JP4909320B2 - 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物に関する。さらに詳しくは、耐熱性に優れるシール材を提供することができる膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物に関する。
従来、血液処理器、浄水器、水処理装置等を構成する膜モジュールのシール材用に用いられるポリウレタン樹脂形成性組成物としては、イソシアネート成分とポリオール成分からなるものは公知である。特に、ヒマシ油系ポリオールとポリイソシアネートとの反応で得られるイソシアネート基末端プレポリマーからなるイソシアネート成分とヒマシ油系ポリオールおよびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンの混合物からなるポリオール成分からなる該組成物等が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来のポリウレタン系シール材は機械物性の温度依存性が大きく、高温で機械物性が低下し耐熱性に劣るという欠点がある。このため、例えば血液処理機器のオートクレーブ滅菌時、あるいは浄水器で熱水ろ過を行う際に、接着固定部で剥離が起こる等の問題があった。この問題を解決するため、ポリテトラメチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネートから得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーをポリテトラメチレングリコールとヒマシ油系ポリオールからなる硬化剤で硬化させる方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開昭53−61695号公報 特開平7−47239号公報
しかしながらポリテトラメチレングリコールを主体とした該シール材は、依然として耐熱性が十分であるとは言い難い。
前述のような背景から、血液処理器、浄水器、水処理装置の性能向上のため、耐熱性に十分優れるポリウレタン系シール材が切望されている。
本発明の目的は、耐熱性に優れるシール材を提供することができる膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物を提供することにある。
本発明者は上記問題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、合成高分子(c)からなる樹脂微粒子(C)を含有するポリウレタン樹脂形成性組成物であって、前記樹脂微粒子(C)がポリオール(b1)中でビニルモノマーを重合させて得られるポリマーポリオール中に含有されるものであることを特徴とする膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物;該組成物を硬化してなる膜モジュール用のシール材;該シール材を用いてなる膜モジュールである。
本発明のポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化してなる膜モジュールのシール材は、耐熱性に優れるという効果を奏する。
本発明の膜モジュールのシール材用ウレタン樹脂形成性組成物は、合成高分子(c)からなる樹脂微粒子(C)を含有することを特徴とする。
本発明の膜モジュールのシール材用ウレタン樹脂形成性組成物は、イソシアネート成分(A)およびポリオール成分(B)の2成分からなることが好ましく、(A)あるいは(B)のいずれかに、あるいは両方に、合成高分子の微粒子を含むポリオール(b)が一構成成分として用いられる。なお、本ウレタン樹脂形成性組成物は、室温では反応しない、あるいは反応の非常に遅いイソシアネート成分とポリオール成分を組み合わせる、あるいはイソシアネート成分としてイソシアネート基をメチルエチルケトンオキシム等のブロック化剤でブロック化したブロック化イソシアネートを使用する等で、1成分とすることもできる。
本発明における合成高分子の微粒子を含むポリオール(b)とは、水酸基を2個以上有するポリオール(b1)中に合成高分子(c)からなる樹脂微粒子(C)が分散されているものである。
樹脂微粒子(C)の粒径は、粘度と安定性の観点から、0.01〜50μm、好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.1〜1μmである。
本発明においてポリオール(b1)としては、水酸基価20〜1,850(好ましくは40〜1,400)、官能基数2〜8(好ましくは2〜6)のポリオール、例えば低分子ポリオール、ポリエーテルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオール、ポリエステルポリオールが挙げられる。
