JP3394990B2 - 金属複合体シート、それを用いた回路基板用の積層板 - Google Patents
金属複合体シート、それを用いた回路基板用の積層板Info
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Description
関し、更に詳しくは、樹脂材料と接着したときの引き剥
がし強さが大きく、例えば、回路基板における回路パタ
ーン用の材料として有用な金属複合体シートと、それを
用いた回路基板用の積層板に関する。
代表されるように、例えばBステージ状態にある樹脂基
板とその表面に接着された金属箔とから成る積層板の場
合、樹脂基板と金属箔間の接着性が優れていて、両者間
の引き剥がし強さが大きいことが要求される。
常エッチング処理によって所定の回路パターンに転換さ
れるわけであるが、各種の実装部品の高密度実装の観点
からすると回路パターンはファインパターンであること
が好ましく、そのため、当該金属箔に対してもファイン
パターンのエッチングが可能であることが要求される。
高める方法としては、従来から様々な方法が提案されて
いる。その1つの方法として、金属箔の表面を粗化して
全体の表面積を大きくし、当該粗化面を樹脂材料に食い
込ませて樹脂材料に対するアンカー効果を高めることに
より両者間の引き剥がし強さを高水準で確保する方法が
ある。
しては、当該金属箔の表面に、比較的大きな金属粒子を
例えば電解めっき法で付着せしめることにより金属箔の
表面を粗化する方法がある。この電解めっきで付着の方
法は、例えば、電解銅箔のマット面に粒径が2〜5μm
である銅粒子を付着するという形態で実施されている。
樹脂材料との接着性が優れている金属の微細粒子を当該
金属箔の表面に例えば電解めっき法で付着せしめること
により、付着した微細粒子による接着表面積の拡大効果
も促すことにより接着性を高める方法が知られている。
このような方法は、例えば圧延銅箔の表面にNiやCo
などの金属粒子、またはこれら金属とCuとの合金から
成る合金粒子を付着せしめる方法として提案されている
(特開昭52−145769号公報、特公平6−507
94号公報などを参照)。
ような金属箔が芯材シートになっていて、その表面に金
属または合金の微細粒子が電解めっきによって付着せし
められ、もって両者が複合化した構造になっている。そ
こで、以後、本発明においては、このような構造体のこ
とを複合体シートという。ところで、上記した方法にお
いて例えば合金粒子を付着せしめる場合には次のような
問題がある。すなわち、例えば上記したような合金粒子
を金属箔表面へ付着せしめる時の電解めっきの条件を同
一にしても、用いる金属箔の種類が異なると、当該金属
箔と樹脂材料との引き剥がし強さが異なってくるという
問題である。
おいて、純銅箔へのCu−Ni合金系粒子の付着に際
し、樹脂材料との引き剥がし強さが大きくなる最適の電
解めっきの条件が見出されたとしても、その条件はあく
までも純銅箔へのCu−Ni合金系粒子の付着に関する
条件であって、例えば純銅箔に代えて真ちゅう箔を用い
た場合、上記した条件でこの真ちゅう箔にCu−Ni合
金系粒子を付着せしめると、得られた複合体シートの樹
脂材料との引き剥がし強さは逆に小さくなることがあ
る。
シートにおいて金属箔の表面に付着している合金粒子の
付着密度が同じであったとすれば、当該金属粒子の組成
によって金属箔と樹脂材料との間の引き剥がし強さの大
小が規定されるからであり、そして、仮に同じめっき浴
を使用し、同じめっき条件の下で合金めっきを行ったと
しても、被めっき材である金属箔の種類が異なると、そ
こに付着する合金粒子はその組成が同じものにはならな
いからである。
トの場合、純銅箔の表面に付着したCu−Ni合金系粒
子と、真ちゅう箔の表面に付着したCu−Ni合金系粒
子は、いずれも、同じ合金めっきの条件下で析出したも
のであるとはいえ、その合金組成、すなわち、CuとN
iの組成比は異なっており、その結果として樹脂材料と
の接着性が異なっているのである。
しめる微細粒子が合金粒子であるときにだけ発生するの
