JP2014109481A - 計測方法及び計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストかつ高精度に計測できる干渉計を利用した計測方法を提供する。
【解決手段】光源から互いに周波数の異なる第1光と第2光とを射出し、第1光のうち参照面で反射された参照光と、第2光のうち被検面で反射された被検光との干渉光による計測信号を用いて被検面の形状又は位置を計測する。計測方法は、参照面に入射しなかった第1光と被検面に入射しなかった第2光との干渉光による基準信号と同期したサイン信号及びコサイン信号をそれぞれ計測信号に乗算して計測信号のサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を求める工程と、サイン乗算信号及びコサイン乗算信号をそれぞれ誤差成分のサイン信号及びコサイン信号で補正する工程と、補正されたサイン乗算信号及びコサイン乗算信号をアークタンジェント計算して光路長差に対応する位相を求める工程と、位相に基づいて被検面の形状又は位置を求める工程と、を含む。
【選択図】図8
【解決手段】光源から互いに周波数の異なる第1光と第2光とを射出し、第1光のうち参照面で反射された参照光と、第2光のうち被検面で反射された被検光との干渉光による計測信号を用いて被検面の形状又は位置を計測する。計測方法は、参照面に入射しなかった第1光と被検面に入射しなかった第2光との干渉光による基準信号と同期したサイン信号及びコサイン信号をそれぞれ計測信号に乗算して計測信号のサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を求める工程と、サイン乗算信号及びコサイン乗算信号をそれぞれ誤差成分のサイン信号及びコサイン信号で補正する工程と、補正されたサイン乗算信号及びコサイン乗算信号をアークタンジェント計算して光路長差に対応する位相を求める工程と、位相に基づいて被検面の形状又は位置を求める工程と、を含む。
【選択図】図8
Description
本発明は、干渉計を利用した計測方法及び計測装置に関する。
干渉計を用いて被検面の形状や被検面との距離を計測する場合、偏光成分のうちでP偏光とS偏光とに正常に分離しない成分や干渉光学系で発生する迷光に起因して光路長に周期的に周期誤差が発生して計測精度が低下することがある。特許文献1には、従来のヘテロダイン干渉計の周期誤差を補正する方法が開示されている。この従来技術では、例えば、120MHzのAD変換器により基準信号と被検面からの計測信号を検出し、10MHz毎にDFT(離散フーリエ変換)演算を行う。そして、従来技術では、Cordic(Coordinate Rotation Digital Computer)演算により位相を算出して被検面の位置または変位を計測する。従来技術では、さらに、DFTからの出力よりドップラーシフトに依存した周期誤差を検出し、算出された位相より差し引くことにより周期誤差を補正する。
従来技術には、2つの課題が存在する。第1の課題は、演算規模の問題である。一般に、DFTは膨大な演算量を必要とすることが知られている。このような膨大な演算を行うには、極めて高速なDSP(Digital Signal Processor)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用い、超高速乗算および加算の大規模並列演算が必要となる。そのため、高コストで、発熱量及び演算負荷の大きなデジタル信号処理部を必要とする。
第2の課題は、粗面の形状を計測する場合の低光量で計測することに付随する問題である。被検面の形状を計測する場合、被検面が粗面であると光の散乱等のために被検光の反射率が小さくなる。その場合、被検面が鏡面である場合では問題にならなかったような非常に小さな迷光や、高周波信号の電磁ノイズ、光源の周期的な強度変調成分など、ヘテロダインの主信号に対する誤差信号成分によって計測誤差が発生する。これらの誤差信号成分は、被検面と参照面との間の光路長差が変化して主信号がドップラーシフトする際にもその周波数に変動がないことが特徴である。
そこで、本発明は、低コストかつ高精度に計測できる干渉計を利用した計測方法を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、光源から互いに周波数の異なる第1光と第2光とを射出し、前記第1光のうち参照面で反射された参照光と、前記第2光のうち被検面で反射された被検光との干渉光による計測信号を用いて前記被検面の形状又は位置を計測する計測方法であって、前記計測信号は、前記被検光と前記参照光との光路長差に依存しない誤差成分を含み、前記計測方法は、前記参照面に入射しなかった第1光と前記被検面に入射しなかった第2光との干渉光による基準信号と、前記計測信号とを検出する工程と、位相同期部により生成された前記基準信号と同期したサイン信号及びコサイン信号をそれぞれ前記計測信号に乗算して前記計測信号のサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を求める工程と、前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をそれぞれ前記誤差成分のサイン信号及びコサイン信号で補正する工程と、補正された前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をアークタンジェント計算して前記光路長差に対応する位相を求める工程と、前記位相に基づいて前記被検面の形状又は位置を求める工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、低コストかつ高精度に計測できる干渉計を利用した計測方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。最初に計測装置の構成、次に測長値の算出方法、次いで誤差信号の発生要因、最後に誤差信号の補正方法の順で説明する。2番目に説明する測長値の算出方法が、演算規模を縮小化して低コストの計測方法を実現する。また、最後に説明する誤差信号の補正方法が、低光量の場合の誤差要因となる、光路長に依存しない誤差信号成分を補正して高精度の計測方法を実現する。
計測装置の構成
図1に、本発明に係る計測装置を示す。この干渉計を利用した計測装置は、被検物111の形状を計測する。被検物111は粗面を想定している。本実施形態においては、ヘテロダイン方式を用いて位相を算出する。光源101は、ヘテロダイン光源であり、S偏光の光(第1光)とP偏光の光(第2光)とを射出する。ここで、S偏光の光である第1光の周波数をfS、P偏光の光である第2光の周波数をfPとする。ヘテロダイン光源は誤差信号の発生要因となっており、後で詳細を述べる。S偏光の光及びP偏光の光は、無偏光ビームスプリッタ102に入射し、一部が反射し、残りが透過する。
図1に、本発明に係る計測装置を示す。この干渉計を利用した計測装置は、被検物111の形状を計測する。被検物111は粗面を想定している。本実施形態においては、ヘテロダイン方式を用いて位相を算出する。光源101は、ヘテロダイン光源であり、S偏光の光(第1光)とP偏光の光(第2光)とを射出する。ここで、S偏光の光である第1光の周波数をfS、P偏光の光である第2光の周波数をfPとする。ヘテロダイン光源は誤差信号の発生要因となっており、後で詳細を述べる。S偏光の光及びP偏光の光は、無偏光ビームスプリッタ102に入射し、一部が反射し、残りが透過する。
