JP4553725B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、形状記憶合金の伸縮力を利用したアクチュエータ、特に、形状記憶合金の通電制御により形状記憶合金の伸縮を制御するための技術、に関する。
形状記憶合金は加熱されると、常温時のマルテンサイト相からオースティナイト相とよばれる状態に相転移する。オースティナイト相では、形状記憶合金は所定の形状にて硬化する。温度が低下すれば、オースティナイト相から再びマルテンサイト相に相転移する。マルテンサイト相においては、オースティナイト相に比べて形状記憶合金は軟化するため、外力により変形容易となる。
このような形状記憶合金の形状回復力を利用したアクチュエータは、装置の小型化、軽量性、静音性などの優れた特徴を持っている。
特開昭57−141704号公報
特許文献1は、形状記憶合金を通電させることにより形状記憶合金の形状を変化させ、その形状変化に伴って変化する電気抵抗値を検出しつつ、形状記憶合金の伸縮を自在に制御するための技術について開示している。この技術によれば、電気抵抗値という電気的な指標によって形状記憶合金の伸縮度を精密に制御しやすくなる。
形状記憶合金は加熱されすぎると、形状記憶合金としての特性が好適に発揮されなくなる。製品寿命、安全面、省電力などの面からみても、このような形状記憶合金の過熱状態は好ましくない。また、動作環境や経年変化に対応して形状記憶合金を最適制御するための措置も必要である。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、形状記憶合金を好適に通電制御するための技術を提供することにある。
本発明のある態様は、アクチュエータである。
このアクチュエータは、温度変化により伸縮する形状記憶合金で形成された線材と、線材に直列に接続された電気抵抗分である制御抵抗と、線材および制御抵抗の通電状態と非通電状態を切り換えるための線材スイッチと、線材スイッチの切り換えにより線材への通電を制御する通電制御装置と、線材の伸縮により発生する力を外部に伝達する伝達機構と、を備える。
線材は、オースティナイト相においては、マルテンサイト相に比べて断面積が拡大し、長さが短くなるような形状であることが好ましい。このような線材を通電により加熱すると、その形状変化に伴って線材の抵抗値を低下させることができる。
通電制御装置は、線材の状態検出のために、線材を通電させ、線材と制御抵抗とをつなぐ所定点の電位を線材電位として検出し、比較用に定められた比較電位との差または比を制御値として取得してもよい。制御値が取得された後、線材の伸縮度を所定の目標値に近づけるために線材を通電させるべき時間である作用時間の長さを制御値に応じて特定し、線材をその作用時間通電させてもよい。
また、線材が正常に動作する温度の限界値を超えないように、制御値に関して予め定められたリミット条件の成否を判定し、リミット条件が成立したと判定されたときには、線材の通電を抑制してもよい。
比較電位は、接地電位などのように予め定められた所定の電位であってもよいし、電源電圧の変動に付随して変動する電位のような不定の電位であってもよい。この態様によれば、線材の抵抗値を知るための指標として制御値が取得され、その制御値に応じて、線材に対する適正な通電時間が決定される。また、制御値に関して予め定められているリミット条件の判定処理により、形状記憶合金の過熱を未然に防げるように処置されている。
本発明によれば、形状記憶合金の伸縮力を制御するために、好適に通電状態を制御することができる。
図1は、形状記憶合金の温度−抵抗特性を示す模式図である。
横軸は温度Tを示し、縦軸は電気抵抗値(以下、単に「抵抗値」とよぶ)Rを示す。同図実線に示すグラフは、本実施例における形状記憶合金の温度−抵抗特性であり、同図破線に示すグラフは、一般的な形状記憶合金の温度−抵抗特性である。
本実施例において示す形状記憶合金は、Ni−Ti−Cuを含む構成される。Ni、Ti、Cuの組成比は、それぞれ46.9%、44.8%、8.3%である。形状記憶合金は、温度変化に伴って形状を変化させ、形状の変化に伴って抵抗値が変化する。このように、形状記憶合金の温度、形状、抵抗値の間には互いに相関関係がある。以下、「線材」とは、このような形状記憶合金にて形成された長細いひも状の形であるとして説明する。
本実施例おける線材は、10℃のときには、14Ωとなる抵抗値を持つ。このとき、線材はマルテンサイト相にある。このとき、線材は軟らかく外力により変形容易となっている。この線材を通電により加熱すると、同図の温度Tに達したときに、マルテンサイト相からオースティナイト相に相転移を開始する。温度Tは60℃程度であり、このときの線材の抵抗値は13.5Ωとなる。
温度Tから更に通電加熱すると、オースティナイト相における形状に向けて変形を開始する。線材の断面積は膨張し長さは短くなる。また、線材は硬化し始める。断面積の拡大と長さの短縮化により、線材の抵抗値は顕著に低下し始める。温度Tにおいて、オースティナイト相への相転移が完了する。温度Tは70℃程度であり、このときの線材の抵抗値は10.5Ωとなる。相転移が完了すると、それ以上線材の長さは収縮しないため、線材の抵抗値も変化しない。この線材の適正な動作温度範囲は温度T〜T、すなわち、60℃〜70℃であるといえる。
