JP4914804B2 - 電子素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電子素子に関し、詳細には、基板上にパターン回路が形成された電子素子に関する。
単一の基板上に2つのアンテナパターンが形成され、この2つのアンテナパターンは、単一の給電点を共用しつつ当該給電点からみて互いに異なる方向に延び、全体としては繋がった単一のアンテナパターン回路を形成し、両アンテナパターンを、互いに誘電率が異なる誘電部材で被覆することにより、両アンテナパターンが互いに異なる波長短縮効果によって互いに異なる共振周波数を有する2周波数共振アンテナが提案されている。
この提案技術によれば、互いに異なる所望の2つの共振周波数を得るために、各別にアンテナを用意する必要がなく、設計・製作が容易でコスト低減を図ることができる。
そして、同一の電気長を有するアンテナパターンであっても、被覆する誘電部材の誘電率の違いによって、波長短縮効果の程度に差異を与えることができ、あらゆる共振周波数のアンテナを得ることができる。
特開2004−297534号公報
しかし、より低周波数で共振するアンテナを実現しようとした場合、大きな波長短縮効果を得る必要があるため、被覆する誘電部材として、より高い誘電率の誘電部材を選択する必要がある。
この場合、アンテナの動作帯域幅が減少するという問題がある。すなわち、帯域幅BWは一般に以下の式によって規定されるため、定在波比Sが一定であればアンテナの無負荷Qに応じて帯域幅BWは変化し、アンテナの無負荷Qの増大によって帯域幅BWは減少する。
BW={(S−1)/(Q×S1/2 )}(S:定在波比、Q:アンテナの無負荷)
また、アンテナの無負荷Qと誘電部材の誘電率εrとの間には、一般に図7に示す対応関係がある。すなわち、誘電部材の誘電率εrを高くすると、それにしたがってアンテナの無負荷Qも増大する。
したがって、誘電率εrの高い誘電部材を用いると、アンテナの無負荷Qが増大し、帯域幅BWが減少する。この結果、より低周波数で動作するアンテナを得るために、アンテナパターンに高い誘電率の誘電部材を被覆した場合、アンテナの動作帯域幅が減少し、所望とする帯域幅を得ることができない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、単一の形態でありながら複数の共振周波数を得るとともに、用いられる誘電部材の誘電率が高い場合にも、動作帯域幅の減少を防止することができる電子素子を提供することを目的とする。
本発明に係る電子素子は、基板の表面に、基本的なアンテナパターンと、このアンテナパターンに接続可能な複数の付加パターンとを形成しておき、アンテナパターンによる共振周波数が所望の共振周波数となるような誘電率を有する誘電部材が、アンテナパターンを被覆しており、基本的なアンテナパターンと付加パターンとを、それぞれ基板の裏面に表出した接点同士で接続することにより、基本のアンテナパターンによる周波数特性(反射特性)と、アンテナパターンに接続された付加パターンおよび付加パターンが接続された基本のアンテナパターンのうちの給電部から付加パターンの接続部まで部分からなる延長アンテナパターンによる周波数特性(反射特性)とを重ね合わせて帯域幅を広げるものである。
すなわち、本発明に係る第1の電子素子は、単一の基板と、単一の給電部を共用して前記基板上に形成された導電性の複数のアンテナパターンと、前記各アンテナパターンから離間して前記基板上に形成された導電性の、長さが異なる複数の付加パターンと、少なくとも前記複数のアンテナパターンを前記アンテナパターンごとに被覆した、前記アンテナパターンごとに異なる誘電率を有する誘電部材と、前記各アンテナパターンと前記複数の付加パターンとを選択的に電気接続するために、前記各アンテナパターンおよび前記各付加パターンから前記基板の裏面にそれぞれ延びて形成された接点と、を備え、前記付加パターンは、前記基板の裏面において表出した接点が、前記アンテナパターンの延在する方向に沿って並ぶように、かつ前記アンテナパターンの給電部から前記アンテナパターンに沿った距離が大きくなるにしたがって、その長さが長い付加パターンが並ぶよう配置され、前記アンテナパターンの接点は、前記アンテナパターンの延在方向に沿って前記アンテナパターンごとに複数個備えられていることを特徴とする。
