JP4934443B2 - 金属箔の表面処理方法 - Google Patents

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本発明は、金属箔の表面処理方法に関し、特にリセッタブルフューズ用材料として好適な金属箔の表面処理方法に関するものである。
小型電子機器の普及と共に充電式の電池であるリチュウムイオン二次電池の普及が近年急速に伸びており、ノートブック型パソコンや携帯電話機にはその搭載が不可欠なものとなっている。そしてリチュウムイオン二次電池の過充電防止用の保護部品としてのリセッタブルフューズ(以後単に、フューズと記す)も必要となっており、しかもその搭載は現在不可欠な部品の位置づけとなっている。このフューズはまた、電子回路基板における過電流過電圧防止のための回路保護用にも複数個使用され、最近ではUSBジャック部分にも組み込まれる程の電子回路専用と言っても過言ではない用途に使用されているフューズである。
このフューズの構成は過電流過電圧が印加された場合に該フューズを構成する上下の導電性金属間に挟まれた導電性樹脂が絶縁樹脂に変化して回路を遮断する特性を利用したもので、過電流過電圧が解消されると再び回路は通電状態に復帰するので、半永久的に回路を保護することが可能な部品である。
近年リチュウムイオン二次電池の用途もHEV車への搭載を前提にした高容量タイプが開発され安全性にも一層の配慮が必要となってきている。また民生用途のノートブック型パソコンや携帯電話分野に於いても情報処理速度と回路幅の細線化に伴い、該回路に過電流過電圧が印加される場合も想定されることから従来以上の高品質のフューズが必要になってきている。
従来、フューズを構成する導電性金属材としては、30〜50μm程度の電解銅箔が用いられ、この電解銅箔と導電性および絶縁性の両特性を有する機能樹脂(以後単に機能樹脂と記す)との高温プレス成型時の密着性を維持するために、機能樹脂と接着する銅箔の密着面側は銅の表面が露出しない程度までにニッケル粗化処理を施したものが採用されている。ニッケルが粗化処理金属として選択される理由は、耐熱性に優れるばかりでなく機能樹脂との化学的な密着性に相性がよいことも関係している。
このようにニッケル粗化処理を施した銅箔をフューズ部材として採用し、近年の出力アップが図られる回路を想定した過電流過電圧に対応し得るフューズの設計をした場合、銅箔の厚みをアップさせることが最もコスト的に無難な策ではあるが、設計回路の軽薄短小の要求に対してはそぐわないものとなる。
近年の出力がアップした回路の保護部品としてのフューズを、銅箔の厚みをアップさせることなく過大な過電流過電圧に対応し得る材料として、相応の厚みのニッケル箔を用いる提案、銅箔の樹脂と接合する面に相応の厚さのニッケル粗化処理層を公知の浴組成を用いてニッケルの健全なヤケメッキにより施したもので代替対応する提案が既になされている。しかし、ニッケル金属は高価であるため、材料費のコストが高くなるばかりでなく、ニッケル箔は、ロールからロールへの連続生産工程において、その物性の面で取り扱いが難しいとの問題点が指摘されている。一方、銅箔表面にニッケルを厚くメッキする方法は、ニッケル粗化処理をヤケメッキとニッケル平滑メッキとの組み合わせで施しているが、健全なニッケルのヤケメッキは公知の浴組成を用いた場合には、その通電する電流密度は大きな値を必要とすることから電流消費量が大きく、メッキ処理が高価となるとの問題点が指摘されている。
そのため、ハンドリング性と経済性とを備え、ヒユーズ材料としての要求特性を満足する金属材料が求められていた。
本発明はかかる従来の問題点を解消し、製造工程が容易で、コストを低減でき、フューズ材料として好適な金属箔を提供することを目的に、ハンドリング性に富む市販の金属箔の内から圧延または電解により製造製箔されたアルミ箔、銅箔、ステンレス箔、鉄箔を選び、その少なくとも一方の面に下地となる金属箔が十分に覆われる程度に先ずニッケル平滑メッキを施し、次に該表面にニッケル粗化処理を経済的に優れた工法により可能とするニッケルメッキ浴組成条件の検討を行い、本発明を完成した。
