JP4913632B2 - ポリウレタン発泡成形型 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に溝部を有する発泡成形体、特に自動車等に設置される座席シートを構成し、同シートの座部となるシートクッションや背もたれ部となるシートバックの成形に用いる発泡成形型に関する。
図9に示すように、自動車用の座席シートの座部を構成するシートクッション10のクッションパッドとして、ポリウレタン原料を用いて発泡成形されたクッションパッド11が用いられている。このクッションパッド11の表面には、前後方向溝部131と車幅方向溝部132とによって平面視H字状に溝部が形成されているものがあり、その溝部を挟んで隣り合う部分、例えば前側座部12と左右の側部15との硬度が異なる構成のものがある。このように部分的に硬度が異なるいわゆる異硬度クッションパッドの形成方法の一つに発泡成形型の下型底面を仕切りにより区画し、その区画された隣合う部分にそれぞれ異なる配合のポリウレタン原料を注入するものがある。この仕切りはクッションパッド11の全高に亘る必要はないが、仕切りを設けることにより、異なる配合のポリウレタン原料が混合状態とならず、異硬度のものを明確に区画することができる。この仕切りは発泡成形型の一部である突条部として一体形成されても、別の板状体を組み込んだものであっても、どちらでもよい。(特許文献1)
また、異硬度クッションパッドであるか否かを問わず、クッションパッドの表面に凹凸曲面が存在する場合、その表面を覆う表皮材がクッションパッド表面から部分的に浮き上がることがある。この浮き上がりをなくし表皮材をクッションパッドに沿わせて装着するためには、部分的に表面材をパッドの内部へ引き付けることが必要で、その引き付け具を通すためにクッションパッドに前記のような前後方向溝部131及び車幅方向溝部132を形成し利用することがある。(特許文献2)
特開2001−70083号公報 実開昭61−77900号公報
異なる配合のポリウレタン原料を所定の領域に注入し発泡させて異硬度クッションパッドを得る特許文献1の従来技術においては、成形条件によっては空気や発泡に伴って発生されるガス(以下空気等とする)を巻き込むことがあり、発泡成形品に欠肉部等が形成される不具合がある。種々目的で配合されたウレタン原料には成形型の形状や大きさに見合った注入量や下型への注入パターンに適切な条件があるが、複数の形状・寸法の発泡成形型が混載される成形ラインでは、適切とはいえない条件を採用せざるを得ない場合がある。特に低密度のウレタン原料の注入においては、注入量が少ないため注入時間が短く、ある程度の時間を要する注入パターンは採用し難く適切な注入形態には成りえないことが多い。これを解決する為にはポリウレタン原料の注入機を各々の発泡成形型用に対応して設置することが考えられるが、これは設備上困難である。
そのような適切とはいえない条件下で注入され発泡されて欠肉部が形成される現象を図10(a)、(b)を用いて説明する。注入されたポリウレタン原料は下型の中央底面33上を注入点から外側に広がって行く。適切とはいえない成形条件下では一点注入であることが多く、一点注入されたポリウレタン原料はほぼ同心円状に広がって行く。このとき注入されたポリウレタン原料は、発泡過程において粘度が高まり始め、前後方向突条仕切部211、車幅方向突条仕切部212および中央底面33で形成される隅部23に到達する頃には、空気等を隅部23に封じ込める傾向にある。その結果、隅部23では発泡体で満たされない空間ができ、図10(b)に示すように発泡体25に欠肉部14が形成される。
一方、クッションパッドの表皮材の部分的浮上がりを防ぐため、引き付け具を通す前後方向溝部131及び車幅方向溝部132についても、図9に示すように、この前後方向溝部131及び車幅方向溝部132の交差部に欠肉部14の問題が生じる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消して、発泡成形型の下型底面に注入されたポリウレタン原料が、発泡反応によりその粘度を高める前に、下型底面に立設された壁面が交差して形成される隅部に到達できて、欠肉部の発生を防止できるポリウレタン発泡体成形用の発泡成形型を提供することにある。
上記問題点を解決すために、請求項1に記載のポリウレタン発泡成形型の発明は、ポリウレタン発泡体を成形する発泡成形型の下型において、壁面が交差する隅部の下型底面には、その下型底面に注入されたポリウレタン原料が流れ広がる際に、隅部へ向かって流れる原料の中央部の流れがその外側の原料の流れよりも速くなるようにした流速調整部を設けたことを特徴とする。
