JP3690420B1 - 高効率放熱パネルと高効率放熱パネルの敷設方法 - Google Patents

高効率放熱パネルと高効率放熱パネルの敷設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネルギーが達成でき、パネル表面を短時間で設定温度に到達させることが可能であると共に、現場施工であっても突き刺し等により真空断熱材を破袋させることなく取り扱い性に優れ、容易に敷設が可能である高効率放熱パネルを提供するものである。
【解決手段】高効率放熱パネル7は、発熱手段である温水パイプ8と温水パイプ8の裏面に貼付されたそれぞれが独立した空間に配置される複数の芯材で構成された真空断熱材10と、真空断熱材10の保護材11とが一体化された構成とする。したがって現場施工時において、現場の異物や取り扱い不良があっても、保護材11が真空断熱材10の破袋を抑制する。さらに、真空断熱材10はそれぞれが独立した空間に配置された複数の芯材で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材10全体の断熱性能の低下を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高効率放熱パネルと、高効率放熱パネルを建物の床上に敷設する方法に関するものである。
放熱パネルの一例としての床暖房パネルには、合板やコンクリートスラブ等の床構造体上に設置される床上設置型と、床下の根太間に設置される床下設置型がある。
床上設置型の場合には、床暖房パネルからの発熱が床構造体へ奪われるため、床暖房パネル表面の温度上昇に時間を要するとともに、床暖房時の運転費が高くなる。そのため、床暖房パネルを敷設する建物の既存の床下に断熱施工が行われたり、さらには床構造体上に断熱材を入れることが提案されている。
しかし、居住性を考慮すると床の高さを他居室の床の高さと一致させる必要があり、十分な厚さを有する断熱材を設置できない場合が多い。特にマンション等の集合住宅の場合は、床下空間が限られているため断熱材を適用することは困難であった。
そこで、床の厚さを大きく上げることなく熱効率を向上させるため、断熱材として高断熱性能の真空断熱材を適用した床暖房パネルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の床暖房パネルの断面図を示すものであり、床暖房パネル1は、温水パイプ2と、温水パイプ2を引き回す配管溝の形成されたマット3と、温水パイプ2からの熱を仕上げ材4へ均一に伝導させるための伝熱シート5と、温水パイプ2からの熱を床下側へ逃げるのを防ぐための真空断熱材6とから構成されている。
特開2002−206759号公報
従来の放熱パネルの一例である床暖房パネル1の敷設方法は、建物の床構造体上に真空断熱材6を貼付し、真空断熱材6上に温水パイプ2が配設されたマット3を設置し、マット3上にフローリング材等の仕上げ材4を設置するものである。
よって、真空断熱材6を敷設する場合には、その敷設場所に異物及び微細な凸状物を可能な限り無くすことが必要であり、これらの作業を怠るとプラスチックラミネートフィルムからなる真空断熱材6の外被材が簡単に破れ、真空断熱材6の断熱性能が低下してしまうことがあった。
本発明は従来の課題を解決するもので、床の厚さを大きく上げることなく熱効率を向上させ、更には、現場施工であっても突き刺し等により破れ易い外被材からなる真空断熱材を破袋させることなく取り扱い性に優れ、容易に敷設が可能である高効率放熱パネル及びその敷設方法を提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の高効率放熱パネルは、発熱手段と、発熱手段の裏面に位置する真空断熱材と、真空断熱材の裏面に位置する保護材とで構成され、建物の床上に敷設される高効率放熱パネルであって、前記真空断熱材は、複数の前記芯材を、前記芯材側から熱溶着層、ガスバリア層、保護層で構成されたラミネートフィルムからなる外被材で覆い、隣接する芯材と芯材との間における前記外被材の間に前記芯材を含まない非芯材部の前記外被材同士も熱溶着して、複数の芯材のそれぞれを独立した真空空間に位置させたものであり、前記保護材は発泡樹脂からなり、前記真空断熱材の隣接する前記芯材と前記芯材との間の前記非芯材部を前記発泡樹脂で埋め込んでいるのである。