このように構成された本発明に係る電子素子によれば、各アンテナパターンにはそれぞれ、互いに異なる誘電率の誘電部材が被覆されているため、各アンテナパターンは誘電部材による波長短縮効果により、その誘電部材の誘電率に応じた共振周波数のアンテナとして動作し、したがって、この電子素子は、アンテナパターンの数に応じた数の共振周波数を有するものとなる。
さらに、各アンテナパターンの端子と、いずれかの付加パターンの端子とを、基板の裏面において、例えば導電性のジャンパ線で接続することで、各アンテナパターンは、付加パターンが接続されない状態における周波数特性(反射特性)と、この付加パターンが接続された状態における周波数特性(反射特性)との重ね合わせにより、帯域幅が広げられる。
したがって、電子素子の全体としては単一の形態でありながら、複数の共振周波数を得
ることができるとともに、用いられる誘電部材の誘電率が高い場合にも動作帯域幅の減少
を防止することができる。
また、本発明に係る第2の電子素子は、単一の基板と、単一の給電部を共用して前記基板上に形成された導電性の複数のアンテナパターンと、前記各アンテナパターンから離間して前記基板上に形成された導電性の、長さが異なる複数の付加パターンと、少なくとも前記複数のアンテナパターンを前記アンテナパターンごとに被覆した、前記アンテナパターンごとに異なる誘電率を有する誘電部材と、前記各アンテナパターンと前記複数の付加パターンとを選択的に電気接続するために、前記各アンテナパターンおよび前記各付加パターンから前記基板の裏面にそれぞれ延びて形成された接点と、を備え、前記付加パターンは、前記基板の裏面において表出した接点が、前記アンテナパターンの延在する方向に沿って並ぶように、かつ前記アンテナパターンの給電部から前記アンテナパターンに沿った距離が大きくなるにしたがって、その長さが長い付加パターンが並ぶよう配置され、前記アンテナパターンの接点は、前記アンテナパターンの延在方向に沿って前記アンテナパターンごとに複数個備えられていることを特徴とする。
本発明に係る電子素子によれば、電子素子の全体としては単一の形態でありながら、複数の共振周波数を得ることができるとともに、用いられる誘電部材の誘電率が高い場合にも動作帯域幅の減少を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電子素子としての平面アンテナ100の概略構成を示す模式図、図2は、図1に示した平面アンテナ100の裏面を示す図である。
図示の平面アンテナ100は、図1に示すように、誘電率が一様な単一の基板10と、単一の給電部23を共用して基板10の表(おもて)面10a上に形成された導電性の2つのアンテナパターン21,22と、各アンテナパターン21,22から離間して基板10の表面上に形成された導電性の、長さが異なる3つの付加パターン31,32,33および付加パターン41,42,43と、アンテナパターン21,22、付加パターン31,32,33および付加パターン41,42,43を、アンテナパターン21および付加パターン31,32,33に対応する部分とアンテナパターン22および付加パターン41,42,43に対応する部分とで異なる誘電率を有する誘電部材51,61と、アンテナパターン21とこれに対応する付加パターン31,32,33とを選択的に、およびアンテナパターン22とこれに対応する付加パターン41,42,43とを選択的に、それぞれ電気的に接続するために、各アンテナパターン21,22および各付加パターン31,32,33,41,42,43から基板10の裏面10bにそれぞれ延びて形成された接点と、を備えている。
ここで、アンテナパターン21とアンテナパターン22とは、単一の給電部23を共用しているため、全体として単一の輪郭形状を有するアンテナパターン回路20を構成している。
基板10は、例えばガラスエポキシ樹脂の誘電部材からなり、その比誘電率は4.5、厚さは例えば1.6mmである。なお、基板10は、ガラスエポキシ樹脂に限定されるものではなく、例えば、テフロン(登録商標)基板、セラミック基板、フィルム等であってもよい。
ただし、アンテナ100の特性は、基板10の誘電率も影響を与えるため、被覆する誘電部材51,61の種類の選択の自由度を低下させないものとすることが好ましい。
2つのアンテナパターン21,22は、いずれも例えば幅2mmの短冊形状であり、長手方向に沿った長さL0(パターンの中心線上における給電点23から他方の端縁までの物理的な長さ)も同一であり、外形的な差異および物性上の差異はない。
