JP6252089B2 - 2波長正弦波位相変調干渉計 - Google Patents

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Description

本発明は2波長正弦波位相変調干渉計に係り、特に干渉計からターゲットまでの間の空気の屈折率変動の影響を排除するために、ターゲットまでの幾何学的距離を波長が異なる2つの光波を用いて測定する2波長正弦波位相変調干渉計に関する。
ターゲットまでの距離(ターゲットの測長基準からの変位量)を高精度に測長する方法として、光波干渉を用いた方法が知られている。この方法は、光の波長をものさしとしてターゲットの変位を測定するものであるが、空気中の波長は空気の屈折率によって変動する。従って、空気中で高精度に測長を行うためには空気の気温、湿度、気圧等から屈折率を求め、干渉計を用いて測定したターゲットの変位を補正する必要がある。
しかしながら、実際には、光路上に屈折率分布が存在するため、補正を精度良く行うことは困難である。
このような問題を解決するため、波長が異なるコヒーレント光で同時測定を行い、各々の測定値を用いて空気の屈折率変動を補正する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、2波長干渉計が開示されている。
2波長干渉計の原理について説明すると、波長λの光波における測定対象(ターゲット)までの光学的距離Dλは、幾何学的距離Dと空気の屈折率ηに対して次式により表される。
Dλ=D・η(λ、T、P、PW、PCO2)
屈折率ηは、波長λ、温度T、気圧P、水蒸気分圧PW、二酸化炭素分圧PCO2をパラメータとする関数であり、それらのパラメータに依存して変化する。そのため、測定環境の変動に伴う屈折率ηの変動によって測長誤差が生じる。
一方、2波長干渉計において測定に用いる光波の2波長をλ1、λ2とし、各々の波長λ1、λ2における空気の屈折率η(λ1、T、P、PW、PCO2)、η(λ2、T、P、PW、PCO2)をη1、η2と省略して表すとして、次のようなA係数を定義する。
A=(η1−1)/(η1−η2)
このとき、波長λ1、λ2の各々の光波により測定される光学的距離をD1、D2、ターゲットまでの幾何学的距離をDとすると、次の式が成り立つ。
D=D1−A・(D1−D2)
ここで、波長λ1、λ2の光波により光学的距離D1、D2を測定する際の測定環境が等しければ、A係数の値は、近似的に波長λ1、λ2のみに依存した値となる。従って、2波長干渉計では、波長以外の測定環境の変動に起因した測長誤差を小さくすることができる。
特開平5−302811号公報
ところで、2波長干渉計における測長誤差は、(D1−D2)の誤差をA倍したものとなる。一方、A係数は比較的大きな値となる。そのため、(D1−D2)の誤差が大きいと、測長誤差が極めて大きくなる。
したがって、実用的な測長精度の2波長干渉計を実現するためには、光学的距離D1、D2の各々の測定精度を十分に高くすることが前提となる。しかしながら、このような2波長干渉計を実現するためには、各々の波長での光学的距離の測定を通常の50〜100倍程度に精度を上げる必要があるため、現状では2波長干渉計は実用化されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、2波長干渉計において実用的な高精度の測定精度を実現することができる2波長正弦波位相変調干渉計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係る発明は、角周波数ωmの正弦波により位相変調した第1波長λ1の第1光波を生成する第1光波生成部と、第1波長λ1と異なる第2波長λ2の第2光波であって、前記角周波数ωmの正弦波により位相変調した第2光波を生成する第2光波生成部と、前記第1光波生成部により生成された第1光波を第1測定光と第1参照光とに分割する第1分割部と、前記第2光波生成部により生成された第2光波を第2測定光と第2参照光とに分割する第2分割部と、前記第1分割部により分割された後、測定対象に投光されて反射した第1測定光と、前記第1分割部により分割された第1参照光とを干渉させた第1干渉光の光強度を第1干渉信号として検出する第1干渉信号検出部と、前記第2分割部により分割された後、前記測定対象に投光されて反射した第2測定光と、前記第2分割部により分割された第2参照光とを干渉させた第2干渉光の光強度を第2干渉信号として検出する第2干渉信号検出部と、前記第1干渉信号検出部により検出された第1干渉信号に基づいて、第1測定光と第1参照光との位相差φ1の変化量Δφ1に対応する光学的距離D1を前記測定対象の基準位置からの距離として算出する第1光学的距離算出手段と、前記第2干渉信号検出部により検出された第2干渉信号に基づいて、第2測定光と第2参照光との位相差φ2の変化量Δφ2に対応する光学的距離D2を前記測定対象の基準位置からの距離として算出する第2光学的距離算出手段と、前記第1光学的距離算出手段と前記第2光学的距離算出手段とにより算出された光学的距離D1と光学的距離D2とに基づいて、前記測定対象の基準位置からの幾何学的距離Dを算出する幾何学的距離算出手段と、を備えている。
本発明の一の態様によれば、空気の屈折率の影響を受けにくい2波長干渉計を実用化するにあたり、正弦波位相変調干渉法を採用する。そのため、レーザー干渉計の周期誤差の要因のうち、原理的にオフセット誤差及び位相誤差が生じない。また、ゲイン誤差の補正も容易であり、メカ的なドリフトにより生じるゲイン誤差が周期誤差の悪化をもたらさない。
本発明の他の態様に係る2波長正弦波位相変調干渉計において、前記第1光波生成部と前記第1分割部との間、及び、前記第1分割部と前記第1干渉信号検出部との間を光ファイバにより光学的に接続する第1光ファイバ光路と、前記第2光波生成部と前記第2分割部との間、及び、前記第2分割部と前記第2干渉信号検出部との間を光ファイバにより光学的に接続する第2光ファイバ光路と、を備え、前記第1分割部は、前記第1光波から分割した第1参照光を前記第1光ファイバ光路に戻し、かつ、前記第1光波から分割した第1測定光を前記測定対象に向けて投光し、前記測定対象で反射した第1測定光を前記第1光ファイバ光路に戻し、前記第2分割部は、前記第2光波から分割した第2参照光を前記第2光ファイバ光路に戻し、かつ、前記第2光波から分割した第2測定光を前記測定対象に向けて投光し、前記測定対象で反射した第2測定光を前記第2光ファイバ光路に戻す、態様とすることができる。
本態様によれば、干渉計の大部分が光ファイバにより構成される。そのため、大気擾乱による波面の乱れを平均化することができる。また、参照光の光路全体が測定光の光路と一致しているため、熱ドリフトの影響を受けにくいという利点がある。
本発明の更に他の態様に係る2波長正弦波位相変調干渉計において、前記第2光波生成部は、前記第1光波生成部により生成された第1光波を波長変換して第2光波を生成する態様とすることができる。
本態様によれば、基本波(第1光波)に対して、2波長の光波をSHG(第2高調波発生器)等を用いて生成する。そのため、光源の波長変動による誤差を解消することができる。また、正弦波位相変調干渉法のための位相変調を1波長分の光波のみに行えばよい。
