JP4915703B2 - プレス装置の位置決めゲージ - Google Patents
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そして、素材Wの端部を支持する素材受部112Aの位置からブランクホールド頂点までの落差を考慮して、素材受部112Aの上下位置が調整される。
したがって、従来では、ブランク頂点と素材受部112Aとの高低差を考慮して素材受部112Aの高さを調整する場合、非常に時間や労力を要していた。
本発明のゲージにおいて、ボルトは、レバーが回転軸の移動を規制する使用位置でレバーの回転を規制するようボルト締めするとその際にレバーを押さえ付ける押圧部を有している。さらに、本発明のゲージにおいて、好ましくは、レバーは先端部に凹部を有し、ゲージ本体に、レバーが回転軸の移動を規制する使用位置でレバーの回転を規制するようレバーの凹部に係合するロック片が回転可能に取り付けられており、ロック片は、付勢手段によって上記凹部側へ付勢されている。
図1は本発明の実施形態に係るゲージ1を示す斜視図、図2(A)は正面図、図2(B)は左側面図、図2(C)は平面図、図3は図2(A)のA−A線断面図である。
ゲージ1は例えば図7に示す従来のゲージ110と同様に、四角型の枠状のクッションリング100の四隅にそれぞれ設けられる。各ゲージ1はクッションリング100における周縁寄りの平たい上面100Aから起立するようにクッションリング100に固定される。これらの四つのゲージ1が素材Wの周縁部を支持することで、素材Wは所定の高さ位置に保持される。
ゲージ本体10は、図2(C)及び図3に示すように、前壁11と、後壁12と、前壁11の右端部と後壁12の右端部とを連結する右壁13と、から柱状に構成されていて、その断面は略コ字型に形成されている。これらの前壁11、後壁12、右壁13は、それらより幅広の取付部14から立設している。この取付部14にはボルト挿入孔14Aが形成されており、ゲージ本体10は、この取付部14を通した固定用ボルト15の先端部をクッションリング100の対応するメスねじ(図示省略)に螺着してクッションリング100に固定されている。
ゲージ本体10に支持される振り子20は、振り子本体21とこの振り子本体21と一体に形成されていて素材Wを載置する受け部22とを備えており、振り子20の先端部である受け部22が右壁13から外側方向へ突出するように、右壁13の高さ中間部には受け部用の窓部13A(図1参照)が形成されている。
また、前壁11の表面は、図1及び図3に示すように、右壁寄りの右側領域Rが、左側領域Lよりも前方に位置しており、右側領域Rと左側領域Lとの境界が段部16として形成されている。この境界を成す段部16の細幅の面16Aがゲージ本体10の長手方向に延びている。
一方の内壁面、即ち、右壁13側の内壁面31Aには、ボルト受部としての断面半円形状の溝40が、ゲージ本体10を貫通する長穴31の深さ方向、即ちゲージ本体10の高さ方向と直交する水平方向であって長穴の深さ方向(図2(C)及び図3における矢印B方向)に沿って刻設されており、この溝40は、内壁面31Aで上下に複数並設されている。これらの溝40は、それぞれボルト32を受容するものである。
このレバー33は、溝40の下端縁に近接したゲージ本体表面、即ち前壁表面の左側領域Lにピン36(図1及び図4参照)によって回転可能にゲージ本体10に取り付けられている。また、このレバー33は、細幅で長尺な長方形の板状部材からなり、その長手方向の一端部が回転中心となるようにピン36に支持されている。このレバー33の長手方向に沿った一方の側縁部、即ち回転させて段部16の面16Aに当接する側縁部に、複数の切欠50が並んで形成されている。各切欠50は半円形状に形成されている。各切欠50は、各溝40と1対1の関係で設けられている。
