JP4904058B2 - 空調パネル - Google Patents

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Description

本発明は、床、壁又は天井に好適に用いられる空調パネルに関する。
従来、寒冷地の住宅居室の居住性、温暖地での住宅の居室性などを向上させる目的で、多様な冷暖房技術が提案され、実用化されている。それらの中でも、わが国の高齢化社会の進行にともない、寒さの厳しい冬季にあっても快適な住環境を提供する床暖房システムが注目されている。床暖房システムは、室内に温風を循環させて室内を暖める暖房システムと異なり、暖まった床面からの輻射と熱伝導により室内を暖房するため、室内の居住者に不快な風を感じさせないという利点がある。また床暖房システムは、燃焼装置や送風装置が室外に設けられることが多いため、安全かつ静粛な室内の住環境を提供するという利点も有するものである。
床暖房システムの放熱部の大部分は、居住空間の床面に配置するもので、新築、既築を問わず簡便に施工するために、発泡樹脂製板状体や木製板状体などを基体とし、その一方の面に溝を刻設し、この溝に温水などの熱媒体を通す熱媒体用導通管を埋設し、これらの表面を、アルミニウム箔などの可撓性薄板で被覆した構造の床暖房パネルとして提案されている。
これらの床暖房パネルでは、基体内の熱媒体用導通管の湾曲部の内側は圧縮され、一方、湾曲部の外側は引っ張られるため、熱媒体用導通管の蛇行が繰り返されるとき、この熱媒体用導通管にねじれがあると、熱媒体用導通管が空調パネルの基体に収まりにくくなる。また、巻回梱包によって更なる曲げ力が加えられるために、熱媒体用導通管が基体の床取り付け面と反対の表装面方向に浮き上がることがある。
床暖房の対象となる床の面積が広い場合に対応するために、基体のフローリングから受ける荷重に対する強度を高めるために基体に適当な間隔で小根太を設けた床暖房パネルが使用されることがある。特許文献1には、通水パイプと小根太との交差部において、帯状の金属製被加熱部材が表面に取り付けられた小根太に対し、金属製被加熱部材と反対側の裏面側に溝を形成し、金属製被加熱部材と通水パイプとの間に、小根太の一部を介在させることにより金属製被加熱部材のホットメルト接着剤を電磁加熱溶融する際、通水パイプに対する断熱を図り、かつ、磁力線の影響が少なくなるようにした床暖房パネルが開示されている。
特開2005−273167号公報
上記の例による小根太付き床暖房パネルは、発泡樹脂製板状体のみからなる床暖房パネルと比べて、小根太先端部の裏面側に形成された溝により、被加熱部材からの伝熱、および、磁力線の照射による誘導加熱により、被加熱部材の直下の通水パイプ自体が高温になり、その近傍の発泡樹脂成形体が溶融しないという効果を有している。しかし、上記の例による小根太付き床暖房パネルは、小根太先端部の裏面側に形成された溝により浮き上がろうとする熱媒体用導通管を押さえ込むには不十分であった。
また、上記の例による小根太付き床暖房パネルの熱媒体用導通管の押さえ込み手段は、小根太のない空調パネルには適用することができない。一方、通常の空調パネルでは、浮き上がろうとする熱媒体用導通管を押さえ込むために、熱伝導用薄板の粘着剤を利用しているが、空調パネル基体の巻回梱包によって更なる曲げ力が加えられる上に、暑い倉庫で長期保管されることもあるため、使用する粘着剤には相当の耐久性を有するものが求められる。しかし、斯かる過酷な条件下でも耐えうる粘着剤の選定は難しく、これらの空調パネルは簡便かつ確実に熱媒体用導通管を押さえ込む手段を欠いていた。
さらに、空調パネルの基体には、熱媒体用導通管を埋設した後にこれを覆うように基体の取り付け面と反対の面にアルミニウム箔などの可撓性伝熱用薄板を貼着するが、伝熱用薄板として使用されるものの多くが不透明であるために、これを基体に貼着した後に熱媒体用導通管の特に湾曲部の位置が不明確になる。そのため、空調パネルの施工時において誤って熱媒体用導通管のある部分にビスなどを打ち込むことにより、熱媒体用導通管を損傷することがあるという問題もあった。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浮き上がりやすい熱媒体用導通管の湾曲部を、基体補強などの目的で用いられる小根太や伝熱用薄板の貼着用粘着剤の力を用いないでも容易かつ確実に押さえ込むことができ、また熱媒体用導通管を損傷することなく施工することを可能とする空調パネルを提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、取り付け面に対して反対側に位置する表装面に、蛇行するように設けられた溝(3)を有するマット状の基体(4)と、この基体の溝に埋設された熱媒体用導通管(5)と、熱媒体用導通管の湾曲部(6)において取り付け面側に溝(7)を有するとともに、この溝により熱媒体用導通管を取り付け面方向に押さえ込む押さえ込み部材(8)とを具備し、この基体の熱媒体用導通管の湾曲部には、押さえ込み部材を取り付け面に接するようにはめ込むためのはめ込み部(11)が設けられており、押さえ込み部材(8)には、この押さえ込み部材を取り付け面(2)に固定するための固定手段(12)が設けられていることを特徴とする空調パネル(1)により前記課題を解決しようとするものである。
