JP4916415B2 - 形状記憶素子アクチュエータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

形状記憶素子アクチュエータの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、形状記憶素子により駆動するアクチュエータに関する。
形状記憶素子は温度の変化により相転移し形状変化する。この形状記憶素子の形状変化を利用したアクチュエータは、アクチュエータの小型化、軽量性などにおいて優れた特性を持っている。
例えば、特許文献1では、形状記憶素子を通電させることによって形状記憶素子の形状を変化させ、その形状変化に伴って変化する抵抗値を検出し、形状記憶素子の伸縮を制御することにより、アクチュエータ自体がセンサとしての機能も果たせる技術が開示されている。
また、応用例として、特許文献2には、形状記憶素子の抵抗値を検出し制御するときに、制御にリミット条件を持たせることにより、駆動時に形状記憶素子への過剰な通電を抑える例が紹介されている。この方法によれば形状記憶合金への過剰な加熱を抑制して信頼性の高い形状記憶合金アクチュエータを得ることができる。
形状記憶合金が線材の場合は、駆動に関する形状記憶合金の形状変化の大きさは形状記憶合金の長さに比例する。したがって、駆動ストロークを大きくする場合は、形状記憶合金の長さも大きくする必要がある。
例えば特許文献3のように、形状記憶合金の線材を絶縁性の可撓管に挿入し、一端を可撓管とともに固定し固定部とし、もう一端を可動部とする構成にすることにより、形状記憶合金の線材を可撓管ごと湾曲しても可動部は機能を果たすので、例えば、駆動部以外に湾曲性のチューブ部位がある装置などには形状記憶合金をチューブ部位に組み込み形状記憶合金を長く収納し、駆動ストロークを大きくできる利点がある。
特開昭57−141704号公報 特開2006−183564号公報 特公平5−87677号公報
線材の形状記憶合金を用いたアクチュエータにおいて、駆動ストロークを大きくし、形状記憶合金の伸縮を制御することにより移動体の駆動を制御する場合、上記特許文献1や上記特許文献3に記載の技術を基礎として、形状記憶合金の抵抗値を検出して制御し、形状記憶合金を可撓性のチューブに内挿した構成をとることが想定される。
また、上記特許文献2に記載の技術のように、抵抗値を検出して形状記憶合金の伸縮を制御する際に、過剰な通電加熱を避けるために、制御にリミット条件を持たせることが想定される。
ここで、形状記憶合金の抵抗値は外部環境の変化、使用によって残留する応力などの影響で経時的に変化する場合がある。したがって、過剰な通電加熱を避けるためには、毎使用時のはじめに、実際に形状記憶合金を加熱収縮させてリミット条件を再設定することが、毎回正確なリミット条件で駆動できるため、安定性が向上し、より望ましい。
上記のように毎使用時リミット条件を設定する工程を制御装置が備えている場合、駆動ストロークを大きく確保した可撓性の形状記憶素子アクチュエータでは湾曲角の大きさで形状記憶素子に加わる摩擦力が大きくなることなどの理由から、限界抵抗値を設定する工程を短時間で行うには、限界抵抗値設定工程における印加電圧を大きくして、短時間で形状記憶合金が所定の加熱伸縮を行うようにする必要がある。
しかしながら、参考文献「ヒステリシスモデルを用いたSMAアクチュエータの位置制御」(児玉和之ら、日本機械学会論文集(C編)65巻640号(1992−12))などに記載されているように、移動体の位置を制止するために抵抗フィードバック制御により形状記憶素子の抵抗値を所定の目標抵抗値に制御する際、投入電圧を大きくする、すなわち電圧ゲインを大きくすると、形状記憶素子の抵抗値が目標抵抗値付近になっているときに移動体の振動が大きくなってしまうおそれがある。