ここで、3つの付加パターン31,32,33は、図1から解されるように、この順序で長さが短く設定されており、これら3つの付加パターン31,32,33からなる付加パターン群は、一方のアンテナパターン21に対応して形成されて、このアンテナパターン21に近接して配置されている。
同様に、3つの付加パターン41,42,43は、この順序で長さが短く設定されており、これら3つの付加パターン41,42,43からなる付加パターン群は、他方のアンテナパターン22に対応して形成されて、このアンテナパターン22に近接して配置されている。
そして、3つの付加パターン31,32,33からなる付加パターン群および一方のアンテナパターン21は、基板10の表面10a側から誘電率ε1の誘電部材51によって一体的に被覆され、3つの付加パターン41,42,43からなる付加パターン群および他方のアンテナパターン22は、基板10の表面10a側から誘電率ε2(≠ε1)の誘電部材61によって一体的に被覆されている。
誘電部材51,61は、例えばその厚さが5mmであるが、本発明の電子素子における誘電部材は、この厚さのものに限定されるものではない。
なお、図1および後述の図4においては、誘電部材51,61が透明乃至半透明のように示されているが、これはアンテナパターン21,22と付加パターン31,32,33,41,42,43との対応関係(配置や長さ等の関係)を説明する都合による便宜上の理由に過ぎず、実在の誘電部材51,61が透光性を有するか否かを説明するものではない。
また、各接点は、各アンテナパターン21,22および各付加パターン31,32,33,41,42,43から基板10の裏面10bに導通を確保するスルーホール21a,21b,21c,22a,22b,22c,31a,32a,33a,41a,42a,43aと、基板10の裏面10bにおいてこれらスルーホール21a,21b,21c,22a,22b,22c,31a,32a,33a,41a,42a,43aごとに形成された矩形のランドパターン11とからなる。
これらアンテナパターン21,22、付加パターン31,32,33,41,42,43およびランドパターン11は、蒸着、エッチング、メッキ等の手法により基板10の表面10a上または裏面10b上に金属層として形成されているものである。
なお、各付加パターン31,32,33,41,42,43のスルーホール21a,21b,21c,22a,22b,22c,31a,32a,33a,41a,42a,43aは、対応するアンテナパターン21,22に近い側の端部に形成されている。
付加パターン31,32,33は、基板10の裏面10bにおいて表出した接点(スルーホール31a,32a,33a)が、アンテナパターン21の延びた方向に沿って並ぶように配置され、アンテナパターン21の接点(スルーホール21a,21b,21c)は、アンテナパターン21の延びた方向に沿って、付加パターン31,32,33の数(3つ)に対応した数(3つ)だけ備えられている。
同様に、付加パターン41,42,43は、基板10の裏面10bにおいて表出した接点(スルーホール41a,42a,43a)が、アンテナパターン22の延びた方向に沿って並ぶように配置され、アンテナパターン22の接点(スルーホール22a,22b,22c)は、アンテナパターン22の延びた方向に沿って、付加パターン41,42,43の数(3つ)に対応した数(3つ)だけ備えられている。
そして、付加パターン31の接点(スルーホール31aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン21の3つの接点のうち付加パターン31に最も近い接点(スルーホール21aおよびランドパターン11)とは、図3に示すように、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線(ジャンパ抵抗やその他の導電性部材であってもよい。)70で物理的に接続されることによって電気的に接続される。
同様に、付加パターン32の接点(スルーホール32aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン21の3つの接点のうち付加パターン32に最も近い接点(スルーホール21bおよびランドパターン11)とは、図3に示すように、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線70で物理的に接続されることによって電気的に接続され、付加パターン33の接点(スルーホール33aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン21の3つの接点のうち付加パターン33に最も近い接点(スルーホール21cおよびランドパターン11)とが、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線70で物理的に接続されることによって電気的に接続される。
