JP4915439B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

回転機の制御装置

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Description

本発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、3相電動機の各相に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、各相の指令電圧を算出し、算出される指令電圧と三角波形状のキャリアとの大小に基づきインバータのスイッチング素子を操作する三角波比較PWM制御を行うものも提案され、実用化されている。
更に、近年、例えば下記特許文献1に見られるように、インバータの操作状態を様々に設定した場合についての3相電動機を流れる電流をそれぞれ予測し、予測される電流と指令電流との偏差を最小化することのできる操作状態にてインバータを操作するいわゆるモデル予測制御を行うものが提案されている。これによれば、インバータの出力電圧に基づき予測される電流の挙動を最適化するようにインバータを操作するため、過渡時における指令電流への追従性が上記三角波比較PWM制御によるものと比較して向上する。このため、モデル予測制御は、車載主機としてのモータジェネレータの制御装置等、過渡追従特性として特に高い性能が要求される用途にとっては、有用性が高いと考えられる。
なお、モデル予測制御を行うものとしては、他にも例えば下記特許文献2に記載もの等がある。
特開2008−228419号公報 特許第3727268号公報
ところで、変調率が「1」よりも大きくなるいわゆる過変調領域においては、インバータIVの入力電圧に応じた制約が生じるため、変調率が「1」未満となる領域と同様にして設計された指令電流に制御することは困難である。しかし、上記特許文献1には、過変調領域における制御量の指令値の与え方については、何も記載がない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、変調率が大きい領域においてもモデル予測制御を適切に行うことのできる回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、前記目標値は、変調率が「1」以上の値であって且つ、矩形波制御の変調率よりも小さい変調率のときの出力電圧の大きさの平均値であることを特徴とする。
上記発明では、電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値が直流電源の電圧に応じて定まる目標値となるようにフィードバック制御がなされるために、評価関数の入力パラメータを、電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を目標値に保つうえで適切なものに設定することができる。このため、電力変換回路の出力電圧が直流電源によって制約を受ける過変調領域において、評価関数の入力パラメータを適切に設定することができる。
また、上記発明では、目標値を変調率1以上の値に対応させることで、回転機に印加される電圧を極力大きくすることができる。
ところで、電力変換回路によって実現可能な最大変調率は、矩形波制御を行った際の変調率である。上記発明では、この点に鑑み、目標値を、実現可能な最大変調率に対応する平均値よりも小さくすることで、フィードバック制御の制御性を高く維持することを可能とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記フィードバック制御手段による制御は、変調率が「1」以上の規定値となることで開始されるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項記載の発明において、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、前記フィードバック制御手段は、d軸電流およびq軸電流のいずれかを操作するものであることを特徴とする。
上記発明では、評価関数を簡易に設計することができる。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、当該制御装置は、前記dq軸上の電流を直接的な制御量とすることで前記回転機のトルクを要求トルクに間接的に制御するものであり、前記フィードバック制御手段による操作対象とならない側の電流の指令値を、操作対象とされる側の電流の指令値と前記要求トルクとに基づき設定する手段を更に備えることを特徴とする。
電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値が固定される場合、d軸電流とq軸電流との双方を任意に制御することはできない。一方、d軸電流とq軸電流とのいずれか一方とトルクとから他方を定めることができる。上記発明では、この点に鑑み、出力電圧の大きさの平均値が目標値に制御される状況下、トルクを要求トルクに制御するうえで適切な電流指令値を設定することができる。
請求項記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、d軸電流およびq軸電流のいずれかについての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、前記回転機に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記d軸電流およびq軸電流の少なくとも一方を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、d軸電流やq軸電流の指令値と実際値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
なお、サブフィードバック手段の操作対象は、フィードバック制御手段の操作対象と一致することが望ましい。
請求項記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、d軸電流およびq軸電流のいずれかについての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記d軸電流およびq軸電流の少なくとも一方を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、回転機のトルクの指令値と実際値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
請求項1記載の発明は、請求項記載の発明において、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、前記フィードバック制御手段は、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するものであることを特徴とする。
電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値が固定される場合、d軸電流とq軸電流との双方を任意に制御することはできない。一方、d軸電流とq軸電流とのいずれか一方とトルクとから他方を定めることができる。上記発明では、この点に鑑み、出力電圧の大きさの平均値が目標値に制御される状況下、いずれか一方の電流を操作することで、トルクを適切に制御することができる。
請求項記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流についての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、前記回転機に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、回転機を流れる電流と指令値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
請求項記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流についての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、回転機のトルクの指令値と実際値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
請求項13記載の発明は、請求項記載の発明において、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、トルクおよび鎖交磁束の大きさであり、前記フィードバック制御手段は、前記鎖交磁束の大きさを操作するものであることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項記載の発明において、前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、前記フィードバック制御手段は、鎖交磁束の大きさの指令値を操作する手段と、前記操作された鎖交磁束の大きさと前記回転機に対する要求トルクとに基づき、前記dq軸の電流の指令値を設定する手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、操作対象を鎖交磁束としつつも、評価関数の入力パラメータをdq軸上の電流とすることで、評価関数を簡易に設計することができる。
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の発明において、前記直流電源の電圧、前記回転機の電気角速度、および前記回転機を流れる電流を入力とし、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記目標値とするための鎖交磁束の大きさを前記鎖交磁束の大きさの指令値として設定するフィードフォワード制御手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、フィードフォワード制御手段を備えることで、回転機の制御量の制御の応答性を向上させることができる。特に、鎖交磁束の大きさは、回転機に印加される電圧についてのモデルを用いた簡易な近似計算によって解析的に解くことで得られるため、フィードフォワード制御手段の設計工数を低減することもできる。