低分子ポリオールとしては、C2〜24のポリオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール(以下それぞれEG、DEG、PG、1,4−BD、1,6−HD、NPG、GR、TMP、PEと略記)、水添ビスフェノールA、ヘキサントリオール、ソルビトール、シュークローズおよびこれらの2種以上の混合物)などが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、上記低分子ポリオールの1種または2種以上のアルキレンオキシド(以下AOと略記)[C2〜12、例えばエチレンオキシド(以下EOと略記)、プロピレンオキシド(以下POと略記)、ブチレンオキシドおよびこれらの2種以上の併用]付加物およびAOの開環重合物が挙げられ、具体的にはポリエチレングリコール(以下PEGと略記)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)、ポリテトラメチレングリコール(以下PTMGと略記)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールのMnは、好ましくは200〜8,000、さらに好ましくは400〜6,000である。
ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオールとしては、例えばヒマシ油、水添ヒマシ油および上記低分子ポリオールまたはポリエーテルポリオールとヒマシ油あるいは水添ヒマシ油とのエステル交換反応あるいはヒマシ油脂肪酸または水添ヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得られるエステル等が挙げられる。
ヒマシ油脂肪酸エステルポリオールのMnは、好ましくは300〜4,000、さらに好ましくは500〜3,000である。
ポリエステルポリオールとしては、ポリカルボン酸[脂肪族飽和または不飽和ポリカルボン酸(C2〜40、例えばアジピン酸、アゼライン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、二量化リノール酸)、芳香族ポリカルボン酸(C8〜15、例えばフタル酸、イソフタル酸)等]と、ポリオール(前記の低分子ポリオールおよび/またはポリエーテルポリオール)とから形成される線状または分岐状ポリエステルポリオール;ポリラクトンポリオール[例えば前記低分子ポリオール(2〜3価)の1種または2種以上を開始剤としてこれに(置換)カプロラクトン(C6〜10、例えばε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトン)を触媒(有機金属化合物、金属キレート化合物、脂肪酸金属アシル化物等)の存在下に付加重合させたポリエステルポリオール(例えばポリカプロラクトンポリオール)];末端にカルボキシル基および/またはOH基を有するポリエステルにAO(EO、PO等)を付加重合させて得られるポリエーテルエステルポリオール;ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールのMnは、好ましくは150〜4,000、さらに好ましくは200〜2,000である。
これらのポリオールのうち、粘度の観点から、ポリエーテルポリオールおよびヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオールが好ましい。
本発明における合成高分子(c)とは、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアルキルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン・アクリロニトリル共重合物など、炭素−炭素2重結合を有する単量体1つ以上の重合反応によって得られる高分子、ポリエチレンテレフタレート、6,6−ナイロン、フェノール樹脂等の重縮合反応によって得られる高分子、あるいはポリウレタン樹脂等の重付加反応によって得られる高分子が挙げられる。これらの高分子のうち、ポリオール中で合成可能なことから、炭素−炭素2重結合を有する単量体1つ以上の重合によって得られる高分子が好ましい。
合成高分子の微粒子を含むポリオール(b)の製造法としては、分散剤の存在下あるいは非存在下に、ポリオール中で、単量体を重合し高分子を合成する方法、あるいは合成高分子を溶剤に溶解した溶液をポリオールに加え必要により脱溶剤する方法などが挙げられる。また、ポリオール中でエチレン性不飽和化合物を重合して得られる重合体組成物や混合物は、一般にポリマーポリオールと称され、市販されている。この市販のポリマーポリオールをそのまま(b)として用いることもできる。
(b)中の合成高分子の量は、通常10〜80%、耐熱性と粘度の観点から、好ましくは20〜70%、特に好ましくは25〜60%である。
本発明のイソシアネート成分(A)は、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート(以下PIと略記)、または該ポリイソシアネートと1分子中に活性水素を2個以上のポリオールとの反応によるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーのいずれかから、あるいは両者の併用からなる。
