JP2004182793A - 近赤外線吸収性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】近赤外線吸収性が劣化することが抑制されて耐久性が向上し、フィルムの外観(ハガレ、クラック、発泡、白濁)変化が少ない近赤外線吸収性塗膜や熱線吸収フィルムを形成することができるうえ、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイを形成する層状の材料の粘接着用途に好適である近赤外線吸収性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】780〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色素、多官能化合物及び高分子量重合体を含んでなる近赤外線吸収性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近赤外線吸収性樹脂組成物に関する。より詳しくは、プラズマディスプレイ等を形成する近赤外線吸収層や反射防止や電磁波遮蔽フィルム等の層状の材料を貼り合わせる粘接着剤層に好適である近赤外線吸収性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近赤外線吸収性樹脂組成物は、熱線である近赤外線を吸収する性質を有するフィルムやコーティング膜を形成することができるものである。このようなフィルムやコーティング膜は、大型の薄型テレビ、薄型ディスプレイ等に用いられるプラズマディスプレイ等の電子ディスプレイにおいて広く用いられており、重要な機能を有している。すなわちプラズマディスプレイ等においては、画面から近赤外線が放射されることになることから、これが近赤外線を利用するリモコン機器等の周辺の電子機器に作用して誤作動を起こす原因となる。例えば、プラズマディスプレイは、反射防止や電磁波遮蔽フィルム等の多くの層状の材料により形成されているが、近赤外線を吸収し、かつ可視光線を透過する近赤外線吸収層を近赤外線吸収性樹脂組成物により形成することにより、画面から放射される近赤外線が遮断されることになる。
【0003】
プラズマディスプレイ用前面板フィルターは、例えば、近赤外線、電磁波遮蔽、反射防止等の各機能性フィルムが積層された構造になっている(例えば、特許文献1参照。)。これらの機能性フィルムの貼り合わせには粘着剤が使用されている。しかし、構成部材数、製造工程数が多いので、コストが高くなり、ディスプレイの薄型・軽量化が困難である。そこで、これらの問題を解決するために粘接着剤層に色素を配合することが行なわれている。
【0004】
ガラス転移温度が−5℃〜−130℃の範囲にあるアクリルポリマーに特定量の色素を配合する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、プラズマディスプレイ前面板用フィルターは80℃以上になることが多く、ガラス転移温度が、機器温度以下であるような粘着剤では、粘接着剤層に分散した色素同士が反応したり、粘着剤が外気中の水分等を吸収し、色素を著しく劣化されるために近赤外線吸収能の持続性に問題があった。
【0005】
また、単官能及び/又は多官能ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートに色素を配合した近赤外線吸収接着剤が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、単官能及び/又は多官能化合物のみでは、バインダーとして単官能及び/又は多官能化合物のみでは、硬化前は、無溶剤系はもちろん、溶剤を含有するものも溶剤を乾燥した時点では、粘着性はあるが塗膜形成性を有しない。そのため、一旦、フィルム同士を貼り付けてしまうと、再び剥がすことができず、フィルム同士の仮止めもできない。このように接合作業の簡便性に問題があった。また、硬化後は内部ひずみを残留しやすく、高温高湿環境での使用でのフィルムやガラス基材の熱膨張に追従できないため、剥がれやクラックが生じて光学特性を低下させてしまうという問題点があった。
このように、硬化前は粘着性と塗膜形成性に問題がなく、硬化後は、高温高湿試験、また耐光試験においてクラック、発泡、白濁がなく、また近赤外線吸収能の持続性を満足させるものがなかった。
【0006】
ところで、多官能単量体単位を有する(メタ)アクリレート樹脂及び/又は単量体混合物並びに銅原子含有化合物等を含有する樹脂組成物をディスプレイ前面板に用いること(例えば、特許文献4参照)や、近赤外線吸収剤及び特定構造のビス(メタ)アクリレートを含む光硬化樹脂組成物(例えば、特許文献5参照。)が開示されている。しかしながら、これらの樹脂組成物においては、近赤外線吸収能の持続性を向上することにより、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイを形成する材料として好適なものとするための工夫の余地があった。
【0007】
また、近赤外線吸収性色素と特定の重合体とを含んでなる近赤外線吸収性樹脂組成物等が開示されている(例えば、特許文献6、特許文献7参照。)。しかしながら、これらの樹脂組成物では、粘接着性が発揮されるようにすることにより、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイにおける粘接着剤層を形成する材料として好適なものとするための工夫の余地があった。
【0008】
更に、高分子量ポリマー及びエポキシ基を有する化合物等を含む硬化型粘接着シート(例えば、特許文献8参照。)や、重合性アクリルポリマー(例えば、特許文献9参照。)が開示されている。しかしながら、これらにおいては、近赤外線吸収性能が発揮されるようにしたうえで、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイにおける粘接着剤層等を形成する材料に好適に適用するための工夫の余地があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−337614号公報(第1、8頁)
