ3(t)の周期誤差基底関数に、Σ(t)及び
Figure 0004918487
の先頭項がSΨ3(t)の引数と同じ時間引数を持つ正弦項であるという点で対応する。
次に、係数A 及び−A (この場合、A及びBはSΨ2の周期誤差係数であり、かつ以下に更に説明する等式(67)及び(68)によってそれぞれ明示的に与えられる)をプロセッサ38のデジタルローパスフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタにより求める。デジタルフィルタの入力信号はそれぞれ、Σ(t)及び
Figure 0004918487
である。これらの入力信号はプロセッサ38において、信号S
Figure 0004918487
,Σ(t),及び
Figure 0004918487
を使用して次の公式に従って生成される。
Figure 0004918487
等式(51)及び(52)によってそれぞれ与えられるΣ(t)及び
Figure 0004918487
の展開式は、周期誤差項及び非周期誤差項に関して次式のように表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、A及びBは、以下に更に示す等式(67)及び(68)によってそれぞれ与えられる。
信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ38のローパスデジタルフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタに送信され、このフィルタにおいて、係数A 及び−A を求める。バターワースフィルタT(x)の次数がn次である場合、入力Σ(t)及び
Figure 0004918487
に関するローパスデジタルフィルタの該当する出力は次式のように表わされる。
Figure 0004918487
等式(55)及び(56)の中で係数A を持つ右辺の項は、最大誤差を発生する要素であるので、右辺の項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、プロセッサ38の出力がテーブル40に保存される場合に使用することができる。バターワースフィルタの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=7である場合、等式(55)及び(56)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。プロセッサ38のローパスフィルタの出力A 及び−A はプロセッサ38の出力である。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさになり、かつω/ωに関する要件が満たされるような速度で移動している場合、プロセッサ38の出力A 及び−A はテーブル40に信号72による制御によって保存される。
次に、係数A 及び−A (この場合、A及びBはSΨ3の周期誤差係数であり、かつ以下に更に説明する等式(69)及び(70)によってそれぞれ明示的に与えられる)をプロセッサ36のデジタルローパスフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタにより求める。デジタルフィルタの入力信号はそれぞれ、Σ(t)及び
Figure 0004918487
である。これらの入力信号はプロセッサ36において、信号S
Figure 0004918487
,Σ(t),及び
Figure 0004918487
を使用して次の公式に従って生成される。
Figure 0004918487
等式(57)及び(58)によってそれぞれ与えられるΣ(t)及び
Figure 0004918487
の展開式は、周期誤差項及び非周期誤差項に関して次式のように表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、A及びBは、以下に更に示す等式(69)及び(70)によってそれぞれ与えられる。
信号Σ(t)及び
Figure 0004918487
はプロセッサ36のローパスデジタルフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタに送信され、このフィルタにおいて、係数A 及び−A を求める。バターワースフィルタT(x)の次数がn次である場合、入力Σ(t)及び
Figure 0004918487
に関するローパスデジタルフィルタの該当する出力は次式のように表わされる。
Figure 0004918487
等式(61)及び(62)の中で係数A を持つ右辺の項は、最大誤差を発生する要素であるので、右辺の項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、プロセッサ36の出力がテーブル40に保存される場合に使用することができる。バターワースフィルタの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=3.5である場合、等式(61)及び(62)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。プロセッサ36のローパスフィルタの出力A 及び−A はプロセッサ36の出力である。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさになり、かつω/ωに関する要件が満たされるような速度で移動している場合、プロセッサ36の出力A 及び−A はテーブル40に信号72による制御によって保存される。
最終的に、直交信号S及び
Figure 0004918487
はプロセッサ52及び56からそれぞれプロセッサ18に送信され、当該プロセッサ18においてA の値を求める。まず、次式により表わされる信号S(t)S(t)+
Figure 0004918487
が生成される。
Figure 0004918487
等式(63)の信号はプロセッサ18のローパスデジタルフィルタ、例えばローパスバターワースフィルタに送信され、このフィルタにおいて、係数A を求める。バターワースフィルタT(x)の次数がn次である場合、等式(63)の信号に関するローパスデジタルフィルタの該当する出力は次式のように表わされる。
Figure 0004918487
を求めるために必要な精度は、周期誤差信号SΨjの計算において発生する誤差を
Figure 0004918487
に収めるためには約0.5%である。従って、等式(64)の右辺の誤差項ε−1 ,ε ,ε ,及びε は無視できる。等式(64)の中で、
Figure 0004918487
の形をとる右辺の項は、ドップラーシフト周波数に依存する最大誤差を発生する要素であり、従ってこれらの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、プロセッサ18の出力がテーブル40に保存される場合に使用することができる。バターワースフィルタの次数が2次である、すなわちn=2であり、かつω/ωの最小比=3.5である場合、等式(64)の右辺の、ドップラーシフト周波数に依存する誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。プロセッサ18のローパスフィルタの出力A はプロセッサ18の出力である。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさとなり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、プロセッサ18の出力A はテーブル40に信号72による制御によって保存される。
図1bによれば、プロセッサ60は補正誤差信号SΨを生成する。信号SΨの生成に関して、SΨのε−1,ε,ε,及びεの周期誤差項を、Σ−1(t),
Figure 0004918487
,S
Figure 0004918487
,Σ(t),
Figure 0004918487
,Σ(t),
Figure 0004918487
の最高次数の時間変化項に関して書き直す、すなわちcos(φ−φ−ζ+2ζ),sin(φ−φ−ζ+2ζ),cos(φ+ζ),sin(φ+ζ),cos(φ+2φ+2ζ−ζ),sin(φ+2φ+2ζ−ζ),cos(φ+3φ+3ζ−2ζ),及びsin(φ+3φ+3ζ−2ζ)を、次式のように書き直すと便利である。
Figure 0004918487
次に、SΨに関する等式(65)は次式の形で表わされる。
Figure 0004918487
上の式では、A−1,B−1,A,及びBは等式(37),(38),(22),及び(23)によりそれぞれ与えられ、そして次式のような関係がある。
Figure 0004918487
補正誤差信号SΨはプロセッサ44において、等式(66)、テーブル40から信号42として送信される係数、及び信号Σ−1(t),
Figure 0004918487
,S
Figure 0004918487
,Σ(t),
Figure 0004918487
,Σ(t),及び
Figure 0004918487
(これらの信号は周期誤差基底関数を含む)を使用して、信号74(プロセッサ70からの)による制御により生成される。明らかなことであるが、次の等式が得られる。
Figure 0004918487
別の表現をすると、補正誤差信号は、周期誤差係数によって重み付けされた周期誤差基底関数を重ね合わせることにより生成される。
補正信号SΨは信号Sからプロセッサ46において、信号76(プロセッサ70からの)による制御によって減算され、補正済み信号S−SΨが生成される。制御信号76によって、信号Sを補正すべき時点が決まる。次に、位相φ=4kLを補正済み信号から後続のプロセッサ(図示せず)によって抽出して、例えば距離Lを更に高精度に測定する。
現時点で好適な実施形態では、誤差補正信号SΨ(t)を信号S(t)の前の値から減算する。例えば、フィードフォーワード信号S’(t)(等式(14)において説明したように)を信号S(t)の替わりに使用することができる。フィードフォーワード信号の遅延mは、誤差基底関数を、続いて信号S(t)のSΨ(t)を計算する際の処理遅延に等しくなるように選択される。このようにして、S’(t)及びSΨ(t)は入力信号S(t)の同じ時間を表わす。
更に別の実施形態では、周期誤差係数は、周期誤差基底関数をフィードフォーワード値に基づいて生成するために使用されるデータレートよりも低いデータレートで保存し、そして更新することができる。このような場合においては、周期誤差係数に関する保存値は、周期誤差基底関数の計算に必要に応じて使用することができる。勿論、更に別の実施形態では、係数及び/又は誤差基底関数はリアルタイムで計算することができ、フィードフォーワード信号を使用する必要がない。
上に説明した周期誤差補正の好適な実施形態における重要な前提は、ドップラーシフト周波数dφ/dtがヘテロダイン周波数ωよりもずっと小さく、直交信号
Figure 0004918487
を(等式(10)との類似性により)次式のように近似することができる、または等式(12)により与えられる更に簡単な表現式によって近似することができることである。
Figure 0004918487
更に別の実施形態では、直交信号
Figure 0004918487
は次式に従って更に高精度に計算することができる。
Figure 0004918487
上の式では、ωは主干渉信号S(t)の位相の変化の瞬時レートであり、この瞬時レートは、S(t)に対する周期誤差の影響度が無視できると仮定することにより十分に高い精度で求めることができる。
また、更に別の実施形態では、周期誤差補正方法は、等式(3)〜(6)において明示的に説明した項とは異なる周期誤差項に関して使用することができる。詳細には、信号S(t),
Figure 0004918487
,S(t),及び
Figure 0004918487
を数学的に合成して、処理ユニットは、補正する必要のある周期誤差項と同じ時間引数を有する正弦関数及び余弦関数である周期誤差基底関数を生成することができ、次に周期誤差基底関数を使用してそれぞれの周期誤差係数をS(t)及び
Figure 0004918487
に基づいてローパスフィルタリング(例えば、平均化)を行なうことにより推定すること
ができる。
例えば、次式のような形の半周期分の周期誤差の係数を求めるために、
Figure 0004918487
半周期分の周期誤差に関する周期誤差基底関数を次のようにして計算することができる。まず、信号
Figure 0004918487
及び
Figure 0004918487
を次式のように計算する。
Figure 0004918487
とりわけ、
Figure 0004918487
の先頭項は|cos(φ/2+ζ/2−ζ/2)|であり、そして
Figure 0004918487
の先頭項は|sin(φ/2+ζ/2−ζ/2)|である。次に、
Figure 0004918487
及び
Figure 0004918487
のゼロクロス位相を測定して絶対値演算を無くし、そして先頭項cos(φ/2+ζ/2−ζ/2)及びsin(φ/2+ζ/2−ζ/2)をそれぞれ有するΣ(t)及び
Figure 0004918487
を定義する。
次に、半周期分の周期誤差基底関数Σ1/2(t)及び
Figure 0004918487
が次式のよう生成される。
Figure 0004918487
上の式では、Σ1/2(t)及び
Figure 0004918487
は該当する先頭項の正弦関数及び余弦関数をそれぞれ有し、これらの関数の時間引数はSΨ(1/2)の時間引数とおなじである。SΨ(1/2)に関する係数を求めるために、半周期分の周期誤差基底関数をS(t)及び
Figure 0004918487
に関して推定して、半周期分の周期誤差成分をゼロ周波数に移動させると、例えば次式が得られる。
Figure 0004918487
次に、Σ(t)及び
Figure 0004918487
に対してローパスフィルタリング(例えば、バターワースフィルタが行なう)を行なって、半周期分の周期誤差係数を、前に説明した周期誤差の誤差係数の抽出と類似の方法により生成する。詳細には、ローパスフィルタリングを行った後の先頭項はそれぞれA1/2cos(ζ1/2−ζ/2−ζ/2)及びA1/2sin(ζ1/2−ζ/2−ζ/2)である。
次に、CECに関するCMSアプローチについて説明するが、このアプローチでは、周期誤差補正信号DΨ(t)を電気干渉信号S(t)の該当するDFT信号D(t)から減算して補正済みDFT信号を生成する。図1cはCMSアプローチを使用する測定の簡易模式図を示している。光干渉信号111を光電受信機112が受信し、そして増幅する。結果として得られる電気干渉信号113をローパスフィルタ(LPF)114がフィルタリングしてフィルタリング済み信号115を生成する。LPF114は、干渉信号111の高調波成分が注目周波数範囲に混入する現象を防止するように構成される。フィルタリング済み信号115をADC116がデジタル処理してデジタル測定信号117を生成する。高性能変位測定干渉計の通常のADCは120MHzのサンプリングレートで12ビットの分解能を有することができる。デジタル測定信号117を位相計120(以下に説明する)が処理して、デジタル測定信号117を変換した結果として表わす出力振幅12
5及び位相127を生成する。振幅出力125は状態判断目的に使用される。位相出力127は位置計算機130が使用し、この位置計算機については米国特許出願番号10/211,435(公開番号US 2003/0025914 A1)に完全な形で記載されており、この文献の内容は本明細書において参照することにより本出願に組み込まれる。位置計算機130は測定位置131及び推定速度133を計算する。測定位置131はデジタルフィルタ136によってフィルタリングされてフィルタリング済み位置信号137が生成されるが、デジタルフィルタについては米国特許第5,767,972号に完全な形で記載されており、この文献の内容は本明細書において参照することにより本出願に組み込まれる。フィルタリング済み位置信号137は距離Lの所望の測定値を表わす。