ではなく、他の微細粒子、例えば、酸化物粒子や、酸化
物と金属とが混合して成る粒子などの場合にも発生す
る。このように、従来の方法で製造される複合体シート
においては、金属箔と樹脂材料との接着性を高めること
を目的として当該金属箔に合金粒子を付着せしめる場合
には、用いる金属箔の種類に対応して、合金粒子の種類
が選定され、それに応じて最適の付着条件を選定するこ
とが必要になる。
トの製造に際しては、その金属箔の表面に付着せしめる
例えば合金粒子の組成は同じにして芯材シートである金
属箔の種類だけを変えようとする場合もある。上記した
従来の方法をこのような場合に適用すると、金属箔と合
金粒子間の引き剥がし強さを高水準に確保するために
は、用いる金属箔の種類に応じて、その都度、この金属
箔の表面に付着せしめる合金粒子の付着条件を変更して
製造工程を組むことが必要になる。そのため、複合体シ
ートの生産効率は大きく低下せざるを得ないという問題
が生ずる。
ンのファイン化の進展に伴い、複合体シートと樹脂材料
との接着力を更に高めたいという要求が近年強まってい
る。具体的には現行の引き剥がし強さより20%向上さ
せたいという要求である。その場合、接着性だけを単に
高めるためだけであれば、金属箔の表面に付着せしめる
粒子の径を数μm程度の大径にして大きなアンカー効果
を発揮せしめる方法が有効である。しかしながら、この
方法は、回路パターンのファイン化の要求に背反するも
のであって採用するわけにはいかない。
で、芯材シートである金属箔の表面に付着せしめる粒子
はできるだけ微細化しており、その上で、樹脂材料との
引き剥がし強さが現行よりも20%以上の値を示すよう
な金属箔が要求されているのである。更に、最近の回路
基板においては、銅張積層板に代えて銅合金箔が貼着さ
れた積層板を使用する要求が強まっている。
脂基板に接着することが必要である。その場合、銅合金
箔の表面に合金粒子のような微細粒子を付着せしめ、形
成された粗化面と樹脂基板の接着が行われるが、概し
て、両者間の接着力は弱いという問題がある。その理由
は、銅合金箔における合金組成の影響をうけて付着する
微細粒子の組成が変化して接着力が弱くなったり、微細
粒子がミクロ的に均一に付着しなかったり、そもそもが
微細粒子の付着が起こらなかったりするからである。
箔であっても、純銅箔を使用したときと同等かそれ以上
の接着力を発揮するような金属複合体シートが要望され
ている。
体シートにおける上記した問題を解決し、芯材シートで
ある金属箔の種類とは無関係に、樹脂材料との間で常に
強い引き剥がし強さが確保されている新規な構造の金属
複合体シートと、それを用いた回路基板用の積層板の提
供を目的とする。
ために、本発明においては、金属箔を芯材シートとし、
前記金属箔の片面または両面には、平均粒径が2μm以
下である結晶粒の集合組織から成る少なくとも1層のめ
っき層が形成されており、更に、前記めっき層の表面に
は、微細粒子が電解めっきで付着されていることを特徴
とする金属複合体シートが提供される。
前記めっき層の微細な結晶粒の平均粒径よりも小さく、
かつ、1μm以下であり、また、前記めっき層の厚みが
20μm以下であり、前記結晶粒の平均粒径が2μm以
下である金属複合体シートが提供される。更に、本発明
においては、樹脂基板の少なくとも片面に、前記した金
属複合体シートが接着されている構造体を少なくとも1
層含むことを特徴とする、回路基板用の積層板が提供さ
れる。
シートの1例の層構造を模式的に示す。図1の複合体シ
ートの場合、芯材シートとして機能する金属箔1の片面
には、後述するめっき層2が形成され、更にこのめっき
層2の表面には微細粒子3が電解めっきによって付着せ
しめられている。上記めっき層2は金属箔1の両面に形
成されていてもよく、また、めっき層2は図1で示した
ように1層であることに限定されることなく、2層以上
であってもよい。
成材料は格別限定されるものではなく、例えば、Ni,
Fe,Sn,Ag,Cu,Ti,Alなどの金属単体、
またはこれら金属単体に他の金属を微量に含有せしめた
合金;真ちゅう、ステンレス鋼などの合金;Cu−S