このように、形状記憶合金においては、温度と抵抗値の間には同図に示すような関係が成立する。したがって、線材の抵抗値を測定すれば、線材の温度を知ることができる。
従来、多く用いられているNi−Ti系の形状記憶合金の場合、同図破線にて示すように、温度T以下や温度T以上の温度範囲において、温度上昇とともに抵抗が上昇する傾向にあった。そのため、温度T以下や温度T以上の温度範囲においても、温度T以上温度T以下において取り得る抵抗値と同じ抵抗値となることがあった。
これに対し、上記のようなNi−Ti−Cuによる形状記憶合金によれば、同図の実線にて示したような温度−抵抗特性を示す。そのため、一般的な形状記憶合金に比べて、抵抗値から温度を特定しやすい。
厳密には、温度−抵抗特性において形状記憶合金は少なからずヒステリシスが発生するため、必ずしも抵抗値から温度が特定されるわけではない。しかし、この形状記憶合金の抵抗の変化を主として支配しているのは温度ではなく形状記憶合金の歪であるため、最終的に抵抗値から形状記憶合金の歪量を特定することが可能となる。
動作温度範囲を超えた形状記憶合金の加熱は、形状記憶合金の動作寿命を縮めることになる。また、安全面や省電力の面からも、このような過熱を未然に防止する必要がある。
以下、温度Tのことを動作限界温度とよぶ。動作限界温度は、同図に示したように線材のオースティナイト相への相転移が完了するときの温度として規定されてもよいし、線材をそれ以上加熱しても外部の障害物による抑止力に抗して収縮を続けられなくなるときの温度として規定されてもよい。
図2は、形状記憶合金制御装置の第1の構成図である。
形状記憶合金制御装置10は、線材制御回路150と通電制御装置100を含む。
線材制御回路150においては、電源180、線材スイッチとしての第1トランジスタTr1、制御抵抗としての第1抵抗R1、線材200が直列に接続されている。そして、線材200の一端は接地されている。
電源180は、定電圧の電源である。第1トランジスタTr1は、第1抵抗R1と線材200の通電を制御するためのスイッチの役割を果たす。第1トランジスタTr1がオンされると、電源180により、第1抵抗R1と線材200の経路に定電圧が印加される。第1トランジスタTr1のオン抵抗を無視すれば、第1抵抗R1と線材200には、電源電圧をそれぞれの抵抗値に応じて分圧した電圧が印加されることになる。
通電制御装置100は、外部からの指示に応じて線材200の伸縮を制御するために、第1トランジスタTr1をオンオフさせ、第1抵抗R1や線材200の通電状態と非通電状態を切り換える。第1トランジスタTr1がオンされると、線材200は電源180からの供給電力により加熱される。第1トランジスタTr1がオフされると、線材200は、外気により除熱される。通電制御装置100は、トランジスタTrをオンする時間の長さを調整することにより、線材200の伸縮を制御できる。通電制御装置100は、第1トランジスタTr1をオンする時間と、オフする時間の時間比によって、線材200の伸縮を制御するともいえる。
以下、通電制御装置100が線材200の伸縮を制御するために第1トランジスタTr1をオンして通電させることを「作用通電」とよび、作用通電が実行される時間のことを「作用通電時間」とよぶ。
通電制御装置100は、作用通電に先だって、第1トランジスタTr1を所定時間オンして、一時的に第1抵抗R1と線材200を通電させる。このとき、通電制御装置100は、第1抵抗R1と線材200に挟まれた位置における電位Vを線材電位として計測する。線材電位Vは、線材200の抵抗値に応じて変化するため、線材電位Vを計測することにより線材200の状態を判定できる。線材200の抵抗値が小さいときには、線材電位Vは小さくなり、抵抗値が大きいときには、線材電位Vも大きくなる。
目標とすべき線材電位に比べて検出された線材電位Vが大きいときには、線材200の抵抗値が目標値と比べて大きいので更に加熱する必要がある。一方、線材電位が小さいときには、線材200の抵抗値が小さくなっているため除熱する必要がある。詳しくは後述するが、通電制御装置100は、線材電位Vに基づいて作用通電時間を決定する。作用通電時間が長いほど、線材200はより多く加熱される。
以下、通電制御装置100が線材200の線材電位Vを計測するために第1トランジスタTr1をオンして通電させることを「検出通電」とよび、検出通電が実行される時間のことを「検出通電時間」とよぶ。作用通電時間は、線材電位Vに応じて可変であるが、検出通電時間は可変であってもよいし一定であってもよい。
図3は、線材の通電制御のタイムチャートである。
線材200の通電制御は、周期Tを1単位として実行される。同図に示すTやTがこの1周期に相当する時間である。