ここで、本発明における「基体」は、通常発泡樹脂等の断熱性を有する材料により形成された平板状の部材である。該平板は、一体に形成された1枚の部材からなっていても良く、また、例えば、2枚、あるいは3枚の平板を隣接配置して接合し、一枚の平板として組み上げたものでも良い。
また、本発明の「取り付け面」とは、マット状の基体を取り付ける面をいう。換言すれば、取り付けた基体に接する面であって、本発明の空調パネルを、暖房を目的に床に施工して用いる場合には、パネルを取り付ける床下地材の上側の面のことをいう。例えば、マンションなどのスラブ床面、スラブ床面に敷いた下地合板、または一戸建ての住宅の居室の床に敷いた下地合板などの上面である。また、冷房を目的として空調パネルを壁や天井に施工する場合には、基体が接する壁や天井の面となる。
また、本発明の「表装面」とは、基体及び押さえ込み部材の取り付け面とは反対側に位置する面のことをいう。基体又は押さえ込み部材それぞれの表装面をいうときには「基体の表装面」、「押さえ込み部材の表装面」などと表現して両者を区別する。本発明の空調パネルが床暖房パネルとして構成され、床面上に敷設される場合には、基体や押さえ込み部材の上面側の面が表装面である。通常この面に、基体に埋設された熱媒体用導通管を覆うように薄板を貼着させる。
さらに、本発明において、押さえ込み部材は、熱媒体用導通管の湾曲部を押さえ込むものであるが、熱媒体用導通管は、平面視において、押さえ込み部材と重なっている部位において必ずしも湾曲している必要はない。すなわち、熱媒体用導通管の湾曲した頂部の一部が直線状になっており、その直線状の部分を押さえ込み部材が押さえ込む形態も含むものである。
また、本発明の「固定手段」としては、押さえ込み部材を取り付け面に固定できるものであれば良く、施工性の面から、例えば両面テープ、接着剤、釘等が挙げられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空調パネル(1)において、固定手段(12)がビスであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空調パネル(1)において、押さえ込み部材(8)には、空調パネルの施工時において他の構成部材との識別をするために、少なくともその表装面(15)には色彩が施されていることを特徴とする。
ここに「色彩が施されている」とは、押さえ込み部材の表装面に、塗料等を用いて色彩を施しても良いし、押さえ込み部材の材料そのものを、顔料、染料等を用いて着色しても良い。さらに材料自体が元来色彩を有しているものを使用しても良い。ただしこの色彩は、押さえ込み部材の表装面側と、基体の表装面側とを視覚により識別できる程度の色彩の差があることが必要とされる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空調パネル(1)において、押さえ込み部材(8)には、空調パネルの施工時において他の構成部材との識別をするために、その表装面(15)に視覚により認識できる凹凸が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の空調パネル(1)において、基体の表装面及び/又は前記押さえ込み部材の表装面に薄板(10)が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、浮き上がりやすい熱媒体用導通管の湾曲部を、押さえ込み部材によって押さえ込み、押さえ込み部材を取り付け面に固定するための固定手段を設けることで、基体補強などの目的で用いられる小根太や薄板の貼着用粘着剤の力を用いないでも容易に押さえ込むことができる空調パネルを提供することが可能である。これにより、薄板の貼着用粘着剤の粘着力を従来よりも小さくすることができるため、貼着用粘着剤の選択も容易になる。また、熱媒体用導通管が浮き上がらなくなるため、仕上げ材下地の不陸を小さく抑えることができ、仕上げ材の施工が容易になる。
