JP4912309B2 - 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの塩酸塩 - Google Patents

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Description

本発明は、4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの塩酸塩を含有させた製薬学的組成物およびそれの製造に関する。
HIV複製を阻害するピリミジン誘導体、とりわけ4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−ベンゾニトリルおよびこれの薬学的に受け入れられる塩が特許文献1に開示されている。4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの製造方法が特許文献2に開示されている。
4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル、特にE−異性体は野性型のHIVばかりでなく薬剤耐性および多剤耐性のHIV株(即ち、当該技術分野で公知の薬剤1種または2種以上に耐性を示すようになった株)に対しても優れたHIV複製阻害活性を示す。従って、この化合物はHIV感染治療用薬剤を開発しようとする時の良好な候補品であり得る。
しかしながら、ある化合物が薬剤になる可能性を決定する要因は高い薬理学的活性、良好な薬理学的プロファイルのみではない。良好な医薬剤候補品は、また、好適には、化学的にばかりでなく物理的にも安定であるべきであり、許容される毒性プロファイルを示すべきであり、受け入れられる生物学的利用能を示すべきである。
当該化合物が患者の中で示す濃度が治療的に有効な濃度に到達するように投与を行う時に必要な化合物量は当該化合物が示す生物学的利用能の影響を受ける。生物学的利用能が低い化合物の場合、生物学的利用能がより高い化合物に比べて多い量で投与する必要がある。そのように、より多い量で投与する必要があることで起こり得る結果には、副作用の危険性が増すこと、投薬形態物の大きさが大きくなること、投与の頻度が多くなることが含まれ得る。そのような要因によって抗レトロウイルス治療の順守が影響を受ける可能性がある。
治療の順守はHIV治療の効果に影響を与える最も重要な要因の中の1つである。投薬の頻度が多くなりかつピルの大きさが大きくなると治療の順守が低下し、それによって治療の効果が低くなる可能性がある。
従って、HIV治療用薬剤を考案する時には、活性化合物が満足される生物学的利用能を示すようにするのが好適である。
経口投与が意図される化合物が示す生物学的利用能は、その化合物が水中で示す溶解度ばかりでなくその化合物が示す透過率(それが腸膜を通って吸収され得ること)に依存する。
薬剤の水溶性および腸透過性を基にしてそれを分類分けする科学的組織はBiopharmaceutics Classification System、即ちBCSである。BCSによれば、薬剤物質は下記の如く分類分けされる:
分類1:高溶解度−高透過率
分類2:低溶解度−高透過率
分類3:高溶解度−低透過率
分類4:低溶解度−低透過率
低溶解度または低透過率の化合物(分類2から4)は、経口投与された時に生物学的利用能が低いと言った欠点を持ち得る。
遊離塩基である4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルはBCS分類2の化合物であるとして分類分け可能であり、従って、水中で低い溶解度を示す。4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルは水中で低い溶解度を示すばかりでなくまた酸性環境下でも低い溶解度を示す。従って、それを通常の固体状投薬形態物として経口投与すると、生物学的利用能が低いと予測される。
薬剤技術分野の技術者は、BCS分類2の化合物の経口投与に直面した時、その化合物が示す溶解度を例えば適切な塩を調製することなどで改善する可能性の探求に取りかかるであろう。
4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの場合にもまたそのような経路に従うことが行われた。調製された塩が水中およびHCl中で示す溶解度が改善された度合は明らかに僅かのみであった。その調製された塩はまだBCS分類2に属する。従って、その調製された塩が示す生物学的利用能も低いと予測され得る。
WO 03/16306 WO 04/0162581
ここに、予想外に、4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル、特にこれのE−異性体の塩酸塩が遊離塩基に比べて生体内で有意に向上した生物学的利用能を示すことを見いだした。実際、本塩を固体状態の投薬形態物として投与した時にそれが示した生体内生物学的利用能は、前記遊離塩基を経口用PEG 400溶液として投与した時にそれが示した生物学的利用能に匹敵する。前記塩酸塩は、そのように生体内で向上した生物学的利用能を示すことから、複雑な配合技術を用いる必要なく配合可能である。
また、本発明の塩酸塩は非吸湿性でありかついろいろな湿度および温度条件下で化学的かつ物理的に安定であることも見いだした。
発明の詳細な説明
本発明は、4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの塩酸(HCl)塩、これのN−オキサイドまたは立体化学異性体形態に関する。
従って、本発明は、特に、式(I)
Figure 0004912309
で表される化合物、これのN−オキサイドまたは立体化学異性体形態物に関する。
式(I)で表される本化合物のN−オキサイド形態は、これに1個または数個の第三級窒素原子が酸化されていわゆるN−オキサイドになっている式(I)で表される化合物を包含させることを意味する。
本明細書の上で用いた如き用語「立体化学異性体形態物」は、式(I)で表される化合物およびN−オキサイドが取り得る可能なあらゆる立体異性体形態物を定義するものである。特に明記しない限り、当該化合物の化学的表示は、式(I)で表される化合物およびこれのN−オキサイドの可能なあらゆる立体化学異性体形態の混合物ばかりでなく他の異性体を実質的に含有しないそれの個々の異性体形態物の各々を表す。明らかに、式(I)で表される化合物の立体化学異性体形態物を本発明の範囲内に包含させることを意図する。
式(I)で表される化合物はシアノエテニル鎖の二重結合の所の2つの立体化学配置、即ちE(Entgegen)配置(E−異性体)およびZ(Zusammen)配置(Z異性体)として存在し得る。
用語EおよびZは本分野の技術者に良く知られている。
式(I)で表される化合物の特別な態様はE−異性体、即ち式(I−a)
Figure 0004912309
で表される化合物である。
式(I)で表される化合物の別の特別な態様はZ−異性体、即ち式(I−b)
Figure 0004912309
で表される化合物である。
本明細書でE−異性体を言及する場合にはいつでも、高純度のE−異性体またはE−異性体が主に存在するE−異性体とZ−異性体の異性体混合物のいずれか、即ちE−異性体の含有量が50%以上、特に80%以上、更により特別にはE−異性体の含有量が90%以上の異性体混合物を意味する。Z−異性体を実質的に含有しないE異性体に特に興味が持たれる。これに関連して、実質的に含有しないは、Z−異性体が全くまたはほとんど入っていないE−Z−混合物、例えばE−異性体の含有量が約90%、特に95%または98%または99%でさえある異性体混合物を指す。
本明細書でZ−異性体を言及する場合にはいつでも、高純度のZ−異性体またはZ−異性体が主に存在するZ−異性体とE−異性体の異性体混合物のいずれか、即ちZ−異性体の含有量が50%以上、特に80%以上、更により特別にはZ−異性体の含有量が90%以上の異性体混合物を意味する。E−異性体を実質的に含有しないZ異性体に特に興味が持たれる。これに関連して、実質的に含有しないは、E−異性体が全くまたはほとんど入っていないE−Z−混合物、例えばZ−異性体の含有量が約90%、特に95%または98%または99%でさえある異性体混合物を指す。
本塩の多形相もまた本発明の範囲内である。
適切な投薬形態物の開発に関係した人は薬剤化合物の多形相に興味を持つ可能性がある、と言うのは、臨床および安定性研究中に多形相が一定に保持されないと使用または測定する正確な投薬量がロットと次のロットで匹敵しなくなる可能性があるからである。薬剤化合物を使用の目的で製造した後、その製造工程で用いた形態が同じであることと各投薬形態物に入っている薬剤の量が同じであることを確保するには、各投薬形態物として送達される多形相を認識することが重要である。従って、存在する多形相が単一の同質異像であるか或は既知のある種の組み合わせであるかを確かめることが必須である。加うるに、特定の多形相の方が薬製剤に入っている他の多形相よりも高い熱力学的安定性を示しかつより適切である可能性もある。本発明の化合物の多形相を本明細書で用いる場合、これは、化学物質は同じであるが結晶配置が異なる形態である。
本発明の塩が形成し得る溶媒付加形態(溶媒和物)もまた本発明の範囲内である。そのような形態の例は、例えば水和物、アルコラートなどである。本明細書では溶媒和物をまた疑似多形相とも呼ぶ。無水塩が好適である。
本発明の特別な態様は、式(I−a)で表される化合物、即ち(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの特別な同質異像または疑似多形相である。
本明細書では、前記式(I−a)で表される化合物の1番目の特別な多形相を形態Aとして表示する(図1および2を参照)。
本明細書では、前記式(I−a)で表される化合物の2番目の特別な形態を形態Bとして表示する。形態Bは2つの状態、即ち乾燥した状態(多形相)および湿った状態(疑似多形相)として存在し得る。示す形態Bの特徴は乾燥した状態の時の特徴のみである(図3および4を参照)。
本明細書では、前記式(I−a)で表される化合物の3番目の特別な多形相を形態Cとして表示する(図5および6を参照)。
本明細書では、前記式(I−a)で表される化合物の4番目の特別な疑似多形相を形態Dとして表示する(図7および8を参照)。
前記式(I−a)で表される化合物の好適な多形相は形態Aである。用語「式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物」を本明細書の以下で用いる場合にはいつでも、これにまたN−オキサイド形態、立体化学異性体形態および多形相または疑似多形相も包含させることを意味する。特に、式(I)で表される化合物の立体化学的に高純度の形態に興味が持たれる。式(I)で表される好適な化合物は式(I−a)で表される化合物である。
式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の調製は、相当する遊離塩基と塩酸(HCl)を適切な溶媒、例えば適切な酸、例えば酢酸などの存在下で反応させることで実施可能である。
式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物は抗レトロウイルス活性を示す。それらはHIV、特にHIV−1の複製を阻害し得る。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はヒトにおける後天性免疫不全症候群(エイズ)の病因物である。HIVウイルスはヒトT−4細胞に優先的に感染して、それらを死滅させるか或はそれらの正常な機能、特に免疫系を調整する機能を変化させる。その結果として、感染した患者はT−4細胞の数がずっと低下しかつ更にそれが異常な挙動を示すようになる。従って、HIVに感染した被験体は免疫防御系が感染および新生物を防除することができなくなることで一般に日和見感染、例えば肺炎などまたは癌で死亡する。HIV感染に伴う他の病気には、血小板減少症、カポジ肉腫および進行性脱髄で特徴づけられる中枢神経系の感染(結果として認知症および進行性構音障害、運動失調および見当識障害の如き症状がもたらされる)が含まれる。HIV感染は更にまた抹消神経障害、進行性全身性リンパ節腫(PGL)およびエイズ関連症候群(ARC)も伴う。
本化合物はまた薬剤および多剤耐性HIV株、特に薬剤および多剤耐性HIV−1株に対しても活性を示し、より詳細には、本化合物は、本技術分野で公知の1種以上の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤に対する耐性を獲得したHIV株、特にHIV−1株に対して活性を示す。本技術分野で公知の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤は、本化合物以外の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、特に商業的非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤である。
4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルがHIV複製阻害活性を有することはWO
03/16306(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。