他方のアンテナパターン22についても同様であり、付加パターン41の接点(スルーホール41aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン22の3つの接点のうち付加パターン41に最も近い接点(スルーホール22aおよびランドパターン11)とは、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線70で物理的に接続されることによって電気的に接続され、付加パターン42の接点(スルーホール42aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン22の3つの接点のうち付加パターン42に最も近い接点(スルーホール22bおよびランドパターン11)とは、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線70で物理的に接続されることによって電気的に接続され、付加パターン43の接点(スルーホール43aおよびランドパターン11)と、アンテナパターン22の3つの接点のうち付加パターン43に最も近い接点(スルーホール22cおよびランドパターン11)とが、基板10の裏面10bに後付け可能の導電性のジャンパ線70で物理的に接続されることによって電気的に接続される。
上述したジャンパ線70による接点間の接続は、基板10の裏面10bにおいて行われるため、基板10の表面10aに形成されたアンテナパターン21,22および付加パターン31,32,33,41,42,43並びにこれらのパターン21,22,31,32,33,41,42,44を被覆する誘電部材51,61に手を加える必要がなく、したがって、必要に応じて爾後に選択的な接続を行うことができる。
次に本実施形態に係るアンテナ100の作用について説明する。
2つのアンテナパターン21,22の共振周波数fは本来は同一となるが、これら2つのアンテナパターン21,22は、互いに異なる誘電率ε1,ε2の誘電部材51,61によって各別に被覆されているため、各アンテナパターン21,22は互いに異なる波長短縮効果によって互いに異なる共振周波数f、f′を有する2周波数共振アンテナとなる。
これにより、外形的に単一の形態でありながら、2つの周波数に対応したアンテナ100を実現することができ、周波数ごとに別体となる2つのアンテナで対応する構成に比べて、製造コストを低減することができるとともに、サイズをコンパクトにすることができる。
ここで、本実施形態のアンテナ100の特徴的な作用について、誘電率ε1の誘電部材51が被覆された側のアンテナパターン21に注目して、詳細に説明する。
この実施形態のアンテナ100は、基板10の裏面10bにおいて、図3に示すように、後からジャンパ線70によって、アンテナパターン21と付加パターン31,32,33とを選択的に接続することができる。
ここで、まずアンテナパターン21にいずれの付加パターン31,32,33も接続されない構成の場合は、このアンテナパターン21側における共振周波数fを規定することとなる給電部23からの電気長は、図4(a)に示すようにアンテナパターン21の長さL0となり、これによる共振周波数は図5(a)に示すようにf0、周波数帯域はα0となる。
次に、ジャンパ線70によって、アンテナパターン21と付加パターン31とを接続した構成の場合は、このアンテナパターン21側における共振周波数fを規定することとなる給電部23からの電気長は、図4(a)に示したL0以外に、図4(b)に示した、アンテナパターン21の一部21d(アンテナパターン21の給電部23から接点(スルーホール21a)までの長さ)、ジャンパ線70の長さ、および付加パターン31の長さの合計長さ(延長アンテナパターンの長さ)L1(>L0)も生じ、この合計長さL1による共振周波数は図5(b)に示すようにf1(<f0)となる。