位相計120は離散フーリェ変換(DFT)プロセッサ122と、周期誤差補正(CEC)計算機140と、そして座標変換による計数型計算を行なうデジタルコンピュータ(CORDIC)コンバータ124と、を備える。信号123,143,145,及び147は複素値であり、これらの複素値は、aを実部とし、そしてbを虚部とする場合のa+jbのように実部及び虚部の両方から成り、そしてjは
Figure 0004918487
である(記号iは刊行物においてはjの代わりに使用される場合がある)。複素値または直交値の他の表現を使用することができ、そして例えばI及びQ、またはX及びY、或いはA及び
Figure 0004918487
のような他の記号を使用して表現することができる。複素値は直交(実部及び虚部)表現から極(絶対値及び位相角)表現に変換することができる。デジタル信号の数値表現は整数、分数、または浮動小数点とすることができる。
DFTプロセッサ122はデジタル測定信号117の一連の連続サンプルを、DFTプロセッサ122の選択中心周波数でのデジタル測定信号117の変換形を表わす複素測定信号123に変換する。中心周波数は制御回路(図示せず)によって求められ、そして推定速度133は位置計算機130によって求められる。
例示としてのDFTプロセッサ122は、72のポイント数及び窓関数が指定され、かつ10MHzのレートで行なわれるDFTである。DFTによる計算値は時間軸で更新されているので、複素測定信号123は時間D(t)の関数として表現される。この10MHzの更新レートによって、デジタル測定信号117のサンプル群の83%を、fs=120MHzのADCサンプリングレートにおける一つのDFT計算と次のDFT計算との間で重複させることができる。通常の窓関数はブラックマン窓であり、この窓によって、DFTに使用される一連のデジタル測定信号サンプルの先頭及び末尾での不連続に起因する誤差が小さくなる。
CEC計算機140は周期誤差の所定部分を計算し、そして補正する。CEC誤差推定器144(図1dを参照しながら以下に更に詳細に説明する)は複素誤差補正信号145
を計算する。CEC計算機140の任意の遅延素子142、及び他の遅延素子(図示せず)を使用して種々の計算に関する処理遅延を一致させることができる。加算器146は遅延複素測定信号143を複素誤差補正信号145と合成して補正済み複素測定信号147を生成し、この場合、所定の周期誤差信号は非常に小さくなる。
CORDICコンバータ124は補正済み複素測定信号147を絶対値125及び位相127に変換する。
図1dによれば、CEC誤差推定器144は2つの処理ユニットを含む。第1処理ユニット148は、補正する必要のある所定の周期誤差の絶対値及び位相ずれに関連する誤差基底関数及び複素係数を求める。第2処理ユニット204は複素誤差補正信号DΨ(t)145を、第1処理ユニット148が求めた振幅及び位相ずれに関連する誤差基底関数及び複素係数を使用して生成する。
一の実施形態における第1処理ユニット148が図1dに模式的に示され、そしてこの実施形態の第2処理ユニット204が図1eに模式的に示される。これらの処理ユニットは図1cに示すアーキテクチャに組み込まれ、当該アーキテクチャは、グリッチフィルタ(米国特許出願番号10/211,435に記載されているような)、データエージの動的調整(dynamic data age adjustment:参照することにより本出願に組み込まれる米国特許第6,597,459号に記載されているような)、及び米国特許第5,767,972号に記載されているデジタルフィルタリングのような他の種々の技術のいずれかを含むこともできる。
ここで、DMSアプローチにおけるように、φとは関係がない位相を持つ1セットの周期誤差項は等式(2)から省略されている、というのは、このCMSアプローチでは、これらの周期誤差項はLPF(ローパスフィルタ)114によって、更にDFTプロセッサ122に固有のバンドパスフィルタリングによって除去されるからである。
ここで、周期誤差項εまたはεが含まれ、かつ測定信号の周波数で、または周波数近傍で現れる恐れがある状態が発生することに留意されたい。fを基準周波数(f=ω/2π),fをドップラーシフト周波数(f=ω/2π),そしてfを結果として得られる測定周波数とする。f=−(2/3)fの場合、次式が得られる。
Figure 0004918487
また、f=−(1/2)fの場合、次式が得られる。
Figure 0004918487
両方の場合において、負の周波数は該当する正の周波数から区別することができず、測定精度が影響を受ける。
4つの周期誤差項の振幅εが及び位相ずれζに関連する複素係数、及び周期誤差項の時間変化係数はDFTプロセッサ122からの処理値D(t)123を使用して生成される。これらの係数はレジスタ162,176,186,及び192に保存され、後の時点で周期誤差補正信号DΨ(t)145の生成に使用される。周期誤差項の時間変化係数はデジタル変換を、複素信号に関する三角恒等式及び三角法原理に基づいて適用することにより得られる。
DFTプロセッサ122はデジタル測定信号117の複素DFTを、0<q<N−1として次式のように計算する。
Figure 0004918487
上の式では、τ=1/fであり、Wは、
Figure 0004918487
を中心とする窓関数であり、そしてtはDFT計算値が更新される時間である。qが制御回路(図示せず)によってNf/fにほぼ等しい整数として選択される場合、qはデジタル測定信号の1次成分の中心周波数に対応する。Nの通常の値は72であり、そして通常の窓関数Wはブラックマン窓関数である。
DFTにより導かれる等式は、デジタル測定信号117のN個(この場合、n=35.5)の連続するサンプル列の中心がゼロ位相及び窓関数の中心に対応するように構成される。従って、窓関数及びDFT係数(複素指数関数である、または以下に示す「cos+jsin」要素と等価である)は中心に対して対称であり、そして窓重みは両端でゼロであり、qの値の変化が、結果として得られる位相に与える影響が小さくなる。
変換信号D(t)が、信号S(t)がサンプリングされるレートfよりも低いレートfで更新される。この例では、t=lΔt(lは整数であり、かつΔt≡1/fは更新間隔である)及びf=10MHzである。
別の構成として、DFTにより導かれる等式において折り返し演算(folded)を行なうことにより乗算演算の回数を減らすことができ、この乗算演算は、0<q<8N−1として、次式に従って行なわれ、そして計算される。
Figure 0004918487
上の式では、n=0,...,N−1の場合のx(t)は、S(t+t)のN個の連続するサンプル(すなわち、t=nτ)であり、そしてWはn=0を中心としている。この例では、qの範囲が広くなると、1/8区分の間隔分解能が更に細かくなって、周波数が或る区分から次の区分に変化するときの振幅変化(または、「ピケットフェンス」効果)が小さくなる。
DFT関数はミキシング演算及びフィルタリング演算と等価である。ミキシングは、入力データに複素指数関数を乗算する、または「cos+jsin」要素と等価な要素を乗算することにより得られる結果である。フィルタリングは和演算を行ない、そして窓関数Wを掛けることにより得られる結果である。
窓関数Wによって複数の項が、和の範囲の外でゼロになるので、DFT表現式を全てのnに渡る和として表わすことができる。「折り返し演算を行なわない(unfolded)」DFTに関する簡易表現式(等式(83)に見られるような)では、デジタル測定信号S(nτ+t)177は次式のように、当該信号の1次項Acos(φ(nτ+t)+φ(nτ+t)+ζ)によって近似されており、この1次項では、明示的なサンプリング(t=nτ)が行なわれている。
Figure 0004918487
上の式では、φ(nτ+t)=ωnτ+ω及びφ(nτ+t)=ωnτ+ω+φはドップラー位相シフトφ(t)=ωt+φをサンプリングした結果であり、そして
Figure 0004918487
はq≒Nf/fの場合のDFTによる位相であり、φ(n,q)≒2πfnτ=ωnτの関係が得られる(D(t)のqは、D(t)=D(t)の関係が成り立つように小さくしている)。三角恒等式を使用して、等式(85)を次式のように展開することができる(この場合、時間引数を一時的に小さい値にしている)。
Figure 0004918487
φ+φ+ζ+φを含む項はnとともに変化する高周波数の正弦波の項であり、これらの項は、多数の周期に相当する窓長の窓関数Wを用いた和演算において除去される。定数1/2は便宜上、省くことができる。φ+φ+ζ−φを含み、かつ和演算において窓長に渡ってゆっくりと変化する項は、次式のような形で残る。
Figure 0004918487
ω≒ω+ωが成り立つので、nを含む正弦波の項は除去される。
更新間隔Δt≡1/fがΔt=m/f(mは整数)によって与えられる場合、tの値は1/fの倍数である。この条件の下で、ステージ速度が小さい場合(すなわち、ω≪ω)には、ω≒m2πが成り立ち、かつDFT計算が次式のように行なわれる。
Figure 0004918487
DFTの結果は複素値であり、この複素値は正の周波数または負の周波数のいずれかを表わすことができる。等式(88)は、差としてではなく和として表わすことができ、この場合、他の等式における符号が適切に変わる。符号のこの選択は、選択によって周期誤差が小さくなるとすると重要ではない。
等式(88)は等式(1)〜(6)と合成することができる。これにより次式が得られる。
Figure 0004918487
上の式では、次式のような関係がある。
Figure 0004918487
上の式では、φ(t)はドップラー位相シフトの値φ(t)=ω+φであり、この値はtで更新される。便宜上、以下の等式(98)〜(116)では、tはtと簡単に表記され、かつφ(t)はφと簡単に表記される。また、複素測定信号D(t)123及び複素誤差補正信号DΨ(t)145は、D(t)≡D(t)かつDΨ(t)≡DΨ(t)が成り立つようにレートfで更新されると仮定する。
図1dは、CEC誤差推定器144の模式図を示している。以下の議論では、2つの複素信号の積を頻繁にとる。次の恒等式を使用する。
Figure 0004918487
次のステップでは、周期誤差項DΨ0についての情報に関する信号を処理する。信号D(t)はLPF(ローパスフィルタ)160、例えばIIR(無限インパルス応答)バターワースデジタルフィルタ、FIR(有限インパルス応答)、またはHogenauerが執筆した(間引き、及び補間を行なう経済的なデジタルフィルタ:E. B. Hogenauer; IEEE Transactions on Acoustics, Speech, and Signal Processing; Vol ASSP−29, No 2, April 1981, p 155−162,この非特許文献は本明細書において参照することにより本出願に組み込まれる)CIC(Cascaded Integrator Comb:カスケード積分コム)デジタルフィルタに送信される。CICフィルタは、簡単な設計(整数加算のみを使用する)、及び大きな比での間引きを行なうこの実施形態において利点を発揮する。複素信号を扱うLPFの実施形態では、
2つの同じ実空間でのLPF関数を使用し、一つの関数は実部に使用され、そしてもう一つの関数は虚部に使用される。デジタル関数を使用することにより、2つのフィルタの振幅及び位相応答を確実に正確に一致させる。
LPF T(x)の次数がnである場合、複素出力Cは次式のように近似される。
Figure 0004918487
上の式では、O(x)は次数がxの項を指し、ωは−3dB遮断角周波数であり、そしてω=dφ/dtである。
等式(98)の中で係数Aを有する右辺の項は、最大誤差を発生する要素であり、従ってこの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、LPF160の出力がレジスタ162に保存される場合に使用することができる。LPFの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=7の場合、等式(98)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさの周波数となり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、LPF160の出力Cはレジスタ162にC0Rとして信号161による制御によって保存される。
このアプローチの利点は、ωが2以上のような比率で、Cの出力値がレジスタ162に保存されている期間に渡って変化することができることである。
0R及びD(t)の値はプロセッサ164に送信されて、複素信号Σ(t)が次式のように生成される。
Figure 0004918487
信号Σはプロセッサ168に送信され、当該プロセッサはΣ−1をΣの複素共役として次式のように計算する。
Figure 0004918487
信号Σはプロセッサ180に送信され、当該プロセッサはΣを次式のように計算する。
Figure 0004918487
信号Σは2分割され、そしてLPF190に、LPF160に関して前に説明したように送信される。
LPF T(x)の次数がnである場合、複素出力Cは次式のように近似される。
Figure 0004918487
上の式では、O(x)は次数がxの項を指し、ωは−3dB遮断角周波数であり、そしてω=dφ/dtである。
等式(102)の中で係数A を有する右辺の項は、最大誤差を発生する要素であり、従ってこの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規
格は、プロセッサ190の出力がレジスタ192に保存される場合に使用することができる。LPFの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=3.5の場合、等式(102)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
0.010nm(3σ)に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさとなり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、LPF190の出力Cはレジスタ192にC4Rとして信号161による制御によって保存される。
信号Σ,Σ,及びC4Rはプロセッサ200に送信され、当該プロセッサはΣを計算する。信号Σ3Aは、信号C4R及びΣを、乗算器194を使用して合成することにより次式のように計算される。
Figure 0004918487
信号Σ3Bは、Σ及びΣを乗算器202を使用して合成することにより次式のように計算される。
Figure 0004918487
信号Σは、Σ3A及びΣ3Bを定数乗算器196及び減算器198を使用して合成することにより次式のように計算される。
Figure 0004918487
信号Σは、Σ−1及びΣを乗算器182を使用して合成することにより次式のように計算される。
Figure 0004918487
信号Σは、LPF160に関して前に説明したようにLPF184に送信される。
LPF T(x)の次数がnである場合、複素出力Cは次式のように近似される。
Figure 0004918487
上の式では、O(x)は次数がxの項を指し、ωは−3dB遮断角周波数であり、そしてω=dφ/dtである。
等式(107)の中で係数A を有する右辺の項は、最大誤差を発生する要素であり
、従ってこの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、LPF184の出力がレジスタ186に保存される場合に使用することができる。LPFの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=7の場合、等式(107)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさとなり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、LPF184の出力Cはレジスタ186にC5Rとして信号161による制御によって保存される。
信号Σは、Σ−1及びΣを乗算器172を使用して合成することにより次式のように計算される。