本発明の更に他の態様に係る2波長正弦波位相変調干渉計において、前記第1分割部及び前記第2分割部は、ハーフミラー面により形成された光ファイバの端部である態様とすることができる。
本発明の更に他の態様に係る2波長正弦波位相変調干渉計において、前記第1光学的距離算出手段は、前記第1干渉信号に基づいて前記位相差φ1の余弦値及び正弦値を算出し、該余弦値及び正弦値の各々をX座標値及びY座標値とする点が原点周りに回転する回転数に基づいて前記光学的距離D1を算出し、前記第2光学的距離算出手段は、前記第2干渉信号に基づいて前記位相差φ2の余弦値及び正弦値を算出し、該余弦値及び正弦値の各々をX座標値及びY座標値とする点が原点周りに回転する回転数に基づいて前記光学的距離D2を算出する、態様とすることができる。
本発明の更に他の態様に係る2波長正弦波位相変調干渉計において、前記第1光学的距離算出手段は、前記第1干渉信号の角周波数2・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ1の余弦値を算出し、前記第1干渉信号の角周波数3・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ1の正弦値を算出し、前記第2光学的距離算出手段は、前記第2干渉信号の角周波数2・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ2の余弦値を算出し、前記第2干渉信号の角周波数3・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ2の正弦値を算出する、態様とすることできる。
本発明によれば、2波長干渉計において実用的な高精度の測定精度を実現することができる。
本発明が適用された2波長正弦波位相変調干渉計(2波長干渉計)の実施の形態を示した構成図 図1の補正回路の説明に使用した説明図 図1の補正回路の説明に使用した説明図 2波長干渉計の第1の変形例を示した構成図 図4におけるデジタル処理部の構成を示した構成図 2波長干渉計の第2の変形例を示した構成図 2波長干渉計の第3の変形例を示した構成図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
まず、2波長干渉計の原理について説明する。
波長λのレーザー光を用いたレーザー干渉計により測長される測定対象(ターゲット)までの距離(光学的距離)Dλは、幾何学的距離Dと空気の屈折率ηに対して次式(1)が成り立つ。
Dλ=D・η(λ、T、P、PW、PCO2) …(1)
なお、光学的距離Dλ、及び幾何学的距離Dは、所定の基準位置(例えば測定開始時の位置)からのターゲットの変位量を表す。
屈折率ηは、波長λ、温度T、気圧P、水蒸気分圧PW、二酸化炭素分圧PCO2をパラメータとする関数であり、それらのパラメータに依存して変化する。そのため、測定環境の変動に伴う屈折率ηの変動によって測長誤差が生じる。
一方、2波長干渉計で用いる光波(レーザー光)の波長をλ1、λ2、各々の波長λ1、λ2における屈折率η(λ1、T、P、PW、PCO2)、η(λ2、T、P、PW、PCO2)をη1、η2と省略して表すとして、次式(2)のようなA係数を定義する。
A=(η1−1)/(η1−η2) …(2)
このとき、各波長λ1、λ2のレーザー干渉により測定される光学的距離をD1、D2、幾何学的距離をDとすると、次式(3)が成り立つ。
D=D1−A・(D1−D2) …(3)
ここで、各波長λ1、λ2のレーザー干渉における測定環境が等しければ、A係数の値は、近似的に波長λ1、λ2のみに依存した値となる。従って、2波長干渉計では、波長λ1、λ2以外の測定環境の変動に伴う屈折率ηの変動による測長誤差が生じないものとなる。
一方、幾何学的距離Dに対する測長誤差は、(D1−D2)の誤差がA倍されたものとなるため、(D1−D2)の誤差が大きいと、幾何学的距離Dの誤差が大きくなる。例えば、波長λ1、λ2の各々が、1550nm、633nmの場合にA係数は約83であり、D1およびD2の測長誤差がそれぞれ独立(例えば独立した各々の光源の波長変動や、周期誤差等)であれば、その誤差が83倍される。したがって、2波長干渉計による幾何学的距離Dの測長誤差が十分に小さいものとするためには、2波長干渉計により測定される光学的距離(D1−D2)の測定精度が高いこと、即ち、光学的距離D1、D2の各々の測定精度が高いことが前提となる。
2波長干渉計における主な誤差要因として以下のものがある。
・光源の波長変動
・干渉信号のゲイン誤差、オフセット誤差、位相誤差(大気擾乱による波面揺らぎ)
・2波長の光軸ずれ
従来では、これらの誤差要因による測長誤差の問題が解消されていないため、2波長干渉計は実用化されていない。
一方、以下で説明する2波長干渉計を利用した2波長正弦波位相変調干渉計によれば、上記測長誤差の問題が解消され、実用化が可能となる。
図1は、本発明に係る2波長正弦波位相変調干渉計1(以下、単に2波長干渉計1という)の実施の形態を示した構成図である。
同図における2波長干渉計1は、正弦波位相変調法を用いた2波長干渉計であり、反射体(ミラー、コーナーキューブプリズム等)である測定ターゲット20に対して波長が異なる2つの測定光を入出力部2から投光し、その戻り光を入出力部2から取り込むことにより、測定ターゲット20の測定開始時の位置を基準位置として、その基準位置からの測定ターゲット20の変位量を測定ターゲット20までの幾何学的距離(長さ)として測定(測長)する。
この2波長干渉計1は、2波長光生成部10と、干渉部12と、検出部14と、演算部16と、を備える。
2波長光生成部10は、第1波長λ1と第2波長λ2の2つの波長(2波長)のレーザー光を生成して干渉部12に送出する。第1波長λ1のレーザー光を第1波長光といい、第2波長λ2のレーザー光を第2波長光というものとする。
この2波長光生成部10は、レーザー光源30、EO(電気光学)位相変調器32、ビームスプリッタ34、及び、第2高調波発生器(SHG:Second Harmonic Generation)36を有する。また、レーザー光源30とEO位相変調器32との間を光学的に接続する第1光ファイバ38と、EO位相変調器32とビームスプリッタ34との間を光学的に接続する第2光ファイバ40と、ビームスプリッタ34と第2高調波発生器との間を光学的に接続する第3光ファイバ42と、を有する。
レーザー光源30は、真空において第1波長λ1のレーザー光となる角周波数ω1の第1波長光を生成する。即ち、次式(4)の振動振幅(電場)Eで表される光波を生成する。
E=E0・cos(ω1・t) …(4)
レーザー光源30で生成された第1波長光は、第1光ファイバ38を通じてEO位相変調器32に伝搬する。
EO位相変調器32は、レーザー光源30から伝搬した第1波長光の位相を変調信号により変調する。
変調信号は、演算部16の発振器100から電気信号によりEO位相変調器32に与えられる。本実施の形態では、変調信号は、角周波数ωmの正弦波信号である。その変調信号がm・cos(ωm・t)で表されるとすると、EO位相変調器32により変調された第1波長光の振動振幅E1は、次式(5)で表される。
E1=E0・cos{ω1・t+m・cos(ωm・t)} …(5)
EO位相変調器32で変調された第1波長光は、第2光ファイバ40を通じてビームスプリッタ34に伝搬する。
