JP4902477B2 - インクジェットヘッドユニット - Google Patents

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この発明は、複数のノズルを介して液滴を吐出するインクジェットヘッド、およびこれを備えたインクジェットヘッドユニットに関する。
インクジェットヘッドユニットは、複数の個別液室(インク流路)とこの個別液室に連通する複数のノズルをそなえ、前記個別液室にエネルギを印加することによって液滴を吐出するヘッドチップを備える。前記ヘッドチップは、前記個別液室に連通する共通液室を備え、共通液室に供給された液体を各個別液室に導き、各個別液室からノズルを介して外部に吐出する構成となっている。
液滴の吐出の方式の代表例として、各個別液室に機械的変形を加えることによって各個別液室内に圧力を発生させて液滴を吐出する方式や、各個別液室に配置した発熱素子で液体を気化させることによって各個別液室に圧力を発生させて液滴を吐出する方式が挙げられる。
近年、ヘッドチップをインクジェットヘッドユニットに組み込む際には、ヘッドチップにおけるノズルの高密度化やノズル数の増大化による高精細画像描画や高速描画に加え、特に産業応用を考慮し、電解質溶液を含むインクや強酸性インクといった、腐食性材料に対する信頼性が要求されてきている。
しかしながら、従来のインク流路の変形を利用して吐出する方式のインクジェットヘッドユニットにおいては、インク流路内に電極形成が行われているなど、そのままの状態で電解質溶液を含むインクや強酸性のインク材料を使用することは困難であった。このため、ヘッドチップに、腐食性材料インクなどに対して、高い耐液性をもつ保護膜を形成することで、信頼性の確保を図っている。
また、一般的なインクジェットヘッドにおいて、高精度な印刷を行うためには、ノズル孔から吐出されたインク液滴を精度よく被印刷体に着弾させることが必要である。そのためには、ノズル孔と被印刷体との相対位置を正確に制御する必要がある。さらに、吐出するインク液滴の量を制御して微小化させること、及び、インク液滴の吐出方向を正確に制御することが必要である。
インク液滴の吐出方向を正確に制御するためには、吐出されたインク液滴とノズル孔近傍に付着したインクとが干渉することを防止する必要がある。これを防止するため、ノズル面に付着したインク液滴をワイピングによって除去している。
良好にノズル面のワイピングを行い、被印刷体への着弾制度の劣化を最低限に抑えるために、ヘッドチップの周りには、ノズル面と略面一になるように、カバー部材が配置されている。ヘッドチップとカバー部材との間に生じる隙間には、接着剤が充填され隙間を封止している。このような構成を採用したインクジェット記録ヘッドを開示するものとして、下記特許文献1が挙げられる。
特開平05−293964号公報
上述のように、インク流路内に電極が形成されたヘッドチップにおいて、電解質溶液を含むインクや強酸性インク材料を使用する上で、ヘッドチップに保護膜を形成し、信頼性を確保することは重要となる。さらに、インク液滴の吐出方向を正確に制御するために、定期的なワイピングによるノズル面のクリーニングの実施は必要であり、この2つの要素を満たすため、ヘッドチップの外周面に保護膜を形成し、その外周にカバー部材を配置することで、インクジェットヘッドを保護し、ワイピングによるノズル面のインク液滴の除去を可能としている。
しかしながら、保護膜が形成されたヘッドチップが貫通するようにカバー部材を配置し、ヘッドチップとカバー部材との隙間を接着剤にて充填し封止した場合、以下のような課題が発生する。
すなわち、変形を利用して吐出する方式のインクジェットヘッドにおいては、インクジェットヘッド材料としてPZT(Pb(Zr,Ti)O;チタン酸ジルコン酸鉛)圧電材料などが多く用いられている。PZT圧電材料には、保護膜として、ポリパラキシリレン膜がよく使用される。
ポリパラキシリレン膜は成膜において、段差被覆性が非常に優れており、ヘッドチップ内に配置された個別液室(インク流路)内面へも均一に成膜することができる。また、常温成膜が可能であり加熱の必要がないことから、PZT圧電材料の分極特性にダメージを与えることなく成膜することができる。しかし、上記の良好な特性の反面、基材(圧電材料)との密着性が悪く、ストレスによって容易に剥離が発生する。また、保護膜の剥離が一箇所で発生すると、そこを起点として、連続的に剥離が進行するなどの問題も発生する。
一方、封止剤として使用されるような、シリコン系接着剤やエポキシ系接着剤は、保護膜と良好な密着性をもっており、圧電材料/保護膜/接着剤の3層関係による、簡易的な剥離実験では、圧電材料と保護膜との界面で剥離し、保護膜は接着剤側へ付着する結果が得られている。また、カバー部材として使用される、ステンレスなどの金属系材料に対しても、前記接着剤は高い密着性を実現している。