請求項2に記載の発明によれば、押さえ込み部材を取り付け面に固定するための固定手段として、例えばビスなどを利用することにより、押さえ込み部材によって熱媒体用導通管を取り付け面側に熱媒体用導通管を損傷することなく、確実に固定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、押さえ込み部材には、空調パネルの施工時において他の構成部材との識別をするために少なくともその表装面には色彩が施されているため、固定手段の位置に釘打ち等することの制限があることを仕上げ材の施工者に対して注意喚起して、結果的に、熱媒体用導通管を損傷することなく空調パネルを施工することができる。
請求項4に記載の発明によれば、押さえ込み部材には、空調パネルの施工時において他の構成部材との識別をするためにその表装面に視覚により認識できる凹凸が設けられているため、触感や目視によって押さえ込み部材の識別を可能することができる。また、斯かる押さえ込み部材の上に不透明の薄板が貼着した場合、薄板に凹凸が転写されることにより、触感や目視によって、その位置を特定することができるため、固定手段の位置に釘打ち等することの制限があることを仕上げ材の施工者に対して注意喚起できる。その結果として、熱媒体用導通管を損傷することなく施工することができる空調パネルを提供することが可能である。
請求項5に記載の発明によれば、基体の表装面及び/又は前記押さえ込み部材の表装面に薄板が設けられているために、熱媒体用導通管を覆って固定することができる。また薄板として、熱伝導性に優れた金属箔、例えばアルミニウム箔を使用すれば、表装面全体に熱媒体用導通管中の熱媒体の熱を均一に行きわたらせることもできる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、図面に示す実施形態に基づき、本発明による空調パネルを床暖房パネルとして構成し、床面に施工する例について説明するが、以下に説明するものは本発明の実施形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない限り以下の説明になんら限定されるものではない。
図1は、本発明に係る空調パネルの一例を示す平面図である。なお、空調パネルの取り付け面である床下地基礎面2は図1には参照符号のみ示され、具体的に明示されていないが、空調パネルの下側に配置されているものとして以下に説明する。図示の空調パネル1は、床下地基礎面2に対して反対側、すなわち上面に位置する表装面9に蛇行するように設けられた溝3を有するマット状の基体4と、この基体4の溝3に埋設された熱媒体用導通管5と、熱媒体用導通管5の湾曲部6において熱媒体用導通管5を床下地基礎面(取り付け面)2方向に押さえ込む押さえ込み部材8とを具備している。そして、この基体4の熱媒体用導通管5の湾曲部6には、押さえ込み部材8を床下地基礎面(取り付け面)2に接するようにはめ込むためのはめ込み部11が設けられている。
基体4のはめ込み部11に、押さえ込み部材8がはめ込まれ、押さえ込み部材8の下面20(図4参照)側が床下地基礎面2に接するように配置されると、基体4の表装面9と、押さえ込み部材8の上面である表装面15(図4参照)とが、略面一となり、両者一体となって一枚の矩形のパネルを構成する。
本発明に係る空調パネル1の基体4は、熱媒体用導通管5を埋設し、熱媒体の熱を放散させないように機能するものである。基体4は、その床下地基礎面(取り付け面)2に対して反対に位置する表装面9に、基体4の四辺のうちの向かい合った二辺に沿って同じ深さでほぼ平行な部分を有する溝3が設けられ、この溝3に熱媒体用導通管5が埋設されている。
斯かる溝3の開口部の幅は、熱媒体用導通管5の外径(例えば7.2mm)と同じ寸法か、またはこれより僅かに大きくすることが好ましい。溝3の形状は、溝3の深さ方向に切断したときの断面がコの字状、またはV字状になっていてもよいが、熱媒体用導通管5の埋設のしやすさ、熱効率及び床に使用された場合における熱媒体用導通管5の強度の都合上、U字状に形成されていることが好ましい。
図2は、本発明に係る空調パネルの他の一例を示す平面図である。なお、図1に示した空調パネル1と同一の部材が使用されている場合には、図1と同一の参照符号を図2に示してその説明を省略する。図示の空調パネル1aは、面積が広い床に好適に用いられるものであり、基体4がフローリングから受ける荷重に対する強度を高めるために、適当な間隔で複数の小根太13、13、…が設けられている。
基体4の素材としては、木材や発泡樹脂などが挙げられる。発泡樹脂製の場合には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニルなどの汎用樹脂を材料とした発泡成形体が挙げられる。中でも、高密度ポリエチレンの発泡成形体、ポリスチレンと高密度ポリエチレンとの混合物の板状の発泡成形体は、独立気泡とすると断熱性に優れ、熱媒体の熱を放散し難く、また軽量で柔軟性に優れているので、特に好ましい。