請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記回転機に流れる電流を最小にして最大のトルクを生成するための前記鎖交磁束の指令値を算出する最大トルク制御手段を更に備え、前記フィードフォワード制御手段による制御は、前記最大トルク制御手段の設定する鎖交磁束よりも小さい鎖交磁束を指令値として与える場合に採用されることを特徴とする。
上記発明では、最大トルク制御手段による制御を優先することができる。
請求項17記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、前記フィードバック制御手段は、前記予測される制御量と該制御量の指令値とに加えて、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値と前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値とを前記評価関数の入力パラメータとすることで構成されることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項1〜17のいずれか1項に記載の発明において、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を、前記回転機を流れる電流を入力として、前記回転機のモデル式であって且つ微分演算処理を行わないモデル式を用いて算出する手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、回転機を流れる電流の一回のサンプリング値を入力するのみであっても、出力電圧の大きさの平均値を算出することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるインバータの操作状態を示す図。 同実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる最大トルク制御と弱め界磁制御との切替処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第3の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第4の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第5の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第6の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第7の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第8の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第9の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第10の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第11の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第12の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第13の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる磁束指令値の切替処理の手順を示す流れ図。 第14の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第15の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第16の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる最大トルク制御と弱め界磁制御との切替処理の手順を示す流れ図。 第17の実施形態にかかる指令値の設定処理の手順を示す流れ図。 第18の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。 第19の実施形態にかかる制御装置の処理を示すブロック図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる回転機の制御装置をハイブリッド車の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。モータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVおよび昇圧コンバータCVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、昇圧コンバータCVは、高電圧バッテリ12の電圧(例えば「288V」)を所定の電圧(例えば「666V」)を上限として昇圧するものである。一方、インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度(電気角θ)を検出する回転角度センサ15を備えている。また、モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16,17,18を備えている。更に、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ19を備えている。
上記各種センサの検出値は、インターフェース13を介して低電圧システムを構成する制御装置14に取り込まれる。制御装置14では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVやコンバータCVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnを操作する信号が、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnである。また、昇圧コンバータCVの2つのスイッチング素子を操作する信号が、操作信号gup,gcnである。
上記制御装置14は、モータジェネレータ10の制御量を指令値に制御するためにインバータIVを操作する。特に、本実施形態では、インバータIVの操作状態を設定した場合についてのモータジェネレータ10の制御量を予測し、予測される制御量が指令値に近くなる操作状態となるようにインバータIVを操作するモデル予測制御を行う。ここでは、まずインバータIVの操作状態について説明する。
インバータIVの操作状態は、図2に示す8つの電圧ベクトルによって表現できる。ここで例えば、低電位側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnがオン状態となる操作状態(図中、「下」と表記)を表現する電圧ベクトルが電圧ベクトルV0であり、高電位側のスイッチング素子Sup,Svp,Swpがオン状態となる操作状態(図中、「上」と表記)を表現する電圧ベクトルが電圧ベクトルV7である。これら、電圧ベクトルV0,V7は、モータジェネレータ10の全相を短絡させるものであり、インバータIVからモータジェネレータ10に印加する電圧がゼロとなるものであるため、ゼロベクトルと呼ばれている。これに対し、残りの6つの電圧ベクトルV1〜V6は、上側アーム及び下側アームの双方にオン状態となるスイッチング素子が存在する操作パターンによって規定されるものであり、非ゼロベクトルと呼ばれている。なお、図2(b)に示すように、電圧ベクトルV1、V3,V5のそれぞれがU相、V相、W相の正側にそれぞれ対応している。
本実施形態では、インバータIVの操作状態をこれら8つの電圧ベクトルV0〜V7のそれぞれとした場合についてのモータジェネレータ10の制御量を予測し、これに基づき実際の操作状態とする電圧ベクトルを選択する。
図3に、本実施形態にかかるモデル予測制御の処理に関するブロック図を示す。
速度算出部20は、回転角度センサ15によって検出される電気角θに基づき、電気角速度ωを算出する。dq変換部22は、電流センサ16,17,18によって検出される相電流を、dq軸上の電流(実電流id,iq)に変換する。
これら電気角速度ωおよび実電流id,iqは、モデル予測制御部30に入力される。
<モデル予測制御部30の処理>
操作状態設定部32では、インバータIVの操作状態を設定する。ここでは、先の図2に示した電圧ベクトルV0〜V7をインバータIVの操作状態として設定する。dq変換部34では、操作状態設定部32によって設定された電圧ベクトルをdq変換することで、dq座標系の電圧ベクトル(vd,vq)を算出する。こうした変換を行うべく、操作状態設定部32における電圧ベクトルV0〜V7を、例えば、先の図2において、「上」を「VDC/2」として且つ「下」を「−VDC/2」とすることで表現すればよい。この場合、例えば、電圧ベクトルV0は、(−VDC/2、−VDC/2、−VDC/2)となり、電圧ベクトルV1は、(VDC/2、−VDC/2、−VDC/2)となる。
予測部36では、電圧ベクトル(vd、vq)と、実電流id,iqと、電気角速度ωとに基づき、インバータIVの操作状態を操作状態設定部32によって設定される状態とした場合の電流id,iqを予測する。ここでは、下記(c1)、(c2)にて表現される電圧方程式を、電流の微分項について解いた下記の状態方程式(式(c3)、(c4))を離散化し、1ステップ先の電流を予測する。
vd=(R+pLd)id −ωLqiq …(c1)
vq=ωLdid (R+pLq)iq +ωφ …(c2)
pid
