JP4903038B2 - 色安定性高吸水性ポリマー組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、長期間色安定性を有する高吸水性ポリマー(SAP)、および色安定性SAPの製造方法に関する。より具体的に本発明は、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、その塩またはこれらの混合物のようなスルフィン酸誘導体を含有する重合開始剤を含有するモノマー混合物を使用し、かつ場合により得られるSAPヒドロゲルを低い線量の紫外線に曝露して色安定性SAPを製造する方法に関する。色安定性SAPは包帯、おむつ、衛生用ナプキン、およびその他の吸収製品へ組み込むことができ、その際、SAPは、高い温度および湿度条件下でも延長された貯蔵期間の間、清浄な白い色を維持する。
発明の背景
吸水性樹脂は保健および衛生用品、ふき取りクロス、保水剤、脱水剤、スラッジ凝集化剤、使い捨てタオルおよびバスマット、使い捨てドアマット、増粘剤、ペット用の使い捨て敷きマット、結露防止剤、および種々の化学薬品のための放出制御剤において広範囲で使用されている。吸水性樹脂は、置換された、および置換されてない天然および合成ポリマー、たとえばデンプンアクリロニトリルグラフトポリマーの加水分解産物、カルボキシメチルセルロース、架橋したポリアクリレート、スルホン化ポリスチレン、加水分解されたポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、およびポリアクリロニトリルを含む種々の化学的な形で入手可能である。
このような吸水性樹脂は「高吸水性ポリマー」または「SAP」とよばれ、かつ一般にわずかに架橋した親水性ポリマーである。SAPはUS特許第5,669,894号明細書および同第5,559,335号明細書において一般的に議論されており、それぞれここで引用することにより取り入れる。SAPはその化学的同一性において異なりうるが、しかし全てのSAPは中程度の圧力下でも自重の何倍にも相応する量の水性液体を吸収し、かつ保持することができる。たとえばSAPは自重の100倍の蒸留水を吸収することができる。封圧下で水性液体を吸収する能力は、衛生用品、たとえばおむつにおいて使用されるSAPにとって重要な必要条件である。
ここで使用されている「SAP粒子」という用語は、乾燥状態の高吸水性ポリマー粒子、より具体的には水を含有していないものから水を約10質量%まで含有する粒子を指す。「SAPゲル」、「SAPヒドロゲル」または「ヒドロゲル」という用語は、水を少なくとも約10質量%含有する高吸水性ポリマー、およびしばしば、少なくともその質量の水を、およびより一般的にはその質量の数倍の水を吸収した粒子を指す。
SAPは長い貯蔵期間の後で色が劣化する傾向がある。清浄でさわやかな白い色から、蜂蜜色の褐色へ色が変化する傾向は、貯蔵時間、温度および湿度が増加するにつれて促進される。合衆国および欧州のような穏やかな気候では、SAPの色彩が劣化する速度は遅いため、一般にSAPまたはSAPを含有する製品は色彩の変化が裸眼で観察することができる前に消費される。
しかし南アフリカおよび東南アジアのような熱帯および亜熱帯気候では、SAPの色の劣化は速度が早く、SAPまたはSAPを含有する製品が消費される前にしばしば色の変化が生じる。東南アジアのような地域では、SAPは約4〜6週間で白色から蜂蜜のような褐色へ色が変化しうる。この問題は、SAPが熱帯気候から離れたところで製造され、このことによりSAPの製造から使用までの時間間隔が長くなるために悪化する。さらに、このような気候でSAPを含有する物品の消費は比較的少なく、従ってさらにSAPの製造と使用との間の期間が長くなる。
SAPの色の変化はSAPの性能に影響を与えることはないが、しかし色が劣化したSAPを含有する物品の消費者の受容性に不利な影響を与える。特におむつ中の色が劣化したSAPを見た消費者は、おむつが汚染物質を含有しているか、何らかの形で汚れたか、もしくは問題があるか、または低品質であると考える。おむつは一般に返品されて払い戻され、かつ消費者はその銘柄のおむつを再び購入しようとは思わない。
問題は製造段階でも生じる。というのは、SAPを含有するおむつおよびその他の物品の製造業者は変色したSAPを自分たちの製品に使用することを拒否し、かつ変色したSAPをSAP製造業者に返品する。従って色が劣化したSAPは最終的に、物品の製造業者およびSAPの製造業者に不利な影響を与え、彼らは返却された品物のコストを負担しなくてはならない。
SAP、またはSAPを含有する物品が、高い温度および湿度条件下に貯蔵された場合でも、SAPのさわやかな白い色をその耐用寿命を通じて維持するように、優れた色安定性を示すSAPを提供することが所望される。さらに、長期間色安定性および低い残留モノマー含有率を有し、SAPの吸収特性、たとえば大量の液体を迅速に吸収する特性に不利な影響を与えることがなく、SAPへの、およびSAPを通過する液体の良好な透過性を有し、かつSAPから形成されるSAPヒドロゲルが適用される負荷または圧力下で変形するか、もしくは流れることがない、高いゲル強度を有するSAPを提供することが所望される。
目下、部分的に中和され、わずかに架橋したポリアクリル酸のようなSAPは重合開始剤系の成分として過硫酸塩を使用して製造される。過硫酸塩は、レドックス開始剤対の酸化剤として、およびSAP中の残留アクリル酸モノマーの量を認容可能な水準に低減するために、開始剤系に含有される。過硫酸塩は熱開始剤としても作用することができる。しかし、過硫酸塩はアクリル酸モノマー中に存在するMEHQ防止剤系と相互作用し、かつSAPにわずかな初期着色を付与する。SAPのこのわずかな初期着色は時間の経過により、および特に高い温度および湿度条件下で深刻なSAP変色へと進行する。
本発明は、SAPの組成物中の過硫酸塩のような、色を生じる酸化剤の存在に起因するSAPの変色の問題を克服することに関する。以下に詳細に記載するように、本発明は、SAPの変色の問題を、(a)2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のようなスルフィン酸誘導体、場合により2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有する重合開始剤系を使用することにより、(b)モノマー混合物から色を生じる酸化剤を実質的に排除することにより、および(c)場合により、重合から得られるSAPヒドロゲルを低い線量の紫外(UV)線に暴露することにより克服する。
2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩は、乳化重合におけるレドックス開始剤中で還元剤として使用されている。US特許第5,408,019号明細書は、ホルムアミジンスルフィン酸をレドックス開始剤系中の還元剤として使用することを開示している。
紫外線は従来からSAPの製造において使用されていた。たとえば紫外線はEP0290814B1に開示されているように、モノマーの重合を開始してSAPヒドロゲルを生じるために光開始剤と関連させて使用されている。DE4123889A1は、低量の水溶性成分(7質量%以下)および低量の残留モノマー(500ppm以下)を有する吸水性樹脂を得るために、水溶性ポリマーおよび多糖類および/または架橋剤から、ラジカル捕捉剤の存在下で製造される吸水性樹脂のUV照射を開示している。紫外線は吸水性樹脂の乾燥または粉砕の間に適用される。
PCT刊行物WO01/55228は、水溶性または水膨潤性のポリマーを紫外線に曝露して残留モノマー含有率を低減することを開示している。紫外線開始剤は、モノマーの10000ppmまで、有利には5000ppmまで、さらに有利には50〜3000ppmおよびいっそう有利には500〜2000ppmの量で使用される。紫外線照射は一般に約20分間行う。
PCT刊行物WO01/25289はゲル化したポリマーをゲル化したポリマー粒子へと粉砕した後に、または粉砕と同時にアクリルポリマーを紫外線に曝露することを開示している。特に粉砕されたゲル粒子は流動床乾燥器中での乾燥工程の間に照射することができる。
発明の概要
本発明は、長期間の色安定性を有する高吸水性ポリマー(SAP)および色安定性SAP組成物を製造する方法に関する。さらに具体的には本発明は、(a)2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のようなスルフィン酸誘導体、場合により2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有する重合開始剤系を使用することにより、(b)モノマー混合物から色を生じる酸化剤を実質的に排除することにより、および場合により(c)重合から得られるSAPヒドロゲルを低い線量の紫外線に暴露することにより、SAP粒子の液体吸収および保持特性に不利な影響を与えることなく、色安定性SAPを製造する方法に関する。本発明の方法により製造された色安定性SAPは、高い温度および湿度で延長された貯蔵期間、たとえば60℃および相対湿度90%で少なくとも30日間貯蔵した場合、さわやかで清浄な白い色を維持した。
従って本発明の1実施態様は、(a)(i)SAPを生じるモノマー、たとえば中和されているか、中和されていないか、または部分的に中和されている、アクリル酸のようなα,β−不飽和カルボン酸、(ii)架橋剤、(iii)スルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、これらの塩またはこれらの混合物を含有し、かつ色を生じる酸化剤、たとえば過硫酸塩を実質的に含有しない開始剤系、および(iv)任意の光開始剤を含有するモノマー混合物を重合してSAPヒドロゲルを形成し、(b)場合によりSAPヒドロゲルを低い線量の紫外線に暴露し、かつ(c)SAPヒドロゲルを粉砕して乾燥させて色安定性SAPを得る工程からなる、色安定性SAPを製造する方法を提供することである。得られる色安定性SAPは、低い残留モノマー含有率を有し、かつさわやかな白い色を、延長された時間にわたり、高い温度および湿度の貯蔵条件であっても維持する。
本発明のもう1つの実施態様は、SAPを生じるスルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物、たとえば重合したα,β−不飽和カルボン酸を含有するモノマー混合物を重合してSAPヒドロゲルを形成し、場合によりSAPヒドロゲルを約2〜約30cmの距離から約3〜約15分間、紫外線に暴露するか、または同等の紫外線量に暴露し、SAPヒドロゲルを粉砕してSAPヒドロゲル粒子を形成し、次いでSAPヒドロゲル粒子を乾燥させて色安定性SAP粒子を得る工程を含む、色安定性SAPを製造する方法を提供することである。SAPヒドロゲルは場合により低い線量の紫外線、つまりSAPヒドロゲル1平方センチメートル(cm)あたり、0〜約2000ミリワット(mW)の紫外線に暴露する。もう1つの実施態様ではSAPヒドロゲルを粉砕してSAPヒドロゲル粒子を形成してから紫外線に暴露する。
本発明において有用なスルフィン酸誘導体は、一般式:
Figure 0004903038
[式中、Mは水素、アンモニウムイオン、または元素の周期律表のIa族、IIa族、IIb族、IVa族およびVIIIb族の一価もしくは二価の金属イオンであり、
はOHまたはNRであり、その際、RおよびRは、無関係に、HまたはCアルキルであり、
はHであるか、または場合によりC〜Cアルキル、OH、O−C〜Cアルキル、ハロゲンおよびCFからなる群から無関係に選択される1〜3の置換基を有するアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリール基であり、かつ
はCOOM、SOM、COR、CONR、またはCOORであり、その際、M、RおよびRは上記で定義したとおりであり、またはRが非置換であるか、もしくは置換されたアリールの場合、RはHである]を有し、およびこれらの塩である。
有利な実施態様では、モノマー混合物は(a)α,β−不飽和カルボン酸、(b)架橋剤、(b)2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有し、過硫酸塩またはその他の色を生じる酸化剤を実質的に含有していない重合開始剤系、(d)α,β−不飽和カルボン酸および架橋剤の質量の10〜約1000ppmの量の任意の光開始剤、および(e)水、を含有する。乾燥後、色安定性SAP粒子は場合により色安定性SAP粒子上の表面架橋を生じるために表面処理される。
本発明のもう1つの実施態様は、液体を吸収するために使用される物品、たとえばおむつ、月経用品、女性用衛生製品、大人用失禁製品、一般的な目的のふき取り用クロス、および類似の吸収製品へ色安定性SAP粒子を組み込むことである。該物品は高い温度および湿度の気候でも、物品の予測される寿命にわたって色の劣化に耐える。