ここでいう「壁面」は底面に対して90度より大きな角度を有するものも含み、壁面が平面ではないもの、例えば凹曲面、も含むものとする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記流速調整部が、前記下型底面に立設された突条部により構成されたことを特徴とするポリウレタン発泡成形型である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の前記流速調整部が、それらの間に先窄まりの空間が形成されるように前記隅部に向かって平面視ハ字状に配置される一対の突条部であることを特徴とするポリウレタン発泡成形型である。
ここで「ハ字状」とは二本の線の間隔が先(隅部側)に行くに従い狭くなる形状をいうが、平行のものも含むものとする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の前記流速調整部が、前記隅部に向かって深くなる斜面を有するように前記底面に設けられた凹部であることを特徴とするポリウレタン発泡成形型である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記斜面の開始部が、前記壁面から離れていることを特徴とするポリウレタン発泡成形型である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5に記載のうちいずれか一項に記載の前記壁面が、ポリウレタン原料を注入する領域を仕切る突条仕切部の側面であることを特徴とするポリウレタン発泡成形型。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6に記載のうちいずれか一項に記載の前記壁面の一部が、ポリウレタン発泡体の端部を形成するための前記下型の内側面であることを特徴とするポリウレタン発泡成形型である。
(作用)
本発明においては、発泡成形型の下型底面に該底面に注入されたポリウレタン原料が流れ広がる際、その隅部へ向かって流れる原料の流速を、中央部とその外側とで相対的に変化させる流速調整部を設けたので、ポリウレタン原料の流速は流速調整部において変化する。下型底面に立設された壁面が交差して形成される隅部に向かうポリウレタン原料の流れを中部の主流とその外側の流れである壁面に近い側の側流とに分けた場合、主流の速度は流速調整部で側流の速度に対して相対的に速められる。そのため、ポリウレタン原料は、本発明の流速調整部を設けない従来技術の下型底面に比べ、その注入点から下型底面に立設された壁面が交差して形成される隅部に速く到達し、空気等を巻き込むことなく下型底面を覆ってから発泡による膨張を開始する。
本発明によれば、溝部をクッションパッドに形成してもその表面側に欠肉部が形成されることを防止できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を自動車の座席シートのクッションパッドを成形する発泡成形型に具体化した実施形態を図1〜図6を用いて説明する。図1は本発明の発泡成形型の下型を示す斜視図、図2はポリウレタン原料の注入状態を示す断面図、図3は発泡成形型内を発泡体が充満した状態を示す断面図、図4はその成形体であるクッションパッド11の斜視図、図5は本発明の速度調整部を示す平面視図、図6はその作用を示す模擬図である。なお、この第1実施形態で成形されたクッションパッド11は、背景技術において説明されたクッションパッド11の構成とほぼ同じであり、同一構成部分については、同一の符号を付して説明を省略あるいは簡略化する。即ち、図4に示すクッションパッド11は図9に示すクッションパッド11の構成とほぼ同じであるが、欠肉部14が存在しない点および凹状部51が存在する点が異なる。凹状部51については後述する。
図1に示す発泡成形型の大部分は、従来技術の異硬度クッションパッド成形用の発泡成形型とほぼ同一である。その下型30において、クッションパッド11に左右一対の前後方向溝部131と車幅方向溝部132を形成するために、左右一対の前後方向突条仕切部211と車幅方向突条仕切部212とが平面視H字状をなすように下型30と一体形成されている。また、その平面視H字状の左右一対の前後方向突条仕切部211および車幅方向突条仕切部212により下型30の底面は、前後一対の中央底面33と左右一対の側底面34とに仕切られている。
図2〜図4は本実施形態による発泡成形型を用いた発泡成形を示すものであるが、本実施形態においても成形方法については従来公知の成形とほぼ同一である。
図2において、H1は中央底面33にポリウレタン原料を注入する注入用ヘッドを示し、H2は側底面34にポリウレタン原料を注入する注入用ヘッドを示す。ただし、中央底面33および側底面34にそれぞれ異なる配合のポリウレタン原料を注入する場合であっても、昨今の成形ラインにおいては必ずしも2本の注入用ヘッドが用いられているわけではなく、一本の注入用ヘッドを用いることが多い。