上述の、ヘッドチップとカバー部材との隙間に接着剤を充填した場合、圧電材料/保護膜、保護膜/接着剤、接着剤/金属材料(カバー部材)の少なくとも3種類の界面が存在する。前記構成において、ヘッドチップとカバー部材との隙間を接着剤にて封止し硬化した場合、接着剤の硬化収縮によって、それぞれの界面に、せん断応力や、引っ張り応力によるストレスが発生する。特に、引っ張り応力は、上記界面の中でも、最も密着性の悪い界面、たとえば、圧電材料と保護膜の間で剥離を発生させてしまう。
本発明の目的は、接着剤の硬化収縮による応力の作用を緩和し、ヘッドチップにおける圧電材料を含むインクジェットヘッドと保護膜との間の剥離を防止し、ワイプ特性を維持しつつも、構造的信頼性の高いインクジェットヘッドユニットを提供することである。
(1)第1の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、圧電材料を変形させることによって、供給された液体を複数のノズルを介して吐出するインクジェットヘッドユニットであって、複数のインク流路が形成され、略表面を保護膜で被覆され、前記インク流路に連通する複数のノズルから液滴を吐出するヘッドチップを備えたヘッドチップ支持部と、前記ヘッドチップ支持部の被印刷媒体対向面にヘッドチップが貫通する開口部を有するカバー部材を備え、前記ヘッドチップと前記カバー部材との隙間に、接着剤が充填されている構成のインクジェットヘッドユニットにおいて、以下の構成を備えている。
少なくとも前記カバー部材の開口部の面側壁には、コーティング膜が形成されており、前記圧電材料と保護膜の密着性は、前記コーティング膜と接着剤の密着性より強固であることを特徴としている。
すなわち、ヘッドチップに対する致命的なダメージを与える、保護膜とヘッドチップと間の剥離が発生する前に、前面カバーに配置したコーティング膜と接着剤の界面で、保護膜とヘッドチップを剥離させる応力を吸収、緩和する構成となっている。
(2)第2の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第1の発明のコーティング膜が、前記カバー部材の被印刷媒体対向面(表面)および側壁と開口面側壁に形成されている。
本構成を採用することによって、前記接着剤が前記カバー部材の被印刷媒体対向面に流出した場合でも、保護膜とヘッドチップの界面の剥離を抑制するための応力吸収・緩和機構を阻害することがないため、上記接着剤充填プロセスのプロセスマージンが大幅に増加し、これによってヘッドチップ歩留を向上することができる。
(3)第3の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第1の発明において、前記カバー部材の裏面(被印刷媒体対向面の反対側)と、前記ヘッドチップ支持部材との間に一定の隙間を形成し、前記ヘッドチップと、前記カバー部材の隙間とを充填する接着剤と、前記ヘッドチップ支持部と前記カバー部材との隙間を充填する接着剤が連続していることを特徴としている。
すなわち、前記ヘッドチップと前記カバー部材とを封止する接着剤と、前記カバー部材と前記ヘッドチップ支持部との隙間を充填する接着剤を連続させることによって、上記保護膜とヘッドチップの界面の剥離を防止するために、前記カバー部材に形成された前記コーティング膜と前記接着剤との間でクラックが発生した場合でも、ワイプ除去されたインクの一部が、前記カバー部材の裏面に回りこみ、滞留することがないため、不用意に前記カバー部材の裏面に溜まったインクが被印刷媒体に落下することはない。
(4)第4の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第3の発明における前記カバー部材において、前記カバー部材の裏面には、前記コーティング膜が形成されていないことを特徴とする。
本構成を採用することによって、前記カバー部材の裏面に充填された接着剤と前記カバー部材の裏面との接着性が強固となり、当該箇所での剥離が発生しなくなるため、カバー部材とヘッドチップ支持間のインクシール性が劣化せず、インクたまりの発生を防止できる。
(5)第5の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第3の発明における前記カバー部材の裏面と、前記ヘッドチップ支持部材との隙間を、100μm以下に制御し、形成することを特徴とする。
本構成を採用することによって、前記ヘッドチップ支持部材と前記カバー部材との隙間に、充填不足なく接着剤を充填することができるため、インクたまりの発生を防止することができる。