また、ジャンパ線70によって、アンテナパターン21と付加パターン32とを接続した構成の場合は、このアンテナパターン21側における共振周波数fを規定することとなる給電部23からの電気長は、図4(a)に示したL0以外に、図4(c)に示した、アンテナパターン21の一部21e(アンテナパターン21の給電部23から接点(スルーホール21b)までの長さ)、ジャンパ線70の長さ、および付加パターン32の長さの合計長さ(延長アンテナパターンの長さ)L2(<L0)も生じ、この合計長さL2による共振周波数は図5(c)に示すようにf2(>f0)となる。
さらに、ジャンパ線70によって、アンテナパターン21と付加パターン33とを接続した構成の場合は、このアンテナパターン21側における共振周波数fを規定することとなる給電部23からの電気長は、図4(a)に示したL0以外に、図4(d)に示した、アンテナパターン21の一部21f(アンテナパターン21の給電部23から接点(スルーホール21c)までの長さ)、ジャンパ線70の長さ、および付加パターン33の長さの合計長さ(延長アンテナパターンの長さ)L3(<L2)も生じ、この合計長さL3による共振周波数は図5(d)に示すようにf3(>f2)となる。
このように、本実施形態に係るアンテナ100は、ジャンパ線70により、アンテナパターン21に付加パターン31,32,33のいずれか1つ以上を、任意に後付けで接続することができ、アンテナパターン21に付加パターン31,32,33を接続した場合、図5(a)に示したアンテナパターン21のみによる反射特性に加えて、付加パターン31を接続した場合は図5(b)に示した付加パターン31を含むパターンによる反射特性も同時に得られ、また、付加パターン32を接続した場合は図5(c)に示した付加パターン32を含むパターンによる反射特性も同時に得られ、さらに、付加パターン33を接続した場合は図5(d)に示した付加パターン33を含むパターンによる反射特性も同時に得られる。
この結果、例えば、図3に示したように、アンテナパターン21に付加パターン31および付加パターン32を接続した構成によれば、図5(a)に示したアンテナパターン21のみによる反射特性(共振周波数f0)に加えて、図5(b)に示した反射特性(共振周波数f1)および図5(c)に示した反射特性(共振周波数f2)を重ね合わせた反射特性である図6の特性を得ることができる。
ここで、長さL1は長さL0よりも長い(L0<L1)ため、周波数f1は周波数f0よりも低い周波数となり(f1<f0)、長さL2は長さL0よりも短い(L2<L0)ため、周波数f2は周波数f0よりも高い周波数となる(f0<f2)。したがって、この図6に示した重ね合わせの反射特性は、共振周波数f1と共振周波数f2とによって共振周波数f0を挟んだ特性となり、中心周波数を所望の周波数f0に維持しつつ、共振の周波数帯域αを、アンテナパターン21のみによる反射特性における周波数帯域α0よりも広げる(α0<α)ことができる。
これにより、所望とする共振周波数f0が低いものであるために、波長短縮効果の大きな誘電部材51、すなわち誘電率ε1の高い誘電部材51により、アンテナパターン21を被覆したアンテナ100であっても、共振する周波数帯域αが狭くなるのを防止することができ、低い周波数の電磁波であっても効率よく送受信することができる。
なお、共振周波数の帯域をさらに広げたい場合には、上述した付加パターン31,32に加えて、付加パターン33もジャンパ線70によりアンテナパターン21に接続すればよい。
この場合、共振する周波数帯域の中心周波数が所望とする周波数f0から、高周波側にずれる可能性もあるが、その場合は、誘電部材51の誘電率ε1との関係で調整すればよい。
また、付加パターン群を構成する付加パターン31,32,33の数を増やした構成として、共振周波数帯域の幅と中心周波数とを、さらにきめ細かく調整できるようにして対応することもできる。
一方、共振周波数の帯域を上述したほど広げる必要がない場合には、上述した付加パターン31,32のうち一方だけをアンテナパターン21に接続すればよい。
なお、上記本実施形態のアンテナ100の作用の説明は、一方のアンテナパターン21の側のみについてのものであるが、他方のアンテナパターン22の側についても、被覆した誘電部材61の誘電率の値がε2であることに起因する差異があることを除いて、上述した一方のアンテナパターン21の側についての作用、効果と同様の作用、効果を発揮する。