n,Cu−Sn−Zn−Cr,Cu−Zn−Ni,Cu
−Zn−Ni−Ag,Cu−Zr,Cu−Fe−Sn−
Zn,Cu−Sn−Cr,Cu−Fe−Pなどの銅合金
のような材料をあげることができる。そして、用いる材
料は、製造する複合体シートの用途目的との関係で適宜
選定される。
は、金属箔1としては銅箔または銅合金箔が使用され
る。そして、銅箔である場合、それは電解銅箔、圧延銅
箔のいずれであってもよい。また用途目的がバネ材であ
る場合には、金属箔としてはバネ弾性に富む例えばステ
ンレス鋼の箔などが使用される。用いる金属箔1の厚み
に関しても格別限定されるものではなく、箔としては、
通常、厚み3〜100μm程度であればよい。また、そ
れ以上の厚みの材料、いわゆる板または条であっても本
発明に使用することができる。
明する。ここで、めっき層2は次のような作用効果を発
揮する。第1の作用効果は、めっき層2の構成材料を適
宜選択することにより、金属箔1の種類とは無関係に、
自らの表面に同一組成の微細粒子3を電解めっきで付着
せしめることを可能にすることである。
同じめっき条件を採用しても、金属箔の種類が異なる
と、金属箔の表面に付着する合金粒子の合金組成は異な
り、その結果、製造した複合体シートと樹脂材料との間
の引き剥がし強さは異なってくる。例えば、金属箔とし
て純銅箔と真ちゅう箔(Cu−Zn合金箔)を用い、そ
れらの表面に、Cu−Co系の合金粒子を同じ合金めっ
き浴で直接付着せしめた場合、両者は金属箔の種類が異
なっているので、付着した合金粒子の組成は異なり、そ
のため、得られた2種類の複合体シートの樹脂材料との
接着性は異なってくる。
合には、例えば真ちゅう箔の表面に、一旦、純銅めっき
を行って純銅めっき層2を形成し、その純銅めっき層2
の上に前記した合金めっきを行うことにより、金属箔と
して純銅箔を用いた場合と同様の合金組成の合金粒子を
付着せしめることができるので、得られた2種類の複合
体シートの樹脂材料との接着性は略同等となる。すなわ
ち、本発明の複合体シートにおけるめっき層2は、金属
箔と微細粒子との間に当該めっき層2を介在せしめるこ
とにより、仮に金属箔の種類が異なっていても、樹脂材
料に対して同じ引き剥がし強さを発揮する同じ組成の微
細粒子の形成を可能にする。
晶粒の粒径を適切な値に設定することにより、めっき層
2の全面を均一に覆う状態で微細粒子を付着せしめるこ
とが可能となり、そのことによって、金属箔1の種類と
は無関係に複合体シートの樹脂材料との接着性を非常に
向上させるということである。例えば金属箔が圧延銅箔
であった場合、この圧延銅箔は数μm以上の結晶粒の集
合組織であるが、この圧延銅箔に例えば通常の平滑銅め
っきを行うと、めっき銅は圧延銅箔の結晶粒の粒界から
選択的に析出しはじめてそれが平面的に成長していき、
銅箔表面を覆って1層を形成したのち、再び粒界位置か
ら析出−成長を反復するという状態で2層目の銅めっき
層が形成されていく。したがって、1層目、2層目の銅
めっき層におけるめっき粒子の粒界は、基材シートであ
る圧延銅箔の結晶粒の粒界と類似した箇所に位置するこ
とになる。
付着せしめるために電解めっきを行うと、微細粒子もま
た銅めっき層の結晶粒の粒界に選択的に析出し、そこに
ツリー状に付着する傾向を示す。すなわち、微細粒子は
銅めっき層の全面に均一に付着することなく、粒径が数
μm以上の結晶粒の粒界近傍に集中して分布することに
なる。そして、複合体シートにおける微細粒子のこのよ
うな分布状態は樹脂材料との接着性を充分に高める効果
を発揮しない。
いては、芯材シートである金属箔1の結晶粒の粒径が大
きい場合であっても、この金属箔の上に形成するめっき
層2における結晶粒の粒径を適切な大きさに調整する、
具体的には、金属箔の結晶粒の粒径に比べて小径にする
ことによりめっき層2の中における結晶粒界の数を多く
する。そのため、この結晶粒界に選択的に析出する微細
粒子の分布密度は高くなり、微細粒子はこのめっき層2
の全面に均一に付着した状態になり、もって樹脂材料と
の接着性が向上する。
層2の構成材料は格別限定されるものではなく、金属箔
