JP6614308B2 - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Description
このようなインクジェット式記録ヘッドの構造は、様々提案されているが、一般的に、複数の部材が接着剤等によって固定されてなる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献2に示すものでは、液体噴射ヘッドにおける印刷媒体に対面する面に凹部が生じており、この凹部に充填材を充填している。
また、特許文献2に示すものでは、充填材が隙間なく凹部に充填できるとは限らない。
なお、このような問題はインクを噴射するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、液体を噴射するノズルが形成され、シリコンで形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートの外形よりも大きな開口を有して前記開口より前記ノズルプレートが突出しないように外部に露出させる蓋部材と、を備え、前記ノズルプレートの表面と交差する方向から見て、前記ノズルプレートと前記蓋部材とは離れて位置し、前記ノズルプレートと前記蓋部材とは共に表面と側面とを有している液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記ノズルプレートの表面が前記ノズルプレートの側面に対して相対的に撥水となるように処理をした後、前記ノズルプレートの側面と前記蓋部材の側面との間に、前記ノズルプレートの側面の全体が覆われるまで充填剤を充填する。
本発明は、ケース部材の下面に設けられたノズルからインクを吐出する液体噴射ヘッドであって、前記ケース部材の下面には、前記ノズルが形成されたシリコン性のノズルプレートと、前記ノズルプレートの外形よりも大きな開口を有して前記開口より前記ノズルプレートが突出しないように外部に露出させる蓋部材を有し、前記ノズルプレートと前記蓋部材は共に表面と側面を備え、少なくとも前記ノズルプレートの表面は撥水面であるとともに、側面は前記表面に対して相対的に親水面であり、前記ノズルプレートと前記蓋部材との間に、充填材が前記ノズルプレートの側面の全体を覆って充填されている構成としてある。
親水性の充填材は、隙間に充填された際、親水面とされたノズルプレートの側面に対しては、親水性であるがために容易に這い上がり、隙間を残さない。一方、撥水面とされたノズルプレートの表面と蓋部材の表面には広がりにくく、表面上で段差を生じさせない。
図1と図2は、本発明の一実施形態に係る液体噴射ヘッドの一例を示すインクジェット式記録ヘッドの展開図であり、図3は、インクジェット式記録ヘッドのヘッドチップの周辺の断面図である。
図1及び図2に示すように、インクジェット式記録ヘッド1は、上側ケース部材11と、下側ケース部材12とからなるケース部材10内に、各パーツを収容して形成されている。下側ケース部材12内は上方の空間と下方の空間が形成されており、上方の空間内では、上方から第1の流路部材21とフィルター22と第2の流路部材23とからなる流路部材24と、シール部材25と、回路基板26とが順次積層されて収容されている。
また、下方の空間内では、上方からフレキシブル基板27、第3の流路部材28、ヘッドチップ30、蓋部材29が収容されている。なお、ヘッドチップ30は圧電アクチュエーターパーツ31と、流路形成板32と、ノズルプレート33と、コンプライアンス部材40とを備えている。
ノズルプレート33はノズル穴32b,32bの形成位置に沿って貼付されるので、その外側に二列に形成される中央流路32a3,32a3は開口したままとなる。これらを覆蓋するのがコンプライアンス部材40である。
このように下側ケース部材12の撓み難くなった空間に設けられたヘッドチップ30および第3の流路部材28には外力が掛かりにくくなるうえ、弾性を有す蓋部材29がヘッドチップ30と下側ケース部材12の間に生じるねじれを吸収してヘッドチップ30には外力が一層掛かりにくくなるので、ヘッドチップ30を構成する部材同士が剥離を起こすのを抑制でき、ひいてはインク漏れの発生を抑制できる。さらに、ヘッドチップ30や第3の流路部材28、換言すればインクの流通経路を構成する部材の接合にあたり柔軟性のある接着剤を用いれば一層効果がある。
なお、壁材12cにおける蓋部材29の接合位置は、上記した壁材12cの先端の開口に限らず、壁材12cの内外の側面であっても良い。また、蓋部材29はステンレス製に限らず弾性を有する部材であれば良い。
このようにヘッドチップ30のインクの流通経路を構成するノズルプレート33は印刷媒体が当たる可能性をなるべく抑えられ、インクの流通経路を構成しない蓋部材29に印刷媒体が当たるようにすることで、インクの流通経路を構成する部材に剥離が発生するのを抑制でき、ひいてはインク漏れが発生するのを抑制できる。
上述したように壁材12cは肉厚となるように形成されている。下側ケース部材12自体は樹脂による一体成形品であり、肉厚の部分では樹脂の冷却時の収縮の影響を受けて設計通りの精度を維持できないことが多々ある。これは個々のばらつきがあるというのではなく、成型された全ての壁材12cに同様のずれが発生するということである。設計上では壁材12cの先端が平面を形成するようになっていても、樹脂のひけや成形時の樹脂の収縮などによって全ての成形品でわずかに平面にならないことが起きる。このような壁材12cの先端の全体に亘って平面を形成するように仕上げるのは容易ではない。
なお、突起を壁材12cの側でなく蓋部材29の側に設ける場合、蓋部材29に突起を形成する工程で蓋部材29に歪みが生じて平面さが損なわれるおそれが高いため壁材12cの側に設けるのが良い。
下側ケース部材12は、貫通孔12aやケース部材連通路12bを形成した底壁12dよりも上方側に、上側ケース部材11と合体したときに所定の収容空間を形成する。底壁12dからは上方に向けて断面矩形形状となる内側リブ12eが突出して形成されており、貫通孔12aやケース部材連通路12bはこの内側リブ12eよりも内側に形成されている。そして、内側リブ12eの先端上には回路基板26が載置され、その上にシール部材25と流路部材24とが載置されている。内側リブ12eの先端は回路基板26と密接できる平面を特定している。この意味で先端ではあるが平面部を形成しており、この平面部上で回路基板を載置する。