上述した実施形態のアンテナ100は、各アンテナパターン21,22側の各共振周波数が予め設定されているものであるが、この共振周波数の設定は、例えば、ネットワークアナライザ等の測定器を用いて、各アンテナパターン21,22のみ(付加パターン31等を接続しない状態)での共振周波数f,f′を測定しつつ、アンテナパターン21,22を被覆する誘電部材51,61を、試行錯誤的に誘電率ε,ε′が異なる他の誘電部材51,61に載せ替えることで、所望の共振周波数f0,f′0に調整することができる。同時に、その所望の共振周波数f0,f′0での帯域幅α,α′を確認することもできる。
ここで、上記共振周波数f,f′での帯域幅α,α′が所望とする広さに達していないときは、上述した付加パターンの接続によって帯域幅α,α′を広げればよい。
したがって、誘電部材51,61は、載せ替え可能なのもであることが好ましく、このように好ましい構成のアンテナ100によれば、誘電率ε,ε′が異なる他の誘電部材51,61を試行錯誤的に交換しながら、アンテナ100の共振周波数f,f′を、所望とする周波数f0,f′0に設定することができ、アンテナ100の共振周波数f0,f′0の設定作業を容易化することができる。
本実施形態に係るアンテナ100は、3つの付加パターン31,32,33からなる付加パターン群が、アンテナパターン21に対応し、かつこのアンテナパターン21に近接して配置されており、また、3つの付加パターン41,42,43からなる付加パターン群が、アンテナパターン22に対応し、かつこのアンテナパターン22に近接して配置されているため、アンテナパターン21,22と、対応する付加パターン群とを接続するジャンパ線の長さを必要以上に長いものとする必要がない。
なお、付加パターン群の数はアンテナパターン21,22の数に対応したものとなっているため、各アンテナパターン21,22の共振周波数における帯域幅を、付加パターン群によって各別に調整することができる。
また、本実施形態に係るアンテナ100は、アンテナパターン21とこのアンテナパターン21に対応した付加パターン群とは、同一の誘電率ε1を有する誘電部材50により一体的に被覆されており、アンテナパターン22とこのアンテナパターン22に対応した付加パターン群とは、同一の誘電率ε2を有する誘電部材60により一体的に被覆されているため、アンテナパターン21の長さと付加パターン31,32,33の長さとの対応関係だけで波長短縮効果を算出することができ、また、アンテナパターン22の長さと付加パターン41,42,43の長さとの対応関係だけで波長短縮効果を算出することができるため、共振周波数の設定を容易化することができる。
さらに、本実施形態に係るアンテナ100は、基板10の裏面10bにおいて表出した付加パターン31,32,33の接点31a,32a,33aがアンテナパターン21の延在する方向に沿って並ぶように、当該付加パターン31,32,33が配置され、かつアンテナパターン21の接点21a,21b,21cはアンテナパターン21の延在方向に沿って各別に備えられているため、アンテナパターン21に接続されるのが、付加パターン31であるか、付加パターン32であるか、または付加パターン33であるか、の違いに応じて、アンテナパターン21における接続位置が異なり、ことによって、付加パターン31,32,33の長さが同一長さに設定されている場合であっても、接続された付加パターンに応じた電気長に差異を与えることができ、帯域幅を調整することが可能となる。
な、付加パターン31,32,33の長さにも差異を与えることで、帯域幅の調整代をより大きくすることができる。
本実施形態のアンテナ100は、アンテナパターン21,22および付加パターン31,32,33,41,42,43を、いずれも直線的な輪郭形状のパターンで示したが、互いに接触しないことを条件として、直線的な輪郭形状に限定されるものではなく、折れ線状や曲線状の輪郭形状を有するものであってもよく、このような輪郭形状等のパターンであっても、上述した直線的な輪郭形状のパターンと同様の作用、効果を得ることができる。
また、実施形態におけるアンテナパターン回路20を構成するアンテナパターン21,22は2本であるが、本発明に係る電子素子におけるアンテナパターンは、2本に限定されるものではなく、3本以上であってもよい。
同様に、各付加パターン群を構成する付加パターン31,32,33、付加パターン41,42,43もそれぞれ3本ずつであるが、本発明に係る電子素子における付加パターンは、3本に限定されるものではなく、少なくとも1本以上であれば、何本形成されていてもよい。