本発明の化合物は、抗レトロウイルス特性、特に抗HIV特性、特にHIV−1複製阻害活性を有することから、HIVに感染したヒトの治療およびそのような感染の予防で用いるに有用である。本発明の化合物は、一般に、ウイルスに感染した温血動物(ウイルスの存在に酵素である逆転写酵素が媒介するか或はそれの存在が逆転写酵素に依存する)の治療で用いるに有用であり得る。本発明の化合物を用いて予防または治療することができる病気、特にHIVおよび他の病原性レトロウイルスに関連した病気には、エイズ、エイズ関連症候群(ARC)、進行性全身性リンパ節腫(PGL)ばかりでなくレトロウイルスが原因で起こる慢性の中枢神経系疾患、例えばHIV媒介型認知症および多発性硬化症なども含まれる。
従って、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物は薬剤として使用可能である。
従って、本発明の化合物は上述した病気に対抗する薬剤として使用可能である。前記治療方法または薬剤としての使用は、それをHIVに感染した被験体にHIVおよび他の病原性レトロウイルス、特にHIV−1に関連した病気を防除するに有効な量で投与することを含んで成る。本化合物は、特に、HIV感染の治療もしくは予防用薬剤、好適にはHIV感染治療用薬剤を製造する時に使用可能である。
また、本化合物の有用性を鑑み、ウイルス感染、特にHIV感染に苦しんでいる哺乳動物(ヒトを包含)を治療する方法または温血哺乳動物(ヒトを包含)がそれに苦しまないようにする方法も提供する。前記方法は、哺乳動物(ヒトを包含)に本発明の塩を有効量で投与、好適には経口投与することを含んで成る。
本化合物は相当する遊離塩基に比べて高い生物学的利用能を示すことから、本塩を相当する有機塩基の場合に必要な量に比べて低い量で含有させた製薬学的組成物を投与することでも治療的に有効な血漿中濃度を得ることができる。従って、本製薬学的組成物の大きさを小さくすることができるか或は投薬頻度を少なくすることが可能になる。
従って、本発明は、また、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有しかつ薬学的に受け入れられる担体を含有して成る製薬学的組成物にも関する。
本発明は、また、エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件として式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有しかつ薬学的に受け入れられる担体を含有して成る製薬学的組成物にも関する。
本発明は、特にまた、1種以上のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/または1種以上のヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含有しないことを条件として式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有しかつ薬学的に受け入れられる担体を含有して成る製薬学的組成物にも関する。
式(I)、(I−a)または(I−b)で表される本化合物は投与の目的でいろいろな製薬学的組成物に調製可能である。適切な組成物として、薬剤を全身投与する目的で通常用いられるあらゆる組成物を挙げることができる。本発明の製薬学的組成物を調製する時、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で薬学的に受け入れられる担体と密な混合物の状態で一緒にするが、そのような担体は投与で望まれる製剤の形態に応じて幅広く多様な形態を取り得る。そのような製薬学的組成物を特に経口投与するに適した単位投薬形態にするのが望ましい。例えば、本組成物を経口投薬形態に調製しようとする時には、通常の薬学的媒体のいずれも使用可能であり、例えば液状の経口製剤、例えば懸濁液、シロップ、エリキシル、乳液および溶液などの場合には例えば水、グリコール、油、アルコールなど、または粉末、ピル、カプセルおよび錠剤の場合には固体状担体、例えば澱粉、糖、カオリン、希釈剤、滑剤、結合剤、崩壊剤などを用いることができる。投与が容易なことから錠剤およびカプセルが最も有利な経口単位投薬形態物に相当し、この場合には明らかに固体状の薬学的担体を用いる。非経口組成物の場合の担体は一般に無菌水を少なくとも大部分として含んで成るが、例えば溶解性を補助する目的などで他の材料を含有させることも可能である。例えば注射可能溶液を調製することも可能であり、この場合の担体には食塩溶液、グルコース溶液または食塩溶液とグルコース溶液の混合物が含まれる。また、注射可能懸濁液を調製することも可能であり、この場合には適切な液状担体、懸濁剤などを用いてもよい。また、使用直前に液状形態の製剤に変えることを意図する固体形態の製剤も含まれる。経皮投与に適した組成物の場合の担体に場合により浸透促進剤および/または適切な湿潤剤などを場合によりいずれかの性質を有する適切な添加剤と組み合わせて低い比率で含めてもよいが、そのような添加剤は、皮膚に有害な影響を有意な度合でもたらさないものである。前記添加剤は皮膚への投与を容易にしそして/または所望組成物の調製に役立ち得る。そのような組成物はいろいろな様式で投与可能であり、例えば経皮パッチ、スポットオン(spot−on)、軟膏などとして投与可能である。本発明の塩をまた吸入または吹送で投与することも可能であり、その場合には、そのような様式で投与しようとする時に本技術分野で用いられる方法および製剤を用いて投与を行ってもよい。このように、本発明の塩は一般に溶液、懸濁液または乾燥粉末の形態で肺に投与可能である。溶液、懸濁液または乾燥粉末を経口または鼻吸入もしくは吹送で送達する目的で開発された如何なるシステムも本化合物の投与で用いるに適する。
本発明の化合物をまた滴、特に点眼薬の形態として局所的に投与することも可能である。前記点眼薬は溶液または懸濁液の形態であってもよい。溶液または懸濁液を点眼薬として送達する目的で開発された如何なるシステムも本化合物を投与する時に用いるに適する。
WO 2004/069812(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に、ピリミジン誘導体、とりわけ4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルおよびこれの薬学的に受け入れられる塩が性交またはパートナー間の関連した親密な接触によるHIV感染を予防する能力を有することが記述されている。従って、本発明は、また、性交または関連した密な接触が起こり得る部位、例えば生殖器、直腸、口、手、下腹部、大腿上方、特に膣および口などに投与するに適した形態の製薬学的組成物にも関し、これに、薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有させる。特に、本発明は、また、性交または関連した密な接触が起こり得る部位、例えば生殖器、直腸、口、手、下腹部、大腿上方、特に膣および口などに投与するに適した形態の製薬学的組成物にも関し、これは、エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有して成る。より特別には、本発明は、また、性交または関連した密な接触が起こり得る部位、例えば生殖器、直腸、口、手、下腹部、大腿上方、特に膣および口などに投与するに適した形態の製薬学的組成物にも関し、これは、1種以上のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/または1種以上のヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有して成る。適合した特定の適切な組成物として、膣、直腸、口および皮膚などに投与する目的で通常用いられる組成物、例えばゲル、ジェリー、クリーム、軟膏、フィルム、スポンジ、発泡体、膣内リング、子宮頸管キャップ、直腸または膣用投与用座薬、膣または直腸または口腔用錠剤、うがい薬などの全部を挙げることができる。そのような製薬学的組成物を調製する時、有効量の有効成分を薬学的に受け入れられる担体と密に一緒にするが、そのような担体は投与形態に応じて幅広く多様な形態を取り得る。そのような製薬学的組成物が投与部位に存在する時間を長くする目的で、その組成物に生体接着剤、特に生体接着性重合体を含有させるのが有利であり得る。生体接着剤は生きている生体の表面、例えば粘膜または皮膚組織などに接着する材料であるとして定義可能である。
従って、本発明は、また、薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有して成る製薬学的組成物にも関し、これは、前記製薬学的組成物が投与部位に生体接着し得ることを特徴とする。その投与部位は好適には膣、直腸、口または皮膚であり、最も好適には膣である。本発明は、特にまた、エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有して成る製薬学的組成物にも関し、これは、前記製薬学的組成物が投与部位に生体接着し得ることを特徴とする。本発明は、より特別にはまた、1種以上のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/または1種以上のヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として有効量で含有して成る製薬学的組成物にも関し、これは、前記製薬学的組成物が投与部位に生体接着し得ることを特徴とする。
特に、投与が容易でありかつ投薬が均一であることが理由で上述した製薬学的組成物を単位投薬形態物の状態に調合するのが有利である。本明細書で用いる如き単位投薬形態物は、各単位が所望の治療効果をもたらすように計算して前以て決めておいた量の有効成分を必要な薬学的担体と一緒に含有する単位投薬形態物として用いるに適した物理的に個別の単位を指す。そのような単位投薬形態物の例は錠剤(刻み目付きまたは被覆錠剤を包含)、カプセル、ピル、粉末パケット、ウエハース、座薬、注射可能な溶液もしくは懸濁液など、およびこれらを複数に分割したものである。
投与の正確な投薬量および頻度は、本分野の技術者に良く知られているように、治療すべき個々の状態、治療すべき状態のひどさ、年齢、体重、性、疾患の度合および個々の患者の一般的身体条件ばかりでなく個人が受けている他の医療に依存する。その上、治療すべき被験体の反応に応じそして/または本発明の化合物を処方する医者の評価に応じて前記1日当たりの有効量を少なくするか或は多くしてもよいことも明らかである。
本発明の製薬学的組成物は当該被験体が取る食物から独立させてその日の如何なる時にも投与可能である。本組成物を好適には食事した被験体に投与する。
本発明の興味の持たれる態様は経口製薬学的組成物、即ち薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有して成る経口投与に適した製薬学的組成物に関する。本発明は、特に、経口製薬学的組成物、即ちエムトリシタビン(emtricitabine)およびフマル酸テノホビルジイソプロポキシル(tenofovir diisoproxyl fumarate)の両方を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有して成る経口投与に適した製薬学的組成物、より特別には、1種以上のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/または1種以上のヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含有しないことを条件として薬学的に受け入れられる担体および式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有して成る経
口投与に適した製薬学的組成物に関する。
そのような経口製薬学的組成物は特に固体状態の経口製薬学的組成物、より詳細には錠剤またはカプセル、更により詳細には錠剤である。本発明に従う錠剤は1日に1回の錠剤として調製可能である。
本発明の製薬学的組成物に含有させる式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の量は、相当する遊離塩基である4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル、これのEまたはZ異性体の好適には約5から約500mgに相当する量、より好適には前記相当する遊離塩基の約10mgから約250mg、更により好適には前記相当する遊離塩基の約20mgから約200mgに相当する量である。本製薬学的組成物に含有させる式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の量を、好適には、前記相当する遊離塩基(塩基相当物)の25mg、50mg、75mg、100mgまたは150mgに相当する量にする。
数値xに関係して本明細書の上または以下で用いる如き用語「約」は例えばx±10%を意味する。
式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の粒径を好適には50μm未満、より好適には25μm未満、更により好適には20μm未満にする。更に好適な粒径は約15μm以下、または約12μm以下、または約10μm以下、または約5μm以下である。最も好適には、粒径を約0.2から約15μmの範囲、または約0.2から約10μmの範囲にする。
本発明の製薬学的組成物に好適には湿潤剤を含有させる。
本発明の組成物に入れる湿潤剤に関して、製薬学的組成物で用いるに適した薬理学的に許容される湿潤剤のいずれも使用可能である。