本発明の上記の、およびその他の実施態様および利点は実施例および請求項に関連して、本発明の有利な実施態様の以下の詳細な記載から明らかとなる。
発明の詳細な記載
本発明は、長期間の色安定性を有するSAP、および色安定性のSAPの製造方法に関する。色安定性SAPは、60℃および相対湿度90%で30日間貯蔵した後で、裸眼に対してわずかな変色を示すのみである。本発明のSAPは、スルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−スルフィナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有し、実質的に過硫酸塩のような、色を形成する酸化剤を含有していないモノマー混合物から製造される。モノマー混合物の重合から得られるSAPヒドロゲルを場合により低い線量の紫外線に曝露する。本発明による重合開始剤、および任意の紫外線により、SAPに色安定性が付与され、かつSAP中の残留モノマーの量が低減する。
本発明の色安定性SAP粒子を製造するための適切な方法は、たとえばUS特許第4,076,663号明細書、同第4,286,082号明細書、同第4,654,039号明細書、および同第5,145,906号明細書に開示されているような、ゲル重合とも呼ばれる溶液重合を含み、それぞれここで引用することにより取り入れる。もう1つの方法は、たとえばUS特許第4,340,706号明細書、同第4,497,930号明細書、同第4,666,975号明細書、同第4,507,438号明細書および同第4,683,274号明細書に開示されているような逆懸濁重合(inverse suspension polymerization)であり、それぞれをここで引用することにより取り入れる。
本開示は第一に説明の目的のためのゲル重合に関する。しかし、本発明は、変更された塊状重合および逆懸濁重合を含むすべてのSAP製造法を使用して実施することができる。
ゲル重合では、吸水性であるが、しかし水不溶性のポリマーを得るためのモノマーおよび1もしくは複数の架橋剤の水性混合物からSAPが製造される。該水性モノマー混合物は、一般に過硫酸ナトリウムのような過硫酸塩を含む重合開始剤も含有する。過硫酸塩は、SAP粒子中の残留アクリル酸モノマー含有率を認容可能な水準に低減するために重要な、または本質的な重合開始剤成分であると見なされている。
一般的なSAPの製造では、SAPは最適な吸収性を達成するために少なくとも約25モル%、さらに有利には少なくとも約50モル%および通常は約70〜約80モル%中和される。中和は重合の前にモノマーを中和することにより行うことができるか、またはポリマーを重合反応がほぼ完了した後に中和することができる。モノマーの重合および内部架橋の後、部分的な中和、たとえば約50〜約100モル%の中和、有利には約70〜約80モル%の中和に引き続き、ポリマーをより効率的な乾燥のために粉砕、たとえば切断もしくは細断し、次いで所望の粒径に粉砕する。次いでポリマーは有利には表面処理される。表面処理を使用する実施態様では、表面架橋剤は一般に乾燥したSAP粒子上に施与される。一般に、表面架橋剤を施与した後で、SAP粒子を次いで、表面架橋剤がSAPの一部と反応してSAP粒子の表面が架橋する条件下におく。
本発明の1実施態様では(a)(i)中和されているか、中和されていないか、または部分的に中和されているα,β−不飽和カルボン酸、たとえばアクリル酸のような、SAPポリマーを生じることができるモノマー、(ii)架橋剤、(iii)スルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有し、過硫酸塩のような色を形成する酸化剤を実質的に含有しない重合開始剤、(iv)任意の光開始剤、および(v)水からなるモノマー混合物を溶液重合してSAPヒドロゲルを形成し、(b)場合によりSAPヒドロゲルを低い線量の紫外線に曝露し、(c)SAPヒドロゲルを粉砕してSAPヒドロゲル粒子を形成し、(d)次いで得られたSAPヒドロゲル粒子を乾燥させ、かつ(e)場合により色安定性SAP粒子の表面処理をする工程を有する方法により色安定性のSAPが製造される。
本発明の色安定性SAPは、重合後に、架橋すると自重の数倍の液体を吸収する能力を有する重合したビニルモノマー、特にα,β−不飽和カルボン酸をベースとする。詳細な説明の残りはアクリル酸をベースとする色安定性SAPに関するが、しかしその他のビニルモノマー、たとえば(メタ)アクリロニトリルまたは(メタ)アクリルアミド、またはアミン置換基またはアミン置換基の前駆体を有するエチレン性モノマー、たとえばN−ビニルアセトアミドおよびその他のα,β−不飽和カルボン酸および無水物もまた、本発明の色安定性SAPの製造において使用することができる。本発明による方法により製造された色安定性SAPは、SAP、および特にα,β−不飽和カルボン酸または無水物をベースとするSAPを製造するために使用されたモノマーの同一性とは関係なく、改善された色安定性を示す。
従って色安定性SAPの化学組成も、その製造方法も限定されていない。従って色安定性SAPは、従来技術において公知のいずれのSAP重合法でも製造することができ、酸性の吸水性樹脂(つまりアニオン性SAP)、塩基性の吸水性樹脂(つまりカチオン性SAP)またはUS特許第6,072,101号、第6,159,591号、第6,222,091号および6,329,062号に開示されているような多成分SAP粒子を含有していてもよく、それぞれここで引用することにより取り入れる。適切なSAP形成モノマーの詳細にわたるリストはUS特許第4,076,663号および第5,149,750号に見ることができ、それぞれをここで引用することにより取り入れる。
一般に、酸性SAPはポリマー鎖に沿って組み込まれたカルボキシレート、スルホネート、スルフェートおよび/またはホスフェート基を有する。これらの酸性成分を有するポリマーは予め1もしくは複数のこれらの酸性官能基により置換されているモノマーから合成するか、または合成後にポリマーに酸性官能基を組み込むことによって得られる。カルボキシル基をポリマーに組み込むために、任意の多数のエチレン性不飽和カルボン酸をホモ重合または共重合することができる。カルボキシル基はまた、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリルアミド、およびアルキルアクリレートまたはメタクリレートのようなモノマーのホモポリマーまたはコポリマーを加水分解することにより間接的にポリマー鎖に組み込むこともできる。酸性SAPは強酸性もしくは弱酸性吸水樹脂であってよく、かつホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
酸性のSAPは一般に、中和され、わずかに架橋したアクリルタイプの樹脂、たとえば中和され、わずかに架橋したポリアクリル酸である。わずかに架橋した酸性SAPは一般にアシル成分、たとえばアクリル酸、または酸基を生じることができる成分、つまりアクリロニトリルを含有する酸性モノマーを、架橋剤、つまり多官能性有機化合物の存在下に重合することにより製造される。酸性樹脂は、ポリマーが実質的に、つまり少なくとも10%、および有利には少なくとも25%が酸性モノマー単位である限り、従来技術において周知のその他の共重合性単位、つまりその他のモノエチレン性不飽和コモノマーを含有していてよい。本発明の完全な利点を達成するために、酸性SAPは少なくとも50%、およびさらに有利には少なくとも75%、および100%まで酸性モノマー単位を含有する。酸性樹脂は中和されていないか、または中和されていてもよく、有利には少なくとも50モル%および最も有利には少なくとも70モル%が乾燥前に塩基により中和されている。
酸性SAP中で有用なエチレン性不飽和カルボン酸モノマー、および無水物、アミド、エステル、およびこれらの塩は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、ケイ皮酸、p−クロロケイ皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、2−メチル−2−ブテンジカルボン酸、マレアミン酸、N−フェニルマレアミド、マレアミド、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水メチルイタコン酸、無水エチルマレイン酸、ジエチルマレエート、メチルマレエートおよび無水マレイン酸を含むが、これらに限定されない。
スルホネート含有の酸性SAPは、スルホン酸の形へ加水分解することができる官能基を有するモノマー、たとえばアルケニルスルホン酸化合物およびスルホアルキルアクリレート化合物から製造することができる。エチレン性不飽和スルホン酸モノマーは、脂肪族もしくは芳香族ビニルスルホン酸、たとえばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルおよびメタクリルスルホン酸、たとえばスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、2−ビニル−4−エチルベンゼンスルホン酸、2−アリルベンゼンスルホン酸、1−フェニルエチレンスルホン酸、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を含むが、これらに限定されない。
スルフェート含有の酸性SAPは、ヒドロキシル基または残留エチレン性不飽和を有するホモポリマーまたはコポリマーを硫酸または三酸化硫黄と反応させることにより製造される。このような硫酸化されたポリマーの例は、硫酸化ポリビニルアルコール、硫酸化ヒドロキシエチルアクリレート、および硫酸化ヒドロキシプロピルメタクリレートである。ホスフェートを含有する酸性SAPは、リン酸成分を有するエチレン性不飽和モノマー、たとえばメタクリルオキシエチルホスフェートをホモ重合または共重合することにより製造される。
酸性SAPは、強酸性であっても、弱酸性であっても、その中和された形でSAPとして作用する任意の樹脂であってよい。酸性樹脂の例は、ポリアクリル酸、加水分解されたデンプン−アクリロニトリルグラフトコポリマー、デンプン−アクリル酸グラフトコポリマー、けん化されたビニルアセテート−アクリル酸エステルコポリマー、加水分解されたアクリロニトリルコポリマー、加水分解されたアクリルアミドコポリマー、エチレン−マレイン酸無水物コポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルホスホン酸)、ポリ(ビニルリン酸)、ポリ(ビニル硫酸)、スルホン化ポリスチレン、ポリ(アスパラギン酸)、ポリ(酪酸)、およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。有利な酸性樹脂はポリアクリル酸である。
酸性SAPは、中和されたペンダントカルボキシレート基を0〜100パーセント含有する(つまりDN=0〜DN=100)。カルボン酸基の中和は有機もしくは無機の強塩基、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、または有機アミンを使用して行う。
酸性SAPと同様に、色安定性の塩基性SAPを本発明による方法により製造することができる。塩基性SAPは強塩基性または弱塩基性の吸水性樹脂であってよい。強塩基性樹脂は一般に、水酸化物(OH)または重炭酸塩(HCO)の形で存在する。塩基性SAPは単独の樹脂であっても、樹脂の混合物であってもよい。塩基性SAPはホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
従って塩基性SAPは、強塩基性であっても弱塩基性であっても、その帯電した形でSAPとして作用する任意の樹脂であってよい。塩基性SAPは一般にわずかに架橋した樹脂、たとえば重合により製造される、わずかに架橋したポリエチレンイミン、ポリ(アリルアミン)、ポリ(アリルグアニジン)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムヒドロキシド)、四級化ポリスチレン誘導体、グアニジン−変性されたポリスチレン、ポリ(ビニルグアニジン)、またはポリ(ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド)および構造
Figure 0004903038
を有するわずかに架橋したモノマーまたはそのエステル類似体
Figure 0004903038
[式中、RおよびRは、無関係に、水素およびメチルからなる群から選択され、Yは1〜8の炭素原子を有する二価の直鎖状もしくは分枝鎖状の有機基であり、Rは水素であり、かつR10は水素であるか、または1〜4の炭素原子を有するアルキル基である]である。