Figure 0004918487
信号Σは、LPF160に関して前に説明したようにLPF174に送信される。
LPF T(x)の次数がnである場合、複素出力Cは次式のように近似される。
Figure 0004918487
上の式では、O(x)は次数がxの項を指し、ωは−3dB遮断角周波数であり、そしてω=dφ/dtである。
等式(107)の中で係数A を有する右辺の項は、最大誤差を発生する要素であり、従ってこの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、LPF174の出力がレジスタ176に保存される場合に使用することができる。LPFの次数が4次である、すなわちn=4であり、かつω/ωの最小比=3.5の場合、等式(109)の右辺の誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさとなり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、LPF174の出力Cはレジスタ176にC6Rとして信号161による制御によって保存される。
信号D(t)の絶対値自乗は乗算器152により次式のように計算される。
Figure 0004918487
上の式を簡単な形に変形し、そして次式のように表わすことができる。
Figure 0004918487
等式(111)の結果と等価な値を計算する別の方法を使用することができる、例えばCORDICコンバータ124の絶対値出力125を自乗することができる、または信号ΣをD(t)の代わりに使用することができる。
等式(111)を等式(89)〜(94)のD(t)の項を使用して分析すると、次式のような結果が得られる。
Figure 0004918487
信号C(t)は、LPF160に関して前に説明したようにLPF(ローパスフィルタ)154に送信される。
LPF T(x)の次数がnである場合、出力Cは次式のように近似される。
Figure 0004918487
を求めるために必要な精度は、周期誤差信号SΨjの計算において生成される誤差を
Figure 0004918487
に収めるためには約0.5%である。従って、等式(113)の右辺の誤差項ε−1 ,ε ,ε ,及びε は無視できる。等式(113)の
Figure 0004918487
の形をとる右辺の項は最大のドップラーシフト周波数依存誤差を発生する要素であり、従ってこれらの項によってnの規格、及びω/ωの最小比の規格が決まり、これらの規格は、LPF154の出力が、信号C1Rを供給するレジスタ156に保存される場合に使用することができる。LPFの次数が2次である、すなわちn=2であり、かつω/ωの最小比=3.5である場合、等式(113)の右辺のドップラーシフト周波数依存誤差項によって、
Figure 0004918487
に対応する誤差が発生する。ステージが、該当するドップラーシフト周波数ω/2πがステージサーボ制御系の帯域幅の10〜100倍の大きさとなり、かつω/ωに関する要件を満たすような速度で移動している場合、LPF154の出力Cはレジスタ156にC1Rとして信号161による制御によって保存される。
プロセッサ204は補正信号DΨ(t)を図1eに示すように等式(114)に従って
計算する。
Figure 0004918487
この等式は、C項に関して前に表わした等式(98),(113),(102),(107),及び(109)、及びΣ項に関して前に表わした等式(100),(101),及び(105)の最大次数の項を使用して次式のように展開することができ、
Figure 0004918487
更に次式のように簡単な形に変形することができる。
Figure 0004918487
ここで、等式(116)の計算結果は、等式(90)〜(94)において説明したDΨ(t)と同じであることに注目されたい。
制御信号211は、条件式が有効な補正信号が含まれていることを示している場合にDΨ(t)の出力をイネーブルにする。制御信号211は制御回路(図示せず)によって生成され、制御回路は運動速度、信号レベル、周期誤差レベル、運動期間を考慮に入れ、更にDΨ(t)の有効性または有用性を決定するために使用可能な他の条件を考慮に入れることができる。4つの周期誤差項の各々を個別に使用することができることも望ましく、例えばε項が特定の実施形態には重要ではないことが判明した場合に、当該項の計算ができないようにして計算誤差により混入するノイズを小さくすることができる。DΨ(t)項を使用することができない、またはDΨ(t)の出力がディスエーブルになる場合、
ゼロが代入される。
算出DΨ(t)を信号D(t)から減算器146によって減算すると、周期誤差が極めて小さくなった測定信号が得られる。
DMSアプローチまたはCMSアプローチのいずれかを使用し、他の方法を取り入れて、周期誤差の発生源の幾つかを無くすことができる。例えば、支配誤差項は通常、シフトのない周期誤差成分SΨ0である、またはDΨ0に等しく、SΨ0またはDΨ0は、ステージ運動に関係なく一定位相及び周波数に維持される。この項は、両方の光周波数が、変位測定干渉計の基準アームまたは測定アームのいずれかに、或いは両方に含まれることにより生じる。この現象は、例えば光源の複数の光周波数が互いに垂直な直線偏光状態に完全に分離されるということがない場合に生じる。
周期誤差補正方法についてダブルパス平面ミラー干渉計を例として使用して説明したが、これらの方法はいずれの2周波数変位測定干渉計にも適用することができ、この干渉計では、ドップラーシフトの影響を受けることがない周期誤差項が支配項である。
シフトのないこの項の補正は次のようにして行なうことができる。すなわち、ビームを干渉計の基準光路において瞬間的に阻止し、次に干渉計の測定光路において、例えば干渉計設置の間の異なる2つの時点で瞬間的に阻止し;測定信号の複素振幅をビーム阻止状態で測定し、そして記録し;このようにして得られた2つの異なる複素振幅を加算して、いずれのビームも阻止されない状態で生じるシフトのない項を表わす補正係数を取得し;次に、複素係数を使用してシフトのない項を、ここに説明した電子補正方法が自動係数更新ができない状態で実行されている間に補正する。
ビームを阻止する方法は自動により行なうことができる、または例えば、モータ駆動シャッターを干渉計の基準光路及び測定光路に使用することにより自動で行なうことができ、これらのモータ駆動シャッターは、複素振幅をビーム阻止状態で読み取り、和を計算し、そして係数を保存して、ここに説明した電子補正方法に使用する同じコンピュータによって制御される。
最後に、必要に応じて、周期誤差補正の精度を更に、主信号S(t)の補正を繰り返すことにより、振幅に関する周期誤差係数の高い次数にまで高めることができることに注目されたい。別の表現をすると、後続の各繰り返しにおいて、主信号の補正済み信号を使用して該当する周期誤差基底関数を生成し、そして複数の周期誤差係数の各々に対する高次の補正を求める。
次に、図2を参照すると、上に説明した周期誤差補正に使用されるM次デジタルフィルタに関するブロック図が示されている。この図は、デジタル信号処理分野では標準の「第1直接型構造の」表現で表示されている。入力離散時間系列はx(n)であり、そして出力離散時間系列はy(n)である。z−1演算は1サンプル分の遅延を示す。フィルタの時間領域表現は次式のように与えられる。
Figure 0004918487
係数a及びbは、フィルタが所望の特性を持つように選択される。バターワースフィルタの場合、係数a及びbは、等式28,29,43,44,55,及び56によって与えられる周波数フィルタリングが行われるように選択される。更に、周期誤差補正の他の実施形態では、異なるローパスフィルタリング方式を用いて低周波数項の係数を生成することができる。バターワースフィルタ及び他のローパスデジタルフィルタはこの技術分野では公知である。これについては、例えばUpper Saddle River,
NJ: Prentice Hall, 1999に掲載されたOppenhiem,
A. V., Schafer, R. W.,及びJ. R., Buckによる「離散時間信号処理」と題する論文,及びNew York, NY: MacMillan, 1992に掲載されたProakis, J. G.,及びD. G. Manolakisによる「デジタル信号処理:原理、アルゴリズム、及びアプリケーション」と題する論文を参照されたい。
実施形態によって変わるが、上に説明した補正方法はハードウェアまたはソフトウェア、或いはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実行することができる。この方法はコンピュータプログラムにおいて、ここに説明する方法及び図に従った標準のプログラミング方法を使用して実行することができる。プログラムコードを入力データに付加してここに説明する機能を実行し、そして出力情報を生成する。出力情報はサーボ制御系のような一つ以上の出力機器に送信される。
各プログラムを高位のプロシージャ言語またはオブジェクト指向プログラミング言語で実行してコンピュータシステムとの通信を行なうことができる、またはプログラムを必要に応じてアセンブリ言語またはマシン言語で実行することができる。いずれにしても、言語はコンパイル言語または解釈言語とすることができる。更に、プログラムは、該当する目的のために予め書き込みが行われている専用集積回路で実行することができる。
このような各コンピュータプログラムは、汎用または特殊用途のプログラム可能なコンピュータの読み取り先となる記憶媒体または記憶装置(例えば、ROMまたは磁気ディスケット)に保存することができ、これにより、記憶媒体または記憶装置に対する読み出しをコンピュータが行なってここに説明した手順を実行するときに、コンピュータを構成し、そして動作させることができる。コンピュータプログラムはプログラムの実行中にキャッシュまたはメインメモリに格納することもできる。補正方法は、コンピュータプログラムが書き込まれたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の形をとることもでき、この場合、このように書き込まれた記憶媒体によってコンピュータは特定の、かつ所定の方法で動作してここに説明する機能を実行することができる。
次に、図3を参照すると、高安定平面ミラー干渉計(HSPMI)411を含む干渉計システムは、主干渉信号を光学的に生成するものとして示されている。HSPMI411は偏光ビームスプリッタ330と、再帰性反射体332と、1/4波長位相遅延板334及び336と、そして平面ミラー基準オブジェクト342と、を含む。入力ビーム422は2成分ビームである。2成分は異なる周波数を有し、かつ偏光面が直交するように偏光される。異なる周波数は光源415において生成することができる、例えばゼーマンレーザ光源を用いたZeeman分離、複屈折率素子を使用するレーザ内での音響−光変調により、または他の手段により生成することができる。HSPMI411は入力ビーム422を2つぼ成分に分離する。第1及び第2通過測定ビーム322及び324として示される一方の成分は、HSPMI411から出て行く前に、測定オブジェクト490によって2回反射される。第1及び第2通過基準ビーム328及び327として示される他方の成分は、HSPMI411から出て行く前に、基準ミラー342によって2回反射される。出て行くビーム成分は重なり、そして出力ビーム423を形成する。
電気干渉信号352は出力ビーム423が検出器420において検出されることにより生成される。検出器420は偏光板を含み、この偏光板は、出力ビーム423の基準ビーム成分及び測定ビーム成分を偏光状態に変換するために混合する。電気干渉信号352は、主干渉信号S(t)に対応するヘテロダイン干渉信号を含む。
更に別の実施形態では、干渉計システムは図3に示すシステムとは異ならせることができる。詳細には、周期誤差補正方法は他のタイプの干渉計にも適用することができる。例えば、主干渉信号S(t)は干渉計システムによって生成することができ、当該システムは、シングルパス干渉計及び/又はダブルパス干渉計、受動干渉計、ダイナミック干渉計、及び分散型干渉分光計の内のいずれかを含むことができる。更に、干渉計システムは一つ以上の自由度をモニタリングすることができ、これらの自由度の各々によって該当する主干渉信号S(t)が生成され、この主干渉信号はここに開示するように周期誤差に関して補正することができる。更に、干渉計システムがモニタリングする自由度(複数の自由度)は、測定オブジェクトまでの距離の変化、2つの測定オブジェクトの間の相対距離の変化、測定オブジェクトの向き角度の変化、及び入力ビームの方向の変化のいずれかを含むことができる。
ダイナミック干渉計の例は、2002年8月23日出願の、Henry A. Hillによる「入力ビームの方向を制御するダイナミック干渉計」と題する米国特許出願番号10/226,591に記載されている。ずれがゼロの受動干渉計の例は、2002年7月29日出願の、Henry A. Hillによる「ずれがゼロの受動干渉計」と題する米国特許出願番号10/207,314に記載されている。角度変位測定用干渉計の例は、いずれもHenry A. Hillによる2002年8月23日出願の「入力ビームの方向を制御するダイナミック干渉計」と題する米国特許出願番号10/226,591、及び2001年8月22日出願の「角度検出ビームスプリッタを使用するずれがゼロの受動干渉計」と題する米国仮出願番号60/314,345、更には2002年10月15日出願の、Henry A. Hill及びJustin Kreuzerによる「光ビーム方向の変化を測定する干渉計」と題する米国特許出願番号10/272,034に記載されている。別の構成として、または追加される形で、干渉計システムは一つ以上の角度変位測定用差動干渉計を含むことができ、この干渉計の例もまた、米国特許出願番号10/272,034に記載されている。一つよりも多くの自由度を測定し、そしてビームずれを小さくする干渉計システムの例は、Henry A. Hillによる2003年1月28日出願の「マルチパス干渉計」と題する米国特許出願番号10/352,616、及びHenry A. Hillによる2003年1月27日出願の「多軸干渉計」と題する米国特許出願番号10/351,708に記載されている。マルチパス干渉計の他の方式については、VDI Berichte Nr. 749, 93−106(1989)に掲載されたC. Zanoniによる「距離及び角度測定を行なう差動干渉計構造」と題する記事に記載されている。2波長分散型干渉計の例は、Henry A.
Hill, Peter de Groot,及びFrank C. Demarestによる「空気の屈折率及び空気中での光路長が与える影響をマルチパス干渉計を使用して測定する装置及び方法」と題する米国特許第6,219,144 B1号、及びPeter de Groot,Henry A. Hill,及びFrank C. Demarestによる米国特許第6,327,039 B1号に記載されている。
周期誤差補正を行なうので、ここに記載する干渉計システムは非常に高い精度の測定を行なう。このようなシステムは特に、コンピュータチップなどのような大規模集積回路を形成するために使用されるリソグラフィアプリケーションにおいて有用となり得る。リソグラフィは半導体製造産業の進歩に重大な役割を果たす技術である。重ね合わせ精度の向上は、100nm以下の線幅(デザインルール)を実現するために解決すべき最も困難な5つの課題の内の一つであり、これについてはSemiconductor Indus
try Roadmap, p.82 (1997)を参照されたい。
重ね合わせ精度は、ウェハステージ及びレチクル(またはマスク)ステージを位置決めするために使用される距離測定干渉計の性能、すなわち精度及び確度に直接依存する。リソグラフィツールは50〜100百万ドル/年の製品の生産に寄与するので、距離測定干渉計の性能を向上させることによって得られる経済的利益は非常に大きい。リソグラフィツールによる歩留まりが1%向上するごとに、約1百万ドル/年の経済的利益を集積回路製造業者は享受することができ、かつリソグラフィツールベンダーは競争力を大幅に高めることができる。
