JP4917275B2 - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、垂直記録方式で磁気記録動作を行う薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置に関する。
近年、ハードディスク装置の面記録密度が著しく向上している。特に最近ではハードディスク装置の面記録密度は、160〜200ギガバイト/プラッタに達し、更にそれを超える勢いである。これに伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。
薄膜磁気ヘッドは、記録方式により大別すると、ハードディスク(記録媒体)の記録面内(長手)方向に情報を記録する長手記録方式と、ハードディスクに形成する記録磁化の向きを記録面の垂直方向に形成してデータを記録する垂直記録方式とに分けることができる。このうち、垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドは長手記録方式に比べて格段に高い記録密度を実現できる上に、記録済のハードディスクが熱揺らぎの影響を受けにくいので、長手記録方式よりも有望視されている。
従来の垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドは、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されている。
ところで、垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドはハードディスクの内周や外周の領域にデータを記録するときに、データを記録するトラックに対して、記録媒体(ハードディスク)に対向する媒体対向面(エアベアリング面、ABSともいう)の側に配置された磁極端部がある角度での傾き(Skew Angle)を生じる。垂直記録方式の磁気ヘッド(perpendicular magnetic recording head:以下「PMR」ともいう)で書き込み能力が高い場合は、このSkew Angleが生じることによって、隣接するトラック同士の間に余分なデータを記録してしまう、いわゆる書きにじみと呼ばれる問題があった。この書きにじみが生じると、サーボ信号の検出や、再生波形のS/N比に悪影響を及ぼす。そのため、従来のPMRは、主磁極層におけるABS側の磁極端部を一方向に向って漸次幅の狭まるベベル形状にしている(この点に関しては、例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
米国特許第6,504,675号明細書 米国特許第4,656,546号明細書 米国特許第4,672,493号明細書 特開2004−94997号公報 特開2003−242607号公報 特開2003−203311号公報
従来のPMRの中には、例えば図22(A),(B),(C)に示すような構造を有する薄膜磁気ヘッド400があった。この薄膜磁気ヘッド400は、絶縁層401上に形成された下部ヨーク層402と、ベベル形状を有し、ABS404の側に配置された磁極端部を有する主磁極層403と、主磁極層403と磁気的に連結され、ABS404の側で記録ギャップ層405を挟んで、主磁極層403と対向するライトシールド(Write shield)層406と、薄膜コイル407とを有している。また、薄膜コイル407がフォトレジスト408により互いに絶縁され、主磁極層403と、ライトシールド層406とを連結する連結部409の周りに平面渦巻き状に巻回されている。
薄膜磁気ヘッド400では、記録ギャップ層405により、データの記録が行われる。また、磁極端部のABS404における薄膜コイル407に近い方の横幅W41がトラック幅になり、その横幅W41に対応して、ハードディスクの記録密度が決まるようになっている。さらに、ライトシールド層406におけるABS404からフォトレジスト408までの距離によりスロートハイトTHが決まるようになっている。
一方、薄膜磁気ヘッド400のようなPMRでは、記録密度を向上させるためトラック幅をより狭くしたものが求められている。しかも、オーバーライト特性が良好で、記録媒体に記録されているデータに別のデータを上書きしてしまうことがないようにするのが望ましい。そのためには、下部ヨーク層402がABS404にできるだけ近づいた構造にするのが望ましい。
しかしながら、薄膜磁気ヘッド400では、下部ヨーク層402の次に主磁極層403が形成されるため、磁極端部をベベル形状にして主磁極層403を形成するときに、下部ヨーク層402が影響を受けて図に示すネックハイト(neck hight)hnが現れ、トラック幅に対応した幅の狭い部分がネックハイトhnの分だけ長くなり、設計した長さからずれる(shift)おそれがあった。そのため、図に示すd1が0.1〜0.3μmになるように、下部ヨーク層402をABS404から離して形成しなければならず、ABS404に近い箇所の磁気量(磁気ボリュームともいう)を大きくすることが困難であった。したがって、薄膜磁気ヘッド400では、オーバーライト特性を良好にすることが難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、オーバーライト特性を良好にすることが可能な構造を備えた薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくともライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、薄膜コイルおよびライトシールド層が主磁極層の後に積層された構成を有し、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、その上部ヨーク磁極層が主磁極層の薄膜コイルに近い側に接合され、上部ヨーク磁極層は、薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ媒体対向面に最も近い位置に媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、その平坦な部分全体が媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて平坦な部分全体がライトシールド層の媒体対向面に沿った面と対向している薄膜磁気ヘッドを特徴とする。
この薄膜磁気ヘッドは、主磁極層の薄膜コイルに近い側に、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きくて薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成された上部ヨーク磁極層が接合されている。
また、薄膜磁気ヘッドは、ライトシールド層が媒体対向面において記録ギャップ層を挟んで磁極端部に対向し、かつ上部ヨーク磁極層の薄膜コイル側の端面と端面が同じ高さに形成されているシールド端部を有するようにすることができる。
この薄膜磁気ヘッドは、シールド端部が記録媒体からの磁気のリターンを吸収する。