有利な塩基性SAPはポリ(ビニルアミン)、ポリエチレンイミン、ポリ(ビニルグアニジン)、ポリ(メチルアミノエチルアクリルアミド)およびポリ(メチルアミノプロピルメタクリルアミド)またはこれらの混合物を含む。塩基性SAPはUS特許第6,159,591号に開示されており、ここで引用することにより取り入れる。わずかに架橋した塩基性SAPはその他の共重合性単位を含有していてもよく、かつ酸性のSAPに関して上記したように、多官能性の有機化合物を使用して架橋される。
酸性SAPまたは塩基性SAPへの導入のための共重合性モノマーは、エチレン、プロピレン、イソブチレン、Cアルキルアクリレートおよびメタクリレート、ビニルアセテート、メチルビニルエーテルおよび式:
Figure 0004903038
[式中、Rは水素またはCアルキル基を表し、かつフェニル環は場合により1〜4のCアルキルまたはヒドロキシル基により置換されている]を有するスチレン化合物を含むが、これらに限定されない。
適切なCアルキルアクリレートは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレートなど、およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。適切なC−アルキルメタクリレートは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−プロピルメチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートなど、およびこれらの、もしくはCアルキルアクリレートとの混合物を含むが、これらに限定されない。適切なスチレン化合物は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレンなど、およびこれらの、もしくはCアルキルアクリレートおよび/またはメタクリレートとの混合物を含むが、これらに限定されない。
前記のとおり、本発明はアクリル酸をベースとするSAPに限定されず、有利にはメタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、ケイ皮酸、p−クロロケイ皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、および無水マレイン酸を含むα,β−不飽和カルボン酸から製造されるSAPまで拡張するが、ただしこれらに限定されない。
本発明による方法により製造される特に有利なSAPは、たとえばアクリル酸約1〜約50モル%、アルカリ金属アクリレート約50〜約99モル%、および内部架橋剤約0.1〜約5質量%を含有するモノマー混合物100部を、モノマーを少なくとも約15質量%から約60質量%まで、および有利には約20質量%〜約50質量%まで含有する水溶液中で共重合することにより得られるアルカリ金属アクリレートタイプのSAPである。これは予め中和されたモノマー混合物である。もう1つの有利な実施態様では、アルカリ金属アクリレートタイプのSAPは、まずアクリル酸を溶液重合し、次いでSAPヒドロゲルをアルカリ金属塩基により中和することによって、つまり後中和重合によって得られる。
上記のとおり、酸性もしくは塩基性モノマー、および場合により共重合性モノマーの重合は最も一般的には、多官能性の架橋剤の存在下に遊離基法により実施される。酸性および塩基性SAPは、SAPが水不溶性になるまで十分に架橋させる。架橋はSAPに実質的に水不溶性を付与し、かつ部分的にSAPの吸水能力の決定に役立つ。吸収の適用における使用のために、酸性もしくは塩基性SAPはわずかに架橋している、つまり約20%未満、有利には約10%未満、および最も有利には約0.01〜約7%の架橋密度を有する。
架橋剤はモノマーの全質量に対して、最も有利には約7質量%未満、および一般に約0.1質量%〜約5質量%の量で使用される。架橋性ポリビニルモノマーの例は、以下の式(I)により表されるポリアクリル(またはポリメタクリル)酸エステル、および以下の式(II)により表されるビスアクリルアミドを含むが、これらに限定されない:
Figure 0004903038
[式中、Xはエチレン、プロピレン、トリメチレン、シクロヘキシレン、ヘキサメチレン、2−ヒドロキシプロピレン、−(CHCHO)CHCH−または
Figure 0004903038
pおよびrはそれぞれ5〜40の整数であり、かつkは1または2である]、
Figure 0004903038
[式中、lは2または3である]。
具体的な架橋性モノマーは、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、ポリカルボン酸のジビニルエステル、ジアリルエステルまたはポリカルボン酸、トリアリルテレフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ヘキサメチレンビスマレイミド、トリビニルトリメリテート、ジビニルアジペート、ジアリルスクシネート、エチレングリコールのジビニルエーテル、シクロペンタジエンジアクリレート、テトラアリルアンモニウムハロゲン化物、またはこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。ジビニルベンゼンおよびジビニルエーテルのような化合物を架橋剤として使用することもできる。特に有利な架橋剤はN,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メチレンビスメタクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、およびトリメチロールプロパントリアクリレートである。
本発明の色安定性SAPの製造において、モノマー、たとえばα,β−不飽和カルボン酸、および特にアクリル酸、および架橋剤を重合開始剤の存在下に重合反応させる。1もしくは複数の重合開始剤をモノマーおよび架橋剤の混合物に添加して重合およびSAPヒドロゲルの形成を促進する。
開始剤はしばしば少なくとも1の熱開始剤および少なくとも1のレドックス開始剤からなる。SAPの製造において使用するために公知の種々の重合開始剤はいずれも本発明において使用することができる。しかし本発明の重要な特徴によれば、重合開始剤は、スルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物を含有し、かつ色を形成する酸化剤、たとえば過硫酸塩、および色を形成する還元剤、たとえばアスコルビン酸、イソアスコルビン酸およびナトリウムエリスロベートをつ実質的に含有しない。色を形成する還元剤に関して、ここで使用される「実質的に含有しない」の用語は、色を形成する還元剤の全濃度がモノマー混合物の質量の0ppm〜10ppmであるとして定義される。色を形成する酸化剤に関して、「実質的に含有しない」の用語は、500ppm未満、有利には300ppm未満、および最も有利には0ppmであると定義される。有利な実施態様では重合開始剤は色を形成する還元剤および色を形成する酸化剤、特に過硫酸塩を含有しない。
有用な重合開始剤の例は、(a)スルフィン酸誘導体、たとえば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物、および場合により2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、アルカリ金属の亜硫酸塩または亜硫酸水素塩、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、糖、アルデヒド、または第一もしくは第二アルコールを含む還元剤、および(b)酸化剤、たとえば過酸化水素、アルキルヒドロペルオキシド、たとえばt−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、カプリルイルペルオキシド、過酢酸ナトリウム、または当業者に公知のその他の酸化剤からなるレドックス開始剤である。有利な実施態様では還元剤は2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸であり、かつ酸化剤は過酸化水素である。
還元剤として有用なスルフィン酸誘導体はUS特許第6,211,400号明細書に開示されており、ここで引用することにより取り入れる。スルフィン酸誘導体は一般構造式:
Figure 0004903038
[式中、Mは水素、アンモニウムイオン、または元素の周期律表のIa、IIa、IIb、IVaおよびVIIIb族の一価もしくは二価の金属イオンであり、
はOHまたはNRであり、その際、RおよびRは、無関係に、HまたはC〜C−アルキルであり、
はHまたはアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリール基であり、これはC〜C−アルキル、OH、O−C〜C−アルキル、ハロゲンおよびCFからなる群から無関係に選択される置換基を1〜3つ有していてもよく、かつ
はCOOM、SOM、COR、CONRまたはCOORであり、その際、M、RおよびRは上記のとおりであるか、あるいはRが非置換であるか、置換されたアリールである場合にRはHである]を有し、およびこれらの塩である。
有利な実施態様で、Mは水素、アンモニウム、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、または亜鉛イオンであり、Rは水素原子であるか、または置換されていないか、もしくは無関係に1もしくは2のヒドロキシル置換基またはアルコキシ置換基により置換されたアルキル基またはアリール基であり、かつRはCOOMである。有用なスルフィン酸誘導体の例は、
Figure 0004903038
[式中、MはH、Na、K、Mg、CaまたはZnであり、かつRはCHまたはCである]を含むが、これらに限定されない。
2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸は構造
Figure 0004903038
を有する還元剤であり、かつ有利には塩として、たとえば二ナトリウム塩、たとえば
Figure 0004903038
として使用される。
2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸はBRUGGOLITE(R)FF7として純粋な形で、およびBRUGGOLITE(R)FF6として、いずれもBrueggemann Chemical(ドイツ国Heilbron在)から市販されている。BRUGGOLITE(R)FF6は2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩を50〜60質量%、亜硫酸ナトリウム(NaSO)を30〜35質量%および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩、つまり
Figure 0004903038
を10〜15質量%含有する。
2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸は還元剤としても機能し、かつ2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸と組み合わせて使用することができる。
2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸はホルムアルデヒドを含有せず、かつ溶液重合から得られるSAPに黄色を付与することを回避する。さらに、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸は無害な副生成物の硫酸水素ナトリウム、蟻酸ナトリウムおよび二酸化炭素へと分解され、従って環境学的および毒物学的な問題を回避する。
有利なレドックス開始剤は、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩、またはこれらの混合物を還元剤として、および過酸化水素を還元剤として含有し、これらはモノマー混合物中に存在するモノマー(つまりモノマーおよび架橋剤)のモルに対してたとえば約2×10−5〜約2×10−2モルパーセントの量で使用される。