=−(R/Ld)id +ω(Lq/Ld)iq +vd/Ld …(c3)
piq
=−ω(Ld/Lq)id−(Rd/Lq)iq+vq/Lq−ωφ/Lq…(c4)
ちなみに、上記の式(c1)、(c2)において、抵抗R、微分演算子p、d軸インダクタンスLd,q軸インダクタンスLq及び電機子鎖交磁束定数φを用いた。
上記電流の予測は、操作状態設定部32によって設定される複数通りの操作状態のそれぞれについて行われる。
一方、操作状態決定部38では、予測部36によって予測された予測電流ide,iqeと、指令電流idr,iqrとを入力として、インバータIVの操作状態を決定する。ここでは、操作状態設定部32によって設定された操作状態のそれぞれを評価関数Jによって評価し、評価の最も高かった操作状態を選択する。この評価関数Jとして、本実施形態では、評価が低いほど値が大きくなるものを採用する。具体的には、評価関数Jを、指令電流ベクトルIdqr=(idr,iqr)と、予測電流ベクトルIdqe=(ide,iqe)との差の内積値に基づき算出する。これは、指令電流ベクトルIdqrと予測電流ベクトルIdqeとの各成分の偏差が正、負の双方の値となりえることに鑑み、値が大きいほど評価が低いことを表現するための一手法である。これにより、指令電流ベクトルIdqrと予測電流ベクトルIdqeとの各成分の差が大きいほど、評価が低くなる評価関数Jを構築することができる。
こうして決定されたインバータIVの操作状態(電圧ベクトルVi)は、操作信号生成部40に出力され、操作信号生成部40では、決定された電圧ベクトルViとなるように上記操作信号を生成し、出力する。
<制御量の指令値の設定1:最大トルク制御>
上記指令電流idr,iqrは、基本的には、最小の電流で最大のトルクを生成する最大トルク制御を実現可能なように設計される。
出力制限部50では、車両のトルク要求に応じて設定されるモータジェネレータ10に対する要求トルクTdと、電気角速度指令値ωrとを入力とし、モータジェネレータ10の出力(パワー)が許容最大出力を超えないようにトルク指令値Trを算出する。トルク指令値Trは、要求トルクTdと電気角速度指令値ωrとの積が許容最大出力を超えない場合には、要求トルクTdと一致する。
指令電流設定部52では、トルク指令値Trを実現して且つ最大トルク制御を実現するための指令電流idr1を設定する。また、指令電流設定部54では、トルク指令値Trを実現して且つ最大トルク制御を実現するための指令電流iqr1を設定する。こうして設定された指令電流idr1,iqr1は、最大トルク制御時には、評価関数Jの入力パラメータとされる。
<制御量の指令値の設定2:弱め界磁制御>
上記最大トルク制御がなされない場合には、弱め界磁制御部60による弱め界磁制御がなされる。本実施形態にかかる弱め界磁制御部による制御は、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御することで行われる。ここで、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値は、正弦波のように周期的に極性が反転する電圧であっても、その振幅が大きいほど大きいことを表現する定量化手法によって定量化されるものである。この定量化に関する周知の手法としては、変調率M等がある。ここで、変調率Mは、インバータIVの出力電圧についての基本波成分のフーリエ係数のことである。ここで、基本波成分とは、モータジェネレータ10の電気角速度ωを用いて「2π/ω」の周波数を有する正弦波のことである。また、上記フーリエ係数の算出に際しては、基本波の振幅中心とインバータIVの出力電圧の変動幅の中央値とを一致させている。
具体的には、本実施形態では、出力電圧の大きさの平均値を、上記変調率に比例した値となるdq軸上での出力電圧ベクトルノルムにて定量化する。すなわち、平均電圧算出部62では、予測部36から出力される予測電流ide,iqeを入力とし、d軸上の電圧成分の平均値vdaとq軸上の電圧成分の平均値vqaとを算出する。これは、上記の式(c1)、(c2)にて表現されるモデルから微分演算子の項を除去することで得られる以下の式(c5)、(c6)によって表現されるモデル式によって算出される。
vda=R・ide −ωLq・iqe …(c5)
vqa=ωLd・ide +R・iqe+ωφ …(c6)
なお、上記予測電流ide,iqeは、操作状態決定部38によって最終的に決定された操作状態に対応する予測値とする。
電圧ベクトルノルム算出部64では、平均値vda,vqaのノルム(平均電圧ベクトルノルムNe)を算出する。一方、ノルム目標値設定部66では、電源電圧VDCを入力として目標値Nrを設定する。この目標値Nrは、電源電圧VDCに、「Mr・√(3/8)」を乗算したものである。ここでは、変調率指令値Mrを用いている。ここで、「Mr・√(3/8)」は、電圧利用率の指令値である。電圧利用率は、変調率と同様、インバータIVの出力電圧ベクトルの大きさを定量化した物理量である。
本実施形態では、変調率指令値Mrを、「1」よりも大きく且つ矩形波制御の変調率(1.27)よりも小さい値に設定している。その理由は、第1に、変調率が「1」以下である場合には、最大トルク制御を実現するための正弦波電圧をインバータIVの出力電圧によって十分に模擬できるからである。第2に、変調率の最大値が矩形波制御のときの変調率であることに鑑みたものである。
本実施形態では、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を、dq軸上の電圧ベクトルのノルムとして定量化し、これが変調率指令値Mrに対応する目標値となるようにフィードバック制御を行う。すなわち、偏差算出部68では、ノルム目標値Nrから平均電圧ベクトルノルムNeを減算する。比例積分制御器70では、ノルム偏差算出部68の出力を入力とし、比例積分演算結果を出力する。この比例積分制御器70の出力信号が、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作量となる。補正部72では、d軸の指令電流idr1を比例積分制御器70の出力によって補正することで、最終的な指令電流idrを算出する。q軸電流算出部73では、指令電流idrとトルク指令値Trとから、q軸の指令電流iqrを算出する。これは、d軸電流とq軸電流とのいずれか一方と、トルクとから、他方が定まることに鑑みたものである。
ちなみに、ここでは、出力電圧の大きさの平均値を平均電圧ベクトルノルムNeとして定量化したが、これに限らず、変調率や電圧利用率にて定量化してもよい。この場合であっても、比例積分制御器70のゲインを変更することで同様の結果が得られる。
図4に、最大トルク制御と弱め界磁制御との切替処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、採用された電圧ベクトルに対応する予測電流ide,iqeを取得する。続くステップS12においては、平均電圧ベクトルノルムNeを算出する。続くステップS14では、ノルム目標値Nrよりも平均電圧ベクトルノルムNeの方が大きいか否かを判断する。そして、平均電圧ベクトルノルムNeの方が大きいと判断される場合、ステップS16において、弱め界磁制御モードに移行する。このモードでは、先の図2に示した補正部72における補正対象を、弱め界磁制御モードへの切り替え直前において指令電流設定部52によって設定された指令電流idr1とする。一方、ステップS14において否定判断される場合には、ステップS18において、最大トルク制御モードに移行する。このモードでは、先の図2に示した比例積分制御器70の出力や積分項の出力をゼロとする処理を併せ行う。これにより、比例積分制御器70による処理は常時なされることとなり、開始条件および停止条件を設定する必要性が生じない。この際、ステップS14の処理は、実際には、比例積分制御器70の出力が負であるか否かを判断する処理とすればよい。
なお、上記ステップS18,S22の処理が完了する場合や、ステップS16、S20において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を電源電圧VDCに応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、評価関数Jの入力パラメータを操作した。これにより、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値としつつ、モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trに制御することができる。ここで、変調率が「1」を超える過変調領域においても、実際のトルクをトルク指令値Trに制御するうえでのdq軸上の電流は複数存在する。そして、上記出力電圧の大きさの平均値に対する制約をはずす場合には、モータジェネレータ10に流れる電流量が増加する傾向がある。
(2)出力電圧の大きさの平均値に対する目標値を、変調率が「1」以上の値のときの出力電圧の大きさの平均値とした。これにより、モータジェネレータ10に印加される基本波電圧成分を極力大きくすることができる。
(3)出力電圧の大きさの平均値に対する目標値を、矩形波制御の変調率よりも小さい変調率のときの出力電圧の大きさの平均値とした。これにより、フィードバック制御の制御性を高く維持することが可能となる。
(4)出力電圧の大きさの平均値のフィードバック制御を、変調率が「1」以上の規定値となることで開始した。これにより、最大トルク制御を行う機会を多くすることができる。
(5)インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を、モータジェネレータ10を流れる電流を入力として、モータジェネレータ10のモデル式であって且つ微分演算処理を行わないモデル式を用いて定量化した。これにより、モータジェネレータ10を流れる電流の一回のサンプリング値を入力するのみであっても、出力電圧の大きさの平均値を算出することができる。
(6)評価関数Jを、d軸電流とq軸電流とを入力として構築した。これにより、評価関数Jを簡易に設計することができる。