発泡成形体による基体4の厚さは、空調パネル1、1aを施工する建造物の種類及び建造物における施工箇所に応じて、6〜50mmの範囲とすることが好ましい。また、樹脂の発泡倍率は、樹脂の種類と基体4の厚さにもよるが、2〜90倍の範囲で選ぶことができる。なお、基体の発泡倍率を高くする結果、面剛性が低くなるときには、木材を組み合わせるなど部分的に剛性の高い材料を使用してもよい。なお、以下においては、空調パネルを示す参照符合として「1」を、参照符号「1」及び参照符号「1a」を代表するものとして使用するものとする。
基体4に埋設される熱媒体用導通管5は、例えば、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管などからなる。その直径は空調パネル1を設置する建造物の場所、基体の厚さ並びに熱媒体の種類及び温度などによって変わるが、通常は、外径が7.2mm、内径が5mmの管が一般的である。
図3は、本発明に係る空調パネル1の押さえ込み部材8を示す(a)は側面図、(b)は平面図、及び(c)は正面図である。図3に示されるように、押さえ込み部材8は、表装面15と下面20とを備える直方体の下面20側に、複数条の溝7、7、…が形成されている。かかる溝7、7、…は、熱媒体用導通管5が埋設されるのを許容するよう、その形状が決定され、また、基体4にはめ込まれた際に、基体4に形成された溝3と連続するように配置されている。下面20の溝7、7、…が開口している部位以外の面は床下地基礎面2と接するように配置されている。また、押さえ込み部材8の長手方向両端部近傍17、18には、表装面15から下面20に向けて上下方向に貫通する孔12、12が設けられている。
図4は、基体4への押さえ込み部材8の嵌め込みの一例を説明する図である。図4に示すように、熱媒体用導通管5は湾曲部6において、基体4のはめ込み部11から露出されている。押さえ込み部材8は、その溝7、7、…が下向き、すなわち、床下地基礎面2に向けて、基体4のはめ込み部11にはめ込まれる。したがって、押さえ込み部材8の部位においては、熱媒体用導通管5は、上方向への変位を押さえ込み部材8により規制される。
熱媒体用導通管5は、自身のねじれや、梱包、搬送時にパネル1が、屈曲されることにより、湾曲部6において基体4の取り付け面2と反対方向に浮き上がろうとする。押さえ込み部材8は、このように基体4から浮き上がろうとする熱媒体用導通管5を押さえ込むように予め基体4に設けられたはめ込み部11に嵌め込まれる。
図5は、図1に示す空調パネルのA−A矢視断面図である。図5にも示すように、押さえ込み部材8には、両端部近傍17、18に上下方向に貫通する孔12、12が設けられ、これら孔12、12にビス12a、12aを差し入れて、床下地基礎面2に押さえ込み部材8を固定している。押さえ込み部材8の表装面15にビスなどで固定する固定位置を明示すると、押さえ込み部材8を床下地基礎面2に固定する際に、熱媒体用導通管5を損傷する恐れがなくなる。しかもこの固定手段によって本発明の空調パネル1を容易に施工することができるという点で好ましい。なお、固定手段として、孔及びビスで構成するほか、押さえ込み部材8の下面20と、床下地基礎面2とを接着剤、粘着剤、メカニカルファスナー等の接着手段により構成することも可能である。
押さえ込み部材8の表装面15の孔12、12が設けられた位置には、例えば凹状の形状を形成しておくことが好ましい。かかる形状を施せば、表装面15の上面にアルミニウム箔等の不透明な薄板10が帖着された場合にも、薄板10に凹状の形状を薄板側に押し付けるなどして転写することにより、施工者に孔12、12の位置を正確に知らせることができる。
押さえ込み部材8の溝7の開口部の幅は、基体4に設ける溝3の場合と同様に、熱媒体用導通管5の外径(例えば7.2mm)と同じ寸法か、またはこれより僅かに大きくするのが好ましい。溝7の形状は、溝の深さ方向に切断したときの断面がコの字状などであってもよいが、熱媒体用導通管5に嵌めて空調パネル1の取り付け面2方向に好適に押さえ込むには、U字状であることが好ましい。
押さえ込み部材8の厚さは、発泡樹脂成形体製の基体4と同等かそれよりもやや薄いことが好ましい。基体8の厚さよりもやや薄く加工してあれば、固定手段により熱媒体用導通管5を固定するときに、熱媒体用導通管5を取り付け面2方向に押しつけてしっかりと固定することができるからである。一方、この厚さが薄すぎると、熱媒体用導通管5を歪めて損傷することになる。具体的には、押さえ込み部材8の厚さは、発泡樹脂成形体製の基体4の厚さの95%以上100%未満が好ましい。