図3は上型40が閉じられた発泡成形型内で所要箇所に注入されたポリウレタン原料が発泡しキャビティーを充満した状態を示す。
図4は所要の硬化時間を経て脱型された発泡成形品であるクッションパッド11を示す。本実施形態の中央底面33の4ヶ所の隅部に一体形成された平面視ハ字状の突条部50により成形されたクッションパッド11には同じく平面視ハ字状の凹状部51が4ヶ所に存在する。この凹状部51は、後述するように幅も狭く深さも浅いので表皮材で覆われた際、表皮材を介して違和感を感じさせるほどのものではない。
次に図5、図6を用いて、本実施形態である中央底面33に平面視ハ字状に配置された突条部50の構成およびその作用を詳細に説明する。図5(a)は、前後方向突条仕切部211の壁面及び車幅方向突条仕切部212の壁面で形成される交差部と、中央底面33とで形成される4ヶ所の隅部23およびその近傍を示す平面視図である。図6は、図5で示す対向する突条部50によりポリウレタン原料の流れの一部が流速を変化された状態を模擬的に示す平面視図である。
図5(a)に示すように、本実施形態において対向する突条部50は、隅部23の角度を二分する中心線Cに対して線対称に中央底面33に平面視ハ字状に配置されている。また、その平面視ハ字状に配置されている突条部50の外側面は、前後方向突条仕切部211及び車幅方向突条仕切部212のそれぞれの壁面221、222から離れて配置されている。この一対の突条部50は平行か、そのなす角度Kが0度〜180度の範囲にあればよいが、その角度Kは、両突条部50の間隔、突条部50と隅部23との間の距離、突条部50の断面形状・寸法、あるいは成形条件等々により適宜選択すればよい。ただし、両突条部50の内側の狭い部分の間隔をW1、前記前後方向突条仕切部211及び車幅方向突条仕切部212のそれぞれの壁面221、222と各突条部50のそれぞれの狭い部分の間隔をW2としたとき、W1>2×W2の関係は維持される方がよい。このようにすれば、両突条部50間には隅部23に向かって先窄まりとなる空間が形成される。本実施形態においては、図5(b)に示すように突条部50の長さL1を40〜80mm、高さL3を2〜5mm、図5(c)に示すように幅L2を2〜3mmとしている。長さL1の範囲について、40mmより短くした場合は流れを加速する効果が小さく、80mmを超えた長さにした場合は、得られる効果はあまり変わらないばかりか下型30の清掃における工数を増やすだけに終わる。幅L2の範囲について、2mmより狭くすれば突条部50の強度上の問題が生じ、3mmを超えると突条部50の上面に一時的にポリウレタン原料に覆われない部分が現れることもあり、クッションパッド11にボイド(泡状欠肉部)を生じさせる虞がある。高さL3の範囲について、2mmより低ければポリウレタン原料は容易に突条部50を乗り越えるため流れを加速する効果がなく、5mmを超えると幅に比べて高さが高くなり突条部50の強度上の問題が生じる。
図6には、発泡反応により粘度の高まる前のポリウレタン原料が流れ広がる際、その先端部が先端線S11、S12、S13の順に移動する状態を模擬的に示している。ここで、主流61は隅部23に向かって突条部50間を流れるポリウレタン原料の中央部の流れを示し、その外側の原料の流れを側流621、622として示す。更に、中央底面33に平面視ハ字状に配置された突条部50で方向を変えられた主流61が隅部23へ向かってその流速を速める様子、および、その先端部の先端線S13が突条部50の間を過ぎて広がっていく様子、等を模擬的に示している。一方、側流621、622についても前後方向突条仕切部211および車幅方向仕切部212のそれぞれの壁面221、222と各突条部50とによって流速を速める同様の効果がある。しかし、両壁面221、222と各突条部50との幅が狭いため抵抗が大きく、主流61に比較して側流621、622の流速は遅いものとなる。また、側流621、622は突条部50を迂回して流れるので隅部23に向かう経路が若干長くなり、そのためにも主流61に比較して側流621、622の流速は遅いものとなる。このようにして、ポリウレタン原料が発泡反応によりその粘度を高める前に隅部23に到達するので、粘度を高めたポリウレタン原料が流れの先端で空気等を巻き込む現象は起きない。仮に多少の空気等を巻き込む現象が起きたとしても、隅部23へ向かって流れるポリウレタン原料の中央部の流れがその外側の流れよりも早く隅部23に到達するので、巻き込まれた空気等が逃げ場を失い発泡体の欠肉部を形成することにはならない。
