JP2003203311A - 磁性層パターンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁性層パターンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JP2003203311A
JP2003203311A JP2001400754A JP2001400754A JP2003203311A JP 2003203311 A JP2003203311 A JP 2003203311A JP 2001400754 A JP2001400754 A JP 2001400754A JP 2001400754 A JP2001400754 A JP 2001400754A JP 2003203311 A JP2003203311 A JP 2003203311A
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magnetic layer
forming
magnetic
etching
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Yasuyuki Noritsuke
康之 乘附
Osamu Shiino
修 椎野
Yuichi Watabe
裕一 渡部
Tetsuya Roppongi
哲也 六本木
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成精度および量産性に優れた磁性層パター
ンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基礎磁性層上にバッファ層14を形成し
たのち、基礎磁性層をエッチングしてパターニングする
ことにより前駆磁性層を形成する。続いて、比較的大き
な照射角度θ2(=約60.0°±10.0°)からイ
オンビームを照射しながら前駆磁性層に局所的に追加エ
ッチングを施すことにより、磁極部分層13Aを形成す
る。バッファ層14の存在により、基礎磁性層のうちの
上端部近傍部分よりも下端部近傍部分が優先的にエッチ
ングされるため、記録トラック幅を規定することとなる
上端幅がW2,下端幅がW3をなす先端部13A1が形
成され、この先端部13A1の先端面が逆台形状をなす
ように磁極部分層13Aが高精度に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性層パターンの
形成方法、ならびに少なくとも書き込み用の誘導型磁気
変換素子を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められて
いる。ハードディスク装置に適用される磁気記録方式と
しては、例えば、信号磁界の向きを記録媒体の面内方向
(長手方向)とする長手記録方式と、信号磁界の向きを
記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直記録方式と
が知られている。現状は長手記録方式が広く利用されて
いるが、今後は長手記録方式に代わり垂直記録方式が有
望視されている。垂直磁気記録方式では、例えば、情報
を記録済みの記録媒体が熱揺らぎの影響を受けにくく、
かつ高い線記録密度を実現可能であるという利点が得ら
れるからである。
【0003】垂直記録方式を利用した記録態様として
は、例えば、一端側においてギャップを介して互いに対
向すると共に他端側において互いに磁気的に連結された
2つの磁性層よりなるリングヘッドを用いて、単層構成
の記録媒体に記録する態様や、ギャップが約1.0μm
〜5.0μm厚の単磁極ヘッドを用いて、軟磁性層およ
び記録層よりなる2層膜媒体に記録する態様などが提案
されている。これらのうち、単磁極ヘッドおよび2層膜
媒体を用いる態様は、例えば、磁界の垂直成分が効率よ
く得られるため、薄膜磁気ヘッドの性能向上を満たし得
るものとして注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、単磁極ヘッ
ドおよび2層膜媒体を用いた垂直記録を実現するために
は、主に2つの問題を解決する必要がある。
【0005】1つ目の問題は、ハードディスク装置の動
作時にサスペンション(スライダを支持するステンレス
製の板バネ)をトラック方向に移動させた際、記録媒体
の進行方向に対して単磁極ヘッドが僅かに傾いてしまう
現象、すなわちスキューに起因する弊害である。スキュ
ーが生じると、本来の書き込みトラック領域以外の隣接
トラック領域に不要な書き込みが行われ、これにより隣
接トラック領域に書き込まれていた情報が不当に上書き
される現象、すなわちサイドイレーズ(書きにじみ)が
生じてしまう。
【0006】スキューを解決する手法としては、既にい
くつかの提案がなされている。例えば、日経エレクトロ
ニクス2001年2月12日号(No.789)67頁
には、単磁極ヘッドのうちの一定幅を有する先端部分の
下方部を部分的に除去することにより、記録媒体に対向
する面(先端面)の面積を小さくし、サイドイレーズを
誘発する余分な信号磁界の発生を抑制する手法が掲載さ
れている。しかしながら、この単磁極ヘッドを形成する
ためには、例えば、記録媒体に対向する記録媒体対向面
(エアベアリング面)側から先端部分の下方部を部分的
に除去するために、量産性の低いFIB(Focused Ion
Beam)等のエッチング処理を施す必要があるものと推定
されるため、製造歩留りが十分でなく、かつエッチング
処理により単磁極ヘッドの周辺部がダメージを被る可能
性があるという問題がある。
【0007】また、例えば、先端部分の側方部を部分的
に除去し、単磁極ヘッドの先端面を台形状または逆台形
状とすることにより、余分な信号磁界の発生を抑制する
手法も提案されている。この手法については、例えば、
大木による特開平10−320720号公報により、ト
レーリングポール(すなわち単磁極ヘッド)の先端面を
台形状とする場合について開示されている。この単磁極
ヘッドによれば、スキューに起因する弊害を抑制しつ
つ、製造歩留りを確保することが可能になると思われ
る。しかしながら、この手法により垂直記録の実現が見
込まれるにも関わらず、上記公報には単磁極ヘッドの詳
細な製造工程が明記されておらず、その単磁極ヘッドが
実際に量産可能であるか否かは不明である。
【0008】なお、この手法を長手記録方式に適用する
技術も提案されており、例えば、上部磁気コアの先端面
を台形状とする場合について、岡田等によりWO98/
36410号公報に開示されており、また、上磁極の先
端面を台形状とすると共に下磁極の先端面を逆台形状と
する場合について、柴により特開2001−84515
号公報に開示されている。
【0009】2つ目の問題は、単磁極ヘッドの形成精度
に起因する弊害である。すなわち、垂直記録方式では、
リーディング側の磁極領域で記録処理が行われる長手記
録方式と異なり、トレーリング側の磁極領域で記録処理
が行われる。このため、単磁極ヘッドの製造工程では、
製造工程中において単磁極ヘッドがダメージを被ること
なく、その表面を可能な限り平坦に加工することが必要
となる。単磁極ヘッドの表面が平坦でないと、線記録密
度方向に対して記録精度が低下してしまうからである。
【0010】単磁極ヘッドに対するダメージを軽減し、
主に平坦性に係る単磁極ヘッドの形成精度を確保する手
法としては、例えば、纐纈により特開2000−339
622号公報に開示されている。この手法は、非磁性バ
ッファ層によって単磁極ヘッドの表面を覆うことによ
り、製造工程中における各種処理等の影響から単磁極ヘ
ッドを保護するものである。なお、大木によれば、この
手法を、上記した先端面が逆台形状の単磁極ヘッドに適
用する試みもなされている。しかしながら、この手法に
より単磁極ヘッドに対するダメージは軽減されるもの
の、単磁極ヘッドの形成精度は未だ十分とは言えない。
【0011】近年の急速な記録密度の増加に適用可能な
垂直記録方式を確立するためには、上記した2つの問題
を改善可能な技術開発が急務である。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、形成精度および量産性に優れた磁性
層パターンの形成方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る薄膜磁気ヘッドの製造方法は、記録媒体に対向する記
録媒体対向面およびその近傍において互いに対向する磁
極部分を有すると共に記録媒体対向面から離れた位置に
おいて互いに磁気的に連結された第1および第2の磁性
層と、互いに対向する磁極部分の間に配設されたギャッ
プ層と、第1および第2の磁性層の間にこれらの第1お
よび第2の磁性層から絶縁された状態で配設された薄膜
コイルとを備え、第2の磁性層が、記録媒体対向面から
この面より離れる方向に延在すると共に記録媒体の記録
トラック幅を規定するトラック幅規定部分を含む薄膜磁
気ヘッドを製造する方法であり、ギャップ層上に第2の
磁性層の前準備層としての基礎磁性層を形成する第1の
工程と、この基礎磁性層上にパターニング用のマスクを
選択的に形成する第2の工程と、このマスクが形成され
た基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁性層の延在面と直
交する方向に対して所定の角度をなす方向からイオンビ
ームを照射して、基礎磁性層を選択的にエッチングする
ことにより、第1の磁性層に近づくにしたがって幅が小
さくなるようにトラック幅規定部分を形成する第3の工
程とを含むようにしたものである。
【0014】本発明の第1の観点に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、まず、第1の工程において、ギャップ
層上に、第2の磁性層の前準備層としての基礎磁性層が
形成される。続いて、第2の工程において、基礎磁性層
上に、パターニング用のマスクが選択的に形成される。
最後に、第3の工程において、マスクが形成された基礎
磁性層に、少なくとも、基礎磁性層の延在面と直交する
方向に対して所定の角度をなす方向からイオンビームが
照射されて、基礎磁性層が選択的にエッチングされるこ
とにより、第1の磁性層に近づくにしたがって幅が小さ
くなるようにトラック幅規定部分が形成される。
【0015】本発明の第2の観点に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法は、記録媒体に対向する記録媒体対向面およ
びその近傍において互いに対向する磁極部分を有すると
共に記録媒体対向面から離れた位置において互いに磁気
的に連結された第1および第2の磁性層と、互いに対向
する磁極部分の間に配設されたギャップ層と、第1およ