(7)弱め界磁制御において、出力電圧の大きさの平均値のフィードバック操作対象とならないq軸の指令電流iqrを、d軸の指令電流idrとトルク指令値Trとから算出した。これにより、モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trに制御するうえで適切な電流指令値を設定することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、出力電圧の大きさの平均値のフィードバック制御によって設定される指令電流にモータジェネレータ10を流れる電流を制御すべくサブフィードバックを行う。
図5に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図5において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、偏差算出部80では、指令電流idrから予測電流ideを減算することで、d軸偏差Δidを算出する。また、偏差算出部82では、指令電流iqrから予測電流iqeを減算することで、q軸偏差Δiqを算出する。偏差ノルム算出部84では、d軸偏差Δidおよびq軸偏差Δiqを入力とし、dq軸上の電流の偏差のノルムを算出する。比例制御器86は、偏差ノルム算出部84の出力をゼロにフィードバック制御するための比例要素である。補正部88では、比例積分制御器70の出力を比例制御器86の出力によって補正する。
これにより、d軸の指令電流idrは、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御するための値を基本とし、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流idr,iqrにフィードバック制御すべく、この基本値が補正されたものとなる。
なお、比例制御器86の出力による比例積分制御器70の出力の補正は、弱め界磁制御モードに限って行われる。また、この補正は、比例制御器86の出力が負である場合に限って行ってもよい。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)モータジェネレータ10に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御するための操作量を補正した。これにより、モータジェネレータ10を流れる電流と指令値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、出力電圧の大きさの平均値のフィードバック制御によって設定される指令電流にモータジェネレータ10を流れる電流を制御するためのサブフィードバック制御を、比例要素および積分要素を用いて行う。
図6に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図6において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、積分ゲイン設定部90おいて、平均電圧ベクトルノルムNeとノルム目標値Nrとの差に積分ゲインKi2が乗算される。一方、積分ゲイン設定部92において、偏差ノルム算出部84の出力に積分ゲインKi1が乗算される。加算部94では、積分ゲイン設定部90,92の出力が加算される。積分要素96では、加算部94の出力を入力とし、積分演算がなされる。積分要素96の出力は、補正部88に出力される。
なお、積分ゲイン設定部92の出力による補正や比例制御器86の出力による補正は、弱め界磁制御モードである場合に限って行うようにすればよい。
このように、本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令値にフィードバック制御するに際し、積分要素を用いることで、モータジェネレータ10を流れる電流と指令値との定常的な乖離を補償することができる。更に、本実施形態では、出力電圧の大きさの平均値のフィードバック制御と電流のフィードバック制御とで、積分要素96を共有化した。このため、積分要素に対するガード処理の設計等が容易となる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trに制御すべくサブフィードバックを行う。
図7に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図7において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
偏差算出部98では、トルク指令値Trから予測トルクTeを減算することでトルク偏差ΔTを算出する。ここで、予測トルクTeは、予測電流ide,iqeから以下の式(c7)によって算出される。
Te=P{φiqe+(Ld−Lq)ideiqe} …(c7)
なお、予測トルクTeは、操作状態決定部38によって決定された操作状態に対応するトルクである。
トルク偏差ΔTは、比例制御器86および積分ゲイン設定部92に出力される。なお、サブフィードバックの比例要素および積分要素等は、基本的に、先の第3の実施形態と同様である。
なお、積分ゲイン設定部92の出力による補正や比例制御器86の出力による補正は、弱め界磁制御モードである場合に限って行うようにすればよい。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(9)モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trにフィードバック制御すべく、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御するための操作量を補正した。これにより、モータジェネレータ10のトルクの指令値と実際値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図8において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、評価関数Jの入力パラメータを、トルクおよびq軸電流とする。詳しくは、トルク指令値Trと予測トルクTeとの差の2乗と、指令電流iqrと予測電流iqeとの差の2乗とのそれぞれに重み係数α、β(α≠β)を乗算した値同士の和を評価関数Jとする。ここで、重み係数α、βは、トルクと電流との大きさが相違することに鑑みたものである。すなわち例えば、トルクの数値の方が大きくなる単位設定をする場合、トルク偏差の方が大きくなりやすいため、重み係数α、βを用いない場合には、電流の制御性が低い電圧ベクトルであっても評価がさほど低くならない等のデメリットが生じるおそれがある。なお、トルクと電流との関係が上記の式(c7)にて表現されることに鑑みれば、重み係数αを「1」として且つ、重み係数βを「P(φ+(Ld−Lq)ide)」の2乗とすることが望ましい。
また、出力電圧の大きさの平均値をフィードバック制御するための操作対象を、q軸電流の指令値とする。すなわち、補正部100において、指令電流設定部54の設定する指令電流iqr1を、比例積分制御器70の出力値にて補正する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(10)評価関数Jの入力パラメータとしての制御量を、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクとし、出力電圧の大きさの平均値をフィードバック制御するための操作対象を上記いずれか一方の電流とした。これにより、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御しつつ、モータジェネレータ10のトルクを適切に制御することができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、出力電圧の大きさの平均値のフィードバック制御によって設定される指令電流にモータジェネレータ10を流れる電流を制御すべくサブフィードバックを行う。
図9に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図9において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、偏差算出部82から出力されるq軸偏差Δiqを、比例制御器86に入力する。なお、このサブフィードバック制御は、上記第2の実施形態に対応している。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の各効果や、上記第5の実施形態の上記(10)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(11)モータジェネレータ10に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御するための操作量を補正した。これにより、モータジェネレータ10を流れる電流と指令値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御するためのサブフィードバックを、比例要素および積分要素を用いて行う。
図10に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図10において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、偏差算出部82によって算出されるq軸偏差Δiqは、比例制御器86および積分ゲイン設定部92に入力される。なお、このサブフィードバックは、先の第3の実施形態におけるものと同様である。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trに制御すべくサブフィードバックを行う。
