JP4912107B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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その問題は、像担持体へのトナー固着がある。これは、トナーに外添されている添加剤が遊離して像担持体表面に固着すると、この付着した添加剤を起点としてトナーが累積し、その累積したトナーは添加剤によってブロックされ、そのトナーが徐々に像担持体表面に固着するものである。その結果、トナー像の地肌部に汚れが現われ、画像品質が著しく劣化するというものである。そのため、これまでは、像担持体を交換することで対処していた。
引用文献2では、転写材を搬送する転写部材が像担持体の移動速度より、0.37%から1.62%遅い速度で移動し、かつクリーニング装置は、像担持体回転方向上流側から順に、第1クリーニングブレード、第2クリーニングブレードの2つのブレードを備え、第2クリーニングブレードは、弾性材料に研磨剤粒子を含有させてなる研磨剤粒子含有層を有する研磨用ブレードである画像形成装置が提案されている。しかし、像担持体表面を研磨する第二クリーニングブレードが最も効果を発揮する条件の記載があるが、第二クリーニングブレードに異物が付着した場合等の考慮は記載されておらず、像担持体の周方向へのスジ状の傷が発生する可能性が高いという不具合がある。
本発明の画像形成装置は、支持体上に、電荷発生層、電荷輸送層と電荷輸送層より硬い保護層とからなる感光層を設けた像担持体を適用し、前記像担持体の回転方向上流から順に、第一クリーニングブレードと、研磨剤を含有した第二クリーニングブレードを備えるクリーニング装置を適用する画像形成装置において、前記第一クリーニングブレードはカウンター方式、前記第二クリーニングブレードはトレーリング方式で前記像担持体と当接し、前記第一クリーニングブレードと前記第二クリーニングブレードとの間に、前記像担持体表面のキャリア捕集手段として磁性体を具備することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記キャリア捕集手段が、クリーニング装置に対して着脱可能であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記クリーニング装置の研磨剤を含有した第二クリーニングブレードが接離可能であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、重量平均粒径65μm以下のキャリアを適用する二成分現像方式を適用することを特徴とする。
本発明で使用する感光体1は、図1に示すように、導電性支持体104上に、電荷発生機能を有する電荷発生層103と、電荷輸送物機能を有する電荷輸送層102と架橋型電荷輸送層(表面層)101とが積層された積層構造の感光体1である。導電性支持体104としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示す金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板及びそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理を施した管などを使用することができる。
このようにして形成された電荷輸送層102上に、後述の架橋型電荷輸送層の塗工液を塗布、必要に応じて乾燥後、熱や光照射の外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、架橋型電荷輸送層101が形成される。架橋型電荷輸送層101は電荷輸送機能を有する架橋構造を有する層で、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成されたものである。
なお、本発明の感光体1においては、導電性支持体104と電荷発生層103との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。これにより、導電性支持体104からの電荷注入を防ぎ、帯電特性の悪化を回避することができる。下引き層の膜厚は5μm以下が適当である。
図2に示すように、第一クリーニングブレード11はカウンター方式で適用されている。第二クリーニングブレード12もカウンター方式で適用されており、感光体1上の付着物質を第二クリーニングブレード12に突き当たった衝撃で除去することができ、良好な除去性能が得られる。このとき、第二クリーニングブレード12の当接角は、5度以上25度以下が好ましい。