レドックス開始剤は単独で、または熱開始剤と適切に組み合わせて使用される。適切な熱開始剤の例は、「アゾ」開始剤であり、これはアゾビスイソブチロニトリル;4−t−ブチルアゾ−4′−シアノ吉草酸;4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸);2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド;2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル);ジメチル2,2′−アゾビスイソブチレート;2,2′−アゾジメチルビス(2,4−ジメチルバレロニトリル);(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン;2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル);1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル);2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル;2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタ−2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル;2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン);2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロリド;4,4′−アゾビス(4−シアノペンタン酸);2,2′−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド);2,2′−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド;2,2′−アゾビス[2−メチル−N(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド];2,2′−アゾビス(イソブチルアミド)ジヒドレート;および従来技術において当業者に公知のその他の熱開始剤を含むが、これらに限定されない。
特に有利な重合開始剤は、(a)(i)酸化剤としての過酸化水素および(ii)還元剤としての2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、場合により2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、その塩またはこれらの混合物を含有するレドックス開始剤、および(b)アゾ開始剤、たとえばアゾビスイソブチロニトリルおよび2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドを含有する。本発明の方法で使用するために有利な熱開始剤は、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドであり、商品名V−50でWako Chemicals U.S.A.社(バージニア州リッチモンド在)から市販されている。開始剤は一般に水溶液中で使用されるが、しかし開始剤は別の適切な溶剤により希釈することもできる。
重合性モノマー、架橋剤、および重合開始剤に加えて、本発明の方法で使用されるモノマー混合物は、光開始剤を含有する。光開始剤はモノマー混合物中に低量で、特にモノマーおよび架橋剤の質量の0〜約1000ppm、および有利には約10〜約500ppmの量で存在する。本発明の完全な利点を達成するために、光開始剤はモノマー混合物中にモノマーおよび架橋剤の質量の約15〜約300ppmの量で存在する。
光開始剤はSAP中の残留アクリル酸モノマーの低減を促進するために存在する。SAPを製造する従来の方法では、過流酸塩をレドックス開始剤の成分として、または熱開始剤として使用して重合反応を開始し、かつSAP中の残留アクリル酸モノマーの量を低減する。しかし、過硫酸塩はアクリル酸モノマー中に存在するMEHQ防止剤と相互作用し、かつわずかに着色したSAPを生じる。この色は時間の経過と共に増大し、かつ特に暑く、湿度の高い条件では、認容することができない、蜂蜜のような褐色に着色したSAPを生じる。
本発明の重要な特徴に従って、モノマー混合物は色を生じる酸化剤、特に過硫酸塩をほぼ含有していない。光開始剤は、低い線量の紫外線と組み合わされて、従来は過硫酸塩を使用して達成されていた、SAPの質量の500ppmへの、有利には400ppmへのSAP中の残留アクリル酸モノマー量の低減に役立つ。
光開始剤の同一性は限定されないが、しかし重合条件下で不活性である(つまり分解しない)。有利な光開始剤は、構造
Figure 0004903038
[式中、RおよびRは、無関係に、Cアルキル、または一緒になってC炭素環を形成し、RはH、メチル、エチル、または(OCHCHOH、およびnは1〜20である]を有する。
具体的な光開始剤は、
Figure 0004903038
つまり、Ciba Specialty Chemicals社(NY州Hawthorne在)からIRGACURE(R)2959として入手可能な、1−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)−2−ヒドロキシル−2−メチル−1−プロパン−1−オン;
Figure 0004903038
つまり、Ciba Specialty Chemicals社からDAROCUR(R)1173として入手可能な1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン;
Ciba Chemical Specialties社からIRGACURE(R)184として入手可能なヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;
Ciba Specialty Chemicals社からIRGACURE(R)651として入手可能な2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン
およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
付加的な有用な光開始剤は、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、アシルホスフィンオキシド、カンファーキノン、ビスイミダゾール、ジアルキルアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、塩素化アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体(たとえばp−ベンゾイルベンジルトリメチルアンモニウムブロミド)、チオキサントン誘導体(たとえば(3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド)およびこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
モノマー、架橋剤、重合開始剤、および光開始剤に加えて、モノマー混合物は水を含有する。一般にモノマー混合物はモノマー混合物の質量に対して約40〜約80質量%、さらに有利には約50〜約70質量%の水を含有する。
モノマー混合物中に存在するモノマーおよび架橋剤は、水性溶液重合と同時に、得られるSAPが水不溶性であるが、しかしその質量の数倍の水を吸収してSAPヒドロゲルを形成するために十分な程度に架橋させる。多くの場合、SAPヒドロゲルの粉砕および乾燥後、得られるSAPは表面処理される。表面処理によりSAP粒子の表面架橋が生じる。SAPの表面処理は、SAPが水性媒体を荷重下で吸収し、かつ保持する能力を強化する。
従来技術で理解されているように、表面処理されたSAP粒子は粒子内部よりも粒子表面近くで高レベルの架橋を有する。ここで使用される「表面」とは、SAP粒子の外側に面した境界を記載する。多孔質のSAP粒子のためには、曝露された内側表面もまた、表面の定義に含まれる。
一般に表面処理はSAP粒子の外側表面を濡らすためにSAPを表面架橋剤の溶液と接触させることにより達成される。次いでSAP粒子の表面架橋および乾燥を、有利には少なくともSAP粒子の湿った表面を加熱することによって行う。表面の架橋を得るための表面処理は、SAP粒子を十分な温度で十分な時間「アニーリング」(つまり加熱)することによっても行うことができる。
一般に表面架橋剤の溶液は、適切な溶剤、たとえば水またはアルコール中の表面架橋剤を約0.01%〜約4%、および有利には約0.4%〜約2%含有する。溶液は微細なスプレーとして自由に転動するSAP粒子の表面に、SAP粒子対表面架橋剤の溶液約1:0.01〜1:0.5の比率で適用することができる。表面架橋剤はSAP粒子の0.001%〜約5%、および好ましくは0.005%〜約0.5%の量で存在する。本発明の完全な利点を達成するために、表面架橋剤は約0.01質量%〜約0.4質量%の量で存在する。
架橋反応および表面処理したSAP粒子の乾燥は、表面処理したポリマーを適切な温度、たとえば約105℃〜約200℃、および有利には約105℃〜約180℃で加熱することにより達成される。しかし、SAP粒子の表面架橋を達成するための架橋剤を反応させるその他の方法およびSAP粒子を乾燥させるその他の方法、たとえばマイクロ波エネルギー等を使用することができる。
適切な表面架橋剤は、架橋が制御された方法で、有利には約25℃〜約180℃の温度で生じるために十分な反応性を有する。適切な表面架橋剤の非限定的な例は次のものである:
(a)ポリヒドロキシ化合物、たとえばグリコールおよびグリセロール、
(b)金属塩、
(c)第四級アンモニウム化合物、
(d)多官能性エポキシ化合物、たとえばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテル、
(e)アルキレンカーボネート、たとえばエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート、
(f)ポリアジリジン、たとえば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジンプロピオネート)]、
(g)ハロゲンエポキシ、たとえばエピクロロヒドリン、
(h)ポリアミン、たとえばエチレンジアミン、
(i)ポリイソシアネート、たとえばトルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネート、
(j)二ハロゲン化物および二スルホン酸エステル、たとえば式Y−(CH−Y(式中、pは2〜12の数であり、かつYは無関係にハロゲン(有利には臭素)である)の化合物、トシレート、メシレートまたはその他のアルキルもしくはアリールスルホネートエステル、
(k)多官能性アルデヒド、たとえばグルタルアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、テレフタルアルデヒド、マロンアルデヒド、およびグリオキサール、およびアセタールおよびこれらの亜硫酸水素塩、
(l)多官能性カルボン酸および該酸から誘導されるエステル、酸塩化物、および無水物、たとえば2〜12の炭素原子を有するジカルボン酸およびポリカルボン酸、ならびにメチルおよびエチルエステル、酸塩化物、およびこれらから誘導される無水物、たとえばシュウ酸、アジピン酸、コハク酸、ドデカン酸、マロン酸、およびグルタル酸、およびこれらから誘導されるエステル、無水物、および酸塩化物、
(m)有機チタネート、たとえばE.I.DuPont de Nemours、Wilmington、DEから入手可能なTYZOR AA、
(n)マレアミン樹脂、たとえばCytec Industries,Wayne、NJから入手可能なCYMEL樹脂、
(o)ヒドロキシメチル尿素、たとえばN,N′−ジヒドロキシメチル−4,5−ジヒドロキシエチレン尿素、
(p)ヒドロキシアルキルアミド(HAA)、たとえばUS特許第6,239,230に開示されているようなものであり、ここで引用することにより取り入れるが、ビス[N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)]アジパミド、ビス[N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)]スクシンアミド、ビス[N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)]アゼラミド、ビス[N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)]アジパミド、およびビス[N−メチル−N−(β−ヒドロキシエチル)]オキサミドであるが、ただしこれらに限定されない。市販のβ−HAAはEMS−CHEMIE(スイス国Dornat在)からのPRIMID TM XL−552である。もう一つの市販のHAAはEMS−CHEMIEからのPRIMID TM QM−1260である、
(q)2−オキサゾリジノンおよびその誘導体、および
(r)当業者に公知のSAPのためのその他の架橋剤。
有利な表面架橋剤はHAA、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDGE)、プロピレングリコール、またはこれらの混合物を含む。