上記実施形態のポリウレタン発泡成形型によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、下型30の中央底面33に平面視ハ字状に配置された突条部50で流速調整部が形成されているので、発泡反応により粘度が高まる前のポリウレタン原料は、その流れ方向が規制され更にその流れが相対的に速くなる。そのため、流れの先端部が隅部23に到達する時間が突条部50を迂回する流れの隅部23に到達する時間よりも短くなり、ポリウレタン原料が隅部23に到達した後に発泡による膨張が始まるので、クッションパッド11に欠肉部が形成されることを防止できる。
(2)上記実施形態では、発泡反応により粘度が高まる前の比較的流れやすいポリウレタン原料の流れ方向を規制すればよいので、突条部50の高さを低くし幅を狭くすることができる。そのため、突条部50で形成されるクッションパッド11の表面の凹状部51(図4)を表皮材で覆った場合、表皮材を介した凹部の感触をほとんど無視できる。
(3)欠肉部を防止するために下型30に空気等の排出通路を設けた従来技術においてはその排出流路に離型剤等が滞留することがあるが、上記実施形態では、突条部50で流速調整部を形成するので、このような離型剤等の除去の工数が少なくメンテナンスが容易である。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
上記実施形態では、中央底面33に平面視ハ字状に配置した突条部50を隅部23の中心線Cに対して線対称としたが、必ずしも線対称である必要はなく、突条部50が平面視ハ字状に配置されていればよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明を自動車の座席シートのクッションパッドを成形する発泡成形型に具体化した第2の実施形態を図7および図8を用いて説明する。なお本実施形態は、図5に示すように、両突条部50間を流速調整部としたものと異なり、中央底面33に凹部を設けて流速調整部とした。そのため、上記第1の実施形態と同様部分の説明は省き、異なる部分のみ説明するものとする。
図7(a)は、前後方向突条仕切部211の壁面221及び車幅方向突条仕切部212の壁面222で形成される交差部24と、中央底面33とで形成される隅部23およびその近傍を示す平面視図である。符号70は、前記下型30において中央底面33に形成された凹部を示す。凹部70は、図7(c)に示すように隅部23に向かって深くなる斜面72で形成されている。図7(b)に示すように、凹部70の両側に斜面721、722を形成した。後に図8を用いて詳述するが、凹部70の斜面開始部710が壁面221や壁面222に接していては、隅部23に向かって中央底面33上を流れるポリウレタン原料の流れに流速の変化を付けられない。そのため、斜面開始部710と壁面221や壁面222との間は離れている必要がある。\ 図8は、本実施形態の流速調整部の作用によりポリウレタン原料が流れ広がる際の先端部の移動状態を模擬的に示す平面図である。S81〜S84はポリウレタン原料が隅部23に向かって移動するときの先端部の位置を時系列的に示している。符号81は、凹部70によりポリウレタン原料が流れる速度が加速された主流を示し、符号821または822は、中央底面33を流れるだけで加速されない左側の側流または右側の側流を示す。図からも明らかなように、斜面72で加速された主流81は中央底面33の他の部分を流れる側流821や側流822よりも隅部23に速く到達する。そのため、ポリウレタン原料が発泡反応によりその粘度を高める前に隅部23に到達するので、粘度を高めたポリウレタン原料が流れの先端で空気等を巻き込む現象を起こさない。
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(1)上記第2実施形態では、流速調整部として中央底面33に凹部70を形成するので、発泡成形型を調整して仕上げる際に、流速調整部の効果を見ながら中央底面33を徐々に掘り込んでいく手順を取ることができる。
(2)上記第2実施形態では、流速調整部として中央底面33に凹部70を形成したが、この凹部70は幅広で、かつ浅くてよいので、凹部70内にポリウレタンのバリや離型剤が残留することがほとんどなく発泡型の清掃にかける工数が少なくて済む。
(変形例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第2実施形態において凹部70の両側面を垂直面にしてもよい。
・第2実施形態において斜面72を平面で形成したが、斜面72に代えて凹部70を横切る断面形状を中心部が深い弧としてもよい。その際、凹部70の左右側部を両端とする弧で結んでもよい。