図11に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図11において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、トルク指令値Trから予測トルクTeを減算することで算出されるトルク偏差ΔTは、比例制御器86および積分ゲイン設定部92に出力される。なお、このサブフィードバックの比例要素および積分要素等は、基本的に、先の第4の実施形態と同様である。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の効果や、上記第5の実施形態の上記(10)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(12)モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trにフィードバック制御すべく、出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作量を補正した。これにより、モータジェネレータ10のトルクの指令値と実際値との間に乖離が生じることを好適に抑制することができる。
(第9の実施形態)
以下、第9の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図12において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、評価関数Jの入力パラメータを、モータジェネレータ10のトルクとd軸電流とする。詳しくは、トルク指令値Trと予測トルクTeとの差の2乗と、指令電流idrと予測電流ideとの差の2乗とのそれぞれに重み係数α、β(α≠β)を乗算した値同士の和を評価関数Jとする。ここで、重み係数α、βは、トルクと電流との大きさが相違することに鑑みたものである。
また、出力電圧の大きさの平均値をフィードバック制御するための操作対象を、d軸電流の指令値とする。
(第10の実施形態)
以下、第10の実施形態について、先5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御すべくサブフィードバックを行う。
図13に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図13において、先の図12に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、偏差算出部80から出力されるd軸偏差Δidを、比例制御器86に入力する。なお、このサブフィードバック制御は、上記第6の実施形態に対応している。
(第11の実施形態)
以下、第11の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御するためのサブフィードバック制御を、比例要素および積分要素を用いて行う。
図14に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図14において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、偏差算出部80によって算出されるd軸偏差Δidは、比例制御器86および積分ゲイン設定部92に入力される。なお、このサブフィードバックは、先の第7の実施形態におけるものと同様である。
(第12の実施形態)
以下、第12の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクをトルク指令値Trに制御すべくサブフィードバックを行う。
図15に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図15において、先の図8に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、トルク指令値Trから予測トルクTeを減算することで算出されるトルク偏差ΔTは、比例制御器86および積分ゲイン設定部92に出力される。なお、このサブフィードバックの比例要素および積分要素等は、基本的に、先の第8の実施形態と同様である。
(第13の実施形態)
以下、第13の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図16に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図16において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、評価関数Jの入力パラメータを、モータジェネレータ10のトルクと鎖交磁束とする。詳しくは、評価関数Jを、トルク指令値Trと予測トルクTeとの偏差の2乗と、磁束ノルム指令値Φrと予測磁束ノルムΦeとの偏差の2乗とのそれぞれに重み係数α、β(α≠β)を乗算した値同士の和とする。これら重み係数α、βは、トルクと磁束ノルムとの絶対値に大きな差があること鑑みたものである。
そして、最大トルク制御時には、最大トルク磁束指令値設定部110によって、トルク指令値Trを入力とし、最大トルク制御を行う上での磁束ノルム指令値Φrmtを設定する。
さらに、本実施形態では、弱め界磁制御時における指令値を、フィードフォワード制御によって設定する。詳しくは、弱め界磁磁束指令値設定部112は、実電流id,iq、電気角速度ωおよび電源電圧VDCを入力とし、出力電圧の大きさの平均値を目標値に制御するためのフィードフォワード操作量としての鎖交磁束ノルム(磁束ノルム指令値Φfwc)を算出する。
ここで、磁束ノルム指令値Φfwcの算出手法について説明する。
モータジェネレータ10の端子電圧Vamは、誘起電圧Voおよび電流Iを用いると、電流の変動による影響を無視する場合、以下の式(c8)にて表現される。
Vam=Vo+RI …(c8)
上記の式(c8)は、d軸正方向と鎖交磁束ベクトルとのなす角度θf(=arctan(Lqiq/(Ldid+φ)))を用いると、以下の式(c9)となる。
Figure 0004915439
ただし、上記の式(c9)において、モータジェネレータ10の正回転がプラス符号に対応し、逆回転がマイナス符号に対応する。
上記の式(c9)を、誘起電圧Voについて解くと、以下の式(c10)を得る。
Figure 0004915439
磁束ノルム指令値Φfwcは、「ω・Φfwc=Vo」に基づき上記の式(c10)を変形することで、以下の式(c11)にて表現される。
Figure 0004915439
こうして算出される磁束ノルム指令値Φfwcは、出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作量によって補正され、最終的な磁束ノルム指令値Φrとなる。
図17に、最大トルク制御における磁束ノルム指令値Φmtと、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcとの切替処理を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、最大トルク制御に関する磁束ノルム指令値Φmtを算出する。続くステップS32においては、弱め界磁制御に関する磁束ノルム指令値Φfwcを算出する。ここでは、上記の式(c11)において、端子電圧Vamを、ノルム目標値Nrとしたものに基づき、磁束ノルム指令値Φfwcを算出する。
続くステップS34では、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcが最大トルク制御における磁束ノルム指令値Φmtよりも小さいか否かを判断する。この処理は、弱め界磁制御の磁束ノルム指令値Φfwcを採用する条件が成立したか否かを判断するものである。そして、ステップS34において肯定判断される場合、ステップS36において、モータジェネレータ10の制御量の指令値(評価関数Jの入力パラメータ)としての磁束ノルム指令値Φrを、弱め界磁制御のための磁束ノルム指令値Φfwcとする。これに対し、ステップS34において否定判断される場合、ステップS38において、磁束ノルム指令値Φrを、最大トルク制御のための磁束ノルム指令値Φmtとする。
なお、ステップS36,S38の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(13)モータジェネレータ10の電気角速度ω、電源電圧VDCおよびモータジェネレータ10を流れる電流を入力とし、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値とするための鎖交磁束の大きさを磁束ノルム指令値Φfwcとして設定した。これにより、出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードフォワード制御することができるため、モータジェネレータ10の制御量の制御の応答性を向上させることができる。特に、鎖交磁束の大きさは、モータジェネレータ10に印加される電圧についてのモデルを用いた簡易な近似計算によって解析的に解くことで得られるため、フィードフォワード制御手段の設計工数を低減することもできる。
(14)弱め界磁制御の磁束ノルム指令値Φfwcの採用条件を、この磁束ノルム指令値Φfwcが、最大トルク制御の磁束ノルム指令値Φmtよりも小さくなるとの条件とした。これにより、最大トルク制御を優先することができる。
(第14の実施形態)
以下、第14の実施形態について、先の第13の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、評価関数Jの入力パラメータを、d軸電流およびq軸電流とする。
図18に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図18において、先の図16に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、磁束ノルム指令値Φrおよびトルク指令値Trを入力として、d軸の指令電流idrを設定する指令電流設定部114と、磁束ノルム指令値Φrおよびトルク指令値Trを入力として、q軸の指令電流iqrを設定する指令電流設定部116とを備える。そして、これらによって、設定される指令電流idr,iqrを評価関数Jの入力パラメータとする。
