JP3019426B2 - 撥水撥油性スキージおよびその製造方法 - Google Patents

撥水撥油性スキージおよびその製造方法

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Rotary Presses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回路基板,液晶表示装
置,サーマルヘッド等のファインパターンの要求される
電子部品において、誘電体(絶縁体,磁性体)や電導体
(配線,抵抗体),カラーフィルター,レジストパター
ンの形成を凹版印刷によって行う際に使用する撥水撥油
スキージおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、回路基板,液晶表示装置,サ
ーマルヘッド等の電子部品の製造においては微細な導電
パターンの形成技術が用いられており、近年、従来のフ
ォトレジストを用いた製造方法に比べ、生産性,コス
ト,大面積化等の面より、各種印刷方法を用いた微細パ
ターンの製造方法が提案されている。この中でも特に凹
版オフセット印刷技術が、従来のスクリーン印刷技術に
代わるものとして注目されている[日経エレクトロニク
ス別冊「フラットパネル・ディスプレイ'90」(19
89)掲載]。
【0003】上記凹版オフセット印刷の代表的な従来例
について、以下に図4(A),(B)を用いて説明す
る。図4(A)は、凹版を示す斜視図、図4(B)は凹
版にインキを充填する作業を示す断面図である。図4に
おいて、1は凹版、2は凹部パターン、3はインキ、4
はスキージ、5はインキ汚れを示すものである。また矢
印はスキージ4の移動する方向を示し、スキージ4の移
動により凹部パターン2にインキ3を充填するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成で実際に凹版オフセット印刷方法を用いて印刷し
てみると、特に印刷パターンのピッチ(線幅と線間幅の
合計)がファインパターン化(数十μm以下と狭くな
る)するほど、凹部パターンの単位長さ当りの凹溝本数
が増加することにつながり、結果的にスキージ4が細か
く振動(凹版1の凹凸でカチカチ鳴ってしまう現象で、
凹版1中のインキ3を物理的に飛ばしてしまうこともあ
る)し、スキージ4も汚れ、オープンやショート等の不
良発生の原因になり、印刷基板の歩留りを悪化させると
いう課題を有していた。また、汚れたスキージ4は溶剤
等を用いて拭き取るが、インキ3はなかなか落ちにく
く、汚れにくいスキージ4が望まれており、従来より、
スキージ4の高性能化には、金属あるいはセラミック等
の材質,形状,研磨度,硬度等の最適条件を見出す研究
が行われてきたが、今日現在でこれらを満足する結果は
まだ得られていないのが実情である。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決し、撥水撥
油性に優れたスキージを提供することにより、スキージ
を行った後のスキージ表面のインキ残りを少なくし凹版
オフセット印刷を精度・歩留り面で大きく改善した撥水
撥油性スキージおよびその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明による撥水撥油性スキージおよびその製造方法
はフッ素を含む化学吸着単分子膜をスキージ表面に形成
したものである。一般的にスキージは、ガラス,セラミ
ック、または金属製であり、表面に水酸基を含んでお
り、一端にクロロシラン基(SiCln3-n基、n=
1,2,3、Xは官能基)を有する直鎖状炭素鎖を含む分
子、例えばフッ炭素基およびクロロシラン基を含むク
ロロシラン系活性剤を混ぜた非水系溶媒に接触させて前
記スキージ表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個
含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物質よりな
る単分子膜を前記スキージ表面に析出させる、あるいは
クロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に
接触させて前記スキージの水酸基と前記クロロシリル基
を複数個含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物
質を前記スキージ表面に析出させる工程と、非水系有機
溶媒を用い前記スキージ表面に残った余分なクロロシリ
ル基を複数個含む物質よりなるシロキサン系単分子膜を
形成する工程と、一端にクロロシラン基を有する直鎖状
炭素鎖を含むシラン系界面活性剤をスキージ上に化学吸
着し単分子吸着膜を累積する工程とによりスキージ表面
フッ素を含む化学吸着単分子膜を形成するようにした
ものである。
【0007】
【作用】このように構成される撥水撥油性スキージはき
わめて薄いナノメータレベルの膜厚のフッ素を含む化学
吸着単分子膜をスキージ表面に形成するため、スキージ
の精度を損なうことがない。また、このフッ素を含む化
学吸着単分子膜は撥水撥油性に優れるため、粘着性の非
常に高いインキを用いて凹版印刷する際においても、ス
キージを行った後のスキージ表面のインキ残りを少なく
することが可能となる。またスキージと凹版との摩擦を
少なくすることができ、スキージおよび凹版の寿命を長
くすることができる。従って、印刷歩留りの高いスキー
ジを提供することができる。
【0008】
【実施例】(実施例1) 以下、本発明の一実施例による撥水撥油性スキージおよ
びその製造方法について図面を用いて説明する。
【0009】図1は本発明によるスキージ4の構成を示
す斜視図であり、図1において、スキージ4は、表面に
フッ素を含む化学吸着単分子膜6を形成して構成されて
いる。
【0010】上記スキージ4は感光性樹脂を用いた凹版
印刷用に市販されているジルコニアセラミック製のもの
を用い、このスキージ4にフッ素を含む化学吸着単分子
6を用いて撥水撥油性処理をしたものである。
【0011】図2は上記撥水撥油性処理を示すための断
面概念図であり、まず前記ジルコニアセラミック製スキ
ージ4を有機溶媒で洗浄した後、フッ化炭素基およびク
ロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例え
ば、CF3(CF27(CH22SiCl3を用い、1%
程度の濃度で溶かした溶液[80%n−ヘキサデカン
(トルエン,キシレン,ジシクロヘキシルでもよい),
10%四塩化炭素,8%クロロホルム]を調整し、前記
スキージ4を2時間程度浸漬するとスキージ4の膜には
自然酸化膜が形成されているために、この酸化膜表面に
は水酸基が多数含まれておりフッ化炭素基およびクロロ
シラン基を含む物質のSiCl基と前記水酸基が反応し
脱塩素反応が生じ、スキージ4全面に亘り、
【0012】
【化1】
【0013】の結合が生成され、フッ素を含む化学吸着
単分子膜6がスキージ4の表面と化学結合した状態でお
よそ15オングストロームの膜厚で形成することができ
た。なお、フッ素を含む化学吸着単分子膜6はきわめて
強固に化学結合しているので全く剥離することがなかっ
た。また、スキージ4の材質は、セラミック,ガラス以
外の銅,ニッケル,亜鉛等の金属の場合でも、表面は自
然酸化膜でおおわれているので当然水酸基が含まれてお
り、上述と同様のフッ素を含む化学吸着単分子膜6を吸
着時間を調整するのみで同様の方法を用いて形成でき
た。
【0014】次に、このスキージ4を用いて凹版オフセ
ット印刷を試みた。
【0015】先ず、従来の何も表面処理をしていないス
キージ(以下、未処理スキージと呼ぶ)と、未処理スキ
ージに上記本発明によるフッ素を含む化学吸着単分子膜
6を表面に形成することで作成した撥水撥油性スキージ
(以下、処理スキージと呼ぶ)を用意した。また、印刷
機はコンピュータ制御のサーボモータで凹版および被印
刷体を載せたスキージを高精度に動かすようになったも
のを用いた。凹版は、A4版サイズのライン型サーマル
ヘッドのパターン(ピッチ50ミクロンのパターンが1
枚の凹版に約20000ヵ所あるもの)を準備し、イン
キとしては、エッチングレジストインキおよび金レジネ
ートインキを用いた。