リソグラフィツールは、空間的にパターン化した照射光をフォトレジストに覆われたウェハに直接振り向ける機能を有する。プロセスでは、ウェハのどの位置に照射光を当てるべきかを決定し(位置合わせ)、そして照射光を当該位置のフォトレジストに当てる(露光)。
ウェハの位置決めを正確に行なうために、ウェハはアライメントマークをウェハ上に含み、これらのマークは専用センサが測定することができる。アライメントマークの測定位置によってウェハのツール内での位置が決定される。この情報はウェハ表面を所望通りにパターニングするための仕様とともに、空間的にパターン化した照射光に対するウェハの位置合わせの指針となる。このような情報に基づいて、フォトレジストに覆われたウェハを支持する並進移動可能なステージはウェハを移動させて、照射光によってウェハの正しい位置が露光されるようにする。
露光が行なわれている間、照射光源は、パターンが形成されたレチクルを照射し、このレチクルが照射光を散乱して空間的にパターン化した照射光を生成する。レチクルはマスクとも表記され、そしてこれらの用語は以下の文では同じ意味として使用される。縮小投影リソグラフィでは、縮小レンズが散乱照射光を集光し、そしてレチクルパターンの縮小像を形成する。別の構成として、プロキシミティ転写の場合、散乱照射光はウェハに衝突する前に短い距離(通常、ミクロンオーダー)だけ伝搬してレチクルパターンの1:1の像を生成する。照射が行われることにより、光化学プロセスがレジスト内部で始まり、このプロセスによって照射光パターンがレジスト内の潜像に変換される。
干渉計システムは、ウェハ及びレチクルの位置を制御し、そしてレチクル像をウェハに転写するポジショニング機構の重要な構成要素である。このような干渉計システムが上述の性能を有する場合、システムが測定する距離の精度は、距離測定に対する周期誤差による影響を最小化すると高くなる。
一般的に、露光システムとも呼ばれるリソグラフィシステムは通常、照射システム及びウェハポジショニングシステムを含む。照射システムは照射光源を含み、この照射光源により紫外線、可視光線、x線、電子線、またはイオン照射線のような照射光を供給し、さらにレチクルまたはマスクを含み、このレチクルまたはマスクによって、パターンが照射光に転写されて空間的にパターン化した照射光が生成される。また、縮小投影リソグラフィの場合、照射システムはレンズアセンブリを含むことができ、このアセンブリによって空間的にパターン化した照射光をウェハに当てて、パターンをウェハに投影する。投影用照射光によって、ウェハに塗布されたレジストを露光する。照射システムはまた、マスクを支持するマスクステージ、及びマスクを通して振り向けられる照射光に対するマスクステージの位置を調整するポジショニングシステムを含む。ウェハポジショニングシステムはウェハを支持するウェハステージ、及び投影用照射光に対するウェハステージの位置を調整するポジショニングシステムを含む。集積回路の製造には、複数の露光工程が含まれる。リソグラフィに関する一般的な参考文献として、例えばJ.R Sheats、及び
B.W. Smithによる、Microlithography:Science and Technology(Marcel Dekker, Inc., New York, 1998)を参照されたく、この参考文献の内容は、本明細書において参照されることにより本出願に組み込まれる。
上に説明した干渉計システムを使用して、レンズアセンブリ、照射光源または支持構造のような露光システムの他の構成要素に対するウェハステージ及びマスクステージの各々の位置を正確に測定することができる。このような場合、干渉計システムは固定構造に取り付けることができ、そして測定オブジェクトはマスクステージ及びウェハステージの内の一つのような可動要素に取り付けることができる。別の構成として、配置を逆にして、干渉計システムを可動オブジェクトに取り付け、そして測定オブジェクトを固定オブジェクトに取り付けることができる。
一般的に、このような干渉計システムを使用して露光システムの他のいずれかの構成要素に対する露光システムのいずれか一つの構成要素の位置を測定することができ、この場合、干渉計システムは構成要素群の一つの構成要素に取り付けられ、または一つの構成要素によって支持され、そして測定オブジェクトは、構成要素群の他の構成要素に取り付けられる、または他の構成要素によって支持される。
干渉計システム1126を使用するリソグラフィスキャナ1100の例を図4に示す。干渉計システムを使用してウェハ(図示せず)の露光システム内での位置を正確に測定する。ここで、ステージ1122を使用してウェハを露光ステーションに対して位置決めし、そして支持する。スキャナ1100はフレーム1102を含み、フレームは他の支持構造、及びこれらの構造に搭載される種々の部品を搭載する。露光ベース1104では、当該ベースの頂部にレンズハウジング1106が取り付けられ、このハウジングの頂部にはレチクルまたはマスクステージ1116が取り付けられ、このステージを使用してレチクルまたはマスクを支持する。マスクを露光ステーションに対して位置決めするポジショニングシステムは要素1117によって模式的に示される。ポジショニングシステム1117は、例えば圧電変換素子及び該当する制御電子機器を含むことができる。記載のこの実施形態には含まれないが、上に説明した干渉計システムの内の一つ以上を使用して、マスクステージの位置だけでなく、他の可動要素の位置も正確に測定することができ、可動要素の位置は、リソグラフィによる構造を形成するプロセスにおいて正確にモニタリングする必要がある(上のSheats及びSmithによるMicrolithography:Science and Technologyを参照されたい)。
露光ベース1104の下に懸架されるのは支持ベース1113であり、この支持ベースはウェハステージ1122を搭載する。ステージ1122は平面ミラー1128を含み、このミラーは干渉計システム1126によってステージに振り向けられる測定ビーム1154を反射する。ステージ1122を干渉計システム1126に対して位置決めするポジショニングシステムは要素1119によって模式的に示される。ポジショニングシステム1119は、例えば圧電変換素子及び該当する制御電子機器を含むことができる。測定ビームは、露光ベース1104に取り付けられる干渉計システムに戻る方向に反射される。干渉計システは前に説明した実施形態の内のいずれかとすることができる。
動作状態の間、UVレーザ(図示せず)からの照射ビーム1110、例えば紫外(UV)ビームがビーム成形光学アセンブリ1112を通過し、そしてミラー1114によって反射された後、下方に伝搬する。その後、照射ビームはマスクステージ1116に搭載されるマスク(図示せず)を通過する。マスク(図示せず)が照射されると、マスクパターンがウェハステージ1112上のウェハ(図示せず)に、レンズハウジング1106内に搭載されるレンズアセンブリ1108を通して投影される。ベース1104及びベースが
支持する種々の部品は周囲の振動から、例えばバネ1120によって表わされる制振システムにより絶縁される。
リソグラフィスキャナの他の実施形態では、前に説明した干渉計システムの内の一つ以上を使用して、複数の軸に沿った距離、及び例えば、これらには制限されないが、ウェハステージ及びレチクル(またはマスク)ステージに関連する角度を測定することができる。また、UVレーザビームではなく、例えばx線ビーム、電子ビーム、イオンビーム、及び可視光ビームを含む他のビームを使用してウェハを露光することができる。
或る実施形態では、リソグラフィスキャナはこの技術分野ではコラム基準として知られているものを含むことができる。このような実施形態では、干渉計システム1126は基準ビーム(図示せず)を外部基準光路に沿って振り向けてこのビームを、或る構造に取り付けられる、例えばレンズハウジング1106に取り付けられる基準ミラー(図示せず)に衝突させ、このミラーにより照射ビームを振り向ける。基準ミラーは基準ビームを干渉計システムに戻す方向に反射する。干渉計システム1126が、ステージ1122により反射される測定ビーム1154と、レンズハウジング1106に取り付けられる基準ミラーにより反射される基準ビームとを合成することによって生成する干渉信号は、照射ビームに対するステージの位置の変化を示す。更に、他の実施形態では、干渉計システム1126は、スキャナシステムのレチクル(またはマスク)ステージ1116の位置、または他の可動部品の位置の変化を測定するように配置することができる。最後に、干渉計システムは、スキャナに加えてステッパーを含む、またはスキャナではなくステッパーを含むリソグラフィシステムと同様な態様で使用することができる。
この技術分野では公知のように、リソグラフィは半導体装置を形成する製造方法の重要な部分である。例えば、米国特許第5,483,343号はこのような製造方法の工程の概要について記載している。これらの工程について、図5(a)及び5(b)を参照しながら以下に説明する。図5(a)は半導体チップ(例えば、ICまたはLSI)、液晶パネル、またはCCDのような半導体装置を製造する手順を示すフローチャートである。工程1151は、半導体装置の回路を設計する設計プロセスである。工程1152は、マスクを回路パターン設計に基づいて製造するプロセスである。工程1153はウェハをシリコンのような材料を使用して製造するプロセスである。
工程1154は前工程プロセスと呼ばれるウェハプロセスであり、この前工程プロセスでは、このようにして製造されたマスク及びウェハを使用することにより、回路をウェハ上にリソグラフィを使用して形成する。マスク上のこれらのパターンを解像するための十分に高い空間分解能に対応するように回路をウェハ上に形成するために、リソグラフィツールをウェハに対して干渉法を使用して位置決めする必要がある。ここに記載する干渉法及び干渉計システムは、ウェハプロセスに使用されるリソグラフィの有効性を高めるために特に有用である。
工程1155は、後工程プロセスと呼ばれる組立工程であり、この組立工程では、工程1154によって処理されたウェハを複数の半導体チップにする。この工程は組み立て(ダイシング及びボンディング)、及びパッケージング(チップ封止)を含む。工程1156は検査工程であり、検査工程では、工程1155によって製造された半導体装置の動作チェック、耐圧チェックなどを行なう。これらのプロセスにより、半導体装置が完成し、そして出荷される(工程1157)。
図5(b)はウェハプロセスの詳細を示すフローチャートである。工程1161はウェハの表面を酸化する酸化プロセスである。工程1162は、絶縁膜をウェハ表面に形成するCVDプロセスである。工程1163は、電極をウェハに蒸着堆積法により形成する電
極形成プロセスである。工程1164はイオンをウェハに注入するイオン注入プロセスである。工程1165は、レジスト(感光性材料)をウェハに塗布するレジストプロセスである。工程1166は、露光(すなわち、リソグラフィ)によってマスクの回路パターンをウェハに上述の露光装置を使用して転写する露光プロセスである。ここでも再度、上に説明したように、ここに説明した干渉計システム及び干渉法を使用することにより、このようなリソグラフィ工程における精度及び解像度が向上する。
工程1167は露光ウェハを現像する現像プロセスである。工程1168は、現像したレジストパターン以外の部分を除去するエッチングプロセスである。工程11169は、エッチングプロセスを行なった後にウェハに残留するレジスト材料を剥離するレジスト剥離プロセスである。これらのプロセスを繰り返すことにより、回路パターンがウェハに形成され、そして重ねられる。
上述の干渉計システムは他のアプリケーションに使用することもでき、これらのアプリケーションでは、オブジェクトの相対位置を正確に測定する必要がある。例えば、レーザ、x線、イオンビームまたは電子ビームのような描画ビームによってパターンを基板に、基板が移動している、またはビームが移動しているときに転写するアプリケーションでは、干渉計システムを使用して基板と描画ビームとの間の相対移動を測定することができる。
一例として、ビーム描画システム1200の模式図を図6に示す。光源1210は描画ビーム1212を照射し、そしてビーム集光用光学系1214が照射ビームを、可動ステージ1218が支持する基板1216に振り向ける。ステージの相対位置を求めるために、干渉計システム1220は基準ビーム1222を、ビーム集光用光学系1214に取り付けられるミラー1224に、そして測定ビーム1226を、ステージ1218に取り付けられるミラー1228に振り向ける。基準ビームは、ビーム集光用光学系に取り付けられるミラーに衝突するので、ビーム描画システムは、コラム基準を利用するシステムの例である。干渉計システム1220は前に説明した干渉計システムのいずれかとすることができる。干渉計システムが測定する位置の変化は基板1216上の描画ビーム1212の相対位置の変化に対応する。干渉計システム1220は、基板1216上の描画ビーム1212の相対位置を示す測定信号1232をコントローラ1230に送信する。コントローラ1230は出力信号1234を、ステージ1218を支持し、かつステージの位置決めを行なうベース1236に送信する。更に、コントローラ1230は信号1238を光源1210に送信して描画ビーム1212の強度を変えて、描画ビームが基板に、光物理的変化または光化学的変化を基板の選択位置でのみ生じさせるために十分な強度で衝突するようにする、または描画ビーム1212を阻止する。
更に、或る実施形態では、コントローラ1230によってビーム集光用光学系1214は、例えば信号1244を使用して描画ビームを基板の或る領域に渡ってスキャンすることができる。その結果、コントローラ1230はシステムの他の部品に指示して基板をパターニングする。パターニングは通常、コントローラに保存される電子設計パターンに基づいて行なわれる。或るアプリケーションでは、描画ビームによって基板に塗布されるレジストがパターニングされ、そして他のアプリケーションでは、描画ビームによって基板が直接パターニングされる、例えばエッチングされる。
このようなシステムの重要なアプリケーションは、前に説明したリソグラフィ法に使用されるマスク及びレチクルの製造である。例えば、リソグラフィマスクを製造するために、電子ビームを使用してクロムで被覆されたガラス基板をパターニングすることができる。描画ビームが電子ビームである場合においては、ビーム描画システムは電子ビーム走行路を真空に保持する。また、描画ビームが、例えば電子ビームまたはイオンビームである
場合においては、ビーム集光用光学系は四重極レンズのような電界発生器を含み、四重極レンズは荷電粒子を真空中で焦点に集め、そして基板に振り向ける。描画ビームが照射ビーム、例えばx線、UV照射線、可視光線である場合においては、ビーム集光用光学系は、照射光を集光し、そして基板に振り向ける該当する光学系を含む。
本発明の多数の実施形態について説明してきた。しかしながら、種々の変更を、本発明の技術思想及び技術範囲から逸脱しない範囲において加え得ることを理解されたい。従って、他の実施形態は次の請求項の記載に基づく技術的範囲に含まれる。
周期誤差基底関数を生成し、そして周期誤差係数を主干渉信号S(t)及び基準信号S(t)に基づいて特徴付ける処理ユニットの模式図。 誤差信号SΨ(t)を周期誤差基底関数及び特徴化係数に基づいて生成し、誤差信号を使用して主干渉信号S(t)の周期誤差を小さくする処理ユニットの模式図。 周期誤差基底関数を生成し、そして周期誤差係数を複素測定信号に基づいて特徴化する例示としての測定システムの模式図。 図1cの測定システムの誤差推定器の模式図。 図1dの誤差推定器の処理ユニットの模式図。 主信号、基準信号、これらの信号の直交信号、及び誤差基底関数をローパスフィルタリングによって数学的に合成して周期誤差係数を生成するために使用されるM次のデジタルフィルタの模式図。 高安定平面ミラー干渉計(HSPMI)を含む干渉計システムの模式図。 干渉計を含むリソグラフィツールの一の実施形態の模式図。 集積回路を形成するための工程を表わすフローチャート。 集積回路を形成するための工程を表わすフローチャート。 干渉計システムを含むビーム描画システムの模式図である。
種々の図における同様の参照記号は同様の構成要素を指す。