湿潤剤は両親媒性化合物であることが本技術分野で良く知られており、それは極性のある親水部分ばかりでなく極性のない疎水性部分も含有する。
用語「親水性」または「疎水性」は相対的用語である。
ある湿潤剤が示す相対的親水性または疎水性は親水性−親油性バランス値(「HLB値」)で描写可能である。HLB値が低い方の湿潤剤は「疎水性」湿潤剤として分類分けされる一方、HLB値が高い方の湿潤剤は「親水性」湿潤剤として分類分けされる。大ざっぱに言って、HLB値が約10以上の湿潤剤は一般に親水性湿潤剤と見なされ、HLB値が約10以下の湿潤剤は一般に疎水性湿潤剤と見なされる。
本組成物に好適には親水性湿潤剤を含有させる。ある湿潤剤が示すHLB値は単に湿潤剤の親水性/疎水性を示す大ざっぱな指針であることを理解すべきである。個々の湿潤剤が示すHLB値はHLB値の測定で用いる方法に応じて変わる可能性があり、それの商業源に応じて変わる可能性があり、バッチからバッチで変わる可能性がある。本分野の技術者は、本発明の製薬学的組成物で用いるに適した親水性湿潤剤を容易に識別することができるであろう。
本発明の湿潤剤はアニオン性、カチオン性、双性イオンまたは非イオン性湿潤剤であり得、後者が好適である。本発明の湿潤剤はまた2種以上の湿潤剤の混合物であってもよい
本発明の組成物で用いるに適した湿潤剤を以下に挙げる。そのような湿潤剤のリストは単に例示、代表例であり、完全なものではないことを強調すべきである。このように、本発明を以下に挙げる湿潤剤に限定するものでない。本組成物ではまた湿潤剤の混合物も使用可能である。
本発明で用いることができる適切な湿潤剤には下記が含まれる:
a)ポリエチレングリコールの脂肪酸モノエステル[ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リシノール酸などとPEG 6、7、8、9、10、12、15、20、25、30、32、40、45、50、55、100、200、300、400、600などのエステル、例えばPEG−6ラウレートまたはステアレート、PEG−7オレエートまたはラウレート、PEG−8ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、PEG−9オレエートまたはステアレート、PEG−10ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、PEG−12ラウレートまたはオレエートまたはステアレートまたはリシノレート、PEG−15ステアレートまたはオレエート、PEG−20ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、PEG−25ステアレート、PEG−32ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、PEG−30ステアレート、PEG−40ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、PEG−45ステアレート、PEG−50ステアレート、PEG−55ステアレート、PEG−100オレエートまたはステアレート、PEG−200オレエート、PEG−400オレエート、PEG−600オレエート(この群に属する湿潤剤は例えばCithrol、Algon、Kessco、Lauridac、Mapeg、Cremophor、Emulgante、Nikkol、Myrj、Crodet、Albunol、Lactomulとして知られる)を包含]、
b)ポリエチレングリコールの脂肪酸ジエステル[ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸などとPEG−8、10、12、20、32、400などのジエステル、例えばPEG−8ジラウレートまたはジステアレート、PEG−10ジパルミテート、PEG−12ジラウレートまたはジステアレートまたはジオレエート、PEG−20ジラウレートまたはジステアレートまたはジオレエート、PEG−32ジラウレートまたはジステアレートまたはジオレエート、PEG−400ジオレエートまたはジステアレート(この群に属する湿潤剤は例えばMapeg、Polyalso、Kessco、Cithrolとして知られる)を包含]、
c)ポリエチレングリコールの脂肪酸モノ−とジエステルの混合物、例えばPEG−4−150モノおよびジラウレート、PEG 4−150モノおよびジオレエート、PEG 4−150モノおよびジステアレートなど(この群に属する湿潤剤は例えばKesscoとして知られる)、
d)ポリエチレングリコールグリセロールの脂肪酸エステル、例えばPEG−20グリセリルラウレートまたはグリセリルステアレートまたはグリセリルオレエート、PEG−30グリセリルラウレートまたはグリセリルオレエート、PEG−15グリセリルラウレート、PEG−40グリセリルラウレートなど(この群に属する湿潤剤は例えばTagat、Glycerox L、Capmulとして知られる)、
e)アルコール−油のエステル交換生成物[アルコールまたはポリアルコール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ペンタエリスリトールなどと天然および/または水添油または油溶性ビタミン、例えばひまし油、水添ひまし油、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、食用植物油、例えばコーン油、オリーブ油、落花生油、パーム核油、アプリコット核油、アーモンド油などのエステル、例えばPEG−20ひまし油または水添ひまし油またはコーングリセリドまたはアーモンドグリセリド、PEG−23ひまし油、PEG−25水添ひまし油またはトリオレート、PEG−35ひまし油、PEG−30ひまし油または水添ひまし油、PEG−38ひまし油、PEG−40ひまし油または水添ひまし油またはパーム核油、PEG−45水添ひまし油、PEG−50ひまし油または水添ひまし油、PEG−56ひまし油、PEG−60ひまし油または水添ひまし油またはコーングリセリドまたはアーモンドグリセリド、PEG−80水添ひまし油、PEG−100ひまし油または水添ひまし油、PEG−200ひまし油、PEG−8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG−6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、ラウロイルマクロゴール−32グリセリド、ステアロイルマクロゴールグリセリド、トコフェリルPEG−1000スクシネート(TPGS)(この群に属する湿潤剤は例えばEmalex、Cremophor、Emulgante、Eumulgin、Nikkol、Thornley、Simulsol、Cerex、Crovol、Labrasol、Softigen、Gelucire、Vitamin E TPGSとして知られる)を包含]、
f)ポリグリセリル化脂肪酸[脂肪酸のポリグリセロールエステル、例えばポリグリセリル−10ラウレートまたはオレエートまたはステアレート、ポリグリセリル−10モノおよびジオレエート、ポリグリセリルポリリシノレートなど(この群に属する湿潤剤は例えばNikkol Decaglyn、CaprolまたはPolymulsとして知られる)を包含]、
g)ステロール誘導体[ステロールのポリエチレングリコール誘導体、例えばPEG−24コレステロールエーテル、PEG−30コレスタノール、PEG−25フィトステロール、PEG−30ソヤステロールなど(この群に属する湿潤剤は例えばSolulan(商標)またはNikkol BPSHとして知られる)を包含]、
h)ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、例えばPEG−10ソルビタンラウレート、PEG−20ソルビタンモノラウレートまたはソルビタントリステアレートまたはソルビタンモノオレエートまたはソルビタントリオレエートまたはソルビタンモノイソステアレートまたはソルビタンモノパルミテートまたはソルビタンモノステアレート、PEG−4ソルビタンモノラウレート、PEG−5ソルビタンモノオレエート、PEG−6ソルビタンモノオレエートまたはソルビタンモノラウレートまたはソルビタンモノステアレート、PEG−8ソルビタンモノステアレート、PEG−30ソルビタンテトラオレエート、PEG−40ソルビタンオレエートまたはソルビタンテトラオレエート、PEG−60ソルビタンテトラステアレート、PEG−80ソルビタンモノラウレート、PEGソルビトールヘキサオレエート(Atlas G−1086)など(この群に属する湿潤剤は例えばLiposorb、Tween、Dacol MSS、Nikkol、Emalex、Altasとして知られる)、
i)ポリエチレングリコールアルキルエーテル、例えばPEG−10オレイルエーテルまたはセチルエーテルまたはステアリルエーテル、PEG−20オレイルエーテルまたはセチルエーテルまたはステアリルエーテル、PEG−9ラウリルエーテル、PEG−23ラウリルエーテル(ラウレス−23)、PEG−100ステアリルエーテルなど(この群に属する湿潤剤は例えばVolpo、Brijとして知られる)、
j)糖エステル、例えばスクロースジステアレート/モノステアレート、スクロースモノステアレートまたはモノパルミテートまたはモノラウレートなど(この群に属する湿潤剤は例えばSucroエステル、Crodesta、Saccharoseモノラウレートとして知られる)、
k)ポリエチレングリコールアルキルフェノール、例えばPEG−10−100ノニルフェノール(Triton Xシリーズ)、PEG−15−100オクチルフェノールエーテル(Triton Nシリーズ)など、
l)ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(ポロキサマー)、例えばポロキサマー108、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー288など(この群に属する湿潤剤は例えばSynperonic PE、Pluronic、Emkalyx、Lutrol(商標)、Supronic、Monolan、Pluracare、Plurodacとして知られる)、
m)イオン性湿潤剤[カチオン性、アニオン性および双性イオン界面活性剤、例えば脂肪酸塩、例えばオレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナ
トリウム、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウムなど;胆汁塩、例えばコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウムなど;燐脂質、例えば卵/大豆レシチン、ヒドロキシル化レシチン、リソホスファチジルコリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリンなど;燐酸エステル、例えばポリオキシエチレン−10オレイルエーテル燐酸ジエタノールアンモニウム、脂肪アルコールまたは脂肪アルコールエトキシレートと燐酸または無水燐酸のエステル化生成物など;カルボン酸塩、例えばスクシニル化モノグリセリド、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアロイルプロピレングリコール水素スクシネート、モノ−およびジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ−およびジグリセリドのクエン酸エステル、脂肪酸のグリセリル−ラクトエステル、脂肪酸のラクチルエステル、カルシウム/ナトリウムステアロイル−2−ラクチレート、カルシウム/ナトリウムステアロイルラクチレート、アルギン酸塩、プロピレングリコールアルギネート、エーテルカルボン酸塩など;スルフェートおよびスルホネート、例えばエトキシル化アルキルスルフェート、アルキルベンゼンスルフェート、アルファ−オレフィンスルホネート、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、オクチルスルホスクシネートジナトリウム、ジナトリウムウンデシレンアミド−MEA−スルホスクシネートなど;カチオン性湿潤剤、例えば臭化ヘキサデシルトリアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルアンモニウム、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、ジイソブチルフェノキシエトキシジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ベタイン(ラウリルベタイン)、エトキシル化アミン(ポリオキシエチレン−15ヤシアミン)などを包含]。
この上に挙げた適切な湿潤剤の中のいろいろな可能性、例えばPEG−20オレイルエーテルまたはセチルエーテルまたはステアリルエーテルなどを挙げる場合、これは、PEG−20オレイルエーテルおよびPEG−20セチルエーテルおよびPEG−20ステアリルエーテルを意図することを意味する。従って、例えばPEG−20ひまし油または水添ひまし油またはコーングリセリドまたはアーモンドグリセリドはPEG−20ひまし油およびPEG−20水添ひまし油およびPEG−20コーングリセリドおよびPEG−20アーモンドグリセリドとして読まれるべきである。