また、可動範囲の限界まで形状記憶素子を変位させて移動体を移動し機械的な拘束がある位置で制止させる際、目標抵抗値に形状記憶合金の抵抗値が達していない場合、リミット条件を設定していても、抵抗値フィードバック制御では、振動の振幅分、形状記憶素子に過剰な電力を供給することとなる。そのため、形状記憶素子に過剰な加熱をしてしまい形状記憶素子の性能劣化を早める可能性がある。
本発明は、上述した実情に鑑みなされたもので、毎使用開始時の制御の限界条件の走査を短時間で行い、アクチュエータ駆動時の移動体の振幅を抑制し、過剰電力供給による形状記憶素子の劣化を防止する湾曲可能な形状記憶素子を用いたアクチュエータの制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、
中空形状のチューブ部材内に形状記憶素子が挿通され、
チューブ部材の一端と形状記憶素子の一端が固定され、
形状記憶素子の他端が被駆動体に機械的に連結され、
チューブ部材の他端が支持部材に固定され、
形状記憶素子の加熱による形状変化方向に対して反対方向に外力を負荷する付勢部材を備え、
形状記憶素子の加熱による被駆動体の移動方向側の所定の位置に被駆動体の移動を制限するストッパーを備え、
形状記憶素子に電流を流し、形状記憶素子の温度を変化させることにより、形状記憶素子の形状を変化させ、移動体とチューブ部材の形状記憶素子と固定していない側の一端との相対位置を変化させて制御する形状記憶素子アクチュエータの制御方法であって、
被駆動体を所定の部位に移動させるための形状記憶素子の目標抵抗値を第1の目標抵抗値に設定する目標抵抗値決定手段と、形状記憶素子の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、目標抵抗値と抵抗値の情報をもとにフィードバック制御を行う抵抗フィードバック制御回路と、を備えた制御手段を用い、
当該形状記憶素子アクチュエータを使用する際、
所定の頻度で第1の電圧を投入して被駆動体を移動させ、
所定の時間間隔内に形状記憶素子の抵抗値が所定の抵抗値ステップ幅分変化しなかったときの抵抗値を、第1の目標抵抗値の設定範囲を制限する限界抵抗値として制御装置に記憶する限界抵抗値検出工程と、
抵抗フィードバック制御回路より形状記憶素子へ投入する電圧を変化させ、抵抗値の変位を所定の範囲に制御する投入電力最適化工程と、を有し
該形状記憶素子アクチュエータの駆動を行う投入電力最適化工程での投入する電圧を第1の電圧値よりも小さい第2の電圧にすることを特徴とする。
また、本発明は、
中空形状のチューブ部材内に形状記憶素子が挿通され、
チューブ部材の一端と形状記憶素子の一端が固定され、
形状記憶素子の他端が被駆動体に機械的に連結され、
チューブ部材の他端が支持部材に固定され、
形状記憶素子の加熱による形状変化方向に対して反対方向に外力を負荷する付勢部材を備え、
形状記憶素子の加熱による被駆動体の移動方向側の所定の位置に被駆動体の移動を制限するストッパーを備え、
形状記憶素子に電流を流し、形状記憶素子の温度を変化させることにより、形状記憶素子の形状を変化させ、移動体とチューブ部材の形状記憶素子と固定していない側の一端との相対位置を変化させて制御する形状記憶素子アクチュエータの制御装置であって、
被駆動体を所定の部位に移動させるための形状記憶素子の目標抵抗値を第1の目標抵抗値に設定する目標抵抗値決定手段と、形状記憶素子の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、目標抵抗値と抵抗値の情報をもとにフィードバック制御を行う抵抗フィードバック制御回路と、を備えた制御手段と、
当該形状記憶素子アクチュエータを使用する際、
所定の頻度で第1の電圧を投入して被駆動体を移動させ、
所定の時間間隔内に形状記憶素子の抵抗値が所定の抵抗値ステップ幅分変化しなかったときの抵抗値を、第1の目標抵抗値の設定範囲を制限する限界抵抗値として制御装置に記憶する限界抵抗値検出手段と、
抵抗フィードバック制御回路より形状記憶素子へ投入する電圧を変化させ、抵抗値の変位を所定の範囲に制御する投入電力最適化工程と、を有し