周期Tのうち、Wとして示される期間は検出通電時間にあたる。検出通電時間は、線材電位Vを検出するための通電時間である。検出通電時間Wは周期Tの1/10程度の長さである。周期Tのうち、Uとして示される期間は作用通電時間にあたる。作用通電時間は、線材200を通電加熱して線材200の伸縮を制御するための期間である。通電制御装置100は、検出通電時間Wにおいて検出した線材電位Vに基づいて、作用通電時間Uを決定する。
図4は、線材の温度−制御値特性を示す模式図である。
図4(a)は、補正前の制御値と温度の関係を示す模式図である。横軸は温度Tを示し、縦軸は制御値Iを示す。
図4(b)は、補正後の制御値と温度の関係を示す模式図である。横軸は温度Tを示し、縦軸は補正後の制御値Jを示す。
通電制御装置100は、所定の比較電位に対する線材電位Vの差や比として制御値を計算する。比較電位は接地電位や電源電圧のように予め定められた電位であってもよい。ここでは、制御値=線材電位/比較電位として説明するが、制御値は、線材電位と比較電位を変数とした所定の線形計算により算出される値であればよい。
計算を簡単にするため、第1抵抗R1が10Ω、常温時の線材の抵抗値が10Ωであるとする。電源電圧が20Vであれば、常温時における線材電位Vは10Vとなる。このとき、同図Iとして示す制御値は、10÷20により0.5となる。
温度Tにおいて、線材の抵抗値が5Ωであるとする。この場合、線材電位Vは約7Vとなる。このときの制御値は、7÷20により約0.3となる。制御値と線材電位、線材電位と抵抗値は相関関係を有するので、制御値により線材200の抵抗値を間接的に知ることができる。制御値は線材200の抵抗値に応じて変化する値であるといえる。
ただし、実際には、線材200の常温時における抵抗値は、経年変化や外部環境に応じてある程度変化する。そのため、制御値Iは常に一定となならないのが通常である。また、線材200を含む電子部品は、生産過程において部品ごとに若干のばらつきを生じる。このような、制御値のばらつきに対応するために、通電制御装置100は、電源投入時において最初に取得した制御値を補正値として記憶する。この補正値が、電源投入時、すなわち、線材200の常温状態における制御値となる。たとえば、通電制御装置100は、検出通電により適宜取得した制御値を補正値で除算した商を補正後の制御値(以下、単に「補正制御値」とよぶ)としてもよい(以下、このような処理のことを単に「補正処理」とよぶ)。
たとえば、制御値が0.3で、補正値が0.4であれば、補正制御値は、0.3÷0.4で0.75となる。すなわち、常温状態に比べて制御値は25%低下している。補正制御値は、電源投入時に常に1.0に固定されることになる。補正制御値によれば、電源投入時の状態を基準として、線材200の状態をより正確に判定できる。
図5は、形状記憶合金制御装置の第2の構成図である。
この回路においては、第1トランジスタTr1と第1抵抗R1をつなぐ点の電位Vが、通電制御装置100により比較電位として検出されている。
第1抵抗R1と線材200に印加される電圧は、第1トランジスタTr1のオン抵抗により電源電圧から若干電圧降下している。また、電源180の電圧そのものが変動することもある。たとえば、電源180が別の回路との共有電源であるときには、その回路の処理負荷に応じて、第1抵抗R1と線材200に印加される電圧も変動する可能性がある。第2の構成図に示す形状記憶合金制御装置10においては、通電制御装置100は線材電位Vの検出時に比較電位Vを検出する。このため、通電制御装置100は実際に第1抵抗R1および線材200に印加される電圧に基づいて制御値を計算できる。そのため、制御値に基づいて線材200の状態をより正確に判定できる。
図6は、通電制御装置の機能ブロック図である。
ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的には検出プログラムや算出プログラム等のコンピュータプログラムによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
通電制御装置100は、状態検出部110、作用部120、指示検出部130および制御部140を含む。
指示検出部130は、ユーザからの線材200の制御目標となる指示値を検出する。ここでいう指示値は、目標とすべき補正制御値であってもよいし、抵抗値や温度、線材200の長さなどの線材200の状態を示す変数であってもよい。指示検出部130は、補正制御値と、抵抗値、温度、長さ等の変数の対応関係を定義したテーブルデータを記憶する。指示検出部130は、このテーブルデータを参照して、目標とすべき補正制御値を特定し制御部140に通知する。
あるいは、指示検出部130は、これらの変数を互いに別の変数に変換するための演算式を記憶してもよい。たとえば、目標値が抵抗値として指示されたときには、指示検出部130は、抵抗値から補正制御値を演算するために予め定義された演算式によって、指示された抵抗値を補正制御値に変換して、制御部140に通知する。
制御部140は、図3に示した周期に基づいて、状態検出部110や作用部120の処理タイミングを制御する。状態検出部110は、検出通電処理を実行する。作用部120は、作用通電処理を実行する。検出通電処理と作用通電処理の実行タイミングは、制御部140により指示される。