さらに、上部ヨーク磁極層は、平坦な部分の両端が主磁極層の周辺部分よりも外側に配置され、ライトシールド層は、シールド端部と同じ磁性材を用いて形成されているシールド部を有し、そのシールド部は、薄膜コイルよりも媒体対向面側においてシールド端部に接続され、かつ薄膜コイルよりも媒体対向面から離れた位置において上部ヨーク磁極層に接続されているようにするとよい。
また、主磁極層と、上部ヨーク磁極層とが互いに飽和磁束密度の異なる磁性材を用いて形成され、上部ヨーク磁極層の飽和磁束密度よりも、主磁極層の飽和磁束密度が高く設定され、シールド端部と、上部ヨーク磁極層とが互いに飽和磁束密度の異なる磁性材を用いて形成され、上部ヨーク磁極層の飽和磁束密度よりも、シールド端部の飽和磁束密度が低く設定されているようにするとよい。
こうすると、磁極端部の飽和磁束密度を高く設定でき、磁極端部におけるトラック幅を狭めても、磁束の飽和を生じ難くすることができる。
また、主磁極層に接し、Ta,W,Mo,TiW,TiN,Cr,NiCr,Ru,SiNからなる高引張力膜を更に有することが好ましい。
この高引張力膜によって、書き込み終了後における主磁極層の残留磁化の方向を媒体対向面に沿った方向に保つことができる。
さらに、シールド端部と上部ヨーク磁極層との間に、AL−CVDによる絶縁膜が形成されているとよい。
上部ヨーク磁極層は、媒体対向面に近い側に横幅を拡張した拡張領域が形成されていてもよい。
そして、本発明は、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくともライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとを、薄膜コイルおよびライトシールド層を主磁極層の後に積層して薄膜磁気ヘッドを製造する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、以下の(1)〜(5)に示す各工程を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供する。
(1)媒体対向面の側に磁極端部を有するように、絶縁層上に主磁極層を形成する工程と、
(2)主磁極層における媒体対向面から離れた側の部分が露出するようにして主磁極層上に記録ギャップ層を形成する工程と、
(3)主磁極層における記録ギャップ層で被覆されない箇所に接合し、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きくて媒体対向面に最も近い位置に媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、その平坦な部分全体が媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置される上部ヨーク磁極層と、媒体対向面において記録ギャップ層を挟んで磁極端部に対向し、媒体対向面に沿った面が平坦な部分と対向するシールド端部とを、それぞれの端面が同じ高さになるように一緒に形成する工程と、
(4)上部ヨーク磁極層に絶縁膜を介して接触するようにして薄膜コイルを形成する工程と、
(5)シールド端部に接続し、媒体対向面から離れた側で上部ヨーク磁極層に接続するように磁気シールド層を形成し、その磁気シールド層とシールド端部とを有するライトシールド層を形成する工程。
これらの各工程を経ることにより、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層が主磁極層に接合されている薄膜磁気ヘッドが得られる。
また、主磁極層と絶縁層との間に高引張力膜を形成する工程と更に有するようにするとよい。
こうすると、主磁極層に接する高引張力膜を有する薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
さらに、上記薄膜磁気ヘッドの製造方法では、主磁極層の表面に対するアニールを行う工程を更に有するようにするとよい。
このアニールを行うことにより、書き込み終了後における主磁極層内部の残留磁化の影響を低減することができる。
そして、本発明は基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、基台を固定するジンバルとを備え、薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくともライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、薄膜コイルおよびライトシールド層が主磁極層の後に積層された構成を有し、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、その上部ヨーク磁極層が主磁極層の薄膜コイルに近い側に接合され、上部ヨーク磁極層は、薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ媒体対向面に最も近い位置に媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、その平坦な部分全体が媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて平坦な部分全体がライトシールド層の媒体対向面に沿った面と対向しているヘッドジンバルアセンブリを提供する。
また、本発明は、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドジンバルアセンブリと、薄膜磁気ヘッドに対向する記録媒体とを備え、薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくともライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、薄膜コイルおよびライトシールド層が主磁極層の後に積層された構成を有し、主磁極層における記録ギャップ層よりも媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、その上部ヨーク磁極層が主磁極層の薄膜コイルに近い側に接合され、上部ヨーク磁極層は、薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ媒体対向面に最も近い位置に媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、その平坦な部分全体が媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて平坦な部分全体がライトシールド層の媒体対向面に沿った面と対向しているハードディスク装置を提供する。
以上詳述したように、本発明によれば、オーバーライト特性を良好にすることが可能な構造を備えた薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法並びにヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