本組成物に入れる好適な湿潤剤はラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム、またはポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルの群に属する湿潤剤、例えばTween、例えばTween 20、60、80などとして知られる湿潤剤である。最も好適な湿潤剤はTween 20である。
本発明の組成物に入れる湿潤剤を好適には本組成物の総重量を基準にして約0.01から約5重量%の濃度、好適には約0.1から約3重量%、より好適には約0.1から約1重量%の濃度で存在させる。
本組成物で用いる湿潤剤の量は、本組成物に存在させる式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の量または式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物の粒径に依存し得る。必要な湿潤剤の量は量を多くするか或は粒径を小さくすればするほど多くなる可能性がある。
本発明に従う固体状の経口製薬学的組成物、例えば錠剤またはカプセルなどの場合には、本組成物に更にまた有機重合体を含有させることも可能である。
そのような有機重合体は本組成物を製造している時に結合剤として使用可能である。
本発明の組成物で用いる有機重合体は、生理学的に許容される水溶性の合成、半合成または合成ではない有機重合体のいずれであってもよい。
このように、そのような重合体は例えば天然の重合体、例えば多糖またはポリペプチドまたはこれの誘導体など、または合成重合体、例えばポリアルキレンオキサイド(例えばPEG)、ポリアクリレート、ポリビニルピロリドンなどであってもよい。また、混合重合体、例えばブロック共重合体および糖ペプチドなども勿論使用可能である。
そのような重合体に持たせる分子量は便利に500Dから2MDの範囲であり、それの見かけ粘度は、20℃で2%の水溶液の場合、便利に1から15,000mPa.sである。そのような水溶性重合体は例えば下記を包含する群から選択可能である:
− アルキルセルロース、例えばメチルセルロースなど、
− ヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシブチルセルロースなど、
− ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、例えばヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばHPMC 2910 15mPa.s;HPMC 2910 5mPa.s)など、
− カルボキシアルキルセルロース、例えばカルボキシメチルセルロースなど、
− カルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロースなど、
− カルボキシアルキルアルキルセルロース、例えばカルボキシメチルエチルセルロースなど、
− カルボキシアルキルセルロースエステル、
− 澱粉、例えば澱粉1551など、
− ペクチン、例えばナトリウムカルボキシメチルアミロペクチンなど、
− キチン誘導体、例えばキトサンなど、
− ヘパリンおよびヘパリノイド、
− 多糖、例えばアルギン酸、これのアルカリ金属およびアンモニウム塩、カラギナーン、ガラクトマンナン、トラガカント、寒天、アラビアゴム、グアーゴムおよびキサンタンゴムなど、
− ポリアクリル酸およびこれらの塩、
− ポリメタアクリル酸およびこれらの塩、メタアクリレート共重合体、
− ポリビニルアルコール、
− ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、
− ポリアルキレンオキサイド、例えばポリエチレンオキサイドおよびポリプロピレンオキサイドなど、およびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体、例えばポロキサマーおよびポリキサミンなど。
挙げなかったが本明細書の上で定義した如き適切な物理化学特性を有しかつ薬学的に受け入れられる重合体も本発明に従う組成物を調製する時に用いるに等しく適する。
そのような有機重合体は、好適には澱粉、ポリビニルピロリドンまたはセルロースエーテル、例えばPVP K29−32、PVP K90、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などである。
前記HPMCは、これが水溶性を示すに充分な量でヒドロキシプロピルおよびメトキシ基を含有する。メトキシ置換度が約0.8から約2.5でヒドロキシプロピルモル置換度
が約0.05から約3.0のHPMCは一般に水溶性である。メトキシ置換度は、セルロース分子が有するアンヒドログルコース単位当たりに存在するメチルエーテル基の平均数を指す。ヒドロキシプロピルモル置換度は、セルロース分子が有するアンヒドログルコース単位の各々と反応したプロピレンオキサイドの平均モル数を指す。好適なHPMCはヒプロメロース(hypromellose)2910 15mPa.sまたはヒプロメロース2910 5mPa.s、特にヒプロメロース2910 15mPa.sである。ヒドロキシプロピルメチルセルロースがヒプロメロースとして米国で採用されている名称である(Martindale、The Extra Pharmacopoeia、第29版、1435頁を参照)。4文字数「2910」に関して、最初の2文字がメトキシル基のおおよそのパーセントを表し、そして3番目および4番目の文字がヒドロキシプロポキシル基のおおよそのパーセント組成を表し、15mPa.sまたは5mPa.sは、20℃で2%の水溶液が示す見かけ粘度の指標である値である。
本発明の組成物に存在させるそのような有機重合体の量を便利には約10重量%以下、好適には約0.1から約5重量%、より好適には約0.5から約3重量%(本組成物の総重量を基準)にしてもよい。
本発明に従う固体状の経口製薬学的組成物、例えば錠剤またはカプセルなどの場合には、本組成物に更にまた希釈剤および/または流動促進剤も含有させてもよい。
薬学的に受け入れられる希釈剤には、炭酸カルシウム、二塩基性燐酸カルシウム、二塩基性燐酸カルシウム二水化物、三塩基性燐酸カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶性セルロース(シリカ化微結晶性セルロースを包含)、粉末化セルロース、デキストレート、デキストリン、デキストロース賦形剤、フルクトース、カオリン、ラクチトール、無水ラクトース、ラクトース一水化物、マンニトール、ソルビトール、澱粉、前以てゼラチン状にしておいた澱粉、塩化ナトリウム、スクロース、圧縮可能糖、粉砂糖、ラクトース一水化物と微結晶性セルロースの噴霧乾燥混合物(75:25)[Microcelac(商標)として商業的に入手可能]、微結晶性セルロースとコロイド状二酸化ケイ素の共処理噴霧乾燥混合物(98:2)[Prosolv(商標)として商業的に入手可能]が含まれる。ラクトース一水化物、微結晶性セルロースまたはシリカ化微結晶性セルロースが好適である。
薬学的に受け入れられる流動促進剤には、タルク、コロイド状二酸化ケイ素、澱粉、ステアリン酸マグネシウムが含まれる。コロイド状二酸化ケイ素が好適である。
錠剤の場合、本組成物に更にまた崩壊剤および滑剤を含有させることも可能である。
薬学的に受け入れられる崩壊剤には、澱粉、イオン交換樹脂、例えばAmberliteなど、架橋ポリビニルピロリドン、修飾セルロースゴム、例えばクロスカルメロースナトリウム[例えばAc−di−Sol(商標)]、澱粉グリコール酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ドデシル硫酸ナトリウム、修飾コーンスターチ、微結晶性セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、アルギン酸、アルギネート、粉末セルロースなどが含まれる。
薬学的に受け入れられる滑剤には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムが含まれる。
加うるに、本発明の錠剤に他の任意の賦形剤、例えば風味剤、甘味剤および着色剤などを含有させることも可能である。
本発明に従う固体状の製薬学的組成物は、本組成物の総重量を基準にした重量で表して下記を含んで成り得る:
(a)式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を5から50%、
(b)湿潤剤を0.01から5%、
(c)希釈剤を40から92%、
(d)流動促進剤を0.1から5%。
本発明に従う錠剤は、錠剤中心部の総重量を基準にした重量で表して下記を含んで成り得る:
(a)式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を5から50%、
(b)湿潤剤を0.01から5%、
(c)希釈剤を40から92%、
(d)重合体を0から10%、
(e)崩壊剤を2から10%、
(f)流動促進剤を0.1から5%、
(g)滑剤を0.1から1.5%。
本発明の錠剤に場合により膜被覆を本技術分野で公知の被覆手順に従って受けさせてもよい。膜被覆錠剤の方が未被覆錠剤中心部よりも飲み込むのが容易であり、他の錠剤から区別するのが一般に容易であり(特に膜被覆剤に染料または顔料を含有させた時に)、粘着性が低下する可能性がありかつ更に安定性が改善(貯蔵寿命が向上)する可能性もある、と言うのは、例えば被膜が有効成分を光の影響から保護する可能性があるからである。そのような被膜を好適には即効型被膜にする。被膜に膜形成性重合体および場合により滑剤または顔料を含有させてもよい。適切な膜形成性重合体の例はヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、そして適切な可塑剤の例はポリエチレングリコール、例えばマクロゴール3000または6000など、またはトリアセチンである。薬学的錠剤に適切な市販のコーティングは本分野の技術者に良く知られている。そのような被膜を好適には非透過性被膜にする。適切なコーティングの例はOpadry(商標)、特にコーティング粉末Opadry(商標)II Whiteである。
本発明の錠剤の調製は直接的圧縮または湿式顆粒化で実施可能である。
従って、本発明は、また、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を含んで成る錠剤を製造する方法にも関し、この方法は、
(i)前記有効成分、崩壊剤および任意の流動促進剤を希釈剤と一緒に乾式混合し、
(ii)場合により、段階(i)で得た混合物と滑剤を混合してもよく、
(iii)段階(i)または段階(ii)で得た混合物を乾燥した状態で圧縮することで錠剤を生じさせ、そして
(iv)場合により、段階(iii)で得た錠剤に膜被覆を受けさせてもよい、
段階を含んで成る。
本発明は、また、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物を含んで成る錠剤を製造する方法にも関し、この方法は、
(i)前記有効成分と前記希釈剤の一部を乾式混合し、
(ii)前記結合剤と湿潤剤を前記結合剤溶液用の溶媒に溶解させることで結合剤溶液を生じさせ、
(iii)段階(ii)で得た結合剤溶液を段階(i)で得た混合物の上に噴霧し、
(iv)段階(iii)で得た湿った状態の粉末を乾燥させた後、ふるいにかけそして場合により混合し、
(v)前記希釈剤の残りの部分、前記崩壊剤および場合により流動促進剤を段階(iv)で得た混合物の中に混合し、
(vi)場合により、前記滑剤を段階(v)で得た混合物に添加してもよく、
(vii)段階(vi)で得た混合物を圧縮することで錠剤を生じさせ、
(viii)場合により、段階(vii)で得た錠剤に膜被覆を受けさせてもよい、
段階を含んで成る。
本分野の技術者は、上述した方法で用いるに最も適した装置を認識するであろう。本分野の技術者は、例えば、この上に示した段階以外の所で特定の材料を添加することなどで、この上に示した本発明の錠剤を製造する一般的経路に修飾を受けさせることができるであろう。
式(I)、(I−a)または(I−b)で表される本化合物をウイルス感染の治療で用いる場合、これは単独または他の治療薬、例えば抗ウイルス薬、抗生物質、免疫調節薬またはワクチンなどと組み合わせて使用可能である。また、それらをウイルス感染の予防で用いる場合にも単独または他の予防薬と組み合わせて使用可能である。本化合物は、個人をウイルス感染に対して長期間に渡って保護するワクチンおよび方法で使用可能である。本化合物をそのようなワクチンで用いる場合、ワクチンにおける逆転写酵素阻害剤の通常の使用に一致した様式で、これは単独または他の抗ウイルス薬と一緒に使用可能である。このように、本化合物をワクチンで通常用いられる薬学的に受け入れられるアジュバントと組み合わせてもよく、そして個人をHIV感染に対して長期間保護する予防的に有効な量で投与してもよい。
