しかしながら、入球口への球の入球の状態は多様であり、あらゆる状態において確実に入球を検出するのは困難である。例えば、遊技盤面に打ち出された球は、ゲージや羽根車等の様々な遊技盤上役物に衝突しつつ入球口へと至るが、場合によっては、殆どいずれの役物にも衝突することなく急落下して入球する場合もある。このように、入球口に球が高速で入球した場合、従来の入球検出手段では入球口における球の通過判定が間に合わず、正常に入球検出を行うことができないという問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、入球口やゲート等の近傍に配置された球センサ部分を球が高速に通過した場合でも確実に球の通過を判定することができ、しかも、ノイズ等による誤検出を低減することのできる球通過判定方法、球通過判定装置、球通過判定プログラム及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての球通過判定方法は、球の有無の状態に応じて球有り信号又は球無し信号を出力する球センサからの出力信号を第1の所定時間間隔で繰り返しサンプリングしてサンプリング情報を生成するステップと、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合に、第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標するサンプリング情報に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定するステップと、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する出力信号に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定するステップとを有することを特徴とする。
サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合にそのサンプリング情報に基づき球が通過したと判定するので、ノイズ等による短パルス的な球有り信号を誤検出してしまって球通過を誤判定してしまうのを防止することができる。
しかも、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、その出力信号に基づき球が通過したと判定するので、球の通過速度が高速であって、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合であっても確実に球の通過を判定することができる。
例えば、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合は、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査せず、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合にのみ、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査するようにすれば、ノイズ等の影響を排除しつつ確実な球通過判定を行うことができる。
それにより、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合(例えば、球が球センサ部をゆっくり通過した場合。以下、低速球通過の場合という。)は、そのサンプリング情報に基づいて球通過を判定することができ、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合(例えば、球が球センサ部を素早く通過した場合。以下、高速球通過の場合という。)にのみ、出力信号に基づいて球通過を判定することができる。
ここで、第1の所定時間間隔とは、サンプリング周期であり、例えば2.8msecである。第1の所定回数は、例えば1回又はそれ以上の整数回数を意味する。したがって、第1の所定回数を「1回」に設定した場合は、「第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標」は、「1回以上の球有り状態を指標」を意味し、「2回」に設定した場合は、「2回以上の連続する球有り状態を指標」を意味する。
第2の所定時間幅は、出力信号が球有り状態を指標する継続的な時間幅を意味し、例えば2.5μsecである。また、この球センサは、例えば、遊技機の遊技盤面上に配置される入賞口、入球口、球通過ゲート等の近傍又はそれらからの球通過経路中に配置され、入賞検出、入球検出、ゲート通過検出を行う。
そして、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標するか否かの判断は一定時間、例えば、遊技盤に向けて球を発射してからその球が遊技盤上を流下するのに充分な時間(例えば、後述する第3の所定時間。)が経過するまでの時間継続的に行われることが望ましい。その一定時間内にサンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合にのみ、その一定時間経過後に出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを判断するようにすれば、球の通過判定を確実に行うことができる。