これによって、現場施工時において、現場の異物や取り扱い不良があっても、保護材が真空断熱材の破袋を抑制する。さらに、真空断熱材はそれぞれが独立した空間に配置された複数の芯材で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材全体の断熱性能の低下を防止できる。また、保護材は発泡樹脂からなり、真空断熱材の非芯材部を発泡樹脂で埋め込んでいるので、断熱性能は一層向上し、床下側へ伝わる熱量を更に減少させることができる。
従って、床の厚さを大きく上げることなく熱効率を向上させ、更には、現場施工であっても突き刺し等により破れ易い外被材からなる真空断熱材を破袋させることなく取り扱い性に優れ、容易に敷設が可能である高効率放熱パネルを提供できる。
本発明の高効率放熱パネルは、床の厚さを大きく上げることなく熱効率を向上させ、更には、現場施工であっても突き刺し等により破れ易い外被材からなる真空断熱材を破袋させることなく取り扱い性に優れ、容易に敷設が可能である。
また、断熱性能の優れた真空断熱材を適用することにより、床下側へ伝わる熱量を大幅に減少させることができ、熱効率が向上し、省エネルギー化が図られると共に、短時間でパネル表面を設定温度に到達させることが可能となる。
更には真空断熱材の優れた断熱性能により、従来、放熱パネル(床暖房パネル)の敷設前に行っていた建物の既存の床下への断熱施工を省略することできる。
請求項1に記載の高効率放熱パネルの発明は、少なくとも発熱手段と、前記発熱手段の裏面に位置する真空断熱材と、前記真空断熱材の裏面に位置する保護材とで構成され、建物の床上に敷設される高効率放熱パネルであって、前記真空断熱材は、複数の前記芯材を、前記芯材側から熱溶着層、ガスバリア層、保護層で構成されたラミネートフィルムからなる外被材で覆い、隣接する芯材と芯材との間における前記外被材の間に前記芯材を含まない非芯材部の前記外被材同士も熱溶着して、複数の芯材のそれぞれを独立した真空空間に位置させたものであり、前記保護材は発泡樹脂からなり、前記真空断熱材の隣接する前記芯材と前記芯材との間の前記非芯材部を前記発泡樹脂で埋め込んでいるものであり、断熱性能の優れた真空断熱材を適用すると共に保護材に発泡樹脂を用いることにより、発熱手段からの所定方向への放熱量を増加させることができ、床の厚さを大きく上げることなく熱効率が向上し、省エネルギー化が図られると共に、短時間でパネル表面を設定温度に到達させることが可能となる。
更には、真空断熱材の裏面に保護材があるので、現場施工の場合にも、現場の微小な異物や、取り扱い不良による真空断熱材の破袋を抑制する。
また、真空断熱材はそれぞれが独立した空間に配置された複数の芯材で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材全体の断熱性能の低下を防止できる。また、真空断熱材の隣接する芯材と芯材との間の非芯材部を発泡樹脂で埋め込んでいるので、断熱性能は一層向上し、床下側へ伝わる熱量を更に減少させることができる。また、放熱パネル(床暖房パネル)の敷設前に行っていた建物の既存の床下への断熱施工を省略することできる。
請求項2に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1に記載の発明における発泡樹脂が、硬質ウレタンフォームであるものであり、真空断熱材を硬質ウレタンフォームと一体発泡することができ、その場合、硬質ウレタンフォームと真空断熱材を接着する必要がなく、容易に高効率放熱パネルを形成することが可能となる。また、断熱性能は一層向上し、床下側へ伝わる熱量を更に減少させることができる。
請求項3に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、真空断熱材を覆う枠材を備えるものであり、真空断熱材は枠材で覆われているので、その内側にある真空断熱材に加わる力を軽減させることができる。
請求項4に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項3に記載の発明において、枠材と真空断熱材との間に発泡樹脂があるものである。