Claims (68)

  1. 光源(415)と干渉計(411)と検出器(420)と電子プロセッサとを有する干渉計システムにおいて、前記干渉計システムの不完全性による、干渉信号S(t)の理想表現式からの誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))の影響を前記電子プロセッサが小さくする方法であって、
    前記光源(415)が、前記干渉計(411)に2成分ビームとしての入力ビーム(422)を供給するビーム供給ステップと;
    前記干渉計(411)が、前記入力ビーム(422)を互いに異なる光路に沿って振り向けることによって、基準ビーム(327,328)と測定ビーム(322,324)とを生成する基準測定ビーム生成ステップであって、前記測定ビーム(322,324)は、測定オブジェクト(490)で反射されることと;
    前記干渉計(411)が、前記基準ビーム(327,328)と前記測定ビーム(322,324)とを重ね合わせることによって、前記基準ビーム(327,328)と前記測定ビーム(322,324)とからなる出力ビーム(423)を生成する出力ビーム生成ステップと;
    前記検出器(420)が前記出力ビーム(423)を検出することによって、前記干渉信号S(t)を生成する干渉信号生成ステップであって、前記基準ビーム(322,324)の光路を基準光路とし、前記測定ビーム(322,324)の光路を測定光路とし、前記基準光路と前記測定光路との間の物理光路差としての合計物理光路差を
    Figure 0004918487
    とし、nを前記合計物理光路差に沿った平均屈折率とすると、前記干渉信号S(t)は、
    Figure 0004918487
    の変化を示し、前記tは、時間であることと
    前記電子プロセッサが、前記誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))を示す1以上の係数(ε −1 ,ε ,ε ,ε ,ζ −1 ,ζ ,ζ ,ζ )を算出する係数算出ステップと;
    前記電子プロセッサが、前記干渉信号S(t)の線形合成を算出する線形合成算出ステップであって、前記線形合成は、時間t で更新されるqによって決まる周波数値に関して、前記干渉信号S(t)の値に基づき得られる複素測定信号(CMS)としての変換信号D (t )からなることと;
    前記電子プロセッサが、前記変換信号D (t )から、1以上の誤差基底関数(Σ ,Σ −1 ,Σ ,Σ ,Σ ,Σ )を算出する誤差基底関数算出ステップと;
    前記電子プロセッサが、前記係数(ε−1,ε,ε,ε,ζ−1,ζ,ζ,ζそれぞれと、誤差基底関数(Σ ,Σ −1 ,Σ ,Σ ,Σ ,Σ )それぞれとから誤差信号(DΨ(t)=DΨ−1(t)+DΨ0+DΨ2(t)+DΨ3(t))を算出する誤差信号算出ステップと;
    前記誤差信号(DΨ(t)=DΨ−1(t)+DΨ0+DΨ2(t)+DΨ3(t))を使用することによって、前記合計物理光路差である
    Figure 0004918487
    の推定値に対する、前記誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))の影響を小さくする誤差影響低減ステップと
    を有し、