非常に細い溝状とすることで多量の気体が急速に内外に通じるものではないが、微少量の気体は内外に通じる。本発明ではこの程度の気体の移動を許容した封止状態を得ている。これは上述したコンプライアンス部材40が変位する時に生じる微少な圧力変化を外部に伝達して開放するために使われる。
図10は、ワイプ過程を模式的に示す断面図である。
上述したように、ノズルプレート33は蓋部材29の開口29a内で蓋部材29の表面よりも奥まった位置に保持されている。
図11は、ノズルプレートと蓋部材を模式的に示す断面図であり、図12は、充填材の量が異なる状態を模式的に示す断面図である。
充填材が充填される空間は、ノズルプレート33の側面とヘッドチップ30の下面とコンプライアンス部材40の側面と蓋部材29の下面のごく一部および側面とによって囲まれる部分である。充填材の量が多いとあふれ出てしまって充填剤がインクを捕捉する原因にもなる。一方、充填材の量が少なくても必要な部位に浸透せず、凹部を形成してしまって凹部がインクを捕捉する結果になりかねない。また、この充填材の量が少ないとノズルプレート33の側面が露出した状態となり、上述したようにノズルプレート33はシリコンで形成されていて静電気に対して弱いため、ノズルプレート33が静電破壊されるおそれがある。このため、充填材は所定量よりも少なめに充填しつつ、図11に示すように、ノズルプレート33と蓋部材29の下面の表面は撥水面となり、ノズルプレート33と蓋部材29の側面の表面は下面の表面に対して相対的に親水面となるように表面と側面の両方、あるいは少なくとも一方にコーティング処理を施しておく。すると、少なめの充填材を前記空間に充填し始めた時、まだ量が十分でないときからノズルプレート33と蓋部材29の側面の親水面に対して充填材は染み広がり、側面上を側面全体を覆うように這い上がることになる。いわゆる表面張力の原理で染み広がる。充填材が少ない時からこの染み広がりは開始する。
なお、ノズルプレート33の側面の一部に蓋部材29または他の部材が接するように配置(約0.1mm以下)される場合には、当該一部から静電破壊される虞がないので、当該一部以外の側面の全体を覆っていれば同様の効果を奏する。
なお、この充填材としては、例えばエポキシや接着剤などが適用できるがこれらに限定されない。
ノズルプレート33は帯板状に長い形状となっており、上述した隙間は長辺と短辺のそれぞれ二辺に沿って生じる。ノズル33aは長辺方向に沿って形成されており、液体噴射ヘッドは長辺と直交方向である。ワイパー50は相対的に長辺と直交する方向に移動するので、インクは長辺の隙間に入り込みやすい。この意味で液体噴射ヘッドの移動方向との交差方向において上述した充填剤にて表面の段差を滑らかにしておくと効果的である。
Claims (7)
- 液体を噴射するノズルが形成され、シリコンで形成されたノズルプレートと、
ステンレスで形成され、前記ノズルプレートの外形よりも大きな開口を有して前記開口より前記ノズルプレートが突出しないように外部に露出させる蓋部材と、
を備え、
前記ノズルプレートの表面と直交する方向から見て、前記ノズルプレートと前記蓋部材とは離れて位置し、
前記ノズルプレートと前記蓋部材とは共に表面と側面とを有し、
前記ノズルプレートの表面は撥水面であるとともに、前記ノズルプレートの側面は前記ノズルプレートの表面に対して相対的に親水面であり、
前記ノズルプレートの側面と前記蓋部材の側面との間に、前記ノズルプレートの側面の全体を覆うように充填剤が充填されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記蓋部材の表面が撥水面であるとともに、前記蓋部材の側面が前記蓋部材の表面に対して相対的に親水面であり、
前記蓋部材の側面の全体を覆うように充填剤が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記充填剤が外部に露出する部分は、前記ノズルプレートの表面の縁と前記蓋部材の表面の縁とを連続的に結ぶ凹面であることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
- 請求項1乃至3の何れかに一項に記載の液体噴射ヘッドと、
前記ノズルプレートの表面および前記蓋部材の表面をワイピングするワイパーと、
を備えることを特徴とする液体噴射装置。 - 液体を噴射するノズルが形成され、シリコンで形成されたノズルプレートと、ステンレスで形成され、前記ノズルプレートの外形よりも大きな開口を有して前記開口より前記ノズルプレートが突出しないように外部に露出させる蓋部材と、を備え、前記ノズルプレートの表面と交差する方向から見て、前記ノズルプレートと前記蓋部材とは離れて位置し、前記ノズルプレートと前記蓋部材とは共に表面と側面とを有している液体噴射ヘッドの製造方法であって、
前記ノズルプレートの表面が前記ノズルプレートの側面に対して相対的に撥水となるように処理をした後、前記ノズルプレートの側面と前記蓋部材の側面との間に、前記ノズルプレートの側面の全体が覆われるまで充填剤を充填することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。 - 前記充填剤を充填する前に、前記蓋部材の表面が前記蓋部材の側面に対して相対的に撥水となるように処理をすることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
- 前記充填剤が外部に露出する部分が前記ノズルプレートの表面の縁と前記蓋部材の表面の縁とを連続的に結ぶ凹面となる量の前記充填剤を充填することを特徴とする請求項6に記載の液体噴射ヘッド。
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