請求項5に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の発明における発熱手段が、温水パイプまたは面状発熱体であるものであり、発熱手段が温水パイプの場合は、温水を生成させるためのボイラーの運転負荷を低減することが可能となり、発熱手段が面状発熱体の場合は、面状発熱体の電力消費量を低減することが可能となる。
請求項6に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、発熱手段の上に伝熱シートと、前記伝熱シートの上に仕上げ材とを備えるものである。
請求項7に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明における真空断熱材の外被材の一方の面が金属蒸着層を有するラミネートフィルムであり、他方の面が金属箔層を有するラミネートフィルムであるものであり、金属箔層と金属蒸着層の熱容量が異なるため、真空断熱材の適用時に起きる二枚のラミネートフィルムの接着面を通じて発生する熱漏洩を抑制することができる。特に芯材が複数個の場合は、二枚のラミネートフィルムの接着面が占める割合が大きく、本発明の構成により、熱漏洩の影響を防止する効果は大きくなる。
請求項8に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項7に記載の発明において、金属箔層を有するラミネートフィルムで構成される外被材の面を発熱手段側に向けて、真空断熱材を配置させたものであり、金属蒸着層はその厚みや構造により、金属箔層に対して熱容量が小さく、発熱手段からの発熱が金属蒸着面において全面に広がることが低減されるので、接着面を通じて発生する熱漏洩を大きく抑制することが可能となる。
請求項9に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項7または請求項8に記載の発明における真空断熱材の外被材が金属蒸着層を有し、さらに前記金属蒸着層の上にポリアクリル酸系樹脂層を有するラミネートフィルムであるものであり、ポリアクリル酸系樹脂層はそれ自身が高いガスバリア性を有するが、金属蒸着層の上にポリアクリル酸系樹脂層を設けることは、それぞれを単層で使用した場合のガスバリア性から予測される以上にガスバリア性が向上する。なぜなら、金属蒸着単層では、ラミネート時や屈曲を生じる用途への使用時などにクラックが生じやすいが、ポリアクリル酸系樹脂で金属蒸着層を保護することによって金属蒸着層に生じるクラックを防止できるからである。
したがって、本構成により真空断熱材の断熱性能を長期にわたって維持することができる。
請求項10に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明における真空断熱材の外被材の両面が金属蒸着層を有し、さらに前記金属蒸着層の上にポリアクリル酸系樹脂層を有するラミネートフィルムであるものであり、両面が熱容量の小さい金属蒸着層であるので、接着面を通じて発生する熱漏洩を大きく抑制することが可能となる。
更に、ガスバリア性の高いポリアクリル酸系樹脂層を有する金属蒸着層で構成されるラミネートフィルムを使用するので、真空断熱材の断熱性能を長期にわたって維持することができる。
請求項11に記載の高効率放熱パネルの発明は、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、真空断熱材の外被材の間に芯材を含まない部分の全てが熱溶着されているものであり、外被材において熱溶着されない部分が存在しないので、真空断熱材端部のヒレ部を短くでき、真空断熱材表面における芯材の占める面積が相対的に大きくなるので、真空断熱材表面の有効断熱面積の比率が大きくなり、特に広い面積にわたり、断熱が要求される適用に関しては、その効果は大きい。
請求項12に記載の高効率放熱パネルの敷設方法の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の高効率放熱パネルを、建物の既存の床に対して接着剤により貼付するものであり、高効率放熱パネルは断熱性能に優れた真空断熱材を適用しているので、既存の床下への断熱施工を省略することでき、高効率放熱パネルを敷設の際の工数削減が図れる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における高効率放熱パネルの断面図、図2は真空断熱材の平面図、図3は図2のA−A線断面図である。