輸送および貯蔵の間の早すぎる重合を防止するためにビニルモノマーに添加され、かつSAPポリマー中に存在する防止剤は、過硫酸塩により徐々に酸化され、このことによりSAPの色は白色から蜂蜜のような褐色へと劣化すると理論づけられるが、ただしここでは確かではない。この色の変化は高めた温度および相対湿度でより速い速度で生じる。
たとえばヒドロキノンのモノメチルエーテル(MEHQ)はSAPの製造において使用されるアクリルモノマー、たとえばアクリル酸および架橋剤の速すぎる重合を防止するために一般的に使用される防止剤である。一般に、モノマーに添加される防止剤、たとえばMEHQの量は、約15〜約200ppmである。防止剤は重合の間に消費されず、かつモノマーの重合後にSAPヒドロゲル中に存在する。SAPの色の変化は、防止剤の酸化、たとえば過硫酸塩またはその他の色を生じる還元剤によるキノンへのMEHQの酸化に起因すると理論づけられる。
消費者に受け入れられない蜂蜜のような褐色へのSAPの色の劣化を防止するために、SAPを生じるために使用されるモノマー混合物はスルフィン酸誘導体、有利には2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、場合により2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物をレドックス開始剤の還元剤として含有し、過硫酸塩を実質的に含有しておらず、かつ場合により約10〜約1000ppmの光開始剤を含有する。過硫酸塩を実質的に含有しないモノマー混合物を使用することにより、得られるSAPはさわやかな、白色を有し、かつ得られるSAPの白色は安定され、かつ保存される。任意の光開始剤はSAP中の遊離のモノマー量を低減を補助するためにモノマー混合物中に存在する。
従って本発明は、SAPの色を改善し、かつ変色を回避するSAPの製造方法に関する。過硫酸ナトリウムおよびMEHQ防止剤との相互作用により低い初期SAP色および特に暑く、かつ湿度の高い条件下での貯蔵の間の付加的なSAP変色を生じる。現在まで、過硫酸ナトリウムは、SAP中の残留アクリル酸含有率を消費者に受け入れられる水準へ低減するために、モノマー混合物中で重要な、または必要な成分であった。
ところでモノマー混合物は過硫酸塩を実質的に含有していなくてもよく、かつ本発明のレドックス開始剤は、場合により熱開始剤、場合により光開始剤および場合により紫外線の線量と組み合わされて、色安定性のSAP中の残留アクリル酸を低減するために使用することができることが判明した。本発明の有利な1実施態様では、紫外線の低い線量を重合法の終わりに、つまりアクリル酸モノマーの大部分がSAPヒドロゲルに変換され、かつヒドロゲルの含水率が約25質量%以下に低減された後で適用する。本発明により、予測できないほど低い残留アクリル酸のレベルが達成され、かつSAPの初期着色および長期間色が著しく改善される。
特にモノマー混合物はモノマー、架橋剤、重合開始剤、任意の光開始剤および水を混合することにより形成される。これらの材料を混合する順序は特に重要ではないが、しかし、有利には安全性の理由から開始剤を最後に添加する。モノマー混合物の個々の成分の量は上記のとおりである。
次いでモノマー混合物を、モノマーと架橋剤とが重合してSAPヒドロゲルを形成する条件下におく。条件は、制止していても、またはたとえば重合反応を開始する加熱帯域を通過する、移動するコンベアベルトへモノマー混合物を適用することにより連続的であってよい。コンベア上での重合の後、得られるSAPヒドロゲルを場合により、SAPヒドロゲルに任意の低い線量の紫外線が適用されるUV帯域へ進行させる。SAPヒドロゲルは任意のUV処理の前または後に、機械的な粉砕、つまり細断によるSAPヒドロゲル粒子へのSAPヒドロゲルの縮小も行う。有利にはSAPヒドロゲルを任意のUV処理の後で粉砕する。
SAPヒドロゲルは、予め中和されていない場合には、塩基により、たとえば炭酸ナトリウムにより中和して、約50〜約100、有利には約65〜約85、さらに有利には約75〜約80の中和度(DN)を有するSAPヒドロゲルを得ることができる。この後中和工程は、必要であれば、SAPヒドロゲルを場合により照射する前に、または照射後に実施することができる。有利には重合に先立ってモノマーを中和する。
SAPヒドロゲルを乾燥させることにより本発明の色安定性SAPヒドロゲルが得られる。脱水工程はSAPヒドロゲルを約120℃の温度に約1〜約2時間、強制空気炉中で加熱することにより、またはSAPヒドロゲルを約60℃の温度で一夜加熱することにより行うことができる。次いで乾燥したSAPを場合により表面架橋剤、たとえばエチレングリコールジグリシジルエーテルまたはHAAにより表面架橋させることができる。
SAPヒドロゲルは場合によりたとえば2000ミリワット/cm以下、有利には500ミリワット/cm以下、および本発明の利点を完全に達成するために約5〜約200ミリワット/cmの紫外線強度の低い線量に曝露する。
紫外線の線量は一般にUVランプを使用して1インチあたり約100〜約700ワット(W/in)、有利には約400〜約600W/inの強度で0.1秒〜10分適用し、その際、UVランプとSAPヒドロゲルとの間の距離は、2〜30センチメートルである。UV照射は真空下に、無機ガス、たとえば窒素、アルゴン、ヘリウムなどの存在下で、または空気中で実施することができる。適切な紫外線源は、多方向プローブを有するStarnaまたはSolartell SolarscopeからのUVフラッドシステム、モデル1を含む。
本発明の色安定性SAPの粒子は、任意の形で、規則的であっても不規則であってもよく、たとえば顆粒、ファイバー、ビーズ、粉末、フレーク、またはフォームであっても、またはその他の所望の形状、たとえばシートであってよい。押し出し工程を使用して色安定性SAPを製造する実施態様では、SAPの形状は押し出しダイの形状により決定される。色安定性SAP粒子の形状はその他の物理的操作、たとえば粉砕によっても決定することができる。
1実施態様では、色安定性SAPの粒子は、約10〜約10000ミクロン(μm)、および有利には約100〜約1000μmの粒径を有する顆粒またはビーズの形である。本発明の完全な利点を達成するために、色安定性SAPの粒子は約150〜約800μmの粒径を有する。
もう1つの実施態様では、色安定性SAPの粒子は繊維、つまり、引き延ばされた針状の粒子の形である。繊維はたとえば小さい寸法(つまり直径)と大きい寸法(つまり長さ)とを有する円筒形であってもよい。繊維は、織ることができる長フィラメントの形であってもよい。このようなフィラメント状の繊維はフィラメントあたり約80decitex以下、および有利には約70decitex以下、たとえばフィラメントあたり約2〜約60decitexの質量を有する。texは繊維1キロメートルあたりのグラムでの質量である。1texは10decitexに相当する。ポリアクリル酸は約4decitexである。
色安定性のSAPの円筒形の繊維は約1mm未満、通常は約500μm未満、および有利には250μm未満から約50μmまでの小さい寸法(つまり繊維の直径)を有する。円筒形の繊維は比較的短い大きい寸法、たとえば約1mmを、たとえばフィブリド、ラメラ、またはフレーク状の物品の形で有していてもよいが、しかし一般に繊維は約3〜約100mmの長さを有する。フィラメント状の繊維は少なくとも500対1、および有利には少なくとも1000対1、たとえば10000対1以上の大きい寸法対小さい寸法の比を有する。
本発明の方法は、US特許第6,072,101号、同第6,159,591号、第6,222,091号および同第6,329,062号に開示されているような、多成分SAPの製造において使用することもできる。
本発明の色安定性SAPは、優れた吸水性を有し、かつ保健用品、紙おむつ、使い捨ておむつおよび類似の衛生用品、農業用もしくは園芸用の保水剤、工業用脱水剤、スラッジ凝集化剤、増粘剤、建築材料のための結露防止剤、化学薬品のための放出制御剤および種々のその他の適用における使用のために有用である。さらに、本発明の色安定性SAPは、高い温度および相対湿度でも延長された貯蔵期間にわたってその白色を維持する。従って本発明の色安定性SAP粒子は、改善された消費者アピールを有する物品、たとえばおむつにおいて有用である。
60℃および90%の相対湿度で30日間貯蔵した後、本発明の色安定性SAPは、少なくとも60のHC60明度および10の最大b値を有する。本発明の完全な利点を達成するために、60℃および90%の相対湿度で30日間貯蔵した後で、色安定性SAPは少なくとも63のHC60明度および8の最大b値を示す。
実施例
以下は本発明の非限定的な例を説明しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
試験法
遠心保持能力(CRC)
特定の遠心力下でSAP内に保持される0.9%の食塩水の量を測定するためにCRC(centrifuge retention capacity)試験を設計する。CRCの測定はUS特許第6,187,828号明細書およびUS特許第5,633,316号明細書に開示されており、ここで引用することにより取り入れる。
荷重下での吸収(AUL)
荷重下で液体を吸収するSAPの能力を測定するためにAUL(absorbency under load)試験を設計する。AULの測定はUS特許第6,187,828号明細書およびUS特許第5,633,316号明細書に開示されており、ここで引用することにより取り入れる。
抽出性
SAPの抽出可能な含分は、電磁攪拌機を有する250mLのビーカー中でSAP1.0gを0.9%の食塩水200mLと混合し、次いで該溶液を500rpmで16時間攪拌することにより測定される。次いで全溶液を濾過する。次いで濾液50mLを取り出し、かつ濾液中に溶解したポリマー材料の遊離酸基を0.1モル/LのNaOH溶液を使用してpH10に滴定する。次いで得られる溶液を0.1モル/LのHCl溶液を使用してpH2.7に滴定して中和されたアクリレートの濃度を測定する。滴定データは、空試験値として0.9%食塩溶液を使用してSAP中に存在する抽出可能なポリマーの全量を計算するために使用される。
=試料アリコートをpH10.0に滴定するために必要な塩基のml、
ab=空試験をpH10.0に滴定するために必要な塩基のml、
=試料アリコートをpH2.7に滴定するために必要な酸のml、
bb=空試験をpH2.7に滴定するために必要な酸のml、
=塩基のモル濃度(0.1モル/ NaOH)、
=酸のモル濃度(0.1モル/L HCl)、
=アクリル酸の相対モル質量、72g/モル、
=アクリル酸ナトリウムの相対モル質量、94g/モル、
D=希釈倍数、200/50=4、
m=gでの試料の質量。
上澄みアリコート中のアクリル酸(たとえばポリアクリル酸)の量(N)は次の式により与えられる:
=(V−Vab)×(C/1000)(モル)。
上澄みアリコート中のアクリレートの全量(N)は次の式により与えられる:
=(V−Vbb)×(C/1000)(モル)。
上澄みアリコート中の中和されたアクリレートの量(N)は次の式により与えられる:
=N−N(モル)。
アクリレート酸基(W)およびアクリル酸ナトリウム基(W)の相対量は次の式により与えられる:
=N×M×D(g)、
=N×M×D(g)。
高吸水性ポリマーの抽出可能な含分(W)は次の式により与えられる:
W=((W+W)/m)×100%(%)。
残留アクリル酸
SAP1gを250mlのビーカーに秤量する。0.9%の食塩水200mlを添加し、撹拌棒をビーカー中に設置し、該ビーカーをパラフィルムで覆い、次いで混合物を500rpmで1時間撹拌する。1時間後、試料を5分間沈降させ、次いで3ccの滅菌シリンジおよび0.45μmフィルターを使用して上澄み液を濾過する。アクリル酸の含有率を移動相としての0.1N硫酸およびUV検出(210nm)を使用してHPLC分析により測定する。
ハンターの色(HC60)およびb値
この試験手順は分光特性に関するポリマーの知覚される色の測定法である。分光特性は波長の関数としての反射(または透過率)により特定される。測定は製造業者の指示に従って、MACBETH Color−Eye 2180分光光度計を用いて、反射キュベットまたは蓋を有する35×10mmのペトリ皿を試料セルとして使用してポリマー粉末で実施する。
このシステムにおいて、「L」は試料の明度の基準であり、かつ0(黒色)から100(白色)までの幅があり、かつ「b」は黄色度(正のb値)または青色度(負のb値)の基準である。
ハンターの色HC60は次のとおりに定義される:
HC60=L−3b。
例1
