JP4905185B2 - 熱電モジュール - Google Patents
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Description
(1)実施例1の熱電モジュール
本実施例1の熱電モジュール10は、図1に示すように、上基板11および下基板12と、これらの間で電気的に直列接続された多数のペルチェ素子(熱電素子)13とからなる。そして、この熱電モジュール10の吸熱側(この場合は上基板11となる)に半導体レーザモジュール30が配設されて、半導体レーザモジュール30内に設置された半導体レーザ素子(図示せず)を温度制御(この場合は冷却することとなる)することが可能となる。なお、下基板12の下部に接して多数の放熱フィンを備えたヒートシンクを配設するとともに、この真下に電動ファンを配置するようにすると、一層、放熱性(廃熱性)が良好となって好ましい。この場合、ヒートシンクとしては熱伝導性が良好なアルミニウムあるいはアルミニウム合金により形成するのが望ましい。
ついで、上述のように構成される熱電モジュール10に半導体レーザモジュール30を組み付ける方法を図3に基づいて以下に説明する。
この場合、まず、ステムパッケージのベース部31に形成された取付台(図示せず)に半導体レーザー(LD)とフォトダイオード(PD)などが配置、固定され、ベース部31のキャップ取付部にキャップ部材32が気密に接合された半導体レーザモジュール30を用意する。なお、この半導体レーザモジュール30においては、キャップ部材32の先端部には、透明なガラスあるいは合成樹脂からなる窓部材33が形成されている。また、ベース部31の底部から延出してリード34が配設されている。
(1)実施例2の熱電モジュール
本実施例2の熱電モジュール20は、図4に示すように、上基板21および下基板22と、これらの間で電気的に直列接続された多数のペルチェ素子(熱電素子)23と、ガラス−エポキシ(以下では、ガラエポという)製の配線基板24とからなる。そして、この熱電モジュール20の吸熱側(この場合は上基板21となる)に半導体レーザモジュール30が配設されて、半導体レーザモジュール30内に設置された半導体レーザ素子(図示せず)を温度制御(この場合は冷却することとなる)することが可能となる。なお、この場合も、下基板22の下部に接して多数の放熱フィンを備えたヒートシンクを配設するとともに、この真下に電動ファンを配置するようにすると、一層、放熱性(廃熱性)が良好となって好ましい。そして、ヒートシンクとしては熱伝導性が良好なアルミニウムあるいはアルミニウム合金により形成するのが望ましい。
ついで、上述のように構成される熱電モジュール20に半導体レーザモジュール30を組み付ける方法を図4〜図6に基づいて以下に説明する。
まず、上基板21に形成された多数の熱電素子用電極パターン21bと、下基板22に形成された多数の熱電素子用電極パターン22aとの間に、P型半導体化合物素子からなるペルチェ素子23とN型半導体化合物素子からなるペルチェ素子23とが交互に配列されて、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、多数のペルチェ素子23をSnSb合金などからなるハンダによりハンダ付けした。
(1)配線基板接合用パターンを備えた下基板
上述した実施例2においては、下基板22に耐熱性接着剤22cを塗布して下基板22に直接配線基板24を接合する例について説明した。ところが、下基板に配線基板24を接合するためのパターンを形成し、このパターンを介して配線基板24を接合するようにした方がよい場合もある。そこで、下基板に配線基板接合用パターンを形成した変形例について、図7に基づいて以下に説明する。
また、上述した配線基板24においては、ガラエポ製の基板の表面にリード接続用配線パターン24aが形成されていて、このリード接続用配線パターン24aの上に配置されたリード34が電気伝導性接着剤34aあるいはハンダにより固着される例について説明した。ところが、電気伝導性接着剤やハンダを用いることなくリード接続用配線パターン24aにリード34が接続できる方が、製造性を考慮すると望ましい。そこで、電気伝導性接着剤を用いることなくリード34が接続できるようにした変形例を、図8に基づいて以下に説明する。
上述した各実施例の上基板11(21)においては、半導体レーザモジュール30から延出した複数のリード34をまとめて挿通させるために、これらの上基板11(21)の略中心部に1つの大きめの開孔11a(21a)を設ける例について説明した。ところが、大きめの開孔を1つだけ設けることに代えて、各リード34を別々に挿入できる小さめの開孔を設けるようにしてもよい。そこで、各リード34を別々に挿入できる小さめの複数の開孔を設けた上基板を用いた変形例の熱電モジュールについて、図9に基づいて以下に説明する。なお、図9において、図1と同一符号は同一名称を表すので、その説明は省略する。
上述した上基板11,21,11xにおいては、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミナ(AlN)、炭化珪素(SiC)などのセラミック材により形成されたものをそのまま(未加工のまま)用い、この上基板11の上に、直接、半導体レーザモジュール30のステムパッケージのベース部31が接着される例について説明した。ところが、半導体レーザモジュール30のステムパッケージのベース部31が接着される上基板の表面にメタライズ加工を施したものを用いると、熱電モジュールでの冷却熱を半導体レーザモジュール30のステムパッケージのベース部31に効率よく伝導できるようになるので好ましい。
上述した実施例2においては、下基板22に形成された熱電素子用電極パターン(導電層)22aの端部の電極部22b側に、配線基板24のリード接続用配線パターン24aの端部の電極部24bが配置されるように、配線基板24を下基板22上に配置する例を説明した。このように、熱電素子用電極パターン(導電層)22aの電極部22bと配線基板24の電極部24bとが同じ側に存在すると、熱電モジュール用のリード線と、半導体レーザモジュール用のリード線とが同じ側に位置するようになって、リード線の接続作業が複雑になるという問題を生じることとなる。
ついで、実施例3の熱電モジュール80を図12に基づいて以下に説明する。本実施例3の熱電モジュール80は、図12(a)(b)に示すように、上基板81および下基板84と、これらの間で電気的に直列接続された多数のペルチェ素子85とからなる。そして、この熱電モジュール80の吸熱側(上基板81)に半導体レーザモジュール30(30A)が配設されて、半導体レーザモジュール30(30A)内に設置された半導体レーザ素子(図示せず)を温度制御(この場合は冷却することとなる)することが可能となる。なお、下基板84の下部に接して多数の放熱フィンを備えたヒートシンクを配設するとともに、この真下に電動ファンを配置するようにすると、一層、放熱性(廃熱性)が良好となって好ましい。この場合、ヒートシンクとしては熱伝導性が良好なアルミニウムあるいはアルミニウム合金により形成するのが望ましい。