図1に示すように、本実施の形態における高効率放熱パネル(床暖房パネル)7は、温水パイプ8と温水パイプ8を引き回す配管溝の形成されたマット9と真空断熱材10と、保護材11が互いに接着剤で積層一体化され構成されている。この高効率放熱パネル7は、既存の床の上に敷設される。マット9の上には伝熱シート12となるアルミシートが貼られ、その上にフローリング材等の仕上げ材13が設置されている。
マット9は、発泡ポリスチレンや発泡ポリプロピレン等の発泡断熱材で形成されている。マット9の上面側には溝が形成され、この溝に温水パイプ8が配設されている。
この高効率放熱パネル7の一例としては、マット9の厚さは12mmであり、温水パイプ8はポリプロピレン製の外径8mm、内径5mmのパイプからなる。また、真空断熱材10は複数の多孔体の芯材をラミネートフィルムからなる外被材で覆い、内部を真空状態に保ったものであり、厚さは3mmのものを使用している。また、保護材11は厚さ5mmの硬質ウレタンフォームであり、本実施の形態では真空断熱材10と一体発泡して形成されている。
次に、高効率放熱パネル7を構成する真空断熱材10について説明する。
図2に示すように、真空断熱材10は複数の芯材14から構成されており、外被材15は芯材14の存在しない部分は全て熱溶着部16となっている。
ここで、芯材14に使用する材料は、気相比率が90%前後の多孔体を板状に加工したものであればよく、工業的に利用できるものとして、粉体、発泡体および繊維体等があり、その使用用途や必要特性に応じて公知の材料を利用することができる。
このうち、粉体としては、無機系、有機系、およびこれらの混合物があり、工業的には乾式シリカ、湿式シリカ、パーライト等を主成分とするものが利用できる。
発泡体としては、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等の連続気泡体が利用できる。
また、繊維体としては、無機系、有機系、およびこれらの混合物があるが、断熱性能の観点から無機繊維が有利である。無機繊維としては、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール等の公知の材料を利用できる。
本実施の形態における真空断熱材10の芯材14の形状は長方形であるが、特に長方形である必要はなく、その他の四角形、多角形、円形、L型、およびこれらの組み合わせからなる任意形状を選定できる。
図3に示すように、真空断熱材10の外被材15はラミネート構造を有しており、芯材14側から順に熱溶着層、ガスバリア層、保護層で構成されている。
ここで、熱溶着層17は、加熱加圧されることで外被材15の内部を減圧封止するものであり、低密度ポリエチレンフィルム、鎖状低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等、およびこれらの混合物を使用できる。
ガスバリア層は、外被材15の表面を通じての芯材14への空気の侵入を防ぐものであり、本実施の形態では、温水パイプ8が配設されたマット9側の面のガスバリア層は金属箔層18であり、もう一方の面のガスバリア層は金属蒸着層19である。ここで金属蒸着層19の上にはポリアクリル酸系樹脂層20が積層されている。
保護層21は、外被材15の表面における埃や塵等による傷つきや、摩擦、折り曲げ、さらには芯材14の突き刺し等によるピンホールの発生を防ぐものであり、ナイロンフィルムやポリエチレンテレフタラートフィルム等が使用できる。
このようにして作製した真空断熱材10の熱伝導率は、平均温度24℃において、0.005W/m・Kであり、汎用的な断熱材である硬質ウレタンフォームの5倍程度の断熱性能を有する。
以上のように、本実施の形態における高効率放熱パネル7は、発熱手段である温水パイプ8と温水パネル8を配設するマット9の裏面に、それぞれが独立した空間に配置される複数の芯材で構成された真空断熱材10と、前記真空断熱材10の裏面に位置する保護材11とで構成されているので、床下側へ伝わる熱量を減少させることができ、熱効率が向上し、温水を生成するためのボイラーの運転負荷を低減することが可能となる。
