JP4905980B2 - 抗菌性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、表面に4級アンモニウム塩からなるビニル重合体をグラフト化した抗菌性に優れたフィルムに関する。
近年、鳥インフルエンザ問題やSARS問題などが深刻化し、人々の健康や衛生性への関心が高まりつつある。そのような中、抗菌加工されたプラスチック製品への需要が高まっている。
中でも、消費者の清潔志向に応じるため、或いは食品や医療用具の汚染防止等に抗菌性を付与した抗菌性フィルムが使用されるようになってきた。抗菌性フィルムの用途は、人が身に付ける衣装、靴材類をはじめ、人が手に触れる日用雑貨類、若しくは食品、医療用具の包装材、或いは医療機関で使用される備品類にまで広範囲に及び、フィルムに抗菌性を付与することが必須の要件であるかのようになってきている。従来の抗菌性フィルムは、その殆どがポリ塩化ビニル(PVC)製である。ところで、このところ、資材の再利用や環境の保護或いは汚染防止に関する気運が高まるに連れて、大量の可塑化剤を含み、焼却処理の際に問題を有すPVC製フィルムの代替品が模索されているのが現状である。
ポリオレフィン樹脂の抗菌フィルムとしては、特開2002-060564、特開2003-341713、特開平11-189657の如く、低分子の抗菌剤を添加する例、特開2003-291281のように高分子抗菌性物質を添加する系、特開平11-181109のごとく無機担持抗菌剤を添加する系が散見されるが、抗菌剤を添加しても樹脂中での凝集やブリードアウトによる抗菌性能の不足が問題であり、抗菌剤を大量に添加するとポリオレフィンの各種物性を低下させることが問題となる。

特開2002-060564号公報 特開2003-341713号公報 特開平11-189657号公報 特開2003-291281号公報 特開平11-181109号公報
本発明の目的は、優れた抗菌性と親水性を兼ね備え、その性能の持続性に優れ、且つ環境に優しい抗菌性フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、抗菌剤を樹脂に添加するという従来の手法と異なり、抗菌性重合体セグメントを表面に導入するという全く新しいコンセプトによる抗菌フィルムに関するものである。すなわち、フィルム表面に特定の方法で4級アンモニウム塩をグラフト化することで、フィルムの機械物性を損なうことなく、抗菌性と親水性を兼ね備え、その性能の持続性に優れたフィルムが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、4級アンモニウム塩を有すビニル重合体が表面にグラフト化されている抗菌性フィルムである。
本発明のフィルムは抗菌性、親水性に優れしかも長時間使用してもその抗菌効果が失われないという優れた効果を有するものであり、工業的に極めて価値がある。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のフィルムは、4級アンモニウム塩構造(A)を有する重合体セグメント(B)がフィルム表面に直接結合している。
4級アンモニウム塩構造(A)
本発明における4級アンモニウム塩構造(A)は、下記一般式(1)または、一般式(2)の構造で表される。
式中、R及びRは同一の、互いに独立に、水素原子または炭素数1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基(アルキル基およびアルケニル基など)であり、Rは炭素数1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基(アルキル基およびアルケニル基など)、または、炭素数2〜10のヒドロキシルアルキル基を表す。
直鎖の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基などが挙げられ、分岐の炭化水素基としては、イソプロピル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。
これらのうち、好ましいのは炭素数が1〜14、さらに炭素数1〜8、特に炭素数1または2、最も好ましいのはメチル基である。
長期的な抗菌性の発現の観点より、RとRは、どちらか一方、あるいは両方が、水素原子以外でないことが好ましい。
とRは同一であっても異なっていてもよい。
ヒドロキシルアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシイソプロピル基、6−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
X-はハロゲンイオン、ハロゲン化アルキルイオン、アルキルカルボキシレートイオン、ニトロキシドイオン、アルキルスルフェートイオン、スルホネートイオン、ホスフェートイオンまたはアルキルフォスフェートイオンであり、Y-は、カルボキシレートイオン基、ニトロキシドイオン基、アルキルスルフェートイオン基、スルホネートイオン基、ホスフェートイオン基またはアルキルフォスフェートイオン基が挙げられる。