ビームスプリッタ34は、EO位相変調器32から伝搬した第1波長光を略等価な2つの光に分割する。そのうちの一方の第1波長光は、干渉部12に送出され、他方の第1波長光は、第3光ファイバ42を通じて第2高調波発生器36に伝搬する。
第2高調波発生器36は、ビームスプリッタ34から伝搬した第1波長光を波長変換し、第2高調波の光、即ち、第1波長光に対して2倍の周波数(角周波数ω2=2・ω1)の光を第2波長光として生成する。第2波長光の振動振幅E2は、次式(6)で表される。
E2=E0・cos{ω2・t+m・cos(ωm・t)} …(6)
第2高調波発生器36により生成された第2波長光は、干渉部12に送出される。なお、第1波長光と第2波長光の振動振幅E1とE2の両方の最大振幅を簡易的にE0で示したが必ずしも同じではない。
干渉部12は、2波長光生成部10から送出された第1波長光と第2波長光の各々を測定光と参照光とに分割する。なお、第1波長光から分割された第1波長λ1の測定光と参照光とを、各々、第1測定光、第1参照光といい、第2波長光から分割された第2波長λ2の測定光と参照光とを、各々、第2測定光、第2参照光というものとする。
また、干渉部12は、第1測定光と第2測定光とを入出力部2から測定ターゲット20に向けて投光し、測定ターゲット20で反射した第1測定光と第2測定光の各々を第1戻り光と第2戻り光として入出力部2から取り込む。そして、入出力部2から取り込んだ第1戻り光と第1参照光とを干渉させた第1干渉光と、第2戻り光と第2参照光とを干渉させた第2干渉光とを生成し、検出部14に送出する。
この干渉部12は、上記入出力部2、第1サーキュレータ50、第2サーキュレータ52を有する。また、2波長光生成部10(ビームスプリッタ34)と第1サーキュレータ50との間を光学的に接続する第4光ファイバ60と、第1サーキュレータ50と入出力部2との間を光学的に接続する第5光ファイバ62と、第1サーキュレータ50と検出部14との間を光学的に接続する第6光ファイバ64と、2波長光生成部10(第2高調波発生器36)と第2サーキュレータ52との間を光学的に接続する第7光ファイバ66と、第2サーキュレータ52と入出力部2との間を光学的に接続する第8光ファイバ68と、第2サーキュレータ52と検出部14との間を光学的に接続する第9光ファイバ70と、を有する。
第1サーキュレータ50は、3つのポートを有し、各ポートに第4光ファイバ60、第5光ファイバ62、及び、第6光ファイバ64が接続される。
第1サーキュレータ50は、2波長光生成部10(ビームスプリッタ34)から第4光ファイバ60を通じて伝搬した第1波長光を、第5光ファイバ62に送出する。第5光ファイバ62に送出された第1波長光は入出力部2に伝搬する。
また、第1サーキュレータ50は、後述のように入出力部2から第5光ファイバ62を通じて伝搬した第1干渉光(第1参照光及び第1戻り光)を、第6光ファイバ64を通じて検出部14に送出する。
第2サーキュレータ52は、第1サーキュレータ50と同様に、3つのポートを有し、各ポートに第7光ファイバ66、第8光ファイバ68、第9光ファイバ70が接続される。
第2サーキュレータ52は、2波長光生成部10(第2高調波発生器36)から第7光ファイバ66を通じて伝搬した第2波長光を、第8光ファイバ68を通じて入出力部2に送出する。
また、第2サーキュレータ52は、後述のように入出力部2から第8光ファイバ68を通じて伝搬した第2干渉光(第2参照光及び第2戻り光)を、第9光ファイバ70を通じて検出部14に送出する。
入出力部2は、第5光ファイバ62の一方の端部62o、第8光ファイバ68の一方の端部68o、第1コリメータレンズ54、第2コリメータレンズ56、及び、ダイクロイックミラー58を有する。
第5光ファイバ62の一方の端部62oは、第1サーキュレータ50から伝搬した光を空間に出射(放射)し、又は、空間を伝搬した光を第5光ファイバ62内に取り込む端面を有する。その端面には、例えば、ハーフミラー膜が蒸着されており、第1サーキュレータ50から第5光ファイバ62を通じて伝搬した光の一部を反射し、残りを透過するハーフミラー面となっている。なお、本明細書においてハーフミラー面という場合に、必ずしも1:1の光量比(強度比)で反射光と透過光とに分割する面であること示すものでなく、所定の光量比(強度比)で分割する面であることを示す。
この第5光ファイバ62の端部62o(端面)により、第1サーキュレータ50から伝搬した第1波長光の一部が反射して第5光ファイバ62内で折り返し、残りが空間に出射される。そして、空間に出射された第1波長光は、第1測定光として第1コリメータレンズ54に入射する。一方、第5光ファイバ62内で折り返した第1波長光は、第1参照光として第1サーキュレータ50に伝搬する。
また、第5光ファイバ62の端部62oから空間に出射された第1測定光は、後述のように測定ターゲット20に投光されて反射し、第1戻り光として、第5光ファイバ62の端部62oから第5光ファイバ62内に進入し、第1参照光と共に第1サーキュレータ50に伝搬する。したがって、入出力部2から第1サーキュレータ50には、第1参照光と第1戻り光とを干渉させた第1干渉光が伝搬し、その第1干渉光が第6光ファイバ64を通じて検出部14に送出される。
第8光ファイバ68の一方の端部68oは、第5光ファイバ62の端部62oと同様に、第2サーキュレータ52から伝搬した光を空間に出射(放射)し、又は、空間を伝搬した光を第8光ファイバ68内に取り込む端面を有し、その端面がハーフミラー面となっている。
この第8光ファイバ68の端部68o(端面)により、第2サーキュレータ52から伝搬した第2波長光の一部が反射して第8光ファイバ68内で折り返し、残りが空間に出射される。そして、空間に出射された第2波長光は、第2測定光として第2コリメータレンズ56に入射する。一方、第8光ファイバ68内で折り返した第2波長光は、第2参照光として第2サーキュレータ52に伝搬する。
また、第8光ファイバ68の端部68oから空間に出射された第2測定光は、後述のように測定ターゲット20に投光されて反射し、第2戻り光として、第8光ファイバ68の端部68oから第8光ファイバ68内に進入し、第2参照光と共に第2サーキュレータ52に伝搬する。したがって、入出力部2から第2サーキュレータ52には、第2参照光と第2戻り光とを干渉させた第2干渉光が伝搬し、その第2干渉光が第9光ファイバ70を通じて検出部14に送出される。
第1コリメータレンズ54は、第5光ファイバ62の端部62o(端面)の近傍に配置される。
この第1コリメータレンズ54は、第5光ファイバ62の端部62oから空間に出射された拡散する第1測定光を平行光に変換する。第1コリメータレンズ54により平行光に変換された第1測定光は、後述のダイクロイックミラー58を介して測定ターゲット20へ向けて大気中を伝搬する。
また、第1コリメータレンズ54は、測定ターゲット20で反射してダイクロイックミラー58を介して伝搬した第1測定光、即ち、第1戻り光を収束させて第5光ファイバ62の端部62o(端面)からファイバ内へと進入させる。
第2コリメータレンズ56は、第8光ファイバ68の端部68o(端面)の近傍に配置される。