第1の実施の形態
(薄膜磁気ヘッドの構造)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの構造について説明する。ここで、図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド300の薄膜コイルに交差する方向の断面図、図1(B)はABSを示す正面図である。図2は薄膜磁気ヘッド300における主磁極層10と、上部ヨーク磁極層20および第1のシールド部41を示した平面図、図3は主磁極層10と上部ヨーク磁極層20の接合部分を示す斜視図である。
第1の実施の形態にかかる薄膜磁気ヘッド300は、垂直記録方式の磁気ヘッドであって、記録媒体(ハードディスク)に対向する媒体対向面としてのABS30を有し、基板と、その基板に積層され、MR素子(磁気抵抗効果素子)等を備えた再生ヘッドと、記録ヘッドとを有している。なお、図1(A),(B)では絶縁層1に積層されている記録ヘッドを示しているが、基板と再生ヘッドとは図示を省略している。また、以下では薄膜磁気ヘッド300の主要部の構造について説明し、その他の部分の構造については後述する製造工程において説明する。
記録ヘッドは、主磁極層10、上部ヨーク磁極層20、記録ギャップ層24、ライトシールド(Write shield)層40および薄膜コイル100を有し、これらが図示しない基板上の絶縁層1に積層された構成を有している。
主磁極層10は、磁極端部11と、ヨーク部12とを有している。主磁極層10は、薄膜磁気ヘッド300によるデータの記録密度を高くするため、磁極端部11における後述する横幅W1を狭めた狭トラック幅構造になっているが、狭トラック幅構造にしても、磁束の飽和が起きないように、上部ヨーク磁極層20よりも、飽和磁束密度の高い磁性材(Hi-Bs材)が用いられている(詳しくは後述する)。
磁極端部11はABS30の側に配置され、トラック幅を規定する一定の幅を備えたトラック幅規定部を有している。磁極端部11は図1(B)に示すように、ABS30において、ABS30に沿った方向における薄膜コイル100に近い方の横幅がW1で、薄膜コイル100から離れた方の横幅がW2であり、横幅が薄膜コイル100から離れるにしたがい漸次狭まるベベル形状になっている(W1>W2であり、横幅W1がトラック幅になる)。そして、磁極端部11の奥行き(ABS30からの距離)がスロートハイトTHに対応するようになっている(本実施の形態では、スロートハイトTHは0.1〜0.3μm程度、好ましくは0.2μmになっている)。
ヨーク部12は主磁極層10における記録ギャップ層24よりもABS30から離れた部分であって、磁極端部11よりもABS30から離れた箇所に配置されている。このヨーク部12はABS30から離れるにしたがい漸次幅の広がる可変幅領域と、幅一定の定幅領域とを有し、薄膜コイル100に近い側の表面に上部ヨーク磁極層20が接合されている。
上部ヨーク磁極層20は、ABS30から奥行きD(約0.5〜1.0μm)だけ離れた位置に配置され、横幅がABS30から離れるにしたがい漸次広がる可変幅領域21と、横幅が一定の定幅領域22とを有し、その全体がヨーク部12の大きさよりも大きい大きさ(面積)を有している。また、上部ヨーク磁極層20はヨーク部12が内側に納まるようにして、ヨーク部12の薄膜コイル100に近い側の表面に接合されている。つまり、上部ヨーク磁極層20は、その周辺部分がヨーク部12よりも外側に配置されるようにして、ヨーク部12に接合されている。なお、ヨーク部12よりも外側にはみ出す部分の横幅W3は0.5μm程度になっている。
そして、上部ヨーク磁極層20は、ABS30から離れた部分において、ライトシールド層40が磁気的に連結されており、ライトシールド層40とともに連結部44を形成している。
記録ギャップ層24は、主磁極層10と、ライトシールド層40の後述する第1のシールド部41との間に形成されている。
ライトシールド層40は第1のシールド部41と、第2のシールド部42と、第3のシールド部43とを有している。第1のシールド部41は、本発明におけるシールド端部であって、ABS30において、記録ギャップ層24を挟んで主磁極層10の磁極端部11と対向しており、ABS30に交差する方向の奥行きにより、スロートハイトTHが決まるように形成されている(図2参照)。また、第1のシールド部41は、上部ヨーク磁極層20の薄膜コイル100に近い側の端面20aと互いに同じ高さに形成されている端面41aを有し(図3参照)、この端面41aに第2のシールド部42が接続されている。
第2のシールド部42は第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20とに薄膜コイル100に近い側から接続するように形成され、薄膜コイル100の厚さと同等の高さを有している。第3のシールド部43は第2のシールド部42に接続され、絶縁層32を介して薄膜コイル100およびフォトレジスト101を被覆するようにして形成されている。
薄膜コイル100は、それぞれ絶縁層31,32を介して、上部ヨーク磁極層20およびライトシールド層40に対して絶縁された状態で、第2のシールド部42の回りに平面渦巻き状に巻回されている。
以上のような構成を有する薄膜磁気ヘッド300は、上部ヨーク磁極層20が主磁極層10における薄膜コイル100に近い側の表面に接合され、主磁極層10よりも後に形成されるようになっている(詳しくは後述する)。そのため、上部ヨーク磁極層20よりも先に磁極端部11がすでに形成されてしまうので、上部ヨーク磁極層20が磁極端部11を形成する工程の影響を受けることはなく、形状が変わるようなことはない。したがって、トラック幅を有する幅の狭い部分の長さは磁極端部11によって決まり、設計した長さからずれることなく、想定したとおりの長さに設定できる。よって、上部ヨーク磁極層20をABS30に近づけて形成することができる。その上、上部ヨーク磁極層20は大きさが主磁極層10のヨーク部12よりも大きく、磁気量(磁気ボリュームともいう)が大きくなっている。
したがって、薄膜磁気ヘッド300は、ABS30の近くに磁気量の多い上部ヨーク磁極層20を配置することができ、ABS30の近くにおける磁気量を多くすることができる。よって、薄膜磁気ヘッド300は、オーバーライト特性を良好にすることが可能な構造を有している。
また、薄膜磁気ヘッド300は、上部ヨーク磁極層20と端面が互いに同じ高さに形成されている第1のシールド部41を有し、その第1のシールド部41がABS30において、記録ギャップ層24を挟んで磁極端部11に対向するように配置されている。この第1のシールド部41によって、記録媒体からの磁気のリターンを吸収することができ、余分の磁気が漏れないようにすることができる。これにより、上部ヨーク磁極層20をABS30に近づけて形成してもオーバーライト特性を良好に保つことができ、ATE(Adjacent Track Erase)を防止することもできる。