X-または、Y-は、一般式(1)または一般式(2)中のアンモニウムカチオンと安定な塩を形成していることが重要であり、X-または、Y-がアルキル基を有する場合は、そのアルキル基が、R,RまたはRと共有結合していても良い。
重合体セグメント(B)
本発明の重合体セグメント(B)は先述の4級アンモニウム塩構造(A)が導入されている。ここで言う重合体セグメントとは、炭素-炭素2重結合を有すビニルモノマーの付加重合体であるから、4級アンモニウム塩構造(A)は、重合体セグメント(B)の側鎖に導入されている構造を有す。
4級アンモニウム塩構造(A)はビニルモノマー単位の全ての側鎖に導入されていても構わないが、4級アンモニウム塩構造(A)を含まないビニルモノマーと共重合されていても良い。この場合、十分な抗菌性能及び親水性を発現させるには、全モノマー単位中に10モル%以上100モル%以下、好ましくは、50モル%以上100モル%以下の組成で、4級アンモニウム塩構造(A)が側鎖に有するモノマー単位が共重合されている構造が挙げられる。
4級アンモニウム塩構造(A)を有するビニルモノマーは、先に示した一般式(1)または一般式(2)の構造を有すビニルモノマーであれば特に限定されるものではないが、製造上利用しやすいもの、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチリル等の4級アンモニウム塩誘導体が好ましく用いられる。
例えば、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(メタクロイルコリンクロリド)、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルスルホン酸塩、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、1−メチル−2−ビニルピリジニウムトリフレート、1−メチル−2−ビニルピリジニウムクロリド、1−メチル−4−ビニルピリジニウムクロリド、1−メチル−4−ビニルピリジニウムブロミド、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートのアルキルリン酸塩、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートのカルボン酸塩、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートのスルホン酸塩、アシッドホスホオキシエチルメタクリレートのアルキルアミン塩が例示される。
重合体セグメント(B)の分子量は、通常200〜1000000g/molの範囲で、2000〜1000000g/molの範囲であることが好ましく挙げられる。重合体セグメント(B)は、一部または全体的に架橋構造を有していも構わないが、その場合分子量に制限はない。分子量が短い場合、長期的な使用により重合体セグメント(B)がフィルム内部に埋没してしまい、抗菌性不良の原因となる。
フィルム表面での重合体セグメント(B)に由来する膜厚は特に制限はないが、水分や有機溶剤等を除いた時の平均膜圧として、1nm以上、好ましくは10nm以上あることが好ましい。膜圧は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、断面を切削・染色したサンプルを測定することにより直接評価が可能である。
重合体セグメント(B)は、少なくともその一方のポリマー末端において、基材となるフィルム表面に共有結合で化学的に結合している。この共有結合様式について、当該重合体セグメント(B)はフィルム表面に存在するフィルムの構成樹脂由来のいずれの基と直接共有結合で結合していてもよいが、フィルム表面を被覆する重合体セグメント(B)の抗菌性能を損なわない程度の短いスペーサー連結部(好ましくは、重合体セグメント(B)の重量に対し5重量%未満)を介して結合していてもよい。スペーサー連結部の構造に特に制限はないが、炭素数1〜20の炭化水素基が好ましく挙げられる。
フィルム
本発明の抗菌性フィルムの基材として用いられるフィルムとしては、汎用の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂からなるフィルムを用いることができる。フィルムの原料となる樹脂は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル、ポリアミドなどの樹脂を挙げることができる。この中でもポリオレフィン樹脂が好ましく挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、炭素数4以上のα−オレフィン、環状オレフィン、共役ジエン、非共役ジエンなどの単独重合体または共重合体が挙げられる。フィルムの原料となる樹脂としては、2種類以上の樹脂の組成物を用いることもできる。