該形状記憶素子アクチュエータの駆動を行う投入電力最適化手段による投入する電圧を第1の電圧値よりも小さい第2の電圧にすることを特徴とする。
本発明は、毎使用開始時の制御の限界条件の走査を短時間で行い、アクチュエータ駆動時の移動体の振幅を抑制し、過剰電力供給による形状記憶素子の劣化を防止する湾曲可能な形状記憶素子を用いたアクチュエータの制御方法及び制御装置を提供することができる。
以下に、本発明に係る形状記憶素子アクチュエータの制御方法及び制御装置の実施例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に用いた形状記憶合金ワイヤ102の温度−抵抗特性を示した概略図である。
横軸は温度を示し、縦軸は形状記憶合金ワイヤ102の抵抗値を示す。図1上に記載した温度1は形状記憶合金ワイヤ102が温度によって相転移しはじめ、長さが収縮することにより加熱によって抵抗が下がりはじめる点を示す。
図1上に記載した温度2は形状記憶合金ワイヤ102が機械的な拘束により長さが変化することが出来ない状態になり、加熱しても抵抗が変化しなくなる点を示す。厳密には分子の熱運動等の影響から温度2以上に加熱したときに抵抗が高くなる傾向があるが、形状記憶合金ワイヤ102の長さ変化による抵抗値の変化と比較して十分小さいため、変化しなくなる点と表現した。
図2は、本実施例に係る形状記憶合金を用いたアクチュエータの構成例を示し、図3は、図2における形状記憶合金を用いたアクチュエータを駆動制御する抵抗値フィードバック制御回路120の内部構成を示している。
本実施例に係る形状記憶合金を用いたアクチュエータは次のように構成されている。図2に示したように、チューブ101内に形状記憶合金ワイヤ102を挿通している。形状記憶合金ワイヤ102の一端に圧着部材103を圧着固定し、圧着部材103とチューブ101の一端を接着剤104により接合してある。
そして、チューブ101の他端を支持部材105に固定し、支持部材105には形状記憶合金ワイヤ102が通る穴(図示せず)を設けている。支持部材105のチューブ101を固定した側の反対側にバイアスばね106の一端を固定し、バイアスばね106の他端は移動体107に固定している。また、形状記憶合金ワイヤ102の他端は、チューブ101内、支持部材105内、バイアスばね106内を通って移動体107に固定されている。
支持部材105は土台108上に設置し、土台108には第1ストッパー109、第2ストッパー110を設けている。尚、図2は、形状記憶合金ワイヤ102の長さが室温の場合を示しており、バイアスばね102の付勢力により、移動体107が第1ストッパー109で規制され制止された状態を示している。
圧着部材103は導電性とし、形状記憶合金ワイヤ102 の一端は抵抗値フィードバック制御回路120の信号発生回路121に他端は抵抗値検出回路122に電気的に繋がれた状態となっている。
ここで、図3に示すように、抵抗値フィードバック制御回路120は、本発明に係る制御手段として機能し、抵抗値指令回路123と、カウンタ124と、判定演算回路126と、演算された通電量を形状記憶合金ワイヤ102に出力する信号発生回路121と、を備えている。ここで、判定演算回路126は、所定時間経過後に抵抗検出回路122から得られた抵抗値とメモリ125に記録され抵抗値指令回路123より設定された目標抵抗値とを比較し形状記憶合金ワイヤ102への最適な通電量を演算する。
図4の(a)、図4の(b)は、図2に示した形状記憶合金ワイヤ102の状態の違いによる移動体の位置変化を示した図である。この図4では、移動体の位置変化を理解しやすくするため、図2で図示した抵抗値フィードバック制御回路120についての図示を省略している。
図4の(a)は、形状記憶合金ワイヤ102が抵抗値フィードバック制御回路120からの通電により加熱され相転移し、形状記憶合金ワイヤ102の収縮力がバイアスばね106の付勢力に抗してその長さが変化し、形状記憶合金ワイヤ102の収縮方向に移動体107が位置変化した状態を示している。