そして、データの記録密度を高くするため、磁極端部11における横幅W1を狭めて狭トラック幅構造とし、さらに磁束の飽和が起きないように、主磁極層10を上部ヨーク磁極層20よりも、飽和磁束密度の高い磁性材を用いて形成している。
この点について、図16(A),(B),(C)を参照して説明する。図16(A),(B)は、薄膜磁気ヘッド300と異なる製造工程で製造した薄膜磁気ヘッド303,304を示す断面図および正面図であり、図16(C)は主磁極層10および上部ヨーク磁極層20を内部の磁化の方向とともに示す平面図である。薄膜磁気ヘッド303,304は、それぞれ後述する薄膜磁気ヘッド301,302と比較して、記録ギャップ層24の大きさが相違している。
主磁極層10は、磁性材の飽和磁束密度が上部ヨーク磁極層20の飽和磁束密度よりも高いので、磁歪λを小さくすることが難しい。そのため、磁化msの方向がABS30に沿った方向に揃えてあっても、主磁極層10の書き込み終了後における残留磁化mrの向きがABS30側を向き、ABSに沿った方向とは異なる方向(異方向)を向いてしまいやすい。
しかし、薄膜磁気ヘッド300では、上部ヨーク磁極層20について、主磁極層10よりも飽和磁束密度の低い磁性材を用いて磁歪λを小さくできるようにしているから、上部ヨーク磁極層20の書き込み終了後における残留磁化の方向が異方向を向かないようにすることができる。
そして、このような上部ヨーク磁極層20が、主磁極層10に接合されているため、図16(C)に示すように、主磁極層10の書き込み終了後における残留磁化mrの方向が上部ヨーク磁極層20における磁化によって矯正され、異方向を向かないようになっている。
つまり、上部ヨーク磁極層20を主磁極層10に接合することによって、書き込み終了後における主磁極層10の残留磁化mrの方向を上部ヨーク磁極層20における磁化によって矯正している。そのため、残留磁化mrによる漏れ磁束によって、既にハードディスクに書き込まれているデータが消去されるようなことはない。したがって、薄膜磁気ヘッド300は記録密度を向上させながら、ポールイレージャーの発生を効果的に防止できるようにもなっている。なお、ポールイレージャーとは、最大保持力(Coercivity)Hcの大きい記録媒体(ハードディスク)にデータを書込みした後、薄膜コイルに記録電流(write current)を流していないにもかかわらず、漏れ磁束がABSからハードディスクに流れて他のデータを消去してしまう現象である。
(薄膜磁気ヘッドの製造方法)
次に、上述の図1(A),(B)〜図3と、図4(A),(B)〜図8(A),(B)を参照して、上述の構造を有する第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド300の製造方法について説明する。
ここで、図4(A),(B)〜図8(A),(B)は、それぞれ図1(A),(B)に対応する各製造工程における断面を示している。
本実施の形態に係る製造方法では、まず、例えばアルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al・TiC)よりなる図示しない基板の上に、MR素子(磁気抵抗効果素子)等を備えた再生ヘッドを積層した上で、その再生ヘッドと記録ヘッドとを分離する絶縁層1を例えば約0.2〜0.3μmの厚さで形成する。
次に、絶縁層1にフォトレジストを塗布した上で、所定のフォトマスクを用いたパターニングを行い、ABS30において、7〜10°のテーパー角を備えたレジストパターンを形成する。そのレジストパターンを用いて、約0.6〜0.8μmの厚さで、飽和磁束密度が2.3T〜2.4Tの高い飽和磁束密度を有するCoFeまたはCoNiFeを磁性材に用いてめっきを行い、ABS30の側に磁極端部11を有するようにして主磁極層10を形成する。続いて、めっきを行うために形成した電極膜(図示せず)を除去すると、図4(A),(B)に示すようになる。このとき、めっき層は約0.7μmの厚さで形成する。
次に、積層体の全面にアルミナ(Al)からなる絶縁部33を例えば0.5〜1.0μmの厚さで形成し、図5(A),(B)に示すように、主磁極層10の高さ(絶縁部33の厚さ)が0.2〜0.25μm程度になるように、その表面を例えば化学機械研摩(以下「CMP」という)により研摩して、表面の平坦化処理を行う。すると、図5(A),(B)に示すように、主磁極層10の存在しない箇所に絶縁部33が入り込んだ状態が得られる。
ここで、CMPにより研摩した後、またはCMPにより研摩する前に、200〜260℃で、主磁極層10のうち、少なくとも磁極端部11の表面に対するアニール(anneal)を行うとよい。このアニールを行うことにより、書き込み終了後における磁極端部11内部の残留磁化の影響を低減することができる。なお、このアニールは、後述する記録ギャップ層24の形成後に行ってもよい。
続いて、積層体の上面全体を覆うように、記録ギャップ層24を形成するための被膜を400〜500Åで形成する。この被膜の材料は、アルミナ等の絶縁材料でもよいし、Ru,NiCu,Ta,W,Cr,Al,Si等の非磁性金属材料でもよい。そして、ABS30側の領域を残し、かつ主磁極層10におけるABS30から離れた側の部分が露出するように(ここで、露出する部分が前述のヨーク部12になる)その被膜を選択的にエッチングする。すると、図6(A),(B)に示すように記録ギャップ層24が形成される。
また、積層体の全面にめっき法により、飽和磁束密度が1.0〜1.6TのNiFeまたは飽和磁束密度が1.9〜2.1Tで、磁歪λおよび最大保持力Hcが小さいCoNiFeを磁性材に用いて、0.3〜1.0μm程度の厚さで上部ヨーク磁極層20と、第1のシールド部41とを同じ工程で一緒に形成する。上部ヨーク磁極層20は主磁極層10の記録ギャップ層24で被覆されない箇所に接合するように形成し、第1のシールド部41は記録ギャップ層24のABS30側に接続するように形成する。また、上部ヨーク磁極層20と、第1のシールド部41とは、後続の工程でそれぞれの端面が互いに同じ高さになるようにして形成される。また、第1のシールド部41は、ABS30において記録ギャップ層24を挟んで磁極端部11と対向するようにして、スロートハイトTHを決める位置に形成する。
上部ヨーク磁極層20および第1のシールド部41は、CoNiFeや、NiFeを磁性材に用いてめっき法で形成すればよい。また、FeN,FeCoZrO,FeAlN等の磁性材(各磁性材は磁歪λおよび最大保持力Hcが小さく、飽和磁束密度が1.9〜2.0T)を用いてスパッタ法により被膜を形成した上で、その被膜に反応性イオンエッチング(以下「RIE」という)またはイオンビームエッチング(以下「IBE」という)を施して形成してもよい。
次に、図7(A),(B)に示すように、積層体の全面にアルミナ(Al)からなる絶縁膜34を例えば1.0〜1.5μmの厚さで形成する。また、第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20の厚さが0.3〜0.8μm程度になるように、その表面をCMPにより研摩して、表面の平坦化処理を行う。この表面の平坦化処理によって、第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20とが同じ高さの端面を有するようになる。