【特許文献2】
特開平10−156991号公報(第1、2、5頁)
【特許文献3】
特開平3−33173号公報(第1頁)
【特許文献4】
特開平10−187055号公報(第1、2頁)
【特許文献5】
特開平11−140130号公報(第1、2頁)
【特許文献6】
特開2002−249721号公報(第1、2頁)
【特許文献7】
特開2002−301785号公報(第1、2頁)
【特許文献8】
特開平10−120988号公報(第1、2頁)
【特許文献9】
特開2000−109523号公報(第1、2頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、近赤外線吸収性が劣化することが抑制されて耐久性が向上し、フィルムの外観(ハガレ、クラック、発泡、白濁)変化が少ない近赤外線吸収性塗膜や熱線吸収フィルムを形成することができるうえ、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイを形成する層状の材料の粘接着用途に好適である近赤外線吸収性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイ等における層状の材料に適用することができる樹脂組成物について種々検討するうち、特定の近赤外線吸収性色素を含んでなる近赤外線吸収性樹脂組成物において、多官能化合物及び高分子量重合体をバインダー樹脂として用いると、これらを組み合わせることにより硬化前は、粘着性と塗膜形成性があるために、一旦、フィルム同士を貼り付けても、再び剥がすことができ、フィルム同士の仮止ができるために接合作業の簡便性の問題を解消した。硬化後は、高架橋密度で高Tg(ガラス転移温度)化となるが、可とう性のある塗膜となり、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイ等における近赤外線吸収層に好適に適用することが可能であり、近赤外線吸収性色素の耐久性が向上し、フィルムの外観(ハガレ、クラック、発泡、白濁)変化が少なくなることを見いだした。
【0012】
また、このような近赤外線吸収性樹脂組成物が層状の材料を貼り合わせる粘接着剤層として好適であることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物によりプラズマディスプレイ等における粘接着剤層を形成すると、近赤外線吸収層としても機能することから、近赤外線吸収層を別に設ける必要性が低くなり、プラズマディスプレイ等の層構造を少なくすることが可能となる。なお、色素の耐久性が優れたものとなる理由としては、樹脂組成物中に含有される水分及び該樹脂組成物からなる塗膜に吸収される水分が近赤外線吸収性色素を劣化させる原因の1つであるため、多官能化合物及び高分子量重合体により形成される塗膜やフィルムが高Tg(ガラス転移温度)化、高架橋密度化されることにより、水分の影響が抑制されて色素が劣化しにくくなるためであると考えられる。
【0013】
すなわち本発明は、780〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色素、多官能化合物及び高分子量重合体を含んでなる近赤外線吸収性樹脂組成物である。
以下に、本発明を詳述する。
【0014】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、780〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色素、多官能化合物及び高分子量重合体を含んでなる。このような近赤外線吸収性樹脂組成物は、近赤外線吸収性色素とバインダー樹脂とを含んでなり、近赤外線吸収性塗膜や熱線吸収フィルムを形成するものであるが、バインダー樹脂が多官能化合物及び高分子量重合体を必須成分として含むこととなる。
【0015】
本発明における近赤外線吸収性色素は、780〜1200nmに極大吸収波長を有する色素であり、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。このような色素として、近赤外線の吸収特性が異なる2種以上を併用した場合には、近赤外線の吸収効果が向上する場合がある。なお、近赤外線吸収性は、熱線吸収性と同等の意味で用いられる。
【0016】
上記近赤外線吸収性色素としては、有機溶剤への溶解性を有する色素、すなわち有機溶剤可溶性の近赤外線吸収性色素を用いることが好ましい。色素が有機溶剤に可溶であると、バインダー樹脂中へ容易に溶解できるため、樹脂組成物の作製が容易になる。一方色素が溶解性に乏しいとバインダー樹脂への混合が難しくなるため、樹脂組成物の作製も困難となる。有機溶剤に対する溶解度として、有機溶剤を100質量%とした溶解度が0.01質量%以上である近赤外線吸収性色素を用いることが好適である。有機溶剤可溶性における有機溶剤としては特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテル等のアルコール系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;ジメチルホルムアミド等の1種又は2種以上が挙げられる。
【0017】
上記近赤外線吸収性色素の種類としては、例えば、ニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、トリアリールメタン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化合物等の有機物質;無機物質であるカーボンブラックや、酸化アンチモン又は酸化インジウムをドーブした酸化錫;周期表の4族、5族又は6族に属する金属の酸化物、炭化物又はホウ化物;イモニウム系化合物;ジイモニウム系化合物;アミニウム塩系化合物等が挙げられる。