無偏光ビームスプリッタ102で反射されたS偏光の光及びP偏光の光は、偏光軸が斜め45度に配置された検光子103を透過する。検光子103を透過したS偏光の光及びP偏光の光は、集光レンズ104に入射し、S偏光の光とP偏光の光との干渉光が検出器(第1検出器)105で受光される。検出器105により受光される干渉光により生成される信号を基準信号と称する。一方、無偏光ビームスプリッタ102を透過したS偏光の光及びP偏光の光は、偏光ビームスプリッタ106に入射する。S偏光の光は偏光ビームスプリッタ106で反射され、P偏光の光は偏光ビームスプリッタ106を透過する。偏光ビームスプリッタ106で反射されたS偏光の光は、λ/4波長板107を透過して円偏光になり、参照ミラー108の表面(参照面)108aで反射され、λ/4波長板107を再び透過してP偏光になり、偏光ビームスプリッタ106に再入射する。偏光ビームスプリッタ106に再入射した光は、P偏光の為、偏光ビームスプリッタ106を透過する。参照面で反射された光を参照光と称する。
一方、偏光ビームスプリッタ106を透過したP偏光の光は、λ/4波長板109を透過して円偏光になり、集光レンズ110でビーム径が絞られ、ビームのスポット位置近傍に配置された被検物111の表面(被検面)111aで反射される。被検面111aで反射された光(被検光)はビーム径が広がり、集光レンズ110で平行光になり、λ/4波長板109を再び透過してS偏光になり、偏光ビームスプリッタ106に再入射する。偏光ビームスプリッタ106に再入射した光は、S偏光の為、偏光ビームスプリッタ106を反射する。参照光と被検光とは、偏光ビームスプリッタ106で合波され、偏光軸が斜め45度に配置された検光子112を透過する。
検光子112を透過した光は、集光レンズ113に入射し、検出器(第2検出器)114で受光される。検出器114で受光される干渉光による信号を計測信号と称する。検出器105及び114で受光された基準信号及び計測信号は、処理部115に送られ、ビームが照射された被検物111上の点の位相が算出される。被検物111をXY方向に移動させ、各点の位相を算出することで、処理部115は、被検物111の形状又は位置(測長値)を算出する。
測長値の算出方法
図2に、計測装置の位相算出回路を示す。図2には、検出器105及び114と処理部115の詳細が示されている。まず、検出器105及び114で受光される信号について説明する。ある時刻tでのビームが照射されている被検物111上の点(x,y)の位置に対応する位相をφ(x,y,t)としたとき、基準信号Iref(t)と計測信号Isig(x,y,t)とは、それぞれ次の式1、式2で表される。位相φ(x,y,t)は、被検物111上の点(x,y)における被検光と参照光との位相差である。ここで、Δfは、Δf=fS−fPで表される差分であり、一般的にビート周波数と呼ばれる。
Iref(t)=C0 ref+C1 refcos(2πΔft)・・・(1)
Isig(x,y,t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))・・・(2)
式1及び式2において、C0 ref、C1 ref、C0 sig(x,y,t)、C1 sig(x,y,t)は比例係数である。計測信号の比例係数C0 sig(x,y,t)、C1 sig(x,y,t)が(x,y,t)の関数となるのは、時刻tによって被検物111に照射されている点(x,y)が変化し、それによって被検物111から戻ってくる反射光の光量が変化する為である。
図2に、計測装置の位相算出回路を示す。図2には、検出器105及び114と処理部115の詳細が示されている。まず、検出器105及び114で受光される信号について説明する。ある時刻tでのビームが照射されている被検物111上の点(x,y)の位置に対応する位相をφ(x,y,t)としたとき、基準信号Iref(t)と計測信号Isig(x,y,t)とは、それぞれ次の式1、式2で表される。位相φ(x,y,t)は、被検物111上の点(x,y)における被検光と参照光との位相差である。ここで、Δfは、Δf=fS−fPで表される差分であり、一般的にビート周波数と呼ばれる。
Iref(t)=C0 ref+C1 refcos(2πΔft)・・・(1)
Isig(x,y,t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))・・・(2)
式1及び式2において、C0 ref、C1 ref、C0 sig(x,y,t)、C1 sig(x,y,t)は比例係数である。計測信号の比例係数C0 sig(x,y,t)、C1 sig(x,y,t)が(x,y,t)の関数となるのは、時刻tによって被検物111に照射されている点(x,y)が変化し、それによって被検物111から戻ってくる反射光の光量が変化する為である。
式1で表わされる基準信号Iref(t)は、検出器105で受光され、式2で表わされる計測信号Isig(x,y,t)は、検出器114で受光され、ともに処理部115に送られる。そして、基準信号Iref(t)と計測信号Isig(x,y,t)とは、アナログデジタル変換器(ADC)201及び202を用いてデジタル信号に変換される。これらをそれぞれデジタル基準信号及びデジタル計測信号と称する。例えば、ビート周波数Δfが20MHzである場合、ADCのサンプリング周波数は100MHz程度を必要とする。
位相同期部であるフェーズロックループ(PLL)203は、デジタル化された基準信号と同期した、sin(2πΔft)で表されるサイン信号とcos(2πΔft)で表されるコサイン信号とを作成する。これら2つの信号をそれぞれ位相同期サイン信号及び位相同期コサイン信号と称する。PLL方式は、一般に広く知られており、ビート周波数Δfを固定値として、位相同期サイン値と位相同期コサイン値を予めテーブルとしてメモリに保存しておいてもよい。例えば、信号の振幅レンジを16bit、時間分解能を12bitとした場合、必要なメモリ容量は65.536kbitであり、これらはFPGAやDSPに内蔵されているメモリを使用することにより容易に実現することができる。
混合器204と205は、デジタル計測信号と、PLL203によって作成された位相同期サイン信号及び位相同期コサイン信号をそれぞれ乗算して信号を生成する。混合器204は、次式3で表されるデジタル信号を作成する。これをサイン乗算信号と称する。
(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)sin(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(4πΔft−φ(x,y,t))・・・(3)
一方、混合器205は、次式4で表されるデジタル信号を作成する。これをコサイン乗算信号と称する。
(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)cos(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(4πΔft−φ(x,y,t))・・・(4)
ここで、位相φ(x,y,t)は、ドップラーシフトfDop(x,y,t)を用いると式5のように表わされる。
(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)sin(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(4πΔft−φ(x,y,t))・・・(3)
一方、混合器205は、次式4で表されるデジタル信号を作成する。これをコサイン乗算信号と称する。