    前記理想表現式は、A cos(ω t+φ(t)+ζ )の形であり、
    dφ(t)/dtは、ドップラー周波数であり、
    は、前記干渉信号S(t)の前記理想表現式で表される成分の振幅であり、
    ζ は、前記干渉信号S(t)の前記理想表現式で表される成分の位相ズレであり、
    ω は、前記合計物理光路差に沿って振り向けられる前の前記入力ビーム(422)のうちの2成分間の角周波数差であり、
    Figure 0004918487
    であり、
    k=2π/λであり、
    λは、前記ビーム(422)の波長であることを特徴とする、方法。
  2. 前記線形合成はさらに、前記干渉信号S(t)の値に基づく直交信号
    Figure 0004918487
    から算出される
    請求項記載の方法。
  3. 前記直交信号
    Figure 0004918487
    は、前記理想表現式と、前記誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))とに基づき得られる、
    請求項記載の方法。
  4. 前記直交信号
    Figure 0004918487
    は、前記干渉信号S(t)がサンプリングされるレートで更新される、
    請求項記載の方法。
  5. 前記変換信号D(t)は、前記干渉信号S(t)を離散フーリェ変換した結果のサンプルからなる、
    請求項記載の方法。
  6. 前記干渉信号S(t)がサンプリングされるレートを、f と定義すると、
    τ=1/fであり、且つW
    Figure 0004918487
    を中心とする窓関数とする場合に、
    Figure 0004918487
    が成り立つ、
    請求項記載の方法。
  7. を、結果として得られる周波数と定義すると、
    前記方法はさらに、
    前記qをNf/f に等しい整数として選択するステップであって、Nは、0<q<N−1であることと;
    前記fをf≒(ω+dφ(t)/dt)/2πとして推定することができるという条件の下で、前記変換信号D(t)を前記電子プロセッサに保存するステップと
    を有する、
    請求項記載の方法。
  8. 前記変換信号D(t)は、前記干渉信号S(t)がサンプリングされるレートであるよりも低いレートで更新される、
    請求項記載の方法。
  9. l(小文字のL)とmをそれぞれ正の整数と定義し、
    =ω /2πを、基準周波数と定義し、
    を、結果として得られる周波数と定義し、
    qをNf/f に等しい整数と定義すると、
    Nは、0<q<N−1であり、
    前記変換信号D(t)をレートf/mで時間シフト信号S(t+l(小文字のL)m/f)に基づき更新することによって、更新変換信号を生成する、
    請求項記載の方法。
  10. 前記方法はさらに、fをf≒(ω+dφ(t)/dt)/2πとして推定することができるという条件の下で、前記変換信号D(t)を保存するステップを有する、
    請求項記載の方法。
  11. 前記離散フーリェ変換は、窓関数を使用して行なわれる、
    請求項記載の方法。
  12. 前記離散フーリェ変換では、折り返し演算(folded)を行なうことによって乗算回数を減らす
    請求項記載の方法。
  13. 前記誤差信号は、時間領域信号 Ψ (t)である、
    請求項2記載の方法。
  14. 前記ズレ影響低減ステップではさらに、前記誤差信号(DΨ(t))を前記変換信号D(t)から減算する、
    請求項記載の方法。
  15. 前記誤差信号は、時間tで更新される信号DΨ(t)である、
    請求項1記載の方法。
  16. 前記ズレ影響低減ステップさらに、前記誤差信号(DΨ(t))を、前記干渉信号S(t)の値を離散フーリェ変換した結果から減算するステップを有する、
    請求項1記載の方法。
  17. 前記方法はさらに、前記干渉信号S(t)を測定するステップを有する、
    請求項1記載の方法。
  18. 前記入力ビーム(422)の一部としての第1入力ビームは、前記干渉信号S(t)の生成の前に可動測定オブジェクトとしての前記測定オブジェクト(490)に振り向けられ、そして前記可動測定オブジェクトによって反射される、
    請求項1記載の方法。
  19. 前記第1入力ビームは、前記干渉信号S(t)の生成の前に前記可動測定オブジェクト
    によって複数回反射される、
    請求項1記載の方法。
  20. 前記可動測定オブジェクトによって反射された前記第1入力ビームは、前記干渉信号S(t)の生成の前に、前記第1入力ビームが前記可動測定オブジェクトによって反射された位置とは異なる位置で反射されるように前記干渉計(411)によって振り向けられる、
    請求項1記載の方法。
  21. 前記誤差は、前記測定オブジェクト(490)の表面の欠陥に起因する擬似ビームの光路としての擬似ビーム光路(spurious beam paths)に対応する、
    請求項1記載の方法。
  22. p=1,2,3,...,と定義し、
    mをpとは等しくないいずれかの整数と定義すると、
    供給される係数がAm,p及びζm,pの内の少なくとも幾つかに対応する情報を含む場合に、
    前記ズレは、
    Figure 0004918487
    として表わすことができる、
    請求項記載の方法。
  23. ωは非ゼロである、請求項記載の方法。
  24. 前記方法はさらに、
    基準信号S(t)=Acos(ωt+ζ)を供給するステップであって、前記Aと前記ζは、それぞれ定数であることと;
    直交基準信号
    Figure 0004918487
    を前記基準信号S(t)に基づき算出する直交基準信号算出ステップと
    を有し、
    前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、前記干渉信号S(t)と、前記直交基準信号
    Figure 0004918487
    と、前記基準信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    とに基づき生成される、
    請求項記載の方法。
  25. 前記方法はさらに、前記基準信号S(t)を、前記光(415)の出力に基づき測定するステップを有する、
    請求項2記載の方法。
  26. 前記方法はさらに、前記基準信号S(t)と
    Figure 0004918487
    とを、前記干渉信号S(t)のサンプリングに同期してインデックスが付されるルックアップテーブルに基づき生成するステップを有する、
    請求項2記載の方法。
  27. 前記線形合成算出ステップはさらに、τ>0であり且つωを前記干渉信号S(t)の位相の瞬時変化量とする場合に、前記直交信号
    Figure 0004918487
    を表現式
    Figure 0004918487
    に基づき算出する直交信号算出ステップを有する、
    請求項記載の方法。
  28. 前記直交信号算出ステップはさらに、ωをω≒ω+dφ(t)/dtに従って近似するステップを有し、
    ωに関する表現式のφ(t)は、前記ズレを無視することができると仮定すると、前記干渉信号S(t)に基づき求められる、
    請求項2記載の方法。
  29. 前記直交信号算出ステップはさらに、ωをω≒ωに従って近似するステップを有する、
    請求項2記載の方法。
  30. 前記直交信号算出ステップはさらに、Nを非負の整数とする場合に、直交信号
    Figure 0004918487
    を、τ=(π+6πN)/3ωとしたときの簡易表現式
    Figure 0004918487
    に従って算出するステップを有する、
    請求項29記載の方法。
  31. 前記直交基準信号算出ステップは、τ>0とする場合に、前記直交基準信号
    Figure 0004918487
    を表現式
    Figure 0004918487
    に基づき算出する、
    請求項2記載の方法。
  32. 前記直交基準信号算出ステップは、Nを非負の整数とする場合に、前記直交基準信号
    Figure 0004918487
    を、τ=(π+6πN)/3ωとしたときの簡易表現式
    Figure 0004918487
    に従って計算する、
    請求項3記載の方法。
  33. 前記干渉信号S(t)はω/2πの整数倍のデータレートで供給される、
    請求項記載の方法。
  34. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)はそれぞれ、時間引数を有する1以上の正弦曲線の主要項を含む関数としての第1関数に対応し、
    前記時間引数は、前記誤差信号(DΨ(t))の一部分である誤差項(DΨ−1(t),DΨ0,DΨ2(t),DΨ3(t))の時間引数(t)に対応する、
    請求項記載の方法。
  35. これら前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、引数を有する1以上の正弦関数および余弦関数ペアに対応し、
    前記引数の時間変化成分は、ωt+(m/p)φ(t)の形で表され、
    pは正の整数であり、且つmはpには等しくない整数である、
    請求項3記載の方法。
  36. 前記誤差基底関数(Σ−1,Σ,Σ)のうちの1つに対応する関数の主要項が有するmとpはそれぞれ、前記誤差項(DΨ−1(t),DΨ0,DΨ2(t),DΨ3(t))のうちの1つの時間引数のmとpと同じ値を有する、
    請求項3記載の方法。
  37. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)はそれぞれ、前記第1関数に比例する、
    請求項3記載の方法。
  38. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、引数を有する1以上の正弦関数および余弦関数ペアに対応し、
    前記引数の時間変化成分は、(m/p)φ(t)の形で表され、
    pは正の整数であり、且つmはpには等しくない整数である、
    請求項3記載の方法。
  39. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)のうちの1つに対応する関数の先頭項は、mとpに関して、前記誤差項(DΨ−1(t),DΨ0,DΨ2(t),DΨ3(t))のうちの1つの時間引数(t)と同じ値を有する、
    請求項3記載の方法。
  40. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)はそれぞれ、前記第1関数を合成した値に比例する、
    請求項39記載の方法。
  41. 前記正弦関数および余弦関数ペアはそれぞれ、複素信号の虚部及び実部にそれぞれ対応する、
    請求項3記載の方法。
  42. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、複数の前記正弦関数および余弦関数ペアに対応する、
    請求項3記載の方法。
  43. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、{(p=1,m=−1),(p=1,m=0),(p=1,m=2),(p=1,m=3),及び(p=2,m=−1)}とする場合の一連の前記正弦関数および余弦関数に基づく複数の前記正弦関数および余弦関数ペアを有する、
    請求項4記載の方法。
  44. 前記方法はさらに、前記干渉信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    とに基づき、前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)を生成するステップを有する、
    請求項記載の方法。
  45. 前記方法はさらに、前記干渉信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    と、前記基準信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    とに基づき、前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)を生成するステップを有する、
    請求項2記載の方法。
  46. 前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、前記干渉信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    と、前記基準信号S(t)と、
    Figure 0004918487
    とを数学的に合成することにより生成される、
    請求項4記載の方法。
  47. 前記誤差信号(D Ψ (t))を、第1誤差信号とすると、
    前記方法はさらに、第2誤差信号SΨ(t)を生成するステップを有する、
    請求項1記載の方法。
  48. 前記第2誤差信号SΨ(t)は、前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)を重ね合わせることにより生成され、
    前記誤差基底関数(Σ ,Σ −1 ,Σ ,Σ ,Σ ,Σ )は、前記係数によって重み付けされる、
    請求項4記載の方法。
  49. 前記方法はさらに、前記誤差影響低減ステップの後に前記干渉信号S(t)に基づき、
    Figure 0004918487
    の値を求めるステップを有する、
    請求項記載の方法。
  50. 前記直交信号
    Figure 0004918487
    は、Nを正の整数とする場合の近似式S(t)≒S(t−2πN/ω)に従った前記干渉信号S(t)に基づき算出される、
    請求項記載の方法。
  51. 前記第2誤差信号SΨ(t)を生成するために使用される前記誤差基底関数(Σ,Σ−1,Σ,Σ,Σ,Σ)は、NとMを正の整数とする場合の近似式S(t)≒S(t−2πN/ω)と、
    Figure 0004918487
    とに基づき求められる、
    請求項1記載の方法。
  52. ω>100・dφ(t)/dtが成り立つ、
    請求項記載の方法。
  53. ω>500・dφ(t)/dtが成り立つ、
    請求項記載の方法。
  54. コンピュータ読み取り可能な媒体を備える装置であって、動作状態において、プロセッサが媒体の処理を行なうことによって請求項1記載の方法を実行する、装置。
  55. 干渉計システムであって、
    2成分ビームとしての入力ビーム(422)を供給する光源(415)と;
    前記入力ビーム(422)を互いに異なる光路に沿って振り向けることによって、基準ビーム(327,328)と測定ビーム(322,324)とを生成し、且つ前記基準ビーム(327,328)と前記測定ビーム(322,324)とを重ね合わせることによって、前記基準ビーム(327,328)と前記測定ビーム(322,324)とからなる出力ビーム(423)を生成する干渉計(411)であって、前記測定ビーム(322,324)は、測定オブジェクト(490)で反射されることと;
    前記出力ビーム(423)を検出することによって、干渉信号S(t)を生成する検出器(420)と;
    前記干渉計システムの不完全性による、前記干渉信号S(t)の理想表現式からの誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))の影響を小さくする電子プロセッサと
    を備え、
    前記基準ビーム(322,324)の光路を基準光路とし、前記測定ビーム(322,324)の光路を測定光路とし、前記基準光路と前記測定光路との間の物理光路差としての合計物理光路差を
    Figure 0004918487
    とし、nを前記合計物理光路差に沿った平均屈折率とすると、前記干渉信号S(t)は、
    Figure 0004918487
    の変化を示し、前記tは、時間であり、
    線形合成を、時間t で更新されるqによって決まる周波数値に関して、前記干渉信号S(t)の値に基づき得られる複素測定信号(CMS)としての変換信号D (t )と定義すると、
    前記電子プロセッサは、
    前記誤差を示す1以上の係数(ε −1 ,ε ,ε ,ε ,ζ −1 ,ζ ,ζ ,ζ )を算出し、
    前記線形合成を算出し、
    前記線形合成から1以上の誤差基底関数(Σ ,Σ −1 ,Σ ,Σ ,Σ ,Σ )を算出し、
    前記係数(ε−1,ε,ε,ε,ζ−1,ζ,ζ,ζそれぞれと、誤差基底関数(Σ ,Σ −1 ,Σ ,Σ ,Σ ,Σ )それぞれとから誤差信号(DΨ(t)=DΨ−1(t)+DΨ0+DΨ2(t)+DΨ3(t))を算出し、
    前記誤差信号(DΨ(t)=DΨ−1(t)+DΨ0+DΨ2(t)+DΨ3(t))を使用することによって、前記合計物理光路差である
    Figure 0004918487
    の推定値に対する、前記誤差(S Ψ (t)=S Ψ−1 (t)+S Ψ0 +S Ψ2 (t)+S Ψ3 (t))の影響を小さくするように構成され、
    前記理想表現式は、A cos(ω t+φ(t)+ζ )の形であり、
    dφ(t)/dtは、ドップラー周波数であり、
    は、前記干渉信号S(t)の前記理想表現式で表される成分の振幅であり、
    ζ は、前記干渉信号S(t)の前記理想表現式で表される成分の位相ズレであり、
    ω は、前記合計物理光路差に沿って振り向けられる前の前記入力ビーム(422)のうちの2成分間の角周波数差であり、
    Figure 0004918487
    であり、
    k=2π/λであり、
    λは、前記ビーム(422)の波長であることを特徴とする、干渉計システム
  56. 集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィシステムであって、
    ウェハを支持するステージ(1112)と;
    空間的にパターン化した照射光を前記ウェハに投影する照射システムと;
    前記ステージ(1112)の位置を、投影した前記照射光に対して調整するポジショニングシステム(1119)と;
    前記ウェハの位置を、投影した前記照射光に対してモニタリングする、請求項5記載の干渉計システム
    を備える、リソグラフィシステム。
  57. 集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィシステムであって、
    ウェハを支持するステージと;
    照射光源と、マスクと、ポジショニングシステムと、レンズアセンブリと、そして請求項5記載の干渉計システムとを有する照射システムと
    を備え、
    動作状態において、前記光源は、マスクを通して照射光を振り向けることによって空間的にパターン化した照射光としてのパターン化照射光を生成し、
    前記ポジショニングシステムは、前記マスクの位置を前記パターン化照射光に対して調整し、
    前記レンズアセンブリは、前記パターン化照射光を前記ウェハに投影し、
    前記干渉計システムは、前記光源からの前記パターン化照射光に対する前記マスクの位置をモニタリングする、リソグラフィシステム。
  58. リソグラフィマスクを製造するために使用されるビーム描画システム(1200)であって、
    描画ビーム(1212)を照射して基板(1216)をパターニングする光源(1210)と;
    前記基板(1216)を支持するステージ(1218)と;
    前記描画ビーム(1212)を前記基板(1216)に振り向けるビーム指向アセンブリ(1214)と;
    前記ステージ(1218)の位置と、前記ビーム指向アセンブリ(1214)の位置とを互いに対して決めるポジショニングシステム(1220)と;
    前記ステージ(1218)の位置を、前記ビーム指向アセンブリ(1214)に対してモニタリングする、請求項5記載の干渉計システム
    を備える、ビーム描画システム。
  59. 前記線形合成はさらに、前記干渉信号S(t)の値に基づく直交信号
    Figure 0004918487
    から算出される、
    請求項55記載の干渉計システム。
  60. 集積回路をウェハに形成するために使用されるリソグラフィ法であって、
    ウェハ(1216)を可動ステージ(1218)上に支持するステップと;
    空間的にパターン化した照射光を前記ウェハ(1216)に投影するステップと;
    前記可動ステージ(1218)の位置を調整するステップと;
    前記可動ステージ(1218)の位置を、請求項記載の方法を使用することによってモニタリングするステップと
    を有する、リソグラフィ法。
  61. 集積回路を形成するために使用されるリソグラフィ法であって、
    マスクを通して入力照射光を振り向けることによって、空間的にパターン化した照射光を生成するステップと;
    前記マスクを前記入力照射光に対して位置決めするステップと;
    前記入力照射光に対する前記マスクの位置を、請求項記載の方法を使用してモニタリングするステップと;
    空間的にパターン化した前記照射光をウェハに投影するステップと
    を有する、リソグラフィ法。
  62. 集積回路をウェハに形成するリソグラフィ法であって、
    リソグラフィシステムの第1構成要素を、リソグラフィシステムの第2構成要素に対して位置決めすることによって、ウェハを空間的にパターン化した照射光で露光するステップと;
    前記第2構成要素に対する前記第1構成要素の位置を、請求項記載の方法を使用してモニタリングするステップと
    を有する、リソグラフィ法。
  63. 集積回路を形成する形成方法であって、前記形成方法は、請求項6記載のリソグラフィ法を有する、形成方法。
  64. 集積回路を形成する形成方法であって、前記形成方法は、請求項6記載のリソグラフィ法を有する、形成方法。
  65. 集積回路を形成する形成方法であって、請求項6記載のリソグラフィ法を有する、形成方法。
  66. 集積回路を形成する形成方法であって、請求項5記載のリソグラフィシステムを使用するステップを有する、形成方法。
  67. 集積回路を形成する形成方法であって、請求項5記載のリソグラフィシステムを使用するステップを有する、形成方法。
  68. リソグラフィマスクを製造する製造方法であって、
    描画ビームを基板に振り向けることによって、前記基板をパターニングするステップと;
    前記基板を描画ビームに対して位置決めするステップと;
    描画ビームに対する基板の位置を、請求項記載の方法を使用することによってモニタリングするステップと
    を有する、製造方法。
JP2007527942A 2004-08-16 2005-08-15 干渉計システムにおける周期誤差補正 Active JP4918487B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US60224204P 2004-08-16 2004-08-16
US60/602,242 2004-08-16
US11/060,173 US7428685B2 (en) 2002-07-08 2005-02-17 Cyclic error compensation in interferometry systems
US11/060,173 2005-02-17
PCT/US2005/029104 WO2006023489A2 (en) 2004-08-16 2005-08-15 Cyclic error compensation in interferometry systems