このような近赤外線吸収性色素の市販品としては、「イーエクスカラーIR−10」、「イーエクスカラーIR−12」、「イーエクスカラーIR−14」、「イーエクスカラーHA−1」、「イーエクスカラーHA−14」(いずれも商品名、日本触媒社製)、「SIR−128」、「SIR−130」、「SIR−132」、「SIR−159」(いずれも商品名、三井化学社製)、「Kayasorb IRG−022」、「Kayasorb IRG−023」(いずれも商品名、日本化薬社製)、「CIR−1081」(商品名、日本カーリット社製)が挙げられる。
【0018】
上記近赤外線吸収性色素の使用量としては、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、0.0005重量部以上とすることが好ましく、また、20重量部以下とすることが好ましい。0.0005重量部未満であると、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される近赤外線吸収性塗膜やフィルムが充分な近赤外線吸収性能を発揮しないおそれがあり、20重量部を超えると、近赤外線吸収性塗膜の物性が低下するおそれがある。より好ましくは、0.0015重量部以上であり、また、10重量部以下であり、更に好ましくは、0.002重量部以上であり、また、7重量部以下である。更に、近赤外線吸収性塗膜の単位面積あたりに含有される重量としては、例えば、0.01〜2.4g/mとすることが好ましい。0.01g/m未満であると、近赤外線吸収性色素の作用が充分に発揮されないおそれがあり、2.4g/mを超えると、近赤外線吸収性塗膜の製造コストが高くなるおそれがある。より好ましくは、0.05〜1.0g/mである。
【0019】
本発明における多官能化合物及び高分子量重合体は、近赤外線吸収性樹脂組成物におけるバインダー樹脂を構成するものであり、それぞれ1種又は2種以上を用いることができる。バインダー樹脂は、多官能化合物及び高分子量重合体を必須とし、必要によりその他の化合物や重合体、有機溶剤、不飽和単量体等を含有することにより構成されることになる。
【0020】
上記多官能化合物としては、重合性を有する官能基を2個以上有する化合物であればよく、カチオン重合性及び/又はラジカル重合性を有する官能基を2個以上有する化合物が好適である。例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート等のラジカル重合性化合物;エポキシ基含有化合物、ビニルエーテル基含有化合物、環状イミノ基含有化合物、環状エーテル基含有化合物、ラクトン類、スピロオルソエステル類、ビシクロオルソエステル類等のカチオン重合性化合物を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を所望の性能に応じて使用することができる。以下、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物の順に詳しく説明する。
【0021】
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとを反応させて得られる化合物を挙げることができる。ここに、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート等であり、これらは1種又は2種以上を使用することができる。
【0022】
上記ポリイソシアネートとしては、脂肪族系、芳香族系、脂環式系のいずれのポリイソシアネートでもよく、例えば、メチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4,−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルジイソシアネート等を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を使用することができる。上記ポリイソシアネートのうちでは無黄変ウレタンとなるものが好ましく用いられる。
【0023】
上記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとの組み合わせについては、特に限定はないが、2−ヒドロキシエチルアクリレートとイソホロンジイソシアネートとの組み合わせ、2−ヒドロキシエチルアクリレートと2,2,4,−トリメチルへキサメチレンジイソシアネートとの組み合わせが好適である。
ウレタン(メタ)アクリレートを製造する方法としては、例えば、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート中のヒドロキシル基と、ポリイソシアネート中のイソシアネート基との割合(ヒドロキシル基:イソシアネート基)がモル比で1:0.8〜1:1となるように秤取して反応容器に入れ、ラウリン酸ジブチルスズ等の有機錫化合物を触媒量加え、ハイドロキノン等の重合禁止剤を更に加え、反応温度30〜120℃、好ましくは50〜90℃で加熱して攪拌する方法を挙げることができる。反応温度は段階的に昇温するのが好ましい。反応生成物中にウレタン(メタ)アクリレートがオリゴマー化したものが含まれていてもよい。ウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、UA−306H、UF−8001、UF−8003(以上いずれも商品名、共栄社油脂化学工業社製);M−1100、M−1200、M−1210、M−1310、M−1600(以上いずれも商品名、東亜合成化学社製);フォトマー6008、フォトマー6210(以上いずれも商品名、サンノプコ社製);U−4HA、U−6HA(以上いずれも商品名、新中村化学工業社製)等を挙げることができる。
【0024】
