JP4902414B2 - 近赤外線吸収性粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃吸収性に優れ、750nm〜1100nm領域の近赤外線を吸収して遮蔽することができる近赤外線吸収粘着シートに関する。
また本発明は、前記近赤外線吸収粘着シートよりなるディスプレイパネル用近赤外線吸収粘着シートや、該ディスプレイパネル用近赤外線吸収粘着シートをディスプレイパネルの構成材料として用いたディスプレイ体に関する。
従来から、アーケード、カーポート、テラス、サンルーム等の屋根材、温室の壁材、自動車、飛行機、サングラス等のレンズ、カメラ、センサーのフィルタ等に、近赤外線を遮断し、可視光を通過させる性質を有する近赤外線吸収フィルム(シート)等が用いられてきた。
また、透明部材の貼り合せが行われる製品としてフラットパネルディスプレイがあるが、近年、この種のフラットパネルディスプレイが、ブラウン管テレビの代替製品として期待され、その市場は急成長している。中でもプラズマディスプレイ(「PDP」という)や液晶ディスプレイはその代表例である。PDPは、放電ガスとしてのネオン、及びキセノンの混合ガスなどをパネル内部に封入し、これらのガス中で放電させ、この放電によって発生する真空紫外線によりパネル内部のセルに設けられたR、G、Bの蛍光体を発光させる構成のものである。ところが、PDPは、その発光過程において、放電によって近赤外線や紫外線、その他電磁波などを同時に放出するため、これらが悪影響を及ぼす可能性がある。特に近赤外線に関していえば、PDPやその周辺機器のリモコン操作において近赤外線領域の波長が利用されることが多いため、リモコンの誤動作を誘発しないようにPDPから放出される近赤外線を遮断する部材が必要である。
このような近赤外線吸収フィルムとしては、一般的にポリエチレンテレフタレート(PET)、又はポリカーボネート(PC)といった透明性が高く、寸法安定性、耐熱性に優れたプラスチックを基板フィルムとして、そのフィルム表面に近赤外線吸収剤をコーティングすることにより得られるフィルム等が用いられてきた。またpHが6.5以下である粘着性樹脂及び700〜1100nmに極大吸収波長を有する有機系赤外線吸収剤を含有することを特徴とするPDP用の赤外線吸収性粘着剤組成物、及び該組成物を積層してなる赤外線吸収シート(特許文献1参照)が提案されている。しかしながら、前記特許文献1記載の赤外線吸収シートでは、紫外線等のエネルギー線で硬化する型の接着剤を使用した場合に、赤外線吸収剤の変質が起こるという問題があった。このような問題に対して、特定の陰イオンを有するジイモニウム塩化合物を粘着層に含有せしめ、これを剥離フィルムで挟持した近赤外線吸収粘着フィルム、及びこれを使用したPDP用光学フィルタ(特許文献2参照)等が提案されてきた。
特許第3621322号 特開2007−16198号公報
本発明の課題は、種々の近赤外線吸収剤が使用可能であり、かつ近赤外線吸収剤の変質、より詳しくは近赤外線吸収色素の消色が低減された近赤外線吸収粘着シートや、該近赤外線吸収粘着シートよりなるディスプレイパネル用近赤外線吸収粘着シートや、該ディスプレイパネル用近赤外線吸収粘着シートをディスプレイパネルの構成材料として用いたディスプレイ体を提供することにある。
本発明者は、PDPの構成材料としての粘着層に近赤外線吸収機能を付与すれば、近赤外線カットフィルム乃至フィルタの積層を省き、薄層化することができると共に、近赤外線カットフィルム乃至フィルタの積層工程を省略して効率良く製造できる点に着目した。
しかしながら、従来一般的に用いられてきた近赤外線吸収色素を含有させると、これらの近赤外線吸収色素が劣化するため、近赤外線吸収性能を十分に得ることができないことが判明した。また近赤外線吸収性能を持つ酸化インジウムや、酸化錫系の金属酸化物を含有させた場合には、750〜1100nm波長領域の近赤外線を十分に遮蔽することができないことも判明した。
そこで本発明者らは、近赤外線吸収色素の劣化は、粘着層を活性エネルギー線照射により架橋する工程において、粘着層からラジカルが移行することにより、近赤外線吸収色素が消色するのではないか、との仮説を立てて、更に鋭意検討を重ねた結果、近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)の少なくとも片面側に、ラジカルバリア層(2)と、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層(3)とを順に積層させた構成とすることによって、前記近赤外線吸収色素の消色を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。また近赤外線吸収色素を含有する樹脂層のベースポリマーとして、熱可塑性軟質樹脂を用いることによって、衝撃吸収性が得られることも見出した。
すなわち、本発明は、[1]熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマーと、近赤外線吸色素とを含有する近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)の少なくとも片面側に、ラジカルバリア層(2)と、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層(3)とを順に積層した構成を有し該ラジカルバリア層(2)が、アクリル系トリブロック重合体を含有することを特徴とする近赤外線吸収粘着シートや、[2]近赤外線吸収色素が、フタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物のいずれかであることを特徴とする前記[1]記載の近赤外線吸収粘着シートや、[3]活性エネルギー線硬化型粘着組成物が、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするベースポリマー、アクリル系架橋モノマー、及び架橋開始剤を含有してなることを特徴とする前記[1]又は[2]記載の近赤外線吸収粘着シートに関する。