【0016】スキージ4の性能評価方法は、この凹版を
用いてグレーズアルミナ基板上に前記エッチングレジス
トインキおよび金レジネートインキを用いて、各10
枚,500枚と連続して印刷した後のスキージ4の汚れ
具合、および汚れの拭き取りやすさを評価した。インキ
汚れの拭き取りには、汚れ拭き取り用ウエスからの繊維
ゴミの発生を避けるために、市販のクリーンウエスの中
でも特に発塵性の低いものを用い、さらにアセトンを併
用して行った。その結果、 エッチングレジストの場合 未処理スキージ 10枚目,500枚目ともに汚れ
大および拭き取り難 処理スキージ 10枚目,500枚目ともに汚れ
小および拭き取り軽 以上のように、処理スキージは未処理スキージに比較し
て、インキ3の汚れも付きにくく、付いた汚れも簡単に
除去できることがわかる。このように、スキージ4が汚
れにくい、汚れてもクリーニングしやすいのでスキージ
4各部分に汚れとして付着したインキ3が乾燥してでき
たかけら(インキかす)が発生しにくく、結果的に印刷
物の歩留りを上げることが可能になる。また、処理スキ
ージは未処理スキージに比較してスキージを行う際の動
きもより滑らかであり、印刷パターンもシャープなもの
が得られた。
【0017】また、スキージ4全面に形成されたフッ素
を含む化学吸着単分子膜6の内、撥水撥油性を必要とし
ない部分のフッ素を含む化学吸着単分子膜6は除去して
もよく、その除去方法としては、サンドブラスト等の物
理的な方法以外にもフッ素を含む化学吸着単分子膜6を
残したい部分に粘着性物質(ポリイソブチレン等の樹
脂)を付着させた後、酸素プラズマ(フォトレジスト等
の除去に用いる酸素アッシャー)等を用いることで不要
部分を除去することができる。
【0018】(実施例2) 以下、本発明の第2の実施例について図3を用いて説明
する。スキージ4の材料として親水性ではあるが水酸基
を含む割合が少ない金属製スキージ7(アルミニウム,
ステンレス,銀等の金属)の場合、トリクロロシリル基
を複数個含む[例えば、SiCl4、またはSiHC
3,SiH2Cl2,Cl−(SiCl2O)n−SiC
3(nは整数)。特に、SiCl4を用いれば分子が小
さく水酸基に対する活性も大きいので、スキージ表面を
均一に親水化する効果が大きい]を混ぜた非水系溶媒、
例えばクロロホルム溶媒に1重量%溶解した溶液に30
分程度浸漬すると、図3(A)で示すように金属製スキ
ージ7の表面には親水性のOH基8が多少とも存在する
ので表面で脱塩酸反応が生じトリクロロシリル基を複数
個含む物質のクロロシラン単分子膜が形成される。
【0019】例えば、トリクロロシリル基を複数個含む
物質としてSiCl4を用いれば、金属製スキージ7の
表面には少量の親水基のOH基8が露出されているの
で、表面で脱塩酸反応が生じ、
【0020】
【化2】
【0021】のように分子が−SiO−結合を介して表
面に形成される。
【0022】その後非水系の溶媒、例えばクロロホルム
で洗浄してさらに水で洗浄すると、金属製スキージ7と
反応していないSiCl4分子は除去され、表面には
【0023】
【化3】
【0024】等のシロキサン単分子膜9が得られる。
【0025】なお、このときできたシロキサン単分子膜
9は金属製スキージ7とは−SiO−の化学結合を介し
て完全に結合されているので剥がれることが全くない。
また、得られたシロキサン単分子膜9は表面にSiOH
結合を数多く持ち、図3(B)に示すように当初のOH
基8のおよそ3倍程度の数が生成される。
【0026】そこでさらに、フッ化炭素基およびクロロ
シラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、フ
ッ化炭素系界面活性剤であるCF3(CF27(CH2
2SiCl3を用い、1%程度の濃度で溶かした溶液[8
0%n−ヘキサデカン(トルエン,キシレン,ジシクロ
ヘキシルでもよい),10%四塩化炭素,8%クロロホ
ルム]を調整し、前記金属スキージ7にSiOH結合を
数多く持つシロキサン単分子膜9の形成された上記金属
製スキージ7を1時間程度浸漬すると、表面には
【0027】
【化4】
【0028】の結合が生成され、図3(C)に示すよう