この第2コリメータレンズ56は、第1コリメータレンズ54と同様に、第8光ファイバ68の端部68oから空間に出射された拡散する第2測定光を平行光に変換する。第2コリメータレンズ56により平行光に変換された第2測定光は、ダイクロイックミラー58を介して測定ターゲット20へ向けて伝播する。
また、第2コリメータレンズ56は、測定ターゲット20で反射してダイクロイックミラー58を介して伝播した第2測定光、即ち、第2戻り光を収束させて第8光ファイバ68の端部68o(端面)からファイバ内へと進入させる。
ここで、第5光ファイバ62の端部62oから出射されて測定ターゲット20へと向かう第1測定光の光軸を第1光軸、第8光ファイバ68の端部68oから測定ターゲット20へと向かう第2測定光の光軸を第2光軸というものとすると、ダイクロイックミラー58に入射する前の第1測定光の第1光軸と第2測定光の第2光軸とが略90度の角度をなすように第1測定光と第2測定光の出射方向が設定される。
ダイクロイックミラー58は、互いに平行な2面を有する薄板状の形状を有し、一方の面が誘電体多層膜コーティングを施されたコーティング面となっている。これによって、ダイクロイックミラー58は、第1波長を含み、かつ、第2波長を含まない所定の波長帯の光、即ち、第1測定光を透過し、第2波長を含み、かつ、第1波長を含まない所定の波長帯の光、即ち、第2測定光をコーティング面により反射する特性を有する。
このダイクロイックミラー58は、第8光ファイバ68の端部68oから出射された第2測定光が、コーティング面に対して略45度の入射角で入射する傾きで配置され、かつ、第5光ファイバ62の端部62oから出射されてダイクロイックミラー58を透過した第1測定光の第1光軸と、コーティング面で反射した第2測定光の第2光軸とが略同軸上となる位置に配置される。
これによって、ダイクロイックミラー58を透過した第1測定光と、ダイクロイックミラー58で反射した第2測定光とが、同じ光軸に沿って測定ターゲット20へと進行する。
また、測定ターゲット20で反射した第1測定光は、第1戻り光としてダイクロイックミラー58を透過し、第1コリメータレンズ54を介して第5光ファイバ62の端部62oからファイバ内へと進入する。同様に、測定ターゲット20に投光され、測定ターゲット20で反射した第2測定光は、第2戻り光としてダイクロイックミラー58で反射し、第2コリメータレンズ56を介して第8光ファイバ68の端部68oからファイバ内へと進入する。
検出部14は、干渉部12から送出された第1干渉光と第2干渉光の各々を第1干渉信号と第2干渉信号として電気的に検出し、検出した第1干渉信号及び第2干渉信号を演算部16に与える。
検出部14は、第1フォトディテクタ80、及び、第2フォトディテクタ82を有する。
第1フォトディテクタ80は、干渉部12の第6光ファイバ64の一方の端面の近傍に配置され、第6光ファイバ64を介して第1サーキュレータ50と光学的に接続される。
第1フォトディテクタ80は、干渉部12から送出された第1干渉光として第1サーキュレータ50から伝搬した第1干渉光を受光部で受光し、その強さを示す電気信号に変換して第1干渉信号として演算部16に出力する。
第2フォトディテクタ82は、干渉部12の第9光ファイバ70の一方の端面の近傍に配置され、第9光ファイバ70を介して第2サーキュレータ52と光学的に接続される。
第2フォトディテクタ82は、干渉部12から送出された第2干渉光として第2サーキュレータ52から伝搬した第2干渉光を受光部で受光し、その強さを示す電気信号に変換して第2干渉信号として演算部16に出力する。
演算部16は、検出部14から与えられた第1干渉信号と第2干渉信号とに基づいて測定ターゲット20までの幾何学的距離(測定ターゲット20の測定開始時からの変位量)を算出し、測長値としてモニタ、プリンタなどの表示装置や他の任意の接続機器に出力する。
演算部16は、発振器100、2逓倍回路102、3逓倍回路104、アンプ106、108、ロックインアンプ110〜116、補正回路118、120、カウンタ122、124、及び、計算機126を有する。
発振器100は、角周波数ωmの正弦波信号を生成する。即ち、EO位相変調器32により第1波長光(及び第2波長光)の位相を変調する変調信号を生成する。
発振器100で生成された正弦波信号は、上述のようにEO位相変調器32に出力されると共に、2逓倍回路102と3逓倍回路104に出力される。
2逓倍回路102は、発振器100から与えられた正弦波信号(cos(ωm・t))を2倍の角周波数2・ωmに変換した正弦波信号(cos(2・ωm・t))を生成する。
2逓倍回路102で生成された正弦波信号(cos(2・ωm・t))は、ロックインアンプ110、114に出力される。
3逓倍回路104は、発振器100から与えられた正弦波信号(cos(ωm・t))を3倍の角周波数3・ωmに変換した正弦波信号(cos(3・ωm・t))を生成する。
3逓倍回路104で生成された正弦波信号(cos(3・ωm・t))は、ロックインアンプ112、116に出力される。
アンプ106は、検出部14(第1フォトディテクタ80)から出力された第1干渉信号を所定倍率で増幅し、増幅した第1干渉信号をロックインアンプ110、112に出力する。この第1干渉信号(の値)をI1(t)で表す。
アンプ108は、検出部14(第2フォトディテクタ82)から出力された第2干渉信号を所定倍率で増幅し、増幅した第2干渉信号をロックインアンプ114、116に出力する。この第2干渉信号(の値)をI2(t)で表す。
ロックインアンプ110は、アンプ106により与えられた第1干渉信号I1(t)から、2逓倍回路102により与えられた正弦波信号(cos(2・ωm・t))の角周波数2・ωmの成分(振幅値)を抽出して所定のゲインG11で増幅した出力値R1(2・ωm)を出力する。
ここで、第1干渉信号I1(t)は、角周波数ωmの正弦波信号により位相変調された第1波長光を用いた干渉光の光強度であることから次式(7)で表される。
I1(t)=A1+B1・cos{φ1+m・sin(ωm・t)}
=A1+B1・cos(φ1)・cos{m・sin(ωm・t)}+B1・sin(φ1)・sin{m・sin(ωm・t)} …(7)
A1、B1は、第1参照光と第1測定光の強さに応じた値を示す。
φ1は、第1参照光の光路と第1測定光(第1戻り光)の光路との光学的距離の差に対応した位相差を示す。即ち、第1参照光が折り返す第5光ファイバ62の端部62oの端面から測定ターゲット20までの光学的距離d1の2倍の光学的距離2・d1に対応した位相差を示し、φ1は次式(8)で表される。
φ1=4π・d1/λ1 …(8)
そして、上式(7)をベッセル関数(J(x))により級数展開すると、次式(9)で表される。
I1(t)=A1+B1・cos(φ1)・{J(m)+2・Σ(−1)・J2n(m)・cos(2・n・ωm・t)
+B1・sin(φ1)・{2・Σ(−1)n+1・J2n−1(m)・cos{(2n−1)・ωm・t} …(9)
なお、Σ記号は、変数nにn=1からn=∞までの値を代入して和をとることを意味する。
続いて、上式(9)の最初の2項だけ残すと、次式(10)となる。
I1(t)=A1+B1・cos(φ1)・{J(m)−J(m)・cos(2・ωm・t)
+B1・sin(φ1)・{2・J(m)・cos(ωm・t)−2・J(m)・cos(3・ωm・t)} …(10)