続いて、積層体の全面にアルミナ(Al)からなる絶縁膜を0.2μm程度の厚さで形成し、第2のシールド部42を形成すべき箇所(第1のシールド部41に接続可能な箇所と上部ヨーク磁極層20に接続可能な箇所)に開口部を設ける。これによって、薄膜コイル100と、上部ヨーク磁極層20とがショートしないように絶縁するための絶縁膜31が得られる。
さらに続いて、絶縁膜31の上に、導電性材料からなる電極膜(図示せず)およびフォトリゾグラフィにより、フレームを形成した上で、電極膜を用いた電気めっきを行い、Cuよりなるめっき層を形成する。このめっき層およびその下の電極膜が薄膜コイル100になる。薄膜コイル100は、絶縁膜31を介して上部ヨーク磁極層20に接触するように形成される。
次に、図示しないが、フォトリゾグラフィによってフレームを形成の上、フレームめっき法によって、本発明の磁気シールド層となる第2のシールド部42を形成する。第2のシールド部42は、第1のシールド部41と同じ磁性材を用いる。なお、この第2のシールド部42と、薄膜コイル100とは、順序を逆にして形成してもよい。
さらに、図8(A),(B)に示すように、積層体の全面を覆うようにフォトレジスト101を塗布して、さらにその上に、アルミナ(Al)からなる絶縁膜を形成した後、表面全体をCMPにより研摩して、表面の平坦化処理を行う。この場合、薄膜コイル100と第2のシールド部42の厚さを2.0〜2.5μm程度になるように、その表面をCMPにより研摩する。
さらに続いて、積層体の全面を覆うようにアルミナ(Al)からなる絶縁膜を0.2μm程度の厚さで形成したのち、第2のシールド部42が形成されている箇所に開口部を設ける。これによって、薄膜コイル100と、第3のシールド部43とをショートしないように絶縁するための絶縁膜32が得られる。
次に、本発明の磁気シールド層となる第3のシールド部43を2〜3μm程度の厚さで形成すると、記録ギャップ層24を介して磁極端部11と対向し、上部ヨーク磁極層20に接続されるようにしてライトシールド層40が形成され、図1(A)、(B)に示す薄膜磁気ヘッド300が得られる。こうして得られる薄膜磁気ヘッド300は上述の構成を有するから、オーバーライト特性を良好にすることができるようになっている。
(変形例1)
上述の製造工程は、次のように変更することができる。すなわち、図6(A),(B)に示すように、第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20を形成した後で、第2のシールド部42よりも先に、絶縁膜31を介して薄膜コイル100を形成する。次に、薄膜コイル100を被覆するようにしてフォトレジスト101を形成する。さらに、フォトレジスト101を被覆し、第1のシールド部41および上部ヨーク磁極層20に接続されるようにして、本発明の磁気シールド層となる第2のシールド部42を形成する。すると、図14(A),(B)に示すように、第1のシールド部41と第2のシールド部42とを有し、第3のシールド部43を備えないライトシールド層40を有する薄膜磁気ヘッド301が得られる。
この薄膜磁気ヘッド301は、第3のシールド部43を備えない点で薄膜磁気ヘッド300と異なるが、他は同じ構成を有し、薄膜磁気ヘッド300と同様の作用効果を奏する。また、第3のシールド部43を第2のシールド部42とは別に製造するための工程を要しないため、製造工程を簡略化することができる。
(変形例2)
また、図15(A),(B)に示す薄膜磁気ヘッド302のように、絶縁層1と主磁極層10との間に、主磁極層10に接するテンシル膜15を有するようにしてもよい。このテンシル膜15は、Ta,W,Mo,TiW,TiN,Cr,NiCr等からなり、200MPa以上の高い引張力を加えて形成された高引張力膜である。テンシル膜15を設けると、主磁極層10の書き込み終了後における残留磁化mrの方向をABS30に沿った方向に保つことができる。よって、薄膜磁気ヘッド302は、ポールイレージャーの発生を効果的に防止することができるようになっている。
(変形例3)
さらに、図20に示すように、上部ヨーク磁極層20における可変幅領域21について、ABS30に近い側の横幅を拡張して拡張領域23(図20に示すW4が0.5〜3.0μm程度の幅を有する)を設けることができる。このようにして、上部ヨーク磁極層20に拡張領域23を設けると、上部ヨーク磁極層20におけるABS30付近の磁気量をより多くすることができるので、オーバーライト特性を一層良好にすることが可能となる。
第2の実施の形態
次に、図9(A),(B)を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドについて説明する。図9(A)は本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド310の薄膜コイルに交差する方向の断面図、図9(B)はABSを示す正面図である。
(薄膜磁気ヘッドの構造)
第2の実施の形態にかかる薄膜磁気ヘッド310は、上述した薄膜磁気ヘッド300と比較して、主として、テンシル膜15と同様のテンシル膜16を有する点と、絶縁膜34の代わりに絶縁膜35、36を有する点とで異なり、その他は一致している。なお、以下の説明は相違点について行い、共通点についての説明は省略ないし簡略化する。
テンシル膜16は、絶縁層1と主磁極層10との間に、主磁極層10に接するようにして形成されている。そのため、薄膜磁気ヘッド310では、テンシル膜16を有することによって、主磁極層10の書き込み終了後における残留磁化mrの方向をABS30に沿った方向に保つことができ、ポールイレージャーの発生を効果的に防止できるようになっている。絶縁膜35、36は記録ギャップ層24における第1のシールド部41よりもABS30から離れた位置に形成されている。
このような構成を有する薄膜磁気ヘッド310も、薄膜磁気ヘッド300と同様の主磁極層10と、上部ヨーク磁極層20とを有するので、ABS30の近くにおける磁気量を多くすることができ、オーバーライト特性を良好にすることが可能な構造を有している。
また、薄膜磁気ヘッド300と同様の第1のシールド部41を有するので、第1のシールド部41によって、記録媒体からの磁気のリターンを吸収でき、余分の磁気が漏れないようにすることができる。これにより、オーバーライト特性を良好に保つことができ、ATEを防止することもできる。
(薄膜磁気ヘッドの製造方法)
次に、上述の図9(A),(B)とともに、図10(A),(B)〜図13(A),(B)を参照して、上述の構造を有する第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド310の製造方法について説明する。図10(A),(B)〜図13(A),(B)はそれぞれ図9(A),(B)に対応する各製造工程における断面を示している。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、図示しない基板の上に絶縁層1を例えば約0.2〜0.3μmの厚さで形成する。