にフッ素を含む化学吸着単分子膜6が金属製スキージ7
の表面と化学結合した状態でおよそ15オングストロー
ムの膜厚で形成することができた。なお、上記フッ素を
含む化学吸着単分子膜6はきわめて強固に化学結合して
いるので全く剥離することがなかった。
【0029】さらにまた、上記実施例では、フッ化炭素
系界面活性剤として CF3(CF27(CH22SiCl3 を用いたが、アルキル鎖部分にC=CやC≡C基を付加
したり組み込んでおけばフッ素を含む化学吸着単分子膜
6形成後5メガラド程度の電子線放射で架橋できるので
さらにフッ素を含む化学吸着単分子膜6の硬度を向上さ
せることも可能である。
【0030】なお、フッ化炭素系界面活性剤として上記
のもの以外にも CF3CH2O(CH215SiCl3 CF3(CH)2Si(CH32(CH215SiCl3 F(CF28(CH22Si(CH32(H29SiC
3 CF3COO(CH215SiCl3 CF3(CF25(CH22SiCl3 等が利用できることを確認した。
【0031】次に、この金属製スキージ7を用いて凹版
オフセット印刷を試みた。
【0032】先ず、従来のスキージとして何も表面処理
をしていない金属製スキージ(以下、未処理金属製スキ
ージと呼ぶ)と、未処理の金属製スキージに上記本発明
によるフッ素を含む化学吸着単分子膜6を表面に形成す
ることで作成した撥水撥油性金属製スキージ7(以下、
処理金属製スキージと呼ぶ)を用意した。また、印刷機
はコンピュータ制御のサーボモータで凹版および被印刷
体を載せたスキージを高精度に動かすようになったもの
を用いた。凹版は、A4版サイズのライン型サーマルヘ
ッドのパターン(ピッチ50ミクロンのパターンが1枚
の凹版に20000ヵ所あるもの)を準備し、インキ3
としては、エッチングレジストインキおよび金レジネー
トインキを用いた。
【0033】金属製スキージ7の性能評価方法は、この
凹版を用いてグレーズアルミナ基板上に前記エッチング
レジストインキおよび金レジネートインキを用いて、各
10枚,500枚と連続して印刷した後の金属製スキー
ジ7の汚れ具合、および汚れの拭き取りやすさを評価し
た。インキ汚れの拭き取りには、汚れ拭き取り用ウエス
からの繊維ゴミの発生を避けるために、市販のクリーン
ウエスの中でも特に発塵性の低いものを用い、さらにア
セトンを併用して行った。
【0034】エッチングレジストの場合 未処理スキージ 10枚目,500枚目ともに汚れ
大および拭き取り難 処理スキージ 10枚目,500枚目ともに汚れ
小および拭き取り軽 以上のように、金属製スキージ7は未処理スキージに比
較して、インキの汚れも付きにくく、付いた汚れも簡単
に除去できることがわかる。このように、金属製スキー
ジ7が汚れにくい、汚れてもクリーニングしやすいので
金属製スキージ7各部分に汚れとして付着したインキ3
が乾燥してできたかけら(インキかす)が発生しにく
く、結果的に印刷物の歩留りを上げることが可能にな
る。また、金属製スキージ7は未処理スキージに比較し
て動きもより滑らかであり、このため印刷枚数を500
枚と増やしてもシャープな印刷パターンが得られた。
【0035】また、金属製スキージ7は、実施例1で説
明したセラミック製スキージ4に比較して、加工のしや
すさ、価格等でメリットがあり、この金属製スキージ7
に撥水撥油性処理を施すことで、スキージの寿命を長く
することができる。
【0036】また、金属製スキージ7全面に形成された
フッ素を含む化学吸着単分子膜6の内、撥水撥油性を必
要としない部分の化学吸着単分子膜6は除去してもよ
く、その除去方法としては、サンドブラスト等の物理的
な方法以外にも、フッ素を含む化学吸着単分子膜6を残
したい部分に粘着性物質(ポリイソブチレン等の樹脂)
を付着させた後、酸素プラズマ(フォトレジスト等の除
去に用いる酸素アッシャー)等を用いることで不要部分
を除去することができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明による撥水撥油
キージは構成され、きわめて薄いナノメータレベルの膜
厚のフッ素を含む化学吸着単分子膜をスキージ表面に形