・第2実施形態において図7(b)に示すように凹部70の断面形状において斜面721や斜面722を直線としたが、曲線としてもよい。
・上記のように第1および第2の実施形態においては、隅部23が壁面221、壁面222および中央底面33により形成される場合について示したが、隅部23は両壁面221、222と中央底面33とによって形成されるものに限らない。図示しないが、クッションパッド11の前部や後部の側面を形成する下型30内面の曲面状壁面、前後方向突条仕切部211の壁面221および中央底面33で形成される隅部23に臨む中央底面33に流速調整部を設けたものでもよい。その時の流速調整部は中央底面33に平面視ハ字状で配置される突条部50であってもよく、中央底面33に設けられた隅部23に向かって深くなる斜面72を有する凹部70であってもよい。
このような場合は、下型30内面の曲面状壁面と中央底面33とのなす角度が直角に近い鈍角または鋭角であっても、前部や後部の側面に欠肉部のないクッションパッド11が得られる。そのため、クッションパッド11の意匠、特に前部や後部の側面の意匠において自由度の高い意匠を得ることができる。
・前記各実施形態では本発明を自動車のシートクッションのクッションパッドに具体化したが、本発明は、シートバックに適用されることはもとより、自動車のシート以外のポリウレタン発泡体に適用され得る。発泡成形された発泡体表面に交差する溝や、発泡体表面に端部を露出する溝を有するものであれば、本発明の効果を発揮する。
本発明を具体化したポリウレタン発泡成形型の下型を示す斜視図。 本発明を具体化した発泡成形型を用いた成形の原料注入状態を示す断面図。 本発明を具体化した発泡成形型を用いた成形の脱型前の状態を示す断面図。 本発明を具体化した発泡成形型を用いた発泡成形品を示す斜視図。 (a)は本発明の第1実施形態を示す部分平面図、(b)(c)はそれぞれ(a)のA−A線、B−B線で示す断面図。 本発明の第1実施形態の作用を示す部分平面図。 (a)は本発明の第2実施形態を示す部分平面図、(b)(c)はそれぞれ(a)のA−A線、B−B線で示す断面図。 本発明の第2実施形態の作用を示す部分平面図。 従来技術における発泡成形品を示す斜視図。 (a)、(b)は従来技術において発泡体に欠肉部が形成された模様を示す部分斜視図。
符号の説明
10…シートクッション、11…クッションパッド、12…前側座部、14…欠肉部、15…側部、131…前後方向溝部、132…車幅方向溝部、211…前後方向突条仕切部、212…車幅方向突条仕切部、221、222…壁面、23…隅部、24…交差部、25…発泡体、30…下型、33…中央底面、34…側底面、50…突条部、51…凹状部、61…主流、621、622…側流、70…凹部、710…斜面開始部、72、721、722…斜面、81…主流、821、822…側流

Claims (7)

  1. ポリウレタン発泡体を成形する発泡成形型の下型において、壁面が交差する隅部の下型底面には、その下型底面に注入されたポリウレタン原料が流れ広がる際に、隅部へ向かって流れる原料の中央部の流れがその外側の原料の流れよりも速くなるようにした流速調整部を設けたことを特徴とするポリウレタン発泡成形型。
  2. 前記流速調整部が、前記下型底面に立設された突条部により構成されたことを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン発泡成形型。
  3. 前記突条部が、それらの間に先窄まりの空間が形成されるように前記隅部に向かって平面視ハ字状に配置される一対の突条部であることを特徴とする請求項2に記載のポリウレタン発泡成形型。
  4. 前記流速調整部が、前記隅部に向かって深くなる斜面を有するように前記底面に設けられた凹部であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン発泡成形型。
  5. 前記斜面の開始部は、前記壁面から離れていることを特徴とする請求項4に記載のポリウレタン発泡成形型。
  6. 前記壁面が、ポリウレタン原料を注入する領域を仕切る突条仕切部の側面であることを特徴とする請求項1ないし5に記載のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡成形型。
  7. 前記壁面の一部が、ポリウレタン発泡体の端部を形成するための前記下型の内側面であることを特徴とする請求項1ないし6に記載のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡成形型。
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