続いて、図10(A),(B)に示すように、絶縁層1の上に、500Å〜1000Åの厚さでテンシル膜16を形成する。
次に、磁極端部11とヨーク部12を有する主磁極層10を第1の実施の形態と同様の手順で形成する。なお、図9(A),(B)〜図13(A),(B)では、磁極端部11とヨーク部12を有する主磁極層10を形成するためのめっきに用いるシード層17を図示している。
次いで、第1の実施の形態と同様の手順で絶縁部33を形成した上で、CMPにより研磨すると、図11(A),(B)に示すように、主磁極層10の存在しない箇所に絶縁部33が入り込んだ状態が得られる。本実施の形態でも、CMPにより研摩した後、または研摩する前、あるいは記録ギャップ層24の形成後に第1の実施の形態と同様のアニールを行うとよい。
続いて、図12(A),(B)に示すように、記録ギャップ層24、第1のシールド部41および上部ヨーク磁極層20を第1の実施の形態と同様の手順で形成する。
さらに、図13(A),(B)に示すように、AL−CVDによって、1000〜3000Åのアルミナ(Al)からなる被膜を形成し、これによって、第1のシールド部41と、上部ヨーク磁極層20との間の隙間に入り込ませるようにして、絶縁膜35,36を形成する。このAL−CVDは、良好なステップカバレッジを有するので、第1のシールド部41と、上部ヨーク磁極層20との間の狭いスペースにキーホールが生じないようにして、絶縁膜35,36を形成することができる。なお、絶縁膜35,36はALE(atomic layer epitaxy:原子層エピタキシー)により形成された厚さ0.1〜0.5μm程度のアルミナ(Al)の被膜でもよい。このアルミナ(Al)絶縁膜35,36は減圧中で180−220℃の温度で、H0、NまたNO,Hと、薄膜形成用のAL(CHまたはALCLとが交互に断続的に噴射されることによって形成されるアルミナCVD膜となっている。
続いて絶縁膜35,36の表面を厚さが0.3〜0.5μm程度になるようにCMPにより研摩した上で、第2のシールド部42を形成すべき箇所に開口部を設ける。すると、絶縁膜31が得られる。また、第1の実施の形態と同様の手順で薄膜コイル100および第2のシールド部42を形成する。
さらに、その上に、アルミナ(Al)からなる絶縁膜32を3〜4μmの厚さで形成した後、表面全体をCMPにより研摩して表面の平坦化処理を行う。この場合、第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20の厚さを2.0〜2.5μm程度になるように、その表面をCMPにより研摩する。これ以降の工程を第1の実施の形態と同様の手順で実行すると、図9(A),(B)に示すような薄膜磁気ヘッド310が得られる。
第3の実施の形態
次に、図17を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドについて説明する。図17は本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド320の薄膜コイルに交差する方向の断面図である。
(薄膜磁気ヘッドの構造)
第3の実施の形態にかかる薄膜磁気ヘッド320は、上述した薄膜磁気ヘッド310と比較して、テンシル膜16を有しない点と、第1のシールド部41の材質が異なる点とで相違し、その他は一致している。なお、以下の説明は相違点について行い、共通点についての説明は省略ないし簡略化する。
上述の薄膜磁気ヘッド300,310では、上部ヨーク磁極層20と、第1のシールド部41とを同じ磁性材を用いて同じ工程で一緒に形成しているため、第1のシールド部41の磁性材の飽和磁束密度は上部ヨーク磁極層20の飽和磁束密度と同じになっている。
しかし、書き込み終了後における残留磁化の影響を少なくするには、ABS30側に設けられる第1のシールド部41の飽和磁束密度を低くすることが望ましい。そこで、第1のシールド部41と上部ヨーク磁極層20をそれぞれ別の磁性材を用いて形成し、第1のシールド部41の飽和磁束密度を少なくとも主磁極層10よりも、好ましくは上部ヨーク磁極層20よりも低くするようにしている。
ここで、第1のシールド部41の磁性材は、飽和磁束密度が1.6TのNiFeのほか、1.0TのNiFe(80%:20%)にするとよい。あるいは第1のシールド部41の磁性材は、飽和磁束密度が1.9TのCoNiFeとし、主磁極層10の飽和磁束密度を2.3T〜2.4Tの高い飽和磁束密度を有するCoFeまたはCoNiFeとし、上部ヨーク磁極層20の飽和磁束密度を主磁極層10と同じか、少し低く(例えば1.9T程度)するとよい。
(薄膜磁気ヘッドの製造方法)
次に、上述の図17とともに、図18,19を参照して、上述の構造を有する第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド320の製造方法について説明する。
薄膜磁気ヘッド320は、図18、19に示すように、第2の実施の形態と同様に、主磁極層10および絶縁層33を形成したのち、記録ギャップ層24を形成する。さらに続いて、上述したとおり、少なくとも主磁極層10よりも、好ましくは上部ヨーク磁極層20よりも飽和磁束密度が低い磁性材(例えば、飽和磁束密度が1.0TのNiFe(80%:20%))を用いて、ABS30において記録ギャップ層24を挟んで磁極端部11と対向するようにして、スロートハイトTHを決める位置に第1のシールド部41を形成する。
続いて、図19に示すように、主磁極層10の記録ギャップ層24で被覆されない箇所に接合するようにして、上部ヨーク磁極層20を形成する。この後の工程は、第2の実施の形態の場合と同様にして行う。
なお、薄膜磁気ヘッド320はテンシル膜16を有しないが、もちろん、テンシル膜16を有してもよいし、テンシル膜16を形成する工程を有してもよい。また、磁極層10のうち、少なくとも磁極端部11の表面に対するアニール(anneal)を行うとよい。
さらに、本発明は、誘導型電磁変換素子のみを有する記録専用のヘッドにも適用することができ、誘導型電磁変換素子によって記録と再生を行う薄膜磁気ヘッドにも適用することができる。
(ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置の実施の形態)
次に、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置の実施の形態について説明する。
図21は、上述の薄膜磁気ヘッド300を備えたハードディスク装置201を示す斜視図である。ハードディスク装置201は、高速回転するハードディスク(記録媒体)202と、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA:Head Gimbals Assembly)215とを有している。ハードディスク装置201は、HGA215を作動させて、ハードディスク202の記録面に、磁気情報の記録および再生を行う装置である。ハードディスク202は、複数枚(図では3枚)のディスクを有している。各ディスクは、それぞれの記録面が薄膜磁気ヘッド100に対向している。HGA215は、薄膜磁気ヘッド100が形成された基台を有するヘッドスライダ211を搭載したジンバル212と、ジンバル212を支えるサスペンションアーム213とがディスクの各記録面に配置され、支軸214の回りに図示しない例えばボイスコイルモータによって回転可能になっている。そして、HGA215を回転させると、ヘッドスライダ211がハードディスク202の半径方向、すなわち、トラックラインを横切る方向に移動する。