図4の(b)は、図4の(a)の場合よりも通電電力を上げて移動体107を形状記憶合金ワイヤ102の収縮方向により大きく移動させて、第2ストッパー110により規制され制止された状態を示している。このとき、形状記憶合金ワイヤ102は加熱により、さらに収縮しようとしても第2ストッパー110によって移動体107は動くことが出来ない。
その結果、形状記憶合金ワイヤ102も収縮出来ない。移動体107は制止しているが、形状記憶合金ワイヤ102には過剰な加熱がされやすい状況となっている。
図5は、本実施例における図3で示した抵抗値フィードバック制御回路120が行う第1の制御方法の手順を説明するフローチャートである。
図5に示したように、図2で示したアクチュエータの構成で、使用をはじめる際、抵抗値フィードバック制御回路120が形状記憶合金ワイヤ102に投入する印加電圧値を第1の電圧値に設定する(ステップS1)。
次に、限界抵抗値設定工程で、アクチュエータの構成上において形状記憶合金ワイヤ102が収縮できる限界のときの限界抵抗値を測定する(ステップS2)。限界抵抗値設定工程については後述する。
限界抵抗値を測定した後、限界抵抗値を記憶して、抵抗値フィードバック制御回路120が投入する最大電圧の電圧値を第2の電圧値に設定する(ステップS3)。
その状態で、投入電力最適化工程にて、目標抵抗値を指示し、限界抵抗値よりも指示抵抗値が低くならないように抵抗値フィードバック制御を行う(ステップS4)。投入電力最適化工程については後述する。
その後、アクチュエータの使用を終えるときは印加電圧を止めて終了する。
次に、本実施例の限界抵抗値設定工程について図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS10において、形状記憶合金ワイヤ102に印加する電圧を第1の電圧(V1)に設定して印加する。ステップS11において、ごく短時間の後に抵抗値を測定し、その値を抵抗値1(R1)として記憶すると共に、更に所定時間が経過したときに再度抵抗値を測定する。ステップS12において、その値でR1の値を更新して、ひとつ前のステップのR1を抵抗値2(R2)として記憶する。
そして、ステップS13において、R2−R1を所定の抵抗値変化幅(判定変化幅ΔR)と比較する。
R2−R1>ΔRの場合は、抵抗値の低下すなわち形状記憶合金ワイヤ102の収縮が継続しているものと判断して、更に所定時間経過後にこのステップを繰り返す。
R2−R1≦ΔRの場合は、形状記憶合金ワイヤ102の収縮が停止したと判断して、ステップS14へ進み、電圧を第3の電圧値V3に設定する。また、このときのR1を限界抵抗値として設定する。ここで、V3はV1と比較して十分に小さな値であり、0であっても良い。
このような本実施例の限界抵抗値設定工程においては、V1の値を大きくすることにより短時間で形状記憶合金ワイヤ102を加熱して、短時間かつ確実に限界抵抗値を設定することが可能となる。
次に、本実施例の投入電力最適化工程について図7のフローチャートを用いて説明する。本工程は、形状記憶合金ワイヤ102の抵抗値を所定の値に保持する。すなわち、形状記憶合金アクチュエータの変位を制御する工程である。
まず、指示抵抗値(R3)を指示し、ステップS21で、その値が先に設定した限界抵抗値R1よりも大きな値であることを確認する。ステップS21の判断結果が偽のとき、R3をR1に置き換える(ステップS27)。なお、このように、R3をR1に置き換えた場合は、図2における第2ストッパー110の位置に変位させるよう指示することに相当する。
次に、ステップS21の判断結果が真のとき、ステップS22において、目標抵抗値を指示抵抗値に設定する。そして、形状記憶合金ワイヤ102に第4の電圧V4を印加する(ステップS23)。ここで、V4は長時間印加しても形状記憶合金ワイヤ102を変態温度までに温度上昇させない程度の十分に小さな値である。