上記多官能(メタ)アクリレートとしては、分子内に(メタ)アクリレート基を2個以上有するものであれば特に限定はなく、例えば、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリイソプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエン末端アクリレート(商品名「BAC−15」、「BAC−45」、大阪有機化学工業社製)、ポリイソプレン末端アクリレート(商品名「PIPA」、大阪有機化学工業社製)等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールモノヒドロキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリトリトール(モノヒドロキシ)ペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類等を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を併用することができる。
【0025】
次に、カチオン重合性化合物としては、エポキシ基含有化合物及びビニルエーテル基含有化合物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。エポキシ基含有化合物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を使用することができる。ここに、芳香族エポキシ化合物とは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル、及び、エポキシノボラック等であり、上記ポリグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールA又はそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル等を挙げることができる。脂環族エポキシ化合物としては、少なくとも1個の脂環を有する多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル、シクロへキセン環含有化合物又はシクロペンテン環含有化合物を過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化させて得られるシクロへキセンオキサイド含有化合物又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。ここに、ポリグリシジルエーテルとは、水素添加ビスフェノールA又はそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル等である。脂環族エポキシ化合物の市販品としては、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、エポリードGT400(いずれも商品名、ダイセル化学社製)等が挙げられる。脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを添加して得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル等が好ましい。脂肪族エポキシ化合物の市販品としては、デナコール(品番:EX−611、651、521、411、421、301、313、314、321、211、212、810、911;ナガセ化成工業社製)、TETRAD−X、TETRAD−C(いずれも商品名、三菱ガス化学社製)等を挙げることができる。
【0026】
上記ビニルエーテル基含有化合物としては、例えば、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロへキサン−1,4−ジメチロールジビニルエーテル、ビスフェノールAのジビニルエーテル等を挙げることができ、これらは1種又は2種以上を使用することができる。
これらの中でも分子内の主鎖骨格がオレフィン、エーテル、芳香環、脂環、複素環のいずれかの構造を有する多官能のラジカル重合性化合物及び/又はカチオン重合性化合物の使用が、近赤外線吸収性色素の耐久性を向上させる上で好ましい。
例えば、多官能ラジカル重合性化合物では、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエン末端アクリレート(商品名「BAC−15」、「BAC−45」、大阪有機化学工業社製)、ポリブタジエン末端アクリレート(商品名「PIPA」、大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。また多官能カチオン重合性化合物では、脂環族エポキシ化合物、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールジビニルエーテルブタンジオール等が挙げられる。
【0027】
上記高分子量重合体の重量平均分子量としては、2000以上であることが好ましく、また、2000000以下であることが好ましい。より好ましくは、5000以上であり、また、1000000以下であり、更に好ましくは、10000以上であり、また、800000以下である。なお、重量平均分子量は、ポリスチレン標準GPCでの測定値である。
【0028】
上記高分子量重合体としては、炭素数4〜25の炭化水素基を有する単量体を必須としてなる重合体を必須とすることが好ましい。これにより、近赤外線吸収性色素の耐久性が向上することに加えて、多官能化合物及び高分子量重合体から構成されるバインダー樹脂自体の耐候性も優れたものとなるため、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される近赤外線吸収性塗膜の耐候性をより向上させることができる。
【0029】
本発明における炭素数4〜25の炭化水素基を有する単量体としては、例えば、下記一般式(1);
【0030】
【化1】
Figure 2004182793
【0031】
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Zは、炭素数4〜25の炭化水素基を表す。)で表される単量体が好適である。一般式(1)で表される単量体は1種用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】