アクリル酸ナトリウム25.6質量%、アクリル酸7.4質量%、モノマーベースのエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(つまりアクリル酸ナトリウムおよびアクリル酸)0.4質量%、モノマーベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.025質量%、モノマーベースの2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.008質量%、および2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩50〜60%、亜硫酸ナトリウム30〜35%およびモノマーベースの2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩(BRUGGOLITE(R)FF6)10〜15%を含有する混合物0.02質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、モノマーベースの過酸化水素0.04質量%の添加により開始し、かつ5分後に、該混合物をUV光下に15分おいた(UV強度=20mW・cm)。得られるゲルを粉砕装置(meat grinder attachment)を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに3回通過させて押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.1質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してプロピレングリコール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=33.2g/g、
AUL0.7psi=24.9g/g、
抽出性=9.8質量%、
残留アクリル酸=360ppm、
ハンターの色、HC60、初期=85、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=75、
ハンターの色、b値、初期=2.6、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=3.8。
比較例1
アクリル酸ナトリウム25.6質量%、アクリル酸7.4質量%、モノマーベースのエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート0.4質量%、モノマーベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.025質量%、モノマーベースの2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.008質量%、およびモノマーベースのアスコルビン酸0.02質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、モノマーベースの過酸化水素0.04質量%の添加により開始し、かつ5分後に、該混合物をUV光下に15分おいた(UV強度=20mW・cm)。得られるゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに3回通過させて押し出した。次いで該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.1質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してプロピレングリコール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=33.4g/g、
AUL0.7psi=23.5g/g、
抽出性=11.5質量%、
残留アクリル酸=420ppm、
ハンターの色、HC60、初期=67、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=51、
ハンターの色、b値、初期=6.4、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=12.5。
比較例2
アクリル酸ナトリウム25.6質量%、アクリル酸7.4質量%、モノマーベースのエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート0.4質量%、モノマーベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.025質量%、モノマーベースの2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.008質量%、およびモノマーベースの過硫酸ナトリウム0.25質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、該混合物をUV光下に20分置くことにより開始した(UV強度=20mW・cm)。得られるゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに3回通過させて押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.1質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してプロピレングリコール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=31.5g/g、
AUL0.7psi=23.2g/g、
抽出性=13.6質量%、
残留アクリル酸=280ppm、
ハンターの色、HC60、初期=55、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=35、
ハンターの色、b値、初期=9.5、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=14.8。
比較例3
アクリル酸ナトリウム25.6質量%、アクリル酸7.4質量%、モノマーベースのエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート0.4質量%、モノマーベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR (R) 1173)0.025質量%、モノマーベースの2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.008質量%、およびモノマーベースの2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.15質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、該混合物をUV光下に20分置くことにより開始した(UV強度=20mW・cm)。得られるゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに3回通過させて押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.1質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してプロピレングリコール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=32.6g/g、
AUL0.7psi=22.8g/g、
抽出性=12.9質量%、
残留アクリル酸=3580ppm、
ハンターの色、HC60、初期=87、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=77、
ハンターの色、b値、初期=2.3、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=4.1。
例1および比較例1〜3はそれぞれ前中和重合であり、かつ予測されない利点が本発明によりもたらされたことを示している。BRUGGOLITE(R)FF6を還元剤として使用した例1により、特に残留アクリル酸(RAA)、抽出性、およびHC60およびb値(初期および60℃および相対湿度90%で30日後の両方)に関して優れた特性を有するSAPが得られた。還元剤としてアスコルビン酸を使用した比較例1は、色(つまり60℃および相対湿度90%で30日後のHC60値およびb値)に関して相当に不利な影響を示し、かつ抽出性およびRAAは例1と比較して増加した。比較例2は過硫酸ナトリウムを使用し、かつ例1に比較してきわめて劣った初期着色および相当な色の劣化(つまりHC60値およびb値)およびRAAにおける相当な増加を示した。比較例3は熱開始剤のみを使用し、かつ初期着色および色安定性が良好であったにもかかわらず、RAAは市場での適用のために認容できるものではなく、かつ抽出性は例1に比較して相当増加した。
例2
アクリル酸28質量%、アクリル酸ベースのペンタエリトリトールトリアリルエーテル0.2質量%、アクリル酸ベースの過硫酸ナトリウム0.025質量%、アクリル酸ベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.044質量%、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.022質量%、および2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩(BRUGGOLITE(R)FF7)0.025質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、モノマーベースの過酸化水素0.05質量%の添加により開始し、かつ5分後に、該混合物をUV光下に20分おいた(UV強度=20mW・cm)。得られるポリアクリル酸ゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに通過させて押し出した。次いで該ヒドロゲルに炭酸ナトリウムを添加してアクリル酸基の中和度を75モル%に調節し、次いでさらに2回押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.15質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してメタノール8.0質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=30.4g/g、
AUL0.7psi=25.8g/g、
抽出性=8.2質量%、
残留アクリル酸=290ppm、
ハンターの色、HC60、初期=74、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=66、
ハンターの色、b値、初期=3.9、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=5.7。
比較例4
アクリル酸28質量%、アクリル酸ベースのペンタエリトリトールトリアリルエーテル0.2質量%、アクリル酸ベースの過硫酸ナトリウム0.025質量%、アクリル酸ベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.044質量%、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.022質量%、およびアスコルビン酸0.025質量%を含有する水性モノマー混合物を製造した。該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物の重合を、モノマーベースの過酸化水素0.05質量%の添加により開始し、かつ5分後に、該混合物をUV光下に20分おいた(UV強度=20mW・cm2)。得られるポリアクリル酸ゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに通過させて押し出した。次いで該ヒドロゲルに炭酸ナトリウムを添加してアクリル酸基の中和度を75モル%に調節し、次いでさらに2回押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.15質量%、粉末に対して水3.35質量%、粉末に対してメタノール8.0質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=30.2g/g、
AUL0.7psi=25.4g/g、
抽出性=8.7質量%、
残留アクリル酸=315ppm、
ハンターの色、HC60、初期=69、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=48、
ハンターの色、b値、初期=4.3、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=12.7。