図7は、図6に示した状態検出部を詳細に示す機能ブロック図である。
状態検出部110は、検出通電部112、線材電位検出部114、補正値記憶部129および制御値取得部116を含む。
検出通電開始タイミングになると、制御部140は検出通電部112に検出通電の実行を指示する。検出通電部112は、所定の検出通電時間、第1トランジスタTr1をオンして検出通電させる。このとき、検出通電部112は検出通電の開始の旨を線材電位検出部114に伝える。
線材電位検出部114は、検出通電部112が検出通電させたときに、線材電位Vを検出する。第2の構成として示した図5の形状記憶合金制御装置10においては、線材電位検出部114は比較電位Vを更に検出する。制御値取得部116は、線材電位Vと比較電位Vに基づいて制御値を計算する。このように、制御値取得部116は、電源電圧の変動に付随して変動する電位を比較電位に定め、その比較電位と線材電位との比を、制御値として取得してもよい。以下、特に断らない限り、比較電位は線材制御回路150から通電制御装置100により検出される電位であるとして説明する。補正値記憶部129は、制御値取得部116が電源投入後最初に取得した制御値を補正値として記憶する。制御値取得部116は、取得した制御値をこの補正値により補正して、補正制御値を作用部120に出力する。
図8は、図6に示した作用部を詳細に示す機能ブロック図である。
作用部120は、時間特定部122、作用通電部124、リミット判定部126およびリミット制御部128を含む。
時間特定部122は、補正制御値に応じて作用通電時間を決定する。時間特定部122は、まず、制御値取得部116から取得した補正制御値と制御部140により指示された目標とすべき補正制御値との差を制御偏差として計算する。時間特定部122は、予め制御偏差と作動通電時間を対応づけたデータテーブルを記憶する。時間特定部122は、このデータテーブルを参照して、制御偏差に応じた作動通電時間を決定する。作用通電部124は、時間特定部122により決定された作用通電時間、第1トランジスタTr1をオンして線材200を通電させる。
なお、時間特定部122は、制御偏差から作動通電時間を特定するための演算式を記憶してもよい。このときには、時間特定部122は、計算された制御偏差を変数として、この演算式により作動通電時間を算出してもよい。
リミット判定部126は、予め定められたリミット条件の成否を判定する。リミット条件とは、線材200の過熱を防ぐために設けられた条件であるが、詳しくは後述する。リミット制御部128は、リミット条件が成立したときには作用通電部124に対して作用通電を抑制するよう指示する。このような指示を受けたときには、作用通電部124は作用通電を実行しない。
図9は、線材の通電制御する過程を示すフローチャートである。
このフローチャートに示す各ステップは、形状記憶合金制御装置10の電源が投入されてから繰り返し実行される処理である。すなわち、同図に示すフローチャートは、検出通電後に作用通電が実行される1周期分の処理を示している。ここでは、第2の構成として図5に示した形状記憶合金制御装置10を前提として説明する。
制御部140は検出通電の実行タイミングに至ったときに、検出通電部112に検出通電の実行を指示する。検出通電部112は、所定の検出通電時間、第1トランジスタTr1をオンする(S10)。このとき、電源180と第1抵抗R1、線材200が導通し、第1抵抗R1および線材200に電圧が印加される。線材電位検出部114は、線材電位Vを検出する(S12)。線材電位検出部114は、比較電位Vを更に検出する(S14)。制御値取得部116は、線材電位Vを比較電位Vで割って制御値を算出する(S16)。電源投入後、最初に取得された制御値は、補正値として補正値記憶部129に記録される。
時間特定部122は、S16にて取得された制御値を補正値によって除算することにより補正制御値を計算する(S18)。リミット判定部126は、リミット条件を判定するための処理であるリミット判定処理を実行する(S20)。リミット判定処理の内容については後述する。リミット条件が成立したとき(S20のY)、リミット制御部128は作用通電部124にリミット条件の成立を通知する。この通知を受けたときには、作用通電部124は作用通電を実行しない。すなわち、作用通電を実行することなく、S10に処理が移行する。
リミット条件が成立していないときには(S20のN)、時間特定部122は、補正制御値の制御偏差を特定する(S22)。時間特定部122は、この制御偏差を小さくすべく、先述のデータテーブルを参照して作用通電時間を特定する(S24)。たとえば、目標とすべき補正制御値に比べて、S18にて計算された補正制御値が大きいときには、図4(b)のグラフからもわかるように、線材200をより加熱する必要がある。一方、目標とすべき補正制御値に比べて、補正制御値が小さいときには、線材200を除熱する必要がある。作用通電部124は、S24において特定された作用通電時間、第1トランジスタTr1をオンして作用通電を実行する(S26)。