上記一般式(1)中、Zで表される炭素数4〜25の炭化水素基としては、例えば、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロドデシル基等の脂環式炭化水素基;ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等の直鎖又は分枝鎖のアルキル基;ボルニル基、イソボルニル基等の多環式炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、脂環式炭化水素基、分枝鎖のアルキル基、炭素数6以上の直鎖アルキル基であることが好ましい。更に好ましくは炭素数6以上の脂環式炭化水素基である。
【0033】
上記一般式(1)で表される単量体としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の他、特開2002−69130号公報で開示されているような(メタ)アクリル酸のシクロヘキシルアルキルエステル類、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0034】
上記一般式(1)で表される単量体の使用量としては、例えば、すべての単量体成分を100質量%とすると、5質量%以上とすることが好ましい。5質量%未満であると、近赤外線吸収性色素の耐久性が充分に向上しないおそれがある。より好ましくは、10質量%以上であり、更に好ましくは、30質量%以上である。また、90質量%以下とすることが好ましい。
【0035】
上記単量体成分に用いることができるその他の共重合可能な不飽和単量体としては、上述したもの以外に、例えば、下記の単量体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基を有する不飽和単量体;2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート等の酸性リン酸エステル系不飽和単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業社製、商品名「プラクセルFM」)等の活性水素をもつ基を有する不飽和単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;グリシジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ基を有する単量体(商品名「サイクロマーM−100」、ダイセル化学工業社製)等のエポキシ基を有する不飽和単量体。
【0036】
(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の窒素原子を有する不飽和単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の2個以上の重合性二重結合を有する不飽和単量体;塩化ビニル等のハロゲン原子を有する不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族不飽和単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル。
また、特願2002−261963号で開示されているような以下のビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する単量体も使用できる。例えば、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル等が挙げられる。
【0037】
上記その他の共重合可能な不飽和単量体としては、特にフッ素原子を有する単量体の使用が好適である。例えば、フッ素原子を有する単量体としては、ポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を有するラジカル重合性単量体が挙げられ、パーフルオロアルキル基としては、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロへキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロテトラデシル基が好適である。このような単量体は、1種又は2種以上を用いることができる。このようなフッ素原子を有する単量体としては、CH=C(CH)COOCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCH(CFCF、CH=CHCOO(CFCF、CH=CHCOOCHCH(CFCF、CH=CHCOOCHCH(CFCF(CF、CH=C(CH)COOCH(OCOCH)CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCHCH(OH)CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCHCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCHNHCO(CFCF、CH=CHOCONHCO(CFCF(CFCl)CF、CH=CHCOOCHCHN(C)SO(CFCF、CH=CHCOOCHCHCHCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCHN(C)SO(CFCF、CH=CHCOOCHCHNHCO(CFCF、CH=CHCOO(CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCH(CF10H、CH=C(CH)COOCH(CF10CFCl、CH=CHCONHCHCHOCOCF(CF)OC、CH=CHCONHCHCHOCOCF(CF)(OCOCが好適である。また、このような単量体の市販品としては、以下の単量体が好適である。
ライトエステルFM−108、ライトエステルM−3F、ライトエステルM−4F(いずれも商品名、共栄社化学社製);CHEMINOX FAAC、CHEMINOX FAMAC、CHEMINOX FAAC−M、CHEMINOXFAMAC−M、CHEMINOX PFAE、CHEMINOX PFOE(いずれも商品名、日本メクトロン社製)。
【0038】