(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)cos(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(4πΔft−φ(x,y,t))・・・(4)
ここで、位相φ(x,y,t)は、ドップラーシフトfDop(x,y,t)を用いると式5のように表わされる。
説明を簡単化する為に、ドップラーシフトが一定値である、すなわち被検物111が一定速度で移動する場合、式5は式6のように表わせる。
φ(x,y,t)=2πfDopt・・・(6)
従って式3及び式4において、第1項が周波数fDop成分、第2項が周波数Δf成分、第3項が周波数(2Δf−fDop)成分である。従って位相φ(x,y,t)を算出する為には、まず第2項成分と第3項成分との高調波成分を除去する必要がある。混合器204と205で作成されたサイン乗算信号及びコサイン乗算信号の高調波成分は、カスケード積算コムフィルタ(CIC)206及び207によって除去される。
φ(x,y,t)=2πfDopt・・・(6)
従って式3及び式4において、第1項が周波数fDop成分、第2項が周波数Δf成分、第3項が周波数(2Δf−fDop)成分である。従って位相φ(x,y,t)を算出する為には、まず第2項成分と第3項成分との高調波成分を除去する必要がある。混合器204と205で作成されたサイン乗算信号及びコサイン乗算信号の高調波成分は、カスケード積算コムフィルタ(CIC)206及び207によって除去される。
図3にCICフィルタの回路図を示す。CICフィルタは、積分器及び微分器の段数N、デシメーション比R、遅延差Mという3つのパラメータを用いて表わされる。図3に沿ってCICフィルタの回路図の説明をする。入力されたデジタル信号は、積分演算器301で一つ前のデジタル値との加算を計算し、これを積分器及び微分器の段数N回だけ繰り返す。その後、デシメーションフィルタ302でサンプリング周波数をデシメーション比の逆数である1/Rに変換する。例えば、積分演算器301でのサンプリング周波数が100MHzで、デシメーション比R=10であるならば、デシメーションフィルタ302後の計算は10MHzとなる。このデシメーションにより、CICフィルタ以降の演算は、サンプリング周波数の1/Rの周波数で演算される為、デジタル信号処理の演算負荷を大幅に低減することが可能となる。デシメーションフィルタ302を透過後、微分演算器303で遅延差であるM個前のデジタル値との減算を計算し、これをN段繰り返す。以上がCICフィルタの回路図の説明となる。
周波数fに対してCICフィルタの周波数特性H(f)は、次式7で表される。
ここで、fsmはADCのサンプリング周波数、R、M,Nは上記で述べたフィルタの形状を決定するCICフィルタ固有のパラメータである。図4にfsm=100MHz、R=10、M=1、N=3の場合のCICフィルタの周波数特性H(f)を示す。図4において、縦軸はゲイン[dB]、横軸は周波数[Hz]を表す。図4には、ビート周波数Δf=20MHz、ドップラーシフトfDop=2MHzの場合における式3及び式4の第1〜3項までの周波数成分を矢印で示してある。式3及び式4における第1項成分に対して、第2項、第3項成分が十分に低減する。
従って、CICフィルタ206及び207を透過したデジタル信号は、それぞれ式8、式9で表される。ここで、GCIC(fDop(x,y,t))はf=fDop(x,y,t)におけるCICフィルタのゲインに相当する。
{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))・・・(8)
{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))・・・(9)
アークタンジェント計算器208では、入力された2つの信号のアークタンジェントを計算する。従って、式8及び式9を用いて、次式10を計算する。
tan−1[{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))/{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))]=φ(x,y,t)・・・(10)
これを次数接続計算器209によって次数を接続し、最終的に測長値演算器210で測長値に換算する。測長値への変換は式11で与えられる。ここで、λsigは被検光の波長である。
z(x,y,t)=(λsig/2)×(φ(x,y,t)/2π)・・・(11)
z(x,y,t)は、時刻tでの光路長差に対応する、被検物111上のビームが照射されている点(x,y)の測長値である。λsigの分母の2は計測装置と被検物111まで被検光が往復していることに起因した係数である。以上のように、計測装置に対して被検物111を図1におけるXY方向に変化させながら測長値z(x,y,t)を計測して、被検物111の形状を算出する。本方式では、十分に小さいメモリ容量で構成できるPLL方式と、デシメーションすることで演算周波数を低減できるCICフィルタとを用いることで、演算規模を縮小化した測長値演算が可能となる。
{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))・・・(8)
{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))・・・(9)
アークタンジェント計算器208では、入力された2つの信号のアークタンジェントを計算する。従って、式8及び式9を用いて、次式10を計算する。
tan−1[{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))/{GCIC(fDop(x,y,t))/2}C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))]=φ(x,y,t)・・・(10)
これを次数接続計算器209によって次数を接続し、最終的に測長値演算器210で測長値に換算する。測長値への変換は式11で与えられる。ここで、λsigは被検光の波長である。
z(x,y,t)=(λsig/2)×(φ(x,y,t)/2π)・・・(11)
z(x,y,t)は、時刻tでの光路長差に対応する、被検物111上のビームが照射されている点(x,y)の測長値である。λsigの分母の2は計測装置と被検物111まで被検光が往復していることに起因した係数である。以上のように、計測装置に対して被検物111を図1におけるXY方向に変化させながら測長値z(x,y,t)を計測して、被検物111の形状を算出する。本方式では、十分に小さいメモリ容量で構成できるPLL方式と、デシメーションすることで演算周波数を低減できるCICフィルタとを用いることで、演算規模を縮小化した測長値演算が可能となる。
誤差信号の発生要因
本発明で課題とする誤差は、光路長差が変化して主信号がドップラーシフトする際にも、その周波数に変動がないことが特徴である。ここでは3種類の発生要因を例に挙げ、まずどのような発生要因があるかについて説明し、次にどのように測長誤差になるかについて説明する。まず発生要因であるが、例に挙げる3種類の要因とは、被検面が鏡面である場合では問題にならなかったような非常に小さな迷光、高周波信号の電磁ノイズ、光源の周期的な強度変調成分である。