また、本発明は、[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の近赤外線吸収粘着シートからなるディスプレイ用近赤外線吸収粘着シートや、[5]前記[4]記載のディスプレイ用近赤外線吸収粘着シートを、ディスプレイ被着面に積層してなるディスプレイ体に関する。
本発明によると、近赤外線吸収色素の劣化が防止された近赤外線吸収粘着シートを提供することができ、該赤外線吸収粘着シートは、衝撃吸収性や、近赤外線吸収性に優れるため、ディスプレイ用の近赤外線吸収粘着シートとして有用であり、特に、PDPディスプレイ被着体に積層してディスプレイ体を形成すれば、PDPから放出される近赤外線を遮断でき、リモコンの誤動作を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明の範囲がこの実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において、「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
また、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、本発明において「主成分」と表現した場合には、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含するものである。特に当該主成分の含有割合を特定するものではないが、通常、その成分(2成分以上が主成分である場合には、これらの合計量)が組成物中で50質量%以上、特に70質量%以上、中でも90質量%以上(100%含む)を占めるものである。
本発明の近赤外線吸収粘着シートとしては、熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマーと、近赤外線吸色素とを含有する近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)の少なくとも片面側に、ラジカルバリア層(2)と、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層(3)とを順に積層した構成を有し、該ラジカルバリア層(2)が、アクリル系トリブロック重合体を含有するものであれば特に制限されず、該構成の近赤外線吸収粘着シートであれば、粘着層から近赤外線吸収熱可塑性軟質層へのラジカルの移行を抑制し、近赤外線吸収色素の劣化を防止することができる。また熱可塑性軟質樹脂と近赤外線吸収色素を含有する近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層とすることで、衝撃吸収性を確保することができる。
上記近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)は、熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマーと近赤外線吸収色素とを含有するものであれば、特に制限されず、前記熱可塑性軟質樹脂のベースポリマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル類を重合して得られるエラストマー、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これらのベースポリマーを用いることによって、衝撃吸収性を得ることが可能となる。但し、これら(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂であっても、これと同様の結果が得られる樹脂が存在することを想定できるため、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂を全て除外する意図ではない。
上記近赤外線吸色素としては、特に限定されるものではないが、具体的には、750〜1100nmに吸収極大を持つ近赤外線吸収色素、例えば、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、ジイモニウム系化合物、アンスラキノン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、スクアリリウム系化合物、ナフタロシアニン系化合物、アミニウム系化合物、有機金属錯体系化合物、シアニン系化合物、アゾ化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、メルカプトナフトール系化合物を用いることができ、これらの中でも、フタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物を好適な例示として挙げることができる。また、これら近赤外線吸収色素を、熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマー中に含有させ、成形することによって、近赤外線吸収粘着シート全体の厚みを薄くすることも可能である。
上記近赤外線吸収色素の含有量は、目的・用途に応じて適宜選択できるが、熱可塑性軟質樹脂100重量部に対して、近赤外線吸収色素を0.001〜2重量部、特に、0.005〜1重量部、中でも、0.01〜0.5重量部の範囲内で調整するのが好ましい。ただし、他の要素とのバランスでこの範囲を越えるものでも良い。