また、式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物と抗レトロウイルス化合物の組み合わせを薬剤として用いることも可能である。このように、本発明は、また、(a)式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス化合物を抗HIV治療で同時、個別または逐次的に用いる目的で組み合わせた製剤として含有させた製品にも関する。いろいろな薬剤を薬学的に受け入れられる担体と一緒に単一の製剤として組み合わせてもよい。従って、本発明は、また、薬学的に受け入れられる担体および(a)治療的に有効な量の式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス薬を含有させた製薬学的組成物にも関する。特に、本発明は、また、エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件として(a)式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス化合物を抗HIV治療で同時、個別または逐次的に用いる目的で組み合わせた製剤として含有させた製品にも関する。より特別には、本発明は、また、他の1種以上の抗レトロウイルス化合物がヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/またはヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤以外であることを条件として(a)式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス化合物を抗HIV治療で同時、個別または逐次的に用いる目的で組み合わせた製剤として含有させた製品にも関する。いろいろな薬剤を薬学的に受け入れられる担体と一緒に単一の製剤として組み合わせてもよい。従って、本発明は、また、薬学的に受け入れられる担体および(a)治療的に有効な量の式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス薬を含有させた製薬学的組成物にも関する。特に、本発明は、エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件として(a)治療的に有効な量の式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス薬および薬学的に受け入れられる担体を含有させた製薬学的組成物に関する。本発明は、また、他の1種以上の抗レトロウイルス化合物がヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/またはヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤以外であることを条件として(a)治療的に有効な量の式(I)、(I−a)または(I−b)で表される化合物および(b)他の1種以上の抗レトロウイルス剤および薬学的に受け入れられる担体を含有させた製薬学的組成物にも関する。
そのような他の抗レトロウイルス性化合物は公知の抗レトロウイルス性化合物、例えばスラミン、ペンタミジン、チモペンチン、カスタノスペルミン、デキストラン(硫酸デキストラン)、ホスカルネット−ナトリウム(ホスホノ蟻酸トリナトリウム);ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、例えばジドブジン(3’−アジド−3’−デオキシチミジン、AZT)、ジダノシン(2’,3’−ジデオキシイノシン;ddI)、ザルシタビン(ジデオキシシチジン、ddC)またはラミブジン(2’−3’−ジデオキシ−3’−チアシチジン、3TC)、スタブジン(2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジン、d4T)、アバカビル、硫酸アバカビル、エムトリシタビン((−)FTC)、ラセミ型FTCなど;非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、例えばネビラピン(11−シクロプロピル−5,11−ジヒドロ−4−メチル−6H−ジピリド−[3,2−b:2’,3’−e][1,4]ジアゼピン−6−オン)、エファビレンズ、デラビルジン、TMC−120、TMC−125など;TIBO(テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1,4]−ベンゾジアゼピン−2(1H)−オンおよびチオン)型の化合物、例えば(S)−8−クロロ−4,5,6,7−テトラヒドロ−5−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニル)イミダゾ−[4,5,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−2(1H)−チオンなど;α−APA(α−アニリノフェニルアセトアミド)型の化合物、例えばα−[(2−ニトロフェニル)アミノ]−2,6−ジクロロベンゼン−アセトアミドなど;トランス活性化蛋白質の阻害剤、例えばTAT阻害剤、例えばRO−5−3335など、またはREV阻害剤など;プロテアーゼ阻害剤、例えばインジナビル、リトナビル、サキナビル、ロピナビル(ABT−378)、ネルフィナビル、アムプレナビル、TMC−114、BMS−232632、VX−175など;融合阻害剤、例えばT−20、T−1249など、CXCR4受容体拮抗薬、例えばAMD−3100など;ウイルスインテグラーゼの阻害剤;ヌクレオチド様逆転写酵素阻害剤、例えばテノホビル、テノホビルジホスフェート、テノホビルジソプロキシルフマレートなど;リボヌクレオチド還元酵素阻害剤、例えばヒドロキシ尿素など;CCR5拮抗薬、例えばアンクリビロク、塩酸アプラビロク、ビクリビロクなどであってもよい。
本発明の化合物をウイルス周期の中のいろいろなイベントを標的にする他の抗ウイルス薬と一緒に投与することによって、そのような化合物が示す治療効果を増強させることができる。この上に記述した如き組み合わせ治療は、そのような組み合わせの中の各化合物がHIV複製のいろいろな部位に作用することから、HIV複製を阻害する点で相乗効果を及ぼす。そのような組み合わせを用いると所定の通常の抗ウイルス薬の投薬量をこの薬剤を単一の治療薬として投与した時に比べて所望の治療もしくは予防効果をもたらすに要するであろう投薬量より低くすることが可能になる。そのような組み合わせを用いると通常の抗ウイルス治療薬が単独で示す副作用を当該薬剤が示す抗ウイルス活性を妨害することなく軽減またはなくすことが可能になる。そのような組み合わせを用いると、ある薬剤を単独で用いた時の治療に対して生じる耐性の起こり易さが低下すると同時にそれにいくらか伴う毒性が最小限になる。そのような組み合わせを用いるとまた通常の薬剤が示す効力をそれに伴う毒性を高めることなく向上させることも可能になる。
本発明の化合物を、また、HIV感染および感染に伴う病気または症状、例えばエイズおよびARC、例えば認知症などを予防または防除する目的で、免疫調節薬、例えばレバミゾール、ブロピリミン、抗ヒトアルファインターフェロン抗体、インターフェロンアルファ、インターロイキン2、メチオニンエンケファリン、ジエチルジチオカルバメート、腫瘍壊死因子、ナルトレキオンなど;抗生物質、例えばペンタミジンイセチオレートなど;コリン作動薬、例えばタクリン、リバスティグミン、ドネペジル、ガランタミンなど;NMDAチャンネル遮断薬、例えばメマンチンなどと組み合わせて投与することも可能である。
本発明は本化合物をHIV感染の予防または治療で用いることに焦点を当てたものであるが、本化合物をまた他のウイルス(これの周期の中の必須なイベントが同様な逆転写酵素に依存している)用阻害剤として用いることも可能である。
実験部分
A. 式(I−a)で表される化合物の合成
a)10.99kgの(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルと57リットル(2L/モル)の酢酸を製造用容器に入れて90℃に加熱した。その溶液を95℃で濾過した後、3L(0.21 L/モル)の酢酸で洗浄した。2.973リットル(1.1モル/モル)の塩酸を80℃で加えた。85℃で60リットル(2L/モル)の水をゆっくり加えた。この混合物を25℃になるまでゆっくり冷却し、5.4リットルの水で2回洗浄した後、50℃で乾燥させた。その得た生成物を粉砕した。収穫物:式(I−a)で表される化合物の形態A。
b)約150mgの式(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClで表される化合物と500mlのプロパノンをビーカーに入れて還流にまで加熱した。その得た画分を室温で結晶化させた。溶媒を空気流下で乾燥した生成物が得られるまで蒸発させた。収穫物:式(I−a)で表される化合物の形態B。
c)73.29kgの(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルと300リットル(2L/モル)の酢酸を製造用容器に入れて104℃に加熱した。その溶液を100℃で濾過した。19.8リットル(1.1モル/モル)の塩酸を91.4℃で加えた。70℃で150リットル(2L/モル)の水をゆっくり加えた。この混合物を20℃になるまでゆっくり冷却し、75リットルの水で2回洗浄した後、75℃で乾燥させた。その得た生成物を粉砕した。収穫物:式(I−a)で表される化合物の形態C。
d)10.99kgの(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルと57リットル(2L/モル)の酢酸を製造用容器に入れて93℃に加熱した。その溶液を100℃で濾過した後、3L(0.21 L/モル)の酢酸で洗浄した。2.973リットル(1.1モル/モル)の塩酸を85℃で加えた。60リットル(2L/モル)の水を85℃−65℃でゆっくり加えた。この混合物を19.5℃になるまでゆっくり冷却し、5.4リットルの水で2回洗浄した後、50℃で乾燥させた。その得た生成物を粉砕した。230mgの生成物を1mlの水と混合した後、室温で1日かけてスラリー状にした。収穫物:式(I−a)で表される化合物の形態D。
B. 式(I−a)で表される化合物の特徴付け
形態A、B、CおよびDを赤外分光測定およびX線粉末回折(XRPD)分析で特徴付けた時の結果を以下に挙げる。また、形態Aに示差走査熱量測定(DSC)を受けさせた時の結果も挙げる。
赤外分光測定:KBr分散体
分析すべき化合物をハロゲン化アルカリと一緒に混合した後、圧縮してペレット状にした(Ph.Eur.)。
装置:Nicolet Magna 560 FTIR分光光度計
走査数:32
解像度:1cm−1
波長範囲:4000から400cm−1
ベースライン補正:有り
検出器:KBrウインドウ付きDTGS
ビームスプリッター:KBr上のGe
ハロゲン化アルカリ:KBr(臭化カリウム)
粉末XRD
発生装置PW3040が備わっているPhilips X’PertPRO MPD回折装置PW3050/60を用いてX線粉末回折(XRPD)分析を実施した。この装置にはCu LFF X線管PW3373/00が備わっている。
分析すべき化合物をゼロ背景サンプルホルダーの上に広げた。
装置パラメーター
発生装置の電圧:45kV
発生装置のアンペア:40mA
形状:Bragg−Brentano
ステージ:スピナーステージ
測定条件
走査様式:連続
走査範囲:3から50゜2θ
ステップサイズ:0.01675゜/ステップ
カウント時間:29.845秒/ステップ
スピナー回転時間:1秒
放射線の種類:CuKα
放射線の波長:1.54056Å
入射ビーム路 回折ビーム路
プログラム発散スリット:15mm 長抗散乱シールド:+
Sollerスリット:0.04 rad Soller:0.04 rad
ビームマスク:15mm Niフィルター:+
抗散乱スリット:1゜ 検出器:X’Celerator
ビームナイフ:+
示差走査熱量測定
標準的なサンプル用のTA−Instrumentアルミニウム製皿に分析すべき化合物を約3mg移した。そのサンプル用皿を適切なカバーで密封した後、RCS冷却装置が備わっているTA−Instruments Q1000 MTDSCを用いてDSC曲線を記録した。下記のパラメーターを用いた:
初期温度:20℃
加熱速度:10℃/分
最終温度:350℃
窒素流量:50ml/分
結果
形態A−IR
形態Aは、FTIRスペクトルにより、約2217、1652、1497、1435、1338、1199および550cm−1の所に典型的な吸光帯を有することで特徴づけられる。
追加的吸光帯が1631、1596、1537、1504、1249、1214、1179、1152および1070cm−1の所に観察される(図1を参照)。
形態A−XRPD
形態Aは、9.7゜±0.2゜、13.5゜±0.2゜および15.0゜±0.2゜の2シータ位置の所に典型的な回折ピークを有することで特徴づけられる。形態Aは、更に、9.1゜±0.2゜、11.0゜±0.2゜、14.6゜±0.2゜、22.0゜±0.2゜、25.0゜±0.2゜、25.3゜±0.2゜および26.7゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することでも特徴づけられる(図2を参照)(方法によって強度に影響が生じ、最も重要なことは、サンプルの処理履歴によって強度が変化する可能性がある)。
形態A−DSC
形態Aは分解を伴って溶融する。分解を伴う溶融は約250℃で始まり、開始点は約286℃である。
形態B
形態Bは2つの状態、即ち乾燥した状態および湿った状態で存在し得る。示す形態Bの特徴は乾燥した時の状態の特徴のみである。
形態B−IR
形態Bは、FTIRスペクトルにより、約2227、2220、1599、1500、1440、1341、1209、549および544cm−1の所に典型的な吸光帯を有することで特徴づけられる。
追加的吸光帯が約1656、1538、1518、1270、1179、1152および1070cm−1の所に観察される(図3を参照)。
形態B−XRPD