更には、高効率放熱パネル7は真空断熱材10と保護材11とが一体化された構成であるので、施工現場の微小な異物や、取り扱い不良による破袋を抑制する。
また、真空断熱材10はそれぞれが独立した空間に配置された複数の芯材14で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材10全体の断熱性能の低下を防止できる。
また、本実施の形態では、保護材11が硬質ウレタンフォームであり、真空断熱材10が硬質ウレタンフォームと一体発泡されており、真空断熱材10を保護材11である硬質ウレタンフォームと一体発泡されることから、保護材11である硬質ウレタンフォームと真空断熱材10を接着する必要がなく、容易に高効率放熱パネル7を形成することが可能となる。また、断熱性能は一層向上し、床下側へ伝わる熱量を更に減少させることができる。
また、本実施の形態では、真空断熱材10の外被材15の一方の面が金属蒸着層19を有するラミネートフィルムであり、他方の面が金属箔層18を有するラミネートフィルムであり、金属箔層と金属蒸着層の熱容量が異なるため、真空断熱材10の適用時に起きる二枚のラミネートフィルムの接着面を通じて発生する熱漏洩を抑制することができる。特に本実施の形態では、真空断熱材10が複数個の芯材14を有するので、二枚のラミネートフィルムの接着面が占める割合が大きく、本発明の構成により、熱漏洩の影響を防止する効果は大きくなる。
また、本実施の形態では、金属箔層18を有するラミネートフィルムで構成される外被材の面を発熱手段側に向けて、真空断熱材10を配置させており、金属蒸着層19はその厚みや構造により、金属箔層18に対して熱容量が小さく、発熱手段からの発熱が金属蒸着面19において全面に広がることが低減されるので、接着面を通じて発生する熱漏洩を大きく抑制することが可能となる。
また、本実施の形態では、外被材15の金属蒸着層19の上にポリアクリル酸系樹脂層20を有しており、金属蒸着層19単層の場合と比較してガスバリア性が向上し、真空断熱材10の断熱性能を長期にわたって維持することができる。
また、本実施の形態では、真空断熱材10の外被材15の間に芯材14を含まない部分の全てが熱溶着されているので、外被材15において熱溶着されない部分が存在しないので、真空断熱材10端部のヒレ部を短くでき、真空断熱材10表面における芯材14の占める面積が相対的に大きくなるので、真空断熱材10表面の有効断熱面積の比率が大きくなり、特に床暖房パネル7のように広い面積にわたり、断熱が要求される適用に関しては、その効果は大きい。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における高効率放熱パネルの断面図、図5は本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図である。
図4に示すように、本実施の形態における高効率放熱パネル(床暖房パネル)22は、面状発熱体23と、真空断熱材24と、保護材である枠材25とで構成されている。面状発熱体23の上には伝熱シート26となるアルミシートが貼られ、その上にフローリング等の仕上げ材27が設置されている。また、枠材25と真空断熱材24との間に軟質発泡樹脂28である軟質ポリウレタンフォームが配置されている。
面状発熱体23は、フィルムヒーターやコードヒーターなどが使用でき、熱効率および厚みの点よりフィルムヒーターが好ましい。枠材25は、合板、ムク板、パーティクルボード、無機質板などで構成することができる。
次に、高効率放熱パネル22を構成する真空断熱材24について説明する。
真空断熱材24の構成は外被材29のラミネート構成を除いては、実施の形態1と同様で、複数の芯材30から構成されており、外被材29は芯材30の存在しない部分は全て熱溶着されている。
外被材29はラミネート構造を有しており、芯材30側から順に熱溶着層、ガスバリア層、保護層で構成されている。
ここで、熱溶着層31は、加熱加圧されることで外被材29の内部を減圧封止するものであり、低密度ポリエチレンフィルム、鎖状低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等、およびこれらの混合物を使用できる。