び第2の磁性層の間にこれらの第1および第2の磁性層
から絶縁された状態で配設された薄膜コイルとを備え、
第2の磁性層が、記録媒体対向面からこの面より離れる
方向に延在すると共に記録媒体の記録トラック幅を規定
するトラック幅規定部分を含む薄膜磁気ヘッドを製造す
る方法であり、ギャップ層上に第2の磁性層の前準備層
としての基礎磁性層および基礎磁性層の形成材料よりも
エッチング速度が遅い非磁性材料よりなる非磁性バッフ
ァ層をこの順に積層する第1の工程と、この非磁性バッ
ファ層上にパターニング用のマスクを選択的に形成する
第2の工程と、これらのマスクおよび非磁性バッファ層
が形成された基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁性層の
延在面と直交する方向に対して所定の角度をなす方向か
らイオンビームを照射して基礎磁性層を選択的にエッチ
ングすることにより、第1の磁性層に近づくにしたがっ
て幅が小さくなるようにトラック幅規定部分を形成する
第3の工程とを含むようにしたものである。
【0016】本発明の第2の観点に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、まず、第1の工程において、ギャップ
層上に、第2の磁性層の前準備層としての基礎磁性層お
よび基礎磁性層の形成材料よりもエッチング速度が遅い
非磁性材料よりなる非磁性バッファ層がこの順に積層さ
れる。続いて、第2の工程において、非磁性バッファ層
上に、パターニング用のマスクが選択的に形成される。
最後に、第3の工程において、マスクおよび非磁性バッ
ファ層が形成された基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁
性層の延在面と直交する方向に対して所定の角度をなす
方向からイオンビームが照射されて、基礎磁性層が選択
的にエッチングされることにより、第1の磁性層に近づ
くにしたがって幅が小さくなるようにトラック幅規定部
分が形成される。
【0017】本発明の第1の観点に係る磁性層パターン
の形成方法は、所定の下地層上に磁性層パターンを形成
する方法であり、下地層上に磁性層パターンの前準備層
としての基礎磁性層を形成する第1の工程と、この基礎
磁性層上にパターニング用のマスクを選択的に形成する
第2の工程と、このマスクが形成された基礎磁性層に、
少なくとも、基礎磁性層の延在面と直交する方向に対し
て所定の角度をなす方向からイオンビームを照射して、
基礎磁性層を選択的にエッチングすることにより、下地
層に近づくにしたがってパターン幅が小さくなるように
磁性層パターンを形成する第3の工程とを含むようにし
たものである。
【0018】本発明の第1の観点に係る磁性層パターン
の形成方法では、まず、第1の工程において、下地層上
に、磁性層パターンの前準備層としての基礎磁性層が形
成される。続いて、第2の工程において、基礎磁性層上
に、パターニング用のマスクが選択的に形成される。最
後に、第3の工程において、マスクが形成された基礎磁
性層に、少なくとも、基礎磁性層の延在面と直交する方
向に対して所定の角度をなす方向からイオンビームが照
射されて、基礎磁性層が選択的にエッチングされること
により、下地層に近づくにしたがってパターン幅が小さ
くなるように磁性層パターンが形成される。
【0019】本発明の第2の観点に係る磁性層パターン
の形成方法は、所定の下地層上に磁性層パターンを形成
する方法であり、下地層上に磁性層パターンの前準備層
としての基礎磁性層および基礎磁性層の形成材料よりも
エッチング速度が遅い非磁性材料よりなる非磁性バッフ
ァ層をこの順に積層する第1の工程と、この非磁性バッ
ファ層上にパターニング用のマスクを選択的に形成する
第2の工程と、これらのマスクおよび非磁性バッファ層
が形成された基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁性層の
延在面と直交する方向に対して所定の角度をなす方向か
らイオンビームを照射して基礎磁性層を選択的にエッチ
ングすることにより、下地層に近づくにしたがってパタ
ーン幅が小さくなるように磁性層パターンを形成する第
3の工程とを含むようにしたものである。
【0020】本発明の第2の観点に係る磁性層パターン
の形成方法では、まず、第1の工程において、下地層上
に、磁性層パターンの前準備層としての基礎磁性層およ
び基礎磁性層の形成材料よりもエッチング速度が遅い非
磁性材料よりなる非磁性バッファ層がこの順に積層され
る。続いて、第2の工程において、非磁性バッファ層上
に、パターニング用のマスクが選択的に形成される。最
後に、第3の工程において、マスクおよび非磁性バッフ
ァ層が形成された基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁性
層の延在面と直交する方向に対して所定の角度をなす方
向からイオンビームが照射されて、基礎磁性層が選択的
にエッチングされることにより、下地層に近づくにした
がってパターン幅が小さくなるように磁性層パターンが
形成される。
【0021】本発明の第1の観点に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、第3の工程において、直交方向に対し
て55°±15°の角度をなす方向からイオンビームを
照射して基礎磁性層をエッチングする処理のみにより、
トラック幅規定部分を形成するようにしてもよい。
【0022】また、本発明の第1の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第3の工程が、マスクを用いて
基礎磁性層を選択的にエッチングしてパターニングする
ことにより、所定の形状を有する前駆磁性層を形成する
第1のエッチング工程と、引き続きマスクを用いて前駆
磁性層の追加エッチングを行うことにより、トラック幅
規定部分を形成する第2のエッチング工程とを含むよう
にしてもよい。この場合には、第1のエッチング工程に
おいて、直交方向に対して37.5°±7.5°の角度
をなす方向からイオンビームを照射することにより基礎
磁性層のパターニングを行い、第2のエッチング工程に
おいて、直交方向に対して60°±10°の角度をなす
方向からイオンビームを照射することにより前駆磁性層
の追加エッチングを行うようにしてもよいし、あるい
は、第1のエッチング工程において、反応性イオンエッ
チングを用いて基礎磁性層のパターニングを行い、第2
のエッチング工程において、直交方向に対して60°±
10°の角度をなす方向からイオンビームを照射するこ
とにより基礎磁性層の追加エッチングを行うようにして
もよい。
【0023】また、本発明の第1の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第1の工程において、スパッタ
リングにより基礎磁性層を形成するようにしてもよい。
【0024】また、本発明の第1の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第2の工程において、基礎磁性
層の形成材料よりもエッチング速度が遅い非磁性材料を
用いてマスクを形成するのが好ましい。この場合には、
めっき膜を成長させることによりマスクを形成するよう
にしてもよい。
【0025】また、本発明の第1の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第3の工程において、基礎磁性
層の延在面と直交する基準線を軸として基礎磁性層を所
定の角度で揺動させながら基礎磁性層のエッチングを行
うようにしてもよい。この場合には、180°±30°
の範囲内の角度で基礎磁性層を揺動させるようにするの
が好ましい。
【0026】本発明の第2の観点に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、第3の工程において、直交方向に対し
て55°±15°の角度をなす方向からイオンビームを
照射して基礎磁性層をエッチングする処理のみによりト
ラック幅規定部分を形成するようにしてもよい。
【0027】また、本発明の第2の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第3の工程が、マスクを用いて
非磁性バッファ層および基礎磁性層を選択的にエッチン
グしてパターニングすることにより、所定の形状を有す
る前駆磁性層を形成する第1のエッチング工程と、引き
続きマスクを用いて前駆磁性層の追加エッチングを行う
ことによりトラック幅規定部分を形成する第2のエッチ
ング工程とを含むようにしてもよい。この場合には、第
1のエッチング工程において、反応性イオンエッチング
を用いてバッファ層をパターニングする工程と、直交方
向に対して37.5°±7.5°の角度をなす方向から
のイオンビームを用いて基礎磁性層をパターニングする
工程とを行い、第2のエッチング工程において、直交方
向に対して60°±10°の角度をなす方向からイオン
ビームを照射することにより前駆磁性層に対する選択的
エッチングを行うようにしてもよいし、あるいは、第1
のエッチング工程において、反応性イオンエッチングを
用いて非磁性バッファ層および基礎磁性層のパターニン
グを行い、第2のエッチング工程において、直交方向に
対して60°±10°の角度をなす方向からイオンビー
ムを照射することにより基礎磁性層のパターニングを行
うようにしてもよい。
【0028】また、本発明の第2の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第1の工程において、スパッタ
リングにより基礎磁性層を形成するようにしてもよい。
【0029】また、本発明の第2の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第2の工程において、めっき膜
を成長させることによりマスクを形成するようにしても
よい。
【0030】また、本発明の第2の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第2の工程において、基礎磁性
層の形成材料よりもエッチング速度が遅い材料を用いて
マスクを形成するようにしてもよい。
【0031】また、本発明の第2の観点に係る薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第3の工程において、基礎磁性
層の延在面と直交する基準線を軸として基礎磁性層を所
定の角度で揺動させながら基礎磁性層のエッチングを行
うようにしてもよい。この場合には、180°±30°
の範囲内の角度で基礎磁性層を揺動させるようにするの