本発明の金属箔の表面処理方法は、金属箔の少なくとも一方の面に、陰極電解ニッケルメッキ処理を施してニッケル平滑メッキ層を設け、該ニッケル平滑メッキ層の表面にニッケル粗化処理を施して微細ニッケル粒子層を設ける金属箔の表面処理方法であって、
前記ニッケル粗化処理は、硫酸浴にニッケル化合物が溶解され、更に添加金属として銅、クロム、鉄の少なくとも一種類が、硫酸に溶解した金属ニッケル量の1/10〜1/20の範囲で添加された電解浴で電解処理して微細ニッケル粒子層を設けることを特徴とする。
前記金属箔は、圧延または電解により製造製箔されたアルミ箔、銅箔、ステンレス箔、鉄箔の何れかであることが好ましい。
前記微細ニッケル粒子層を金属箔表面により強固に固定するために、前記微細ニッケル粒子層の表面に陰極電解ニッケルメッキ処理を施してニッケルカプセルメッキ層を設けることが好ましい。
本発明によれば、製造工程が容易で、コストを低減でき、フューズ材料として好適な金属箔の製造方法を提供することができる。
以下、本発明をその実施形態により詳細に説明する。
本発明において、フーズ用金属箔としては圧延製箔されたアルミ箔、銅箔、ステンレス箔、鉄箔または電解銅箔(以下、これらの箔を区別する必要がないときは単に金属箔と言うことがある)を採用することができる。これら金属箔にニッケル平滑メッキを施し、該ニッケル平滑メッキ層の表面にニッケル粗化処理を施し、微細ニッケル粒子層を形成する。
前記各金属箔表面へのニッケル粗化処理条件はヤケメッキ処理で行う。しかし、量産を前提とした公知のニッケルメッキ浴組成を用いた普通浴やワット浴を用いてヤケメッキを生じさせる電流密度条件は、大きな値となってしまいメッキ処理上でコスト高になる。
通常ヤケメッキが開始される電流条件は限界電流密度近傍である。この限界電流密度は電解浴の濃度条件により決まってくる。即ち、電解浴中のニッケル濃度を下げることで限界電流密度を容易にさげることができる。しかし、電解浴中のニッケル濃度を下げることは、工業的な量産設備においては電解浴の濃度管理が繁多になるばかりか、健全なヤケメッキが施せる電流範囲が狭くなることから、処理後の表面形状の均一性にも欠けるという問題点を含んでいる。
そこで、本発明は先ず、ヤケメッキの電流条件を低域しても容易に健全なヤケメッキが達成される工法を求めることから研究を進めた。
本発明者等は、50〜70μm厚みを有する前記各金属箔の少なくとも一方の表面に平滑なニッケルメッキを施す手法として、公知のニッケルメッキ浴である普通浴またはワット浴を用いて、該金属箔の表面が十分に被覆されるまでのニッケル平滑メッキ処理を行った。
ニッケル平滑メッキを施す圧延金属箔の殆どの表面粗度は、JISB06012に規定される測定方法で測定したRzが1μm以下であるために、該圧延金属箔の表面が十分にニッケルで被覆されるまでに施すニッケル平滑メッキ厚さは1.5μm程度であることを確認した。
一方、電解銅箔の場合には、次工程の密着強度を得る目的から製箔時の液面側に該ニッケル平滑メッキ層を施した。50〜70μm厚みの電解銅箔の一般的な製箔直後の表面粗度Rzは3.5〜7.5μm程度であり、圧延銅箔より粗度が粗いが、この電解銅箔表面をニッケル平滑メッキにて完全に被覆する厚さは圧延銅箔と大差なく、1.5〜3.5μm厚さを施すことで充分であることを確認した。
上記の確認実験で、対象とした金属箔へのニッケル平滑メッキ層の厚みを1.5μm以上とすれば、圧延、電解いずれの製法で製箔した金属箔でも、その表面がニッケルメッキで十分に被覆されることを確認した。
平滑メッキをする浴組成には、ニッケル化合物よりニッケルとして35〜50g/l、ホウ酸(HBOとして)を25g/lないしそれ以上飽和程度までとし、浴温条件を30〜50℃、pHを2.5〜4.0に調整した浴を用いた。
ニッケル化合物としては硫酸ニッケル、塩化ニッケル、スルファミン酸ニッケルの何れでも良いが、pHのコントロールと残留応力の関係から硫酸化合物を用いるのが好ましい。
本発明においては、ニッケル平滑メッキ層表面にヤケメッキによりニッケル粗化処理を施す。
