JP5947620B2 - 上型及び上型の仮止め方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレスブレーキにおける上部テーブルの下部に備えた左右方向の上型装着溝に対して上下方向に着脱可能な上型及び前記上型装着溝に対する上型の仮止め方法に係り、さらに詳細には、前記上型装着溝に上型を仮止めした後、前記上型装着溝に上型を強固に固定するときに、上型装着位置に微小変位を生じることのない上型及び上型の仮止め方法に関する。
プレスブレーキは左右方向に長い上部テーブルと下部テーブルを上下に対向して備え、前記上部テーブル又は下部テーブルを上下動自在なラムに構成してある。前記上部テーブルの下部には上型を装着するための上型装着部が備えられ、前記下部テーブルの上部には下型を装着するための下型装着部が備えられている。そして、上下の前記金型装着部に対する金型の着脱交換は、手動による交換や、ロボット等を利用して自動的に行われている(例えば特許文献1参照)。
WO00/41824号公報
前記特許文献1に記載の上型装着部の構成は、図1に示すごとき構成である。すなわち、プレスブレーキ(全体的構成は図示省略)における上部テーブル1の下部に、左右方向(図1において紙面に垂直な方向)に長い上型ホルダ3が一体的に備えられている。そして、この上型ホルダ3には下方向に開口した上型装着溝5が左右方向に長く形成してある。
より詳細には、前記上型装着溝5は上面5Uを備えていると共に前後には対向した前後の上型当接面5F,5Rを備えている。そして、前後の上型当接面5F,5Rの下部付近には左右方向に長い係止溝7がそれぞれ形成してある。前記上型装着溝5に装着した上型9を固定するために、前記上型ホルダ3には、前記上型9の上部に形成した水平方向のV状溝11に係合自在なV形状の係合部を備えたロック片13が前記上型当接面に対して出没自在に備えられている。前記ロック片13は左右方向に長く設けられており、前記上型ホルダ3に備えた流体圧シリンダのごときアクチュエータ15によって往復動される構成である。
前記上型9は、下型(図示省略)と協働して板状のワークの折曲げ加工を行う折曲げ加工部を下部に備え、前記上型装着溝5に対して着脱自在な被装着部17を上部に備えた構成である。前記被装着部17における表面(図1において左側面)及び裏面(図1において右側面)に、前記V状溝11が左右方向に長く形成してある。また、上型9の前記被装着部17には、前記係止溝7に係脱自在な係止片19が前記表面に対して出没自在、かつコイルスプリング等によって突出する方向へ付勢して備えられている。
図1に示すごとき構成において、前記ロック片13によるロックを解除し、かつ前記コイルスプリング等の付勢力に抗して係止片19を押圧し、係止溝7に対する係止状態を解除することにより、上型9を下方向に取り外すことができる。すなわち、上型ホルダ3の上型装着溝5に対して上型9を上下方向に着脱することができる。そして、前記係止溝7に係止片19を係止した仮止め状態においては、上型装着溝5に沿って上型9を左右方向へ移動調節することができるものである。
前述のごとく、上型9を仮止めした後に、アクチュエータ15の作動によってロック片13を突出作動すると、上型9は、図1において左方向へ僅かに押圧移動されると共に、ロック片13とV状溝11との係合による上方向への分力によって上方向へ僅かに押圧移動されるものである。すなわち、上型9は、上型装着溝5の上型当接面5F及び上面5Uへ当接されることによって位置決め固定されるものである。
前述のごとく上型9を仮止めした状態においては、前記上型装着溝5と上型9の被装着部17との間の微少間隙に起因して、前記上型9は、係止溝7に係止片19を係止した係止部を支点として、図1において反時計回り方向へ僅かに回動して傾斜した状態にあるものである。そして、前記ロック片13によって上型9を強固に固定するときには、前記反時計回り方向への僅かな回動が戻されて垂直状態に固定されるものである。すなわち、上型9は、仮止め状態から強固に固定するとき、及び強固な固定状態から仮止め状態に緩めるときに、前後方向(図1において左右方向)へ僅かに揺動するものである。
ところで、図2に示すように、プレスブレーキにおいて使用対象とする最小幅の上型9Aの幅寸法とほぼ同径のピンをロック片13Aとして備え、かつ複数のロック片13Aを上型装着溝5の長手方向(左右方向)へ所定ピッチで等間隔に備えた構成が開発されている。なお、幅寸法が所定寸法より小さな上型9においては、図2に示すように、上型9の幅方向の中央部に係止片19を備えた構成である。
