JP4910257B2 - ポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン及び感熱性粘着剤ならびに感熱性粘着シート又はラベル - Google Patents

ポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン及び感熱性粘着剤ならびに感熱性粘着シート又はラベル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン及び感熱性粘着剤ならびに感熱性粘着シート又はラベルに関し、詳しくは、常温では粘着性を示さないが、一定の転移温度以上に加熱することによって速やかにかつ可逆的に粘着性を発現するポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン及び感熱性粘着剤ならびに感熱性粘着シート又はラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
機能性高分子材料の中には、外界からの刺激、熱、光、電気、圧力などに対し、特異的もしくは選択的に応答して作業を行うことが出来る材料がある。例えば、予め分子設計によって設定した溶融温度(Tm)以上に加熱すると高分子の構造が結晶状態から非結晶状態に変化し、温度をTm以下に下げると非結晶状態から元の結晶状態に戻る高分子が挙げられる。
【0003】
上記の様な可逆的転換が可能な高分子は、転移温度の近傍で物性が大きく変化するため、例えば、Tmを境として粘着と剥離の両機能をコントロールすることが可能となり、粘着剤や接着剤として広く利用が可能である。特開2000−144086号公報、特開平9−251273号公報などには、温度活性を有する高分子として、結晶化可能な長鎖アルキル基を有する側鎖結晶性の(メタ)アクリル酸共重合体を使用した医療用接着剤や易剥離性ラベルが開示されている。
【0004】
一方、通常の粘着シートは、粘着面に剥離紙(離型紙)を被覆し、保存、流通、販売などが行われている。剥離紙は、粘着シートを物品に貼った後には不要な要素であり、省資源の点や低コスト化等の理由から、剥離紙の不要な粘着シートが求められている。更に、粘着テープにおいても裏面に剥離処理を施していない基材を使用することが出来れば、粘着テープ基材の製造工程を簡略化することが出来、しかも、低コスト化が可能になる。
【0005】
剥離紙の不要な粘着シートとしては、ディレードタック型粘着剤を塗工した感熱粘着シートが知られている。従来の感熱性ディレードタック型粘着剤は、「接着便覧」(第12版、昭和55年、高分子刊行会発行)に具体的な実例が記載されている様に、基本的には熱可塑性樹脂と常温で固体の結晶性可塑剤および粘着付与剤を含有している。熱可塑性樹脂は、粘着力・接着力の根源となるものであり、結晶性可塑剤は、常温では固体であり樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を軟化させて粘着性を発現させ、また、粘着付与剤は、粘着性を向上させる働きをする。感熱性ディレ−ドタック型粘着剤中の結晶性可塑剤は、加熱により溶融した後はゆっくりと結晶化するため、粘着性を長時間持続させる。
【0006】
固体可塑剤を使用するディレードタック型粘着剤としては、特公昭62−21835号、特開平6−57233号、特開平6−57226号などの各公報に記載のものが知られている。これらの公報には、ディレードタック型粘着剤として、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂にフタル酸ジシクロヘキシル等の固体可塑剤を混合した粘着剤が開示されている。
【0007】
また、特開2001−40311号公報には、側鎖が結晶化するポリマー成分をウレタンポリマー及び粘着性アクリルポリマーと共に水分散させた水分散型感熱性粘着剤が開示されている。しかしながら、この場合、ディレードタック性は有するが、常温においてもかなりの接着力を示すため、耐ブロッキング性に問題がある。
【0008】
また、本発明者らも、先に、特願2000−19136号として、特定の酸価と分子量を有するポリウレタン樹脂と特定のガラス転移温度の重合体を含有する感熱性粘着剤組成物を提案したが、斯かる感熱性粘着剤組成物も常温での耐ブロッキング性と加熱後の粘着性のバランスが十分とは言えない。
【0009】
更に、特開平9−143211号公報、特開平10−292024号公報などには、水性ウレタンとビニルポリマーの複合体の製造方法として、活性水素を含有しないラジカル重合性単量体中で末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得、次いで、中和し、水に分散させた後、鎖延長反応を行い、ラジカル重合性単量体を重合させる方法が開示されている。しかしながら、この様にして得られた水性ウレタン複合樹脂は、ポリウレタンの分子量が大きくなるため、十分な熱応答性が得られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、前記の従来技術の欠点を改良し、常温では非粘着性であり、一定の転移温度の近傍で急速かつ可逆的に粘着性を発現可能なポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン及び感熱性粘着剤ならびに感熱性粘着シート又はラベルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の要旨は、ポリウレタン(A)とビニル重合体(B)とを水性媒体中に分散させて成るポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンであって、ポリウレタン(A)は、結晶性ポリオールとポリイソシアネートとを必須成分として得られるウレタンプレポリマー(a1)に単官能イソシアネート又は分子中に一個の活性水素基を有する化合物(a2)を反応させて得られ且つ融解熱が50mJ/mg以上、300mJ/mg以下で、30℃以上の融点を有する結晶性ポリウレタンであり、ビニル重合体(B)はラジカル重合性単量体から得られ、そして、ポリウレタン(A)100重量部に対するビニル重合体(B)の割合は20〜400重量部であることを特徴とするポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンに存する。