が好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】[第1の実施の形態]図1〜図11は、本
発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方
法を説明するものである。図1は本実施の形態に係る薄
膜磁気ヘッドの製造方法により製造される薄膜磁気ヘッ
ドの構成を表し、図2は図1に示した薄膜磁気ヘッドの
要部(主磁極)の斜視構成を拡大して表している。ま
た、図3〜図7は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの
製造工程における各工程の断面構成を表し、図8〜図1
1は図4〜図7に示した断面構成にそれぞれ対応する斜
視構成をそれぞれ表している。なお、図1において、
(A)はエアベアリング面に平行な断面を示し、(B)
はエアベアリング面に垂直な断面を示している。
【0034】以下の説明では、図1〜図11の各図中に
おけるX軸方向を「幅方向」、Y軸方向を「長さ方
向」、Z軸方向を「厚み(高さ)方向」と表記する。ま
た、X軸方向を「側方」と表記すると共に、Y軸方向の
うちのエアベアリング面に近い側(または後工程におい
てエアベアリング面となる側)を「前側または前方」、
その反対側を「後側または後方」と表記するものとす
る。
【0035】<薄膜磁気ヘッドの構成>まず、本実施の
形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法により製造される
薄膜磁気ヘッドの構成について説明する。この薄膜磁気
ヘッドは、例えば、記録・再生の双方の機能を実行可能
な複合型ヘッドであり、図1に示したように、例えばア
ルティック(Al2 3 ・TiC)等のセラミック材料
よりなる基板1上に、例えば酸化アルミニウム(Al2
3 ;以下、単に「アルミナ」という。)よりなる絶縁
層2と、磁気抵抗(MR;Magneto-resistive )効果を
利用した再生ヘッド100Aと、例えばアルミナよりな
る非磁性層8と、垂直記録方式の記録ヘッド100B
と、例えばアルミナ等よりなる保護層としてのオーバー
コート層15がこの順に積層された構成をなしている。
【0036】《再生ヘッドの構成》再生ヘッド100A
は、主に、例えば、下部シールド層3と、シールドギャ
ップ膜4と、上部シールド層7がこの順に積層された構
成をなしている。シールドギャップ膜4には、記録媒体
に対向することとなる記録媒体対向面(エアベアリング
面)20に一面が露出するように、再生素子としてのM
R素子5が埋設されている。
【0037】下部シールド層3および上部シールド層7
は,例えば、いずれもニッケル鉄合金(NiFe;以
下、単に「パーマロイ(商品名)」という)等の磁性材
料により構成されており、それらの厚みは約1.0μm
〜2.0μmである。シールドギャップ膜4は、MR素
子5をその周辺から電気的に分離するものであり、例え
ば、アルミナ等の絶縁性材料により構成されている。M
R素子5は、例えば、異方性磁気抵抗(AMR;Anisot
ropic Magneto-resistive )効果素子、巨大磁気抵抗
(GMR;Giant Magneto-resistive )効果素子または
トンネル磁気抵抗(TMR;Tunneling Magneto-resist
ive )効果素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜により構
成されている。
【0038】《記録ヘッドの構成》記録ヘッド100B
は、主に、例えば、補助磁極9と、開口10CKを有す
るギャップ層10により埋設された磁束発生用の薄膜コ
イル11と、開口10CKに配設された連結部12を介
して補助磁極9と磁気的に連結された主磁極13とがこ
の順に積層された構成をなしている。ここで、補助磁極
9が本発明における「第1の磁性層(請求項11)」の
一具体例に対応し、主磁極13が本発明における「第2
の磁性層(請求項11)」の一具体例に対応する。
【0039】補助磁極9は、例えば、ニッケル鉄合金な
どの高飽和磁束密度材料により構成されており、その厚
みは約1.0μm〜2.0μmである。
【0040】ギャップ層10は、補助磁極9上に配設さ
れ、開口10AKが設けられたギャップ層部分10A
と、このギャップ層部分10A上に配設された薄膜コイ
ル11の各巻線間よびその周辺領域を覆うように配設さ
れたギャップ層部分10Bと、薄膜コイル11やギャッ
プ層部分10A,10Bを覆うように配設され、開口1
0AKに対応する箇所に開口10CKが設けられたギャ
ップ層部分10Cとを含んで構成されている。エアベア
リング面20におけるギャップ層10の厚みは約2.0
μm〜4.0μmであり、連結部12の厚み以上となっ
ている。
【0041】ギャップ層部分10Aは、例えば、アルミ
ナ等の非導電性非磁性材料により構成されており、その
厚みは約0.1μm〜1.0μmである。ギャップ層部
分10Bは、例えば、加熱により流動性を示すフォトレ
ジスト(感光性樹脂)やスピンオングラス(SOG)等
により構成されている。ギャップ層部分10Cは、例え
ば、ギャップ層部分10Bよりも耐食性、剛性および絶
縁性に優れたアルミナやシリコン酸化物(SiO2 )な
どの非導電性非磁性材料により構成されている。このギ
ャップ層部分10Cは、開口10CKが設けられた後方
部分の厚みよりも前方部分の厚みが大きい階段状の構成
をなしている。
【0042】連結部12は、例えば、パーマロイなどの
高飽和磁束密度材料により構成されている。連結部12
の寸法は、例えば、厚みが約2.0μm〜4.0μm,
長さが約2.0μm〜10.0μm,幅が約5.0μm
〜20.0μmである。
【0043】薄膜コイル11は、例えば、銅等の導電性
材料により構成されており、連結部12を中心としてス
パイラル状に巻回する巻線構造をなしている。薄膜コイ
ル11の寸法は、例えば、巻線の厚みが0.3μm〜
2.0μm(例えば1.3μm),幅が約0.8μm,
ピッチが約1.3μmである。なお、薄膜コイル11の
寸法は必ずしも例示した場合に限らず、例えば、巻線の
幅、ピッチおよび巻数等は任意に設定可能である。薄膜
コイル11の上端の位置は、連結部12の上端位置より
も低くなっている。なお、図1および図2では。薄膜コ
イル11を構成する複数の巻線のうちの一部のみを示し
ている。図2では、薄膜コイル11と主磁極13との位
置関係を明確にするために、薄膜コイル11を破線によ
り示している。
【0044】主磁極13は、ギャップ層部分10Cのう
ちの前方部分上に配設された磁極部分層13Aと、この
磁極部分層13A上に配設されたバッファ層14を挟ん
で、磁極部分層13Aの後方部分を周囲から覆うように
配設されたヨーク部分層13Bとを含んで構成されてい
る。
【0045】磁極部分層13Aは、例えば、飽和磁束密
度が約1.4T(テスラ)以上の高飽和磁束密度材料に
より構成されている。磁極部分層13Aを構成する高飽
和磁束密度材料としては、例えば、ヨーク部分層13B
の形成材料よりも飽和磁束密度が大きいものが好まし
く、鉄および窒素を含む材料、鉄、ジルコニアおよび酸
素を含む材料、鉄およびニッケルを含む材料等が挙げら
れる。具体的には、高飽和磁束密度材料として、パーマ
ロイ(Ni:45%,Fe:55%)、窒化鉄(Fe
N)、鉄コバルト合金(FeCo)、鉄を含む合金(F
eM)、鉄およびコバルトを含む合金(FeCoM)の
うちの少なくとも1種を選択可能である。ここで、上記
構造式(FeM,FeCoM)中のMは、例えば、ニッ
ケル、窒素、炭素(C)、ホウ素(B)、珪素、アルミ
ニウム、チタン(Ti)、ジルコニア、ハフニウム(H
f)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ニオブ
(Nb)、銅のうちの少なくとも1種である。磁極部分
層13Aの寸法は、例えば、厚みが約0.1μm〜1.
0μm、好ましくは約0.2μm〜0.5μm(例えば
0.3μm)、長さが約2.0μm以上(例えば10.
0μm)である。
【0046】この磁極部分層13Aは、例えば、エアベ
アリング面20側から順に、先端部13A1および後端
部13A2を含んで構成されている。先端部13A1
は、記録媒体の記録トラック幅を規定する部分であり、
その長さ方向(図中のY軸方向)における幅は、上端か
ら下端に近づくにしたがって小さくなっている。すなわ
ち、先端部13A1の先端面は、例えば、下端幅W3が
上端幅W2より小さい(W3<W2)逆台形状をなして
いる。記録トラック幅は、先端部13A1の上端幅W2
により規定される。上端幅W2は、例えば、約0.5μ
m以下、好ましくは約0.3μm以下である。後端部1
3A2は、後方において先端部13A1の上端幅W2よ
り大きな一定幅(例えば2.0μm)を有し、前方にお
いて先端部13A1に近づくにしたがって幅が狭まるよ
うな構成をなしている。ここで、先端部13A1が本発
明における「トラック幅規定部分(請求項11)」の一
具体例に対応する。
【0047】ヨーク部分層13Bは、主に、連結部12
と磁極層部分13Aとを磁気的に連結させて磁束の流路
を構成するものであり、その厚みは約1.0μm〜2.
0μmである。このヨーク部分層13Bは、例えば、耐
食性に優れ、かつ磁極部分層13Aの形成材料よりも高
抵抗な、飽和磁束密度が約1.0T程度の高飽和磁束密
度材料により構成されている。なお、ヨーク部分層13
Bの形成材料として、磁極部分層13Aの形成材料と同
様の組成系のものを用いる場合には、磁極部分層13A
の形成材料よりもヨーク部分層13Bの形成材料につい
て飽和磁束密度を小さくするために、鉄の含有割合を少
なめにするのが好ましい。
【0048】このヨーク部分層13Bは、磁極部分層1
3Aのうちの後端部13A2の両側面と磁気的に連結さ
れていると共に、後端部13A2の後端面とも磁気的に
連結されている。ヨーク部分層13Bはエアベアリング
面20に露出しておらず、例えば、エアベアリング面2
0から約1.5μm以上後退している。
【0049】バッファ層14は、主に、磁極部分層13
Aの形成時において、先端部13A1を高精度に形成す
るために用いられるものである。バッファ層14の機能
に関する詳細については、後述する。このバッファ層1
4は、例えば、磁極部分層13A(すなわち後述する基
礎磁性層13S)の形成材料よりもエッチング速度が遅
い材料により構成されている。この種の材料としては、
例えば、ニッケル銅、チタンまたはタンタルを含む材
料、アルミナ、またはシリコン酸化物(SiO2)など
の無機系非導電性非磁性材料が挙げられる。バッファ層
14は、磁極部分層13Aと同様の平面形状を有し、そ
の厚みは約0.1μm〜1.0μm、好ましくは約0.