成するため、スキージの精度を損なうことがない。ま
た、このフッ素を含む化学吸着単分子膜は撥水撥油性に
優れるためスキージ表面のインキ汚れが発生しにくいも
のであり、従って印刷の歩留りを高める効果が大きく、
工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスキージの構成を示す
斜視図
【図2】本発明のスキージの表面を分子レベルまで拡大
した断面概念図
【図3】(A)〜(C)本発明の第2の実施例を示すス
キージの表面を分子レベルまで拡大した工程順の断面概
念図
【図4】(A)従来例によるスキージを示す斜視図 (B)従来例の凹版にインキを充填する作業を示す断面
【符号の説明】
1 凹版 2 凹部パターン 3 インキ 4 スキージ 5 インキ汚れ 6 フッ素を含む化学吸着単分子膜 7 金属製スキージ 8 OH基 9 シロキサン単分子膜
フロントページの続き (72)発明者 美濃 規央 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小川 一文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 10/00 B41F 9/10 B41F 15/44

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スキージの表面にフッ素を含む化学吸着単
    分子膜を設けてなることを特徴とする撥水撥油性スキー
    ジ。
  2. 【請求項2】スキージの表面に部分的にフッ素を含む化
    学吸着単分子膜を設けてなることを特徴とする撥水撥油
    性スキージ。
  3. 【請求項3】スキージの表面に少なくともシロキサン系
    単分子膜を介してフッ素を含む化学吸着単分子膜を設け
    てなることを特徴とした撥水撥油性スキージ。
  4. 【請求項4】一端にクロロシラン基(SiCl n
    3-n n=1,2,3、Xは官能基)を有し他の一端にフ
    ッ化炭素基を有するクロロシラン系界面活性剤を溶かし
    た有機溶媒中にスキージを浸漬し、前記スキージの表面
    に前記クロロシラン系界面活性剤よりなるフッ素を含む
    化学吸着単分子膜を形成する撥水撥油性スキージの製造
    方法。
  5. 【請求項5】クロロシリル基を含む物質を混ぜた非水系
    溶媒とスキージとを接触させて前記スキージの水酸基と
    前記クロロシリル基を含む物質のクロロシリル基とを反
    応させて前記クロロシリル基を含む物質を前記スキージ
    の表面に析出させる工程と、非水系溶媒を用い前記スキ
    ージの表面に残った余分なクロロシリル基を含む物質を
    洗浄除去した後、水と反応させて前記スキージの表面に
    シロール基を含む物質よりなる単分子膜を形成する工程
    と、一端にクロロシラン基(SiCln3-n基、n=
    1,2,3、Xは官能基)を有し他の一端に直鎖状フッ化
    炭素基を含むクロロシラン系界面活性剤を前記スキージ
    の表面に化学吸着しフッ素を含む化学吸着単分子膜を累
    積する撥水撥油性スキージの製造方法。
  6. 【請求項6】クロロシリル基を含む物質としてSiCl
    4、またはSiHCl3,SiH2Cl2,Cl−(SiC
    2O)n−SiCl3(nは整数)を用いることを特徴
    とした請求項5記載の撥水撥油性スキージの製造方法。
  7. 【請求項7】一端にクロロシラン基を有し他の一端に直
    鎖状フッ化炭素基を含むクロロシラン系界面活性剤とし
    てCF3−(CF2n−R−SiXpCl3-pnは0ま
    たは整数、Rはアルキル基やC=C,C≡Cまたはシリ
    コンや酸素原子を含む官能基を表わすがなくともよい、
    XはHまたはアルキル基等の置換基、pは0または1ま
    たは2)を用いることを特徴とした請求項5記載の撥水
    撥油性スキージの製造方法。
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