(6)第6の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第3の発明における前記カバー部材の裏面の、少なくとも一部に、凹凸を形成した構成であることを特徴とする。
本構成を採用することによって、前記ヘッドチップ支持部材と前記カバー部材の隙間に充填する接着剤と、前記カバー部材との接触面積を増加することができるため、前記カバー部材と前記接着剤との間での剥離を抑制することができ、かつ当該部位で剥離が発生した場合にも、前記凹凸が堤防となりインクの浸入を抑制することができる。
(7)第7の発明に係るインクジェットヘッドユニットは、上記第1の発明において、前記コーティング膜として、撥水特性の高い、フッ素樹脂、シリコン樹脂にて形成されている。
本構成を採用することによって、前記カバー部材のワイプ面の防汚性を向上することができ、メンテナンスにおけるワイプ特性を向上し着弾精度を向上することができる。上記樹脂は塗布、焼結によって強固に前記カバー部材上に形成することができるため、ワイピングによって剥離、被印刷媒体上に落下することがない。
(1)第1の発明によれば、少なくともカバー部材の開口面側壁に接着剤との密着性が低いコーティング膜を形成し、ヘッドチップと保護膜、保護膜と接着剤の密着性をコーティング膜と接着剤の密着性より強固にすることで、接着剤の硬化収縮による引っ張り応力を、コーティング膜と接着界面で吸収でき、インクジェットヘッドと保護膜で発生する剥離を防止し、インク等の耐液性に対する信頼性向上を可能とする。
(2)第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、接着剤がカバー部材表面へ乗り上げた場合においても、同様の効果を発生することから、封止におけるプロセスマージンが増大する。また、クリーニングによるワイプ特性の向上と、表面の防汚性向上により、ヘッド寿命の長寿命化を実現することができる。
(3)第3の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、カバー部材裏面とインクジェットヘッドユニットの間に隙間を形成し、接着剤を充填し封止することで、カバー部材と接着剤との封止性を確保し、カバー部材の開口面側壁と接着剤の間に剥離が発生しても、ヘッド内部へのインク侵入が防止でき、インクジェットヘッドユニットの安定動作を可能とすることができる。
(4)第4の発明によれば、上記第3の発明の効果に加え、カバー部材裏面へ、コーティング膜を形成しない構成とすることで、カバー部材裏面に充填された接着剤とカバー部材裏面との接着性が強固となり、当該箇所での剥離が発生しなくなるため、カバー部材/支持部材間のインクシール性が劣化せず、インクたまりの発生が防止できる。
(5)第5の発明によれば、上記第3の発明の効果に加え、カバー部材の裏面とインクジェットヘッドユニットの隙間を、100μm以下の狭隙にて形成することで、封止時の接着剤充填量を制御しやすくなり、封止工程の安定化が可能となる。また、ヘッドチップ支持部材とカバー部材との隙間に、充填不足なく接着剤を充填することができるため、インクたまりの発生を防止することができる。
(6)第6の発明によれば、上記第3の発明の効果に加え、ヘッドチップ支持部材とカバー部材の隙間に充填する接着剤とカバー部材の接触面積を増加することができるため、カバー部材と接着剤間での剥離を抑制することができ、かつ当該部位で剥離が発生した場合にも、凹凸が堤防となりインクの浸入を抑制することができる。
(7)第7の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、カバー部材へのコーティング膜として、高い撥水特性を持つ、フッ素樹脂またはシリコン樹脂を用いることで、接着剤の上記コーティング膜からの剥離性が向上するため、接着剤の硬化収縮によるストレスを、効果的に緩和できるようになり、保護膜の剥離防止が可能となる。
また、カバー部材のワイプ面の防汚性を向上することができ、メンテナンスにおけるワイプ特性を向上し着弾精度を向上することができる。上記フッ素樹脂またはシリコン樹脂は塗布、焼結によって強固にカバー部材上に形成することができるため、ワイピングによって剥離、媒体上に落下することがない。
以下、本発明に基づいた各実施の形態におけるインクジェットヘッドユニットについて、図を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(A)および図1(B)を参照しながら、実施の形態1におけるインクジェットヘッドユニットについて説明する。なお、図1(A)は、本実施の形態におけるインクジェットヘッドユニット1の外観構成を示す斜視図であり、図1(B)は、本実施の形態におけるインクジェットヘッドユニット1の外観構成を示す部分分解斜視図である。
(インクジェットヘッドユニット1)