サンプリング情報が第1の所定回数より小さい第2の所定回数以上の球有り状態を指標する場合に、第2の所定回数以上の球有り状態を指標するサンプリング情報に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定するステップを更に有してもよい。
サンプリング情報が第2の所定回数以上の球有り状態を指標する場合にそのサンプリング情報に基づき球が通過したと判定するので、より一層確実に球通過を判定することができ、ノイズ等による短パルス的な球有り信号を誤検出してしまって球通過を誤判定してしまうのを防止することができる。
例えば、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合(すなわち、高速球通過の場合。)にのみ、第2の所定回数以上の球有り状態を指標するか否かを検査し、第2の所定回数以上の球有り状態を指標しない場合(例えば、球が球センサ部を極めて素早く通過した場合。以下、超高速球通過の場合という。)にのみ、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査するようにすれば、ノイズ等の影響を排除しつつより一層確実な球通過判定を行うことができる。
それにより、低速球通過の場合は第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標するサンプリング情報に基づいて球通過を判定することができ、高速球通過の場合にのみ第2の所定回数以上の球有り状態を指標するサンプリング情報に基づいて球通過を判定することができ、超高速球通過の場合にのみ出力信号に基づいて球通過を判定することができる。ここで、第2の所定回数は、第1の所定回数より小さい1回又はそれ以上の整数回数を意味する。
サンプリング情報が、第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する部分を複数含む場合に異常判定するステップを更に有してもよい。
これにより、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する部分を複数含む場合、すなわち低速球通過の状態が複数回生じた場合に、球センサ又は判定系に異常や故障があると判断して異常判定することができる。例えば、その異常判定に基づいて異常報知等を行ったり、その複数回の球有り状態を無視して球通過の判定に用いないようにすることができる。
なお、ノイズ等に起因する誤検出の場合、その検出信号は短パルス状の短い入球検出信号となる場合が多い。したがって、低速球通過の状態が複数回生じた場合は、ノイズ等に起因する誤検出の可能性よりも、検出から判定に至るまでの過程において何らかの異常が発生した可能性の方が高い。そのような場合、その球有り状態を無視するよりも異常報知等を行う方がより好ましい。
ここで、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する部分を複数含むとは、1の球センサからの一連のサンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する部分を複数含む場合と、複数の球センサに各々対応する複数の一連のサンプリング情報が各々1回(又はそれ以上)の第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する部分を含む場合の両方を含む。換言すれば、1の球センサにおいて、低速球通過を指標する状態が複数回生じる場合と、複数の球センサのそれぞれにおいて、低速球通過を指標する状態が各1回(又はそれ以上)生じる場合の両方を含む。
例えば、雀球機等の組合せ式パチンコ機においては、遊技盤面に向けて1球ずつ球発射が行われる。所定時間内に複数箇所の入球口等に球が入球したり1の入球口等に複数の球が入球したりすることはないとの判断に基づき、低速球通過の状態が複数回生じた場合に球センサ又は判定系の異常であると判断することができる。したがって、その異常を報知等することによって、正確かつ迅速に球センサ又は判定系の異常対応を行うことができるようになる。
サンプリング情報が、第2の所定回数以上の球有り状態を指標する部分を複数含む場合に異常判定するステップを更に有してもよい。
これにより、サンプリング情報が第2の所定回数以上の球有り状態を指標する部分を複数含む場合、すなわち高速球通過の状態が複数回生じた場合に、ノイズ等による悪影響であると判断して異常判定することができる。例えば、その異常判定に基づいて異常報知等を行ったり、その複数回の球通過状態を無視して球通過の判定に用いないようにすることができる。
ここで、サンプリング情報が第2の所定回数以上の球有り状態を指標する部分を複数含むとは、1の球センサからの一連のサンプリング情報が第2の所定回数以上の球有り状態を指標する部分を複数含む場合と、複数の球センサに各々対応する複数の一連のサンプリング情報が各々1回(又はそれ以上)の第2の所定回数以上の球有り状態を指標する部分を含む場合の両方を含む。換言すれば、1の球センサにおいて、高速球通過を指標する状態が複数回生じる場合と、複数の球センサのそれぞれにおいて、高速球通過を指標する状態が各1回(又はそれ以上)生じる場合の両方を含む。