これらの樹脂を、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムなどにすることによって、本発明の抗菌性フィルムの基材として用いることができる。
本発明の抗菌性フィルムは、単層のフィルムであっても良く、多層のフィルムであってもよい。多層のフィルムの場合は、少なくとも抗菌性が必要とされる面を構成する層が、本発明にかかる抗菌性付与の処理を行ったものであればよい。
本発明の抗菌性フィルムの基材として用いられるフィルムを形成する原料樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、従来公知の耐熱安定剤、耐候安定剤、各種安定剤、酸化防止剤、分散剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤等が挙げられる。
抗菌性フィルムの製造方法
次に、本発明の抗菌性フィルムの製造方法について説明する。
本発明の抗菌性フィルムの製造方法としては、基材となるフィルム表面上に、4級アンモニウム塩構造(A)を有するビニルモノマーをグラフト重合させる製造方法が挙げられる。
この場合、4級アンモニウム塩構造(A)を有するビニルモノマーを直接グラフト重合(または共重合)させる手法のほかに、4級アンモニウム塩構造(A)を含有しないビニルモノマーをグラフト重合させた後に、官能基変換等により、4級アンモニウム塩構造(A)を導入する手法がある。製造方法の選択にあたっては、グラフト重合速度や4級アンモニウム塩構造の生成させやすさ等を勘案して、適切な製造方法を選択するのがよい。
グラフト重合の手法には、有機過酸化物等のラジカル発生剤を作用させる方法、あるいは、X線照射、ガンマ線照射、電子線照射、マイクロ派、紫外線照射等を経由するグラフト化手法が知られており、これらの手法によって本発明の重合体セグメント(B)を生成させることも可能である。
しかしながら、これらの手法では、(1)フィルム表面の分解反応等が進行する、あるいは、グラフト化していないビニルモノマーホモ重合体が生成してしまう。(2)グラフト化された重合体セグメントをフィルム表面に高密度化させたり、高分子量化させることが難しい。(3)設備コストが大きい。等の問題点を有する場合がある。
このような、問題点を解決する製造法として、制御ラジカル重合の適用が挙げられる。制御ラジカル重合とは、従来の過酸化物添加系によるフリーラジカル重合技術と異なり、重合系中のラジカル濃度を低く抑えることで、停止反応や連鎖移動反応などの副反応を抑えたラジカル重合技術である。本方法によれば、しばしば重合がリビング重合様に進行することから、高分子かつ挟分子量分布のセグメントを得ることが可能である。
本発明に適用される好ましい制御ラジカル重合法として、Trend Polym. Sci., (1996), 4, 456 に開示されているように、ニトロキシドを有する基を結合し熱的な開裂によりラカルを発生させモノマーを重合させる方法(NMRP: nitroxide-Mediated Radical Polymerization)、原子移動ラジカル重合(ATRP:Atom Transfer Radical Polymerization)と呼ばれる方法、すなわち、Science,(1996),272,866、Chem. Rev., 101, 2921 (2001)、WO96/30421号公報、WO97/18247号公報、WO98/01480号公報、WO98/40415号公報、WO00/156795号公報、あるいは澤本ら、Chem. Rev., 101, 3689 (2001)、特開平8-41117号公報、特開平9-208616号公報、特開2000-264914号公報、特開2001-316410号公報、特開2002-80523号公報、特開2004-307872号公報で開示されているような、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてラジカル重合性単量体をラジカル重合する方法、あるいは、可逆的付加−開裂連鎖移動重合(RAFT :Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer)と呼ばれる重合法が挙げられる。
ラジカル重合重合開始基の導入方法の容易さ、及び選択できるモノマー種の豊富さから、原子移動ラジカル重合法は、本発明に係る重合体セグメント(B)を導入するために有力な制御ラジカル重合法である。
以下、更に具体的に、原子移動ラジカル重合法を用いた製造法を説明する。
Science,(1996),272,866等に示されるように、原子移動ラジカル重合の開始構造としては、ハロゲン原子が結合している基が必要であり、中でも、結合したハロゲン原子の結合解離エネルギーが低い構造が好ましい。