前記構成において、前記上型9Aを上型装着溝5に装着すると、上型9Aと1個のロック片13Aとが対向する場合と、1個のロック片13Aに対して上型9Aが偏在する場合と、上型9Aの幅方向の両側が隣接した2個のロック片13Aに支持される場合とがある。ここで、図2(A)に示すように、上型9Aが1個のロック片13Aに偏在した状態に仮止めした状態において、ロック片13Aを突出動作して上型9Aを上型当接面5Fへ押圧固定しようとするとき、前記上型9Aはロック片13に一時的に偏在して支持される。したがって、仮止め状態から強固に固定しようとするとき、上型9Aは、図2(A)において反時計回り方向に僅かに揺動傾斜した状態に支持されるものである。すなわち、図2(B)に想像線で誇張して示すように傾斜する。そして、前記ロック片13Aによって上型9Aを押圧して強固に固定するときには、上型9Aの上面が上型装着溝5の上面5Uに当接して、前記僅かな傾斜が戻されて垂直状態となるものである。すなわち、図2(C)に示すように、左右方向に僅かに変位するものである。
したがって、上型9Aを仮止め状態から強固に固定するとき、及び仮止め状態に緩めるときには、上型9Aは、図2において左右方向に僅かに揺動し、左右方向に僅かに変位することがある。なお、上型9Aが隣接した2個のロック片13Aによって支持される場合においても、2個のロック片13Aの作動に僅かな遅れがあることにより、左右方向に僅かに変位することがある。したがって、例えば複数の上型9Aを所定ピッチで左右方向に配置して、ワークの複数の所定箇所の折曲げ加工を行なおうとするとき、複数の上型9Aの左右方向のピッチに僅かな誤差を生じ、前記折曲げ加工位置から上型9Aが僅かに変位することがある、という問題がある。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、プレスブレーキにおける上部テーブルの下部に備えた左右方向の上型装着溝に対して上下方向に着脱可能な上型であって、前記上型装着溝において前後に対向した上型当接面に形成した左右方向の係止溝に係止可能な係止突起を備えた係止片を、前記上型の表面に対して出没自在かつ突出する方向へ付勢して備え、前記付勢力によって前記係止突起が前記係止溝に係止されるとき、前記係止溝の下部縁に係止され上方向の分力によって上型を持上げるために、前記係止溝に係止される前記係止突起の下面を、当該係止突起の先端側が高くなるように傾斜した傾斜面に形成してあることを特徴とするものである。
また、前記上型において、前記係止突起の前記下面は、前後方向の軸心を中心として円弧状の面に形成してあることを特徴とするものである。
また、前記上型において、前記係止突起の左右両側面は、当該係止突起の先端側が次第に狭くなるように左右方向に傾斜してあることを特徴とするものである。
また、前記上型において、前記係止片は、当該上型の左右方向の中央部に備えられており、かつ前記係止突起の下面の傾斜角度は15°〜25°の範囲であることを特徴とするものである。
また、前記上型を使用して上型をプレスブレーキにおける上部テーブルに仮止めする方法であって、前記上部テーブルの下部に備えた左右方向の上型装着溝に上型の上部を挿入し、前記上型装着溝において前後に対向した上型当接面に形成した左右方向の係止溝に、前記上型の表面に突出自在かつ突出する方向へ付勢して備えた係止突起を係止することにより、当該係止突起の下面に形成した傾斜面に作用する上方向の分力によって前記上型を押上げることを特徴とするものである。
本発明によれば、上型装着溝に上型を装着し仮止めすると、係止片における係止突起の下面を傾斜面に形成してあることに起因して上方向への分力が作用し、上型が持上げられることになる。したがって、上型の上面を上型装着溝の上面により近接して、上型の上面と上型装着溝の上面との微少間隙をより微小な間隙にすることができる。又は上型の上面を上型装着溝の上面に接触することができる。したがって、上型装着溝に上型を仮止めしたときにおける上型の僅かな傾斜を抑制することができ、前述したごとき問題を解消し得るものである。