本発明で課題とする誤差は、光路長差が変化して主信号がドップラーシフトする際にも、その周波数に変動がないことが特徴である。ここでは3種類の発生要因を例に挙げ、まずどのような発生要因があるかについて説明し、次にどのように測長誤差になるかについて説明する。まず発生要因であるが、例に挙げる3種類の要因とは、被検面が鏡面である場合では問題にならなかったような非常に小さな迷光、高周波信号の電磁ノイズ、光源の周期的な強度変調成分である。
(誤差発生要因:非常に小さな迷光)
誤差発生要因が、被検面が鏡面である場合では問題にならなかったような非常に小さな迷光(散乱光)である場合について図5を用いて説明する。図5に、粗面を計測するときに特に除去が困難である、集光レンズ110で反射することによって生じる迷光の説明図を示す。図5において、集光レンズ110を透過し、被検物111で反射し、集光レンズ110を再度透過するビームを実線矢印501で示す。また、集光レンズ110で反射し、被検物111に到達しないビームを点線矢印502で示す。このビーム502が迷光となるビームである。一般に、集光レンズには、AR(反射防止)コーティングが施され、ビームの反射率が非常に小さく抑えられている。しかし、被検面が粗面である為に被検物111で反射されて集光レンズ110に戻る反射光の光量が非常に小さくなる。その結果、主信号であるビーム501に対して迷光ビーム502の影響が相対的に大きくなる為、誤差が発生する。迷光ビーム502は、偏光ビームスプリッタ106で参照ミラー108を反射した参照光と合波されて、結果的にビート周波数Δfの信号をもつ。迷光ビーム502は、ビート周波数Δfの周波数を有する第1誤差成分を構成している。被検物111で反射したビーム501が作る主信号は、ドップラーシフトを含むのに対して、迷光ビーム502が作る信号は、周波数がビート周波数Δfで固定であり、振幅や位相も経時変化を除いて固定である。つまり、主信号の光路長変化に依存しないこととなる。
誤差発生要因が、被検面が鏡面である場合では問題にならなかったような非常に小さな迷光(散乱光)である場合について図5を用いて説明する。図5に、粗面を計測するときに特に除去が困難である、集光レンズ110で反射することによって生じる迷光の説明図を示す。図5において、集光レンズ110を透過し、被検物111で反射し、集光レンズ110を再度透過するビームを実線矢印501で示す。また、集光レンズ110で反射し、被検物111に到達しないビームを点線矢印502で示す。このビーム502が迷光となるビームである。一般に、集光レンズには、AR(反射防止)コーティングが施され、ビームの反射率が非常に小さく抑えられている。しかし、被検面が粗面である為に被検物111で反射されて集光レンズ110に戻る反射光の光量が非常に小さくなる。その結果、主信号であるビーム501に対して迷光ビーム502の影響が相対的に大きくなる為、誤差が発生する。迷光ビーム502は、偏光ビームスプリッタ106で参照ミラー108を反射した参照光と合波されて、結果的にビート周波数Δfの信号をもつ。迷光ビーム502は、ビート周波数Δfの周波数を有する第1誤差成分を構成している。被検物111で反射したビーム501が作る主信号は、ドップラーシフトを含むのに対して、迷光ビーム502が作る信号は、周波数がビート周波数Δfで固定であり、振幅や位相も経時変化を除いて固定である。つまり、主信号の光路長変化に依存しないこととなる。
(誤差発生要因:高周波信号の電磁ノイズ)
誤差発生要因が高周波信号の電磁ノイズである場合について、図6を用いて説明する。図6に光源101の詳細の説明図を示す。上述したように、光源101はヘテロダイン光源であり、周波数fSのS偏光と、周波数fPのP偏光の光とを射出する。ここでは、どのように周波数fSのS偏光と、周波数fPのP偏光が発生するかをまず説明し、次に高周波信号の電磁ノイズについて説明する。光源101の中には、光源素子601が配置されている。光源素子601は、単一の周波数の光を発生させる素子で、半導体レーザやガスレーザなどを指す。光源素子601から射出された光は、偏光ビームスプリッタ602でS偏光とP偏光に分けられる。偏光ビームスプリッタ602を透過したP偏光はミラー603で反射され、偏光ビームスプリッタ607に入射する。このP偏光の周波数はfPである。一方、偏光ビームスプリッタ602で反射されたS偏光は、ミラー604で反射され、AOMとよばれる音響光学素子605を透過した後に、偏光ビームスプリッタ607に入射する。AOM605は、発振周波数Δfを持つ発振器606によってAOM内の結晶中を超音波が伝搬し、この超音波が疑似的な回折格子の役割をすることによって、入射光の周波数を超音波の周波数分だけ変調した回折光を発生させる光学素子である。従って、AOM605を透過した光はΔfだけ周波数が変調された周波数fSの光となる。
誤差発生要因が高周波信号の電磁ノイズである場合について、図6を用いて説明する。図6に光源101の詳細の説明図を示す。上述したように、光源101はヘテロダイン光源であり、周波数fSのS偏光と、周波数fPのP偏光の光とを射出する。ここでは、どのように周波数fSのS偏光と、周波数fPのP偏光が発生するかをまず説明し、次に高周波信号の電磁ノイズについて説明する。光源101の中には、光源素子601が配置されている。光源素子601は、単一の周波数の光を発生させる素子で、半導体レーザやガスレーザなどを指す。光源素子601から射出された光は、偏光ビームスプリッタ602でS偏光とP偏光に分けられる。偏光ビームスプリッタ602を透過したP偏光はミラー603で反射され、偏光ビームスプリッタ607に入射する。このP偏光の周波数はfPである。一方、偏光ビームスプリッタ602で反射されたS偏光は、ミラー604で反射され、AOMとよばれる音響光学素子605を透過した後に、偏光ビームスプリッタ607に入射する。AOM605は、発振周波数Δfを持つ発振器606によってAOM内の結晶中を超音波が伝搬し、この超音波が疑似的な回折格子の役割をすることによって、入射光の周波数を超音波の周波数分だけ変調した回折光を発生させる光学素子である。従って、AOM605を透過した光はΔfだけ周波数が変調された周波数fSの光となる。
ヘテロダイン光源は、上述したように、発振周波数Δfを持つ発振器606を用いており、僅かながらに発振器606から周波数Δfの電磁ノイズが放射されている。この電磁ノイズが、検出器105または114や電気ケーブルを通して周波数Δfの誤差信号として混入してしまう。特に被検物111で反射されて集光レンズ110に戻る反射光の光量が非常に小さくなると、この影響が無視できなくなる。AOMの発振器606の影響の他にも、光源素子601の発振周波数を安定化させる為、またはFPGAなどのクロック周波数によって処理部115を駆動させる為に、高周波な発振器を用いている場合には、同様の電磁ノイズが発生する。このような場合の周波数はΔfに限らず、それぞれに用いている発振周波数となるが、それらは迷光の時と同様に光路長差には依存せず、時間的な変動もほとんどない。高周波信号の電磁ノイズは、ビート周波数Δfの周波数を有する第1誤差成分、ビート周波数Δfとは異なる周波数を有する第2誤差成分のいずれをも構成しうる。
(誤差発生要因:光源の周期的な強度変調成分)
誤差発生要因が光源の周期的な強度変調成分である場合について再度図6を用いて説明する。AOMを透過する光は本来周波数のみが変調されるべきであるが、実際には強度も僅かに変調され、Δfだけでなく2Δf、3ΔfといったΔfの高周波成分を含む強度変調がなされてしまうことがある。AOMを透過するS偏光は参照光である為に、上の2種類と同様に、光路長差には依存せず、周波数や振幅、位相は時間的な変動がない。光源の周期的な強度変調成分は、ビート周波数Δfとは異なる周波数を有する第2誤差成分を構成している。