この式(10)によれば、ロックインアンプ110の出力値R1(2・ωm)は、cos(2・ωm・t)の係数にゲインG11を乗算した値であり、次式(11)の値となる。
R1(2・ωm)=−G11・B1・J(m)・cos(φ1) …(11)
このロックインアンプ110の出力値R1(2・ωm)が補正回路118に与えられる。
ロックインアンプ112は、アンプ106により与えられた第1干渉信号I1(t)から、3逓倍回路104から与えられた正弦波信号(cos(3・ωm・t))の角周波数3・ωmの成分を抽出して所定のゲインG12で増幅した出力値R1(3・ωm)を出力する。
上式(10)によれば、ロックインアンプ112の出力値R1(3・ωm)は、cos(3・ωm・t)の係数にゲインG12を乗算した値であり、次式(12)の値となる。
R1(3・ωm)=−G12・2・B1・J(m)・sin(φ1) …(12)
このロックインアンプ112の出力値R1(3・ωm)が補正回路118に与えられる。
ロックインアンプ114は、アンプ108により与えられた第2干渉信号I2(t)から、2逓倍回路102により与えられた正弦波信号(cos(2・ωm・t))の角周波数2・ωmの成分を抽出して所定のゲインG21で増幅した出力値R2(2・ωm)を出力する。
第2干渉信号I2(t)は、第1干渉信号I1(t)と同様に角周波数ωmの正弦波信号により位相変調された第2波長光を用いた干渉光の光強度であることから次式(13)で表される。
I2(t)=A2+B2・cos{φ2+m・sin(ωm・t)}
=A2+B2・cos(φ2)・cos{m・sin(ωm・t)}+B2・sin(φ2)・sin{m・sin(ωm・t)} …(13)
A2、B2は、第2参照光と第2測定光の強さに応じた値を示す。
φ2は、第2参照光の光路と第2測定光(第1戻り光)の光路との光学的距離の差に対応した位相差を示す。即ち、第2参照光が折り返す第8光ファイバ68の端部68oの端面から測定ターゲット20までの光学的距離d2の2倍の光学的距離2・d2に対応した位相差を示し、φ2は次式(14)で表される。
φ2=4π・d2/λ2 …(14)
そして、上式(13)をベッセル関数により級数展開して、最初の2項だけ残すと、上式(10)と同様に次式(15)となる。
I2(t)=A2+B2・cos(φ2)・{J(m)−J(m)・cos(2・ωm・t)
+B2・sin(φ2)・{2・J(m)・cos(ωm・t)−2・J(m)・cos(3・ωm・t)} …(15)
この式(15)によれば、ロックインアンプ114の出力値R2(2・ωm)は、cos(2・ωm・t)の係数にゲインG21を乗算した値であり、次式(16)の値となる。
R2(2・ωm)=−G21・B2・J(m)・cos(φ2) …(16)
このロックインアンプ114の出力値R2(2・ωm)が補正回路120に与えられる。
ロックインアンプ116は、アンプ108により与えられた第2干渉信号I2(t)から、3逓倍回路104により与えられた正弦波信号(cos(3・ωm・t))の角周波数3・ωmの成分を抽出して所定のゲインG22で増幅した出力値R2(3・ωm)を出力する。
上式(15)によれば、ロックインアンプ116の出力値R2(3・ωm)は、(cos(3・ωm・t))の係数にゲインG22を乗算した値であり、次式(17)の値となる。
R2(3・ωm)=−G22・2・B2・J(m)・sin(φ2) …(17)
このロックインアンプ116の出力値R2(3・ωm)が補正回路120に与えられる。
補正回路118は、ロックインアンプ110の出力値R1(2・ωm)とロックインアンプ112の出力値R1(3・ωm)とに所定の係数を掛けてリサージュ図形が真円になるように補正する。
図2に示すようにR1(2・ωm)をX軸の値(X座標値)、R1(3・ωm)をY軸の値(Y座標値)とした座標上において、位相差φ1(測定ターゲット20の位置)を変化させるとリサージュ図形が描かれる。そのリサージュ図形は、R1(2・ωm)におけるcos(φ1)の係数とR1(3・ωm)におけるsin(φ1)の係数との値の違いによって原点を中心とする真円とはならない。
そこで、R1(2・ωm)とR1(3・ωm)に所定の係数を掛けて補正(ゲイン補正)することにより、それらのR1(2・ωm)とR1(3・ωm)の各々の補正値R・cos(φ1)とR・sin(φ1)を求める。
それらの補正値R・cos(φ1)とR・sin(φ1)はカウンタ122に与えられる。
補正回路120は、補正回路118と同様に、ロックインアンプ114の出力値R2(2・ωm)とロックインアンプ116の出力値R2(3・ωm)とに所定の係数を掛けて、それらの補正値R・cos(φ2)とR・sin(φ2)を求める。これによって、R2(2・ωm)、R2(3・ωm)の各々の補正値をX座標値とY座標値としたときに位相差φ2(測定ターゲット20の位置)の変化により描かれるリサージュ図形が真円になるようにする。
それらの補正値R・cos(φ2)とR・sin(φ2)はカウンタ124に与えられる。
カウンタ122は、補正回路118により順次与えられるR・cos(φ1)とR・sin(φ1)とに基づいて、それらをX座標値とY座標値としたときにリサージュ図形を描く点が測定開始から現時点までに原点周りを回転した回転数(実数)をカウント値C1として計数する。
即ち、測定開始時から現時点までの測定ターゲット20の変位量(幾何学的距離D、光学的距離D1)に対応した位相差φ1の位相変化量をΔφ1とすると、カウント値C1は、上式(8)に基づき次式(18)により表される。これによれば、カウント値C1は、位相変化量Δφ1の大きさを示す値である。また、光学的距離D1は、上式(8)における光学的距離d1の測定開始時から現時点までの変化量に相当し、測定ターゲット20の測定開始時の位置から現在位置までの光学的距離を示す。
C1=Δφ1/2π=2・D1/λ1 …(18)
カウンタ122により計数されたカウント値C1は、計算機126に出力される。
カウンタ124は、補正回路120により順次与えられるR・cos(φ2)とR・sin(φ2)とに基づいて、それらをX座標値とY座標値としたときにリサージュ図形を描く点が測定開始から現時点までに原点周りを回転した回転数(実数)をカウント値C2として計数する。
即ち、測定開始時から現時点までの測定ターゲット20の変位量(幾何学的距離D、光学的距離D2)に対応した位相差φ2の位相変化量をΔφ2とすると、カウント値C2は、上式(14)に基づき次式(19)により表される。これによれば、カウント値C2は、位相変化量Δφ2の大きさを示す値である。また、光学的距離D2は、上式(14)における光学的距離d2の測定開始時から現時点までの変化量に相当し、測定ターゲット20の測定開始時の位置から現在位置までの光学的距離を示す。
C2=Δφ2/2π=2・D2/λ2 …(19)
カウンタ124により計数されたカウント値C2は、計算機126に出力される。
計算機126は、カウンタ122から与えられたカウント値C1とカウンタ124から与えられたカウント値C2とに基づいて基準位置から測定ターゲット20までの幾何学的距離D(測定ターゲット20の測定開示時の位置から現時点の位置までの距離)を測長値として算出する。
即ち、カウント値C1と上式(18)とに基づいて光学的距離D1を算出する。また、カウント値C2と上式(19)とに基づいて光学的距離D2を算出する。