例えば、雀球機等の組合せ式パチンコ機においては、遊技盤面に向けて1球ずつ球発射が行われる。所定時間内に複数箇所の入球口等に球が入球したり1の入球口等に複数の球が入球したりすることはないとの判断に基づき、複数回の高速球通過があった場合にそれがノイズ等による悪影響であると判断することができる。したがって、その複数回の高速球通過を無視してその情報を球通過の判定に用いないようにすることにより、球通過判定の正確性をより一層向上させることができる。
球センサからの出力信号が、第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する部分を複数含む場合に異常判定するステップを更に有してもよい。
これにより、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する部分を複数含む場合、すなわち超高速球通過の状態が複数回生じた場合に、ノイズ等による悪影響であると判断して異常判定することができる。例えば、その異常判定に基づいて異常報知等を行ったり、その複数回の球有り状態を無視して球通過の判定に用いないようにすることができる。
ここで、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する部分を複数含むとは、1の球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する部分を複数含む場合と、複数の球センサからの各々の出力信号が各々1回(又はそれ以上)の第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する部分を含む場合の両方を含む。換言すれば、1の球センサにおいて、超高速球通過を指標する状態が複数回生じる場合と、複数の球センサのそれぞれにおいて、超高速球通過を指標する状態が各1回(又はそれ以上)生じる場合の両方を含む。
例えば、雀球機等の組合せ式パチンコ機においては、遊技盤面に向けて1球ずつ球発射が行われる。所定時間内に複数箇所の入球口等に球が入球したり1の入球口等に複数の球が入球したりすることはないとの判断に基づき、超高速球通過の状態が複数回生じた場合にそれがノイズ等による悪影響であると判断することができる。したがって、その複数回の超高速球通過を無視してその情報を球通過の判定に用いないようにすることにより、球通過判定の正確性をより一層向上させることができる。
球の発射を検出するステップと、球発射検出からの時間を計測するステップと、計測時間が第3の所定時間を経過しても球が通過したとの判定がない場合に異常判定するステップと、を更に有してもよい。
第3の所定時間を経過しても球が通過したとの判定がない場合、いずれの球センサにも球有りが検出されなかったと判断して異常判定することができ、例えばその異常判定に基づいて異常報知等を行うことができる。例えば、この構成を雀球機等の組合せ式パチンコ機に適用した場合、第3の所定時間を遊技盤に向けて球を発射してからその球が遊技盤上を流下するのに充分な時間とし、その第3の所定時間が経過してもいずれの球センサからの検出信号に基づいても球が通過したとの判定がない場合には、球が遊技盤の途中で引っ掛かりを生じているか、又は球センサの断線等の異常であると判断することができる。したがって、この構成によってこのような異常状態を正確かつ速やかに報知等することができる。
本発明の他の例示的側面としての球通過判定装置は、球の有無の状態に応じて球有り信号又は球無し信号を出力する球センサと、球センサからの出力信号を第1の所定時間間隔で繰り返しサンプリングしてサンプリング情報を生成するサンプリング情報生成手段と、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合に、第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標するサンプリング情報に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定する第1の球通過判定手段と、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する出力信号に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定する第2の球通過判定手段とを有することを特徴とする。
サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合にそのサンプリング情報に基づき球が通過したと判定するので、ノイズ等による短パルス的な球有り信号を誤検出してしまって球通過を誤判定してしまうのを防止することができる。
しかも、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、その出力信号に基づき球が通過したと判定するので、球の通過速度が高速であって、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合であっても確実に球の通過を判定することができる。