1に電気めっきできる材料であれば何であってもよく、
例えば、Cu,Ag,Ni,Co,Sn,Zn,In,
Pt,Auのような金属単体や、はんだ(Sn−Pb合
金)のような合金をあげることができる。複合体シート
の目的用途が回路基板である場合には、めっき層2はC
uで形成することが好ましく、目的用途がバネ材である
場合にはSnまたはCuでめっき層2を形成することが
好ましい。
径で2μm以下のものである。まためっき層2の厚みは
20μm以下に設定することが好ましい。結晶粒の平均
粒径が2μmより大きい場合は、微細粒子を電解めっき
する際に、このめっき層2の全面に微細粒子を均一に付
着させることが困難であり、その結果、樹脂材料との間
で充分な接着性を実現することが困難になるからであ
る。
くすると、製品にカールが生じるなどの問題が生じてく
るからである。このようなめっき層2、とりわけめっき
層2の結晶粒の大きさは、用いるめっき浴の浴組成、電
流密度、浴温、反応種の物質供給速度などのめっき条件
を適宜に選定することにより調整することができる。と
りわけ、めっき浴に微細結晶化付与剤を含有せしめるこ
とが有効である。
めっき層の結晶粒の場合、まず結晶粒が形成されている
表面の写真を透過型電子顕微鏡で撮影する。そして、そ
の写真における結晶粒の面積を10点以上実測し、その
結晶粒を実測面積を有する真円にしたときの直径を計算
し、その計算値を平均粒径とする。また、後述する微細
粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で測定したときの
10点以上の実測値の平均値である。
子3は、電解めっき法でめっき層2の上に析出せしめて
付着できる材料であれば何であってもよい。このような
微細粒子としては、例えば、Ni,Co,Crのそれぞ
れを電解めっきして形成される金属粒子;所定の合金め
っき浴をめっきして形成されるCu−Ni,Cu−Co
などの合金粒子;例えばZn−酸化クロムのような酸化
物粒子;または、これら2種以上を複合して成る粒子;
などをあげることができる。
ためっき層2の結晶粒の平均粒径より小さい平均粒径、
具体的には平均粒径が1μm以下であることが好まし
い。平均粒径が1μmより大きい場合には、めっき層2
に付着せしめても複合体シートの表面積の拡大効果が少
なく、そのため、樹脂材料との接着性も充分向上しない
とともに、例えば回路パターンをエッチングする際にこ
の微細粒子が樹脂基板の方に残りやすく、ファインパタ
ーンの回路形成が困難になるからである。
法形状を有する下記の金属箔を用意した。 A:圧延銅箔(Cu:100%)、B:圧延真ちゅう箔
(Cu−35%Zn)、C:圧延銅合金箔(Cu−0.
15%Sn)、D:圧延銅合金箔(Cu−0.25%S
n−0.2%Zn−0.3%Cr)、E:圧延ステンレス
鋼箔(SUS304)。
浸漬して表面の酸化被膜を除去したのち、充分に水洗し
た。ついで、各金属箔の片面に、下記の条件で電解めっ
きを行って、表1で示した仕様の銅めっき層を形成し
た。めっき浴の組成:硫酸銅(Cu金属として)28g
/dm3、硫酸180g/dm3、微細結晶化付与剤:トップ
ルチナH−300(商品名、奥野製薬(株)製)1vol
%、濃塩酸0.014vol%、電流密度:3.0A/dm2、
通電時間:9秒、浴温:25℃。
の平均粒径を測定した。ついで、上記銅めっき層の上
に、下記の条件で電解めっきを行ってCu−Ni合金粒
子を付着せしめて複合体シートを製造した。めっき浴の
組成:硫酸銅(Cu金属として)5g/dm3、硫酸ニッ
ケル(Ni金属として)12g/dm3、pH3.5、電流
密度:10A/dm2、通電時間:4秒、浴温:40℃。
っていた。その後、若干の亜鉛と若干のクロメートを付
与して防色処理と防錆処理を行った。また、銅めっき層
を形成する際に、微細結晶化付与剤をめっき浴に添加し
なかったことを除いては、実施例1〜5と同様にして複
合体シートを製造し、これを比較例1〜5とした。
合金粒子の全量を計測し、ついで蛍光X線でNi成分の
定量を行い、付着量からNi成分を減算してCu量を求