S20におけるリミット条件判定処理による判定方法としては、たとえば、以下のような方法がある
1.供給電力に基づく判定:
所定の期間において、線材200に供給される電力量が予め定められたリミット値に達したときにリミット条件が成立したと判定する。たとえば、所定回数の周期において、作用通電時間の長さが所定時間を超えた場合に、リミット条件が成立すると判定してもよい。このような判定方法によれば、線材200の状態に関わらず、線材200への過度の電力供給を未然に防ぐことができる。そのため、線材電位の検出処理に不具合が生じた場合であっても、リミット条件の成否を判定できる。
2.制御値に基づく判定:
制御値と、予め定められた基準値との差または比が所定値を超えたときにリミット条件が成立したと判定してもよい。たとえば、補正制御値が温度Tにおいて想定される補正制御値から20%以上小さくなったときに、リミット条件が成立すると判定してもよい。このような判定方法によれば、線材200が動作限界温度に達する前に線材200への通電を抑制できる。線材200の最高温度を動作限界温度よりも低く設定することができるため、より安全な制御が可能となる。
あるいは、補正制御値や制御偏差の単位時間当たりの変化量に応じて、リミット条件の成否を判定してもよい。たとえば、補正制御値が所定時間変化しない場合や、制御偏差が所定時間縮小しない場合には、線材200の温度が既に動作限界温度に達してしまっている可能性があるので、リミット条件が成立したと判定してもよい。制御値に基づく判定方法によれば、線材200の実際の状態に応じてリミット条件判定を実行できる。
なお、S18のあとにS22、S24の処理を実行し、その後にS20のリミット条件判定処理を実行してもよい。このとき、リミット条件が成立すれば、作動通電時間を予め定められた短い時間に変更してもよい。
あるいは、リミット条件が成立したときには、線材200を冷却するために設けられた冷却ファンなどの冷却装置を駆動することにより、能動的に線材200から除熱してもよい。
図10は、形状記憶合金制御装置の第3の構成図である。
この態様においては、図2に示した第1の構成図と比べて、第2抵抗R2と第3抵抗R3、および、差動増幅器160が追加されている。比較抵抗としての第2抵抗R2と第3抵抗R3は、それぞれ第1抵抗R1や線材200に比べて充分に大きな抵抗値を持つ。たとえば、第1抵抗R1や線材200が、数Ω〜数10Ω程度の抵抗値であるのに対し、第2抵抗R2や第3抵抗R3は、数キロΩ程度の抵抗値である。そのため、第1抵抗R1や線材200に比べて、第2抵抗R2や第3抵抗R3に流れる電流は僅かとなる。このように抵抗値を設定することにより、電源180から供給される電力の多くを線材200に供給することができる。
第1抵抗R1と線材200を含む経路(以下、「第1経路」とよぶ)に対して、第2抵抗R2と第3抵抗R3を含む経路(以下、「第2経路」とよぶ)は並列に接続される。第1トランジスタTr1は、第1経路および第2経路に直列に接続され、オンされたときに電源180と第1経路および第2経路を導通させる。第1経路と第2経路は並列回路を形成するので、第1トランジスタTr1がオンされたとき、第1経路に印加される電圧と第2経路に印加される電圧は等しくなる。
また、常温時における線材200の抵抗値と第2抵抗R2の抵抗値の積は、第1抵抗R1と第3抵抗R3のそれぞれの抵抗値の積と一致する。そのため、第1抵抗R1と線材200をつなぐ位置における線材電位Vと、第2抵抗R2と第3抵抗R3をつなぐ位置における電位Vは等しくなる。ここで電位Vは比較電位である。
差動増幅器160の反転入力端子には、線材電位Vが入力される。非反転入力端子には、比較電位Vが入力される。これにより、差動増幅器160には、線材電位Vと比較電位Vが差動入力される。差動増幅器160、その差分値を増幅する差動増幅型オペアンプである。この構成においては、通電制御装置100は、差動増幅器160から出力された差分値を、そのまま制御値として使用してもよい。この場合、線材電位検出部114が、差分値を取得し、制御値取得部116は、この差分値をそのまま制御値として取得する。
試験機においては、線材電位Vや比較電位Vの絶対値に比べて、線材電位Vの変化量は1〜2割程度である。差動増幅器160は、線材電位Vと比較電位Vの差分値を拡大するので、通電制御装置100はより高分解能にて線材電位Vと比較電位Vとのずれを知ることができる。
たとえば、通電制御装置100が8ビットの分解能を持つA/D変換器として動作する場合には、線材電位Vと比較電位Vとの差分値を256段階のデジタルデータとして読み出し可能である。これに対し、差動増幅器160を介さずに、通電制御装置100が直接、線材電位Vと比較電位Vをそれぞれ256段階のデジタルデータとして取得し、その差分値を計算する場合には、256段階の1〜2割程度、すなわち、25〜50段階程度のデジタルデータとなる。