例えば、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合は、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査せず、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合にのみ、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査するようにすれば、ノイズ等の影響を排除しつつ確実な球通過判定を行うことができる。
それにより、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合(例えば、球が球センサ部をゆっくり通過した場合。以下、低速球通過の場合という。)は、そのサンプリング情報に基づいて球通過を判定することができ、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合(例えば、球が球センサ部を素早く通過した場合。以下、高速球通過の場合という。)にのみ、出力信号に基づいて球通過を判定することができる。
本発明の更に他の例示的側面としての球通過判定プログラムは、コンピュータを、球の有無の状態に応じて球有り信号又は球無し信号を出力する球センサからの出力信号を第1の所定時間間隔で繰り返しサンプリングしてサンプリング情報を生成するサンプリング情報生成手段、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合に、第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標するサンプリング情報に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定する第1の球通過判定手段、及び、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する出力信号に基づき球が球センサ近傍を通過したと判定する第2の球通過判定手段として機能させることを特徴とする。
サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合にそのサンプリング情報に基づき球が通過したと判定するので、ノイズ等による短パルス的な球有り信号を誤検出してしまって球通過を誤判定してしまうのを防止することができる。
しかも、球センサからの出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標する場合に、その出力信号に基づき球が通過したと判定するので、球の通過速度が高速であって、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合であっても確実に球の通過を判定することができる。
例えば、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合は、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査せず、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合にのみ、出力信号が第2の所定時間幅以上の球有り信号を指標するか否かを検査するようにすれば、ノイズ等の影響を排除しつつ確実な球通過判定を行うことができる。
それにより、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合(例えば、球が球センサ部をゆっくり通過した場合。以下、低速球通過の場合という。)は、そのサンプリング情報に基づいて球通過を判定することができ、サンプリング情報が第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標しない場合(例えば、球が球センサ部を素早く通過した場合。以下、高速球通過の場合という。)にのみ、出力信号に基づいて球通過を判定することができる。
本発明の更に他の例示的側面としての遊技機は、遊技機の周囲を囲む筐体枠と、球の流下による遊技を実現する遊技盤と、上記の球通過判定装置と、遊技盤を保持し、筐体枠に対して前面開閉可能に揺動支持された機枠と、遊技盤に対して一定距離以上離間して配置された前面透明板と、遊技盤の周囲を装飾する装飾部材を保持し、機枠に対して前面開閉可能に揺動支持された装飾枠と、球を遊技盤に向けて発射するための球発射ハンドルとを有することを特徴とする。
この遊技機によれば、高速で通過した球も確実に通過判定することができる。したがって、球が入球やゲート通過等したにも拘わらず入球又は通過判定が行われず、遊技者に付与されるべき利益が損なわれるという状況を大きく低減することができる。結果的に、遊技者はこの遊技機を用いて安心して快適に遊技を行うことができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、入球口やゲート等の近傍に配置された球センサ部分を球が高速に通過した場合でも確実に球の通過を判定することができる。しかも、ノイズ等による誤検出を低減し、球センサ等の異常も正確かつ迅速に判定することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機としての雀球機2の外観斜視図である。この雀球機2は、筐体枠4、遊技盤(遊技装置体)6、球通過判定装置7、機枠8、前面ガラス(前面透明板)10、装飾枠12、発射レバー(球発射ハンドル)33、受皿17を有している。