この状態で形状記憶合金の抵抗値Rmを測定する(ステップS24)。ステップS25において、この値と目標抵抗値R3を比較する。R3<Rmの場合は形状記憶合金アクチュエータが所定の変位に達していないと判断して、ステップS26へ進み、第2の電圧値V2を印加する。
また、R3≧Rmの場合は、目標の変位よりも過剰に変位したとして、形状記憶合金ワイヤ102の温度を低下させるために電圧値をV4に設定する(ステップS28)。ここで、V2は長時間印加すれば形状記憶合金ワイヤ102を相変態させ得る電圧であるが、V1よりは小さいものとする。このループを短い周期で繰り返すことによって、形状記憶合金ワイヤ102の変位を所定の範囲で制御することが可能となる。
ところで、このとき、V2の値が大きすぎると、短時間で所望の抵抗値(形状記憶合金ワイヤ102の変位に対応する)に到達できるが、結果的に電圧ゲインが大きくなるので、振動変位が生じる可能性が高い。従って、V2の値は振動変位が生じない、もしくはその振幅が実用上問題ない程度に小さくなるように設定される。
このように、本実施例の方法にあっては、限界電圧設定時の最大印加電圧V1よりも投入電力最適化工程の最大印加電圧V2を小さくすることによって、短時間で確実に限界抵抗値を設定して、更に振動変位の小さな安定した変位制御を行うことができる。
なお、本実施例においては形状記憶合金アクチュエータの変位制御を投入電圧のフィードバックで行う方法を開示しているが、投入電力、もしくは投入電流のフィードバックで同様の考え方の制御が可能であることは言うまでもない。
上述した構成を備えた本発明によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
すなわち、毎使用開始時の限界抵抗値の走査工程の形状記憶素子への投入電圧値よりも駆動のときの投入電力最適化工程の電圧値を小さくすることにより、限界抵抗値の走査工程をチューブ部位の湾曲角度が大きく、形状記憶素子に加わる摩擦力が大きくても短時間で行うことができ、駆動時には、電圧を小さくすることによって、抵抗フィードバック制御の特性である移動体の振動が抑制されるため、移動体の位置制御性が向上する。また、移動体の振動が抑制されることによって、ストッパーの位置で移動体の位置を制御するときに、移動体の振幅分過剰に電力が供給されることを防ぎ、形状記憶素子を長期間安定して使用することができる。
以上のように、本発明に係る形状記憶合金アクチュエータの制御方法及び制御装置は、形状記憶合金により駆動するアクチュエータの制御方法及び制御装置として有用であり、特に、毎使用開始時の制御の限界条件の走査を短時間で行い、アクチュエータ駆動時の移動体の振幅を抑制し、過剰電力供給による形状記憶素子の劣化を防止するのに適している。
本発明に係る実施例1で用いた形状記憶合金ワイヤの温度−抵抗特性を示した概略図である。 同上実施例に係る形状記憶合金を用いたアクチュエータの構成例を示す図である。 図2における形状記憶合金を用いたアクチュエータを駆動制御する抵抗値フィードバック制御回路の内部構成を示す図である。 図2に示した形状記憶合金ワイヤの状態の違いによる移動体の位置変化を示した図である。 同上実施例における抵抗値フィードバック制御回路が行う制御方法の手順を説明するフローチャートである。 同上実施例において実行される限界抵抗値設定工程について説明するフローチャートである。 同上実施例において実行される投入電力最適化工程について説明するフローチャートである。
符号の説明
101 チューブ
102 形状記憶合金ワイヤ
103 圧着部材
104 接着剤
105 支持部材
106 バイアスばね
107 移動体
108 土台
109 第1ストッパー
110 第2ストッパー
120 抵抗値フィードバック制御回路
121 信号発生回路
122 抵抗値検出回路
123 抵抗値指令回路
126 判定演算回路

Claims (2)

  1. 中空形状のチューブ部材内に形状記憶素子が挿通され、
    前記チューブ部材の一端と前記形状記憶素子の一端が固定され、