【0012】
本発明の第2の要旨は、次の(1)〜(3)の各工程を順次に行なう製造法で得られるポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンであって、該エマルジョン中のポリウレタン(A)100重量部に対するビニル重合体(B)の割合は20〜400重量部であることを特徴とするポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンに存する。
【0013】
(1)活性水素を含まないラジカル重合性単量体の存在下に結晶性ポリオール、カルボキシル基含有ポリオール、ポリイソシアネート及び単官能イソシアネートを反応させて融解熱が50mJ/mg以上、300mJ/mg以下のカルボキシル基含有ポリウレタンを得る工程。
(2)ポリウレタン中のカルボキシル基を塩基性化合物にて中和してポリウレタン及びラジカル重合性単量体を水に分散させる工程。
(3)水性媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる工程。
【0016】
本発明の第の要旨は、ビニル重合体(B)のガラス転移温度(Tg)がポリウレタン(A)の融点未満である請求項1〜の何れかに記載のポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンから成ることを特徴とする感熱性粘着剤に存する。
【0017】
本発明の第の要旨は、基材表面に請求項4〜6の何れかに感熱性粘着剤を主成分とする粘着剤層を形成して成ることを特徴とする感熱性粘着シート又はラベルに存する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明するが、これに先立ち、本明細書で使用する用語について以下の様に定義する。
【0019】
(1)「(メタ)アクリル」はアクリル及び/又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」はアクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
(2)「結晶性」とは、常温(25℃)において固体であり、DSC(示差走査熱量計)測定において明確な融解ピークを示す物質を意味する。
(3)重合体の「ガラス転移温度」(以下、「Tg」という)とは、DSCで直接測定されたものか、または、以下の計算式から求められる値をいう。そして、以下の計算式中に使用されるTgのみは絶対温度(K)で表し、明細書中の他の部分において使用されるTgは摂氏温度(℃)で表す。また、計算式中の符号の意義は以下の表1に示す次の通りである。
【0020】
【数1】
1/Tg={W(a)/Tg(a)}+{W(b)/Tg(b)}+{W(c)/Tg(c)}+・・・
【0021】
【表1】
Tg :重合体のTg(K)
W(a) :重合体における単量体(a)から成る構造単位の重量分率
W(b) :重合体における単量体(b)から成る構造単位の重量分率
W(c) :重合体における単量体(c)から成る構造単位の重量分率
Tg(a):単量体(a)の単独重合体のガラス転移温度(K)
Tg(b):単量体(b)の単独重合体のガラス転移温度(K)
Tg(c):単量体(c)の単独重合体のガラス転移温度(K)
【0022】
先ず、本発明のポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン(以下、単に「エマルジョン」と略記する)について説明する。本発明のエマルジョンは、ポリウレタン(A)とビニル重合体(B)とを水性媒体中に分散させて成る。
【0023】
本発明では、ポリウレタン(A)として、結晶性ポリオールとポリイソシアネートとを必須成分として得られるウレタンプレポリマー(a1)に単官能イソシアネート又は分子中に一個の活性水素基を有する化合物(a2)を反応させて得られ且つ30℃以上の融点を有する結晶性ポリウレタンを使用する。
【0024】
通常、ポリウレタンは、両末端に水酸基またはイソシアネート基を有するプレポリマーを鎖延長反応によって分子量を大きくすることにより得られる。これに対し、本発明で使用する結晶性ポリウレタンは、鎖延長反応を行うことなく、結晶性ポリオールとポリイソシアネートとを必須成分として得られるウレタンプレポリマー(a1)の末端の官能基を単官能イソシアネート又は分子中に一個の活性水素基を有する化合物(a2)で反応させて得られる。従って、本発明で使用する結晶性ポリウレタンは、分子量が比較的小さく抑えられるため、高い結晶性を有し、熱応答性に優れる。そして、斯かる高結晶性は、後述の実施例に示す条件でDSCで測定した融解熱が通常50mJ/mg以上、好ましくは60mJ/mg以上であることによって特徴づけられる。なお、融解熱の上限は、通常300mJ/mg、好ましくは200mJ/mgである。
【0025】
本発明で使用する結晶性ポリオールとは、常温(25℃)で固体であり、DSC測定により明確な融解ピークを示すポリオールを意味する。結晶性ポリオールとしては、一分子中に水酸基を2個またはそれ以上有し、融点が30℃以上(好ましくは40℃〜120℃)のポリオールが好適である。斯かるポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等の高分子ポリオールが挙げられる。
【0026】
上記のポリエステルポリオールとしては、ジオールと二塩基酸の重縮合物から成るポリエステルが挙げられる。ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、二塩基酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。中でも、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールのエステル、セバシン酸と1,6−ヘキサンジオールのエステルが好ましい。
【0027】
上記のポリカーボネートポリオールとしては、前述のポリエステルポリオール源の低分子ポリオールの1種類以上と、ジアルキルカーボネート、ジアルキレンカーボネート又はジフェニルカーボネートとの脱アルコール反応、脱グリコール反応または脱フェノール反応から得られる。
【0028】