なお、遊技機は、遊技盤6に向けて発射された球が遊技盤6上のゲートを通過し又は入賞口、入球口に流入することによって遊技を実現するゲーム機、アーケードマシン等のあらゆる遊技機を含み、特にアレンジボール機等の組合せ式パチンコ機、封入循環式パチンコ機、いわゆるセブン機等の景品球払出式パチンコ機等の種々のパチンコ機を含む。本実施の形態においては、その中でも特に雀球機2を例示して説明する。
筐体枠4は、この雀球機2の周囲を囲む枠体であり、平面視略長方形に構成され、材料としては木材・樹脂・金属等が適用可能である。筐体枠4は、雀球機2の上下面及び左右側面を囲み、前方から見て左側面側には機枠及び装飾枠12を揺動支持するためのヒンジ部(揺動支持部)18が設けられている。
遊技盤6は、この雀球機2において、遊技媒体としての球20の流下による遊技を実現するための遊技装置体である。遊技盤6の遊技盤面6a上には、ランプ22、ゲート(通過口)24、入球口26等の多数の役物が配置されている。また、遊技盤面6aの下方部分には、各々所定の麻雀牌に対応して多数の下部入球口28が横一列に並んで配置されている。
遊技盤面6aには、球20の流下方向を変化させるための多数のゲージ(障害釘、図示せず。)も配置されており、遊技盤面6a上を流下する球20がゲージに衝突しつつゲート24を通過したり入球口26,28に入球したりすることによって、遊技が演出されるようになっている。
この複数の下部入球口28には、それぞれ球20の入球を検出するための球センサ25が配置されている。この球センサ25及び球通過判定回路27を有して球通過判定装置7が構成されている。もちろん、ゲート24や入球口26にも球センサ25が配置されていてもよい。
図2は、この球通過判定装置7の概略構成を示すブロック図である。球センサ25は、複数の下部入球口28の各球通過経路に配置され、入球した球20の通過検出が行えるようになっている。そして、これら複数の球センサ25が球通過判定回路27に接続されている。ここで、便宜的に、複数の下部入球口28のうち2つの下部入球口28a,28bに配置された球センサをそれぞれ球センサ25a、球センサ25bとして区別し、これらについて例示的に説明する。
球通過判定回路27は、例えば、雀球機2全体の制御を行う遊技制御基板(主基板)内に統合的に実装配置されている。その主基板は、コンピュータとしての演算素子27a、記憶手段としてのメモリ27bを有し、これらが球通過判定装置7の主要部として機能するようになっている。そのメモリ27b内に、プログラム格納領域とデータ格納領域とが構成され、プログラム格納領域内には球通過判定プログラムPが記憶され、データ格納領域内には後述するサンプリング情報Sが格納されるようになっている。
球センサ25(25a,25b)は、下部入球口28(28a,28b)に入球した球20がそのセンサ近傍を通過する場合に球有り信号(オン信号)を、球20がセンサ近傍にない場合に球無し信号(オフ信号)を、検出信号(出力信号)29として出力するものである。球センサ25としては、磁界の変化を検出する近接スイッチ、投受光により球20の通過を検出する投受光センサ、球通過経路中に突出配置される検出片の進退を検出するマイクロスイッチ等の様々な公知のセンサ類・スイッチ類が適用可能である。なお、球センサ25aからの検出信号を29a、球センサ25bからの検出信号を29bとする。
図3(a),(b),(c)は、この球センサ25からの検出信号29を、球20が球センサ25を通過する様子と対比させつつ横軸を時間軸として模式的に示す図であり、図3(a)は球20が球センサ25近傍を低速で通過する場合を示し、図3(b)は球20が球センサ25近傍を高速で通過する場合を示し、図3(c)は球20が球センサ近傍を超高速で通過する場合を示している。
図3(a)に示すように、球20が上方から流下してきて球センサ25に近づき位置Xまで至ったとき、球センサ25の検出信号29はオフ信号からオン信号へと変化する。そして、球20が位置Yを通過して位置Zまで至ったとき、球センサ25の検出信号29はオン信号からオフ信号へと変化する。なお、球20の流下速度が高くなると、このオン信号の時間間隔が図3(b)に示すように短くなる。
球通過判定回路27の演算素子27aは、サンプリング情報生成手段31a、記憶実行手段31b、第1の球通過判定手段31c、第2の球通過判定手段31d、第3の球通過判定手段31e、異常判定手段31fとしての機能を発揮する。これらの各機能は、メモリ27bのプログラム格納領域内に記憶された球通過判定プログラムPからの指令に基づき演算素子27aが演算処理を行うことにより発揮される。
サンプリング情報生成手段31aは、球センサ25からの検出信号を第1の所定時間間隔(例えば、2.8msec。)で繰り返しサンプリングしてサンプリング情報Sを生成する機能を発揮する。図3(a)に示すように、サンプリング情報S(S1〜S4)は、球有り状態と球無し状態の2つの状態を指標する。検出信号29がオン信号である場合にサンプリング情報生成手段31aによってサンプリング、生成されたサンプリング情報S2,S3は球有り状態を指標し、オフ信号である場合にサンプリング情報生成手段31aによってサンプリング、生成されたサンプリング情報S1,S4は球無し状態を指標する。