誤差発生要因が光源の周期的な強度変調成分である場合について再度図6を用いて説明する。AOMを透過する光は本来周波数のみが変調されるべきであるが、実際には強度も僅かに変調され、Δfだけでなく2Δf、3ΔfといったΔfの高周波成分を含む強度変調がなされてしまうことがある。AOMを透過するS偏光は参照光である為に、上の2種類と同様に、光路長差には依存せず、周波数や振幅、位相は時間的な変動がない。光源の周期的な強度変調成分は、ビート周波数Δfとは異なる周波数を有する第2誤差成分を構成している。
次に上に述べた3種類の誤差がどのように測長誤差になるかを説明する。3種類の誤差によって、計測信号Isig(x,y,t)は、式2から式12のように変形される。
Isig(x,y,t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))+C2 sigcos(2πΔft−φ2)+C3 sigcos(2πΔgt−φ3)+C4 sigcos(2πΔht−φ4)・・・(12)
上で述べた3種類の誤差は、固定の周波数Δfか、Δf以外のΔg、Δhを持つ信号として表わされる。従って、周波数Δfの成分を持つ第1誤差成分を第3項として表わし、Δf以外の周波数Δg、Δh・・・の成分を持つ第2誤差成分を第4項以降として表わした。また簡単の為に、以下の説明においては、Δf以外の周波数に関しては簡単の為にΔgただ一つとする。
Isig(x,y,t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))+C2 sigcos(2πΔft−φ2)+C3 sigcos(2πΔgt−φ3)+C4 sigcos(2πΔht−φ4)・・・(12)
上で述べた3種類の誤差は、固定の周波数Δfか、Δf以外のΔg、Δhを持つ信号として表わされる。従って、周波数Δfの成分を持つ第1誤差成分を第3項として表わし、Δf以外の周波数Δg、Δh・・・の成分を持つ第2誤差成分を第4項以降として表わした。また簡単の為に、以下の説明においては、Δf以外の周波数に関しては簡単の為にΔgただ一つとする。
混合器204と205においては、式3と式4が変形され、式13と式14で表わされる。
(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)sin(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(4πΔft−φ(x,y,t))+(1/2)C2 sigsin(φ2)+(1/2)C2 sigsin(4πΔft−φ2)+(1/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)+(1/2)C3 sigsin(4π(Δf+Δg)t−φ3)・・・(13)
(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)cos(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(4πΔft−φ(x,y,t))+(1/2)C2 sigcos(φ2)+(1/2)C2 sigcos(4πΔft−φ2)+(1/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)+(1/2)C3 sigcos(4π(Δf+Δg)t−φ3)・・・(14)
これらの信号はCICフィルタ206及び207を透過後に減衰される。ここで図7に、ビート周波数Δf=20MHz、ドップラーシフトfDop=2MHz、他の高周波成分Δg=25MHzとした場合の周波数成分を、CICフィルタでの減衰率とともに示す。式11及び式12において、第1項のfDop成分(主信号)、第4項のDC成分、第6項の(Δf−Δg)の絶対値成分がCICフィルタではあまり減衰されない。具体的には、CICフィルタを透過後の式13及び式14は、式15及び式16となる。
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)C2 sigsin(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(15)
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)C2 sigcos(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(16)
従って、式10は式17のように変形される。
(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)sin(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)sin(4πΔft−φ(x,y,t))+(1/2)C2 sigsin(φ2)+(1/2)C2 sigsin(4πΔft−φ2)+(1/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)+(1/2)C3 sigsin(4π(Δf+Δg)t−φ3)・・・(13)
(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+C0 sig(x,y,t)cos(2πΔft)+(1/2)C1 sig(x,y,t)cos(4πΔft−φ(x,y,t))+(1/2)C2 sigcos(φ2)+(1/2)C2 sigcos(4πΔft−φ2)+(1/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)+(1/2)C3 sigcos(4π(Δf+Δg)t−φ3)・・・(14)
これらの信号はCICフィルタ206及び207を透過後に減衰される。ここで図7に、ビート周波数Δf=20MHz、ドップラーシフトfDop=2MHz、他の高周波成分Δg=25MHzとした場合の周波数成分を、CICフィルタでの減衰率とともに示す。式11及び式12において、第1項のfDop成分(主信号)、第4項のDC成分、第6項の(Δf−Δg)の絶対値成分がCICフィルタではあまり減衰されない。具体的には、CICフィルタを透過後の式13及び式14は、式15及び式16となる。
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)C2 sigsin(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(15)
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)C2 sigcos(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(16)
従って、式10は式17のように変形される。
式17で表わされるように、アークタンジェントの中の分母、分子のそれぞれ第2項と第3項が誤差となる。式17のアークタンジェントの中の分母、分子の第2項と第3項において、第2項は時間変動しない定数であるのに対して、第3項は周波数(Δf−Δg)の成分を持っている。
誤差信号の補正方法
図8に誤差信号の補正機能が追加された本発明の位相算出回路を示す。点線で囲まれた部分801が誤差信号の補正機能部分である。基本的な考え方としては、式15と式16における第2項と第3項が誤差であり、これを取得・解析し、誤差成分の逆位相のサイン及びコサインのデータを作成し、作成されたデータを用いて補正することである。