上記のポリオールの数平均分子量は、通常500〜10000、好ましくは1000〜5000である。上記のポリオールは、種類の異なるものを組合せて使用することが出来る。結晶性ポリウレタンの融点、粘着物性、被塗装物への密着性、塗装適性などのバランスを図るため、化学構造の異なる2種類以上を併用したり、それらの分子量や融点を適宜選択するのが好ましい。また、ポリオールの種類は、活性水素を有しないラジカル重合性単量体への溶解性やウレタン化反応の点からも選択される。
【0029】
例えば、カルボキシル基、スルフォン基などのイオン化可能な基を有するポリオールを使用した場合は、自己乳化性のポリウレタンが得られるが、斯かるポリウレタンは、上記の結晶性ポリオールと併用することが出来る。例えば、カルボキシル基含有ポリオールとしては、ジメチロールプロピオン酸、2、2−ジメチロール酢酸、2、2−ジメチロール酪酸、2、2−ジメチロールペンタン酸などのジメチロールアルカン酸、ジヒドロキシプロピオン酸、ジヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシ安息香酸などが挙げられる。特に、反応性や溶解性の点から、ジメチロールプロピオン酸または2,2−ジメチロール酪酸が好ましい。
【0030】
本発明で使用するポリイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族または脂環式のジイソシアネートがある。これらの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ブフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中では、結晶性ポリウレタンの黄変防止などの点から、脂肪族または脂環式のイソシアネートが好ましく、特にイソホロンジイソシアネートが好ましい。
【0031】
本発明で使用する単官能イソシアネートとしては、芳香族、脂肪族または脂環式の単官能イソシアネートがある。これらの中では、炭素数が8〜18のアルキル基を有する脂肪族イソシアネートが好ましく、特にオクタデシルイソシアネートが好ましい。
【0032】
本発明で使用する分子中に一個の活性水素基を有する化合物としては、例えばモノアミン又はアルコールがある。モノアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、オクタデシルアミン等が挙げられ、アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ラウリルアルコール、オクタデシルアルコール等が挙げられる。
【0033】
本発明ではビニル重合体(B)として、ラジカル重合性単量体から得られた単独重合体または共重合体を使用する。ラジカル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の含窒素不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル;パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の含フッ素不飽和単量体;(メタ)アクリロニトリル;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、イソブチレン等の共役ビニルエステルが挙げられる。
【0034】
本発明のエマルジョンにおいて、ビニル重合体(B)の割合は、ポリウレタン(A)100重量部に対し、20〜400重量部である。ビニル重合体(B)の割合が上記の範囲未満の場合は、耐ブロッキング性は良好であるが、転移温度以上に加熱しても十分な粘着性が得られず、上記の範囲を超える場合は、常温においても粘着性を示すために耐ブロッキング性が不足し、しかも、安定なエマルジョンが得られない場合がある。ビニル重合体(B)の割合は、好ましくは50〜200重量部である。
【0035】
本発明のエマルジョンは、公知の様々な方法で製造することが可能であるが、以下に記載の第1の製造法または第2の製造法で製造するのが好ましい。
【0036】
第1の製造法は次の(1)〜(3)の各工程を順次に行なう方法より成る。
【0037】
(1)活性水素を含まないラジカル重合性単量体の存在下に結晶性ポリオール、カルボキシル基含有ポリオール、ポリイソシアネート及び単官能イソシアネートを反応させてカルボキシル基含有ポリウレタンを得る工程。
(2)カルボキシル基を塩基性化合物にて中和してポリウレタン及びラジカル重合性単量体を水に分散させる工程。
(3)水性媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる工程。
【0038】
第(1)工程で使用される活性水素を含まないラジカル重合性単量体としては、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、シラノール基、1級、2級アミノ基などを含有しない不飽和単量体が挙げられる。その具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;N−ビニルピロリドン等の含窒素不飽和単量体;スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、第(1)工程においては反応溶媒として作用する。また、これらの選択は、ポリオール及びポリイソシアネートを良く溶解する系が好ましいが、これらを完全に溶解しなくても反応の進行に従って生成するポリウレタンを溶解するような系の選択も可能である。
【0039】
第(1)工程においてイソシアネートと水酸基との反応に使用される触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、2−エチルヘキソエート鉛、チタン酸−2−エチルヘキシル、2−エチルヘキソエート鉄、2−エチルヘキソエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、テトラ−n−ブチル錫、塩化第一錫、塩化第二錫、塩化鉄などが挙げられる。
【0040】