従来、このニッケル粗化処理工程は、ニッケルとして15〜25g/l程度が溶解されたニッケル浴を用いるのが、工業生産的にもコスト的にも適しており、更に効率よく健全なニッケルヤケメッキを行うために、浴温を上げ、pHをコントロールし、添加薬剤に硫酸アンモニュウムを加えることなどの手法が一般的に用いられていた。しかし、この場合のヤケメッキの開始される電流密度は、概して45〜55A/dm程度を必要とし、これは製造設備上で電圧と電流容量の大きな整流器を必要とする。
本発明は、上記浴組成条件を変えることなくヤケメッキの開始される電流値(電流密度)を低くすべく鋭意検討を重ねた結果、ニッケル濃度を変えることなく添加金属として硫酸化合物である硫酸銅、硫酸クロム、硫酸鉄の少なくとも一種類の金属を、またはこれらの内の複数化合物をニッケル粗化処理浴中に添加することで、より好ましくは、金属ニッケル濃度の1/10〜1/20の範囲で溶解添加することにより、ヤケメッキを開始させる電流値を5〜15A/dmの範囲で引き下げることを可能とした。この電解浴でニッケル粗化処理した表面の粗化形状は、従来の処理方法による場合と略同等であり、ヤケメッキでの特徴である樹枝状の微結晶粒であり、該微結晶粒には添加金属が著しく析出することも無く完全にニッケルメッキで覆われており、実用上では何ら不具合をもたらすことはなかった。
本発明は、導電性のある金属箔の特には35μm厚さ以上の金属箔の表面に数μmのニッケルを平滑メッキ処理した後に、微細粒状のニッケル粗化処理をしたもので、フューズ用材料として好適に用いることができる金属箔である。
本発明は、金属箔の少なくとも一方の面に陰極電解ニッケルメッキ処理を施し、更に該箔のニッケルメッキ表面に微細なニッケル粗化処理を施す方法であり、その金属箔が圧延または電解により製造製箔されたアルミ箔、銅箔、ステンレス箔、鉄箔の何れかである。選定された金属箔の表面に微細粒子のニッケル粗化処理を施すために用いる電解浴は、硫酸酸性浴にニッケル化合物が溶解され、更に添加金属として微量の銅、クロム、鉄の少なくとも一種類以上が添加され、好ましくは添加金属の添加量が、硫酸に溶解した金属ニッケル量の1/10〜1/20の範囲にすることで、健全なニッケル粗化処理が達成されるばかりでなく、該処理に必要とする電流値を引き下げることを可能とした。
なお、圧延金属箔にニッケル平滑メッキを施す場合、圧延金属箔表面に残留する圧延油を除去する脱脂処理が必要となる場合がある。またアルミ箔では脱脂後の表面をアルマイト処理する必要もあり処理工程的には工数を要する。
一方、電解銅箔は圧延油を使用しないので脱脂処理の必要性がなく、かつ、製造コスト、取り扱いやすさの点でも優れるので、以下、本発明の表面処理方法を電解銅箔に施す実施形態につき説明する。しかし、前記検討材料(金属箔)の全てに本発明が適用でき、フューズ材料として好適に採用できることは実験により確認しているが、その詳細については記載を省略する。
以下本発明の一実施形態につき説明する。
金属箔の少なくとも一方の面に陰極電解ニッケルメッキ処理を施す浴組成としては、硫酸ニッケル化合物をニッケルとして40g/l、ホウ酸(HBOとして)25g/lを溶解し、
該浴のpHを希硫酸により2.5に調整し、浴温を35℃とした。この浴の条件で電流密度を10〜15A/dm、通電時間を30〜60秒に設定することで、健全なニッケル平滑メッキ層を得ることができた。
次に該ニッケル平滑メッキ層の表面に微結晶粒のニッケル粗化処理を施す浴組成として、硫酸ニッケル化合物をニッケルとして18±2g/l、硫酸アンモニウム20g/l、添加金属化合物として硫酸銅化合物を銅として1.5±0.5g/lを溶解し、浴のpHを希硫酸により3.0〜4.0に調整し、浴温を30℃前後とした。この浴の条件で電流密度を35〜40A/dm、通電時間を15〜20秒に設定することで、健全なニッケルヤケメッキ処理ができ、微細ニッケル粒子層を形成することができた。
なお、この浴に添加金属である銅を添加しない場合には、電流密度を45〜55A/dmと大きく上げなければ同様な健全なるニッケルヤケメッキ処理を施すことができなかった。