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008510170A JP2008510170A (ja) 2008-04-03
JP4918487B2 true JP4918487B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=35968106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007527942A Active JP4918487B2 (ja) 2004-08-16 2005-08-15 干渉計システムにおける周期誤差補正

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7428685B2 (ja)
JP (1) JP4918487B2 (ja)
WO (1) WO2006023489A2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7616322B2 (en) * 2002-07-08 2009-11-10 Zygo Corporation Cyclic error compensation in interferometry systems
US7365857B2 (en) * 2004-10-22 2008-04-29 Zygo Corporation Precompensation of polarization errors in heterodyne interferometry
US20080109178A1 (en) * 2006-11-03 2008-05-08 Nikon Corporation Method and system for predicting and correcting signal fluctuations of an interferometric measuring apparatus
US7576868B2 (en) * 2007-06-08 2009-08-18 Zygo Corporation Cyclic error compensation in interferometry systems
US8004688B2 (en) * 2008-11-26 2011-08-23 Zygo Corporation Scan error correction in low coherence scanning interferometry
JP5697323B2 (ja) * 2009-10-22 2015-04-08 キヤノン株式会社 ヘテロダイン干渉計測装置
JP5582990B2 (ja) 2010-12-08 2014-09-03 キヤノン株式会社 測定装置
US8913226B2 (en) 2010-12-16 2014-12-16 Zygo Corpporation Cyclic error compensation in interferometric encoder systems
JP2013002921A (ja) * 2011-06-15 2013-01-07 Canon Inc 測定装置
JP2013217670A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Canon Inc 計測装置及び計測方法
TWI516746B (zh) 2012-04-20 2016-01-11 賽格股份有限公司 在干涉編碼系統中執行非諧循環錯誤補償的方法、裝置及計算機程式產品,以及微影系統
JP2014109481A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Canon Inc 計測方法及び計測装置
DE102016203996A1 (de) * 2016-03-11 2017-09-14 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Bestimmen von Winkelfehlern und Lichtaussendevorrichtung
TWI678513B (zh) * 2016-06-08 2019-12-01 美商賽格股份有限公司 用於決定測試腔特性之干涉方法及系統