活性水素を含まないラジカル重合性単量体中での結晶性ポリオールとポリイソシアネートとの反応は、予めラジカル重合性単量体中に結晶性ポリオールを溶解もしくは分散させた後にポリイソシアネートを添加させることが好ましい。ラジカル重合性単量体中に結晶性ポリオールを溶解もしくは分散させる方法としては、室温で単に溶解もしくは分散させる方法、加熱撹拌による方法などを採用することが出来る。結晶性ポリオールの溶解もしくは分散およびその後のウレタン化などは、ラジカル重合性単量体の不要な重合を防ぐため、より低温で行なったり、乾燥空気によるパージ下および/または微量の重合禁止剤の存在下で行うことが好ましい。ウレタン化反応は、触媒の存在下、50〜100℃で1〜10時間行うのが好ましい。反応の終点はイソシアネート基含有量(NCO%)の測定により判断することが出来る。
【0041】
第(2)工程において、ポリウレタンの中和に使用される塩基性化合物としては、第3級アミンが好適である。その具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられるが、特にトリエチルアミンが好ましい。ポリウレタンとラジカル重合性単量体との溶液を中和する際、塩基性化合物の種類によっては溶液中へのなじみ易さ、水分散後の安定性が異なる場合があるため目的に応じて選択する必要がある。塩基性化合物の使用割合は、ジメチロールアルカン酸などのカルボキシル基を有する化合物の中和の場合、カルボキシル基1当量に対し、通常0.5〜1.2当量、好ましくは0.8〜1.0当量の範囲である。
【0042】
ポリウレタンとラジカル重合性単量体との溶液を水分散してエマルジョン化する方法としては、通常の撹拌機による水分散も可能であるが、安定なエマルジョンを得るため、ホモミキサー、ホモジナイザー等による高剪断力下による強制分散が好ましい。
【0043】
第(3)工程において、水分散体中でラジカル重合性単量体を重合して複合樹脂分散体を得る方法としては、公知のラジカル重合方法が採用される。この際、重合開始剤としては、水溶性開始剤および油溶性開始剤の何れもが使用できる。油溶性開始剤を使用する場合は、予めポリウレタンとラジカル重合性単量体との溶液に溶解させておくことが好ましい。
【0044】
上記の重合開始剤の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルバレロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等の有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの無機パーオキサイド化合物などが挙げられる。
【0045】
有機または無機過酸化物は、還元剤と組み合わせてレドックス系開始剤として使用することも可能である。還元剤としては、L−アスコルビン酸、L−ソルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、ロンガリット(ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラート二水塩)等が挙げられる。
【0046】
また、不飽和単量体の重合に際しては、分子量を調節する目的で公知の連鎖移動剤、例えば、オクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ターシャリードデシルメルカプタン、チオグリコール酸などの使用も可能である。
【0047】
上記の重合開始剤の使用割合は、ラジカル重合性単量体に対し、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲である。重合温度は、通常30〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲である。特にレドックス開始剤では70℃以下で十分である。
【0048】
第2の製造法は次の(1)〜(3)の各工程を順次に行なう方法より成る。
【0049】
(1)活性水素を含まない親水性有機溶媒の存在下に、結晶性ポリオール、カルボキシル基含有ポリオール、ポリイソシアネート及び単官能イソシアネートを反応させてカルボキシル基含有ポリウレタンを得る工程。
(2)ラジカル重合性単量体を添加し、カルボキシル基を塩基性化合物にて中和してポリウレタン及びラジカル重合性単量体を水に分散させる工程。
(3)水性媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる工程。
【0050】
第2の製造法は、第(1)工程において、反応溶媒として作用する活性水素を含まないラジカル重合性単量体の代わりに、活性水素を含まない親水性有機溶媒を使用し、そして、第(1)工程終了後に、反応系にラジカル重合性単量体を添加し、第(2)工程および第(3)工程を行なう点を除き、前記の第1の製造法と同じである。
【0051】
第(1)工程で使用される活性水素を含まない親水性有機溶媒としては、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、シラノール基、1級、2級アミノ基などを含有せず、当該工程で形成される結晶性ポリウレタンを溶解し、更に、水と任意に混合可能な有機溶媒であればよい。その具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;N−メチルピロリドン等の含窒素有機溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。これらの中では、N−メチルピロリドン、アセトン又はメチルエチルケトンが好ましい。活性水素を含まない親水性有機溶媒の選択は、ポリオール及びポリイソシアネートを良く溶解する系が好ましいが、これらを完全に溶解しなくても反応の進行に従って生成するポリウレタンを溶解するような系の選択も可能である。
【0052】
上記の各製造法により得られたエマルジョンは、界面活性剤を使用していないため、乾燥被膜中に残存する界面活性剤に起因する耐水性の低下が抑えられる。また、前記の第1の製造方法は、揮発性有機溶剤を含まないため、環境衛生や安全上、より好ましい方法である。
【0053】
また、本発明においては、前述の様に、界面活性剤を使用しないことが好ましいが、ポリウレタンとラジカル重合性単量体との溶液のエマルジョンの安定性、当該エマルジョンを重合して成るポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンの安定性などを改良する目的で少量の界面活性剤を併用することも可能である。
【0054】