また、押さえ込み部材8には、他の構成部材、特に基体4との識別をするために、異なる色彩を、少なくとも押さえ込み部材8の表装面15に施しておくことが好ましい。色彩を施すことにより、着色部分については釘打ち等の作業に制限があることを施工者に対して注意喚起することができ、結果的に、熱媒体用導通管5を損傷することなく空調パネル1を施工することができる。着色は、押さえ込み部材8の表層面15だけでなく、押さえ込み部材8全体に着色されていてもよい。素材そのものが着色されていると加工上さらに好ましい。色は一色でもよいし、複数色を組み合わせてもよい。また、着色剤によって、固定手段の位置を明示するための文字などを付記してもよい。このように色彩を施した押さえ込み部材を用いる場合には、その色彩の持つ効果を発揮すべく、薄板10がアルミニウム箔等の不透明な材料で構成されている場合には、押さえ込み部材8の表装面15の部位は薄板10を切り欠いて、押さえ込み部材を露出させておくことが望ましい。
さらに、押さえ込み部材8には、他の構成部材との識別をするために、押さえ込み部材8の表装面15に視覚により認識できる程度の凹凸を施しておくことが好ましい。凹凸を施すことにより、押さえ込み部材8の表装面15に薄板10が貼着されていても、薄板10を押さえ込み部材8の表装面15に擦り付けるような工程により、凹凸を薄板10に転写して、視覚又は触感でその位置を特定することができる。これにより、固定手段の位置に釘打ち等の作業に制限があることを仕上げ材の施工者に対して注意喚起でき、結果的に、熱媒体用導通管5を損傷することなく空調パネル1を施工することができる。
凹凸の形状は、円、矩形、曲線などがあり、また文字を表現すると好適である。凹凸は、他の構成部材に影響のない形で施す。例えば、肉盗みの方向で凹凸をつけることができる。
押さえ込み部材8には、着色と凹凸の両方を設けると、工場及び施工現場での押さえ込み部材の位置の特定が容易となり、一層好ましい。
押さえ込み部材8の素材としては、木材や合成樹脂などが挙げられる。また、架橋合成ゴム及び金属などからも調整することができ、熱伝導率がよいとより好ましい。ポリプロピレンなどの合成樹脂を原料とする射出成形法で調整、調色するのが好適である。この射出成形法で製造する場合には、押さえ込み部材8の溝7が設けられている部分を挟んだ両端にビスなどを用いるための固定手段としての貫通孔12を同時に成形していてもよい。
合成樹脂を原料として射出成形法で調整する場合は、押さえ込み部材8の溝7が設けられている部分を挟んだ両端部近傍17、18とこれを貫通するビス孔の外郭とを、狭幅のリブによって形成し、残りの部分を空洞化させると、全体として軽量化を図ることができる。また、リブが板状になった両端部外郭を補強することで、強度に優れた押さえ込み部材8を製造することができる。
ビス12aとは、本発明の空調パネルを建築躯体の取り付け下地材に固定するために使用する金属製の締結部材を指し、例えば、日本工業規格(JIS)に示すねじや釘のことを意味するが、これらと同等のものであってもよい。
薄板10は、例えば図4に示すように、基体4に埋設された熱媒体用導通管5を覆うように貼着されている。薄板10の材料としては、樹脂や剛性ゴムシートなどが考えられるが、熱媒体用導通管5に通される熱媒体の熱を基体4の表装面9全体のみならず、フローリングなどの仕上げ材にまで効率的かつ均一に行きわたらせることを目的とする場合には、熱伝導性に優れたものが好ましく、この観点から金属が好適である。金属の種類は、製造の容易さ及び費用などの観点から、アルミニウム箔が特に好ましい。金属製の薄板の厚さは、あまり薄いと強度が不十分となってロール状に巻回するときに破損しやすく、一方、厚すぎると製品の重量が重くなるばかりでなく、製造コストが高くなり、いずれも好ましくない。薄板10をアルミニウム箔で構成する場合、その厚さの好ましい範囲は、10〜500μmである。
薄板10の平面形状は、着色されている押さえ込み部材8を使用する場合であって、薄板10がアルミニウム箔など不透明な素材であるときは、上記のごとく押さえ込み部材8が見えるようにその部分を切り欠いた形状であることが好ましく、薄板10が樹脂など透明な素材であるときは薄板10には切り欠きを設けない四角形状のものであることが好ましい。一方、表装面15に凹凸が設けられている押さえ込み部材8を使用する場合には、薄板10が不透明であってもその凹凸で押さえ込み部材8の位置を特定することができるため、薄板10の形状は四角形状のものでよく、押さえ込み部材8が見えるようにその部分を切り欠く必要はない。