前記ニッケル粗化処理により微細ニッケル粒子層が施された金属箔表面は、樹枝状に付着したニッケル微細粒子であるために、該微細粒子が容易に脱落してしまう危険性がある。このためニッケル平滑メッキ工程で用いた浴組成で前記微細ニッケル粒子層表面を微厚なニッケル平滑メッキ(ニッケルカプセルメッキ)で適宜処理することが好ましい。またその処理表面に市販のシランカップリング剤を適宜濃度にて処理することにより、導電性樹脂との密着性の向上が図れる。特にアミノ系シラン、エポキシ系シランによるシランカップリング処理は効果が顕著である。
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。
[実施例1]
電解製造方法にて製箔した公称厚さ70μmの電解銅箔の電解製箔時に液面側であったマット面側に、下記に示す浴組成および陰極電解メッキ条件により2.0μm相当厚さのニッケル平滑メッキ処理を施した。
[ニッケル平滑メッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 40g/l
ホウ酸 25g/l
pH 2.5
浴温 35℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 10A/dm
処理時間 50秒
続いて、ニッケル平滑メッキされた処理面に下記に示す浴組成および陰極電解メッキ条件によりニッケルヤケメッキ処理を施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸銅化合物 銅として 1.5g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 38A/dm
処理時間 15秒
この場合のヤケメッキの程度は、限界電流密度の近傍を用いるために微細なニッケル金属粒が脱落しやすい状態にあるので、次いで先のニッケル平滑メッキ浴組成を用いて容易に脱落しないように、電流密度10A/dmで20秒間のニッケルカプセルメッキを施した。
得られた表面処理銅箔につき電流条件の改善と樹脂基板との密着性につき評価した。評価条件は後述する。評価結果は表−1に記載した。
[実施例2]
実施例1で使用した電解銅箔を下記条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸銅化合物 銅として 1.0g/l
硫酸鉄化合物 鉄として 1.0g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 38A/dm
処理時間 15秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[実施例3]
実施例1で使用した電解銅箔を下記条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸銅化合物 銅として 0.5g/l
硫酸鉄化合物 鉄として 0.5g/l
硫酸クロム合物 クロムとして 0.5g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 38A/dm
処理時間 15秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[実施例4]
実施例1で使用した電解銅箔を25μmの圧延銅箔に代えて下記条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸銅化合物 銅として 1.5g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 35A/dm
処理時間 8秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[比較例1]
実施例1で使用した電解銅箔を下記条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 38A/dm
処理時間 15秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[比較例2]