本発明のエマルジョンの感熱性接着剤の用途においては、凝集力を高めるため、ビニル重合体(B)に(メタ)アクリル酸などの活性水素含有単量体を共重合することが好ましい。この場合、活性水素含有単量体の添加は、ウレタン化反応終了後の工程で行なう。例えば、前記の第1の製造方法の場合、第(2)工程のポリウレタンとラジカル重合性単量体との溶液中に活性水素含有単量体を添加する。そして、共重合の後、塩基による中和、水性化を行う。
【0055】
本発明のエマルジョンの固形分濃度は、感熱性粘着剤の用途の観点から、30〜70重量%であることが好ましく、40〜60重量%であることが更に好ましい。固形分濃度が30重量%未満の場合は乾燥工程に時間が掛かり過ぎ、70重量%を超える場合は製造が困難となると共にエマルジョンの粘度が高くなり過ぎて保存安定性や塗工適性に劣る。
【0056】
本発明のエマルジョンは、離型紙や基材裏面の離型処理が不要な感熱性ディレードタック型粘着剤組成物として有用なだけでなく、塗料、コーティング剤、接着剤などとして広く利用できる。
【0057】
次に、本発明の感熱性粘着剤について説明する。本発明の感熱性粘着剤は、ビニル重合体(B)のガラス転移温度(Tg)がポリウレタン(A)の融点未満である前記のエマルジョンから成る。ビニル重合体(B)のTgは、通常20℃〜−60℃、好ましくは0℃〜−50℃である。ビニル重合体(B)のTgが高すぎる場合は加熱後に十分な粘着性が得られず、Tgが低すぎる場合は耐ブロッキング性が低下することがある。
【0058】
本発明の感熱性粘着剤には、粘着力の向上および常温における耐ブロッキング性の改善のため、粘着付与剤(C)を含有させるのが好ましい。
【0059】
粘着付与剤としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノ−ル樹脂、テルペン−フェノ−ル樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリト−ル等とのエステル、樹脂酸ダイマ−等)が挙げられる。ただし、粘着力の向上だけでなく、常温での耐ブロッキング性の向上のためには、以下に述べる様な比較的軟化点の高い樹脂の方が好ましい。
【0060】
粘着付与剤(C)の軟化点は80℃〜160℃であることが好ましい。粘着付与剤(C)の軟化点が160℃より高いと貼り付け時の粘着性発現のための加熱温度が高くなりすぎるため、基材の熱変形、着色等の問題が起こったり、樹脂との相溶性が悪く充分な粘着力が得られない場合がある。また、粘着付与剤(C)の軟化点が80℃未満であると常温で粘着性が発現してしまう可能性があり、また、加熱貼り付け時後の凝集力が低い等の問題もある。本発明においては、軟化点が100℃〜140℃のエマルジョン型の粘着付与剤が好適に使用される。
【0061】
軟化点80℃〜160℃の粘着付与剤(C)の商品としては、「YSポリエスターT−120」、「T−130」、「T−145」(以上ヤスハラケミカル(株)製)等のテルペンフェノール樹脂、「エスクリスタルA−100」、「A−120」(以上新日鉄化学(株)製)等のクマロンインデン樹脂、「ニカノールHP−100」(三菱ガス化学(株)製)等のキシレン樹脂、「ペンタリンC−J」、「ダイマレックス」(理化ハーキュレス(株)製)、「ペンセルC」、「ペンセルD−125」、「D−135」(荒川化学工業(株)製)等の重合ロジンエステル、「スーパーエステルA−100」、「A−115」、「A−125」(以上荒川化学工業(株)製)等のロジンエステル、「タマノル135」、「145」(以上荒川化学工業(株)製)等のロジン変性フェノール樹脂などが挙げられる。これらをアルカリにより中和または乳化剤を添加してエマルジョンとして使用すればよい。また、既にエマルジョン化されている粘着付与剤を使用してもよい。この様な、粘着付与剤としては、「スーパーエステルE−720」、「E−730−55」、「E−625」、「E−650」、「タマノルE−100」(荒川化学工業(株)製)、「D−188」(理化ハーキュレス(株)製)、「SK−130D」(ハリマ化成(株)製)等が挙げられる。これらは、2種以上組み合わせて使用することも可能である。
【0062】
粘着付与剤(C)の使用割合は、エマルジョン中のポリウレタン(A)とビニル重合体(B)との合計量100重量部に対し、通常5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部である。粘着付与剤(C)の使用割合が上記の範囲未満の場合は粘着付与剤(C)の効果が十分に発揮されず、上記の範囲を超える場合は粘着物性のバランスが悪くなる上にコスト的にも不利である。
【0063】
また、本発明の感熱性粘着剤には、更なる耐ブロッキング性の改善のため、固体可塑剤(D)を含有させるのが好ましい。
【0064】
固体可塑剤(D)としては、フタル酸ジフェニル(融点65℃)、フタル酸ジシクロヘキシル(融点65℃)、フタル酸ジヒドロアビエチル(融点65℃)、イソフタル酸ジメチル(融点66℃)、イソフタル酸ジ(2−フェノキシエチル)(融点77℃)、o/p−トルエンスルホンアミド(融点118℃)、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド(融点86℃)、二m−トルイル酸−1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン(融点97℃)、安息香酸スクロース(融点98℃)、二安息香酸エチレングリコール(融点70℃)、二安息香酸−1,4−シクロヘキサンジメタノール(融点118℃)、三安息香酸トリメチロールエタン(融点73℃)、三安息香酸トリメチロールプロパン(融点88℃)、四安息香酸ペンタエリトリット(融点95℃)、八酢酸スクロース(融点89℃)等、融点が60〜120℃(好ましくは80℃〜100℃)の可塑剤のエマルジョンが好適である。固体可塑剤(D)の融点が60℃未満の場合は耐ブロッキング性に劣り、120℃を超える場合は加熱活性化され難いという問題がある。
【0065】
固体可塑剤(D)は、加熱活性化時に融点以上で融解し熱可塑性樹脂を可塑化するため、感熱性粘着剤に粘着性を与えるが、粘着性の持続時間は固体可塑剤(D)の種類によって異なる。固体可塑剤(D)は単独で使用してもよいし、複数を併用してもよい。固体可塑剤(D)は、エマルジョン中のポリウレタン(A)とビニル重合体(B)との合計量100重量部に対し、通常10〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。固体可塑剤(D)の使用割合が上記の範囲未満の場合は、耐ブロッキング性が十分に得られず、上記の範囲を超える場合は粘着物性のバランスが悪くなる上にコスト的にも不利である。