このようなHGA215およびハードディスク装置201はいずれも薄膜磁気ヘッド300を有するから、オーバーライト特性を良好にすることができるようになっている。なお、HGA215およびハードディスク装置201が、第2、第3の実施形態における薄膜磁気ヘッドを有するときも、オーバーライト特性を良好にすることができるようになっている。
(A)は本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの薄膜コイルに交差する方向の断面図、(B)はABSを示す正面図である。 薄膜磁気ヘッドにおける主磁極層と、上部ヨーク磁極層およびライトシールド層を示した平面図である。 主磁極層における上部ヨーク磁極層との接合部分を示す斜視図である。 (A),(B)は、第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを製造する工程における図1(A),(B)に対応する断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図4(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図5(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図6(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図7(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A)は本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの薄膜コイルに交差する方向の断面図、(B)はABSを示す正面図である。 (A),(B)は、第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを製造する工程における図9(A),(B)に対応する断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図10(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図11(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ図12(A),(B)の後続の工程を示す断面図である。 (A),(B)は本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの変形例を示す図で、(A)は断面図、(B)はABSを示す正面図である。 (A),(B)は本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの別の変形例を示し、(A)は断面図、(B)はABSを示す正面図である。 (A),(B)は本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの別の変形例を示し、(A)は断面図、(B)はABSを示す正面図である。(C)は主磁極層と上部ヨーク磁極層を内部の磁化の方向とともに示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの薄膜コイルに交差する方向の断面図である。 第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを製造する工程における図17に対応する断面図である。 図18の後続の工程を示す断面図である。 薄膜磁気ヘッドにおける主磁極層と、別の上部ヨーク磁極層およびライトシールド層を示した平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを備えたハードディスク装置を示す斜視図である。 (A),(B)は従来の薄膜磁気ヘッドの一例を示し、(A)は断面図、(B)はABSを示す正面図である。
符号の説明
10…主磁極層、11…磁極端部
12…ヨーク部、20…上部ヨーク磁極層
15、16…テンシル膜
21…可変幅領域、23…拡張領域
24…記録ギャップ層、26…下部ヨーク磁極部
30…ABS、40…ライトシールド層
100…薄膜コイル、201…ハードディスク装置
215…ヘッドジンバルアセンブリ
300,302,303,304…薄膜磁気ヘッド
310,320…薄膜磁気ヘッド

Claims (12)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、前記媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして前記磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくとも前記ライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、前記薄膜コイルおよび前記ライトシールド層が前記主磁極層の後に積層された構成を有し、
    前記主磁極層における前記記録ギャップ層よりも前記媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、該上部ヨーク磁極層が前記主磁極層の前記薄膜コイルに近い側に接合され、
    前記上部ヨーク磁極層は、前記薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ前記媒体対向面に最も近い位置に前記媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、該平坦な部分全体が前記媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて前記平坦な部分全体が前記ライトシールド層の前記媒体対向面に沿った面と対向している薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記ライトシールド層は、前記媒体対向面において前記記録ギャップ層を挟んで前記磁極端部に対向し、かつ前記上部ヨーク磁極層の前記薄膜コイル側の端面と端面が同じ高さに形成されているシールド端部を有する請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記上部ヨーク磁極層は、前記平坦な部分の両端が前記主磁極層の周辺部分よりも外側に配置され、