このインクジェットヘッドユニット1は、カバー部材6、ベースユニット2、およびフィルタユニット3を備える。カバー部材6は、互いに結合されたベースユニット2およびフィルタユニット3で構成されるヘッドチップ支持部4のインク吐出側の面を覆うように配置されている。
ヘッドチップ11は、カバー部材6に配置された開口部6aを貫通するように配置されている。カバー部材6とヘッドチップ11との隙間には接着剤8が充填され、カバー部材6とヘッドチップ11の隙間にインクが溜まり、更に溜まったインクが不用意に落下するのを防止している。なお、図1(A)ではベースユニット2およびフィルタユニット3から構成されるヘッドチップ支持部4にカバー部材6が取り付けられた状態を示しており、図1(B)ではヘッドチップ支持部4からカバー部材6が取り外された状態を示している。
続いて、図2を参照しながら、ベースユニット2、およびフィルタユニット3の構成について説明する。なお、図2は、ベースユニット2およびフィルタユニット3を分解した状態を示す斜視図である。
(ベースユニット2)
ベースユニット2は、ヘッドベース13、チップマウント12、ヘッドチップ11、フレキシブル基板26、ドライバ基板9、マニホールド14A,14Bを備える。ヘッドチップ11は外周面および内部に保護膜10が形成されており、ノズルプレート7が接着されている。
(フィルタユニット3)
フィルタユニット3は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)からなる2つのハウジング161、162を備える。ハウジング161、162の内部に形成された液室を隔てるように、液体を濾過するフィルタプレート(図示省略)が配置される。ハウジング161の液室は、図示しないインクを供給する第1の液体収容部から液体が導入される導入口が形成される。ハウジング162の液室内には、マニホールド14Aにおける第1の開口57Aに連通されるべき流路が形成される。さらに、ハウジング162には、マニホールド14Bの第1の開口56Aに連通されるべき図示しないベント流路が形成されている。なお、このベント流路は、ハウジング161に形成されたベント流路を介して、排出したインクを蓄積する第2の液体収容部に接続される。
図2に示すように、マニホールド14A,14Bには溝16A,16Bがそれぞれ形成されている。溝16A,16Bには、マニホールド14A,14Bとフィルタユニット3との取り付け時に接着剤が充填される。溝16A,16Bには、フィルタユニット3やマニホールド14A,14Bの素材と近い線膨張係数のものを用いるのが好ましい。本実施の形態では、溝16A,16Bにエポキシ系接着剤が充填される。フィルタユニット3とマニホールド14A,14Bとが接着剤によって接着された状態が、図1(B)で示す状態である。
(カバー部材6)
図3を参照して、カバー部材6の構成について説明する。図3(A)は、カバー部材6を表面側から見た斜視図であり、図3(B)は、図3(A)中のB−B線矢視断面図である。
カバー部材6はSUS316にて形成されており、ヘッドチップ11が貫通するようにノズルプレート7面の周辺が開口した開口部6aを有している。その開口部6aの側壁には、コーティング膜18が形成されている。本実施の形態では、コーティング膜18として、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化))またはPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などのフッ素樹脂を使用している。
図3(B)に示すように、コーティング膜18は、開口部6aの側壁にのみ形成されており、裏面側には形成されていない。コーティング膜18が形成された開口部6aの側壁以外の領域は、SUS316が露出する最表面となっている。
コーティング膜18が、開口部6aの側壁にのみ形成されているのは、カバー部材6は、ベースユニット2およびフィルタユニット3から構成されるヘッドチップ支持部4とカバー部材6の裏面側との間において接着剤により結合されるため、接着剤との密着性が低いコーティング膜や、撥水性の高いフッ素樹脂がカバー部材6の裏面側にあると接着強度に問題を生じるためである。
(ヘッドチップ11の封止構造)
図4を参照して、ヘッドチップ11の封止構造について説明する。図4は、図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図である。
図4に示すように、ヘッドチップ11の外周面およびヘッドチップ11内部に設けられた個別液室(図示せず)、共通液室(図示せず)には、保護膜10が形成され、電解質溶液を含むインクや強酸性インク材料に対する、耐液性向上を図っている。本実施の形態では、ヘッドチップ11の材料の一例として、PZT圧電素子を使用しており、その外周面および内部を覆う保護膜10として、ポリパラキシリレン膜を使用している。