    前記形状記憶素子の他端が被駆動体に機械的に連結され、
    前記チューブ部材の他端が支持部材に固定され、
    前記形状記憶素子の加熱による形状変化方向に対して反対方向に外力を負荷する付勢部材を備え、
    前記形状記憶素子の加熱による前記被駆動体の移動方向側の所定の位置に前記被駆動体の移動を制限するストッパーを備え、
    前記形状記憶素子に電流を流し、前記形状記憶素子の温度を変化させることにより、前記形状記憶素子の形状を変化させ、前記移動体と前記チューブ部材の前記形状記憶素子と固定していない側の一端との相対位置を変化させて制御する形状記憶素子アクチュエータの制御方法であって、
    前記被駆動体を所定の部位に移動させるための前記形状記憶素子の目標抵抗値を第1の目標抵抗値に設定する目標抵抗値決定手段と、前記形状記憶素子の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、目標抵抗値と抵抗値の情報をもとにフィードバック制御を行う抵抗フィードバック制御回路と、を備えた制御手段を用い、
    当該形状記憶素子アクチュエータを使用する際、
    所定の頻度で第1の電圧を投入して被駆動体を移動させ、
    所定の時間間隔内に前記形状記憶素子の抵抗値が所定の抵抗値ステップ幅分変化しなかったときの抵抗値を、前記第1の目標抵抗値の設定範囲を制限する限界抵抗値として前記制御装置に記憶する限界抵抗値検出工程と、
    前記抵抗フィードバック制御回路より前記形状記憶素子へ投入する電圧を変化させ、抵抗値の変位を所定の範囲に制御する投入電力最適化工程と、を有し
    該形状記憶素子アクチュエータの駆動を行う前記投入電力最適化工程での前記投入する電圧を、前記第1の電圧値よりも小さい第2の電圧にすることを特徴とする形状記憶素子アクチュエータの制御方法。
  2. 中空形状のチューブ部材内に形状記憶素子が挿通され、
    前記チューブ部材の一端と前記形状記憶素子の一端が固定され、
    前記形状記憶素子の他端が被駆動体に機械的に連結され、
    前記チューブ部材の他端が支持部材に固定され、
    前記形状記憶素子の加熱による形状変化方向に対して反対方向に外力を負荷する付勢部材を備え、
    前記形状記憶素子の加熱による前記被駆動体の移動方向側の所定の位置に前記被駆動体の移動を制限するストッパーを備え、
    前記形状記憶素子に電流を流し、前記形状記憶素子の温度を変化させることにより、前記形状記憶素子の形状を変化させ、前記移動体と前記チューブ部材の前記形状記憶素子と固定していない側の一端との相対位置を変化させて制御する形状記憶素子アクチュエータの制御装置であって、
    前記被駆動体を所定の部位に移動させるための前記形状記憶素子の目標抵抗値を第1の目標抵抗値に設定する目標抵抗値決定手段と、前記形状記憶素子の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、目標抵抗値と抵抗値の情報をもとにフィードバック制御を行う抵抗フィードバック制御回路と、を備えた制御手段と、
    当該形状記憶素子アクチュエータを使用する際、
    所定の頻度で第1の電圧を投入して被駆動体を移動させ、
    所定の時間間隔内に前記形状記憶素子の抵抗値が所定の抵抗値ステップ幅分変化しなかったときの抵抗値を、前記第1の目標抵抗値の設定範囲を制限する限界抵抗値として前記制御装置に記憶する限界抵抗値検出手段と、
    前記抵抗フィードバック制御回路より前記形状記憶素子へ投入する電圧を変化させ、抵抗値の変位を所定の範囲に制御する投入電力最適化工程と、を有し
    該形状記憶素子アクチュエータの駆動を行う前記投入電力最適化手段による前記投入する電圧を、前記第1の電圧値よりも小さい第2の電圧にすることを特徴とする形状記憶素子アクチュエータの制御装置。
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