形態Bは、4.5゜±0.2゜、8.8゜±0.2゜および12.5゜±0.2゜の2シータ位置の所に典型的な回折ピークを有することで特徴づけられる。形態Bは、更に、10.3゜±0.2゜、14.7゜±0.2゜、20.6゜±0.2゜、22.2゜±0.2゜および26.1゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することでも特徴づけられる(図4を参照)(方法によって強度に影響が生じ、最も重要なことは、サンプルの処理履歴によって強度が変化する可能性がある)。
形態C−IR
形態Cは、FTIRスペクトルにより、約2221、1654、1502、1239、1193および546cm−1の所に典型的な吸光帯を有することで特徴づけられる。
追加的吸光帯が約1627、1580、1537、1492、1216、1173、1157および1084cm−1の所に観察される(図5を参照)。
形態C−XRPD
形態Cは、11.9゜±0.2゜、14.3゜±0.2゜および22.3゜±0.2゜の2シータ位置の所に典型的な回折ピークを有することで特徴づけられる。形態Cは、更に、12.8゜±0.2゜、18.5゜±0.2゜、21.2゜±0.2゜、24.3゜±0.2゜および26.0゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することでも特徴づけられる(図6を参照)(方法によって強度に影響が生じ、最も重要なことは、サンプルの処理履歴によって強度が変化する可能性がある)。
形態D−IR
形態Dは、FTIRスペクトルにより、約2218、1657、1506、1448、
1357、1220および547cm−1の所に典型的な吸光帯を有することで特徴づけられる。
追加的吸光帯が約1620、1597、1565、1247、1214、1179、1152および1073cm−1の所に観察される(図7を参照)。
形態D−XRPD
形態Dは、6.6゜±0.2゜、11.6゜±0.2゜および17.1゜±0.2゜の2シータ位置の所に典型的な回折ピークを有することで特徴づけられる。形態Dは、更に、15.0゜±0.2゜、19.2゜±0.2゜、20.5゜±0.2゜、21.6゜±0.2゜および29.8゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することでも特徴づけられる(図8を参照)(方法によって強度に影響が生じ、最も重要なことは、サンプルの処理履歴によって強度が変化する可能性がある)。
C. 溶解度データ
表1に、遊離塩基である(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルおよび式(I−a)で表される化合物の溶解度データを挙げる。
Figure 0004912309
前記遊離塩基ばかりでなく前記HCl塩も水中ばかりでなく0.01NのHCl中で劣った溶解度を示す。遊離塩基もHCl塩もBCS分類2の化合物として分類分け可能である。前記遊離塩基をPEG 400に入れたところ、それは有意に向上した溶解度を示す。
D. 安定性データ
a)化学的安定性
式(I−a)で表される化合物(形態A)をいろいろな湿度および温度条件下で貯蔵した。貯蔵後に塩を高性能液クロ(HPLC)で不純物のパーセントに関して分析した。
その結果を以下の表2に集める。本化合物は化学的に安定であると結論付けることができる。
Figure 0004912309
また、本化合物は吸湿性ではないことも確認した。
b)物理的安定性
式(I−a)で表される化合物(形態A)が示す結晶構造の安定性の試験をいろいろな湿度および温度条件下で6週間貯蔵した後に実施した。表2に記述した条件と同じ条件を用いた。
前記化合物を貯蔵した後に赤外分光測定で分析した。
結晶構造の変化は全く観察されず、このことは、前記化合物が結晶学的に安定であることを示している。
また、式(I−a)で表される化合物(形態A)が示す安定性の試験をそれを5℃および25℃/80%RHで1年間貯蔵した後にも実施した。本化合物は物理的に安定であることを確認した。
E. 錠剤の調製
本発明を具体化する錠剤の組成は下記である:
組成物1a
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:27.5mg(即ち25mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:242.0mg
ヒプロメロース2910 15mPa.s:5.6mg
ポリソルベート20:1.4mg
微結晶性セルロース:52.5mg
クロスカルメロースナトリウム:17.5mg
コロイド状二酸化ケイ素:1.05mg
ステアリン酸マグネシウム:2.45mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:14mg
精製水:80μl
組成物1b
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:27.5mg(即ち25mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:52.25mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:1.40mg
ポリソルベート20:0.35mg
微結晶性セルロース:13.125mg
クロスカルメロースナトリウム:4.375mg
ステアリン酸マグネシウム:1.00mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:4mg
精製水:適量
組成物1c
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:27.5mg(即ち25mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:56.97mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:1.75mg
ポリソルベート20:0.35mg
シリカ化微結晶性セルロース:16.83mg
クロスカルメロースナトリウム:5.5mg
ステアリン酸マグネシウム:1.10mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:4.4mg
精製水:適量
組成物1d
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:27.5mg(即ち25mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:55.145mg
ポリビニルピロリドン:3.25mg
ポリソルベート20:0.35mg
シリカ化微結晶性セルロース:16.605mg
クロスカルメロースナトリウム:6.05mg
ステアリン酸マグネシウム:1.10mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:4.4mg
精製水:適量
組成物2a
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:110mg(即ち100mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:159.5mg
ヒプロメロース2910 15mPa.s:5.6mg
ポリソルベート20:1.4mg
微結晶性セルロース:52.5mg
クロスカルメロースナトリウム:17.5mg
コロイド状二酸化ケイ素:1.05mg
ステアリン酸マグネシウム:2.45mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:14mg
精製水:80μl
組成物2b
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:110mg(即ち100mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:209.00mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:5.6mg
ポリソルベート20:1.4mg
微結晶性セルロース:52.5mg
クロスカルメロースナトリウム:17.5mg
ステアリン酸マグネシウム:4.00mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:16mg
精製水:適量
組成物2c
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:110mg(即ち100mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:227.88mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:7.00mg
ポリソルベート20:1.4mg
シリカ化微結晶性セルロース:67.32mg
クロスカルメロースナトリウム:22.00mg
ステアリン酸マグネシウム:4.40mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:17.6mg
精製水:適量
組成物2d
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:110mg(即ち100mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:220.58mg
ポリビニルピロリドン:13.00mg
ポリソルベート20:1.4mg
シリカ化微結晶性セルロース:66.42mg
クロスカルメロースナトリウム:24.2mg
ステアリン酸マグネシウム:4.40mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:17.6mg
精製水:適量
組成物3a
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:55mg(即ち50mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:214.5mg
ヒプロメロース2910 15mPa.s:5.6mg
ポリソルベート20:1.4mg
微結晶性セルロース:52.5mg
クロスカルメロースナトリウム:17.5mg
コロイド状二酸化ケイ素:1.05mg
ステアリン酸マグネシウム:2.45mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:14mg
精製水:80μl
組成物3b
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:55mg(即ち50mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:104.50mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:2.80mg
ポリソルベート20:0.70mg
微結晶性セルロース:26.25mg
クロスカルメロースナトリウム:8.75mg
ステアリン酸マグネシウム:2.00mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:8.00mg
精製水:適量
組成物3c
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:55mg(即ち50mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:113.94mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:3.50mg
ポリソルベート20:0.70mg
シリカ化微結晶性セルロース:33.66mg
クロスカルメロースナトリウム:11.0mg
ステアリン酸マグネシウム:2.20mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:8.80mg
精製水:適量
組成物3d
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:55mg(即ち50mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:110.29mg
ポリビニルピロリドン:6.50mg
ポリソルベート20:0.70mg
シリカ化微結晶性セルロース:33.21mg
クロスカルメロースナトリウム:12.1mg
ステアリン酸マグネシウム:2.20mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:8.80mg
精製水:適量
組成物4
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:82.5mg(即ち75mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:165.435mg
ポリビニルピロリドン:9.75mg
ポリソルベート20:1.05mg
シリカ化微結晶性セルロース:49.815mg
クロスカルメロースナトリウム:18.15mg
ステアリン酸マグネシウム:3.30mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:13.2mg
精製水:適量
組成物5a