また、本実施形態にかかる弱め界磁磁束指令値設定部112は、実電流id,iqに代えて、指令電流idr,iqrを入力とする。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の各効果や、上記第13の実施形態の上記(13)、(14)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(15)磁束ノルム指令値Φrとトルク指令値Trとに基づき、指令電流idr,iqrを設定する指令電流設定部114,116を備えた。これにより、評価関数Jを簡易に設計することができる。
(第15の実施形態)
以下、第15の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図19に、本実施形態にかかる弱め界磁制御に関する処理を示す。なお、図19において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、評価関数Jの入力パラメータを、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値と、トルクとする。詳しくは、評価関数Jを、電圧ベクトルノルム算出部64によって算出される平均電圧ベクトルノルムNeと、ノルム目標値設定部66によって算出されるノルム目標値Nrとの差の2乗と、トルク指令値Trと予測トルクTeとの差の2乗とのそれぞれに重み係数α、β(α≠β)を乗算した値同士の和とする。
(第16の実施形態)
以下、第16の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図20に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図20において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。図示されるように、本実施形態では、弱め界磁制御における指令値を、最大トルク制御における指令値(指令電流idr1)とは独立に設定する。
図21に、本実施形態にかかる弱め界磁制御と最大トルク制御との切替時の処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期でくり返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS40において、最大トルク制御モードから弱め界磁制御モードへの切替時であるか否かを判断する。そして、切替時であると判断される場合、ステップS42において、比例積分制御器70の積分要素の初期値を、切替時における最大トルク制御の指令値(指令電流設定部52によって設定される指令電流idr1)とする。
これに対し、ステップS40において否定判断される場合、ステップS44において、弱め界磁制御モードから最大トルク制御モードへの切替時であるか否かを判断する。そして、切替時であると判断される場合、ステップS46において、比例積分制御器70の比例要素の初期値をゼロとし、積分要素のゲインKiを漸減させて0とする処理を行う。これにより、最大トルク制御モードへの切り替えに伴い比例積分制御器70の出力は、徐々にゼロに移行する。続くステップS48では、積分要素の出力の絶対値が、指令電流設定部52によって設定される指令電流idr1の絶対値よりも小さくなるまで待機し、小さくなると、ステップS49において、d軸の指令電流idrとして、指令電流設定部52によって設定される指令電流idr1を採用する。
なお、ステップS42、S49の処理が完了する場合や、ステップS44において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(16)弱め界磁制御時におけるモータジェネレータ10の制御量の指令値(評価関数Jの入力パラメータ)を、最大トルク制御における制御量の指令値とは独立に設定した。これにより、双方の制御の指令値が干渉する事態を回避することができる。
(17)弱め界磁制御への切り替えに際し、積分要素の初期値を、最大トルク制御の指令値に応じて設定した。これにより、指令値の連続性を確保することができる。
(18)弱め界磁制御から最大トルク制御への切り替えに際し、モータジェネレータ10の制御量の指令値を、弱め界磁制御のものから最大トルク制御のものへと徐々に変化させた。これにより、指令値の連続性を確保することができる。
(第17の実施形態)
以下、第17の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記各実施形態では、弱め界磁制御時における制御量の今回の指令値を、前回のインバータIVの操作に関する出力電圧の大きさの平均値等に基づき算出した。これに対し、本実施形態では、今回の操作状態を仮に設定した場合に予測される平均値に基づき今回の指令値を設定する。
図22に、本実施形態にかかる弱め界磁制御と最大トルク制御との切替時の処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期でくり返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS50において、電圧ベクトルViを定めるためのパラメータiを「0」に設定する。続くステップS52では、電圧ベクトルVi、実電流id,iq、電気角速度ω、電源電圧VDCに基づき、予測電流ide,iqeを算出する。このステップS52の処理は、全ての電圧ベクトルV0〜V7について行われる(ステップS54、S56)。
そして、全ての電圧ベクトルV0〜V7について、予測電流ide,iqeを算出すると(ステップS54:YES)、ステップS58において、モデル予測制御による電圧ベクトルViを仮決定する。続くステップS60では、仮決定された電圧ベクトルViによってモータジェネレータ10に流れることになると予測される予測電流ide,iqeに基づき、指令電流idr,iqrを算出する。
続くステップS62では、上記ステップS60において算出された指令電流idr,iqrと、上記ステップS52において算出された予測電流ide,iqeとに基づき、評価関数Jによって、電圧ベクトルViを決定する。そして、ステップS64において、電圧ベクトルViを出力する。
(第18の実施形態)
以下、第18の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図23に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図23において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作対象を、予測電流ideとする。このため、予測電流ideを、比例積分制御器70の出力によって補正する補正部120を備えている。この場合、例えば先の第1の実施形態の補正部72において比例積分制御器70の出力を加算している場合には、本実施形態において、補正部120で比例積分制御器70の出力を減算することで、評価関数Jの出力値を同一とすることができる。
(第19の実施形態)
以下、第19の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図24に、本実施形態にかかるモデル予測制御に関する処理を示す。なお、図24において、先の図3に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作対象を、予測部36の入力となる実電流idとする。詳しくは、dq変換部22から出力される実電流idを、比例積分制御器70の出力によって補正する補正部122を備えている。これによっても、インバータIVの出力電圧の大きさを目標値に制御するためのフィードバック操作量によって、評価関数Jの入力パラメータを間接的に操作することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1〜第4の実施形態では、弱め界磁制御モードにおいて、d軸の指令電流idrを直接の操作対象とし、q軸の指令電流iqrを、トルク指令値Trおよび指令電流idrから算出したが、これに限らない。例えば、q軸の指令電流iqrを直接の操作対象とし、d軸の指令電流idrを、トルク指令値Trおよび指令電流iqrから算出してもよい。
・上記第3の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第3の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第4の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第4の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第7の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第7の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第8の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第8の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素のみから算出してもよく、更には比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第11の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第11の実施形態では、電流の予測値を指令値にフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第12の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を算出するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための積分要素とを共有化したがこれに限らない。
