JP4918310B2 - プリント配線板製造用の金属製支持体 - Google Patents
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特開2000−269637号公報には、表面粗さ:Rzが1.5μm以下のキャリア銅箔の片面に剥離層(クロムめっき、鉛めっき又はニッケルめっき)と電解銅めっき層を順に形成し、電解銅めっき層の表面に対して粗化処理、ニッケルめっき、亜鉛めっき、クロメート処理、シランカップリング処理を順に施す。その後、粗化処理等を行った表面を樹脂基材に重ね合わせて熱圧着し、キャリア銅箔を剥離・除去して銅箔めっき層のキャリア銅箔との接合側を表出せしめ、そこに所定の配線パターンを形成することが記載されている。
特開2006−108174号公報には、ポリアミドイミドと無機充填材とを含有する樹脂組成物ワニスを支持体上に塗布し、加熱乾燥することで無機充填材含有ポリアミドイミドフィルムを形成する。該ポリアミドイミドフィルムをアルカリ性過マンガン酸溶液で粗化処理した後、粗化面に銅めっきを施すことが記載されている。支持体は製造する金属付きポリアミドイミドフィルムの積層構成に応じて、予めアルカリ性過マンガン酸溶液処理の前に無機充填材含有ポリアミドイミドフィルムから剥離しても、無機充填材含有ポリアミドイミドフィルムに積層したままにしてもよいことが記載されている。支持体には、ポリイミドフィルム、アラミドフィルム等の耐熱フィルム、銅箔、アルミ箔、ステンレス箔等の金属箔が使用される。
但し、支持体に銅箔を使用する場合には、該銅箔の厚みは3〜35μm程度が好ましく、12〜35μm程度がより好ましい。厚みが3μm未満の場合、ワニスの塗工、乾燥等における作業性を低下させ、厚みが35μmを超えると、該銅箔から微細回路を形成することが困難な傾向となる(すなわち、銅箔は最終製品(回路基板用金属付きポリアミドイミドフィルム)において導体層として使用されるものであり、該導体層への微細回路の形成が困難な傾向となる。)ことが記載されている。
これと類似の技術は特開2006−108175号公報にも記載されている。
一方、特開2004−330701号公報(特許文献6)では、剥離容易な支持体を提案しているが、該文献に記載されているのは極薄銅箔に支持体を張り合わせる方法であり、樹脂に支持体を張り合わせる場合については記載がない。
本発明の別の課題の一つは、該支持体の製造方法を提供することである。
本発明の更に別の課題の一つは、本発明に係る支持体を用いた銅張積層板の製造方法である。
本発明の更に別の課題の一つは、本発明に係る支持体を用いたプリント配線板の製造方法である。
本発明に係る支持体は、1質量%以上のZnを含有する圧延銅合金箔からなるプリント配線板製造用支持体である。本発明に係る支持体は、好ましくは1質量〜40質量%、より好ましくは5〜40質量%、更により好ましくは30〜40質量%のZnを含有する。
Zn含有量の上限は特になく、所望するピール強度に応じてZn含有量を増加させてよいが、40質量%を超えると支持体の加工性が低下するため好ましくない。
最表面からXPS等のArスパッタにおいて、SiO2に換算した深さで10nm以内におけるZnの濃度の上限値は特にないが、先と同様の理由により、所望するピール強度に応じてこれらの濃度を調節するのが好ましい。従って、本発明の一実施形態においては、XPSとArスパッタを組み合わせて深さ方向分析を行ったときに、最表面から深さ方向10nm以内(SiO2換算)におけるZn濃度の最大値は15at%〜40at%である。Zn濃度はX線電子分光法(XPS)等により分析することができる。なお、「最表面から深さ方向10nm(SiO2換算)」とは、XPSとArスパッタを組み合わせて深さ方向分析を行ったときに、SiO2に換算した深さ方向のスパッタレートを例えば1.0nm/minとしたときには、スパッタリング時間は10分ということを意味する。
本発明に係る支持体の厚みは当業者であれば支持体に要求される強度の特性に応じて適宜設定することができるが、例えば一実施形態において10〜100μmである。
本発明に係る支持体を樹脂から引き剥がすときのピール強度は、例えば以下の手順で測定することができる。