例えば、3級炭素原子に結合したハロゲン原子、ビニル基やビニリデン基、フェニル基などの不飽和炭素―炭素結合に隣接する炭素原子に結合したハロゲン原子、あるいは、カルボニル基、シアノ基、スルホニル基等の共役性基に直接または隣接する原子に結合したハロゲン原子が導入された構造などが好ましい構造として挙げられる。
このような、原子移動ラジカル重合開始能を有すハロゲン原子をフィルム表面に導入する方法としては、官能基変換法や直接ハロゲン化法などが有効である。
官能基変換法とは、水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、ビニル基、シリル基等の官能基がフィルム表面に存在する場合好ましく適用される。官能基部位を原子移動ラジカル開始剤構造に変換する方法、例えば、公開特許公報(特開2004-131620号公報)の如く、水酸基含有ポリオレフィンを2−ブロモイソ酪酸ブロミドの様な低分子化合物で修飾する方法により原子移動ラジカル重合開始能を有す表面ハロゲン化フィルムを得る手法である。
一方、直接ハロゲン化法とは、ハロゲン化剤をフィルム表面に直接作用させ、炭素-ハロゲン結合を有すハロゲン化ポリオレフィンを得る方法である。
使用するハロゲン化剤や導入されたハロゲン原子の種類については特に限定されるものではないが、原子移動ラジカル開始骨格の安定性と開始効率のバランスより臭素原子を導入された臭素化ポリオレフィンが好ましい。
このような観点より、直接ハロゲン化法によるハロゲン化ポリオレフィンを製造するにあたって、ハロゲン化剤として好ましくは、臭素(ブロミン)やN-ブロモスクシンイミド(NBS)が挙げられる。
例えば臭素化について、G. A. Russelらによる、J. Am. Chem. Soc., 77, 4025 (1955)に開示されているような、臭素を光照射下で反応させることによってアルケンを臭素化させる光臭素化反応や、P. R. Schneinerらによる、Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 37, 1895 (1998)に開示されているような、50%NaOH水溶液と四臭化炭素の存在下に溶媒中で加熱還流することで、環状アルキルを臭素化する方法、M. C. Fordらによる、J. Chem. Soc., 2240 (1952)に開示されているN−ブロモコハク酸イミドをアゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤を用いてラジカル反応でアルキル末端を臭素化する方法等により、原子移動ラジカル重合開始能を有す表面ブロモ化フィルムを得ることが可能となる。
得られたハロゲン化フィルムを、原子移動ラジカル重合に用いる。フィルム表面におけるハロゲン原子の存在は、X線光電子分光測定、等の分光学的手法により確認することが可能である。
原子移動ラジカル重合は、上記により得られたハロゲン化フィルム存在下、ビニルモノマー及び触媒成分と接触させることにより行われる。
この時溶媒を用いることも可能であるが、使用できる溶媒としては、重合反応を阻害せず、かつ、重合温度にてハロゲン化フィルムを変質させないものが好ましい。例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカヒドロナフタレンのような脂環族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およびテトラクロルエチレン等の塩素化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチルおよびジメチルフタレート等のエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ-n-アミルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒等をあげることができる。また、水を溶媒とすることもできる。これらの溶媒は、単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
重合温度は、原子移動ラジカル重合開始基が導入されたハロゲン化フィルムが変質しない温度でかつラジカル重合反応が進行する温度であれば任意に設定できる。所望する重合体の重合度、使用するラジカル重合開始剤および溶媒の種類や量によって一様ではないが、通常、-50℃〜150℃、好ましくは0℃〜80℃であり、更に好ましくは0℃〜50℃である。重合反応は場合によって減圧、常圧または加圧の何れでも実施できる。反応実施後は、触媒残査、未反応モノマー、溶媒を取り除くために既知のあらゆる精製・乾燥方法を用いても良い。
また、フィルムがロールシート状であれば、上述の臭素化及び重合工程を連続的に実施することが好ましい。
得られたフィルム表面に重合体セグメント(B)が導入されたことは、イオンクロマト法、装置、電子線マイクロアナライザー、又は赤外分光光度計等の分光学的手法により確認することが可能である。
用途