めた。また、下記の仕様で樹脂材料との引き剥がし強さ
を求めた。樹脂材料としてユーピレックスVT(商品
名、宇部興産(株)製のポリイミドフィルム)を用意
し、これを、複合体シートの合金粒子側の表面に重ね合
わせたのち全体を鉄板で挟み、徐々に昇温、昇圧してい
き、温度330℃、圧力32MPaの加熱・加圧状態下で
5分間保持したのち、徐々に冷却、減圧した。得られた
樹脂付き金属箔の引き剥がし強さをピール試験器で測定
した。測定片の幅は10mmとし、測定温度は25℃であ
る。結果を表1に示した。
粒子を付着せしめた実施例の樹脂付き金属箔は、いずれ
も、微細結晶ではないめっき層を介在させた比較例に比
べて引き剥がし強さが大きい。 (2)実施例1〜5の場合は、金属箔の種類が変わって
も、合金粒子の組成と平均粒径に変動はなく、しかも引
き剥がし強さは略同じ値になっている。しかし、比較例
1〜5の場合は、実施例の場合と同じ条件で合金粒子の
電解めっきを行ったにもかかわらず、付着した合金粒子
の組成と平均粒径が異なっている。そして、そのことに
対応して、引き剥がし強さも大きく変動している。 (3)このようなことから、金属箔と合金粒子の間に微
細結晶のめっき層を介在せしめることの有用性が明らか
である。
除いては、実施例1と同様にして複合体シートを製造し
これを実施例6とした。コバルトめっきは下記の条件で
行った。めっき浴の組成:硫酸コバルト(Co金属とし
て)50g/dm3、硫酸100g/dm3、電流密度:30
A/dm2、通電時間:9秒、浴温:25℃。次に、合金
粒子がCu−Co−Ni合金の粒子であったことを除い
ては、実施例1と同様にして合金粒子を銅めっき層に付
着せしめて表2で示した仕様の複合体シートを製造し
た。合金粒子の付与は下記の条件にて行った。
て)5g/dm3、硫酸コバルト(Co金属として)8g
/dm3、硫酸ニッケル(Ni金属として)12g/dm3、
pH3.5、電流密度:10A/dm2、通電時間:4秒、
浴温:40℃。
6のように、めっき層を複数の層(2層)としても、微
細粒子を付着せしめる面の結晶が微細結晶であれば、樹
脂材料に対する引き剥がし強さは実施例1の場合と同じ
であり、本発明の効果は全く同じである。また、実施例
7のように付着せしめる微細粒子の組成を変えても、樹
脂材料に対する引き剥がし強さは実施例1の場合とほと
んど同じであり、本発明の効果は全く同じである。
金属複合体シートは、芯材シートである金属箔の種類が
何であっても、樹脂材料との間で大きな引き剥がし強さ
を確保することができ、各種の回路基板やバネ材の材料
として、その工業的価値は大である。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 金属箔を芯材シートとし、前記金属箔の
片面または両面には、平均粒径が2μm以下である結晶
粒の集合組織から成る少なくとも1層のめっき層が形成
されており、更に、前記めっき層の表面には、微細粒子
が電解めっきで付着されていることを特徴とする金属複
合体シート。 - 【請求項2】 前記微細粒子の平均粒径は、前記めっき
層の微細な結晶粒の平均粒径よりも小さく、かつ、1μ
m以下である請求項1の金属複合体シート。 - 【請求項3】 前記微細粒子は、金属粒子、合金粒子、
酸化物粒子、化合物粒子、もしくはこれらが複合した粒
子の1種または2種以上から成る請求項1または2の金
属複合体シート。 - 【請求項4】 前記めっき層の厚みが20μm以下であ
る請求項1の金属複合体シート。 - 【請求項5】 前記めっき層を形成するために用いるめ
っき浴には、微細結晶化付与剤が含まれている請求項4
の金属複合体シート。 - 【請求項6】 前記金属箔が、銅箔、銅合金箔、銅板、
または銅合金板のいずれかである請求項1の金属複合体
シート。 - 【請求項7】 樹脂基板の少なくとも片面に、請求項1
〜6のいずれかの金属複合体シートが接着されている構
造体を少なくとも1層含むことを特徴とする、回路基板
用の積層板。
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