プレスブレーキの上部テーブルの下部に上型を着脱自在に装着する従来の構成を示す説明図である。 上型装着溝に上型を仮止めした後、強固に固定する際に上型が左右方向へ変位することの説明図である。 本発明の実施形態に係る上型の被装着部の構成及び係止片の構成を示す説明図である。 係止片における係止突起の下面の傾斜角と引き上げ量などの関係を示した説明図である。 上型の仮止め、固定を繰り返したときの左右方向への変位量を示す説明図である。 第2の実施形態に係る構成の説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、前述した従来の構成と同一機能を奏する構成要素には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。
本発明の実施形態に係る上型9Bは、前述した上型9と同様に、上型ホルダ3における上型装着溝5に装着自在な被装着部17を備えており、この被装着部17の幅方向(図3(A)において紙面に垂直な方向)の中央部には、前記係止片19に相当する係止片19Aを備えている。この係止片19Aは、前記被装着部17の表面に形成した上下方向の収容溝21に没入可能かつ前記表面から突出自在に備えられている。
より詳細には、前記係止片19Aは、上下方向に長い係止片本体23を備えており、この係止片本体23における下端部付近の表面には押しボタンとしての突出部25が備えられている。そして、この突出部25に形成した前後方向(図3(B))においての左右方向)の螺子孔27には、上型9Bを前後動自在に貫通した仮止め螺子29の先端部が螺着してある。そして、前記係止片本体23の裏面と被装着部17との間には、前記係止片本体23を前記表面から突出するように付勢するコイルスプリングなどのごとき弾性部材30が弾装してある。
前記係止片本体23の上部の表面には、前記上型装着溝5に形成した前記係止溝7に係止自在な係止突起31が突出して備えられている。当該係止突起31の上面は、前記係止片本体23の上端側の前後方向(図3(B)において左右方向)の厚さが次第に薄くなるように傾斜した上側傾斜面33に形成してある。そして、前記係止溝7の下部縁7Lに係止される下面35は、当該係止突起31の先端側が高くなるように傾斜した傾斜面に形成してある。
さらに、前記係止突起31の前記下面35は、前後方向(図3(C)において紙面に垂直な方向)の軸心を中心とする円弧状の面に形成してある。すなわち、前記下面35は、前述のように係止突起31の先端側が高くなるように傾斜してあり、かつ前後方向の軸心を中心とする円弧状の面に形成してあることにより、前記下面35は、截頭円錐体における周面の一部分と同様に構成してある。また、前記係止突起31の左右両側面37L,37Rは、当該係止突起31の先端側が次第に狭くなるように左右方向に傾斜した傾斜面に形成してある。
図3(A)に示すように、上型ホルダ3の上型装着溝5に上型9Bの被装着部17を装着した状態において、弾性部材30の付勢力に抗して係止片19Aの突出部25を押圧して、係止片本体23を収容溝21内に没入すると、係止片本体23の上部に備えた係止突起31が係止片本体23の表面から没入される。したがって、上型ホルダ3の係止溝7から前記係止突起31が外れることとなり、上型9Bを下方向へ取り外すことができるものである。
逆に、前記突出部25を押して前記係止片本体23を収容溝21に没入した状態において、上型9Bの被装着部17を下側から上型ホルダ3の上型装着溝5に装着して前記突出部25の押圧を緩めると、弾性部材30の付勢力によって係止片本体23が突出される。そして、係止片本体23に備えた係止突起31が係止溝7に係合される。この際、係止突起31の下面35が係止溝7の下部縁7Lに係止され、傾斜した前記下面35に作用する上方向の分力によって上型9Bは上方向に持上げられて仮止めされることになる。
上述のように仮止めした状態においては、上型9Bが持上げられることにより、上型9Bの上面は上型装着溝5の上面5Uに接触すること、又は上型9Bの上面と上型装着溝5の上面5Uとの間の間隙は、例えば0.15mm以下(従来は0.5mm以上)の微小クリアランスに保持されることになる。したがって、図2において説明した左右方向の傾斜を無くすること、又は左右方向の傾斜を許容値内に抑制できることとなり、ロック片13Aによって上型9Bを上型装着溝5の上型当接面5Fへ強固に押圧固定するときに、左右方向への変位を無くすること、又は許容値内に抑えることができるものである。よって、前述したごとき問題を解消し得るものである。