また、空調パネル1の上に、クッション性を改良した表層材を配置する場合には、表層材のクッション性を向上させる層(クッション材層)が伝熱を遮断するが、空調パネル1の室内への放熱量を高めるために、基体4の表装面9だけでなく、基体4の溝3の壁面全面にわたって金属製の薄板10を貼着することでこの問題を解決することができる。
押さえ込み部材8と本発明の空調パネル1に係るその他の部材は、工場で一体化されてもよいし、施工現場にて空調パネル1を施工する段階で一体化されてもよい。工場で一体化する場合には、図6に示すように、押さえ込み部材8の端部16と、該端部16が接する部位の基体4のはめ込み部11とを、粘着テープ19等で仮固定することが好適である。この仮固定によって、押さえ込み部材を搬送時において紛失などしたりすることなく容易に熱媒体用導通管5を嵌め込むことができる。
また、図7に示すように、粘着テープ19がヒンジの役割を果たすため、押さえ込み部材8を折り返して基体4上に重なるように配置すれば、施工現場で熱媒体用導通管5越しに、床下地基礎面2に熱媒体用導通管5湾曲部の浮き上がりの原因となる不陸や異物などがないことを確認することができる。
表装面15に凹凸を施してある押さえ込み部材8の場合、工場で押さえ込み部材8とその他の部材を一体化させた後、基体4の表装面9全体に薄板10を貼着してもよい。この場合、既に工場で押さえ込み部材8を基体4に密着させているために、施工現場において押さえ込み部材8を一旦外してこれを固定すべき床下地基礎面2の不陸や異物を正確に把握することは若干難しくなるが、押さえ込み部材8を嵌め込むなどする作業が減るため、作業工程を簡略化することができる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された床面に施工する例による実施形態に限定されるものではなく、壁や天井に施工する場合の実施形態であってもよい。したがって、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う空調パネルもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明に係る空調パネルの一例の平面図である。 本発明に係る空調パネルの他の一例の平面図である。 本発明に係る空調パネルの押さえ込み部材を示す正面図及び上面図である。 空調パネルへ押さえ込み部材を嵌め込んだ一例の説明図である。 図1に示す空調パネルのA−A矢視断面図である。 工場にて空調パネルへ押さえ込み部材を嵌め込んだ一例の説明図である。 工場にて空調パネルへ押さえ込み部材を嵌め込むときの一例の動作説明図である。
符号の説明
1 空調パネル
2 床下地基礎面(取り付け面)
3 (基体の)溝
4 基体
5 熱媒体用導通管
6 湾曲部
7 (押さえ込み部材の)溝
8 押さえ込み部材
9 (基体の)表装面
10 薄板
11 はめ込み部
12 孔(固定手段)
12a ビス
13 小根太
15 (押さえ込み部材の)表装面
16 端部
17、18 端部近傍
19 粘着テープ
20 下面

Claims (5)

  1. 取り付け面に対して反対側に位置する表装面に、蛇行するように設けられた溝を有するマット状の基体と、
    前記基体の溝に埋設された熱媒体用導通管と、
    前記熱媒体用導通管の湾曲部において前記取り付け面側に溝を有するとともに、この溝により前記熱媒体用導通管を取り付け面方向に押さえ込む押さえ込み部材とを具備し、
    前記基体の熱媒体用導通管の湾曲部には、前記押さえ込み部材を前記取り付け面に接するようにはめ込むためのはめ込み部が設けられており、前記押さえ込み部材には、この押さえ込み部材を前記取り付け面に固定するための固定手段が設けられていることを特徴とする空調パネル。
  2. 前記固定手段がビスであることを特徴とする請求項1に記載の空調パネル。
  3. 前記押さえ込み部材には、他の構成部材との識別をするために少なくともその表装面側の面には色彩が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調パネル。
  4. 前記押さえ込み部材には、他の構成部材との識別をするためにその表装面側の面に視覚により認識できる凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調パネル。
  5. 前記基体の表装面及び/又は前記押さえ込み部材の表装面に薄板が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の空調パネル。
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