比較例5
アクリル酸28質量%、アクリル酸ベースのペンタエリトリトールトリアリルエーテル0.2質量%、アクリル酸ベースの過硫酸ナトリウム0.020質量%、アクリル酸ベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.044質量%、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.022質量%を含有する水性モノマー混合物を製造し、次いで該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物をUV光下に25分おくことにより該混合物の重合を開始した(UV強度=20mW・cm)。得られるポリアクリル酸ゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに通過させて押し出した。次いで該ヒドロゲルに炭酸ナトリウムを添加してアクリル酸基の中和度を75モル%に調節し、次いでさらに2回押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、次いで粉砕し、かつ150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.15質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してメタノール8.0質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=29.7g/g、
AUL0.7psi=24.9g/g、
抽出性=10.0質量%、
残留アクリル酸=260ppm、
ハンターの色、HC60、初期=59、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=38、
ハンターの色、b値、初期=9.8、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=14.8。
比較例6
アクリル酸28質量%、アクリル酸ベースのペンタエリトリトールトリアリルエーテル0.2質量%、アクリル酸ベースの2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR(R)1173)0.066質量%、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE(R)651)0.033質量%、および2,2−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.10質量%を含有する水性モノマー混合物を製造し、次いで該混合物を15℃に冷却し、かつ該混合物中に窒素流をバブリングすることにより脱酸素化した。次いで得られたモノマー混合物をUV光下に25分おくことにより該混合物の重合を開始した(UV強度=20mW・cm)。得られるポリアクリル酸ゲルを粉砕装置を備えたKitchen Aid Model K5SSミキサーに通過させて押し出した。次いで該ヒドロゲルに炭酸ナトリウムを添加してアクリル酸基の中和度を75モル%に調節し、次いでさらに2回押し出した。該ゲルを150℃で1時間乾燥させ、かつ粉砕し、次いで150〜850μmに分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.15質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してメタノール8.0質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=30.4g/g、
AUL0.7psi=23.5g/g、
抽出性=12.4質量%、
残留アクリル酸=5870ppm、
ハンターの色、HC60、初期=76、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=68、
ハンターの色、b値、初期=3.5、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=5.3。
例2および比較例4〜6はそれぞれ、後中和重合であり、かつ例1および比較例1〜3と同様に、本発明により予期しない利点がもたらされることを示す。例2および比較例4〜6は、スルフィン酸誘導体をレドックス開始剤の還元剤として使用する場合には良好な初期着色および色安定性を示す。特に、比較例4および5の色の劣化は、SAPを60℃および相対湿度90%で30日間貯蔵した後で観察された。比較例5もまた、比較的劣った初期着色を示す。比較例6は、市場用の適用のためのRAAの認容することができない水準および例2と比較して抽出可能な物質は相当な増加を示した。
例3
発泡ポリマー材料により十分に断熱された容量10Lのポリエチレン容器に脱塩水3400gおよびアクリル酸1400gを装入した。次いでN,N′−メチレンビスアクリルアミド(2.8g)を共重合架橋剤として添加した。温度10℃で、2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド2.2gを脱塩水25g中に溶解して、および過酸化水素0.28gを脱塩水150g中に溶解して連続的に添加し、かつ混合物を攪拌した。次いで得られる溶液を該溶液に窒素流を30分間バブリングして通過させることにより脱酸素化し、次いで2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩50〜60%、亜硫酸ナトリウム30〜35%および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩(BRUGGOLITE(R)FF6)10〜15%を含有する混合物0.2gを脱塩水25gに溶解して添加した。次いで反応溶液を攪拌しないで放置し、かつ重合の温度は約96℃に上昇した。固体のゲルが得られ、かつゲルを引き続き機械的に粉砕した。次いで、50質量%濃度の水酸化ナトリウム溶液をヒドロゲルに添加してアクリル酸基の中和度を74モル%に調節し、次いで付加的に2回押し出した。次いでゲルを乾燥させ、粉砕し、かつ106〜850μmの粒径分布に分級した。次いで乾燥したヒドロゲル1kgをプラウシェアミキサー中で、脱塩水25g、プロピレングリコール25g、およびN,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミド(PRIMID XL−522、Ems−Chemie社からの市販品)2.0gを含有する溶液で噴霧し、次いで該混合物を165℃に2時間加熱した。得られるポリマーの特性は次のとおりであった:
CRC=28.4g/g、
AUL0.7psi=26.8g/g、
抽出性=4.3質量%、
残留アクリル酸=220ppm、
ハンターの色、HC60、初期=73、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=65、
ハンターの色、b値、初期=6.2、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=7.4。
比較例7
発泡ポリマー材料により十分に断熱された容量10Lのポリエチレン容器に脱塩水3400gおよびアクリル酸1400gを装入した。N,N′−メチレンビスアクリルアミド(2.8g)を共重合架橋剤として添加した。温度10℃で、2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド2.2gを脱塩水25g中に溶解して、および過硫酸ナトリウム3.5gを脱塩水150g中に溶解して連続的に添加し、かつ混合物を攪拌した。次いで得られる溶液を該溶液に窒素流を30分間バブリングして通過させることにより脱酸素化し、次いでアスコルビン酸0.2gを脱塩水25gに溶解して添加した。次いで反応溶液を攪拌しないで放置し、かつ重合の温度は約94℃に上昇した。固体のゲルが得られ、かつゲルを引き続き機械的に粉砕した。次いで、50質量%濃度の水酸化ナトリウム溶液をヒドロゲルに添加してアクリル酸基の中和度を74モル%に調節し、次いで付加的に2回押し出した。次いでゲルを乾燥させ、粉砕し、かつ106〜850μmの粒径分布に分級した。次いで乾燥したヒドロゲル1kgをプラウシェアミキサー中で、脱塩水25g、プロピレングリコール25g、およびN,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミド(PRIMID XL−522)2.0gを含有する溶液で噴霧し、次いで該混合物を165℃に2時間加熱した。得られるポリマーの特性は次のとおりであった:
CRC=28.2g/g、
AUL0.7psi=24.9g/g、
抽出性=6.5質量%、
残留アクリル酸=180ppm、
ハンターの色、HC60、初期=67、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=34、
ハンターの色、b値、初期=6.4、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=14.1。
例3および比較例7は後中和重合であり、かつスルフィン酸誘導体をレドックス開始剤系の還元剤として使用すると、60℃および相対湿度90%で30日後のHC60およびb値における改善を示す。
例4
アクリル酸(92.4g)、トリメチロールプロパントリアクリレート0.026gおよび脱塩水87.2gを混合した。次いで炭酸ナトリウム(40.4g)を添加し、かつこの中和反応の間、モノマー溶液の温度を30℃以下に維持した。次いで、2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.081gおよび過酸化水素0.054gをモノマー混合物に添加した。次いで該モノマー混合物を62℃に加熱し、かつ受け皿に注いだ。次いで、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩50〜60%、亜硫酸ナトリウム30〜35%および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩(BRUGGOLITE(R)FF6)10〜15%を含有する混合物(0.027g)を、脱塩水5gに溶解して、添加し、重合を開始した。重合の熱により、水の大部分は反応の間に蒸発し、かつ重合の終了時に、約15質量%の残留含水率を有するポリマー組成物が得られた。該ポリマー組成物を乾燥炉中、120℃で乾燥させ、粉砕し、かつ106〜850μmの粒径分布に分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.12質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してイソプロパノール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=31.8g/g、
AUL0.7psi=22.6g/g、
残留アクリル酸=415ppm、
ハンターの色、HC60、初期=88、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=65、
ハンターの色、b値、初期=1.8、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=4.8。
例5
アクリル酸(92.4g)、トリメチロールプロパントリアクリレート0.026gおよび脱塩水87.2gを混合した。次いで炭酸ナトリウム(40.4g)を添加し、かつこの中和反応の間、モノマー溶液の温度を30℃以下に維持した。次いで、2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.081g、DAROCUR(R)1173 0.018gおよび過酸化水素0.054gをモノマー混合物に添加した。モノマー混合物を62℃に加熱し、かつ受け皿に注いぎ、次いで、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸二ナトリウム塩50〜60%、亜硫酸ナトリウム30〜35%および2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸二ナトリウム塩(BRUGGOLITE(R)FF6)10〜15%を含有する混合物(0.027g)を、脱塩水5gに溶解して、添加し、重合を開始した。重合の熱により、水の大部分は反応の間に蒸発し、かつ重合の終了時に、約15質量%の残留含水率を有するポリマー組成物が得られた。該ポリマー組成物を紫外線下(UV強度=20mW・cm2)に8分間置き、次いで乾燥炉中、120℃で乾燥させ、粉砕し、かつ106〜850μmの粒径分布に分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.12質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してイソプロパノール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=30.7g/g、