【0066】
本発明の感熱性粘着剤に使用される固体可塑剤(D)は、エマルジョンに配合して感熱性粘着剤用塗液とする際、予め、水分散液としておくのがよい。水分散液とする方法としては、固体可塑剤(D)と分散剤と水を混合して、ボールミル、サンドミル、サンドグラインダー等の分散機により適宜処理する方法が挙げられる。また、固体可塑剤(D)の平均粒子径は、上記の分散機に使用するボールやビーズの粒径、分散時間、分散剤の種類の調節でコントロールすることが出来る。固体可塑剤(D)の粒子径(体積基準での50%平均粒子径)は、通常1〜20μm、好ましくは2〜10μmである。粒子径が1μm未満の場合は耐ブロッキング性が低下し、粒子径が20μmを超える場合は、瞬時の加熱で活性化し難くなり、また、静置安定性が低下して固体可塑剤(D)の沈降が起こる。
【0067】
本発明のエマルジョン及び感熱性粘着剤は、その用途に応じ、一般的な粘着剤に通常使用される消泡剤、界面活性剤、防カビ剤、香料、中和剤、増粘剤、レベリング調整剤、凍結防止剤、発泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、補強剤、充てん剤、顔料、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗ブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、可塑剤、滑剤、有機溶剤、着色剤などの1種または2種以上を含有してもよい。
【0068】
次に、本発明の感熱性粘着シート又はラベルについて説明する。本発明の感熱性粘着シート又はラベルは、基材表面に上記の感熱性粘着剤を主成分とする粘着剤層を形成して成ることを特徴とする。そして、本発明の感熱性粘着シート又はラベルは、加熱処理前においては粘着力が極めて低い。従って、この状態では剥離紙や基材裏面の剥離処理などの様な粘着剤層に対する剥離処理を行わなくても商品としてそのまま取り扱うことが出来る。本発明の感熱性粘着シート又はラベルは、一定温度以上の加熱処理を行うことによって初めて粘着力を発現する。
【0069】
基材の種類は、感熱性粘着シート又はラベルの加熱処理温度に耐え得る材質であれば特に制限されず用途などに応じて適当なものを使用すればよい。例えば、布、紙、皮革、木材、金属、ガラス、各種プラスチック等から成るフィルム、シート、板、発泡プラスチックシート等などが挙げられる。基材の厚さは、通常10μm〜1mm、好ましくは30μm〜100μmである。上記のプラスチックとしては、ポリエステル、ポリアミド、塩化ビニル系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等が挙げられる。このうち、特に好ましいものは、紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムである。また、基材の形状は、長尺体、所定の寸法に切断した基材(例えば方形、円形、楕円形、その他の形状に予め切断した基材)等の何れであってもよい。
【0070】
粘着剤層の厚さは、用途などに応じて適宜調節することが出来るが、通常1〜200μm、好ましくは5〜50μmである。斯かる厚さにより、加熱処理後において粘着剤層に良好な粘着性を発現させることが可能である。粘着剤層の厚さが余りに薄い場合は良好な接着力が得らず、余りに厚い場合は、粘着剤の乾燥に時間が掛かる上、コスト的にも不利である。
【0071】
本発明の感熱性粘着シート又はラベルは、基材の一方または両方の面に本発明の感熱性粘着剤組成物を塗布した後に適当な方法で乾燥する方法によって製造することが出来る。上記の塗布方法としては、特に制限されず、例えば、ロールコーター塗布、バーコーター塗布、ナイフコーター塗布、スプレー塗布、流延塗布、ドクターブレード塗布、ハケ塗り等の任意の方法を採用することが出来る。また、粘着剤組成物として固体可塑剤(D)含有する場合、基材上に塗布した粘着剤組成物の乾燥に当たっては、最終的に得られる粘着シートにおいてその粘着剤剤層が常温で粘着性を発現しないような温度以下で乾燥させることが必要である。通常は、固体可塑剤(D)の融点以下、好ましくは融点から20℃以上低い温度で乾燥させることが必要である。
【0072】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の各例において、特に断らない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。また、本明細書においてアクリル系重合体のTgを算出するために使用した、各単量体の単独重合体のTg値を表2に示す。また、物性測定の方法は以下に記載の通りである。
【0073】
【表2】
Figure 0004910257
【0074】
(1)分子量:
GPCにより測定し、ポリスチレン換算の分子量で表記した。
【0075】
(2)DSCの測定条件:
使用機器 :セイコー電子工業(株)製「SSC5200熱分析システム DSC220C」
試料の前処理:エマルジョン試料を80℃にて1晩乾燥して測定に供した。
測定温度 :−100〜200℃
昇温速度 :10℃/分
【0076】
(3)結晶性ポリウレタンの融解熱:
上記(2)の条件で測定された融解熱から、ポリウレタン−アクリル重合体複合樹脂中にのポリウレタン含有量より、ポリウレタンの溶解熱を算出した。
【0077】
[1]ポリウレタン−アクリル重合体複合樹脂エマルジョンの製造:
製造例1
温度計、攪拌装置およ還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ヘキサメチレンアジペート(融点54℃、水酸基価56.5mgKOH/g)59.6重量部、ジメチロールプロピオン酸9.4重量部、オクタデシルイソシアネート29.5重量部、エチルアクリレート109.6重量部及びハイドロキノン0.1重量部を加え、内温50℃とし、イソホロンジイソシアネート11.1重量部およびジブチル錫ジラウリレート0.1重量部を加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてポリウレタン溶液を製造した。得られたポリウレタンの酸価は36mgKOH/gであり、数平均分子量は2200であった。