1μm〜0.5μmである。
【0050】<薄膜磁気ヘッドの動作>次に、図1およ
び図2を参照して、薄膜磁気ヘッドの動作について説明
する。この薄膜磁気ヘッドでは、情報の記録動作時にお
いて、図示しない外部回路から記録ヘッド100Bの薄
膜コイル11に電流が流れると、これに応じて磁束が発
生する。このとき発生した磁束は、補助磁極9および主
磁極13に収容されたのち、主磁極13の磁極部分層1
3Aへ流入する。磁極部分層13Aへ流入した磁束は、
先端部13A1の先端部から外部へ記録用の信号磁界と
して放出される。この信号磁界により記録媒体が部分的
に磁化され、情報が記録される。
【0051】一方、再生時においては、再生ヘッド10
0AのMR膜5にセンス電流を流す。MR膜5の抵抗値
は、記録媒体からの再生用の信号磁界に応じて変化する
ので、その抵抗変化をセンス電流の変化によって検出す
ることにより、磁気記録媒体に記録されている情報が読
み出される。
【0052】<薄膜磁気ヘッドの製造方法>次に、図3
〜図11を参照して、図1および図2に示した薄膜磁気
ヘッドの製造方法について説明する。
【0053】以下では、まず、薄膜磁気ヘッド全体の製
造方法について簡単に説明したのち、本発明の薄膜磁気
ヘッドの製造方法および磁性層パターンの形成方法が適
用される主磁極13の要部(磁極部分層13A)の形成
方法について詳細に説明する。なお、薄膜磁気ヘッド全
体の製造方法および磁極部分層13Aの形成方法を説明
する際には、各構成要素の形成材料、形成位置および構
造的特徴等については、上記「薄膜磁気ヘッドの構成」
の項において既に詳述したので、その説明を適宜省略す
る。
【0054】《薄膜磁気ヘッドの製造方法》この薄膜磁
気ヘッドは、主に、例えば、薄膜プロセスおよび研磨処
理等を用いて各構成要素を順次積層することにより製造
される。すなわち、まず、基板1上に絶縁層2を形成し
たのち、この絶縁層2上に、下部シールド層3と、MR
素子5を埋設するシールドギャップ膜4と、上部シール
ド層7とをこの順に形成することにより、再生ヘッド1
00Aを形成する。
【0055】続いて、再生ヘッド100A上に非磁性層
8を形成したのち、この非磁性層8上に、補助磁極9
と、開口10AKを有するギャップ層部分10Aと、薄
膜コイル11と、この薄膜コイル11を覆うギャップ層
部分10Bと、ギャップ層部分10A,10Bを覆い、
開口10CKを有するギャップ層10Cと、開口10C
Kを埋め込む連結部12と、バッファ層14が部分的に
挟まれた主磁極13とをこの順に形成することにより、
記録ヘッド100Bを形成する。
【0056】最後に、記録ヘッド100B上にオーバー
コート層15を形成することにより、薄膜磁気ヘッドが
完成する。なお、上記した薄膜磁気ヘッドを構成する一
連の構成要素は、例えば機械加工や研磨加工を用いてエ
アベアリング面20が形成されることにより最終的に形
成される。
【0057】《磁極部分層の形成方法》磁極部分層13
Aを形成する際には、まず、図3に示したように、ギャ
ップ層10の一部を構成するギャップ層部分10Cを形
成したのち、このギャップ層部分10C上に、例えばス
パッタリングにより、例えばパーマロイ等の高飽和磁束
密度材料よりなる基礎磁性層13Sを約0.1μm〜
1.0μm、好ましくは約0.2μm〜0.5μmの厚
みで形成する。この基礎磁性層13Sは、後工程におい
てエッチング処理を施されることにより磁極部分層13
A(図7,図11参照)となる前準備層である。ここ
で、ギャップ層部分10Cが本発明における「下地層
(請求項22)」の一具体例に対応する。
【0058】続いて、図3に示したように、基礎磁性層
13S上に、例えばスパッタリングにより、例えば磁極
部分層13Aの形成材料よりもエッチング速度が遅い材
料よりなるバッファ前駆層14Zを約0.1μm〜1.
0μm、好ましくは約0.1μm〜0.5μmの厚みで
形成する。このバッファ前駆層14Zは、後工程におい
てエッチング処理を施されることによりバッファ層14
(図5,図9参照)となる前準備層である。バッファ前
駆層14Zの形成材料としては、例えば、チタン、タン
タル、アルミナ、ニッケル銅合金(NiCu)またはこ
れらのうちの2種以上を含む無機系非磁性材料を用いる
ようにする。
【0059】続いて、図3に示したように、バッファ前
駆層14Z上に、例えばスパッタリングにより、電解め
っき法におけるシード層となる電極膜(図示せず)を形
成する。続いて、この電極膜をシード層として用いてめ
っき処理を行い、例えばパーマロイなどよりなるめっき
膜を電極膜上に成長させることにより、マスク前駆層3
0Zを約0.1μm〜3.0μm、好ましくは約0.5
μm〜1.5μmの厚みで形成する。このマスク前駆層
30Zは、後工程においてエッチング処理を施されるこ
とによりマスク30(図4,図8参照)となる前準備層
である。
【0060】続いて、図3に示したように、マスク前駆
層30Zの所定の位置に、例えばアルミナなどの非磁性
材料を用いて、マスク前駆層30Zをパターニングする
ためのマスク31を選択的に形成する。マスク31を形
成する際には、例えば、後述するマスク30(図4,図
8参照)に対応する平面形状をなし、マスク30の形成
位置に対応して位置合わせすると共に、特に、最終的に
形成される磁極部分層13Aのうちの先端部13A1に
対応する部分(以下、単に「対応部分」という。)31
A1が、マスク30の対応部分30A1の幅W1より大
きな幅W0(W0>W1)をなすようにする。
【0061】続いて、図4および図8に示したように、
マスク前駆層30Zの延在面に対する垂線Pから角度
(照射角度θ0)=約70.0°±10.0°をなす方
向からイオンビームを照射しながら、マスク前駆層30
Zにエッチング処理を施すことにより、対応部分30A
1を含むマスク30を形成する。エッチング時には、主
に、高さ方向のエッチング作用によりマスク31を介し
てマスク前駆層30Zがパターニングされると共に、幅
方向のエッチング作用により対応部分31A1が細めら
れることにより、対応部分30A1の幅が、対応部分3
1A1の幅W0より小さい幅W1(W1<W0)とな
る。マスク30を形成する際には、例えば、対応部分3
0A1が厚み方向において一定幅W1をなすようにする
のが好ましい。なお、エッチング時には、例えば、高さ
方向のエッチング作用によりマスク31自体もエッチン
グされ、その厚みが目減りする。マスク31は、マスク
30の形成時において残存するようにしてもよいし(図
4,図8参照)、残存しないようにしてもよい。
【0062】続いて、図5および図9に示したように、
マスク30を用いて、例えばリアクティブイオンエッチ
ング(RIE;Reactive Ion Etching)により、バッフ
ァ前駆層14Zにエッチング処理を施す。このエッチン
グ処理により、バッファ前駆層14Zに対して、主に、
マスク30を介して鉛直下方向にエッチング処理が施さ
れることにより、マスク30とほぼ同様の平面形状をな
すようにバッファ層14が形成される。以下では、この
エッチング処理を「バッファ前駆層14Zのパターニン
グ処理」と呼ぶ。なお、エッチング時には、例えば、高
さ方向のエッチング作用によりマスク31が消失し、マ
スク30の厚みが目減りする。
【0063】続いて、図6および図10に示したよう
に、例えば、引き続きマスク30を用いて、基礎磁性層
13Sの延在面に対する垂線Pから角度(照射角度θ
1)=約37.5°±7.5°をなす方向からイオンビ
ームを照射しながら、基礎磁性層13Sにエッチング処
理を施す。エッチング処理を行う際には、例えば、図1
0に示したように、揺動角度ω=約180°±30°と
なるように、垂線Pと平行な基礎磁性層13Sの中心線
Tを軸として全体を両幅方向に揺動させるようにする。
このイオンビームエッチング工程における揺動は、以降
で説明する一連のイオンビームエッチング工程において
も同様に行うものとする。このエッチング処理により、
基礎磁性層13Sがパターニングされ、マスク30とほ
ぼ同様の平面形状をなすように前駆磁性層13Zが選択
的に形成される。以下では、このエッチング処理を「基
礎磁性層13Sのパターニング処理」と呼ぶ。この前駆
磁性層13Zは、基礎磁性層13Sと最終的に形成され
る磁極部分層13Aとの間の中間体に相当するものであ
る。前駆磁性層13Zは対応部分13Z1を含むように
形成され、この対応部分13Z1の幅はW1となる。前
駆磁性層13Zを形成する際には、例えば、対応部分1
3Z1が厚み方向において一定幅W1をなすようにする
のが好ましい。なお、エッチング時には、例えば、高さ
方向のエッチング作用により、ギャップ層部分10Cが
部分的に掘り下げられる。
【0064】最後に、図7および図11に示したよう
に、例えば、引き続きマスク30を用いて、照射角度θ
2=約60.0°±10.0°の方向からイオンビーム
を照射しながら、前駆磁性層13Zにエッチング処理を
施す。エッチング時には、主に、幅方向のエッチング作
用により、上方部よりも下方部において対応部分13Z
1が局所的に追加エッチングされて細められることによ
り、対応部分13Z1の上端幅がW1からこれより小さ
いW2(W2<W1)に狭められると共に、下端幅がW
1から上記W2よりさらに小さいW3(W3<W2<W
1)に狭められる。これにより、先端面が逆台形状をな
す先端部13A1と、これに連結された後端部13A2
とを含むように、磁極部分層13Aが選択的に形成され
る。先端部13A1の両側面は、例えば、平坦になる。
以下では、このエッチング処理を「前駆磁性層13Zの
局所的追加エッチング処理」という。磁極部分層13A
を形成する場合には、例えば、対応部分13Z1の上端
部近傍を両幅方向から約0.05μm〜0.2μm程度
エッチングすることにより、先端部13A1の側面と垂
線Pとのなす角度(テーパ角度)αが約1°〜16°、
好ましくは約5°〜15°となるようにする。なお、エ
ッチング時には、マスク30自体がエッチングされ、そ
の厚みが目減りする。図7および図11では、例えば、
エッチング処理によりマスク30が目減りして消失した
のち、バッファ層14自体がエッチングされて目減りし
た状態を示している。前駆磁性層13Zを形成した際の
エッチング時と同様に、高さ方向のエッチング成分によ
りギャップ層部分10Cがさらに掘り下げられる。ここ
で、先端部13A1が本発明における「磁性層パターン
(請求項22)」の一具体例に対応する。
【0065】
【実施例】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方
法により磁極部分層13Aを形成したところ、基礎磁性
層13Sの形成材料とバッファ層14の形成材料との組
み合わせにより先端部13A1のテーパ角度αを制御可
能なことが確認された。表1は、基礎磁性層13Sの形
成材料およびバッファ層14の形成材料の組み合わせと
テーパ角度αとの相関を表している。
【0066】
【表1】
【0067】表1に示した結果から判るように、例え
ば、基礎磁性層13Sの形成材料として鉄コバルト合金
や窒化鉄を用いると共に、バッファ層14の形成材料と
してアルミナを用いた場合には、テーパ角度αは約12
°〜16°の範囲内となった。
【0068】また、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、上記基礎磁性層13Sの形成材料とバ
ッファ層14の形成材料との組み合わせと共に、前駆磁
性層13Zの局所的追加エッチング処理時におけるイオ
ンビームの照射角度θ2によっても、先端部13A1の