・上記第12の実施形態では、予測トルクTeをトルク指令値Trにフィードバック制御するための操作量を、比例要素および積分要素から算出したが、これに限らない。例えば積分要素のみから算出してもよく、また比例要素のみから算出してもよく、更には比例要素、積分要素および微分要素から算出してもよい。
・上記第13の実施形態では、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcを、実電流id,iqに基づき算出したが、これに限らない。例えば、予測電流ide,iqeのうち、実際に採用されることとなった電圧ベクトルViに対応するものに基づき算出してもよい。
・上記第14の実施形態では、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcを、指令電流idr,iqrに基づき算出したが、これに限らない。例えば、予測電流ide,iqeのうち、実際に採用されることとなった電圧ベクトルViに対応するものに基づき算出してもよい。また例えば実電流id,iqに基づき算出してもよい。
・上記第13,14の実施形態では、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcへの切替条件を、最大トルク制御における磁束ノルム指令値Φmtよりも磁束ノルム指令値Φfwcが小さくなる旨の条件としたが、これに限らない。例えば、インバータIVの出力電圧の大きさの目標値へのフィードバック制御の開始条件と同一としてもよい。また、逆に、第13、14の実施形態において、インバータIVの出力電圧の大きさの目標値へのフィードバック制御の開始条件を、弱め界磁制御における磁束ノルム指令値Φfwcへの切替条件としてもよい。
・上記第13,14の実施形態において、弱め界磁制御時における磁束ノルム指令値Φrを、比例積分制御器70の出力としてもよい。換言すれば、弱め界磁磁束指令値設定部112を備えなくてもよい。
・弱め界磁制御モードから最大トルク制御への切替に際しての制御量の指令値の変動を緩和する処理としては、上記第16の実施形態で例示したものに限らない。例えば、インバータIVの出力電圧の大きさの目標値へのフィードバック制御の積分要素の値を初期値とするパラメータを、最大トルク制御の制御量の指令値にフィードバック制御する手段としてもよい。
・上記第1の実施形態に対する第16の実施形態の変更点によって、第2〜15の実施形態を変更してもよい。この場合、上記第3、第4、第7、第8、第11、第12の実施形態のように、モータジェネレータ10の制御量を指令値にフィードバック制御するための積分要素と、インバータIVの出力電圧の大きさを目標値にフィードバック制御するための積分要素とを同一とする設定は、積分要素の初期値を与える処理を簡易に行ううえで優れている。
・上記第17の実施形態では、制御量の今回の指令値を、モデル予測制御によって仮に決定された電圧ベクトルViを用いた場合の出力電圧ベクトルノルムのフィードバック制御によって設定したがこれに限らない。例えば、こうした態様にて指令値を更新する処理を複数回行ったものを実際の指令値として採用してもよい。
・上記第1の実施形態に対する第17の実施形態の変更点によって、第2〜第16の実施形態を変更してもよい。
・上記第1の実施形態に対する第18の実施形態の変更点によって、第2〜第17の実施形態を変更してもよい。また、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値にフィードバック制御するための操作量によって、制御量の指令値と予測値のいずれか一方を補正するものに限らず、双方を補正してもよい。この場合であっても、例えば先の図3において、補正量を、比例積分制御器70の出力の「1/2」ずつとすることで、上記第1の実施形態に準じた効果を得ることができる。
・上記第1の実施形態に対する第19の実施形態の変更点によって、第2〜第17の実施形態を変更してもよい。
・上記各実施形態では、インバータIVの出力電圧の大きさの平均値を、平均電圧算出部62に予測電流ide,iqeを入力することで算出したが、これに限らず、例えば実電流id,iqを入力することで算出してもよい。
・インバータIVの出力電圧の大きさの平均値の算出手段としては、平均電圧算出部62を備えるものに限らない。例えば、操作状態決定部38によって採用された電圧ベクトルViの単純移動平均処理を行う手段であってもよい。ただし、この場合、電圧ベクトルのサンプリング数は、1電気角周期よりも十分に短くする必要がある。このため、サンプリング数を電気角速度が大きいほど小さくする等、可変設定してもよい。
・インバータIVの出力電圧の大きさを目標値にフィードバック制御するフィードバック制御手段としては、比例要素および積分要素からなるものや、積分要素のみからなるものに限らず、例えば比例要素、積分要素、および微分要素からなるもの等であってもよい。
・上記各実施形態では、必ず全電圧ベクトルV0〜V7のそれぞれについて制御量を予測したが、これに限らない。例えば、非ゼロベクトルV1〜V6の全てと、ゼロベクトルV0,V7のいずれかとのそれぞれについて制御量を予測してもよい。
・評価関数の入力パラメータとなる制御量としては、上記のものに限らない。例えば、dq軸上の磁束Φd、Φqであってもよい。また例えば、dq軸上の磁束Φd、Φqのいずれか一方とトルクとであってもよい。さらに例えば、d軸の磁束Φdとq軸の電流iqとであってもよく、また、q軸の磁束Φqとd軸の電流idとであってもよい。
・評価関数としては、インバータIVの出力電圧ベクトルの大きさの目標値に対する偏差や制御量の指令値に対する偏差を定量化したものに限らない。例えば、スイッチング状態の切り替え数を更に加味してもよい。
・磁束ノルムとトルク等、絶対値が大きく相違しえるパラメータを入力とする評価関数Jにおいて、これらパラメータ間の絶対値の大小を補償する手段としては、重み係数α、βを利用する手段に限らない。例えば、各パラメータ同士の偏差を用いる代わりに、各パラメータの最大値に対する割合の偏差を用いる手段であってもよい。ここでは、最大値に対する割合によって各パラメータを規格化することで、上記補償する手段が構成されている。
・上記各実施形態では、インバータIVの操作状態についての次の更新タイミング(1制御周期先のタイミング)におけるインバータIVの操作による制御量を予測したがこれに限らない。例えば数制御周期先の更新タイミングにおける制御量まで順次予測することで、1制御周期先の更新タイミングにおける操作状態を決定してもよい。
・電流を予測するために用いるモデルとしては、基本波を前提としたモデルに限らない。例えば、インダクタンスや誘起電圧について高次成分を含むモデルを用いてもよい。また、電流の予測手段としては、モデル式を用いるものに限らず、マップを用いるものであってもよい。この際、マップの入力パラメータとしては、電圧(vd、vq)および電気角速度ωであってもよく、また温度等を更に含めてもよい。なお、ここでマップとは、入力パラメータについての離散的な値に対応した出力パラメータの値が記憶された記憶手段のこととする。
・トルクの予測手段としては、上記実施形態において例示したものに限らない。例えば、予測電流ide,ideを入力とするマップを用いるものであってもよい。
・上記各実施形態では、回転機の究極の制御量(予測対象であるか否かにかかわらず、最終的に所望の量とされることが要求される制御量)を、トルクとしたが、これに限らず、例えば回転速度等であってもよい。
・上記各実施形態では、変調率が「1」以上の所定値となる際のインバータIVの出力電圧の大きさの平均値を目標値とし、この目標値とするためのフィードフォワード操作量によって評価関数Jの入力パラメータを操作したが、これに限らない。例えば変調率が「0.9」等、変調率が「1」未満となる際の出力電圧の大きさの平均値を目標値としてもよい。
・電流を予測するために用いるモデルとしては、鉄損を無視したモデルに限らず、これを考慮したモデルであってもよい。
・回転機としては、埋め込み磁石同期機に限らず、表面磁石同期機や、界磁巻線型同期機等、任意の同期機であってよい。更に、同期機にも限らず、誘導モータ等、誘導回転機であってもよい。
・回転機としては、ハイブリッド車に搭載されるものに限らず、電気自動車に搭載されるものであってもよい。また、回転機としては車両の主機として用いられるものに限らない。
・直流電源としては、コンバータCVに限らず、例えば高電圧バッテリ12であってもよい。換言すれば、先の図1において、コンバータCVを除去してもよい。
・電力変換回路としては、上記インバータIVに限らない。例えば、回転機の各端子に3段階以上の電圧を印加することができるものであってもよい。この場合であっても、それらのうちの最大値と最小値との差を直流電源の電圧とした場合の変調率が「1」を超える領域においては、上記各実施形態において例示した弱め界磁制御を行うことが有効である。また例えば、それらのうちの一部の電圧のみを意図的に利用する場合には、利用する電圧の最大値および最小値の差を直流電源の電圧とした場合の変調率が「1」を超える領域において、上記各実施形態において例示した弱め界磁制御を行うことが有効である。
10…モータジェネレータ、30…モデル予測制御部、60…弱め界磁制御部、62…平均電圧算出部、64…電圧ベクトルノルム算出部、66…ノルム目標値設定部。

Claims (18)

  1. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、
    前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、
    前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、
    前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、