図8に誤差信号の補正機能が追加された本発明の位相算出回路を示す。点線で囲まれた部分801が誤差信号の補正機能部分である。基本的な考え方としては、式15と式16における第2項と第3項が誤差であり、これを取得・解析し、誤差成分の逆位相のサイン及びコサインのデータを作成し、作成されたデータを用いて補正することである。
以下、具体的な補正方法について説明する。簡単の為に、以下の説明においては、Δf以外の周波数に関しては簡単の為にΔgただ一つとする。もちろん、その他の周波数成分が複数あっても、下記で説明する方法と同様の方法で誤差成分を補正することが可能である。誤差成分を補正する方法は2つあり、被検光を遮断する方法と、被検物111の移動速度を制御する方法がある。
(補正方法:被検光を遮断する方法)
まず、被検光を遮断する方法について説明する。この方法では、被検光を遮断した状態で一度計測信号を取得し、その後被検光が遮断されていない通常の計測に臨む。上記の説明のように、3種類の誤差信号の発生要因のうち、、ビート周波数であるΔf成分による誤差(式17のアークタンジェントの中の分母、分子の第2項の誤差)は、CICフィルタで減衰されず、しかも、計測結果に最も大きな影響を与える。被検光を遮断する方法は、式15及び式16の第2項の成分による影響が大きい場合に特に有効である。
まず、被検光を遮断する方法について説明する。この方法では、被検光を遮断した状態で一度計測信号を取得し、その後被検光が遮断されていない通常の計測に臨む。上記の説明のように、3種類の誤差信号の発生要因のうち、、ビート周波数であるΔf成分による誤差(式17のアークタンジェントの中の分母、分子の第2項の誤差)は、CICフィルタで減衰されず、しかも、計測結果に最も大きな影響を与える。被検光を遮断する方法は、式15及び式16の第2項の成分による影響が大きい場合に特に有効である。
図9に被検光を遮断した場合の説明図を示す。図9においては、被検物111の前に被検光を吸収する部材(遮光板)901が配置されている。従って、迷光ビームのみが計測装置側に返っていくこととなる。遮光板以外にも、被検光を計測装置に返さないように反射する部材(ミラー)を設置しても良い。被検光が遮断されている場合の計測信号は、以下のようになる。
Isig(t)=C0 sig+C2 sigcos(2πΔft−φ2)・・・(18)
ここで、式18の第1項のC0 sigは、参照光と迷光によって発生する干渉信号のDC成分であり、第2項は、3種類の誤差信号の発生要因のうちのΔf成分の信号の和を示す。参照光と迷光との干渉信号は時間的に変動しない為、C0 sigは定数となる。ここでは、周波数Δf以外であるΔg成分の信号は十分に小さいとしている。Δg成分の補正方法は、第2の補正方法で述べる。
Isig(t)=C0 sig+C2 sigcos(2πΔft−φ2)・・・(18)
ここで、式18の第1項のC0 sigは、参照光と迷光によって発生する干渉信号のDC成分であり、第2項は、3種類の誤差信号の発生要因のうちのΔf成分の信号の和を示す。参照光と迷光との干渉信号は時間的に変動しない為、C0 sigは定数となる。ここでは、周波数Δf以外であるΔg成分の信号は十分に小さいとしている。Δg成分の補正方法は、第2の補正方法で述べる。
式18に示す信号は、混合器204と205及びCICフィルタ206及び207を透過することで、以下のような信号となる。
(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(19)
(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(20)
式18における第1項成分は、CICフィルタで十分に減衰される為、式19及び式20には表わされていない。式19及び式20の信号は、データ取得部802及び803で取得される。これらの信号はデータ解析部804及び805に送られる。Δf成分のみの誤差を補正する際には、データ解析部804及び805は、特に解析計算を必要としない。データ解析部804及び805が解析計算を必要とするのは、周波数Δf以外のΔg成分の信号を補正する場合であり、これについては第2の補正方法で説明する。データ解析部804及び805を通過した式19及び式20の信号は、逆位相信号作成部806及び807に送られる。式19及び式20で表わされる信号は、定数である為、逆位相信号作成部806及び807は、単純に符号が反転された式21、式22で表される信号を作成する。
−(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(21)
−(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(22)
予め式21及び式22の信号を得た後で、被検光が遮断されていない通常の計測を行う。このときの計測信号は、以下の式23のようになる。
Isig(t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))+C2 sigcos(2πΔft−φ2)・・・(23)
従って、混合器204と205及び、CICフィルタ206及び207を透過することで、以下の式24、式25で表される信号となる。
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)・C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(24)
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)・C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(25)
この通常の計測においては、CICフィルタ206及び207を透過後の式24及び式25で表わされる信号は、データ取得部802及び803を素通りする。そして、データ補正部808及び809は、式24及び式25の信号に対して式21及び式22の信号を加算する。従って、データ補正部808及び809で、周波数Δf成分の誤差成分(式24及び式25における第2項)が除去され、最終的に算出したい位相φ(x,y,t)を高精度に算出することが可能となる。
(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(19)
(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(20)
式18における第1項成分は、CICフィルタで十分に減衰される為、式19及び式20には表わされていない。式19及び式20の信号は、データ取得部802及び803で取得される。これらの信号はデータ解析部804及び805に送られる。Δf成分のみの誤差を補正する際には、データ解析部804及び805は、特に解析計算を必要としない。データ解析部804及び805が解析計算を必要とするのは、周波数Δf以外のΔg成分の信号を補正する場合であり、これについては第2の補正方法で説明する。データ解析部804及び805を通過した式19及び式20の信号は、逆位相信号作成部806及び807に送られる。式19及び式20で表わされる信号は、定数である為、逆位相信号作成部806及び807は、単純に符号が反転された式21、式22で表される信号を作成する。