テーパ角度αを制御可能なことが確認された。表2は、
イオンビームの照射角度θ2とテーパ角度αとの相関を
表している。なお、表2では、例えば、基礎磁性層13
Sの形成材料として鉄コバルト合金を用いると共に、バ
ッファ層14の形成材料としてアルミナを用いた場合に
ついて示している。
【0069】
【表2】
【0070】表2に示した結果から判るように、イオン
ビームの照射角度θ2=60°または70°とした場
合、テーパ角度αは約8°〜16°の範囲内となった。
【0071】<第1の実施の形態の作用および効果>以
上説明したように、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、基礎磁性層13S上にバッファ層14
およびマスク30を形成したのち、このマスク30を用
いてバッファ層14および基礎磁性層13Sをパターニ
ングすることにより前駆磁性層13Zを形成し、引き続
き、比較的大きな照射角度θ2(=約60.0°±1
0.0°)からイオンビームを照射しながら前駆磁性層
13Zにイオンビームエッチングを施すことにより、磁
極部分層13Aを形成するようにしている。この手法に
よれば、前駆磁性層13Zの局所的追加エッチング時に
おいて、高さ方向のエッチング作用よりも幅方向のエッ
チング作用が優先されると共に、対応部分13Z1(幅
W1)の上端近傍部分に対するエッチング処理を抑制す
るための選択的なエッチング抑制層としてバッファ層1
4が機能することにより、対応部分13Z1に対するエ
ッチング量は上端部近傍部分よりも下端部近傍部分にお
いて大きくなる。すなわち、このエッチング処理によ
り、対応部分13Z1の上端幅がW1からこれより小さ
いW2(W2<W1)に狭められると共に、下端幅がW
1から上記W2よりさらに小さいW3(W3<W2<W
1)に狭められることとなり、表1および表2に示した
結果から明らかなように、先端面がほぼ逆台形状をなす
ように対応部分13Z1が加工される。したがって、本
実施の形態では、先端部13A1の先端面が逆台形状を
なすように磁極部分層13Aを高精度に形成することが
できる。
【0072】特に、本実施の形態では、基礎磁性層13
Sのパターニング処理時において、比較的小さな照射角
度θ1(=約37.5°±7.5°)からイオンビーム
を照射しながら基礎磁性層13Sにイオンビームエッチ
ングを施すようにしたので、以下の理由により、この観
点においても磁極部分層13Aの形成の高精度化に寄与
することができる。すなわち、照射角度θ1が比較的大
きい場合(例えば60°以上)には、エッチング時にお
ける幅方向のエッチング作用が大きくなるため、基礎磁
性層13Sのパターニングが完了した時点において、前
駆磁性層13Zの対応部分13Z1が幅方向からエッチ
ングされすぎ、対応部分13Z1の形成幅が目標幅W1
よりも小さくなる可能性がある。対応部分13Z1の形
成幅が小さくなりすぎると、最終的に形成される先端部
13A1の形成幅も目標幅(上端幅W2,下端幅W3)
より小さくなるおそれがある。これに対して、本実施の
形態では、照射角度θ1が比較的小さいため、幅方向の
エッチング作用よりも高さ方向のエッチング作用が優先
されることとなり、対応部分13Z1が幅方向からエッ
チングされすぎることが抑制される。したがって、対応
部分13Z1の形成幅が目標幅W1となるように確保さ
れる。
【0073】また、本実施の形態では、基礎磁性層13
Sの形成材料よりもエッチング速度が遅い材料を用いて
バッファ層14を形成するようにしたので、バッファ層
14の選択的なエッチング抑制機能を効果的に発揮させ
ることが可能となり、この観点においても磁極部分層1
3Aの形成の高精度化に寄与することができる。
【0074】また、本実施の形態では、磁極部分層13
Aの形成に既存のエッチングプロセスしか利用とせず、
これらの一連のエッチングプロセスは量産適応性に富む
ものである。したがって、量産性に富んだ方法に磁極部
分層13Aを比較的容易に形成することができる。
【0075】また、本実施の形態では、基礎磁性層13
Sよりもエッチング速度が遅いバッファ層14を用いる
ことにより、以下のような利点も得ることができる。す
なわち、バッファ層14を形成せずに基礎磁性層13S
をエッチングする場合には、例えば、マスク30の厚み
が十分でないため、エッチング処理によりマスク30が
目減りして消失すると、マスク30が存在していた部分
の基礎磁性層13Sが目減りし、結果として磁極部分層
13Aの厚みが設計値より小さくなる可能性がある。こ
れに対して、本実施の形態では、エッチング処理がマス
ク30の下の基礎磁性層13Sに達することを防止する
ためのストップ層としてバッファ層14が機能するた
め、マスク30が目減りして消失したとしても、磁極部
分層13Aの目減りが防止される可能性が高くなる。し
かも、本実施の形態では、バッファ層14に係る上記効
果に基づき、主にエッチング速度の観点においてマスク
30の形成材料が限定されることない。
【0076】さらに、本実施の形態では、上記したよう
に、ストップ層として機能するバッファ層14の存在に
よって磁極部分層13Aの厚みが確保されることによ
り、例えば、ウェハ上に複数の薄膜磁気ヘッドを製造す
る場合においても利点を有する。すなわち、複数の磁極
部分層13Aを形成する工程において、例えば、複数の
マスク30の厚み間にばらつきがある場合に、エッチン
グ処理により全てのマスク30を消失させたとしても、
バッファ層14の存在により、磁極部分層13Aの厚み
間にばらつきが生じる可能性が低くなり、ウェハ内にお
ける複数の磁極部分層13Aの厚みを均一化することが
できる。
【0077】また、本実施の形態では、スパッタリング
により基礎磁性層13Sを形成するようにしたので、例
えばめっき処理などの他の成膜方法を利用する場合より
も、基礎磁性層13Sの表面を容易に平坦化することが
可能となり、結果として、この基礎磁性層13Sをエッ
チングすることにより形成される磁極部分層13Aの表
面も平坦化される。したがって、磁極部分層13Aの表
面の非平坦性に起因する記録精度の低下を抑制すること
ができる。さらに、本実施の形態では、バッファ前駆層
14Zの表面が平坦になる結果、そのバッファ前駆層1
4Z上にめっき処理により形成されるマスク30の精度
が向上する。
【0078】また、本実施の形態では、バッファ前駆層
14Zに対するエッチング手法として、化学反応を利用
してエッチング処理を促進可能なRIEを用いるように
したので、例えばイオンビームエッチングなどの他のエ
ッチング手法を用いる場合よりも、エッチング処理を短
時間で行うことができる。さらに、RIEを用いること
により、エッチング時の選択比を確保し、より薄くかつ
微細なマスク30を用いることができる。
【0079】また、本実施の形態では、イオンビームエ
ッチングを用いたエッチング処理(バッファ前駆層14
Zのパターニング処理,基礎磁性層13Sのパターニン
グ処理)を行う際、基礎磁性層13Sを含むエッチング
対象物全体を揺動させるようにしたので、対象物全体を
均一にエッチングすることが可能となる。したがって、
磁極部分層13Aの形成精度がさらに向上する。
【0080】また、本実施の形態では、比較的大きな照
射角度θ0(=約70.0°±10.0°)からイオン
ビームを照射しながらマスク前駆層30Zにイオンビー
ムエッチングを施し、このエッチング処理によってマス
ク前駆層30Zをパターニングすることによりマスク3
0を形成するようにしている。この場合には、対応部分
30A1の幅W1より大きな幅W0(W0>W1)を有
するマスク31を用いて、比較的大きな照射角度からマ
スク前駆層30Zにエッチング処理が施されるため、主
に、高さ方向のエッチング作用によりマスク前駆層30
Zがパターニングされると共に、幅方向のエッチング作
用により対応部分30A1が細められることにより、対
応部分30A1が幅W1をなすようにマスク30が形成
される。したがって、マスク30を精度良く微細化する
ことができる。
【0081】<第1の実施の形態の変形例>なお、本実
施の形態では、イオンビームエッチングにより基礎磁性
層13Sのパターニング処理を行うようにしたが、必ず
しもこれに限られるものではなく、例えばRIEにより
行うようにしてもよい。RIEを用いることにより、基
礎磁性層13Sを短時間でパターニングすることができ
る。
【0082】また、本実施の形態では、エッチング処理
を用いたパターニング手法によりバッファ層14を形成
するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではな
く、例えば、めっき処理によりバッファ層14を形成す
るようにしてもよい。めっき処理を用いた場合のバッフ
ァ層14の形成手順は、例えば、以下の通りである。す
なわち、まず、基礎磁性層13S上に、例えばスパッタ
リングにより、電解めっき法におけるシード層となる電
極膜を形成する。この電極膜の形成材料としては、例え
ば、基礎磁性層13Sの形成材料と同様の高飽和磁束密
度材料を用いるようにする。続いて、この電極膜上に、
例えばフォトレジストを塗布してフォトレジスト膜を形
成する。続いて、高精度のフォトリソグラフィ処理を用
いてフォトレジスト膜をパターニングすることにより、
フレームめっき法によりめっき処理を行う際に用いるフ
レームパターン(外枠)を形成する。最後に、このフレ
ームパターンをマスクとして用いると共に先工程におい
て形成した電極膜をシード層として用いて、電解めっき
法によりバッファ層14を選択的に形成したのち、フレ
ームパターンを除去する。
【0083】また、本実施の形態では、マスク30の形
成材料として、基礎磁性層13Sの形成材料と同様の材
料(例えばパーマロイ)を用いるようにしたが、必ずし
もこれに限られるものではなく、例えば、基礎磁性層1
3Sの形成材料よりもエッチング速度が遅い材料(例え
ばアルミナなどの非磁性材料)を用いるようにしてもよ
い。他の材料を用いてマスク30を形成した場合におい
ても、このマスク30を用いてバッファ層14および基
礎磁性層13Sをパターニングすることが可能な限り、
上記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができ
る。
【0084】また、本実施の形態では、先端部13A1
の両側面が平坦になるように磁極部分層13Aを形成し
たが、必ずしもこれに限られるものではない。磁極部分
層13Aを形成する際には、例えば、前駆磁性層13Z
の局所的追加エッチング処理時においてイオンビームの
照射角度θ2を1回または2回以上変化させることによ
り、先端部13A1の両側面が曲面をなすようにしても
よい。
【0085】また、本実施の形態では、ギャップ層部分
10C上に基礎磁性層13S、バッファ層14およびマ
スク30をこの順に形成したのち、「バッファ前駆層1
4Zのパターニング処理」、「基礎磁性層13Sのパタ
ーニング処理」および「前駆磁性層13Zの局所的追加
エッチング処理」の3段階のエッチング処理を経て磁極
部分層13Aを形成するようにしたが、必ずしもこれに
限られるものではない。図12は、本実施の形態に係る
薄膜磁気ヘッドの製造方法に対する変形例としての薄膜
磁気ヘッドの製造方法を説明するものであり、図7に対
応している。磁極部分層13Aを形成する際には、例え
ば、図12に示したように、バッファ層14を用いて、
照射角度θ3=約55.0°±15.0°の方向からイ
オンビームを照射しながら、イオンビームエッチングに
より「バッファ前駆層14Zのパターニング処理」〜