本発明の実施形態に係る電子素子としての平面アンテナの概略構成を示す模式図である。 図1に示した平面アンテナの裏面を示す図である。 ジャンパ線によってアンテナパターンと付加パターンとを電気的に接続した様子を示す模式図である。 アンテナパターンと付加パターンとの電気長を示す図であり、(a)は付加パターンを接続しない構成、(b)は最長の付加パターンを接続した構成、(b)は中間長さの付加パターンを接続した構成、(d)は最短の付加パターンを接続した構成、をそれぞれ示す。 周波数の反射特性を模式的に示すグラフであり、(a)は付加パターンを接続しない構成、(b)は最長の付加パターンを接続した構成、(b)は中間長さの付加パターンを接続した構成、(d)は最短の付加パターンを接続した構成、における特性をそれぞれ示す。 アンテナパターンによる反射特性と、付加パターンを接続したときの反射特性とを重ね合わせた反射特性を模式的に示すグラフである。 アンテナの無負荷と誘電部材の誘電率との対応関係を示すグラフである。
符号の説明
10 基板
10a 表面
10b 裏面
21 アンテナパターン
23 給電部
31,32,33 付加パターン
100 アンテナ(電子素子)

Claims (5)

  1. 単一の基板と、
    単一の給電部を共用して前記基板上に形成された導電性の複数のアンテナパターンと、
    前記各アンテナパターンから離間して前記基板上に形成された導電性の、長さが異なる複数の付加パターンと、
    少なくとも前記複数のアンテナパターンを前記アンテナパターンごとに被覆した、前記アンテナパターンごとに異なる誘電率を有する誘電部材と、
    前記各アンテナパターンと前記複数の付加パターンとを選択的に電気接続するために、前記各アンテナパターンおよび前記各付加パターンから前記基板の裏面にそれぞれ延びて形成された接点と、を備え、
    前記各アンテナパターンと、前記アンテナパターンごとに対応する前記各付加パターン群とは、同一の誘電率を有する前記誘電部材により一体的に被覆されていることを特徴とする電子素子。
  2. 前記アンテナパターンの前記接点と前記付加パターンの前記接点とが、前記アンテナパターンによる共振周波数における帯域幅に応じて、前記基板の裏面において導電性のジャンパ線により接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  3. 前記複数の付加パターンからなる付加パターン群が、前記複数のアンテナパターンの数に対応して形成されているとともに、前記各付加パターン群は、それぞれ対応する前記アンテナパターンに近接して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子素子。
  4. 前記付加パターンは、前記基板の裏面において表出した接点が、前記アンテナパターンの延在する方向に沿って並ぶように配置され、前記アンテナパターンの接点は、前記アンテナパターンの延在方向に沿って前記アンテナパターンごとに複数個備えられていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の電子素子。
  5. 単一の基板と、
    単一の給電部を共用して前記基板上に形成された導電性の複数のアンテナパターンと、
    前記各アンテナパターンから離間して前記基板上に形成された導電性の、長さが異なる複数の付加パターンと、
    少なくとも前記複数のアンテナパターンを前記アンテナパターンごとに被覆した、前記アンテナパターンごとに異なる誘電率を有する誘電部材と、
    前記各アンテナパターンと前記複数の付加パターンとを選択的に電気接続するために、前記各アンテナパターンおよび前記各付加パターンから前記基板の裏面にそれぞれ延びて形成された接点と、を備え、
    前記付加パターンは、前記基板の裏面において表出した接点が、前記アンテナパターンの延在する方向に沿って並ぶように、かつ前記アンテナパターンの給電部から前記アンテナパターンに沿った距離が大きくなるにしたがって、その長さが長い付加パターンが並ぶよう配置され、前記アンテナパターンの接点は、前記アンテナパターンの延在方向に沿って前記アンテナパターンごとに複数個備えられていることを特徴とする電子素子。
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