    前記ライトシールド層は、前記シールド端部と同じ磁性材を用いて形成されているシールド部を有し、該シールド部は、前記薄膜コイルよりも前記媒体対向面側において前記シールド端部に接続され、かつ前記薄膜コイルよりも前記媒体対向面から離れた位置において前記上部ヨーク磁極層に接続されている請求項2記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記主磁極層と、前記上部ヨーク磁極層とが互いに飽和磁束密度の異なる磁性材を用いて形成され、前記上部ヨーク磁極層の飽和磁束密度よりも、前記主磁極層の飽和磁束密度が高く設定され、
    前記シールド端部と、前記上部ヨーク磁極層とが互いに飽和磁束密度の異なる磁性材を用いて形成され、前記上部ヨーク磁極層の飽和磁束密度よりも、前記シールド端部の飽和磁束密度が低く設定されている請求項2または3記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記主磁極層に接し、Ta,W,Mo,TiW,TiN,Cr,NiCr,Ru,SiNからなる高引張力膜を更に有する請求項1〜4のいずれか一項記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 前記シールド端部と前記上部ヨーク磁極層との間に、AL−CVDによる絶縁膜が形成されている請求項2〜5のいずれか一項記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 前記上部ヨーク磁極層は、前記媒体対向面に近い側に横幅を拡張した拡張領域が形成されている請求項1〜6のいずれか一項記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、前記媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして前記磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくとも前記ライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとを、前記薄膜コイルおよび前記ライトシールド層を前記主磁極層の後に積層して薄膜磁気ヘッドを製造する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記媒体対向面の側に前記磁極端部を有するように、絶縁層上に前記主磁極層を形成する工程と、
    前記主磁極層における前記媒体対向面から離れた側の部分が露出するようにして、前記主磁極層上に前記記録ギャップ層を形成する工程と、
    前記主磁極層における前記記録ギャップ層で被覆されない箇所に接合し、前記主磁極層における前記記録ギャップ層よりも前記媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きくて前記媒体対向面に最も近い位置に前記媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、該平坦な部分全体が前記媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置される上部ヨーク磁極層と、前記媒体対向面において前記記録ギャップ層を挟んで前記磁極端部に対向し、前記媒体対向面に沿った面が前記平坦な部分と対向するシールド端部とを、それぞれの端面が同じ高さになるように一緒に形成する工程と、
    前記上部ヨーク磁極層に絶縁膜を介して接触するようにして前記薄膜コイルを形成する工程と、
    前記シールド端部に接続し、前記媒体対向面から離れた側で前記上部ヨーク磁極層に接続するように磁気シールド層を形成し、該磁気シールド層と前記シールド端部とを有する前記ライトシールド層を形成する工程とを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 前記主磁極層と前記絶縁層との間に高引張力膜を形成する工程と更に有する請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 前記主磁極層の表面に対するアニールを行う工程を更に有する請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、前記基台を固定するジンバルとを備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、前記媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして前記磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくとも前記ライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、前記薄膜コイルおよび前記ライトシールド層が前記主磁極層の後に積層された構成を有し、前記主磁極層における前記記録ギャップ層よりも前記媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、該上部ヨーク磁極層が前記主磁極層の前記薄膜コイルに近い側に接合され、前記上部ヨーク磁極層は、前記薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ前記媒体対向面に最も近い位置に前記媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、該平坦な部分全体が前記媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて前記平坦な部分全体が前記ライトシールド層の前記媒体対向面に沿った面と対向しているヘッドジンバルアセンブリ。
  12. 薄膜磁気ヘッドを有するヘッドジンバルアセンブリと、前記薄膜磁気ヘッドに対向する記録媒体とを備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面の側に磁極端部を有する主磁極層と、前記媒体対向面の側において、記録ギャップ層を形成するようにして前記磁極端部に対向するライトシールド層と、少なくとも前記ライトシールド層の一部の周りに巻回された薄膜コイルとが積層された薄膜磁気ヘッドであって、前記薄膜コイルおよび前記ライトシールド層が前記主磁極層の後に積層された構成を有し、前記主磁極層における前記記録ギャップ層よりも前記媒体対向面から離れた部分の大きさよりも大きさが大きい上部ヨーク磁極層を有し、該上部ヨーク磁極層が前記主磁極層の前記薄膜コイルに近い側に接合され、前記上部ヨーク磁極層は、前記薄膜コイルに近い側の表面が平坦に形成され、かつ前記媒体対向面に最も近い位置に前記媒体対向面に沿って形成された平坦な部分を有し、該平坦な部分全体が前記媒体対向面から一定の距離離れた位置に配置されて前記平坦な部分全体が前記ライトシールド層の前記媒体対向面に沿った面と対向しているハードディスク装置。
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