この一連のサンプリング情報S1〜S4は、記憶実行手段31bによってメモリ27b内のデータ格納領域に格納される。球センサ25aからの検出信号29aに基づき一連のサンプリング情報Sa(Sa1〜Sa4)が生成され、球センサ25bからの検出信号29bに基づき一連のサンプリング情報Sb(Sb1〜Sb4)が生成されて、記憶実行手段31bによって各々メモリ27b内に格納されるようになっている。
第1の球通過判定手段31cは、サンプリング情報Sが第1の所定回数以上連続する球有り状態を指標する場合に、そのサンプリング情報Sに基づき球20が球センサ25近傍を通過したと判定する機能を発揮する。本実施の形態においては、第1の所定回数は2回に設定されている。
すなわち、図3(a)に示すように、サンプリング情報S(S1〜S4)が2回以上連続する球有り状態(S2,S3)を指標する場合に、このサンプリング情報S(S1〜S4)に基づき球20が球センサ25近傍を低速で通過したと判定する。
第2の球通過判定手段31dは、サンプリング情報S’が2回以上連続する球有り状態を指標せず、かつ、第2の所定回数以上の球有り状態を指標する場合に、そのサンプリング情報Sに基づき球20が球センサ25近傍を通過したと判定する機能を発揮する。本実施の形態においては、第2の所定回数は1回に設定されている。すなわち、図3(b)に示すように、球20が高速で球センサ25近傍を通過して検出信号29’のオン信号部分が短くなり、サンプリング情報S’が2回以上連続する球有り状態を指標しない場合に、第2の球通過判定手段31dによる球通過の判定が行われる。
図3(b)において、サンプリング情報S’(S1’〜S4’)は2回以上連続する球有り状態を指標しないが、1回以上の球有り状態(S2’)を指標している。この場合に、このサンプリング情報S’(S1’〜S4’)に基づき球20が球センサ25近傍を高速で通過したと判定する。なお、サンプリング情報S’はメモリ27b内部に格納されており、第2の球通過判定手段31dは、そのメモリ27b内のサンプリング情報S’を読み出して球通過判定を行う。
第3の球通過判定手段31eは、サンプリング情報S”が1回以上の球有り状態を指標せず、かつ、球センサ25からの検出信号29”が第2の所定時間幅以上のオン信号を指標する場合に、その検出信号29”に基づき球20が球センサ25近傍を通過したと判定する機能を発揮する。本実施の形態においては、第2の所定時間幅は2.5μsecに設定されている。すなわち、図3(c)に示すように、球20が超高速で球センサ25近傍を通過して検出信号29のオン信号部分が更に短くなり、サンプリング情報S”が1回以上の球有り状態を指標しない場合に、第3の球通過判定手段31eによる球通過の判定が行われる。
図3(c)において、サンプリング情報S”(S1”〜S4”)は球有り状態を1回も指標しないが、検出信号29”にはオン信号を指標する部分が含まれており、このオン信号部分の時間幅tが2.5μsec以上である。この場合に、この検出信号29”に基づき球20が球センサ25近傍を超高速で通過したと判定する。なお、各球センサ25(25a,25b)からの各検出信号29(29a,29b)は、ラッチ信号としてメモリ27b又はその他の記憶手段に記憶されており、第3の球通過判定手段31eは、そのラッチ信号を読み出して球通過判定を行う。
なお、この雀球機2は、内部に図示しないタイマカウンタ(計時手段)を有している。このタイマカウンタは、後述する発射レバー33によって球20が遊技盤6に向けて発射されてからの時間を計測するためのものである。そして、上記の第2の球通過判定手段31dによる球通過判定及び第3の球通過判定手段31eによる球通過判定は、このタイマカウンタによって第3の所定時間が経過した後に実行されるようになっている。
この第3の所定時間は、球発射が行われてからその球20が遊技盤6をゲージ等に衝突しつつ流下していずれかの入球口26,28に入球するまでに必要と考えられる時間、又は球20がゲージ等に衝突しつつ遊技領域6bの最下端にまで至るのに必要な時間(例えば、60sec。)に設定されている。そして、球発射から60sec(第3の所定時間)が経過するまでの間、サンプリング情報生成手段31aは、各球センサ25からの検出信号29を継続的にサンプリングしてサンプリング情報Sを生成し、そのサンプリング情報Sが2回以上連続する球有り状態を指標するか否かを第1の球通過判定手段31cが継続的に検査する。
第3の所定時間が経過してもなお、サンプリング情報Sが2回以上連続する球有り状態を指標しない場合に、メモリ27b内に格納されたサンプリング情報Sが1回以上の球有り状態を指標するか否かを第2の球通過判定手段31dが検査する。その後、サンプリング情報Sが1回も球有り状態を指標しない場合に、検出信号29が2.5μsec以上の時間幅のオン信号を指標するか否かを第3の球通過判定手段31eが検査する。
もちろん、第1の球通過判定手段31cも、第2,第3の球通過判定手段31d,31eと同様に、球発射から60secが経過した後にメモリ27b内からサンプリング情報Sを読み出して球通過判定を行ってもよい。