そして、前記係止片19Aにおける係止突起31の下面を、前後方向の軸心を中心とする円弧状の面に形成してあることにより、上型装着溝5に上型9Bの被装着部17を仮止めした状態において、上型9Bを上型装着溝5の長手方向(左右方向)へ移動するときに、かじり現象を効果的に防止できるものである。すなわち、上型9Bが左右方向に僅かに傾斜したとき、上型9Bの上面が上型装着溝5の上面5Uと干渉して前記上面5Uを上方向に押圧し、前記係止突起31の下面35が係止溝7の下縁部7Lを下方向に押圧して突っ張ることによるかじり現象を防止することができるものである。
そして、前記係止突起31の左右両側面37L,37Rを、先端側が狭くなる傾斜面に形成してあることにより、前記かじり現象をより効果的に防止できるものである。なお、前記かじり現象を防止する構成としては、前記下面35を円弧状の面に形成することに代えて、下面35の左右両側部に傾斜面を備えた多角形状に形成することも可能である。しかし、この場合も、全体的には円弧状に近似した面になるものである。
ところで、図4(B)に示すように、前記係止突起31における下面35の幅方向の中心部における傾斜角θ、前記弾性部材30の付勢力をF(kgf)、上型9Bの重量をW(kgf)とすると、下面35の傾斜に対して垂直な方向の力P′(kgf)は、P'=Fsinθで表わされる。そして、垂直方向の分力P'yは、P'y=P'cosθで表わされ、水平方向の分力P'xは、P'x=P'sinθで表わされる。そして、前記弾性部材30によって係止片本体23が水平に押圧移動されるストロークをSt(mm)とすると、金型9Bが押し上げられる量(引き上げ量)ΔYは、ΔY=tanθ・Stで表わされる。
ここで、上型9Bの上面が上型装着溝5の上面5Uに接触するには、前記引き上げ量ΔYは、上型9Bを上型装着溝5に仮止めするときにおける上型9Bの上面と前記上型装着溝5の上面5Uとの間隙より大きいことが必要である。また、上型9Bを引き上げる力Pyは、Py=P'−Wで表わされるが、Py>0であることが必要である。そして、上型9Bを引き上げるときの摩擦力を考慮すると、P'xが最小値であることが望ましい。上記の各条件を満たす範囲としては、傾斜角θは15°〜25°の範囲であることが望ましいものである。
次に、上型9Bの上面と上型装着溝5の上面5Uとの間隙寸法を小さくする場合と、前記係止突起31の下面35を傾斜面に形成した場合とを比較するために、仮止めしたときに、前記間隙寸法が0.5mmになる従来の標準型(係止突起の下面の傾斜角0)と、前記下面35の傾斜角が15°の上型と、仮止めしたときに前記間隙寸法が0.15mmになる高精度の上型(係止突起の下面の傾斜角0)のそれぞれを、幅寸法15mm〜80mmの各寸法で作成し、それぞれの上型の中央部に備えた係止片19の左右方向の中心位置とロック片13Aの左右方向の中心位置とが、図2(A)に示すように、偏在した状態に配置して仮止めして、各上型を上型装着溝5内に強固に固定することと、仮止め状態に緩めることを10回繰り返すことを一括りとし、一括り毎に左右方向への変位量を3回測定した結果は、図5に示すとおりであった。
図5より明らかなように、標準型の場合が最も変位量が大きく、次に高精度の金型であった。そして、係止突起31の下面35の傾斜面の傾斜角を15°に形成した上型の変位量が最小であった。したがって、仮止め状態から強固に固定するときにおける上型の左右方向への変位量を抑制するには、係止突起31の下面35を傾斜面に形成し、仮止め時に上方向への分力によって上型を予め押上げることは有効である。
ところで、係止突起31の下面35を傾斜面にすることは有効であることが確認できた。そこで、前記下面35の傾斜角度の望ましい範囲について検討すると、図4(A)より明らかなように、傾斜角が15°未満では引き上げ量が不足し、26°以上では面圧が高くなり、引き上げるときの摩擦力が大きくなる。したがって、前記係止突起31における下面35の傾斜角θは15°〜25°の範囲が望ましいものである。
以上のごとき説明より理解されるように、上型ホルダ3における上型装着溝5内に上型9Bを仮止めすると、当該上型9Bに備えた係止片19Aにおける係止突起31の下面35が傾斜面に形成してあることにより、前記係止片19Aを押圧する弾性部材30の前記下面35に作用する上方向の分力によって上型9Bが押上げられることになる。したがって、上型9Bの上面が上型装着溝5の上面に接触又は極めて近接(0.15mm以下)することとなり、仮止め状態から強固に固定する際の左右方向への変位量を抑制することができるものである。