本発明の抗菌性フィルムは、各種フィルム用途に使用することができる。より具体的には、包装用フィルム、レトルトフィルム、ラミネートフィルム、シュリンクフィルム、保護フィルムなどの用途を挙げることができる。
[調製例1]
[ポリプロピレンフィルムの臭素化]
ポリプロピレン製2軸延伸フィルム((株)プライムポリマー社製ポリプロピレンF113GをGM社製小型シート成形機(TS-300-200)を使用し、樹脂温度:230℃、チルロール温度:50℃、引取速度:1.0m/分にて厚さ500μmのシートを作成した後、ブルックナー社製延伸機(KARO IV)を使用し、予熱温度:153℃、予熱時間:60秒、延伸倍率:5(MD)×7(TD)<逐次2軸延伸>、延伸速度:6m/分にて延伸し厚さ40μmの2軸延伸フィルム)を窒素置換された内容積1000mLのガラス製容器に入れ、臭素0.2mLを容器の底に封入した。約5分間後、臭素が完全に蒸気化した後、300W白熱電球をフィルムより15cmの距離から垂直に光照射した。10分後、系内に存在する未反応の臭素蒸気を窒素ガスにより置換した後、フィルムを取り出した。X線光電子分光法による表面解析の結果、表面に存在する原子に対して12.8atom%の臭素原子がフィルム表面にグラフト化された臭素化OPPフィルム(B−1)が得られた。
(調製例2)
[TPXフィルムの臭素化]
メチルペンテンコポリマー(TPX)フィルム(オピュラン:三井化学(株)社製)を窒素置換された内容積1000mLのガラス製容器に入れ、臭素0.2mLを容器に封入した。約5分間後、臭素が完全に蒸気化した後、光照射した。10分後、系内に存在する未反応の臭素蒸気を窒素ガスにより置換しフィルムを取り出した。X線光電子分光法による表面解析の結果、10.5atom%の臭素原子がフィルム表面にグラフト化された臭素化TPXフィルム(B−2)が得られた。
(調製例3)
[COCフィルムの臭素化]
環状オレフィンコポリマー(COC)(アペルAPL6011T,三井化学(株)社製)のプレスフィルム(フィルム厚:120μm)を窒素置換された内容積1000mLのガラス製容器に入れ、臭素0.1mLを容器に封入した。約5分間後、臭素が完全に蒸気化した後、光照射した。10分後、系内に存在する未反応の臭素蒸気を窒素ガスにより置換しフィルムを取り出した。X線光電子分光法による表面解析の結果、8.0atom%の臭素原子がフィルム表面にグラフト化された臭素化COCフィルム(B−3)が得られた。
[製造例1]
脱酸素処理されたエタノールとメタクロイルコリンクロリド(80%水溶液:東京化成社製)が38/62(体積比)で導入されたガラス容器に製造例1で得られた臭素化OPPフィルム(B−1)を完全に浸漬させた。そこに、臭化銅(I)とN,N,N’、N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミンの1:2(モル比)のエタノール調製液([CuBr]=0.8M))を、臭化銅(I)濃度が2.5mMとなるように添加し、60℃で1時間保持した。フィルムを取り出し、メタノールに浸漬洗浄を2回繰り返し、減圧乾燥(80℃、10時間)させることで表面にメタクロイルコリンクロリド重合体が導入されたポリプロピレンフィルム(F−1)が得られた。
F-1の表面付近の断面をTEM観察したところ、表面にメタクロイルコリンクロリド重合体の層と推測される約60〜80nmの厚みの染色領域が観察された(図1)。
[製造例2]
臭素化フィルムとして、調製例2で得られた臭素化TPXフィルム(B-2)を用いる以外は製造例1と同様な方法で表面の重合を行い、表面にメタクロイルコリンクロリド重合体が導入されたTPXフィルム(F−2)が得られた。
[製造例3]
臭素化フィルムとして、調製例3で得られた臭素化COCフィルム(B-3)を用いる以外は製造例1と同様な方法で表面の重合を行い、表面にメタクロイルコリンクロリド重合体が導入されたCOCフィルム(F−3)が得られた。
[製造例4]
重合モノマーとして、メタクロイルコリンクロリドの代わりに、2−(ジメチルアミノエチル)メタクリレートを用いた以外は、製造例1と同様な方法で操作を行い、表面に3級アミンのビニル重合体が導入されたポリプロピレンフィルムが得られた。更に、このフィルムをトリフルオロメタンスルホン酸が5wt%入ったトルエン溶液に室温で10分間浸漬させ取り出し乾燥させた。表面に4級アンモニウム塩(トリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム塩)のビニル重合体が導入されたポリプロピレンフィルム(F−4)が得られた。
[製造例5]
重合モノマーとして、メタクロイルコリンクロリドの代わりに、2−(ジメチルアミノエチル)メタクリレートを用いた以外は、製造例2と同様な方法で操作を行い、表面に3級アミンのビニル重合体が導入されたTPXフィルムが得られた。更に、このフィルムをトリフルオロメタンスルホン酸が5wt%入ったトルエン溶液に室温で10分間浸漬させ取り出し乾燥させた。表面に4級アンモニウム塩(トリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム塩)のビニル重合体が導入されたTPXフィルム(F−5)が得られた。