この雀球機2においては、1球ずつの球発射によって遊技が行われる。球発射によって1個の球20が発射され、遊技盤6上を流下していずれかの入球口26,28に入球した後に、遊技者が所定の動作(例えば、手持ち牌の中からの不要牌の選択。)を完了すれば、次の1個の球20が発射可能となる。したがって、一度に入球口26,28に複数の球20が入球したり、複数の入球口26,28の各々に一度に球20が入球することはない。
異常判定手段31fは、球発射から60secまでの間にメモリ27b内に記憶されたサンプリング情報Sa,Sbが2回以上連続する球有り状態を指標する部分を複数含む場合に異常判定する機能を発揮する。
例えば、球センサ25aからの検出信号29aに基づく一連のサンプリング情報Sa内に2回以上連続する球有り状態を指標する部分が複数含まれている場合、又は複数の球センサ25a,25bからの検出信号29a,29bに基づく一連のサンプリング情報Sa,Sb内に各々2回以上連続する球有り状態を指標する部分が例え1つずつでも含まれている場合、これを異常と判定する。
この際、図示しない報知手段に向けて異常信号を出力してもよいし、この球有り状態を指標する部分をノイズ等に起因するものと判断して無視し、球通過の判定に用いないように構成してもよい。
また、異常判定手段31fは、球発射から60secまでの間にメモリ27b内に記憶されたサンプリング情報Sa,Sbが2回以上連続する球有り状態を指標する部分を含まない場合であって、かつ、1回以上の球有り状態を指標する部分を複数含む場合に異常判定する機能を有する。
例えば、球センサ25aからの検出信号29aに基づく一連のサンプリング情報Sa内に2回以上連続する球有り状態を指標する部分は含まれていないが1回以上の球有り状態を指標する部分が複数含まれている場合、又は複数の球センサ25a,25bからの検出信号29a,29bに基づく一連のサンプリング情報Sa,Sb内に各々2回以上連続する球有り状態を指標する部分は含まれていないが1回以上の球有り状態を指標する部分が例え1つずつでも含まれている場合、これを異常と判定する。
この際、図示しない報知手段に向けて異常信号を出力してもよいし、この球有り状態を指標する部分をノイズ等に起因するものと判断して無視し、球通過の判定に用いないように構成してもよい。
更に、異常判定手段31fは、球発射から60secまでの間にメモリ27b内に記憶されたサンプリング情報Sa,Sbが1回以上の球有り状態を指標する部分を含まない場合であって、かつ、球センサ25からの検出信号29が、2.5μsec以上のオン信号を指標する部分を複数含む場合に異常判定する機能を発揮する。
例えば、球センサ25aからの検出信号29aに基づく一連のサンプリング情報Sa内に1回以上の球有り状態を指標する部分は含まれていないがその検出信号29aに2.5μsec以上のオン信号を指標する部分が複数含まれている場合、又は複数の球センサ25a,25bからの検出信号29a,29bに基づく一連のサンプリング情報Sa,Sb内に各々1回以上の球有り状態を指標する部分は含まれていないがその検出信号29a,29bに2.5μsec以上のオン信号を指標する部分が例え1つずつでも含まれている場合、これを異常と判定する。
この際、図示しない報知手段に向けて異常信号を出力してもよいし、この球有り状態を指標する部分をノイズ等に起因するものと判断して無視し、球通過の判定に用いないように構成してもよい。
異常判定手段31fは、球発射から60secまでの間に第1〜第3の球通過判定手段31c〜31eのいずれによっても球が通過したと判定されない場合にも異常判定する機能を有する。上記いずれの球通過判定手段31c〜31eによっても球通過が判定されない場合、球20が遊技盤6上で引っ掛かり、いずれの入球口26,28にも入球することができない状態であるか、又は球通過判定装置7内のいずれかが故障していると判断することができる。したがって、そのような場合に異常判定手段31fは、異常判定を行い、例えば図示しない報知手段に向けて異常信号を出力する。
機枠8は、遊技盤6を保持するための枠体であり、その中央近傍に遊技盤6を取り付けるための取付け開口が形成されている。取付け開口の周囲に遊技盤6を着脱可能に取り付けるための取付け部を有し、機枠8は遊技盤6の周囲を囲むように構成されている。その機枠8は、筐体枠4の前方に配置されてヒンジ部18において筐体枠4に揺動支持され、筐体枠4に対して前面開閉可能に揺動支持されている。
前面ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。前面ガラス10は透明平板ガラスで形成され、遊技盤6との間に球20が流下する流下空間を形成する機能、遊技者が前面ガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能を有する。
前面透明板としてはガラス素材の前面ガラス10の他に、もちろん透明アクリル等の樹脂材料が使用されてもよい。また、本実施の形態においては、前面ガラス10が装飾枠12に保持されるが、前面ガラス10が遊技盤6の前面に取り付けられて、遊技盤6とともに機枠8に保持されるように構成されていてもよい。
装飾枠12は、前面ガラス10とその周囲を囲む装飾部材36とを保持するための枠体である。その装飾枠12は、機枠8の前面側に配置されてヒンジ部18において機枠8とともに筐体枠4に揺動支持され、機枠8に対して前面開閉可能とされている。