そして、算出した光学的距離D1と光学的距離D2とを上式(3)に代入して幾何学的距離Dを算出する。
これにより算出された幾何学的距離Dは、測長値として、モニタ等の接続機器に出力される。
以上、上記実施の形態の2波長干渉計1によれば、次のような理由から測長誤差を十分に小さくすることができ、実用化が可能となる。
1.光源の波長変動について
上記実施の形態では、図1のように第2高調波発生器(SHG:Second Harmonic Generation)36を用いることにより、波長変動による誤差が第1波長λ1の干渉計と第2波長λ2の干渉計において等しく生じるため、波長変動による誤差が上式(2)、(3)におけるA係数により増幅されない効果がある。
即ち、第1波長λ1の波長変動をΔλ1、第2波長λ2の波長変動をΔλ2とすると、Δλ2は正確にΔλ2=Δλ1/2となる。この波長変動に伴う第1波長λ1の干渉計の位相差φ1の変化量Δφ1は、測定ターゲット20までの光学的距離が一定値Dであるとすると、
Δφ1=4π・D/λ1−4π・D/(λ1−Δλ1)
=4π・D・[Δλ1/{Δλ1・(λ1−Δλ1)}]
同様に、第2波長λ2の干渉計の位相差φ2の変化量Δφ2は、
Δφ2=4π・D・[Δλ2/{Δλ2・(λ2−Δλ2)}]
となり、λ2=λ1/2、Δλ2=Δλ1/2を代入すると、
Δφ2=4π・D・[Δλ1/2/{Δλ1/2・(λ1/2−Δλ1/2)}]=2・4π・D・[Δλ1/{Δλ1・(λ1−Δλ1)}]
従って、
Δφ2=2・Δφ1
となる。
ところで、レーザー干渉計において位相差φ(φ1、φ2)から距離を算出する際に、波長変動がないものとするため、各々の干渉計から得られる光学的距離D1、D2は波長変動に伴う測長誤差をΔD1、ΔD2とすると、
D1+ΔD1=λ1・(φ1+Δφ1)/4π
D2+ΔD2=λ2・(φ2+Δφ2)/4π
となり、波長誤差ΔD1、ΔD2を抜き出すと、
ΔD1=λ1・Δφ1/4π
ΔD2=λ2・Δφ2/4π
となる。ここで、ΔD2にλ2=λ1/2、Δφ2=2・Δφ1を代入すると、
ΔD2=λ1・Δφ1/4π
となるので、ΔD1=ΔD2が成り立つ。
ここで、2波長干渉計で問題となる上式(3)のA係数が乗算される部分(D1−D2)を考えると、第2高調波発生器36を用いた場合では、波長変動に伴う誤差ΔD1、ΔD2が等しいために互いに打ち消し合い、A係数によって増幅されることがない。したがって、光源の波長変動が測長誤差に与える影響が軽減されている。
2.干渉信号のゲイン誤差、オフセット誤差、位相誤差(大気擾乱による波面揺らぎ)について
通常の干渉計では、4つのディテクタをそれぞれ干渉縞(正弦波)に対して90度間隔になるように配置する。しかしながら、参照光と測定光のアライメント(波面の公差角度)や波面の乱れがあると干渉縞の間隔や歪みが変化するため、4つのディテクタの間隔が90度ごとからずれる。その結果、光学的なアライメントのドリフトや大気擾乱による波面揺らぎが、リサージュ図形を乱し、ゲイン誤差、オフセット誤差、位相誤差を生じさせる。
一方、上記実施の形態のような正弦波位相変調干渉計では、2波長の各々の干渉光(第1干渉光、第2干渉光)に対して1つのフォトディテクタ(80、82)で受光して干渉信号(第1干渉信号、第2干渉信号)を生成し、干渉信号(第1干渉信号I1(t)、第2干渉信号I2(t))からロックインアンプにより周波数2・ωm及び周波数3・ωmの信号のみを抽出することにより、実用上十分な弁別度でcosφ(cosφ1、cosφ2)とsinφ(sinφ1、sinφ2)を抽出している。そのため、原理的にオフセット誤差及び位相誤差が生じない。また、ゲイン誤差については、補正回路118、120により容易に補正可能である。したがって、干渉信号のゲイン誤差、オフセット誤差、位相誤差の測長誤差への影響が少ない。
3.2波長の光軸のずれについて
上記実施の形態では、干渉光の波面の広範囲の光強度を平均化したものを干渉信号として取得するため、ビーム波面の乱れに頑健であり、ビーム径を大きくすることができる。そのため、2波長の光軸アライメントの許容度が大きくなる。したがって、2波長の光軸ずれが測長誤差に与える影響が少ない。
4.その他
上記実施の形態では、干渉部(12)等での光の伝搬は、干渉計から測定ターゲット20までの間を除いて光ファイバにより行っているため、また、参照光と測定光とは干渉計内において同一の光路を伝搬するため、干渉系内の光路において熱などによる屈折率の変動が生じにくい。また、熱や振動などにより参照光と測定光の一方のみの光路の長さが変化することもない。更に、参照光と干渉光との光軸のずれも生じない。したがって、環境条件の変化の影響を受けにくく測長精度が高い。
次に、上記図1の2波長干渉計1の変形例について説明する。なお、以下の変形例において図1の2波長干渉計1と同一又は類似の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図4は、2波長干渉計1の第1の変形例を示した構成図である。
同図に示す2波長干渉計1は、図1の2波長干渉計1と比較して演算部16の構成のみが相違している。
検出部14の第1フォトディテクタ80及び第2フォトディテクタ82から出力された第1干渉信号及び第2干渉信号は、アンプ106及びアンプ108により増幅された後、A/D変換器202及びA/D変換器204に出力される。
A/D変換器202は、アンプ106により与えられた第1干渉信号を、サンプリングクロック発生器200から与えられるクロック信号に同期してサンプリングしてアナログ信号をデジタル信号に変換する。
なお、サンプリングクロック発生器200は、発振器100からの信号に同期して所定周期のクロック信号を発生させ、そのクロック信号をA/D変換器202とA/D変換器204に与える。
A/D変換器202によりデジタル信号に変換された第1干渉信号は、デジタル信号処理部206に出力される。
A/D変換器204は、アンプ108により与えられた第2干渉信号を、サンプリングクロック発生器200から与えられるクロック信号に同期してサンプリングしてアナログ信号をデジタル信号に変換する。
A/D変換器202によりデジタル信号に変換された第2干渉信号は、デジタル信号処理部206に出力される。
図5はデジタル信号処理部206の構成図である。
デジタル信号処理部206は、混合器208〜214、ローパスフィルタ(LPF)216〜222、補正部224、226、カウンタ228、230、乗算器232,234、238、減算器236、240を有する。
A/D変換器202から出力された第1干渉信号は、混合器208、210に与えられ、A/D変換器204から出力された第2干渉信号は、混合器212、214に与えられる。
混合器208は、A/D変換器202から与えられた第1干渉信号に対して角周波数2・ωmの正弦波信号(sin(2・ωm・t))を混合(乗算)した信号をLPF216に出力する。
LPF216は、混合器208から出力された第1干渉信号のうち、所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分の信号を出力値R1(2・ωm)として出力する。この出力値R1(2・ωm)は、第1干渉信号の上式(10)におけるcos(2・ωm・t)の係数の値に等しく、上式(11)の値となる。
LPF216から出力された出力値R1(2・ωm)は、補正部224に与えられる。