上記粘着層(3)としては、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有するものであれば特に制限されないが、衝撃吸収性の点から、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするベースポリマー、アクリル系架橋モノマー、及び架橋開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層を好適な例示として挙げることができる。但し、上記以外の活性エネルギー線硬化型粘着組成物であっても、これと同様の結果が得られる粘着剤が存在することを想定できるため、上記以外の活性エネルギー線硬化型粘着組成物を全て除外する意図ではない。また、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするベースポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体が挙げられ、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を形成するために用いるアルキル(メタ)アクリレート成分、すなわち、アルキルアクリレート、又はアルキルメタクリレート成分は、アルキル基がn−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、n−ブチル、イソブチル、メチル、エチル、イソプロピルのうちのいずれか1つであるアルキルアクリレート、又はアルキルメタクリレートの1種又はこれから選ばれた2種以上の混合物であるのが好ましい。その他の成分として、カルボキシル基、水酸基、グリシジル基等の有機官能基を有するアクリレート又はメタクリレートが共重合したものであってもよい。なお、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂であっても、これと同様の結果が得られる樹脂が存在することを想定できるため、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂を全て除外する意図ではない。
前記アクリル系架橋モノマーの含有量は、適宜選択できるが、ベースポリマー100重量部に対して、0.01〜50.0重量部、特に0.1〜40.0重量部、中でも、1.0〜30.0重量部の範囲内で調整するのが好ましい。
前記架橋開始剤、すなわち光開始剤としては、開裂型の光開始剤、及び水素引抜型の光開始剤のいずれを用いることもできるが、好ましくは、水素引抜型であり、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、イソブチルチオキサンソンなどのいずれか或いはこれら二種以上の組み合わせからなる混合物を用いるのが好ましい。ただし、水素引抜型の光開始剤として前記に挙げた物質に限定するものではない。
上記ラジカルバリア層(2)としては、上記近赤外線吸収熱可塑性樹脂シートを構成するベースポリマーと同じ樹脂を用いることができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ(メタ) アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類を重合して得られるエラストマーを挙げることができる。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂であっても、これと同様の結果が得られる樹脂が存在することを想定できるため、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体以外の樹脂を全て除外する意図ではない。また近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層のベースポリマーと異なる樹脂であっても構わない。さらに上記ベースポリマー中には、近赤外線吸収色素を含有させないか、或いは0.005〜1重量部以下であれば近赤外線吸収色素を含有させても良い。また、上記ラジカルバリア層の厚みは、好ましくは5μm〜500μm、より好ましくは10μm〜100μmである。このようなラジカルバリア層を設けることによって、該ラジカルバリア層が、粘着層を活性エネルギー線照射により架橋する工程において、粘着層からラジカルが移行するの抑制するため、近赤外線吸収色素の消色を抑制することができる。
さらに、本発明の近赤外線吸収粘着シートの厚みは、目的・用途に応じて適宜変更することができるが、好ましくは10μm〜5mm、より好ましくは10μm〜3mm、さらに好ましくは50μm〜1mmである。なお、近赤外線吸収粘着シートの厚みを大きくすることにより、十分な衝撃吸収性及び近赤外線遮蔽性が得られる。
また、本発明の近赤外線吸収粘着シートの製造方法は特に制限されず、例えば、近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)、ラジカルバリア層(2)、及び粘着層(3)を作製し、近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)と、ラジカルバリア層(2)と、粘着層(3)をこの順に積層させて、その後、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等を用いて粘着層を硬化させ、製造する方法を挙げることができる。なお、この場合、当然のことながら、前記(1)〜(3)の作製順序は問わず、上記ラジカルバリア層は上記近赤外線吸収熱可塑性軟質シートの片面、又は両面のいずれに形成させても良く、前記ラジカルバリア層の外層に粘着層を形成させればよい。
また、本発明の近赤外線吸収粘着シートの製造方法において、加熱溶融条件、成型方法、活性エネルギー線照射時間等は、使用した熱可塑性軟質樹脂、近赤外線吸収剤、活性エネルギー線硬化型粘着組成物等によって、適宜調整されるものであって、特に制限されるものではない。
本発明の近赤外線吸収粘着シートは、複層窓などの各種窓材や、各種表示パネル等を構成するガラスの貼り合わせ、フラットパネルディスプレイの前面側への光学フィルムの貼り合わせ、光学フィルム同士の貼り合わせ、ガラスやプラスチック等の透明基材への各種透明フィルムの貼り合わせなど、各種用途に使用することができるが、特にディスプレイ被着面に積層してディスプレイ体を形成する用途に用いるのが好ましい。
[実施例]
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施例により限定されるものではない。なお、以下において「部」とは「重量部」を意味するものとする。