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:165mg(即ち150mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:330.87mg
ポリビニルピロリドン:19.5mg
ポリソルベート20:2.1mg
シリカ化微結晶性セルロース:99.63mg
クロスカルメロースナトリウム:36.30mg
ステアリン酸マグネシウム:6.6mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:19.80mg
精製水:適量
組成物5b
錠剤中心部:
式(I−a)で表される化合物:165mg(即ち150mgの塩基相当量)
ラクトース一水化物:341.82mg
ヒプロメロース2910 5mPa.s:10.5mg
ポリソルベート20:2.1mg
シリカ化微結晶性セルロース:100.98mg
クロスカルメロースナトリウム:33.00mg
ステアリン酸マグネシウム:6.6mg
錠剤被膜
コーティング粉末Opadry(商標)II White:19.80mg
精製水:適量
最終的錠剤には存在しない
この上に示した錠剤の調製では、ヒプロメロースまたはポリビニルピロリドンとポリソルベート20を精製水(適量)に溶解させた後、前記溶液を形態Aとラクトース一水化物の混合物で構成させた流動している粉末の上に噴霧することを通して調製を実施した。その得た顆粒を乾燥させ、ふるい分けした後、微結晶性セルロースまたはシリカ化微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムおよび場合によりコロイド状二酸化ケイ素と混合した。ステアリン酸マグネシウムを添加した後の前記粉末混合物を圧縮して錠剤にした後、その錠剤にコーティング粉末Opadry(商標)II Whiteを精製水に入れることで生じさせた懸濁液を用いた膜被覆を受けさせた。
この上に示した組成物に入れる微結晶性セルロースは好適にはAvicel(商標)PH101であり、クロスカルメロースナトリウムは好適にはAc−Di−Sol(商標)であり、シリカ化微結晶性セルロースは好適にはProsolv(商標)HD90であり、ポリビニルピロリドンは好適にはPVP K29−32である。
F. 生体内生体利用試験
A)前記式(I−a)で表される化合物が示す生体内生物学的利用能の試験を実施する目的で、オスビーグル犬を用いた検定を実施した。
前記式(I−a)で表される化合物を経口投与した後にそれが示す生物学的利用能を前記遊離塩基を静脈内投与した後にそれが示す生物学的利用能と比較した。
静脈内投与で用いた配合物は(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル遊離塩基が75%PEG 400/25%無菌水に入っている溶液であり、それを1.25mg/kgの投与量で投与した。
経口で用いた配合物は下記であった:
− (E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル遊離塩基がPEG 400に入っている溶液(グループI);
− 4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(E)遊離塩基が7.67%(重量/重量)とラウリル硫酸ナトリウムが0.18%(重量/重量)と二酸化ケイ素が0.18%(重量/重量)と顆粒状のラクトース一水化物が91.97%(重量/重量)入っているカプセル(サイズ0;赤色のキャップ−赤色の本体)(グループII)。
− 式(I−a)で表される化合物が8.36%(重量/重量)とラウリル硫酸ナトリウムが0.18%(重量/重量)と二酸化ケイ素が0.18%(重量/重量)と顆粒状のラクトース一水化物が91.28%(重量/重量)入っているカプセル(サイズ0;赤色のキャップ−赤色の本体)(グループIII)。
[%(重量/重量)はカプセルの内容物を基準にした%である]。
前記いろいろな配合物を5mgの塩基相当量/kgの投薬レベルで経口投与した。前記配合物の調製を前以て測定しておいた動物の体重を基にして実施した。投薬直前の体重を用いて正確な投与量を計算しそして配合物当たり平均で5mgの塩基相当量/kgになるような量にした。
投薬物を投与してから0(=投与前)、0.5、1、2、4、6、8、24、32、48および72時間後に血液サンプル(EDTA上に4ml)を犬の頸静脈から採取した。採取後直ちに血液サンプルを溶融する氷の上に置きかつ光から保護した。血液サンプルを約1900xgの遠心分離に5℃で10分間かけることで血漿を分離した。血漿サンプルを分離し、血液採取してから2時間以内に2番目の管に移しそして分析を行うまで≦−18℃で貯蔵した。常にサンプルを光から保護しそして溶融する氷の上に置くか或は≦−18℃にした。
適切な研究用LC−MS/MS方法を用いて血漿中の4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(E)濃度を測定した。HPLCポンプ(Agilent)およびオートサンプラー(Interscience)につなげたAPI−3000 MS/MS(Applied Biosystems)を用いてLC−MS/MS分析を実施した。
配合物毎およびサンプル時間毎に平均(n=2)血漿中濃度を計算した。ピーク血漿中濃度(Cmax)、相当するピーク時間(Tmax)およびAUC0−t[ここで、tは、定量化限界より高い最後の測定可能濃度に相当する時間点である]を決定した。無限に
まで外挿した曲線下の面積(AUC0−inf)をAUC0−tとCt/β(ここで、βは、末端血漿中濃度−時間データのログ線形回帰で決定した消失速度定数である)の合計として計算した。あらゆる配合に関して平均(n=2)PKパラメーターを計算した。経口投与した時の用量で正規化した平均AUC0−inf値を静脈内投与した時の用量で正規化した平均AUC0−inf値で割ることをあらゆる経口用配合物に関して実施することで、4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(E)が示す絶対的生物学的利用能(Fabs)の推定値を得た。
この上に記述した検定で集めた結果を表3に要約する。
Figure 0004912309
この上に示した結果から、前記式(I−a)で表される化合物を固体状の投薬形態物として投与した時の生物学的利用能の方が相当する遊離塩基である4−[[4−[[4−(
2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル(E)が示すそれよりも有意に良好であると結論付けることができる。その生物学的利用能は前記遊離塩基を経口用PEG 400溶液として投与した時のそれに匹敵する。
B)また、前記式(I−a)で表される化合物が示す経口生物学的利用能をヒトにおける生体内でも試験した。
健康な被験体に2種類の処置を受けさせた。
処置A:遊離塩基である(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルが100%PEG 400に25mg/ml入っている溶液。
処置B:本明細書の上に記述した組成物2aに従う錠剤。
被験体が12人のパネルにおいて、各被験体に各々が100mgの遊離塩基である(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルに相当する単一投薬を3種類受けさせた。各投薬物を個々の処置期間の1日目に投与した。
被験体(n=12)に無作為に処置Aの単一投薬物を食事した状態、処置Bの単一投薬物を絶食した状態および処置Bの単一投薬物を食事した状態で各々を少なくとも2週間のウォッシュアウト期間だけ離した3セッション中に投与した。(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル塩基を100mgまたは100mg相当量で1回経口投与した後に血漿中の(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルが216時間に渡って示す薬物動態プロファイルを各セッション毎に測定した。血漿中の(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル濃度の測定では、血液を投与前および試験用薬剤を投与してから0.5、1、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、72、96、120、144、168および216時間後に採取した(投与毎に被験体当たり全体で19個のサンプル)。
各被験体毎に、前記3種類の投薬物の中の2つを食事した状態で投与した、即ち薬物動態を食事した状態で調査する時には処置Aまたは処置Bで投与する前の10分以内に標準的な朝食を取ってもらった。
「絶食した」状態では、被験体に試験用薬剤を投与する前に少なくとも10時間に渡って絶食した状態にしてもらった。薬物動態を絶食した状態で調査する時には、彼らに最初の食事を昼食時、即ち試験用薬剤を投与してから4.5時間後に取ってもらった(処置Bのみ)。
詳細には、1日目に、被験体に試験施設に入ってもらいそして薬剤を投与する2時間前まで水の摂取を許可する以外は少なくとも10時間に渡って一晩絶食してもらった。処置Aまたは処置Bを食事した状態で無作為に受けてもらう被験体の場合には、標準的朝食を試験施設内で取ってもらってから10分以内に試験用薬剤を投与した。処置Bを絶食した状態で無作為に受けてもらう被験体の場合には、少なくとも10時間に渡って一晩絶食した後に試験用薬剤を食事無しに服用してもらった。
前記標準的な朝食は4枚のパン、2枚のハムまたはチーズ、バター、ジャムおよび2杯のデカフェコーヒーまたはお茶(ミルクおよび/または砂糖を入れた)から成っていた。
その食事を試験看護師またはスタッフメンバーの監視下で20分以内に取ってもらった。
あらゆる被験体に試験用薬剤を約200mLの水と一緒に9a.m.と11a.m.の間に投与した。
投与して2時間後からあらゆる被験体に水の摂取を許可した。投与してから4.5時間後に昼食を出しそして投与してから10時間後に夕食を出した。夕食後、被験体が通常の食事を摂取することを許可した。
2日目に薬物動態用サンプルを投与してから24時間後に被験体を試験施設から解放しそして8時間後に施設に戻ってもらい、そして3、4、5、6、7、8および10日目にも再びさらなる評価を実施した。より詳細には、血漿中の(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル濃度を測定する目的で、血液を投与前および試験用薬剤を投与してから0.5、1、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、72、96、120、144、168および216時間後に採取した(投与毎に被験体当たり全体で19個のサンプル)。個々の被験体毎に投薬と投薬の間に少なくとも2週間の時間的間隔を置いた。
有効LC−MS/MS方法を用いてヒト血漿中(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリルの生物分析を実施した。
表4にヒト生体内試験の結果を集める。
Figure 0004912309
図1は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Aが示したIRスペクトルである。 図2は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Aが示したX線粉末回折パターンである。 図3は、乾燥状態の(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Bが示したIRスペクトルである。 図4は、乾燥状態の(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Bが示したX線粉末回折パターンである。 図5は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Cが示したIRスペクトルである。 図6は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの多形相Cが示したX線粉末回折パターンである。 図7は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの疑似多形相Dが示したIRスペクトルである。 図8は、(E)4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル・HClの疑似多形相Dが示したX線粉末回折パターンである。

Claims (42)

  1. 薬学的に受け入れられる担体および有効成分として式(I)
    Figure 0004912309
    で表される化合物またはそのN−オキサイドもしくは立体化学異性体形態物を含んで成る固体の製薬学的組成物。
  2. 式(I)で表される化合物が式(I−a)
    Figure 0004912309
    で表される化合物である請求項1記載の製薬学的組成物。
  3. 式(I−a)で表される化合物が9.7゜±0.2゜、13.5゜±0.2゜および15.0゜±0.2゜の2シータ位置の所にX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる多形相Aである請求項2記載の製薬学的組成物。
  4. 多形相Aが更に9.1゜±0.2゜、11.0゜±0.2゜、14.6゜±0.2゜、22.0゜±0.2゜、25.0゜±0.2゜、25.3゜±0.2゜および26.7゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる請求項3記載の製薬学的組成物。