−(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(21)
−(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(22)
予め式21及び式22の信号を得た後で、被検光が遮断されていない通常の計測を行う。このときの計測信号は、以下の式23のようになる。
Isig(t)=C0 sig(x,y,t)+C1 sig(x,y,t)cos(2πΔft−φ(x,y,t))+C2 sigcos(2πΔft−φ2)・・・(23)
従って、混合器204と205及び、CICフィルタ206及び207を透過することで、以下の式24、式25で表される信号となる。
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)・C1 sig(x,y,t)sin(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)・・・(24)
(GCIC(fDop(x,y,t))/2)・C1 sig(x,y,t)cos(φ(x,y,t))+(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)・・・(25)
この通常の計測においては、CICフィルタ206及び207を透過後の式24及び式25で表わされる信号は、データ取得部802及び803を素通りする。そして、データ補正部808及び809は、式24及び式25の信号に対して式21及び式22の信号を加算する。従って、データ補正部808及び809で、周波数Δf成分の誤差成分(式24及び式25における第2項)が除去され、最終的に算出したい位相φ(x,y,t)を高精度に算出することが可能となる。
(補正方法:一定のドップラーシフトを発生するように被検物111を移動させる方法)
一定のドップラーシフトを発生するように被検物111を移動させる補正方法について説明する。この補正方法は、上述したように、周波数Δf以外であるΔg成分の信号も誤差となる場合に有効である。被検物111をXY方向に移動させて被検面の形状を計測する前に、XY方向を固定して故意にZ方向に移動させてドップラーシフトを発生させる。ドップラーシフトが一定でfDopと表わされる場合、誤差信号を含む式12の計測信号は、次式26にようになる。
Isig(t)=C0 sig(t)+C1 sig(t)cos(2πΔft−2πfDopt)+C2 sigcos(2πΔft−φ2)+C3 sigcos(2πΔgt−φ3)・・・(26)
ビームを照射する位置(x,y)を固定している為、C0 sigとC1 sigは時間tのみの関数となる。CICフィルタ206及び207を透過した後、データ取得部802及び803で取得される信号は以下の式27、式28のようになる。
(GCIC(fDop)/2)・C1 sig(t)sin(2πfDopt)+(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(27)
(GCIC(fDop)/2)・C1 sig(t)cos(2πfDopt)+(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(28)
ここで、式27及び式28には、CICフィルタで減衰された成分は表記していない。式27、式28の信号はデータ解析部804及び805に送られる。データ解析部804及び805は、式27及び式28の信号に対して、高速フーリエ変換やデータフィッティングを行って、式27及び式28における第2項及び第3項の振幅、周波数及び位相データを算出する。具体的には、第3項で言うならば、振幅は(GCIC(Δf−Δg)/2)×C3 sig、周波数は(Δf−Δg)、位相はφ3である。ドップラーシフトを一定とする利点は、高速フーリエ変換やデータフィッティングをした場合に各周波数成分(式27及び式28においては、第1項のfDop成分、第2項のDC成分、第3項の(Δf−Δg)成分を高精度に分離できることである。ドップラーシフトが一定でない場合には、第1項のfDop成分が周波数空間上で広がり、分離したい第2項のDC成分や第3項の(Δf−Δg)成分と重なってしまう可能性がある。
一定のドップラーシフトを発生するように被検物111を移動させる補正方法について説明する。この補正方法は、上述したように、周波数Δf以外であるΔg成分の信号も誤差となる場合に有効である。被検物111をXY方向に移動させて被検面の形状を計測する前に、XY方向を固定して故意にZ方向に移動させてドップラーシフトを発生させる。ドップラーシフトが一定でfDopと表わされる場合、誤差信号を含む式12の計測信号は、次式26にようになる。
Isig(t)=C0 sig(t)+C1 sig(t)cos(2πΔft−2πfDopt)+C2 sigcos(2πΔft−φ2)+C3 sigcos(2πΔgt−φ3)・・・(26)
ビームを照射する位置(x,y)を固定している為、C0 sigとC1 sigは時間tのみの関数となる。CICフィルタ206及び207を透過した後、データ取得部802及び803で取得される信号は以下の式27、式28のようになる。
(GCIC(fDop)/2)・C1 sig(t)sin(2πfDopt)+(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(27)
(GCIC(fDop)/2)・C1 sig(t)cos(2πfDopt)+(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)+(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(28)
ここで、式27及び式28には、CICフィルタで減衰された成分は表記していない。式27、式28の信号はデータ解析部804及び805に送られる。データ解析部804及び805は、式27及び式28の信号に対して、高速フーリエ変換やデータフィッティングを行って、式27及び式28における第2項及び第3項の振幅、周波数及び位相データを算出する。具体的には、第3項で言うならば、振幅は(GCIC(Δf−Δg)/2)×C3 sig、周波数は(Δf−Δg)、位相はφ3である。ドップラーシフトを一定とする利点は、高速フーリエ変換やデータフィッティングをした場合に各周波数成分(式27及び式28においては、第1項のfDop成分、第2項のDC成分、第3項の(Δf−Δg)成分を高精度に分離できることである。ドップラーシフトが一定でない場合には、第1項のfDop成分が周波数空間上で広がり、分離したい第2項のDC成分や第3項の(Δf−Δg)成分と重なってしまう可能性がある。
データ解析部804及び805で処理された信号は逆位相信号作成部806及び807に送られる。逆位相信号作成部806及び807は、データ解析部804及び805で得られた式27及び式28における第2項及び第3項の振幅、周波数、位相データを用いて式29、式30の信号を作成する。
−(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)−(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(29)
−(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)−(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(30)