PIとしては、1分子中にイソシアネート基を2個〜3個またはそれ以上有する化合物であり、該PIとしては、例えば、炭素数(以下Cと略記)(イソシアネート基中の炭素原子を除く炭素原子の数、以下同じ)2〜18の脂肪族PI、C4〜15の脂環式PI、C6〜20の芳香族PI、C8〜15の芳香脂肪族PI、これらのPIのイソシアネート基の一部または全部を、イソシアヌレート、ビュレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトンイミン、カルボジイミド、オキサゾリドン、アミドまたはイミド変性してなる化合物、およびこれらの混合物が挙げられる。
脂肪族PIとしては、例えば、ジイソシアネート(以下DIと略記)[エチレンDI、テトラメチレンDI、ヘキサメチレンDI、ドデカメチレンDI、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンDI、リジンDI、2,6−DIメチルカプロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネート等]、トリイソシアネート(以下TIと略記)[1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等]が挙げられる。
脂環式PIとしては、例えば、DI[イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと略記)、ジシクロヘキシルメタンDI(水添MDI)、シクロヘキシレンDI、メチルシクロヘキシレンDI、ビス(2−イソシアネートエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート等]が挙げられる。
芳香族PIとしては、例えば、DI[2,4−および/または2,6−トルエンジイソシアネート(以下TDIと略記)、4,4′−、2,4′−および/または2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略記)、ナフタレンジイソシアネート(以下NDIと略記)等]、TI3個以上のイソシアネート基を有するもの[ベンゼン環を3個以上有するポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等]が挙げられる。
芳香脂肪族PIとしては、例えば、DI[キシリレンジイソシアネート(以下XDIと略記)、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(以下TMXDIと略記)、DIエチルベンゼン等]が挙げられる。
これらのPIのうち、反応性の観点から好ましいのは芳香族PIおよびその変性体、さらに好ましいのはMDIおよびその変性体である。
本発明におけるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを構成するポリオールとしては、前記の(b1)および、(b1)中に合成高分子(c)の微粒子が分散されたポリオール(b)が挙げられる。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーはPIとポリイソシアネートを、イソシアネート基とOH基の当量比(NCO/OH)で通常1.1/1〜100/1、で反応させることにより得られる。
上記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの製造方法としては特に限定されないが、ポリイソシアネートと1分子中に活性水素を2個以上のポリオールとを反応容器中、窒素雰囲気下で反応させる公知の方法が挙げられる。
プレポリマー化反応における反応温度は通常30〜140℃、反応性の観点および副反応防止の観点から好ましくは60〜120℃である。また、反応は通常無溶剤下で行うが、必要によりイソシアネート基に不活性な溶剤[例えば芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)およびこれらの2種以上の混合物]の存在下で行い、後にこれらの溶剤を蒸留により除いてもよい。
本発明におけるポリオール成分(B)としては、前記のポリオール(b1)、合成高分子の微粒子を含むポリオール(b)、アミンポリオールおよびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
上記アミンポリオールとしては、[ポリ(n=2〜6)]アルキレンポリ(n=2〜6)アミン(C2〜20)のAO付加物[C10以上かつMn2,000以下、例えばN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン];N,N−ジアルキル(アルキル基はC1〜3)(ポリ)アルキレン(アルキレン基はC2〜3)ポリアミンのAO付加物(例えばN,N−ジメチルプロピレンジアミンのPO付加物);N−アミノアルキル(C2〜3)イミダゾールのAO付加物(例えば特願平10−156664号公報に記載のもの);ポリアルカノールアミン(C4〜12、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン)等が挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂形成性組成物におけるイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)との反応におけるNCO/OH当量比は、未反応物低減の観点から好ましくは0.5/1〜2/1、さらに好ましくは0.7/1〜1.5/1、とくに好ましくは0.8/1〜1.2/1である。