「前駆磁性層13Zの局所的追加エッチング処理」の一
連のエッチング処理を一括して行うようにしてもよい。
この場合には、イオンビームエッチングおよびRIEを
併用した上記実施の形態と異なり、単一のエッチング手
法を用いて磁極部分層13Aを簡便に形成することがで
きる。ただし、縦方向のエッチング作用によるギャップ
層部分10Cの掘り下げ速度は、上記実施の形態の場合
よりも遅くなるので、磁極部分層13Aの形成時間を短
縮する必要がある場合には、イオンビームエッチングと
共に、処理時間を短縮可能なRIEを併用するのが好ま
しい。
【0086】
【実施例】上記変形例としての薄膜磁気ヘッドの製造方
法により磁極部分層13Aを形成したところ、上記実施
の形態の場合と同様に、基礎磁性層13Sの形成材料と
バッファ層14の形成材料との組み合わせにより先端部
13A1のテーパ角度βを制御可能なことが確認され
た。表3は、基礎磁性層13Sの形成材料およびバッフ
ァ層14の形成材料の組み合わせとテーパ角度βとの相
関を表している。
【0087】
【表3】
【0088】表3に示した結果から判るように、例え
ば、基礎磁性層13Sの形成材料として鉄コバルト合
金、窒化鉄またはニッケル鉄合金を用いると共に、バッ
ファ層14の形成材料としてチタン、タンタルまたはニ
ッケル銅を用いたところ、テーパ角度βは約1°〜9°
の範囲内となった。バッファ層14の形成材料としてよ
りエッチング速度が遅い材料を用いることにより、テー
パ角度βがより小さくなる。
【0089】また、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法では、上記した基礎磁性層13Sの形成材料
とバッファ層14の形成材料との組み合わせと共に、エ
ッチング処理時におけるイオンビームの照射角度θ3に
よっても、先端部13A1のテーパ角度βを制御可能な
ことが確認された。表4は、イオンビームの照射角度θ
3とテーパ角度βとの相関を表している。なお、表4で
は、例えば、基礎磁性層13Sの形成材料として鉄コバ
ルト合金を用いると共に、バッファ層14の形成材料と
してチタンを用いた場合について示している。
【0090】
【表4】
【0091】表4に示した結果から判るように、イオン
ビームの照射角度θ3を40°または50°とした場
合、テーパ角度βは約4°〜8°の範囲内となった。イ
オンビームの照射角度θ3を小さくするとテーパ角度β
が小さくなり、一方、照射角度θ3を大きくするとテー
パ角度βが大きくなる。
【0092】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。
【0093】図13〜図16は、本発明の第2の実施の
形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明するもので
ある。図13は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製
造方法により製造される薄膜磁気ヘッドの断面構成を表
し、図14〜図16は本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造工程における各工程の断面構成を表している。
なお、図13において、(A)はエアベアリング面に平
行な断面を示し、(B)はエアベアリング面に垂直な断
面を示している。
【0094】<薄膜磁気ヘッドの構成>本実施の形態に
係る薄膜磁気ヘッドの製造方法により製造される薄膜磁
気ヘッドの構成は、例えば、図13に示したように、上
記第1の実施の形態においてバッファ層14が配設され
ていた箇所に、バッファ層14に代えてマスク40が配
設されている点を除き、上記第1の実施の形態の場合
(図1参照)と同様である。ここで、図13に示した補
助磁極9が本発明における「第1の磁性層(請求項
1)」の一具体例に対応し、主磁極13が本発明におけ
る「第2の磁性層(請求項1)」の一具体例に対応し、
先端部13A1が本発明における「トラック幅規定部分
(請求項1)」の一具体例に対応する。
【0095】<薄膜磁気ヘッドの製造方法>本実施の形
態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法は、エッチング抑制
層およびストップ層として機能するバッファ層14を利
用して磁極部分層13Aを形成した上記第1の実施の形
態と異なり、バッファ層14の機能を兼ねるマスク40
を利用して磁極部分層13Aを形成するようにしたもの
である。なお、以下では、主に、磁極部分層13Aの形
成工程についてのみ説明し、薄膜磁気ヘッドを構成する
他の構成要素の形成工程については、上記第1の実施の
形態において説明したので、その説明を省略する。
【0096】この薄膜磁気ヘッドを構成する磁極部分層
13Aを形成する際には、まず、図14に示したよう
に、ギャップ層10の一部を構成するギャップ層部分1
0Cを形成したのち、このギャップ層部分10C上に、
例えばスパッタリングにより、例えばパーマロイ等の高
飽和磁束密度材料よりなる基礎磁性層13Sを約0.1
μm〜1.0μmの厚みで形成する。ここで、ギャップ
層部分10Cが本発明における「下地層(請求項2
1)」の一具体例に対応する。
【0097】続いて、図14に示したように、基礎磁性
層13S上の所定の位置に、基礎磁性層13Sの形成材
料よりもエッチング速度が遅い非磁性材料、例えばアル
ミナなどの無機材料よりなるパターニング用のマスク4
0を約0.1μm〜3.0μmの厚みで選択的に形成す
る。マスク40を形成する際には、例えば、上記第1の
実施の形態において説明したマスク30の場合と同様
に、後工程において形成される磁極部分層13A(図1
6参照)に対応する平面形状をなし、一定幅W1をなす
対応部分40A1を含むようにすると共に、磁極部分層
13Aの形成位置に対応するように位置合わせする。
【0098】続いて、図15に示したように、マスク4
0を用いて、例えばRIEにより基礎磁性層13Sのパ
ターニング処理を行う。これにより、マスク40とほぼ
同様の平面形状をなすように基礎磁性層13Sがパター
ニングされ、対応部分13Z1を含む前駆磁性層13Z
が選択的に形成される。このエッチング処理により、マ
スク40自体も目減りする。
【0099】最後に、図16に示したように、マスク4
0を用いて、例えば上記第1の実施の形態の場合と同様
に全体を揺動させながら、例えばイオンビームエッチン
グにより前駆磁性層13Zの局所的追加エッチング処理
を行う。すなわち、照射角度θ4=約60.0°±1
0.0°の方向からイオンビームを照射しながら、主
に、対応部分13Z1を局所的に追加エッチングする。
エッチング時には、上記第1の実施の形態の場合と同様
に、主に、幅方向のエッチング作用により、上方部より
も下方部において対応部分13Z1が局所的に追加エッ
チングされて細められることにより、対応部分13Z1
の上端幅がW1からこれより小さいW2(W2<W1)
に狭められると共に、下端幅がW1から上記W2よりさ
らに小さいW3(W3<W2<W1)に狭められる。こ
れにより、先端面が逆台形状をなす先端部13A1と、
これに連結された後端部13A2とを含むように、磁極
部分層13Aが選択的に形成される。なお、エッチング
処理によりマスク40自体がエッチングされて目減りす
るため、マスク40が消失してエッチング処理が基礎磁
性層13Sに達することを防止するために、マスク40
の形成時においてその厚みを厚めに設定しておく必要が
ある。ここで、先端部13A1が本発明における「磁性
層パターン(請求項21)」の一具体例に対応する。
【0100】<第2の実施の形態の作用および効果>本
実施の形態では、マスク40を用いて基礎磁性層13S
をパターニングすることにより前駆磁性層13Zを形成
したのち、比較的大きな照射角度θ4(=約60.0°
±10.0°)でイオンビームを照射しながら前駆磁性
層13Zにイオンビームエッチングを施すことにより磁
極部分層13Aを形成するようにしたので、アルミナ等
のエッチング速度が遅い材料よりなるマスク40が、本
来のマスクとしての機能と共に、上記第1の実施の形態
において説明したバッファ層14のエッチング抑制機能
およびストップ機能を兼ねることとなる。したがって、
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様の作用
により、先端部13A1の先端面がほぼ逆台形状をなす
ように磁極部分層13Aを高精度に形成することができ
る。
【0101】特に、本実施の形態では、上記第1の実施
の形態の場合とは異なり、バッファ層14の形成工程が
不要になる。したがって、薄膜磁気ヘッドの製造時間が
短縮され、薄膜磁気ヘッドの量産性をより向上させるこ
とができる。
【0102】また、本実施の形態では、スパッタリング
により形成された平坦な基礎磁性層13S上にマスク4
0をするようにしたので、めっき処理によりマスク40
を高精度に形成することができる。
【0103】なお、本実施の形態では、RIEにより基
礎磁性層13Sのパターニング処理を行うようにした
が、必ずしもこれに限られるものではない。図17は、
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する
変形例としての薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明するも
のであり、図15に対応している。基礎磁性層13Sの
パターニング処理を行う際には、マスク40を形成した
のち(図14参照)、例えば、図17に示したように、
マスク40を用いて、照射角度θ5=約37.5°±
7.5°の方向からイオンビームを照射しながらイオン
ビームエッチングによるエッチング処理を行うようにし
てもよい。なお、基礎磁性層13Sをパターニングした
のちの前駆磁性層13Zの局所的追加エッチング処理
は、例えば、図16に示した場合と同様であるので、そ
の説明を省略する。この場合においても、上記実施の形
態と同様の効果を得ることができる。
【0104】また、本実施の形態では、ギャップ層部分
10C上に基礎磁性層13Sおよびマスク40をこの順
に形成したのち、「基礎磁性層13Sのパターニング処
理」および「前駆磁性層13Zの局所的追加エッチング
処理」の2段階のエッチング処理を経て磁極部分層13
Aを形成するようにしたが、必ずしもこれに限られるも
のではない。図18は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法に関する他の変形例としての薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法を説明するものであり、図16に対応し
ている。磁極部分層13Aを形成する際には、例えば、
図18に示したように、マスク40を用いて、照射角度
θ6=約55.0°±15.0°の方向からイオンビー
ムを照射しながら、イオンビームエッチングにより「基
礎磁性層13Sのパターニング処理」および「前駆磁性
層13Zの部分的切削処理」を一括して行うようにして
もよい。この場合には、イオンビームエッチングおよび
RIEを併用した上記実施の形態と異なり、単一のエッ
チング手法を用いて磁極部分層13Aを簡便に形成する
ことができる。
【0105】なお、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の製造方法に関する上記以外の作用、効果および変形等
は、例えば上記第1の実施の形態と同様であるので、そ
の説明を省略する。