装飾枠12の略中央部には遊技者の視認確保のために大きく開口された中央開口12aが形成され、その中央開口12aに前面ガラス10が取り付けられている。その前面ガラス10の周囲には、雀球機2を装飾するための造形・色彩・ランプ・スピーカー等が付された装飾部材36が取り付けられ、雀球機2の遊技演出に寄与している。
中央開口12aの下方には前方(遊技者側)に膨出する膨出部12bが形成され、その膨出部12bにコイン投入口13a、液晶表示部13b、操作ボタン13cが配置されている。
コイン投入口13aは遊技開始のためのコインを投入するための投入口である。コイン投入口13aに所定枚数のコインを投入すると、この雀球機2による遊技が開始可能となり、液晶表示部13bに所定個数の麻雀牌図柄が手持ち牌として配牌されて画像表示される。
遊技者が操作ボタン13cの操作により手持ち牌の中から不要牌を選択すると、発射位置に球20が1個供給されて球発射可能となる。そして、遊技者が発射レバー33を操作して球発射を行い、球20が複数の下部入球口28のうちの1つに入球すると、その下部入球口28に対応する麻雀牌図柄が液晶表示部13b上に表示され、手持ち牌に補充される。
遊技者が不要牌を選択すると、再び球20が発射位置に1個供給されて球発射が可能となる。球発射を行うと、その球20が入球した下部入球口28に対応する麻雀牌が補充される。この操作を所定回数(例えば、11回。)繰り返すまでの間に手持ち牌が所定のアガリ役になっていれば、景品としてのコインが受皿17に向けて払い出される。
次に、この球通過判定装置7による球通過判定動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、発射位置に供給された球20の球発射により、タイマカウンタが計時を開始する(S.1)。それとともに、球センサ25a,25bが球通過検出及び検出信号29a,29bの出力を開始し、その検出信号29a,29bをラッチ信号としてメモリ27b内に格納開始する(S.2)。更に、サンプリング情報生成手段31aが各検出信号29a,29bに対するサンプリングを開始し、サンプリング情報Sa,Sbの生成及びそのメモリ27bへの格納を開始する(S.3)。
サンプリング情報Sa,Sb内に、2回以上連続する球有り状態を指標する部分が含まれる場合(S.4(Y))、その部分が1つであれば(S.5(Y))、第1の球通過判定手段31cが球の通過を判定する(S.6)。その部分が複数であれば(S.5(N))、異常判定手段31fが異常判定し(S.7)、報知手段に向けて異常信号を出力する。
サンプリング情報Sa,Sb内に、2回以上連続する球有り状態を指標する部分が含まれない場合(S.4(N))、タイマカウント値が60sec経過すると(S.8(Y))、メモリ27b内へのサンプリング情報Sa,Sb及びラッチ信号としての検出信号29a,29bの格納を終了する(S.9)。続いて、第2の球通過判定手段31dが、メモリ27b内のサンプリング情報Sa,Sbを検査する(S.10)。そして、そのサンプリング情報Sa,Sb内に、1回以上の球有り状態を指標する部分が含まれる場合(S.11(Y))、その部分が1つであれば(S.12(Y))、第2の球通過判定手段31dが球の通過を判定する(S.13)。その部分が複数であれば(S.12(N))、異常判定手段31fが異常判定し(S.14)、その部分を無視する。
サンプリング情報Sa,Sb内に、1回以上の球有り状態を指標する部分が含まれない場合(S.11(N))、第3の球通過判定手段31eが、メモリ27b内にラッチ信号として格納されている検出信号29a,29bを検査する(S.15)。そして、その検出信号29a,29b内に、2.5μsec以上のオン信号を指標する部分が含まれる場合(S.16(Y))、その部分が1つであれば(S.17(Y))、第3の球通過判定手段31eが球の通過を判定する(S.18)。その部分が複数であれば(S.17(N))、異常判定手段31fが異常判定し(S.19)、その部分を無視する。
検出信号29a,29b内に、2.5μsec以上のオン信号を指標する部分が含まれない場合(S.16(N))、異常判定手段31fが異常判定し(S.20)、報知手段に向けて異常信号を出力する。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本実施の形態においては、第1〜第3の球通過判定手段31c〜31eによって、3段階の球通過判定を行っているが、もちろん2段階の球通過判定であってもよい。
すなわち、上記の球通過判定手段のうち第1の球通過判定手段31c及び第2の球通過判定手段31dのみをもって球通過判定を行ってもよい。この場合は、サンプリング情報S内に1回以上の球有り状態を指標する部分が含まれなければ異常判定手段31fが異常判定するように構成する。
また、第1の球通過判定手段31c及び第3の球通過判定手段31eのみをもって球通過判定を行ってもよい。すなわち、サンプリング情報S内に、2回以上連続する球有り状態を指標する部分が含まれない場合に、検出信号29内に2.5μsec以上のオン信号を指標する部分が含まれるか否かを検査し、そのオン信号指標部分が含まれれば球通過を判定し、オン信号指標部分が含まれなければ球非通過を判定する。