本発明の膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分(A)およびポリオール成分(B)を使用時に各々所定量計量後、スタティックミキサーまたはメカニカルミキサー等で混合、反応させることにより製造することができる。
上記混合、反応させて流動性がなくなるまでの時間(ポットライフ)は通常3〜300分であり、完全硬化には室温(20〜30℃)で12〜240時間の養生を要する。ここにおいてポリウレタン樹脂の硬度に変化が認められなくなった時点を完全硬化(反応終点)とする。なお、ポリウレタン樹脂の実使用上は必ずしも完全硬化させる必要はないが、後述する硬度範囲となるまでは養生を要する。また、養生温度を高く(例えば40〜60℃)することにより養生時間を短縮することも可能である。
上記(A)および(B)からなる混合液(組成物)の粘度(注型前の粘度)は、通常50〜30,000mPa・s、硬化性および成形性の観点から好ましくは100〜20,000mPa・s、さらに好ましくは200〜1,500mPa・sである。
(A)と(B)とを反応させて得られる硬化後のポリウレタン樹脂の硬度(ショアーD:瞬間値)は通常10〜100、シール材として具備すべき機械強度および切断性(後述する、ポリウレタン樹脂で結束された中空糸膜の切断性)の観点から好ましくは20〜80である。
本発明の膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物は、中空糸型血液処理器および中空糸型水処理器等のシール材として特に好適に使用される。
本発明の組成物を膜モジュールのシール材に適用する場合の具体的使用法の一例を下記に示す。
まず、イソシアネート成分(A)およびポリオール成分(B)を個別に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。該(A)および(B)を所定量計量して撹拌混合後、遠心成型法により中空糸をセットした円筒容器に注入し、中空糸を容器に固定する。該遠心成型法の例は特公昭57−58963号公報等に記載されている。
中空糸の素材としては一般に、セルロース、アクリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリスルホン等が使用される。上記容器としては一般に、ポリカーボネート製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用される。該二液混合液は注入から3〜300分後には流動性がなくなり、膜モジュールを容器(成型機)から取り出すことができる。ついで室温(20〜30℃)〜60℃で養生を行い硬化させた後、該ポリウレタン樹脂で結束された中空糸膜を回転式カッター等で切断して中空糸膜端部の開口部を得る。開口部に蓋部材を装着し膜モジュールとする。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
<樹脂微粒子(C)の体積平均粒径の測定>
試料をメタノール中に分散してレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製 LA−750)で測定した。
製造例1
特開2008−13761の記載に従って、分散剤(D1−1)を合成した。具体的には、温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ポンプ、減圧装置、ジムロート、窒素流入および流出口を備えた1L容の四口フラスコに、グリセリンにPOを付加し、次いでEOを付加させた、EO含量(オキシエチレン鎖の含量)20%、水酸基当量1650のポリオール(a−1)225部を入れ、攪拌下140℃に加熱し、次いで、滴下ポンプにより、(a−1)675部、スチレン30部、アクリロニトリル30部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)12部の混合物を4時間かけて連続的に滴下して分散剤(D1−1)を合成した。
製造例2