ヘッドチップ11の外周には、ヘッドチップ11を囲うように、カバー部材6が配置されており、ヘッドチップ11とカバー部材6の間に発生する隙間には、ディスペンサー装置等を用い、隙間上部より、接着剤8が充填され封止される。封止剤として、エポキシ系接着剤を使用している。ただし、接着剤の種類は、本実施の形態のものに限定されるものではない。接着剤は、ノズルプレート7とほぼ同じ高さになるように充填され、封止されている。
本実施の形態では、接着剤8が充填されるカバー部材6の開口部6aの側壁には、コーティング膜18が形成されている。また、本実施の形態では、コーティング膜18としてフッ素樹脂を使用しており、フッ素樹脂は高い撥水特性を持つことから、接着剤8とコーティング膜18の剥離性を向上することができ、接着剤の硬化収縮による、保護膜10に印加されるカバー部材6側への引っ張り応力を緩和させることができる。これにより、ヘッドチップ11と保護膜10の剥離が防止でき、構造的信頼性を大幅に向上することができる。
一方、カバー部材6の裏面6b(底面)と、ヘッドチップ支持部4との間には、隙間19が形成されており、この隙間19にも接着剤8が充填され封止されている。カバー部材6とヘッドチップ11の隙間に充填された接着剤8とこのヘッドチップ支持部4とカバー6の裏面との隙間に充填された接着剤8は連続しており、接着剤8間に隙間がないことが望ましい。これによって、不用意な隙間を形成することがなく、インクたまりの発生を防止することができる。
また、この隙間は、図1(B)および図2で示す、チップマウント12を基準面とし、カバー部材6を装着することで、一定の隙間が安定して形成される構成となっている。本実施の形態では、隙間19を100μmにて形成している。100μmを超えると、充填接着剤8とカバー部材6の裏面6bとの間に、隙間が発生することがあり、封止信頼性の劣化が発生する可能性があるからである。この結果、本実施の形態のように隙間19を100μm以下とすることで、カバー部材6のコーティング膜18と接着剤8において、隙間が発生したとしても、ヘッド内部にインクが侵入することを防止できる。
(実施の形態2)
図5および図6を参照しながら、実施の形態2におけるインクジェットヘッドユニットについて説明する。なお、図5(A)は、本実施の形態におけるインクジェットヘッドユニットに採用されるカバー部材6を表面側から見た斜視図であり、図5(B)は、図5(A)中のB−B線矢視断面図である。また、図6は、図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図に相当する断面図である。
すなわち、本実施の形態の特徴は、カバー部材6の、表面および側壁と、開口部6aの側壁とに、コーティング膜18を形成した形態である。インクジェットヘッドユニット1の構成、作用および効果については、上記実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
カバー部材6はSUS316にて形成されており、ヘッドチップ11が貫通するようにノズルプレート7面の周辺が開口した開口部6aを有している。カバー部材6の表面および側壁と、開口部6aの側壁には、コーティング膜18が形成されている。本実施の形態では、コーティング膜18として、PTFEまたはPFAなどのフッ素樹脂を使用している。
図5(B)のカバー部材6の断面図に示すように、コーティング膜18は、カバー部材6の表面および側壁と、開口部6aの側壁に形成されており、裏面には形成されていない。コーティング膜18が形成された以外の領域は、SUS316が露出する最表面となっている。
コーティング膜18が、カバー部材6の裏面には形成されていないのは、カバー部材6は、ベースユニット2およびフィルタユニット3によって構成されたヘッドチップ支持部4と接着剤8により結合されるため、接着剤8との密着性が低いコーティング膜や、撥水性の高いフッ素樹脂がカバー部材6の裏面側にあると接着強度に問題を生じるためである。
(ヘッドチップ11の封止構造)
図6を参照して、ヘッドチップ11の封止構造について説明する。図6は、図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面に相当する断面図である。
図6に示すように、ヘッドチップ11の外周面およびヘッドチップ11内部に設けられた個別液室(図示せず)、共通液室(図示せず)には、保護膜10が形成され、電解質溶液を含むインクや強酸性インク材料に対する、耐液性向上を図っている。本実施の形態では、ヘッドチップ11の材料の一例として、PZT圧電素子を使用しており、その外周面および内部を覆う保護膜10として、ポリパラキシリレン膜を使用している。