第二クリーニングブレード12の当接角が5度未満であると、ブレードが腹当たりになってしまい、クリープ現象により経時で研磨機能を発揮しなくなる。また、25度を超えるとジョブ終了時における感光体1の逆転でブレードめくれが発生してしまう。第二クリーニングブレード12の当接圧は、10gf/cm以上60gf/cm以下であることが好ましい。当接圧が10gf/cm未満では当接圧が低いため、感光体1上の付着物は第二クリーニングブレード12をすり抜けやすく、異物を十分に除去することができない。また、60gf/cmを超えると感光体1の膜削れ量が増加し、感光体1の寿命を短くするため好ましくない。第二クリーニングブレード12の硬度と、前記の当接圧の関係で得られる第二クリーニングブレード12の感光体1への食い込み量は、0.2mm以上1.5mm以下であることが好ましい。前記の食い込み量となるように第二クリーニングブレード12を設置することで、感光体1の膜削れ量を過剰に増加させることなく、付着物の除去を行う研磨ブレードとしての役割を十分に発揮させることができる。
図4は、第一クリーニングブレード11と第二クリーニングブレード12間に、キャリア捕集部材として、十分に磁化した磁性体を設置した構成を示す概略図である。図4に示すように、このキャリア捕集部材15は感光体1に対してギャップd=1.5mmを隔てて配置し、感光体1に対向する面の磁束密度を80mTとした磁性体で構成した。なお、キャリア捕集部材15の磁性体は、第二クリーニングブレード12の図示しないホルダ(板金)にステーを設け、その上に乗せる。ホルダに板金を用いることで、磁性体を固定させつつ、着脱も容易な構成としている。
図5及び図6において、スジ画像ランクはランク5をスジ画像なしでランクが下がるにつれてスジ画像も悪くなる。ランク4以上を許容範囲とする。保護層を持たない感光体1は5万枚プリントまではスジ画像が許容レベルを満足できるが、保護層を持つ感光体1では、1万枚プリントでスジ画像が許容レベルを満たさなくなってしまう。保護層のない感光体1は、表層が削れ易いため、感光体1上の鋭利な傷は周りが削れることによって目立ちにくくなる。傷を発生しては、周囲が削れて傷が目立たなくなることを繰り返すため、第二クリーニングブレード12へのキャリアの入力量が少ない初期はスジ画像の悪化は緩やかである。一方、表層に保護層を持つ感光体1では表層が削れにくいため、1度鋭利な傷がついた場合傷が消えにくい。したがって、第二クリーニングブレード12へのキャリア入力量が比較的少ない1万枚プリント時でも、スジ画像が悪化してしまう。キャリア捕集機構ありでは、10万枚に至るまでスジ画像許容レベルを十分に満足し続け、スジ画像悪化に対して、キャリア捕集機構が有効であること分かる。
本実施例では、3万枚同一カバレッジの画像を印刷し続け、0.1万枚間隔でトナー固着画像を確認した。表1の結果に基づいてカバレッジが10%未満の場合は当接せず、10%以上の場合は当接するように設定した。このように、必要な場合のみ第二ブレードを当接することで、感光体1へのトナー固着による不具合の抑制とキャリアによる感光体1へのスジ状の傷を抑制することを両立することができる。
キャリア捕集機構がない場合、キャリア径が小さくなるにつれて、スジ画像ランクの悪化が早まっていく。これらの小径キャリアであっても、キャリア捕集機構を設けることで、10万枚プリントにわたり、スジ画像は許容レベルを維持することができる。さらに、第二クリーニングブレード12を間欠当接することで、ほとんどスジ画像は発生しないことがわかる。
101 架橋型電荷輸送層
102 電荷輸送層
103 電荷発生層
104 導電性支持体
2 帯電装置
21 帯電ローラ
3 露光装置
31 露光
4 現像装置
41 現像ローラ
6 転写・搬送装置
61 転写・搬送ベルト
7 定着装置
8 クリーニング装置
11 第一クリーニングブレード
12 第二クリーニングブレード
13 回収ローラ
14 搬送ローラ
15 キャリア捕集部材
30 接離機構
38 ソレノイド
40 制御機構
100 画像形成装置
Claims (4)
- 支持体上に、電荷発生層、電荷輸送層と電荷輸送層より硬い保護層とからなる感光層を設けた像担持体を適用し、
前記像担持体の回転方向上流から順に、第一クリーニングブレードと、研磨剤を含有した第二クリーニングブレードを備えるクリーニング装置を適用する画像形成装置において、
前記第一クリーニングブレードはカウンター方式、前記第二クリーニングブレードはトレーリング方式で前記像担持体と当接し、
前記第一クリーニングブレードと前記第二クリーニングブレードとの間に、前記像担持体表面のキャリア捕集手段として磁性体を具備する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記キャリア捕集手段が、クリーニング装置に対して着脱可能である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置の研磨剤を含有した第二クリーニングブレードが接離可能である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
重量平均粒径65μm以下のキャリアを適用する二成分現像方式を適用する
ことを特徴とする画像形成装置。
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