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4188122A (en) * 1978-03-27 1980-02-12 Rockwell International Corporation Interferometer
JP2003527577A (ja) * 1999-11-19 2003-09-16 ザイゴ コーポレーション 干渉測定システムにおける非線形性を量化するシステムおよび方法
WO2004005847A1 (en) * 2002-07-08 2004-01-15 Zygo Corporation Cyclic error compensation in interferometry systems

Family Cites Families (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4413908A (en) 1982-03-05 1983-11-08 Bio-Rad Laboratories, Inc. Scanning interferometer control systems
JPH0198902A (ja) 1987-10-12 1989-04-17 Res Dev Corp Of Japan 光波干渉測長装置
US5151749A (en) 1989-06-08 1992-09-29 Nikon Corporation Method of and apparatus for measuring coordinate position and positioning an object
US5249016A (en) 1989-12-15 1993-09-28 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor device manufacturing system
US5491550A (en) 1990-08-31 1996-02-13 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organization Interference methods and interference microscopes for measuring energy path length differences, path length between two locaitons or for determiing refractive index
DE4031291A1 (de) 1990-10-04 1992-06-04 Kerner Martin Karl Artur Heterodynes doppel-interferometer
EP0514579B1 (en) 1991-05-24 1995-07-19 Hewlett-Packard Company A heterodyne interferometer arrangement
US5432603A (en) 1992-11-20 1995-07-11 Canon Kabushiki Kaisha Optical heterodyne interference measuring apparatus and method, and exposing apparatus and device manufacturing method using the same, in which a phase difference between beat signals is detected
JP3219349B2 (ja) 1993-06-30 2001-10-15 キヤノン株式会社 波長コンペンセータ、該波長コンペンセータを用いたレーザ干渉測定装置、該レーザ干渉測定装置を有するステージ装置、該ステージ装置を有する露光システム、および該露光システムを用いたデバイスの製造方法
US5404222A (en) 1994-01-14 1995-04-04 Sparta, Inc. Interferametric measuring system with air turbulence compensation
JPH085314A (ja) 1994-06-20 1996-01-12 Canon Inc 変位測定方法及び変位測定装置
US5940180A (en) 1994-10-11 1999-08-17 Giddings & Lewis Laser interferometer measurement system for use with machine tools
JPH08117083A (ja) 1994-10-21 1996-05-14 Mitsuru Yoshida スリッパ自動反転機
US5663793A (en) 1995-09-05 1997-09-02 Zygo Corporation Homodyne interferometric receiver and calibration method having improved accuracy and functionality
JP3653827B2 (ja) 1995-10-20 2005-06-02 株式会社ニコン 干渉計
JPH09162113A (ja) 1995-12-04 1997-06-20 Nikon Corp 直交度測定方法及びステージ装置並びに露光装置
EP0824722B1 (en) 1996-03-06 2001-07-25 Asm Lithography B.V. Differential interferometer system and lithographic step-and-scan apparatus provided with such a system
JP3450580B2 (ja) 1996-03-26 2003-09-29 キヤノン株式会社 露光装置および露光方法
JPH09275072A (ja) 1996-04-05 1997-10-21 Nikon Corp 移動鏡の真直度誤差補正方法及びステージ装置
JPH09320933A (ja) 1996-05-28 1997-12-12 Nikon Corp 走査型露光装置
US5767972A (en) 1996-06-04 1998-06-16 Zygo Corporation Method and apparatus for providing data age compensation in an interferometer
DE19637777C1 (de) 1996-09-17 1997-11-20 Leica Mikroskopie & Syst Verfahren und Vorrichtung zur Fehlerkorrektur eines Heterodyn-Interferometers
US5991033A (en) 1996-09-20 1999-11-23 Sparta, Inc. Interferometer with air turbulence compensation
US5724136A (en) 1996-10-15 1998-03-03 Zygo Corporation Interferometric apparatus for measuring motions of a stage relative to fixed reflectors
DE69728948T2 (de) 1996-11-14 2005-09-15 Nikon Corp. Projektionsbelichtungsvorrichtung und Verfahren
US5757160A (en) 1996-12-23 1998-05-26 Svg Lithography Systems, Inc. Moving interferometer wafer stage
JPH10260009A (ja) 1997-03-21 1998-09-29 Nikon Corp 座標測定装置
US6020964A (en) 1997-12-02 2000-02-01 Asm Lithography B.V. Interferometer system and lithograph apparatus including an interferometer system
JP4065468B2 (ja) 1998-06-30 2008-03-26 キヤノン株式会社 露光装置及びこれを用いたデバイスの製造方法
US6313918B1 (en) 1998-09-18 2001-11-06 Zygo Corporation Single-pass and multi-pass interferometery systems having a dynamic beam-steering assembly for measuring distance, angle, and dispersion
US6181420B1 (en) 1998-10-06 2001-01-30 Zygo Corporation Interferometry system having reduced cyclic errors
US6137574A (en) 1999-03-15 2000-10-24 Zygo Corporation Systems and methods for characterizing and correcting cyclic errors in distance measuring and dispersion interferometry
US6271923B1 (en) 1999-05-05 2001-08-07 Zygo Corporation Interferometry system having a dynamic beam steering assembly for measuring angle and distance
US6201609B1 (en) 1999-08-27 2001-03-13 Zygo Corporation Interferometers utilizing polarization preserving optical systems
US6246481B1 (en) 1999-11-19 2001-06-12 Zygo Corporation Systems and methods for quantifying nonlinearities in interferometry systems
US6252668B1 (en) * 1999-11-19 2001-06-26 Zygo Corporation Systems and methods for quantifying nonlinearities in interferometry systems
US6687013B2 (en) 2000-03-28 2004-02-03 Hitachi, Ltd. Laser interferometer displacement measuring system, exposure apparatus, and electron beam lithography apparatus
US6597459B2 (en) 2000-05-16 2003-07-22 Zygo Corporation Data age adjustments
US6747744B2 (en) 2000-11-20 2004-06-08 Zygo Corporation Interferometric servo control system for stage metrology
US6975406B2 (en) 2001-08-02 2005-12-13 Zygo Corporation Glitch filter for distance measuring interferometry
JP2005509147A (ja) 2001-11-05 2005-04-07 ザイゴ コーポレーション 干渉周期誤差の補償
US7616322B2 (en) 2002-07-08 2009-11-10 Zygo Corporation Cyclic error compensation in interferometry systems

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4188122A (en) * 1978-03-27 1980-02-12 Rockwell International Corporation Interferometer
JP2003527577A (ja) * 1999-11-19 2003-09-16 ザイゴ コーポレーション 干渉測定システムにおける非線形性を量化するシステムおよび方法
WO2004005847A1 (en) * 2002-07-08 2004-01-15 Zygo Corporation Cyclic error compensation in interferometry systems

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008510170A (ja) 2008-04-03
WO2006023489A3 (en) 2007-11-29
US20050166118A1 (en) 2005-07-28
US7428685B2 (en) 2008-09-23
WO2006023489A2 (en) 2006-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4918487B2 (ja) 干渉計システムにおける周期誤差補正
JP5856184B2 (ja) 干渉計エンコーダ・システムでのサイクリック・エラー補償
US7576868B2 (en) Cyclic error compensation in interferometry systems
US7616322B2 (en) Cyclic error compensation in interferometry systems
US6806961B2 (en) Interferometric cyclic error compensation
US7057736B2 (en) Cyclic error reduction in average interferometric position measurements
JP4216728B2 (ja) 干渉計内のガスの時変光学的性質を補償するための方法および装置
US7280223B2 (en) Interferometry systems and methods of using interferometry systems
JP4547257B2 (ja) 干渉計システムにおける周期誤差の補正
JP2002543373A (ja) 気体非感受干渉計装置および方法
US20060087657A1 (en) Precompensation of polarization errors in heterodyne interferometry
US7826063B2 (en) Compensation of effects of atmospheric perturbations in optical metrology
WO2007064643A2 (en) Data age compensation with avalanche photodiode
US20060187464A1 (en) Interferometry systems and methods of using interferometry systems
US20060215173A1 (en) Multi-axis interferometer with procedure and data processing for mirror mapping
WO2008051237A1 (en) Compensation of effects of atmospheric perturbations in optical metrology

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110304

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110311

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110407

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110414

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110506

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120130

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4918487

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250