【0106】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々の変形が可能である。すなわち、上記各実施
の形態で示した薄膜磁気ヘッドの製造方法に係る詳細や
この方法により製造される薄膜磁気ヘッドの構成等は、
必ずしも上記各実施の形態において説明したものに限ら
れるものではなく、基礎磁性層を形成したのち、少なく
とも、基礎磁性層の延在面と直交する方向に対して所定
の角度をなすような方向からイオンビームを照射しなが
ら基礎磁性層にイオンビームエッチングを施すことによ
り、先端部の先端面が逆台形状をなすように磁極部分層
を高精度に形成し、これにより薄膜磁気ヘッドの量産性
を向上させることが可能な限り、自由に変更可能であ
る。
【0107】また、例えば、上記各実施の形態およびそ
の変形例では、複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法につい
て説明したが、本発明は、書き込み用の誘導型磁気変換
素子を有する記録専用の薄膜磁気ヘッドや記録・再生兼
用の誘導型磁気変換素子を有する薄膜磁気ヘッドにも適
用可能である。また、本発明は、書き込み用の素子およ
び読み出し用の素子の積層順序を逆転させた構造の薄膜
磁気ヘッドについても適用可能である。さらに、本発明
は、垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドに限らず、長手記録
方式の薄膜磁気ヘッドについても適用可能である。
【0108】また、例えば、上記各実施の形態では、本
発明の磁性層パターンの形成方法を薄膜磁気ヘッドの製
造工程に適用する場合について説明したが、必ずしもこ
れに限られるものではなく、例えば、断面が逆台形状を
なすような構造的特徴を有するように磁性層をパターニ
ングする必要がある限り、薄膜磁気ヘッド以外の他の分
野における各種デバイス等の製造工程にも適用可能であ
る。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項10のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッドの製造
方法によれば、基礎磁性層上にマスクを形成したのち、
このマスクが形成された基礎磁性層に、少なくとも、基
礎磁性層の延在面と直交する方向に対して所定の角度を
なすような方向からイオンビームを照射して基礎磁性層
をエッチングすることによりトラック幅規定部分を形成
するようにしたので、マスクの存在により、基礎磁性層
のうちの第1の磁性層から遠い側よりも近い側が優先的
にエッチングされる。これにより、最終的に形成される
第2の磁性層のトラック幅規定部分は、第1の磁性層に
近づくにしたがって幅が小さくなるような形状となり、
その先端面の形状はほぼ逆台形状となる。このトラック
幅規定部分の形成に係る一連の処理は、全て既存のエッ
チングプロセスにより行われるので、量産適応性に富む
ものである。したがって、本発明によれば、先端面が逆
台形またはそれに近い形状を有する磁極部分(トラック
幅規定部分)を高精度に形成することができると共に、
量産性に富んだ方法によりトラック幅規定部分を比較的
容易に形成することができる。
【0110】また、請求項11ないし請求項20のいず
れか1項に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、
基礎磁性層上にバッファ層およびマスクをこの順に形成
したのち、これらのマスクおよびバッファ層が形成され
た基礎磁性層に、少なくとも、基礎磁性層の延在面と直
交する方向に対して所定の角度をなす方向からイオンビ
ームを照射して基礎磁性層をエッチングすることにより
トラック幅規定部分を形成するようにしたので、マスク
およびバッファ層の存在により、基礎磁性層のうちの第
1の磁性層から遠い側よりも近い側が優先的にエッチン
グされる。したがって、第1の磁性層に近づくにしたが
って幅が小さくなり、先端面の形状がほぼ逆台形状とな
るように、トラック幅規定部分を高精度に形成すること
ができる。
【0111】また、請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法あるいは請求項14または請求項15に記載の薄
膜磁気ヘッドの製造方法によれば、基礎磁性層のパター
ニングに反応性イオンエッチングを用いるようにしたの
で、例えばイオンビームエッチングなどの他のエッチン
グ手法を用いる場合よりも、エッチング処理を短時間で
行うことができる。
【0112】また、請求項6記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法または請求項16記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
法によれば、スパッタリングにより基礎磁性層を形成す
るようにしたので、例えばめっき処理などの他の成膜方
法を利用する場合よりも、基礎磁性層の表面を容易に平
坦化することが可能になる。したがって、例えばめっき
処理により基礎磁性層上にマスクを高精度に形成するこ
とができ、第2の磁性層の要部(磁極)の表面を高精度
に平坦化することができる。この結果、磁極表面の非平
坦性に起因する記録制度の低下を抑制することができ
る。
【0113】また、請求項7記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法によれば、基礎磁性層の形成材料よりもエッチン
グ速度が遅い非磁性材料を用いてマスクを形成するよう
にしたので、エッチング時における基礎磁性層とマスク
との選択比を利用してトラック幅規定部分をより高精度
に形成することができる。また、マスクの消失により、
エッチング処理が基礎磁性層まで達し、最終的に形成さ
れるトラック幅規定部分の厚さが目減りすることを回避
することができる。
【0114】また、請求項9記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法または請求項19記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
法によれば、基礎磁性層の延在面と直交する基準線を軸
として、基礎磁性層を所定の角度で揺動させながら基礎
磁性層のエッチングを行うようにしたので、対象物全体
(マスク以外の領域)を均一にエッチングすることが可
能となり、トラック幅規定部分をより高精度に形成する
ことができる。
【0115】また、請求項21記載の磁性層パターンの
形成方法によれば、基礎磁性層上にマスクを形成したの
ち、このマスクが形成された基礎磁性層に、少なくと
も、基礎磁性層の延在面と直交する方向に対して所定の
角度をなす方向からイオンビームを照射しながらイオン
ビームエッチングを照射して磁性層パターンを形成する
ようにしたので、下地層に近づくにしたがってパターン
幅が小さくなるように磁性層パターンを高精度に形成す
ることができると共に、既存のエッチング処理を用いて
磁性層パターンを比較的容易に形成することができる。
【0116】また、請求項22記載の磁性層パターンの
形成方法によれば、基礎磁性層上にバッファ層およびマ
スクをこの順に形成したのち、これらのマスクおよびバ
ッファ層が形成された基礎磁性層に、少なくとも、基礎
磁性層の延在面と直交する方向に対して所定の角度をな
す方向からイオンビームを照射して基礎磁性層を選択的
にエッチングすることにより磁性層パターンを形成する
ようにしたので、下地層に近づくにしたがってパターン
幅が小さくなるように磁性層パターンを高精度に形成す
ることができると共に、形成時間の短縮に基づいて磁性
層パターンの量産性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法により製造される薄膜磁気ヘッドの断面構
成を表す断面図である。
【図2】図1に示した薄膜磁気ヘッドの要部の斜視構成
を拡大して表す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図8】図4に示した断面図に対応する斜視図である。
【図9】図5に示した断面図に対応する斜視図である。
【図10】図6に示した断面図に対応する斜視図であ
る。
【図11】図7に示した断面図に対応する斜視図であ
る。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法に関する変形例を説明するための断面図
である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法により製造される薄膜磁気ヘッドの断面
構成を表す断面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
である。
【図15】図14に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図16】図15に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法に関する変形例における一工程を説明す
るための断面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法に関する他の変形例を説明するための断
面図である。
【符号の説明】
1…基板、2,10A,10B,10C…絶縁層、3…
下部シールド層、4…シールドギャップ膜、5…MR素
子、7…上部シールド層、8…非磁性層、9…補助磁
極、10…ギャップ層、11…薄膜コイル、12…連結
部、13…主磁極、13A…磁極部分層、13A…先端
部、13B…後端部、13B…ヨーク部分層、13S…
基礎磁性層、13Z…前駆磁性層、13Z1,30A
1,40A1…一定幅部分、14…バッファ層、バッフ
ァ前駆層14Z、15…オーバーコート層、20…エア
ベアリング面、30,31,40…マスク、マスク前駆
層30Z、P…垂線、W1…上端幅、W2…下端幅、
α,β…テーパ角度、θ0,θ1,θ2,θ3,θ4,
θ5,θ6…照射角度、ω…揺動角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 裕一 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 六本木 哲也 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 2H097 KA01 LA20 5D033 AA05 BA08 BA12 DA02 DA08 DA31

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対向する記録媒体対向面およ
    びその近傍において互いに対向する磁極部分を有すると
    共に前記記録媒体対向面から離れた位置において互いに
    磁気的に連結された第1および第2の磁性層と、前記互
    いに対向する磁極部分の間に配設されたギャップ層と、
    前記第1および第2の磁性層の間にこれらの第1および
    第2の磁性層から絶縁された状態で配設された薄膜コイ
    ルとを備え、前記第2の磁性層が、前記記録媒体対向面
    からこの面より離れる方向に延在すると共に前記記録媒
    体の記録トラック幅を規定するトラック幅規定部分を含
    む薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、 前記ギャップ層上に、前記第2の磁性層の前準備層とし