特開2008−13761の記載に従って、ポリマーポリオール組成物(F−1)を合成した。具体的には、温度調節器、攪拌翼、原料供給ポンプを備えた3L容の半回分式重合槽に(a−1)557.8部を入れ、攪拌下125℃に加熱し、次いで、原料供給ポンプにより、アリルアルコールにPOを付加させた水酸基価301のポリオール19.5部、スチレン112.2部、アクリロニトリル168.3部、分散剤(D1−1)112.2部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 1.2部の混合物を連続的に注入し、ポリマーポリオールを合成した。未反応単量体は、攪拌下125℃で減圧度20〜30mmHgにて3時間ストリッピングし除去し、ポリマーポリオール組成物(F-1)を得た。(F−1)の水酸基価は23.5であった。また、(F−1)中に含有される樹脂微粒子(C)の体積平均粒径は0.4μmであった。
製造例3
温度調節器、攪拌翼、窒素流入および流出口を備えた1L容の四口フラスコに、製造例2で得たポリマーポリオール組成物(F−1)450部とN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン50部を加え、室温で1時間攪拌し、ポリオール成分(B−1)を得た。(B−1)の水酸基価は98.0、粘度は3,800mPa・s/25℃であった。
製造例4
製造例3と同様の反応容器に、スチレンを主体としたポリマーをポリエーテルポリオールに分散したポリマーポリオール(商品名「アルティフロー FS−7005」、三洋化成(株)製,水酸基価=34.5、粘度=3,900mPa・s/25℃)450部およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン50部を加え、室温で1時間攪拌し、ポリオール成分(B−2)を得た。(B−2)の水酸基価は108、粘度は4,100mPa・s/25℃であった。(B−2)は、市販のポリマーポリオールをポリオール(b)として使用し、ポリオール成分(B)の構成の一部とした例である。なお、アルティフローFS−7005中に含有される樹脂微粒子(C)の体積平均粒径は0.5μmであった。
製造例5
製造例3と同様の反応容器に、精製ヒマシ油(商品名「ひまし油SL」、伊藤製油(株)製、水酸基価=161)446部およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン54部を加え、室温で1時間攪拌し、ポリオール成分(B−3)を得た。(B−3)の水酸基価は226、粘度は920mPa・s/25℃であった。
製造例6
製造例3と同様の反応容器に、PTMG(商品名「PTMG1000」、三菱化学(株)製、水酸基価112)400部、1,4−ブタンジオール80部、および精製ヒマシ油(商品名「ひまし油SL」、伊藤製油(株)製、水酸基価=161)30部を加え、室温で1時間攪拌し、ポリオール成分(B−4)を得た。(B−4)の水酸基価は195、粘度は1,010mPa・s/25℃であった。
製造例7
温度調節器、攪拌翼、窒素流入および流出口を備えた1L容の四口フラスコに、390部の精製ヒマシ油(商品名「ひまし油SL」、伊藤製油(株)製、水酸基価=161)と470部の4,4’−MDI(商品名「ミリオネートMT」、日本ポリウレタン(株)製)を加え(NCO/OH当量比=3.36/1)、攪拌下、60℃で3時間反応させ、NCO含量9.7%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを合成した。
攪拌翼、窒素流入および流出口を備えた1L容の四口フラスコに上記ウレタンプレポリマー430部およびカルボジイミド変性MDI(商品名「ルプラネートMM-103」、BASF INOAC ポリウレタン(株)製、NCO%=29.5)70部を加え、室温で1時間攪拌し、イソシアネート成分(A−1)を得た。(A−1)のNCO含量は15.2%、粘度は4,700mPa・s/25℃であった。
製造例8
製造例3と同様の反応容器に、製造例2で得たポリマーポリオール組成物(F−1)150部、精製ひまし油200部、および4,4’−MDI 650部を加え(NCO/OH当量比=8.17/1)、攪拌下、60℃で3時間反応させ、NCO含量19.1%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得、これをそのままイソイアネート成分(A−3)とした。(A−3)の粘度は4,900mPa・s/25℃であった。
製造例9
製造例3と同様の反応容器に、4,4’−MDI333.3部とPTMG(商品名「PTMG1000」、三菱化学(株)製、水酸基価112)222.2部を仕込み(NCO/OH当量比=6/1)、窒素気流下、撹拌しながら70〜80℃で4時間反応させ、NCO含量16.8%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得、これをそのままイソシアネート成分(A−4)とした。(A−4)の粘度は2,900mPa・s/25℃であった。
実施例1〜5、比較例1〜2
表1に示す配合組成で実施例1〜5、比較例1〜2の各ポリウレタン樹脂形成性組成物を得た。ここで、(A−2)としてカルボジイミド変性MDI(商品名「ルプラネートMM−103,BASF INOAC ポリウレタン(株)製、NCO%=29.5)をそのまま使用した。
上記得られた組成物について下記の性能評価方法に従って評価した。結果を表1に示す。
<性能評価方法>
(1)硬化物の硬度