本発明においては、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される近赤外線吸収性塗膜の耐候性向上のために、炭素数4〜25の炭化水素基を有する単量体に共重合させる不飽和単量体として、重合性紫外線吸収性単量体、重合性紫外線安定性単量体、重合性酸化防止単量体を使用することができる。特に本発明の樹脂組成物から形成される近赤外線吸収性塗膜に更に紫外線遮断能が必要な場合やバインダー樹脂の耐候性を向上させる場合は、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の紫外線吸収性基を有する不飽和単量体を使用すればよい。具体的には「RUVA93」(商品名、大塚化学社製)、「BP−1A」(商品名、大阪有機化学社製)等が挙げられ、これらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。またバインダー樹脂の耐候性を更に向上させる場合には、紫外線安定性基を有する不飽和単量体として「アデカスタブLA−82」、「アデカスタブLA−87」(いずれも商品名、旭電化工業社製)、酸化防止能を有する不飽和単量体として「スミライザーGS」、「スミライザーGM」(いずれも商品名、住友化学工業社製)等が挙げられ、これらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0039】
上記単量体成分を重合する方法としては、例えば、重合開始剤を用いて、溶液重合、分散重合、懸濁重合、乳化重合等の従来公知の重合方法により行うことができる。溶液重合を行う場合の溶媒としては特に限定されず、例えば、上述したような有機溶剤を1種又は2種以上用いることができる。溶媒の使用量としては、重合条件等により適宜設定すればよい。また、脂環式エポキシ化合物やビニルエーテル化合物を反応溶媒としても重合することができる。
【0040】
上記重合開始剤としては特に限定されず、例えば、2,2′−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。使用量としては、所望する重合体の特性値等から適宜設定すればよいが、例えば、全単量体成分を100質量%とすると、0.01〜50質量%とすることが好ましい。より好ましくは、0.05〜20質量%である。
【0041】
上記重合方法における重合条件としては、重合方法により適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。例えば、重合温度としては、室温〜200℃とすることが好ましい。より好ましくは、40〜140℃である。反応時間としては、単量体成分の組成や重合開始剤の種類等に応じて、重合反応が完結するように適宜設定すればよい。
【0042】
上記高分子量重合体としては、上述した重合体以外に、各種の樹脂を用いることができる。このような樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂や、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリルシリコーン系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンアルキド樹脂、シリコーンウレタン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、シリコーンアクリル樹脂等の変性シリコーン樹脂、フッ素変性(メタ)アクリル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテルポリマー等のフッ素系樹脂、ポリスチレン系ブロック共重合体、例えば、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・ペンタジエン・スチレンブロック共重合体等及びそれらの水素添加物や、カルボキシル変性等の変性物、他の系では、ポリスチレン樹脂系、テンペル樹脂系、テンペル系水添物、芳香族変性テンペル樹脂系、高級炭化水素樹脂系等が挙げられ、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の硬化性樹脂でもよい。また、エチレン−プロピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴム又は天然ゴム等の有機系バインダー樹脂;シリカゾル、アルカリ珪酸塩、シリコンアルコキシドやそれらの(加水分解)縮合物、リン酸塩等の無機系結着剤等の従来公知のバインダー樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、比較的低温で乾燥して塗膜やフィルムを形成することができ、しかも、バインダー樹脂自体の耐候性、可とう性に優れる点で、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、(メタ)アクリルシリコーン系樹脂、シリコーンアクリル樹脂等の変性シリコーン樹脂、フッ素変性(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂を用いることが好ましい。より好ましくは、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂である。なお、アクリル系樹脂とメタクリル系樹脂をアクリル系樹脂ともいう。
【0043】
本発明における高分子量重合体のガラス転移温度(Tg)は、−80℃以上であることが好ましく、また、160℃以下であることが好ましい。これにより、多官能化合物と組み合わせた塗膜は、硬化前には粘着性と塗膜形成性を発現するため、一旦、フィルム同士を貼り付けても、再び剥がすことができ、接合作業の簡便性が向上する。また硬化後は、高架橋密度で高Tg(ガラス転移温度)塗膜でありながら可とう性のある水分の影響の少ない塗膜となる。そのため高温高湿試験後においてもクラック、発泡、白濁がなく、また近赤外線吸収性色素の近赤外線吸収性能を持続し、近赤外線吸収性塗膜自体の耐候性や物性がより向上することとなる。好ましくは、−50℃以上であり、また、155℃以下であり、より好ましくは、20℃以上であり、更に好ましくは、40℃以上であり、また、150℃以下である。