AUL0.7psi=22.9g/g、
残留アクリル酸=65ppm、
ハンターの色、HC60、初期=86、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=64、
ハンターの色、b値、初期=2.0、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=5.2。
比較例8
アクリル酸(92.4g)、トリメチロールプロパントリアクリレートおよび脱塩水87.2gを一緒に混合した。炭酸ナトリウム(40.4g)を添加し、かつこの中和反応の間、モノマー溶液の温度を30℃以下に維持した。次いで、2,2′−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.081gおよび過硫酸ナトリウム0.15gをモノマー混合物に添加した。モノマー混合物を受け皿に注いぎ、かつ67℃に加熱して重合を開始した。重合の熱により、水の大部分は反応の間に蒸発し、かつ重合の終了時に、約13質量%の残留含水率を有するポリマー組成物が得られた。該ポリマー組成物を乾燥炉中、120℃で乾燥させ、粉砕し、かつ106〜850μmの粒径分布に分級した。次いで乾燥粉末を、粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテル0.12質量%、粉末に対して水3.35質量%および粉末に対してイソプロパノール1.65質量%を含有する溶液を粉末粒子に噴霧し、次いで150℃で1時間架橋させることにより表面架橋した。得られるポリマーの特性は以下のとおりであった:
CRC=32.3g/g、
AUL0.7psi=20.8g/g、
残留アクリル酸=175ppm、
ハンターの色、HC60、初期=65、
ハンターの色、HC60、60℃/相対湿度90%で30日後=22、
ハンターの色、b値、初期=7.9、
ハンターの色、b値、60℃/相対湿度90%で30日後=14.5。
例4および例5および比較例8は、すべて前中和重合であり、任意のUV線量が初期着色または色安定性に不利な影響を与えることなく、RAAを著しく低減することを示している(例4および5)。比較例8は、開始剤系の成分として過硫酸塩を使用し、かつスルフィン酸誘導体を省略する場合には、劣った色安定性および低い初期b値を示す(例4および5と比較した比較例8)。
総じて、過硫酸塩を実質的に排除し、かつ2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、スルフィン酸誘導体、有利には2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、これらの塩、またはこれらの混合物をモノマー混合物中で重合開始剤の還元剤として使用し、かつ得られるSAPヒドロゲルを場合により低い線量の紫外線で照射することにより、色安定性SAPのためのSAP製造方法が提供される。この方法は前中和SAP製造法にも、後中和SAP製造法にも適用される。色安定性SAPは、高い温度および湿度の貯蔵条件を含む、延長された貯蔵期間にわたってさわやかな白色を維持する。
上記の本発明の多くの変更および実施態様が、本発明の趣旨および範囲から逸れることなく行うことができ、従って、従属請求項により課される限定が課されるのみである。

Claims (31)

  1. (a)(i)高吸水性ポリマーを形成することができる、エチレン性不飽和カルボン酸モノマーを少なくとも1種、
    (ii)架橋剤、
    (iii)構造
    Figure 0004903038
    [式中、Mは水素、アンモニウムイオン、または元素の周期律表のIa、IIa、IIb、IVaおよびVIIIb族の一価もしくは二価の金属イオンであり、
    はOHであり、
    はHまたはアルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはアリール基であり、これはC〜C−アルキル、OH、O−C〜C−アルキル、ハロゲンおよびCFからなる群から無関係に選択される置換基を1〜3つ有していてもよく、かつ
    はCOOMまたはCOORであり、その際、Rは、HまたはC〜C−アルキルである]を有するスルフィン酸誘導体、およびこれらの塩、またはこれらの混合物を含有する開始剤系、および
    (v)水
    を含有するモノマー混合物を形成し、
    (b)モノマー混合物中でモノマーおよび架橋剤を重合して高吸水性ポリマーヒドロゲルを形成し、
    (d)該高吸水性ポリマーヒドロゲルを粉砕して高吸水性ポリマーヒドロゲル粒子を得てかつ、
    (e)該高吸水性ポリマーヒドロゲル粒子を乾燥させて色安定性高吸水性ポリマー粒子を得る
    工程を有する、色安定性の高吸水性ポリマー粒子の製造方法。
  2. 前記モノマー混合物がさらに
    (iv)光開始剤
    を含有する、請求項1記載の方法。
  3. 光開始剤が式
    Figure 0004903038
    [式中、RおよびRは、無関係に、Cアルキルであるか、または一緒になってC炭素環を形成し、RはH、メチル、エチルまたは(OCHCHOHであり、かつnは1〜20である]を有する化合物を含む、請求項2記載の方法。
  4. 光開始剤が、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、
    Figure 0004903038
    ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、アシルホスフィンオキシド、カンファーキノン、ビスイミダゾール、ジアルキルアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、塩素化アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、p−ベンゾイルベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、チオキサントン誘導体、(3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド、およびこれらの混合物を含む、請求項2または3記載の方法。
  5. 工程(b)の後に
    (c)該高吸水性ポリマーヒドロゲルを5〜200ミリワット/cm2の紫外線強度の線量の紫外線に暴露する
    工程を実施する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 工程(c)を工程(d)の前に実施する、請求項5記載の方法。
  7. 工程(d)を工程(c)の前に実施する、請求項5記載の方法。
  8. 開始剤系がさらに熱開始剤を含有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 開始剤系が酸化剤として過酸化水素を含有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. スルフィン酸誘導体が2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、その塩、またはこれらの混合物を含む、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 開始剤系がさらに2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、その塩、またはこれらの混合物を含む、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 開始剤系がさらに亜硫酸ナトリウムを含有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 開始剤系が過硫酸塩を0〜500ppm含有する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 開始剤系が過硫酸塩を含有しない、請求項13記載の方法。
  15. 光開始剤がモノマー混合物の10〜1000質量ppmの量でモノマー混合物中に存在している、請求項からまでのいずれか1項記載の方法。
  16. 色安定性高吸水性ポリマー粒子が、重合したα,β−不飽和カルボン酸またはこれらの塩または無水物を含有する、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 高吸水性ポリマーを形成することができるモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、ケイ皮酸、p−クロロケイ皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、無水マレイン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルオキシエチルホスフェートおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
  18. 高吸水性ポリマーが、ポリアクリル酸、加水分解されたデンプン−アクリロニトリルグラフトコポリマー、デンプン−アクリル酸グラフトコポリマー、加水分解されたアクリロニトリルコポリマー、加水分解されたアクリルアミドコポリマー、エチレン−無水マレイン酸コポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルホスホン酸)、ポリ(ビニルリン酸)、ポリ(ビニル硫酸)、スルホン化ポリスチレンおよびこれらの塩および混合物からなる群から選択される、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
  19. 高吸収性ポリマーが、15%〜100%まで中和されたポリアクリル酸を含む、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 高吸水性ポリマーが、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド)、ポリエチレンイミン、ポリ(アリルアミン)、ポリ(アリルグアニジン)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムヒドロキシド)、四級化ポリスチレン誘導体、グアニジン変性ポリスチレン、四級化ポリ((メタ)アクリルアミド)またはエステル類似体、ポリ(ビニルグアニジン)およびこれらの塩および混合物からなる群から選択される、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
  21. 色安定性の高吸収性ポリマー粒子が、60℃および相対湿度90%で30日間貯蔵した後に、少なくとも60のHC60明度および10の最大b値を示す、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. HC60明度が少なくとも63である、請求項21記載の方法。
  23. 最大b値が8である、請求項21または22記載の方法。
  24. 色安定性の高吸収性ポリマー粒子が、500ppm以下の残留モノマー含有率を有する、請求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 開始剤系がさらに2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸、亜硫酸ナトリウム、またはこれらの混合物を含む、請求項記載の方法。
  26. (f)色安定性の高吸水性ポリマー粒子を表面処理する工程
    を含む、請求項1から25までのいずれか1項記載の方法。
  27. 請求項1から26までのいずれか1項記載の方法により製造される色安定性の高吸水性ポリマー粒子。
  28. 請求項1から26までのいずれか1項記載の方法により製造される色安定性の高吸水性ポリマー粒子を含有する吸収物品。
  29. 物品がおむつまたは月経用品である、請求項28記載の物品。
  30. 心材を有し、該心材は請求項1から26までのいずれか1項記載の方法により製造される色安定性の高吸水性ポリマー粒子を少なくとも10質量%含有するおむつ。
  31. 心材が請求項1記載の方法により製造される色安定性の高吸水体粒子を少なくとも40質量%含有する、請求項30記載のおむつ。
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