本発明に係る支持体2枚で厚み200μmのエポキシ樹脂からなる絶縁基板(例:松下電工製プリプレグ)を挟んでサンドウィッチ構造にし、大気中、170℃、プレス圧30kgf/cm2、プレス時間50分の条件でプレスすることで樹脂と支持体を接着させた後、支持体の一方を樹脂から引き剥がす。このとき、ピール強度を90度引っ張り試験法(JIS C5016、方法A、試料の引き剥がし導体幅:5mm)により測定する。
本発明に係る支持体を構成する亜鉛含有圧延銅合金箔は当業者に知られた任意の方法により製造することができるが、製造過程において以下の工夫をすることで容易に本発明の目的に即した支持体を製造することができる。
本発明に係る支持体は、銅張積層板の製造に好適に使用することができる。支持体は銅張積層板の製造中に樹脂層をキャストで形成、あるいはラミネートを張り合わせるために必要である。
亜鉛の添加濃度が異なる銅合金を大気溶解で鋳造し、一般的な熱間圧延、表面研削を行い、その後冷間圧延、焼鈍酸洗を組み合わせて厚さ33μmの箔に加工した。最終の冷間圧延の加工度を60%とし、その後、炭化水素系有機溶剤NSクリーン(ジャパンエナジー製)での脱脂のみを実施した。焼鈍酸洗で生じる脱亜鉛層が冷間加工時に緩和される。また、最終の脱脂工程が酸化物を溶解しない有機溶剤脱脂のため、表層の亜鉛酸化物が残留している。
この銅合金箔を、先述したように、銅箔−エポキシ樹脂(プリプレグ(松下電工製))−銅箔とサンドウィッチ構造にし、大気中、170℃、プレス圧30kgf/cm2、プレス時間50分でプレスすることで樹脂と銅箔を接着させる。その条件のピール強度、XPSとArスパッタを組み合わせて深さ方向分析を行ったときに、最表面から深さ方向10nm以内(SiO2換算)におけるZn濃度の最大値(以下単に「Zn濃度の最大値」という。)は表1の結果となる。ピール強度は90度引っ張り試験法(JIS C5016、ただし試料の幅は5mmで測定する。)により、Zn濃度の最大値はX線電子分光法(XPS)で分析する。表1に示す通り、亜鉛添加濃度が1%以上の銅合金では、Zn濃度の最大値が15at%以上、かつピール強度が0.2N/mm以下となった。
亜鉛の濃度が異なる銅合金を大気溶解で鋳造し、一般的な熱間圧延、表面研削を行い、その後冷間圧延、焼鈍酸洗を組み合わせて箔に加工した。最終の冷間圧延の加工度を60%とし、最終工程を焼鈍酸洗工程とし、ひとつは酸洗処理(硫酸20%、スプレー酸洗)のみ(No.5)、もうひとつは酸洗処理後、バフ研磨を施した(No.6)。
また、実施例1と同様に最終工程を圧延工程とし、その加工度を60%とした材料にアルカリ脱脂を行った(No.7)。
これらの銅合金箔を実施例1と同様に銅箔−プリプレグ(松下電工製)−銅箔とサンドウィッチ構造にし、大気中、170℃、プレス圧30kgf/cm2、プレス時間50分でプレスすることで樹脂と本銅箔を接着させる。その条件のピール強度、Zn濃度の最大値は、表2の結果となる。ピール強度は90度引っ張り試験法(JIS C5016、ただし試料の幅は5mmで測定する。)により、Zn濃度の最大値はXPSで分析する。表2に結果を示す。
2 樹脂
3 下地金属層
4 銅層
5 回路
Claims (5)
- プリント配線板用の樹脂と一時的に接着させる支持体であって、1質量%以上のZnを含有する圧延銅合金箔から成ることを特徴とする支持体。
- 1〜40質量%のZnを含有する請求項1に記載の支持体。
- XPSとArスパッタを組み合わせて深さ方向分析を行ったときに、最表面から深さ方向10nm以内(SiO2換算)におけるZn濃度の最大値が15at%以上である請求項1又は2に記載の支持体。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の支持体上に樹脂を接着した又は樹脂をキャストにより形成した支持体付き絶縁基板。
- 前記樹脂がエポキシ樹脂、フェノール樹脂、フィラ入りエポキシ樹脂、フィラ入りフェノール樹脂よりなる群から選択される請求項1〜3の何れか一項に記載の支持体。
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