[製造例6]
重合モノマーとして、メタクロイルコリンクロリドの代わりに、2−(ジメチルアミノエチル)メタクリレートを用いた以外は、製造例3と同様な方法で操作を行い、表面に3級アミンのビニル重合体が導入されたCOCフィルムが得られた。更に、このフィルムをトリフルオロメタンスルホン酸が5wt%入ったトルエン溶液に室温で10分間浸漬させ取り出し乾燥させた。表面に4級アンモニウム塩(トリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム塩)のビニル重合体が導入されたCOCフィルム(F−6)が得られた。

表1に、製造例1〜6にて得られたフィルムの構造を示した。
[フィルムの抗菌性の評価例]
製造例にて得られたフィルム検体(F-1〜F-6)及び比較として未処理のポリプロピレンフィルムを、5cm×5cmの大きさに切断し試料とした。試料の抗菌力試験をJIS Z 2801:2000「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」5.2 プラスチック製品などの試験方法を参考にして、抗菌力試験を行った。試験菌として、大腸菌(Escherichia coli NBRC 3972)、及び黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus subsp. aureus NBRC 12732)の2菌種を評価した。
表2の如く、本発明の4級アンモニウム塩を有すビニル重合体が表面にグラフト化されている抗菌性フィルムは、試験菌接種35℃、24時間後にほとんど生菌が観察されないことから、抗菌性能を有することが明らかとなった。また、一週間水道水に浸漬したフィルムも、抗菌性の低下は観察されず、表面に抗菌性を有する4級アンモニウム塩が導入されたビニル重合体が固定化している特長を反映し、長期的な抗菌性の保持が可能であることを示している。
[フィルムの親水性]
本発明に係るフィルムは、4級アンモニウム塩導入重合体が表面に濃縮されているため、抗菌性とともに高い親水性を有する。蒸留水の水接触角測定により、F-1〜F-3の親水性を評価した。
(水接触角測定方法)
各サンプルシートの接触角は以下の条件で測定した。
試験機: 協和界面科学製 CA−Sミクロ2型
試験数: 各、n=5
試験液: 和光純薬工業製 高速液体クロマトグラフ用純水
測定温度: 23℃
相対湿度: 50%
試験数の平均値をとり、接触角とした。
未処理フィルムに対し、きわめて高い親水性を示した。本発明のフィルムは、抗菌性のみならず、表面を高親水化していることが明らかである。
抗菌性・親水性に優れしかも長時間使用してもその抗菌効果が失われないという優れた効果を有するものであり、包装用フィルム、レトルトフィルム、ラミネートフィルム、シュリンクフィルム、保護フィルムなどの用途として好適である。

ポリプロピレンフィルム(F−1)のフィルム表面の断面TEM写真である。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩構造(A)を有するビニルモノマーを、ハロゲン化剤としての臭素をフィルム表面に直接作用させ、炭素−臭素結合を有するハロゲン化ポリオレフィンフィルム表面上にて原子移動ラジカル重合法によって重合させることによって重合体セグメント(B)を形成することを特徴とする、4級アンモニウム塩構造(A)を有する重合体セグメント(B)がフィルム表面に直接結合している抗菌性フィルムの製造方法。
    (式中、R 及びR は同一の、互いに独立に、水素原子または炭素数1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、R は炭素数1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、または、炭素数2〜10のヒドロキシルアルキル基であり、X - はハロゲンイオン、ハロゲン化アルキルイオン、アルキルカルボキシレートイオン、ニトロキシドイオン、アルキルスルフェートイオン、スルホネートイオン、ホスフェートイオンまたはアルキルフォスフェートイオンであり、Y - は、カルボキシレートイオン基、ニトロキシドイオン基、アルキルスルフェートイオン基、スルホネートイオン基、ホスフェートイオン基またはアルキルフォスフェートイオン基である)
  2. 4級アンモニウム塩構造(A)を有するビニルモノマーと、4級アンモニウム塩構造(A)を有しないビニルモノマーとを、フィルム表面上にて共重合させることによって重合体セグメント(B)を形成することを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性フィルムの製造方法。
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