【0078】
反応終了後、70℃にてトリエチルアミン7.2重量部を加えてポリウレタン中のカルボキシル基を中和した。これに蒸留水411重量部を40℃で30分かけて滴下した。次いで、n−ブチルアクリレート109.6重量部を添加して乳白色のエマルジョンを得た。このエマルジョンを50℃に保温し、この温度で7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液16.8重量部と1%アスコルビン酸水溶液58.3重量部からなるレドックス系重合開始剤を添加し、ビニルモノマー(エチルアクリレートとn−ブチルアクリレート)の重合を開始した。発熱終了後、更に80℃に昇温して2時間維持することにより、ポリウレタンとビニル重合体を含むエマルジョンを得た。このエマルジョンは、不揮発分39.7%、粘度50mPa・s(25℃)であった。また、DSCによる固形分のガラス転移温度は−40.8℃、融点は48.3℃であった。
【0079】
製造例2
温度計、攪拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、へキサメチレンセバケート(融点70℃、水酸基価22.8mgKOH/g)49.2重量部、ジメチロールプロピオン酸12.1重量部、オクタデシルイソシアネート29.5重量部、エチルアクリレート101.9重量部およびハイドロキノン0.1重量部を加え、内温50℃とし、イソホロンジイソシアネート11.1重量部およびジブチル錫ジラウリレート0.1重量部を加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてポリウレタン溶液を製造した。得られたポリウレタンの酸価は50mgKOH/gであり、数平均分子量は2000であった。
【0080】
反応終了後、70℃にてトリエチルアミン9.3重量部を加えてポリウレタン中のカルボキシル基を中和した。これに蒸留水271重量部を40℃で30分かけて滴下して乳白色のエマルジョンを得た。このエマルジョンを50℃に保温し、この温度で7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液7.9重量部と1%アスコルビン酸水溶液27.1重量部からなるレドックス系重合開始剤を添加し、ビニルモノマー(エチルアクリレート)の重合を開始した。発熱終了後、更に80℃に昇温して2時間維持することによリ、ポリウレタンとビニル重合体を含むエマルジョンを得た。このエマルジョンは、不揮発分40%、粘度780mPa・s(25℃)であった。また、DSCによる固形分のガラス転移温度は−22.3℃、融点は62.2℃であった。
【0081】
製造例3
温度計、攪拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ヘキサメチレンアジペート(融点54℃、水酸基価56.5mgKOH/g、製造例1と同一のポリオール)59.6重量部、ジメチロールプロピオン酸9.4重量部、エチルアクリレート109.6重量部およびハイドロキノン0.1重量部を加え、内温50℃とし、イソホロンジイソシアネート11.1重量部およびジブチル錫ジラウリレート0.1重量部を加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてポリウレタン溶液を製造した。得られたポリウレタンの酸価は49mgKOH/gであり、数平均分子量は1600であった。
【0082】
反応終了後、70℃にてトリエチルアミン7.2重量部を加えてウレタン中のカルボキシル基を中和した。これに蒸留水411重量部を40℃で滴下したところ、凝集物が発生してエマルジョンが得られなかった。
【0083】
製造例4
温度計、攪拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、メチルペンタンジオールアジペート(非結晶性ポリオール・室温で液状、水酸基価55.7mgKOH/g)60.4重量部、ジメチロールプロピオン酸9.4重量部、オクタデシルイソシアネート29.5重量部、エチルアクリレート110.4重量部およびハイドロキノン0.1重量部を加え、内温50℃とし、イソホロンジイソシアネート11.1重量部およびジブチル錫ジラウリレート0.1重量部を加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてポリウレタン溶液を製造した。得られたポリウレタンの酸価は36mgKOH/gであり、数平均分子量は2200であった。
【0084】
反応終了後、70℃にてトリエチルアミン7.2量部を加えてウレタン中のカルボキシル基を中和した。これに蒸留水286重量部を40℃で30分かけて滴下して乳白色のエマルジョンを得た。このエマルジョンを50℃に保温し、この温度で7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液8.5重量部と1%アスコルビン酸水溶液29.3重量部からなるレドックス系重合開始剤を添加し、ビニルモノマー(エチルアクリレート)の重合を開始した。発熱終了後、更に80℃に昇温して2時間維持することによって、ポリウレタンとビニル重合体を含むエマルジョンを得た。
【0085】
このエマルジョンは不揮発分41%、粘度18mPa・s(25℃)であった。DSCによる固形分のガラス転移温度は−23.3℃であり、融点は42.3℃であったが非常にブロードな融解ピークであった。
【0086】
表3に製造例1〜4の結果を纏めて示す。
【0087】
【表3】
Figure 0004910257
【0088】
[2]固体可塑剤のエマルジョンの調製:
固体可塑剤として三安息香酸トリメチロールプロパン(TMPTBZ)(融点88℃)100部、分散剤としてアクリル系高分子分散剤40部(25%水溶液)及び水を均一に混合して濃度を50%とし、固体可塑剤エマルジョンAを調整した。分散はボールミルを使用し、エマルジョン中の固形分の平均粒子径は4.12μm(メジアン径)であった。なお、平均粒子径の測定は、粒度分布測定装置(SALD−2000・島津製作所製)を使用して行なった。同様にして、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)100部を使用し、固体可塑剤エマルジョンBを調整した。このエマルジョンの固形分の平均粒子径は2.9μmであった。