  5. 式(I−a)で表される化合物が4.5゜±0.2゜、8.8゜±0.2゜および12.5゜±0.2゜の2シータ位置の所にX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる多形相B(乾燥状態)である請求項2記載の製薬学的組成物。
  6. 多形相Bが更に10.3゜±0.2゜、14.7゜±0.2゜、20.6゜±0.2゜、22.2゜±0.2゜および26.1゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる請求項5記載の製薬学的組成物。
  7. 式(I−a)で表される化合物が11.9゜±0.2゜、14.3゜±0.2゜および22.3゜±0.2゜の2シータ位置の所にX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる多形相Cである請求項2記載の製薬学的組成物。
  8. 多形相Cが更に12.8゜±0.2゜、18.5゜±0.2゜、21.2゜±0.2゜、24.3゜±0.2゜および26.0゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる請求項7記載の製薬学的組成物。
  9. 式(I−a)で表される化合物が6.6゜±0.2゜、11.6゜±0.2゜および17.1゜±0.2゜の2シータ位置の所にX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる多形相Dである請求項2記載の製薬学的組成物。
  10. 多形相Dが更に15.0゜±0.2゜、19.2゜±0.2゜、20.5゜±0.2゜、21.6゜±0.2゜および29.8゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有することで特徴づけられる請求項9記載の製薬学的組成物。
  11. 式(I−a)で表される化合物が約2217、1652、1497、1435、1338、1199および550cm-1に吸収帯を有するFTIRスペクトルにより特徴づけられる多形相Aである請求項2〜4のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  12. 多形相Aが更に1631、1596、1537、1504、1249、1214、1179,1152および1070cm-1にも吸収帯を有することにより特徴づけられる請求項11記載の製薬学的組成物。
  13. 組成物が経口投与用である請求項1〜12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  14. 更に湿潤剤も含有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  15. 湿潤剤がポリエチレングリコール(PEG)−10ソルビタンラウレート、PEG−20ソルビタンモノラウレート、PEG−20ソルビタントリステアレート、PEG−20ソルビタンモノオレエート、PEG−20ソルビタントリオレート、PEG−20ソルビタンモノイソステアレート、PEG−20ソルビタンモノパルミテート、PEG−20ソルビタンモノステアレート、PEG−4ソルビタンモノラウレート、PEG−5ソルビタンモノオレエート、PEG−6ソルビタンモノオレエート、PEG−6ソルビタンモノラウレート、PEG−6ソルビタンモノステアレート、PEG−8ソルビタンモノステアレート、PEG−30ソルビタンテトラオレエート、PEG−40ソルビタンオレエート、PEG−40ソルビタンテトラオレエート、PEG−60ソルビタンテトラステアレート、PEG−80ソルビタンモノラウレートまたはPEGソルビトールヘキサオレエートである請求項14記載の製薬学的組成物。
  16. 請求項14または15記載の製薬学的組成物であって、組成物の総重量に基づく重量により
    (a)有効成分が5から50%、
    (b)湿潤剤が0.01から5%、
    (c)希釈剤が40から92%、および
    (d)流動促進剤が0.1から5%
    含まれる、製薬学的組成物。
  17. 組成物が錠剤の形態である請求項1〜16のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  18. 膜で覆われている請求項17記載の製薬学的組成物。
  19. 請求項17記載の製薬学的組成物であって、組成物の総重量に基づく重量により
    (a)有効成分が5から50%、
    (b)湿潤剤が0.01から5%、
    (c)希釈剤が40から92%、
    (d)重合体が0から10%、
    (e)崩壊剤が2から10%、
    (f)流動促進剤が0.1から5%、および
    (g)滑剤が0.1から1.5%
    含まれる、製薬学的組成物。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、相当する遊離塩基(塩基当量)25mgに等価な有効成分量を含んで成る、製薬学的組成物。
  21. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 27.5mg(25mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 242.0mg、
    ヒプロメロース2910 15mPa.s 5.6mg、
    ポリソルベート20 1.4mg、
    微結晶セルロース 52.5mg、
    クロスカルメロースナトリウム 17.5mg、
    コロイド状二酸化ケイ素 1.05mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 2.45mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  22. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 27.5mg(25mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 55.145mg、
    ポリビニルピロリドン 3.25mg、
    ポリソルベート20 0.35mg、
    シリカ化微結晶セルロース 16.605mg、
    クロスカルメロースナトリウム 6.05mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 1.10mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  23. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、相当する遊離塩基(塩基当量)50mgに等価である有効成分量を含んで成る、製薬学的組成物。
  24. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 55mg(50mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 214.5mg、
    ヒプロメロース2910 15mPa.s 5.6mg、
    ポリソルベート20 1.4mg、
    微結晶セルロース 52.5mg、
    クロスカルメロースナトリウム 17.5mg、
    コロイド状二酸化ケイ素 1.05mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 2.45mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  25. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、相当する遊離塩基(塩基当量)75mgに等価な有効成分量を含んで成る請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  26. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 82.5mg(75mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 165.435mg、
    ポリビニルピロリドン 9.75mg、
    ポリソルベート20 1.05mg、
    シリカ化微結晶セルロース 49.815mg、
    クロスカルメロースナトリウム 18.15mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 3.30mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  27. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、相当する遊離塩基(塩基当量)100mgに等価な有効成分量を含んで成る、製薬学的組成物。
  28. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 110mg(100mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 159.5mg、
    ヒプロメロース2910 15mPa.s 5.6mg、
    ポリソルベート20 1.4mg、
    微結晶セルロース 52.5mg、
    クロスカルメロースナトリウム 17.5mg、
    コロイド状二酸化ケイ素 1.05mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 2.45mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  29. 相当する遊離塩基(塩基当量)150mgに等価な有効成分量を含んで成る請求項1〜19のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  30. 請求項2〜4、11および12のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、
    式(I−a)の化合物 165mg(150mg塩基当量)、
    ラクトース一水和物 330.87mg、
    ポリビニルピロリドン 19,5mg、
    ポリソルベート20 2.1mg、
    シリカ化微結晶セルロース 99.63mg、
    クロスカルメロースナトリウム 36.30mg、および
    ステアリン酸マグネシウム 6.6mg
    の組成を有する錠剤中心を含んで成る錠剤である、製薬学的組成物。
  31. エムトリシタビンおよびフマル酸テノホビルジイソプロポキシルの両方を含有しないことを条件とする請求項1〜30のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  32. 1種以上のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤および/または1種以上のヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含有しないことを条件とする請求項1〜30のいずれか1項に記載の製薬学的組成物。
  33. 請求項1〜32のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、HIVの治療または予防のための製薬学的組成物。
  34. 請求項14〜32のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、含まれる式(I−a)の化合物が50μm未満の粒径である、製薬学的組成物。
  35. 式(I−a)の化合物が25μm未満の粒径である請求項34記載の製薬学的組成物。
  36. 式(I−a)の化合物が20μm未満の粒径である請求項34記載の製薬学的組成物
  37. 式(I−a)の化合物が15μm以下の粒径である請求項34記載の製薬学的組成物
  38. 式(I−a)の化合物が0.2〜15μmの粒径である請求項34記載の製薬学的組成物
  39. 請求項34〜38のいずれか1項に記載の製薬学的組成物であって、含まれる式(I−a)の化合物が9.7゜±0.2゜、13.5゜±0.2゜および15.0゜±0.2゜の2シータ位置の所にX線粉末回折ピークを有する多形相Aである、製薬学的組成物。
  40. 多形相が、更に9.1゜±0.2゜、11.0゜±0.2゜、14.6゜±0.2゜、22.0゜±0.2゜、25.0゜±0.2゜、25.3゜±0.2゜および26.7゜±0.2゜の2シータ位置の所にもX線粉末回折ピークを有する請求項39記載の製剤組成物
  41. 請求項39または40に記載の製薬学的組成物であって、含まれる式(I−a)の化合物が約2217、1652、1497、1435、1338、1199および550cm -1 に吸収帯を有するFTIRスペクトルにより特徴づけられる多形相Aである、製剤組成物
  42. 多形相Aが更に1631、1596、1537、1504、1249、1214、1179,1152および1070cm -1 にも吸収帯を有することにより特徴づけられる請求項41記載の製薬学的組成物。
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