ガスバリア層は、外被材29の表面を通じての芯材30への空気の侵入を防ぐものであり、本実施の形態では、外被材29の両面のガスバリア層が金属蒸着層32である。ここで金属蒸着層32の上にはポリアクリル酸系樹脂層33が積層されている。
保護層34は、外被材29の表面における埃や塵等による傷つきや、摩擦、折り曲げ、さらには芯材14の突き刺し等によるピンホールの発生を防ぐものであり、ナイロンフィルムやポリエチレンテレフタラートフィルム等が使用できる
このようにして作製した真空断熱材24の熱伝導率は、平均温度24℃において、0.005W/m・Kであり、汎用的な断熱材である硬質ウレタンフォームの5倍程度の断熱性能を有する。
以上のように、本実施の形態における高効率放熱パネル22は、発熱手段である面状発熱体23の裏面に、それぞれが独立した空間に配置される複数の芯材で構成された真空断熱材24と、保護材である枠材25とで構成されているので、施工現場の微小な異物や、取り扱い不良による真空断熱材24の破袋を抑制する。
また、真空断熱材24はそれぞれが独立した空間に配置された複数の芯材30で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材24全体の断熱性能の低下を防止できる。
また、本実施の形態では、枠材25が真空断熱材24を覆っているので、その内側にある真空断熱材24に加わる力を軽減させることができる。
また、本実施の形態では、枠材25と真空断熱材24との間に軟質発泡ウレタンフォームが配置されているので、真空断熱材24を保護することが可能であると同時に、真空断熱材24の非芯材部を軟質発泡ウレタンフォームで埋め込むことができ、断熱性能を一層向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、外被材29の金属蒸着層32の上にポリアクリル酸系樹脂層33を有しており、金属蒸着層32単層の場合と比較してガスバリア性が向上し、真空断熱材24の断熱性能を長期にわたって維持することができる。
また、本実施の形態では、外被材29の両面が熱容量の小さい金属蒸着層32であるので、接着面を通じて発生する熱漏洩を大きく抑制することが可能となる。
更に、金属蒸着層32の上にガスバリア性の高いポリアクリル酸系樹脂層33を有するので、真空断熱材24の断熱性能を長期にわたり維持することができる。
また、本実施の形態では、真空断熱材24の外被材29の間に芯材30を含まない部分の全てが熱溶着されているので、外被材29において熱溶着されない部分が存在しないので、真空断熱材24端部のヒレ部を短くでき、真空断熱材24表面における芯材30の占める面積が相対的に大きくなるので、真空断熱材24表面の有効断熱面積の比率が大きくなり、特に床暖房パネル22のように広い面積にわたり、断熱が要求される適用に関しては、その効果は大きい。
(実施の形態3)
図6は本発明の実施の形態3における高効率放熱パネル35の敷設方法を示す概略図である。
図6に示すように、本実施の形態においては、高効率放熱パネル(床暖房パネル)35が建物の既存の床36に対して接着剤により貼付されている。ここで、高効率放熱パネル35としては、実施の形態1または実施の形態2における高効率放熱パネルなどの真空断熱材を用いたものが使用できる。また、床36の下には根太37が配置されている。
一方、図7に示すように従来の真空断熱材を適用していない高効率放熱パネル38では、建物の既存の床36に対して敷設する場合、床下の根太37の間にポリスチレンフォームやポリエチレンフォームなどの断熱材39を配設する必要があった。
以上のように、本実施の形態における高効率放熱パネル35の敷設方法によると、高効率放熱パネル35は断熱性能に優れた真空断熱材を適用しているので、床下へ熱が逃げるのを防ぐことが可能であり、従来実施してきた既存の床下への断熱施工を省略することでき、新築時の施工性を大幅に改善するとともに、改築時における適用においても既存の床下を剥がすことなく、既存の床上に直接貼り付けて適用することが可能となる。
以上のように、本発明にかかる高効率放熱パネルは、発熱手段の裏面に真空断熱材を適用することで、所定方向への放熱量を増加させることができ、省エネルギーが達成できるとともに、高効率放熱パネルの表面を短時間で設定温度に到達させることが可能となる。