また、前記構成においては、弾性部材30の付勢力によって、係止片19Aを、図3(A)において左方向へ押圧するので、その反力によって上型9Bの後面(図3(A)においての右側面)は、上型装着溝5における当接面5Rに接触されることになる。したがって、前記当接面5Fに、金型位置検出手段として、例えばノギス等において既に知られている複数の静電容量型の位置検出センサ等を左右方向に等間隔に配置して備えた構成においては、前記上型9Bとの検出間隙が常に一定となり、仮止め時においても精度の良い位置検出を行うことができることになる。
なお、本発明は、前述したごとき実施形態のみに限るものではなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態で実施可能なものである。すなわち図6に示すように、上型9に備えた係止片19の下部を、上型9に形成した収容溝21内において、ヒンジピン39によって回動自在に枢着する。そして、弾性部材30の付勢力によって係止片19の係止突起31が係止溝7に係合するとき、前記係止突起31の下面に備えた突状部41を、前記係止溝7の下面7Fに接触する構成とする。
上記構成により、図6に示すように、上型9の被装着部17を、上型ホルダ3の上型装着溝5内に挿入した状態において、係止片19を反時計回りに回動して、係止片19における係止突起31の下面に備えた前記突状部41を係止溝7の下面7Fに接触する。その後、前記係止片19をさらに反時計回り方向に回動すると、前記突状部41は、上型9に対して相対的に下降するように回動する。したがって、上型9は、上型装着溝5に対して相対的に上昇することになる。そして、係止片19が上型装着溝5の前側の当接面5Fに当接すると、反力によって上型9の図6においての右側面は、当接面5Rに接触することになる。
したがって、上記構成においても前述した実施形態と同様の効果を奏するものである。
3 上型ホルダ
5 上型装着溝
5U 上面
5F,5R 上型当接面
7 係止溝
7L 下部縁
9A,9B 上型
11 V状溝
13 ロック片
17 被装着部
19 係止片
23 係止片本体
25 突出部
31 係止突起
35 下面
37L,37R 左右両側面

Claims (5)

  1. プレスブレーキにおける上部テーブルの下部に備えた左右方向の上型装着溝に対して上下方向に着脱可能な上型であって、前記上型装着溝において前後に対向した上型当接面に形成した左右方向の係止溝に係止可能な係止突起を備えた係止片を、前記上型の表面に対して出没自在かつ突出する方向へ付勢して備え、前記付勢力によって前記係止突起が前記係止溝に係止されるとき、前記係止溝の下部縁に係止され上方向の分力によって上型を持上げるために、前記係止溝に係止される前記係止突起の下面を、当該係止突起の先端側が高くなるように傾斜した傾斜面に形成してあることを特徴とする上型。
  2. 請求項1に記載の上型において、前記係止突起の前記下面は、前後方向の軸心を中心として円弧状の面に形成してあることを特徴とする上型。
  3. 請求項1又は2に記載の上型において、前記係止突起の左右両側面は、当該係止突起の先端側が次第に狭くなるように左右方向に傾斜してあることを特徴とする上型。
  4. 請求項1,2又は3に記載の上型において、前記係止片は、当該上型の左右方向の中央部に備えられており、かつ前記係止突起の下面の傾斜角度は15°〜25°の範囲であることを特徴とする上型。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の上型を使用して上型をプレスブレーキにおける上部テーブルに仮止めする方法であって、前記上部テーブルの下部に備えた左右方向の上型装着溝に上型の上部を挿入し、前記上型装着溝において前後に対向した上型当接面に形成した左右方向の係止溝に、前記上型の表面に突出自在かつ突出する方向へ付勢して備えた係止突起を係止することにより、当該係止突起の下面に形成した傾斜面に作用する上方向の分力によって前記上型を押上げることを特徴とする上型の仮止め方法。
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