同図に示す構成によれば、電源180の電圧が変動したときには、線材電位Vと比較電位Vもそれに付随して同じように変動する。そのため、電源180の電圧変動による影響を吸収して、線材電位Vと比較電位Vの差分を正確に知ることができる。
なお、同図においては、電源180側に第1抵抗R1、接地側に線材200を接続しているが、その逆に、電源180側に線材200、接地側に第1抵抗R1を接続してもよい。
なお、制御値を比較電位−線材電位として定義する場合には、常温時における制御値は0となる。そして、温度Tを超えると、線材電位が低下するため制御値は上昇し始める。この場合の制御値−温度特性は、図4(a)に示した特性を、ちょうど、上下を逆さにしたようなグラフとなる。
なお、この場合、補正処理としては、補正制御値=制御値−補正値として計算されてもよい。通常、補正値は0となるが、線材200の経年変化により常温時における制御値が0でなくなる可能性がある。このような補正方法によれば、常温時における補正制御値が0となるように調整できる。
図11は、形状記憶合金制御装置の第4の構成図である。
この態様においては、図10に示した第3の構成図と比べて、通電制御装置100は、更に電位Vを検出する。第1抵抗R1と第2抵抗R2をつなぐ点に電位Vを検出するための導電線が間挿されている。通電制御装置100は、この導電線から電位Vを検出する。電位Vは、第2の比較電位となる。この構成においては、たとえば、制御値=(比較電位V−線材電位V)/電位Vとしてもよい。たとえば、電源電圧が10%低下すると、線材電位Vや比較電位Vも10%低下するため、差動増幅器160の出力値も10%低下する。このとき、実際に第1経路や第2経路に印加される電圧Vも10%低下する。そのため、制御値から電源電圧の変動により生じる誤差を除去できる。
仮に、8ビットのA/D変換器であれば、通常、最大値の「255」をどの程度の電圧に対応させるかを設定するためのA/D基準電圧端子がついている。このA/D基準電圧端子に第2の比較電位Vを入力することにより、電源電圧の変動の影響を除去してもよい。
たとえば、このA/D基準電圧端子に入力される電圧が4V、線材制御回路150からのA/D入力電圧が3.2Vであれば、255×3.2/4.0により、「204」が出力されることになる。
ここで、電源180の電圧が一時的に10%低下した場合、第2の比較電位Vも10%低下することになる。このときにも、255×(3.2×0.9)/(4.0×0.9)により、やはり「204」が出力される。
このように第2の比較電位Vを使うことにより、電源電圧の変動により生じる誤差を除去することもできる。
図12は、形状記憶合金制御装置の第5の構成図である。
この態様においては、通電制御装置100の線材電位検出部114は、差動増幅器160を介することなく線材電位Vと比較電位Vを直接検出している。すなわち、線材電位Vと比較電位Vをそれぞれ検出するための導電線が接続されており、通電制御装置100はこれらの導電線を介して線材電位Vと比較電位Vを検出する。そして、通電制御装置100の制御値取得部116は、検出された比較電位Vと線材電位Vの差分値を制御値として計算する。通電制御装置100が充分な分解能を持つ場合には、このように、差動増幅器160を介することなく線材電位Vや比較電位Vを検出してもよい。
なお、同図においては、電源180側に第1抵抗R1、接地側に線材200を接続しているが、その逆に、電源180側に線材200、接地側に第1抵抗R1を接続してもよい。
図13は、形状記憶合金制御装置の第6の構成図である。
この態様においては、図10に示した第3の構成図と比べて、作用スイッチとしての第2トランジスタTr2が追加されている。第2トランジスタTr2は、電源180と線材200に対して接続される構成となっており、第2トランジスタTr2がオンされると、電源180と線材200が導通する。
この態様においては、検出通電部112は、検出通電時には第1トランジスタTr1をオンすることにより、線材200を検出通電させる。このとき、第2トランジスタTr2はオフとなる。電源180からの電流の一部は第1抵抗R1、線材200へと流れる。また残りの電流は、第2抵抗R2、第3抵抗R3を流れる。
作用通電部124は、作用通電時には第1トランジスタTr1をオフし、第2トランジスタTr2をオンすることにより、線材200を作用通電させる。電源180から流れた電流の一部は、第1抵抗R1、第2抵抗R2、第3抵抗R3に流れる。残りの電流は、線材200に流れる。線材200の抵抗値に比べて、第2抵抗R2や第3抵抗R3の抵抗値は充分に大きいので、この場合、電流のほとんどはそのまま線材200に流れることになる。いわば、電源180から第2トランジスタTr2、線材200へと至る経路は、第1抵抗R1を含まず線材200を含む経路を形成しているといえる。
このように、第2トランジスタTr2により、第1抵抗R1を含まず線材200を含む経路、すなわち、第1抵抗R1と並列に接続された第2トランジスタTr2から線材200に至る経路、に対して電源180から直接電流を流させることができる。そのため、作用通電時においては、第1抵抗R1による電力消費を大幅に抑制できるので、省電力にて線材制御回路150を制御できる。