混合器210は、A/D変換器202から与えられた第1干渉信号に対して角周波数3・ωmの正弦波信号(sin(3・ωm・t))を混合(乗算)した信号をLPF218に出力する。
LPF218は、混合器210から出力された第1干渉信号のうち、所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分の信号を出力値R1(3・ωm)として出力する。この出力値R1(3・ωm)は、第1干渉信号の上式(10)におけるcos(3・ωm・t)の係数の値に等しく、上式(12)の値となる。
LPF218から出力された出力値R1(3・ωm)は、補正部224に与えられる。
混合器212は、A/D変換器204から与えられた第2干渉信号に対して角周波数2・ωmの正弦波信号(sin(2・ωm・t))を混合(乗算)した信号をLPF220に出力する。
LPF220は、混合器212から出力された第2干渉信号のうち、所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分の信号を出力値R2(2・ωm)として出力する。この出力値R2(2・ωm)は、第2干渉信号の上式(15)におけるcos(2・ωm・t)の係数の値に等しく、上式(16)の値となる。
LPF220から出力された出力値R2(2・ωm)は、補正部226に与えられる。
混合器214は、A/D変換器204から与えられた第2干渉信号に対して角周波数3・ωmの正弦波信号(sin(3・ωm・t))を混合(乗算)した信号をLPF222に出力する。
LPF222は、混合器214から出力された第2干渉信号のうち、所定のカットオフ周波数よりも低い周波数成分の信号を出力値R2(3・ωm)として出力する。この出力値R2(3・ωm)は、第2干渉信号の上式(15)におけるcos(3・ωm・t)の係数の値に等しく、上式(17)の値となる。
LPF222から出力された出力値R2(3・ωm)は、補正部226に与えられる。
補正部224は、LPF216の出力値R1(2・ωm)とLPF218の出力値R1(3・ωm)に対し適切なゲイン補正をかけて、リサージュ図形が真円となる補正値R・cos(φ1)とR・sin(φ1)を求める。
補正部224で求められた補正値R・cos(φ1)とR・sin(φ1)は、カウンタ228に出力される。
補正部226は、LPF220の出力値R2(2・ωm)とLPF222の出力値R2(3・ωm)に対して適切なゲイン補正をかけて、リサージュ図形が真円となる補正値R・cos(φ2)とR・sin(φ2)を求める。
補正部226で求められた補正値R・cos(φ2)とR・sin(φ2)をは、カウンタ230に出力される。
カウンタ228は、補正部224により順次与えられるR・cos(φ1)とR・sin(φ1)とに基づいて、それらをX座標値とY座標値としたときにリサージュ図形を描く点が測定開始から現時点までに原点周りを回転した回転数(実数)をカウント値C1として上式(18)のように計数する。
カウンタ228により計数されたカウント値C1は、乗算器232に出力される。
カウンタ230は、補正部226により順次与えられるR・cos(φ2)とR・sin(φ2)とに基づいて、それらをX座標値とY座標値としたときにリサージュ図形を描く点が測定開始から現時点までに原点周りを回転した回転数(実数)をカウント値C2として上式(19)のように計数する。
カウンタ230により計数されたカウント値C2は、乗算器234に出力される。
乗算器232は、カウンタ228から出力されたカウント値C1に対してλ1/2の値を乗算し、上式(18)により導かれる光学的距離D1を算出する。
乗算器232で算出されたD1の値は、減算器236と減算器240に出力される。
乗算器234は、カウンタ230から出力されたカウント値C2に対してλ2/2の値を乗算し、上式(19)により導かれる光学的距離D2を算出する。
乗算器234で算出されたD2の値は、減算器236に出力される。
減算器236は、乗算器232から与えられた光学的距離D1と乗算器234から与えられた光学的距離D2との差分(D1−D2)を算出し、乗算器238に出力する。
乗算器238は、減算器236から与えられた差分(D1−D2)に対して上式(3)に示したA係数を乗算して、A・(D1−D2)を算出する。
乗算器238で算出されたA・(D1−D2)は減算器240に出力される。
減算器240は、乗算器232から与えられたD1と乗算器238から与えられたA・(D1−D2)との差分を算出し、上式(3)により導かれる幾何学的距離Dを算出する。
これにより算出された幾何学的距離Dは、測超値として、モニタ等の接続機器に出力される。
図6は、2波長干渉計1の第2の変形例を示した構成図である。
同図に示す2波長干渉計1は、図1の2波長干渉計1と比較して2波長光生成部10の構成のみが相違している。
図1の2波長干渉計1では、レーザー光源30から出射された第1波長光をEO位相変調器32により位相変調することにより、上式(5)に示したように位相変調された振動振幅E1の第1波長光を形成した。
図6に示す第2の変形例では、レーザー光源30及びEO位相変調器32の代わりに直接変調型のレーザーダイオード300を用いる。
直接変調型のレーザーダイオード300は、変調信号を入力する端子を備えており、その端子に発振器100から変調信号m・cos(ωm・t)を印加する。
これにより、上式(5)に示した位相変調された振動振幅E1の第1波長光がレーザーダイオード300から出射され、第2光ファイバ40を通じてビームスプリッタ34に伝搬する。
なお、第2の変形例の2波長光生成部10の構成は図4に示した第1の変形例に対しても適用可能である。
図7は、2波長干渉計1の第3の変形例を示した構成図である。
同図に示す2波長干渉計1は、図1の2波長干渉計1と比較して干渉部12における入出力部2の構成のみが相違している。なお、演算部16の構成は省略している。
同図において、入出力部2は、第5光ファイバ62の一方の端部62o、第8光ファイバ68の一方の端部68o、第1コリメータレンズ54、第2コリメータレンズ56、及び、ダイクロイックミラー58、ビームスプリッタ400、参照光用コーナーキューブプリズム402を有する。
これによって、第1参照光及び第2参照光は、第5光ファイバ62の端部62o及び第8光ファイバ68の端部68oで折り返すのではなく、参照光用コーナーキューブプリズム402により折り返すように構成されている。
第5光ファイバ62の端部62oは、図1の形態と異なり、端面にハーフミラー膜ではなく、ARコート(反射防止膜)が蒸着される。これにより端面での反射が抑制され、ノイズの軽減が図られている。
したがって、第1サーキュレータ50から伝搬した第1波長光は、端部62oの端面で反射されることなく、空間に出射される。空間に出射された第1波長光は、第1コリメータレンズ54を通過して平行光に変換され、ダイクロイックミラー58を透過して、ビームスプリッタ400に伝搬する。
第8光ファイバ68の端部68oも同様に、図1の形態と異なり、端面にハーフミラー膜ではなく、ARコート(反射防止膜)が蒸着される。これにより端面での反射が抑制され、ノイズの軽減が図られている。