<積算光量の測定>
ウシオ電機製紫外線積算光量計「UIT−150」に受光器「UVD-S365」を取付けて波長365nmの積算光量を測定した。
<光線透過率の測定>
分光光度形(島津製作所製UV3150型)を用いて光線透過率を測定した。
アクリル系ブロックポリマーとしてアクリル系トリブロック重合体であるクラレ社製LAポリマー#2140に近赤外線吸収色素として「IR−10A」(日本触媒社製)を0.078重量%配合し、150℃に加熱して溶融させ、これを厚さ38μmと100μmの離型PETとの間に挟んで150μm厚のシート状にホットメルト成形し、近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層を近赤外線吸収熱可塑性軟質シートとして得た。
アクリル系トリブロック重合体であるクラレ社製LAポリマー#2140を30μm厚のシート状にホットメルト成形し、ラジカルバリア層を得た。
アクリル酸エステル共重合体からなるベースポリマー(Tg:−15℃、130℃溶融粘度:30万mPa・sec)100質量部に対し、光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾフェノン及び4−メチルベンゾフェノンの混合品(日本シイベルヘグナー EsacureTZT)0.08質量部と、架橋モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学社製の商品名「ビスコートV#295」)30質量部とを添加し、100℃に加熱して溶融させ、これを厚さ38μmと100μmの離型PETとの間に挟んで50μm厚のシート状にホットメルト成形した。そして、シートの表裏両面側から、高圧水銀ランプを用いて離型PET越しに片面積算光量およそ750mJ/cm を照射し、半硬化させて、紫外線架橋型粘着組成物を含有する粘着層を粘着シートとして得た。先の近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層と、ラジカルバリア層と、粘着層をこの順番に張り合わせ、さらにシートの表裏両面側から、高圧水銀ランプを用いて離型PET越しに片面積算光量およそ3000mJ/cmを照射して近赤外線吸収粘着シートを得た。
(比較例1)
アクリル酸エステル共重合体からなるベースポリマー(Tg:−15℃、130℃溶融粘度:30万mPa・sec)100質量部に対し、光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾフェノン及び4−メチルベンゾフェノンの混合品(日本シイベルヘグナー EsacureTZT)0.08質量部と、架橋モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学社製の商品名「ビスコートV#295」)30質量部と、近赤外線吸収染料「IR−10A」(日本触媒社製)0.04質量部とを添加し、100℃に加熱して溶融させ、これを厚さ38μmと100μmの離型PETとの間に挟んで500μm厚のシート状にホットメルト成形した。そして、シートの表裏両面側から、高圧水銀ランプを用いて離型PET越しに片面積算光量およそ3000mJ/cmを照射して粘着シートを得た。
(比較例2)
実施例1において、バリア層を除いた他は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
実施例1は、839nmに吸収極大をもち、かつそのピークにおける紫外線照射前後の光線透過率の変化は10%以下であった。
これに対し、これに対し、比較例1の粘着シートは、839nmの吸収極大が消滅していた。また比較例2では、839nmのピークにおける紫外線照射前後の光線透過率の変化が20%を超えていた。
以上より、熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマーと、近赤外線吸色素とを含有する近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)の少なくとも片面側に、ラジカルバリア層(2)と、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層(3)とを順に積層した近赤外線吸収粘着シートであれば、衝撃吸収性に優れ、粘着層を形成する際の活性エネルギー線硬化型粘着組成物による近赤外線吸収剤の劣化を防止できることがわかった。
図1は、ラジカルバリア層形成による近赤外線吸収剤の色素消色抑制効果の結果を示す図である。該結果から、紫外線による架橋後においても、色素消色が抑制されているのがわかる。

Claims (5)

  1. 熱可塑性軟質樹脂を主成分とするベースポリマーと、近赤外線吸色素とを含有する近赤外線吸収熱可塑性軟質樹脂層(1)の少なくとも片面側に、ラジカルバリア層(2)と、活性エネルギー線硬化型粘着組成物を含有する粘着層(3)とを順に積層した構成を有し該ラジカルバリア層(2)が、アクリル系トリブロック重合体を含有することを特徴とする近赤外線吸収粘着シート。
  2. 近赤外線吸収色素が、フタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の近赤外線吸収粘着シート。
  3. 活性エネルギー線硬化型粘着組成物が、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするベースポリマー、アクリル系架橋モノマー、及び架橋開始剤を含有してなることを特徴とする請求項1又は2記載の近赤外線吸収粘着シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の近赤外線吸収粘着シートからなるディスプレイ用近赤外線吸収粘着シート。
  5. 請求項4記載のディスプレイ用近赤外線吸収粘着シートを、ディスプレイ被着面に積層してなるディスプレイ体。
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