イソシアネート成分(A)と、ポリオール成分(B)を25℃でそれぞれ減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)した。表1の配合組成で合計100部を秤り取り、30秒間回転式プロペラ羽根付き撹拌機(回転数300rpm)で撹拌混合した。該混合液を遠心機[(株)コクサン製、H103N型]で3,500rpm、30秒間遠心脱泡し、150mlのポリプロピレン製容器(口径65mm、高さ70mm)に移した。50℃の恒温槽で48時間養生後容器から硬化樹脂を取り出し試験試料とし、0℃、25℃、80℃で硬度ショアーD(10秒値)[ショアーD硬度計、高分子計器(株)製]〕を測定した。具体的には、試験試料を測定温度に温調した恒温槽に5時間以上静置し、硬度を測定した。
(2)硬化物の引張強度
上記(1)と同様にして遠心脱泡液を得た。該脱泡液をタテ74mm、ヨコ104mm、高さ23mmのポリスチレン製容器に、高さが2mmになるように入れ、50℃の恒温槽で48時間養生後、JIS K7312(熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験法)に規定されている3号形ダンベルに打ち抜き、引張試験用の試験片(4枚)とした。引張試験機[(株)島津製作所製]を使用して23℃、引張速度50mm/分で引張試験を行い、引張強度を測定した。試験は4枚の試験片について行い、得られた中間値2点の平均値を測定値とした。
(3)接着力
上記(1)と同様にして遠心脱泡液を得た。該脱泡液を、塗布し2枚のポリカーボネート標準試験板[長さ100mm幅25mm厚さ2mm、日本テストピース(株)製]を張り合わせる。この際重ね長さ12.5mmとし、スペーサーを使用し混合液の厚さを0.2mmとする。該貼り合わせた標準試験板を50℃の恒温槽で48時間養生し試験片とした。 恒温槽付き引張試験機[(株)島津製作所製]を用い、23℃および80℃で引張試験を行い、接着力を測定した。試験は5枚の試験片で行い、その平均値を測定値とした。なお、試験片は試験温度の温調した恒温槽で5時間以上静置後、引張試験を行った。
(6)膜モジュールの熱サイクル試験
上記(1)と同様にして撹拌混合液を得た。該混合液120gを、ポリスルホン中空糸を10,000本装填した、膜モジュール用ポリカーボネート円筒容器(内径40mm、長さ300mm)に投入し、遠心成型機を用いて成型した。成型して20分後にポリカーボネート円筒容器入り成型品を成型機から取り出し、50℃で48時間養生後、端部を回転式カッターで切断し、蓋部材を装着して試験用膜モジュールとした。該試験用膜モジュールは30本作成した。
作成した該モジュールを0℃の恒温槽に24時間、その後120℃の恒温槽に24時間静置する。該冷熱の繰り返しを10サイクル行った後、ポリカーボネート円筒容器とシール材との間に剥離がないか観察した。
Figure 0004909320
表1の結果から、本発明のポリウレタン樹脂形成性組成物(実施例1〜5)を硬化させてなるポリウレタン樹脂は、硬度の温度変化が少なく、低温だけでなく高温でも優れた接着力およびシール材に適した機械物性を有し、該樹脂からなる膜モジュールは熱サイクル試験結果も良好であることがわかった。
本発明の膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物は、耐熱性に優れた膜モジュールのシール材を提供できることから、中空糸型膜モジュールからなる中空糸型血液処理器および浄水器等に幅広く適用することができ、極めて有用である。

Claims (7)

  1. 合成高分子(c)からなる樹脂微粒子(C)を含有するポリウレタン樹脂形成性組成物であって、前記樹脂微粒子(C)がポリオール(b1)中でビニルモノマーを重合させて得られるポリマーポリオール中に含有されるものであることを特徴とする膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
  2. イソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)の2液からなるポリウレタン樹脂形成性組成物であって、樹脂微粒子(C)をイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)の少なくとも一方に含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 樹脂微粒子(C)をポリオール成分(B)中に含有する請求項2に記載の組成物。
  4. ポリオール(b1)がポリエーテルポリオールである請求項に記載の組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物を硬化してなる膜モジュール用のシール材。
  6. 請求項に記載のシール材を用いてなる膜モジュール。
  7. 膜モジュールが中空糸膜モジュールである請求項に記載の膜モジュール。
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