【0089】
[3]感熱性粘着剤の調製:
(実施例1〜5及び比較例1〜2)
上記の製造例1〜4により得られたポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン(成分A・B)及び粘着付与樹脂エマルジョン(成分C)、固体可塑剤エマルジョン(成分D)を下記の表5及び表6に示す固形分比で混合し、水性エマルジョン型の感熱性粘着剤を調製した。
【0090】
[4]感熱性粘着剤の評価:
上記の実施例1〜5および比較例1〜2により得られた感熱性粘着剤を使用して以下に記載の方法で粘着シートを作成した。すなわち、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基材とし、このコロナ処理面に、バーコーター(No.10)を使用して、乾燥後の塗膜の厚みが7μm程度となるように感熱性粘着剤を塗布し、40℃にて乾燥し、粘着シートを作成した。この粘着シートを幅25mmに裁断した試験片(以下、「加熱処理前試験片」という)について各種の評価を実施した。結果を後記の表5及び表6に記載した。
【0091】
(1)耐ブロッキング性:
加熱前試験片の粘着剤層と試験片の未塗工面を重ね合わせ、0.1kg/cm2の荷重をかけ40℃にて1日保存後、手で剥離し、ブロッキングの発生状況を以下の基準で評価した。全く抵抗無く剥離できるものを「5」とし、ブロッキングして完全に接着しているものを「1」として5段階で評価した。「3」以上であれば合格とした。
【0092】
(2)加熱時タック:
加熱前試験片を80℃で3秒間加熱した後、粘着剤面を指で触れ表面のタックを以下の表4の基準で評価した。
【0093】
【表4】
○:十分なタックが発現している。
△:タック発現しているが弱い。
×:タックが感じられない。
【0094】
(3)加熱前粘着力:
加熱処理前試験片について、JIS Z 0237に規定する180度ひきはがし法に準じて粘着力を測定した。すなわち、温度23℃、湿度60%の条件下において、試験板であるPET板に上記試験片を貼り、2Kgのゴムローラーを一往復して圧着した。圧着後に、300mm/minの引張速度で、試験板に対する180度ひきはがし粘着力(単位:g/25mm)を測定した。
【0095】
(4)加熱後粘着力:
加熱処理前試験片に対して90℃で15秒間の加熱処理を行った後、加熱前接着力の場合と同様にして温度23℃湿度60%の雰囲気下にて試験片の、JIS
Z 0237に規定する180度ひきはがし法に準じて粘着力を測定した。
【0096】
【表5】
Figure 0004910257
【0097】
【表6】
Figure 0004910257
【0098】
【発明の効果】
本発明のポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンは加熱前においては実質的に非粘着性である一方、ポリウレタンの融点以上に加熱することにより優れた粘着力を発揮することが出来る。斯かるエマルジョンは、実施例からも分かる様に、感熱性ディレードタック型粘着剤として使用した場合に、耐ブロッキング性と加熱後の粘着物性のバランスに優れている。また、エマルジョンは、感熱性ディレードタック型粘着剤の他にも、樹脂の熱応答性を利用し、接着剤、各種コーティング剤として広く利用可能である。

Claims (7)

  1. ポリウレタン(A)とビニル重合体(B)とを水性媒体中に分散させて成るポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンであって、ポリウレタン(A)は、結晶性ポリオールとポリイソシアネートとを必須成分として得られるウレタンプレポリマー(a1)に単官能イソシアネート又は分子中に一個の活性水素基を有する化合物(a2)を反応させて得られ且つ融解熱が50mJ/mg以上、300mJ/mg以下で、30℃以上の融点を有する結晶性ポリウレタンであり、ビニル重合体(B)はラジカル重合性単量体から得られ、そして、ポリウレタン(A)100重量部に対するビニル重合体(B)の割合は20〜400重量部であることを特徴とするポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン。
  2. 結晶性ポリウレタンの数平均分子量が1000〜30000である請求項1に記載のポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン。
  3. 次の(1)〜(3)の各工程を順次に行なう製造法で得られるポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンであって、該エマルジョン中のポリウレタン(A)100重量部に対するビニル重合体(B)の割合は20〜400重量部であることを特徴とするポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョン。
    (1)活性水素を含まないラジカル重合性単量体の存在下に結晶性ポリオール、カルボキシル基含有ポリオール、ポリイソシアネート及び単官能イソシアネートを反応させて融解熱が50mJ/mg以上、300mJ/mg以下のカルボキシル基含有ポリウレタンを得る工程。
    (2)ポリウレタン中のカルボキシル基を塩基性化合物にて中和してポリウレタン及びラジカル重合性単量体を水に分散させる工程。
    (3)水性媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる工程。
  4. ビニル重合体(B)のガラス転移温度(Tg)がポリウレタン(A)の融点未満である請求項1〜の何れかに記載のポリウレタン−ビニル重合体複合樹脂エマルジョンから成ることを特徴とする感熱性粘着剤。
  5. 更に、軟化点が80℃〜160℃の粘着付与剤(C)を含有する請求項に記載の感熱性粘着剤。
  6. 更に、融点が60℃〜120℃の固体可塑剤(D)を含有する請求項又はに記載の感熱性粘着剤。
  7. 基材表面に請求項の何れかに記載の感熱性粘着剤を主成分とする粘着剤層を形成して成ることを特徴とする感熱性粘着シート又はラベル。
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