なお、上述した実施例3においては、各リード接続用裏配線パターン82cを各スルーホール82bに接続し、そして、このスルーホール82bに接続されたリード接続用表配線パターン82aおよび各電極部82dに接続する例について説明したが、スルーホール82bを設けることなく、直接、リード接続用裏配線パターンに電極部を形成するようにしてもよい。そこで、本実施例5の熱電モジュール90を図13に基づいて以下に説明する。本実施例4の熱電モジュール90は、図13(a)(b)に示すように、上基板91および下基板94と、これらの間で電気的に直列接続された多数のペルチェ素子95とからなる。
Claims (11)
- 電子素子と、該電子素子を収容するパッケージと、該パッケージより延出した複数のリードとを備えた電子素子ユニットを温度制御することが可能な熱電モジュールであって、
裏面に熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の前記熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなり、
前記下基板の表面上に前記パッケージより当該下基板の近傍まで延出した複数のリードが接続されるリード接続用配線パターンが形成されているとともに、
前記上基板のみに前記複数のリードが挿通できる開孔が該上基板を貫通して形成されていて、
前記開孔に挿通された前記パッケージより前記下基板の近傍まで延出した複数のリードが前記下基板に形成されたリード接続用配線パターンに接合されるようになされていることを特徴とする熱電モジュール。 - 電子素子と、該電子素子を収容するパッケージと、該パッケージより延出した複数のリードとを備えた電子素子ユニットを温度制御することが可能な熱電モジュールであって、
裏面に熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の前記熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなり、
前記下基板の表面上に前記パッケージより当該下基板の近傍まで延出した複数のリードを接合するためのリード接続用配線パターンが形成された配線基板が配設されているとともに、
前記上基板のみに前記複数のリードが挿通できる開孔が該上基板を貫通して形成されていて、
前記開孔に挿通された前記パッケージより前記下基板の近傍まで延出した複数のリードが前記配線基板に形成されたリード接続用配線パターンに接合されるようになされていることを特徴とする熱電モジュール。 - 前記下基板に直接前記配線基板が接合されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
- 前記下基板に前記配線基板が接合するための接合用パターンが形成されていて、該接合用パターンに前記配線基板が接合されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電モジュール。
- 前記リード接続用配線パターンの上にリード挿入用金具が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱電モジュール。
- 前記上基板のみに形成された前記複数のリードが挿通できる開孔は、前記パッケージより延出した複数のリードを同時に挿入するための1つの開孔、あるいは前記パッケージより延出した複数のリードを1個ずつ別々に挿入するための複数の開孔であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱電モジュール。
- 前記上基板の表面にはメタライズ層が形成されていて、該メタライズ層に前記パッケージのベース部が接合されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱電モジュール。
- 前記リード接続用配線パターンの端部にはリード線を接続するための複数の端子部が形成されているとともに、該端子部は前記熱電素子用電極パターンの端部に形成された端子部とは反対側になるように配設されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の熱電モジュール。
- 電子素子と、該電子素子を収容するパッケージと、該パッケージより延出した複数のリードとを備えた電子素子ユニットを温度制御することが可能な熱電モジュールであって、
裏面に熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の前記熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなり、
前記上基板のみに該上基板を貫通する複数の開孔と複数のスルーホールとが形成されているとともに、
前記上基板の裏面に前記複数の開孔に挿通されて前記パッケージより延出した複数のリードに接続されるとともに前記複数のスルーホールに接続された複数のリード接続用裏配線パターンが形成されており、
さらに、前記上基板の表面に前記スルーホールに接続された複数のリード接続用表配線パターンが形成されていることを特徴とする熱電モジュール。 - 電子素子と、該電子素子を収容するパッケージと、該パッケージより延出した複数のリードとを備えた電子素子ユニットを温度制御することが可能な熱電モジュールであって、
裏面に熱電素子用電極パターンが形成された上基板と、表面に熱電素子用電極パターンが形成された下基板と、これらの両基板の前記熱電素子用電極パターン間で直列接続されるように配置・固定された複数の熱電素子とからなり、
前記上基板のみに該上基板を貫通する複数の開孔が形成されているとともに、
前記上基板の裏面に前記複数の開孔に挿通されて前記パッケージより延出した複数のリードに接続されるとともに端子部に接続された複数のリード接続用裏配線パターンが形成されていることを特徴とする熱電モジュール。 - 前記上基板の表面にはメタライズ層が形成されていて、該メタライズ層に前記パッケージのベース部が接合されていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の熱電モジュール。
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