ヘッドチップ11の外周には、ヘッドチップ11を囲うように、カバー部材6が配置されており、ヘッドチップ11とカバー部材6の間に発生する隙間には、ディスペンサー装置等を用い、隙間上部より、接着剤8が充填され封止される。封止剤として、エポキシ系接着剤を使用している。ただし、接着剤の種類は、本実施の形態のものに限定されるものではない。接着剤は、ノズルプレート7とほぼ同じ高さになるように充填され、封止されている。
本実施の形態では、接着剤8が充填されるカバー部材6の表面および側壁と、開口部6aの側壁には、コーティング膜18が形成されている。また、本実施の形態では、コーティング膜18としてフッ素樹脂を使用しており、フッ素樹脂は高い撥水特性を持つことから、接着剤8とコーティング膜18の剥離性を向上することができ、接着剤の硬化収縮による、保護膜10に印加されるカバー部材6側への引っ張り応力を緩和させることができる。これにより、ヘッドチップ11と保護膜10の剥離が防止でき、構造的信頼性を大幅に向上することができる。
また、本実施形態のように、カバー部材6の表面および側壁へもコーティング膜18を形成することで、接着剤8がカバー部材6の表面へ乗り上げた場合においても、接着剤8とカバー部材6の表面のコーティング膜18の剥離性を向上することができることから、封止におけるプロセスマージンを増大させることができる。これにより、ヘッドチップ11と保護膜10の剥離が防止でき、構造的信頼性を大幅に向上することができる。
一方、カバー部材6の裏面6b(底面)と、ヘッドチップ支持部4との間には、隙間19が形成されており、この隙間19にも接着剤8が充填され封止されている。カバー部材6とヘッドチップ11の隙間に充填された接着剤8とこのヘッドチップ支持部4とカバー6の裏面との隙間に充填された接着剤8は連続しており、接着剤8間に隙間がないことが望ましい。これによって、不用意な隙間を形成することがなく、インクたまりの発生を防止することができる。
また、この隙間は、図1(B)および図2で示す、チップマウント12を基準面とし、カバー部材6を装着することで、一定の隙間が安定して形成される構成となっている。本実施の形態では、隙間19を100μmにて形成している。100μmを超えると、充填接着剤8とカバー部材6の裏面6bとの間に、隙間が発生することがあり、封止信頼性の劣化が発生する可能性があるからである。この結果、本実施の形態のように隙間19を100μm以下とすることで、カバー部材6のコーティング膜18と接着剤8において、隙間が発生したとしても、ヘッド内部にインクが侵入することを防止できる。
(実施の形態3)
図7を参照しながら、実施の形態3におけるインクジェットヘッドユニットについて説明する。なお、図7は、図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図に相当する断面図である。
すなわち、本実施の形態の特徴は、カバー部材6の裏面6bに、凹凸20を形成した形態を採用した点にある。インクジェットヘッドユニット1の構成、作用および効果については、上記実施の形態1および2と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
本実施の形態の特徴は、カバー部材6の裏面6bには、凹凸20が形成されている。凹凸20は封止信頼性を確保するため、ヘッドチップ支持部4と、凹凸20の最深部の距離が、100μm以下となるように形成されている。これは、上記実施の形態1および2において説明したように、隙間19が100μmを超えると、充填用の接着剤8とカバー部材6の裏面6bとの間に、隙間が発生することがあり、封止信頼性の劣化が発生した為である。
本実施の形態のようにカバー部材6の裏面6bに凹凸20を配置することによって、ヘッドチップ支持部4とカバー部材6の裏面6bとの隙間19に充填する接着剤8とカバー部材6の裏面6bとの接触面積を増加することができるため、カバー部材6と接着剤8間での剥離を抑制することができ、かつ当該部位で剥離が発生した場合にも、この凹凸20が堤防となりインクの隙間19への浸入を抑制することができる。
以上のように本実施の形態に係るインクジェットヘッドユニットによれば、作製過程において発生する、ヘッドチップ11と保護膜8の剥離を防止し、構造的な信頼性を確保するとともに、安定した封止工程の実現を可能とする。
なお、上記各実施の形態では、コーティング膜18として、PTFEまたはPFAといったフッ素樹脂を用いたが、シリコーン・アクリルブロック共重合体をベースとするような、シリコン樹脂も用いることもできる。
また、上記各実施の形態においては、ヘッドチップ支持部4とカバー部材6の裏面6bとの間に隙間19を設ける場合について説明しているが、ヘッドチップ支持部4とカバー部材6の裏面6bとの間に隙間を設けない構成の採用も可能である。