予め式29及び式30の信号を得た後で、通常の計測に臨む。この時、CICフィルタを透過した信号は式15と式16のようになり、これらは、データ取得部802及び803を素通りする。そして、データ補正部808及び809で、式15及び式16の信号に対して式29及び式30の信号が加算される。従って、周波数Δf及びΔg成分の誤差成分が除去され、最終的に算出したい位相φ(x,y,t)を高精度に算出することが可能となる。
−(GCIC(0)/2)・C2 sigsin(φ2)−(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigsin(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(29)
−(GCIC(0)/2)・C2 sigcos(φ2)−(GCIC(Δf−Δg)/2)C3 sigcos(2π(Δf−Δg)t+φ3)・・・(30)
予め式29及び式30の信号を得た後で、通常の計測に臨む。この時、CICフィルタを透過した信号は式15と式16のようになり、これらは、データ取得部802及び803を素通りする。そして、データ補正部808及び809で、式15及び式16の信号に対して式29及び式30の信号が加算される。従って、周波数Δf及びΔg成分の誤差成分が除去され、最終的に算出したい位相φ(x,y,t)を高精度に算出することが可能となる。
これらの誤差成分は、上で述べたように経時変化を除いて短期的な時間変動がない為に、一度だけ取得してしまえば良く、経時変化が起きた際には、再度データを取得すればよい。このようにデータ取得及び解析は一度だけで済むため、演算負荷も少なくてすむ。以上のように本発明によれば、演算規模を縮小化し、低光量時の誤差要因となる光路長に依存しない誤差信号を補正することができ、結果として低コストかつ高精度な干渉計を利用した計測方法及び計測装置を提供することが可能となる。
Claims (9)
- 光源から互いに周波数の異なる第1光と第2光とを射出し、前記第1光のうち参照面で反射された参照光と、前記第2光のうち被検面で反射された被検光との干渉光による計測信号を用いて前記被検面の形状又は位置を計測する計測方法であって、
前記計測信号は、前記被検光と前記参照光との光路長差に依存しない誤差成分を含み、
前記計測方法は、
前記参照面に入射しなかった第1光と前記被検面に入射しなかった第2光との干渉光による基準信号と、前記計測信号とを検出する工程と、
位相同期部により生成された前記基準信号と同期したサイン信号及びコサイン信号をそれぞれ前記計測信号に乗算して前記計測信号のサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を求める工程と、
前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をそれぞれ前記誤差成分のサイン信号及びコサイン信号で補正する補正工程と、
補正された前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をアークタンジェント計算して前記光路長差に対応する位相を求める工程と、
前記位相に基づいて前記被検面の形状又は位置を求める工程と、
を含むことを特徴とする計測方法。 - 前記誤差成分は、前記参照光及び前記被検光の周波数の差の周波数を有する第1誤差成分を含み、
前記第1誤差成分のサイン信号及びコサイン信号は、前記第2光のうちで前記光源と前記被検面との間の前記被検光の光路に配置された光学素子で反射された光と前記参照光との干渉光による信号を用いて予め求められる、
ことを特徴とする請求項1に記載の計測方法。 - 前記信号は、前記第2光のうちで前記光学素子を透過して前記被検面に向かう光が前記光学素子に戻らないように前記光を吸収又は反射する部材が前記光学素子と前記被検面との間に配置された状態で、前記光学素子で反射された光と前記参照光との干渉光によって生成される、ことを特徴とする請求項2に記載の計測方法。
- 前記誤差成分は、前記参照光及び前記被検光の周波数の差の周波数を有する第1誤差成分と前記参照光及び前記被検光の周波数の差とは異なる周波数を有する第2誤差成分とを含み、
前記第1誤差成分及び前記第2誤差成分のサイン信号及びコサイン信号は、
一定の値のドップラーシフトが生じるように前記被検面を移動させながら前記参照光と前記被検光との干渉光による計測信号を検出する工程と、
検出された前記計測信号に対して高速フーリエ変換又はデータフィッティングを行って前記第1誤差成分及び前記第2誤差成分の振幅、周波数及び位相データを求める工程と、
前記振幅、周波数及び位相データを用いて前記第1誤差成分及び前記第2誤差成分のサイン信号及びコサイン信号を求める工程と、
によって予め取得される、ことを特徴とする請求項1に記載の計測方法。 - 前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号の高調波成分をデシメーションフィルタを用いて低減する工程をさらに含み、
前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号を補正する工程は、高調波成分が低減されたサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を補正する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の計測方法。 - 前記デシメーションフィルタは、カスケード積算コムを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の計測方法。
- 前記位相同期部は、フェーズロックループを含む、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の計測方法。
- 前記光源から互いに周波数の異なる前記第1光の周波数と前記第2光の周波数との差分をΔf、ドップラーシフトの周波数をfDopとし、
前記高調波成分は、周波数がΔfの成分および周波数が(2Δf−fDop)の成分であることを特徴とする請求項5に記載の計測方法。 - 光源から互いに周波数の異なる第1光と第2光とを射出し、前記第1光のうち参照面で反射された参照光と、前記第2光のうち被検面で反射された被検光との干渉光による計測信号を用いて前記被検面の形状又は位置を計測する計測装置であって、
前記計測信号は、前記被検光と前記参照光との光路長差に依存しない誤差成分を含み、
前記計測装置は、
前記参照面に入射しなかった第1光と前記被検面に入射しなかった第2光との干渉光による基準信号を検出する第1検出器と、
前記計測信号を検出する第2検出器と、
前記基準信号と前記計測信号とに基づいて前記被検面の形状又は位置を求める処理部と、
を備え、
前記処理部は、
前記基準信号と同期したサイン信号及びコサイン信号を生成し、生成されたサイン信号及びコサイン信号をそれぞれ前記計測信号に乗算して前記計測信号のサイン乗算信号及びコサイン乗算信号を求め、
前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をそれぞれ前記誤差成分のサイン信号及びコサイン信号で補正し、
補正された前記サイン乗算信号及び前記コサイン乗算信号をアークタンジェント計算して前記光路長差に対応する位相を求め、
前記位相に基づいて前記被検面の形状又は位置を求める、
ことを特徴とする計測装置。
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