さらに、ボルト頭部32Aを緩めた際に、レバー33が勝手に回転することを防止するために、ゲージ本体10には、レバー33がボルト32の移動を規制する使用位置からレバー33が回転することを規制するように、図4に示すように、ゲージ本体10に回転可能に取り付けられたロック片37を有する。このロック片37には、凸部37Aが形成されており、この凸部37Aが係合する凹部33A(図4参照)がレバーの先端部に形成されている。なお、ロック片37は、スプリング等の付勢手段38によって凸部37Aが凹部33Aに係合する方向へ回転するように付勢されている。
図1の状態から振り子20の高さを変える場合について説明する。
先ず、ボルト32を緩める。そして、付勢手段38の付勢力に抗してロック片37を回転させて凸部37Aをレバー33の凹部33Aから外す。そして、図4及び図5(A)の矢印C方向へレバー33を回転させる。次に、図5(B)に示すように、振り子20自体を矢印D方向へ移動させて、溝40からボルト32を外し、図5(C)に示すようにボルト32を長穴31の長手方向に沿って矢印E方向へ移動させて振り子20を低い位置へ移動させる。図示例では、ボルト32を最上段の溝40から四番目の溝40に対応した高さへ移動させている。そして、図5(D)に示すように、振り子20自体を矢印F方向へ移動させて、ボルト32を上から四番目の溝40に入れる。最後に、レバー33を回転させて、レバー33の側縁部を段部16の面16Aに当接させ、ロック片37の凸部37Aをレバー33の凹部33Aに係合させると共にボルト締めをすることで、レバー33がロックされる。このように、ボルト32を最上段の溝40から四番目の溝40へ移動させることで、振り子20自体が低い位置へ移動する。
上記説明では、ロック片37を備える場合を例示したが、ロック片37は必ずしも不可欠のものではない。
10 ゲージ本体
11 前壁
12 後壁
13 右壁
13A 窓部
14 取付部
14A ボルト挿入孔
15 固定用ボルト
16 段部
16A 面
20 振り子
21 振り子本体
22 受け部
23 穴
30 調整機構
31 長穴
31A 内壁面
32 ボルト
32A ボルト頭部
33 レバー
33A 凹部
34 ナット
35 ワッシャー
36 ピン
37 ロック片
37A 凸部
38 付勢手段
40 溝
50 切欠
100 クッションリング
100A 上面(クッションリング表面)
L 左側領域
R 右側領域
S 隙間
W 素材
Claims (3)
- 柱状のゲージ本体と、このゲージ本体に揺動可能に支持された振り子と、上記振り子の高さを多段階に調整できる調整機構と、を備え、プレス装置の所定の位置に素材を位置決めするゲージであって、
上記調整機構は、上記ゲージ本体を貫通した長穴と、上記振り子が揺動可能に取り付けられ上記長穴を貫通するボルトと、上記ゲージ本体に回転可能に支持されたレバーと、を有し、
上記長穴は、ゲージ本体長手方向に沿って延びていて、当該ゲージ本体長手方向に沿って上記ボルトを移動できるように所定の間隔で対向した一対の内壁面を有し、
一方の内壁面には、上下に並設されていてそれぞれ上記ボルトを受容する複数のボルト受部が形成されており、
上記レバーには、上記ボルト受部に嵌入したボルトの移動を規制する複数の切欠部が形成されており、
複数のボルト受部の内の何れかのボルト受部とそれに対応した切欠部とで挟持されたボルトは、上記レバーを回転させて当該ボルトの移動の規制を解除して当該ボルトを他のボルト受部に移動させることで、上記振り子の高さを変えることを特徴とする、プレス装置の位置決めゲージ。 - 前記ボルトは、前記レバーが前記回転軸の移動を規制する使用位置で前記レバーの回転を規制するようボルト締めすると前記レバーを押さえ付ける押圧部を有していることを特徴とする、請求項1に記載のプレス装置の位置決めゲージ。
- 前記レバーは先端部に凹部を有し、
前記ゲージ本体に、前記レバーが前記回転軸の移動を規制する使用位置で前記レバーの回転を規制するよう前記レバーの凹部に係合するロック片が回転可能に取り付けられており、上記ロック片は、付勢手段によって上記凹部側へ付勢されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプレス装置の位置決めゲージ。
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