また、真空断熱材は保護材で覆われており、現場施工においても、作業現場の異物や、取り扱い不良による真空断熱材の破袋を抑制できる。また真空断熱材はそれぞれが独立した空間にある複数の芯材で構成されるので、破袋時においても、真空断熱材全体の断熱性能の低下を防止できる。
したがって、本発明の構成要素は床暖房パネルやホットカーペットの他、所定方向への放熱を促進させることが必要である、調理機器および設備機器等への応用も可能である。
本発明の実施の形態1における高効率放熱パネルの断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の平面図 図2のA−A線断面図 本発明の実施の形態2における高効率放熱パネルの断面図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態3における高効率放熱パネルの敷設方法を示す概略図 従来の床暖房パネルの敷設方法を示す概略図 従来の床暖房パネルの断面図
符号の説明
7,22,35 高効率放熱パネル(床暖房パネル)
8 温水パイプ
9 マット
10,24 真空断熱材
11 保護材
12,26 伝熱シート
13,27 仕上げ材
14,30 芯材
15,29 外被材
18 金属箔層
19,32 金属蒸着層
20,33 ポリアクリル酸系樹脂層
23 面状発熱体
25 枠材
28 軟質発泡樹脂
36 床

Claims (12)

  1. 少なくとも発熱手段と、前記発熱手段の裏面に位置する真空断熱材と、前記真空断熱材の裏面に位置する保護材とで構成され、建物の床上に敷設される高効率放熱パネルであって、前記真空断熱材は、複数の前記芯材を、前記芯材側から熱溶着層、ガスバリア層、保護層で構成されたラミネートフィルムからなる外被材で覆い、隣接する芯材と芯材との間における前記外被材の間に前記芯材を含まない非芯材部の前記外被材同士も熱溶着して、複数の芯材のそれぞれを独立した真空空間に位置させたものであり、前記保護材は発泡樹脂からなり、前記真空断熱材の隣接する前記芯材と前記芯材との間の前記非芯材部を前記発泡樹脂で埋め込んでいる高効率放熱パネル。
  2. 発泡樹脂は、硬質ウレタンフォームである請求項1記載の高効率放熱パネル。
  3. 真空断熱材を覆う枠材を備える請求項1または請求項2に記載の高効率放熱パネル。
  4. 枠材と真空断熱材との間に発泡樹脂がある請求項3に記載の高効率放熱パネル。
  5. 発熱手段は、温水パイプまたは面状発熱体である請求項1から請求項のいずれか一項に記載の高効率放熱パネル。
  6. 発熱手段の上に伝熱シートと、前記伝熱シートの上に仕上げ材とを備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の高効率放熱パネル。
  7. 真空断熱材の外被材の一方の面が金属蒸着層を有するラミネートフィルムであり、他方の面が金属箔層を有するラミネートフィルムである請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の高効率放熱パネル。
  8. 金属箔層を有するラミネートフィルムで構成される外被材の面を発熱手段側に向けて、真空断熱材を配置させた請求項7に記載の高効率放熱パネル。
  9. 真空断熱材の外被材が金属蒸着層を有し、さらに前記金属蒸着層の上にポリアクリル酸系樹脂層を有するラミネートフィルムである請求項7または請求項8に記載の高効率放熱パネル。
  10. 真空断熱材の外被材の両面が金属蒸着層を有し、さらに前記金属蒸着層の上にポリアクリル酸系樹脂層を有するラミネートフィルムである請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の高効率放熱パネル。
  11. 真空断熱材の外被材の間に芯材を含まない部分の全てが熱溶着されている請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の高効率放熱パネル。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の高効率放熱パネルを、建物の既存の床に敷設する高効率放熱パネルの敷設方法。
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