    前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、d軸電流およびq軸電流のいずれかについての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、
    前記回転機に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記d軸電流およびq軸電流の少なくとも一方を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、
    前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、
    前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、
    前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、
    前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、d軸電流およびq軸電流のいずれかについての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、
    前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記d軸電流およびq軸電流の少なくとも一方を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  3. 当該制御装置は、前記dq軸上の電流を直接的な制御量とすることで前記回転機のトルクを要求トルクに間接的に制御するものであり、
    前記フィードバック制御手段による操作対象とならない側の電流の指令値を、操作対象とされる側の電流の指令値と前記要求トルクとに基づき設定する手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の回転機の制御装置。
  4. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、
    前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、
    前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、
    前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、
    前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流についての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、
    前記回転機に流れる電流を指令値にフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  5. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、
    前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、
    前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、
    前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、
    前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流についての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作するものであり、
    前記回転機のトルクを要求トルクにフィードバック制御すべく、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するサブフィードバック手段を更に備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  6. 前記フィードバック制御手段による制御は、変調率が「1」以上の規定値となることで開始されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  7. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路の出力電圧を操作することで、前記回転機を流れる電流、前記回転機の鎖交磁束、前記回転機のトルクの少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記電力変換回路の操作状態を複数通りに設定した場合のそれぞれについての前記制御量を予測する予測手段と、
    前記予測された制御量と該制御量の指令値とを入力パラメータとする評価関数の評価結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作状態を決定し、該決定された操作状態となるように前記電力変換回路を操作する操作手段と、
    前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータを実際の前記平均値に応じて操作するフィードバック制御手段とを備え、
    前記目標値は、変調率が「1」以上の値であって且つ、矩形波制御の変調率よりも小さい変調率のときの出力電圧の大きさの平均値であることを特徴とする回転機の制御装置。
  8. 前記フィードバック制御手段による制御は、変調率が「1」以上の規定値となることで開始されるものであることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  9. 前記フィードバック制御手段は、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値にフィードバック制御すべく、前記評価関数の入力パラメータとしての前記予測された制御量および前記指令値の少なくとも一方を操作することを特徴とする請求項7または8記載の回転機の制御装置。
  10. 前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、
    前記フィードバック制御手段は、d軸電流およびq軸電流のいずれかを操作するものであることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  11. 当該制御装置は、前記dq軸上の電流を直接的な制御量とすることで前記回転機のトルクを要求トルクに間接的に制御するものであり、
    前記フィードバック制御手段による操作対象とならない側の電流の指令値を、操作対象とされる側の電流の指令値と前記要求トルクとに基づき設定する手段を更に備えることを特徴とする請求項10記載の回転機の制御装置。
  12. 前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、d軸電流およびq軸電流のいずれか一方ならびにトルクであり、
    前記フィードバック制御手段は、前記入力パラメータとしての前記いずれか一方の電流を操作するものであることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  13. 前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、トルクおよび鎖交磁束の大きさであり、
    前記フィードバック制御手段は、前記鎖交磁束の大きさを操作するものであることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  14. 前記評価関数の入力パラメータとしての制御量は、dq軸上の電流であり、
    前記フィードバック制御手段は、鎖交磁束の大きさの指令値を操作する手段と、前記操作された鎖交磁束の大きさと前記回転機に対する要求トルクとに基づき、前記dq軸の電流の指令値を設定する手段とを備えることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  15. 前記直流電源の電圧、前記回転機の電気角速度、および前記回転機を流れる電流を入力とし、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を前記目標値とするための鎖交磁束の大きさを前記鎖交磁束の大きさの指令値として設定するフィードフォワード制御手段を更に備えることを特徴とする請求項13または14記載の回転機の制御装置。
  16. 前記回転機に流れる電流を最小にして最大のトルクを生成するための前記鎖交磁束の指令値を算出する最大トルク制御手段を更に備え、
    前記フィードフォワード制御手段による制御は、前記最大トルク制御手段の設定する鎖交磁束よりも小さい鎖交磁束を指令値として与える場合に採用されることを特徴とする請求項15記載の回転機の制御装置。
  17. 前記フィードバック制御手段は、前記予測される制御量と該制御量の指令値とに加えて、前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値と前記直流電源の電圧に応じて設定される目標値とを前記評価関数の入力パラメータとすることで構成されることを特徴とする請求項7または8記載の回転機の制御装置。
  18. 前記電力変換回路の出力電圧の大きさの平均値を、前記回転機を流れる電流を入力として、前記回転機のモデル式であって且つ微分演算処理を行わないモデル式を用いて算出する手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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