したがって、第2サーキュレータ52から伝搬した第2波長光は、端面で反射されることなく、空間に出射される。空間に出射された第2波長光は、第2コリメータレンズ56を通過して平行光に変換され、ダイクロイックミラー58で反射して、ビームスプリッタ400に伝搬する。
ビームスプリッタ400は、第5光ファイバ62の端部62oから出射されて伝搬した第1波長光の一部を第1参照光として反射し、残りを第1測定光として透過させる。
ビームスプリッタ400で反射した第1参照光は、参照光用コーナーキューブプリズム402に伝搬して参照光用コーナーキューブプリズム402で折り返す。そして、再度、ビームスプリッタ400で反射した後、ダイクロイックミラー58及び第1コリメータレンズ54を介して第5光ファイバ62の端部62oからファイバ内に進入する。
一方、ビームスプリッタ400を透過した第1測定光は、測定ターゲット20に伝搬して測定ターゲット20で折り返す。そして、再度、ビームスプリッタ400を透過した後、ダイクロイックミラー58及び第1コリメータレンズ54を介して第5光ファイバ62の端部62oからファイバ内に進入する。
これにより、図1の形態と同様に、第1参照光と第1測定光とを干渉させた第1干渉光が第5光ファイバ62を通じて第1サーキュレータ50へと伝搬する。
また、ビームスプリッタ400は、第8光ファイバ68の端部68oから出射されて伝搬した第2波長光の一部を第2参照光として反射し、残りを第2測定光として透過させる。
ビームスプリッタ400で反射した第2参照光は、参照光用コーナーキューブプリズム402に伝搬して参照光用コーナーキューブプリズム402で折り返す。そして、再度、ビームスプリッタ400で反射した後、ダイクロイックミラー58及び第2コリメータレンズ56を介して第8光ファイバ68の端部68oからファイバ内に進入する。
一方、ビームスプリッタ400を透過した第2測定光は、測定ターゲット20に伝搬して測定ターゲット20で折り返す。そして、再度、ビームスプリッタ400を透過した後、ダイクロイックミラー58及び第2コリメータレンズ56を介して第8光ファイバ68の端部68oからファイバ内に進入する。
これにより、図1の形態と同様に、第2参照光と第2測定光とを干渉させた第2干渉光が第8光ファイバ68を通じて第2サーキュレータ52へと伝搬する。
なお、第3の変形例の入出力部2の構成は図4の第1の変形例、図6の第2の変形例、及び、図4の第1の変形例に図6の第2の変形例の2波長光生成部10を適用した構成に対しても適用可能である。
1…2波長干渉計、2…入出力部、10…2波長光生成部、12…干渉部、14…検出部、16…演算部、20…測定ターゲット、30…レーザー光源、32…EO位相変調器、34…ビームスプリッタ、36…第2高調波発生器、50…第1サーキュレータ、52…第2サーキュレータ、54…第1コリメータレンズ、56…第2コリメータレンズ、80…第1フォトディテクタ、82…第2フォトディテクタ、100…発振器、102…2逓倍回路、104…3逓倍回路、106、108…アンプ、110、112、114、116…ロックインアンプ、118、120…補正回路、122、124…カウンタ、126…計算機

Claims (4)

  1. 角周波数ωmの正弦波により位相変調した第1波長λ1の第1光波を生成する第1光波生成部と、
    第1波長λ1と異なる第2波長λ2の第2光波であって、前記角周波数ωmの正弦波により位相変調した第2光波を生成する第2光波生成部と、
    前記第1光波生成部により生成された第1光波を第1測定光と第1参照光とに分割する第1分割部と、
    前記第2光波生成部により生成された第2光波を第2測定光と第2参照光とに分割する第2分割部と、
    前記第1分割部により分割された後、測定対象に投光されて反射した第1測定光と、前記第1分割部により分割された第1参照光とを干渉させた第1干渉光の光強度を第1干渉信号として検出する第1干渉信号検出部と、
    前記第2分割部により分割された後、前記測定対象に投光されて反射した第2測定光と、前記第2分割部により分割された第2参照光とを干渉させた第2干渉光の光強度を第2干渉信号として検出する第2干渉信号検出部と、
    前記第1干渉信号検出部により検出された第1干渉信号に基づいて、第1測定光と第1参照光との位相差φ1の変化量Δφ1に対応する光学的距離D1を前記測定対象の基準位置からの距離として算出する第1光学的距離算出手段と、
    前記第2干渉信号検出部により検出された第2干渉信号に基づいて、第2測定光と第2参照光との位相差φ2の変化量Δφ2に対応する光学的距離D2を前記測定対象の基準位置からの距離として算出する第2光学的距離算出手段と、
    前記第1光学的距離算出手段と前記第2光学的距離算出手段とにより算出された光学的距離D1と光学的距離D2とに基づいて、前記測定対象の基準位置からの幾何学的距離Dを算出する幾何学的距離算出手段と、
    を備え
    前記第1光学的距離算出手段は、前記第1干渉信号の角周波数2・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ1の余弦値を算出し、前記第1干渉信号の角周波数3・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ1の正弦値を算出し、該余弦値及び正弦値の各々をX座標値及びY座標値とする点が原点周りに回転する回転数に基づいて前記光学的距離D1を算出し、
    前記第2光学的距離算出手段は、前記第2干渉信号の角周波数2・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ2の余弦値を算出し、前記第2干渉信号の角周波数3・ωmの信号成分に基づいて前記位相差φ2の正弦値を算出し、該余弦値及び正弦値の各々をX座標値及びY座標値とする点が原点周りに回転する回転数に基づいて前記光学的距離D2を算出する2波長正弦波位相変調干渉計。
  2. 前記第1光波生成部と前記第1分割部との間、及び、前記第1分割部と前記第1干渉信号検出部との間を光ファイバにより光学的に接続する第1光ファイバ光路と、
    前記第2光波生成部と前記第2分割部との間、及び、前記第2分割部と前記第2干渉信号検出部との間を光ファイバにより光学的に接続する第2光ファイバ光路と、
    を備え、
    前記第1分割部は、前記第1光波から分割した第1参照光を前記第1光ファイバ光路に戻し、かつ、前記第1光波から分割した第1測定光を前記測定対象に向けて投光し、前記測定対象で反射した第1測定光を前記第1光ファイバ光路に戻し、
    前記第2分割部は、前記第2光波から分割した第2参照光を前記第2光ファイバ光路に戻し、かつ、前記第2光波から分割した第2測定光を前記測定対象に向けて投光し、前記測定対象で反射した第2測定光を前記第2光ファイバ光路に戻す、
    請求項1に記載の2波長正弦波位相変調干渉計。
  3. 前記第2光波生成部は、前記第1光波生成部により生成された第1光波を波長変換して第2光波を生成する請求項1又は2に記載の2波長正弦波位相変調干渉計。
  4. 前記第1分割部及び前記第2分割部は、ハーフミラー面により形成された光ファイバの端部である請求項1、2、又は、3に記載の2波長正弦波位相変調干渉計。
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