以上、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
(A)は、この発明に基づいた実施の形態1におけるインクジェットヘッドユニットの外観構成を示す斜視図であり、(B)は、この発明に基づいた実施の形態1におけるインクジェットヘッドユニットの外観構成を示す部分分解斜視図である。 この発明に基づいた実施の形態1におけるインクジェットヘッドユニットに採用されるベースユニットおよびフィルタユニットを分解した状態を示す斜視図である。 (A)は、この発明に基づいた実施の形態1におけるインクジェットヘッドユニットに採用されるカバー部材を表面側から見た斜視図であり、(B)は、(A)中のB−B線矢視断面図である。 図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図である。 (A)は、この発明に基づいた実施の形態2におけるインクジェットヘッドユニットに採用されるカバー部材を表面側から見た斜視図であり、(B)は、(A)中のB−B線矢視断面図である。 この発明に基づいた実施の形態2におけるインクジェットヘッドユニットの図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図に相当する断面図である。 この発明に基づいた実施の形態3におけるインクジェットヘッドユニットの図1(A)中のIV−IV線矢視拡大断面図に相当する断面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッドユニット、2 ベースユニット、3 フィルタユニット、4 ヘッドチップ支持部、6 カバー部材、6a 開口部、6b 裏面、7 ノズルプレート、8 接着剤、9 ドライバ基板、10 保護膜、11 ヘッドチップ、12 チップマウント、13 ヘッドベース、14A,14B マニホールド、16A,16B 溝、18 コーティング膜、19 隙間、20 凹凸、26 フレキシブル基板、56A,57A 第1の開口、161,162 ハウジング、163 フィルタプレート。

Claims (7)

  1. 複数のインク流路が形成され、略表面を保護膜で被覆され、前記インク流路に連通する複数のノズルから液滴を吐出するヘッドチップを備えたヘッドチップ支持部と、前記ヘッドチップ支持部の被印刷媒体対向面に前記ヘッドチップが貫通する開口部を有するカバー部材を備え、前記ヘッドチップと前記カバー部材の隙間に、接着剤が充填されている構成のインクジェットヘッドユニットであって、
    少なくとも前記カバー部材の開口部の側壁には、コーティング膜が形成されており、前記ヘッドチップと前記保護膜との密着性は、前記コーティング膜と前記接着剤との密着性より強固であることを特徴とするインクジェットヘッドユニット。
  2. 前記カバー部材の前記コーティング膜は、前記カバー部材の表面および側壁と、前記開口部の側壁に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット。
  3. 前記カバー部材の裏面と、前記ヘッドチップ支持部との間に、一定の隙間が形成されており、前記ヘッドチップと、前記カバー部材との隙間とを充填する前記接着剤と、前記ヘッドチップ支持部と前記カバー部材との隙間を充填する前記接着剤とが連続していることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット。
  4. 前記カバー部材の前記裏面には、前記コーティング膜の形成が無いことを特徴とする、請求項3に記載のインクジェットヘッドユニット。
  5. 前記カバー部材と前記ヘッド支持部との隙間は、100μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載のインクジェットヘッドユニット。
  6. 前記カバー部材の前記裏面の、少なくとも一部に、凹凸が形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のインクジェットヘッドユニット。
  7. 前記ヘッドチップは、圧電素子であり、
    前記保護膜は、ポリパラキシレン膜であり、
    前記接着剤は、シリコン系接着剤またはエポキシ系接着剤であり、
    前記コーティング膜は、フッ素樹脂またはシリコン樹脂であり、
    前記カバー部材は、金属材料である、
    ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットヘッドユニット。
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