なお、図11の第4の構成にて示したように、第1抵抗R1と第2抵抗R2の接続部から電位Vを検出し、差動増幅器160からの出力値を電位Vにより調整することにより、電源180の電圧変動の影響を除去してもよい。
図14は、線材の伸縮力を動力として伝達する動力伝達機構の構成図である。
図14(a)は、線材が弛緩伸長しているときの態様を示す構成図である。図14(b)は、線材が緊張収縮しているときの態様を示す構成図である。
形状記憶合金制御装置10と動力伝達機構20により形状記憶合金の制御によるアクチュエータが形成される。
動力伝達機構20は、可動支持基材202と固定支持基材204を含む。固定支持基材204は床面に固定されており、可動支持基材202は固定支持基材204に対して略垂直に移動可能である。固定支持基材204も、可動支持基材202も突起面を有する。そして、固定支持基材204の凸部が可動支持基材202の凹部に、固定支持基材204の凹部が可動支持基材202の凸部にそれぞれ対向するように設置される。同図に示すように、可動支持基材202と固定支持基材204の間には線材200が挟まれている。線材200は、線材制御回路150の一部であり、通電制御によってその形状・硬度が変化する。
図14(a)に示すように、常温では線材200は弛緩伸長しているので可動支持基材202の重さによって線材200は波状に変形される。また、可動支持基材202の上部から固定支持基材204に向けて所定の力が付勢されてもよい。これに対し、図14(b)に示すように、線材200が作用通電により加熱されると、線材200は、緊張収縮して直線状に変形する。このときの形状回復力によって、可動支持基材202が押し上げられる。また、制御値に応じて線材200の伸縮を制御することにより、可動支持基材202の移動量を制御できる。このような、動力伝達機構20は、たとえば、カメラ付き携帯電話にような小型カメラのレンズ駆動に応用可能である。
線材200が、動作限界温度に達すると、可動支持基材202はそれ以上押し上げられない。このような状態で更に線材200を加熱することは、無駄な電力消費であるのみならず、安全面や製品寿命の面からみても好ましくない。特に小型カメラのような精密機器においては、線材200の過度の発熱は他の電子回路の制御にも悪影響を及ぼしかねない。本実施例として示した通電制御装置100は、リミット条件の判定によって、このような線材200の過熱を防止することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。なお本発明はこの実施の形態に限定されることなく、そのさまざまな変形例もまた、本発明の態様として有効である。
本実施例においては、作用通電時の電流値と検出通電時の電流値は同じとして示した。変形例として、検出通電時には微弱電流にて線材電位や比較電位を検出し、作用通電時には比較的大きな電流にて線材200を加熱してもよい。このような態様によれば、検出通電時の電力消費を抑制することができる。
あるいは、作用通電時において検出通電処理を実行してもよい。この場合には、作用通電部124が作用通電を実行したときに、検出通電部112が線材電位や比較電位を検出してもよい。
形状記憶合金の温度−抵抗特性を示す模式図である。 形状記憶合金制御装置の第1の構成図である。 線材の通電制御のタイムチャートである。 線材の温度−制御値特性を示す模式図である。図4(a)は、補正前の制御値と温度の関係を示す模式図である。図4(b)は、補正後の制御値と温度の関係を示す模式図である。 形状記憶合金制御装置の第2の構成図である。 通電制御装置の機能ブロック図である。 図6に示した状態検出部を詳細に示す機能ブロック図である。 図6に示した作用部を詳細に示す機能ブロック図である。 線材の通電制御する過程を示すフローチャートである。 形状記憶合金制御装置の第3の構成図である。 形状記憶合金制御装置の第4の構成図である。 形状記憶合金制御装置の第5の構成図である。 形状記憶合金制御装置の第6の構成図である。 線材の伸縮力を動力として伝達する動力伝達機構の構成図である。図14(a)は、線材が弛緩伸長しているときの態様を示す構成図である。図14(b)は、線材が緊張収縮しているときの態様を示す構成図である。
符号の説明
10 形状記憶合金制御装置、 20 動力伝達機構、 100 通電制御装置、 110 状態検出部、 112 検出通電部、 114 線材電位検出部、 116 制御値取得部、 120 作用部、 122 時間特定部、 124 作用通電部、 126 リミット判定部、 128 リミット制御部、 129 補正値記憶部、 130 指示検出部、 140 制御部、 150 線材制御回路、 160 差動増幅器、 180 電源、 200 線材、 202 可動支持基材、 204 固定支持基材。

Claims (10)

  1. 温度変化により伸縮する形状記憶合金で形成された線材と、
    前記線材の通電状態と非通電状態を切り換えるための線材スイッチと、
    前記線材スイッチの切り換えにより前記線材への通電を制御する通電制御装置と、