    ての基礎磁性層を形成する第1の工程と、 この基礎磁性層上に、パターニング用のマスクを選択的
    に形成する第2の工程と、 このマスクが形成された前記基礎磁性層に、少なくと
    も、前記基礎磁性層の延在面と直交する方向に対して所
    定の角度をなす方向からイオンビームを照射して、前記
    基礎磁性層を選択的にエッチングすることにより、前記
    第1の磁性層に近づくにしたがって幅が小さくなるよう
    に前記トラック幅規定部分を形成する第3の工程とを含
    むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の工程において、 前記直交方向に対して55°±15°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射して前記基礎磁性層をエッチン
    グする処理のみにより、前記トラック幅規定部分を形成
    することを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程は、 前記マスクを用いて、前記基礎磁性層を選択的にエッチ
    ングしてパターニングすることにより、所定の形状を有
    する前駆磁性層を形成する第1のエッチング工程と、 引き続き前記マスクを用いて、前記前駆磁性層の追加エ
    ッチングを行うことにより、前記トラック幅規定部分を
    形成する第2のエッチング工程とを含むことを特徴とす
    る請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のエッチング工程において、 前記直交方向に対して37.5°±7.5°の角度をな
    す方向からイオンビームを照射することにより、前記基
    礎磁性層のパターニングを行い、 前記第2のエッチング工程において、 前記直交方向に対して60°±10°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射することにより、前記前駆磁性
    層の追加エッチングを行うことを特徴とする請求項3記
    載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1のエッチング工程において、 反応性イオンエッチングを用いて前記基礎磁性層のパタ
    ーニングを行い、 前記第2のエッチング工程において、 前記直交方向に対して60°±10°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射することにより、前記基礎磁性
    層の追加エッチングを行うことを特徴とする請求項3記
    載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程において、 スパッタリングにより前記基礎磁性層を形成することを
    特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記
    載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程において、 前記基礎磁性層の形成材料よりもエッチング速度が遅い
    非磁性材料を用いて前記マスクを形成することを特徴と
    する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 めっき膜を成長させることにより前記マ
    スクを形成することを特徴とする請求項7記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第3の工程において、 前記基礎磁性層の延在面と直交する基準線を軸として、
    前記基礎磁性層を所定の角度で揺動させながら、前記基
    礎磁性層のエッチングを行うことを特徴とする請求項1
    ないし請求項8のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 180°±30°の範囲内の角度で前
    記基礎磁性層を揺動させることを特徴とする請求項9記
    載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 記録媒体に対向する記録媒体対向面お
    よびその近傍において互いに対向する磁極部分を有する
    と共に前記記録媒体対向面から離れた位置において互い
    に磁気的に連結された第1および第2の磁性層と、前記
    互いに対向する磁極部分の間に配設されたギャップ層
    と、前記第1および第2の磁性層の間にこれらの第1お
    よび第2の磁性層から絶縁された状態で配設された薄膜
    コイルとを備え、前記第2の磁性層が、前記記録媒体対
    向面からこの面より離れる方向に延在すると共に前記記
    録媒体の記録トラック幅を規定するトラック幅規定部分
    を含む薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、 前記ギャップ層上に、前記第2の磁性層の前準備層とし
    ての基礎磁性層、および前記基礎磁性層の形成材料より
    もエッチング速度が遅い非磁性材料よりなる非磁性バッ
    ファ層を、この順に積層する第1の工程と、 この非磁性バッファ層上に、パターニング用のマスクを
    選択的に形成する第2の工程と、 これらのマスクおよび非磁性バッファ層が形成された前
    記基礎磁性層に、少なくとも、前記基礎磁性層の延在面
    と直交する方向に対して所定の角度をなす方向からイオ
    ンビームを照射して、前記基礎磁性層を選択的にエッチ
    ングすることにより、前記第1の磁性層に近づくにした
    がって幅が小さくなるように前記トラック幅規定部分を
    形成する第3の工程とを含むことを特徴とする薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第3の工程において、 前記直交方向に対して55°±15°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射して前記基礎磁性層をエッチン
    グする処理のみにより、前記トラック幅規定部分を形成
    することを特徴とする請求項11記載の薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第3の工程は、 前記マスクを用いて、前記非磁性バッファ層および前記
    基礎磁性層を選択的にエッチングしてパターニングする
    ことにより、所定の形状を有する前駆磁性層を形成する
    第1のエッチング工程と、 引き続き前記マスクを用いて、前記前駆磁性層の追加エ
    ッチングを行うことにより、前記トラック幅規定部分を
    形成する第2のエッチング工程とを含むことを特徴とす
    る請求項11記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1のエッチング工程において、 反応性イオンエッチングを用いて前記バッファ層をパタ
    ーニングする工程と、 前記直交方向に対して37.5°±7.5°の角度をな
    す方向からのイオンビームを用いて前記基礎磁性層をパ
    ターニングする工程とを行い、 前記第2のエッチング工程において、 前記直交方向に対して60°±10°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射することにより、前記前駆磁性
    層の追加エッチングを行うことを特徴とする請求項13
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第1のエッチング工程において、 反応性イオンエッチングを用いて前記非磁性バッファ層
    および前記基礎磁性層のパターニングを行い、 前記第2のエッチング工程において、 前記直交方向に対して60°±10°の角度をなす方向
    からイオンビームを照射することにより、前記基礎磁性
    層の追加エッチングを行うことを特徴とする請求項13
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第1の工程において、 スパッタリングにより前記基礎磁性層を形成することを
    特徴とする請求項11ないし請求項15のいずれか1項
    に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第2の工程において、 めっき膜を成長させることにより前記マスクを形成する
    ことを特徴とする請求項11ないし請求項16のいずれ
    か1項に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の工程において、前記基礎磁
    性層の形成材料よりもエッチング速度が遅い材料を用い
    て前記マスクを形成することを特徴とする請求項11な
    いし請求項17のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第3の工程において、 前記基礎磁性層の延在面と直交する基準線を軸として、
    前記基礎磁性層を所定の角度で揺動させながら、前記基
    礎磁性層のエッチングを行うことを特徴とする請求項1
    1ないし請求項18のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 180°±30°の範囲内の角度で前
    記基礎磁性層を揺動させることを特徴とする請求項19
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 所定の下地層上に磁性層パターンを形
    成する方法であって、 前記下地層上に、前記磁性層パターンの前準備層として
    の基礎磁性層を形成する第1の工程と、 この基礎磁性層上に、パターニング用のマスクを選択的
    に形成する第2の工程と、 このマスクが形成された前記基礎磁性層に、少なくと
    も、前記基礎磁性層の延在面と直交する方向に対して所
    定の角度をなす方向からイオンビームを照射して、前記
    基礎磁性層を選択的にエッチングすることにより、前記
    下地層に近づくにしたがってパターン幅が小さくなるよ
    うに前記磁性層パターンを形成する第3の工程とを含む
    ことを特徴とする磁性層パターンの形成方法。
  22. 【請求項22】 所定の下地層上に磁性層パターンを形
    成する方法であって、 前記下地層上に、前記磁性層パターンの前準備層として
    の基礎磁性層、および前記基礎磁性層の形成材料よりも
    エッチング速度が遅い非磁性材料よりなる非磁性バッフ
    ァ層を、この順に積層する第1の工程と、 この非磁性バッファ層上に、パターニング用のマスクを
    選択的に形成する第2の工程と、 これらのマスクおよび非磁性バッファ層が形成された前
    記基礎磁性層に、少なくとも、前記基礎磁性層の延在面
    と直交する方向に対して所定の角度をなす方向からイオ
    ンビームを照射して、前記基礎磁性層を選択的にエッチ
    ングすることにより、前記下地層に近づくにしたがって
    パターン幅が小さくなるように前記磁性層パターンを形
    成する第3の工程とを含むことを特徴とする磁性層パタ
    ーンの形成方法。
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