実施例1で使用した電解銅箔を下記の陰極電解電流密度に変更した条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 46A/dm
処理時間 15秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[比較例3]
実施例1で使用した電解銅箔を25μmの圧延銅箔に代え,更に下記電流条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した。
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 35A/dm
処理時間 8秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[比較例4]
実施例1で使用した電解銅箔を25μmの圧延銅箔に代え,更に下記電流条件でニッケルヤケメッキ処理を施した以外は、実施例1に記載のニッケル平滑メッキ処理およびニッケルカプセルメッキ処理を同様に施した
[ニッケルヤケメッキ浴組成]
硫酸ニッケル化合物 ニッケルとして 20g/l
硫酸アンモニュウム 20g/l
pH 3.5
浴温 30℃
[陰極電解条件]
陰極電解電流密度 44A/dm
処理時間 8秒
得られた表面処理銅箔につき実施例1と同じ評価を行い、その評価結果は表−1に併記した。
[評価項目]
1.ニッケルヤケメッキが施せる電流条件;
公知の浴組成(比較例−2)をベースとした硫酸酸性のニッケル浴組成でのニッケルヤケメッキ処理が開始される電流密度を100として電流密度の増減値を指数値に換算した。
2.密着強度;
実施例1〜4、比較例1〜4で得られた表面処理銅箔と機能樹脂との密着性の程度を評価する手法として、該表面処理銅箔と市販のエポキシ樹脂基材(FR−4基材)とを積層温度180℃、面圧15kg/cm2の加熱加圧条件で60分プレス後、引き剥がし強度測定器により10mm幅での表面処理銅箔とエポキシ樹脂との密着強度を測定した。



Figure 0004934443
上記実施例によれば、ニッケルヤケメッキ浴に添加金属として、銅、鉄、クロムの少なくとも一種類の金属をニッケル浴のニッケル濃度の1/10〜1/20を添加することにより、限界電流密度電流値を17%引き下げることができた。各実施例の条件で粗化処理されたものは、健全なヤケメッキが達成されており、エポキシ樹脂との密着強度は満足の行くものであった。また表−1には示していないが、ニッケル粗化処理後の表面に適宜な濃度のシランカップリング剤を選択、被着することで、好ましくはエポキシシランカップリング剤で表面処理することで、FR−4基材との密着強度を更に0.5〜1.5kN/m程度向上させることができた。
上述したように本発明のニッケル粗化処理方法によれば、公知のニッケルメッキ浴の組成を大幅に変更することなく、ニッケルヤケメッキ電流値を低くすることができ、大幅な陰極電解処理のコスト低減を達成できた。

Claims (3)

  1. 金属箔の少なくとも一方の面に、陰極電解ニッケルメッキ処理を施してニッケル平滑メッキ層を設け、該ニッケル平滑メッキ層の表面にニッケル粗化処理を施して微細ニッケル粒子層を設ける金属箔の表面処理方法であって、
    前記ニッケル粗化処理は、硫酸浴にニッケル化合物が溶解され、
    更に添加金属として銅、クロム、鉄の少なくとも一種類が、硫酸に溶解した金属ニッケル量の1/10〜1/20の範囲で添加された電解浴で電解処理して微細ニッケル粒子層を設ける
    金属箔の表面処理方法。
  2. 前記金属箔が圧延または電解により製箔されたアルミ箔、銅箔、ステンレス箔、鉄箔の何れかである請求項1に記載の金属箔の表面処理方法。
  3. 前記微細ニッケル粒子層の表面に陰極電解ニッケルメッキ処理を施してニッケルカプセルメッキ層を設ける請求項1または2に記載の金属箔の表面処理方法。
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