    前記線材の伸縮により発生する力を外部に伝達する伝達機構と、を備え、
    前記通電制御装置は、
    前記線材の抵抗値に応じて変化する値を制御値として取得する制御値取得部と、
    前記線材が正常に動作する温度の限界値を超えないように、前記制御値に関して予め定められたリミット条件の成否を判定するリミット判定部と、
    前記リミット条件が成立したと判定されたとき、前記線材の通電を抑制させるリミット制御部と、
    を含むことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 温度変化により伸縮する形状記憶合金で形成された線材と、
    前記線材に直列に接続された電気抵抗分である制御抵抗と、
    前記線材および前記制御抵抗の通電状態と非通電状態を切り換えるための線材スイッチと、
    前記線材スイッチの切り換えにより前記線材への通電を制御する通電制御装置と、
    前記線材の伸縮により発生する力を外部に伝達する伝達機構と、を備え、
    前記通電制御装置は、
    前記線材の状態検出のために、前記線材を通電させる検出通電部と、
    前記検出通電部により前記線材が通電されているときに、前記線材と前記制御抵抗とをつなぐ所定点の電位を線材電位として検出する線材電位検出部と、
    前記検出された線材電位と比較用に定められた比較電位との差または比を制御値として取得する制御値取得部と、
    前記制御値が取得された後、前記線材の伸縮度を所定の目標値に近づけるために前記線材を通電させるべき時間である作用時間の長さを前記取得された制御値に応じて特定する時間特定部と、
    前記線材を前記作用時間通電させる作用通電部と、
    前記線材が正常に動作する温度の限界値を超えないように、前記制御値に関して予め定められたリミット条件の成否を判定するリミット判定部と、
    前記リミット条件が成立したと判定されたとき、前記線材の通電を抑制させるリミット制御部と、
    を含むことを特徴とするアクチュエータ。
  3. 前記通電制御装置は、
    前記線材が所定の基準状態にあるときに取得された前記制御値を補正値として保持する補正値記憶部を更に含み、
    前記制御値取得部は、前記取得した制御値を予め保持された前記補正値により補正することを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記制御値取得部は、電源電圧の変動に付随して変動する電位を前記比較電位に定め、その比較電位と前記検出された線材電位との差または比を、前記制御値として取得することを特徴とする請求項2または3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記線材および制御抵抗を含む第1の経路に対して並列に接続された第2の経路において、電気抵抗分である比較抵抗を更に備え、
    前記線材スイッチは、前記線材および前記制御抵抗の通電状態と非通電状態を切り換えるときに前記比較抵抗の通電状態と非通電状態を更に切り換え、
    前記制御値取得部は、前記検出通電部により前記線材が通電されているときに、前記第2の経路における所定点の電位を前記比較電位に定め、その比較電位と前記検出された線材電位との差または比を前記制御値として取得することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記制御抵抗を含まず前記線材を含む第3の経路の通電状態と非通電状態を切り換えるための作用スイッチを更に備え、
    前記作用通電部は、前記線材スイッチを前記線材の非通電状態側に切り換え、前記作用スイッチを前記線材の通電状態側に切り換えることにより前記線材を前記作用時間通電させることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記線材電位と前記比較電位とが差動入力されて、その差分値を増幅する差動増幅器を更に備え、
    前記制御値取得部は、前記増幅された差分値を前記制御値として取得することを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記リミット判定部は、前記制御値と所定の基準値との差または比と所定のリミット値の比較により前記リミット条件の成否を判定することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 前記リミット判定部は、前記線材が所定状態にあるときに取得された前記制御値を前記基準値として前記リミット条件の成否を判定することを特徴とする請求項8に記載のアクチュエータ。
  10. 前記リミット判定部は、前記制御値の単位時間当たりの変化量に応じて前記リミット条件の成否を判定することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のアクチュエータ。
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