【0044】
上記バインダー樹脂の使用量としては、例えば、近赤外線吸収性樹脂組成物を100質量%とすると、50質量%以上とすることが好ましく、また、99.9995質量%以下とすることが好ましい。50質量%未満であると、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される塗膜やフィルムの物性が充分でなくなるおそれがあり、99.9995質量%を超えると、塗膜やフィルムの質量割合が少なくなるため、近赤外線吸収性塗膜の近赤外線吸収性能が充分でなくなるおそれがある。より好ましくは、60質量%以上であり、また、99.9985質量%以下であり、更に好ましくは、70質量%以上であり、また、99.998質量%以下である。なお、バインダー樹脂における多官能化合物の含有量としては、バインダー樹脂を100質量%とすると、3質量%以上とすることが好ましく、また、80質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、5質量%以上であり、また、70質量%以下である。また、高分子量重合体の含有量としては、バインダー樹脂全量を100質量%とすると、5質量%以上とすることが好ましく、また、95質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、10質量%以上であり、また、80質量%以下である。
【0045】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、更に、脱水剤を含んでなることが好ましい。これにより、近赤外線吸収性樹脂組成物中の水の含有量を更に効果的に抑制することができることとなる。脱水剤としては、無機化合物又は有機化合物において種々のものがあるが、本発明に用いる場合には、塗膜形成時に揮発し形成後には残存しない方が、近赤外線吸収性塗膜の性能低下がない点で好ましい。このような点で、比較的揮発しやすい有機系の脱水剤を用いるのがよい。このような脱水剤の例として、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、メチルシリケート、エチルシリケート等の加水分解性エステル化合物が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。このような脱水剤の化学構造の好ましい形態は、例えば、下記一般式(2);
【0046】
【化2】
Figure 2004182793
【0047】
(式中、R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜8の有機基を表し、好ましくは、炭素数1〜3の有機基である。)で表される。また、脱水剤の使用量としては、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、1〜20重量部とすることが好ましい。1重量部未満であると、脱水剤の作用効果を充分に発揮することができないおそれがあり、20重量部を超えると、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される近赤外線吸収性塗膜の物性が低下するおそれがある。より好ましくは、2〜10重量部であり、更に好ましくは、3〜7重量部である。
【0048】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される塗膜やフィルムは、架橋、未架橋のいずれでも使用可能である。
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、それが用いられる用途や架橋剤の種類によって様々な硬化条件で硬化させることができるものであり、常温硬化型、加熱硬化型、紫外線又は電子線硬化型等として用いることができる。また、架橋剤の使用量や、添加及び分散方法等は特に限定されず、例えば、高分子量重合体が1分子内に水酸基を複数有するポリオールである場合では、ポリオール中の水酸基と等モル量の硬化剤量や、添加及び分散方法とすればよい。
【0049】
上記架橋剤としては、バインダー樹脂がポリオールにより構成される場合では、例えば、ポリイソシアネート化合物、アミノプラスト樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0050】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物には、上述した以外の配合物として、例えば、溶剤や添加剤等を1種又は2種以上含んでいてもよい。このような溶剤としては、上述したのと同様の有機溶剤等が挙げられ、また、添加剤としては、フィルムやコーティング膜等を形成する樹脂組成物に一般に使用される従来公知の添加剤等を用いることができ、例えば、レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾル等の無機微粒子、消泡剤、タレ性防止剤、シランカップリング剤;粘性改質剤;紫外線安定剤;防錆剤;蛍光性増白剤;有機及び無機系紫外線吸収剤、無機系熱線吸収剤;静電防止剤等が挙げられる。
【0051】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される塗膜やフィルムの使用形態としては、例えば、近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される塗膜やフィルムを近赤外線吸収層や粘接着剤層として、透明基材上に設けた積層体や2枚の透明基材で挟んだ積層体等が挙げられる。
上記透明基材としては特に限定されず、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の有機系基材;ガラス等の無機系基材が挙げられる。
【0052】
上記近赤外線吸収層や粘接着剤層の形成方法としては、例えば、(1)近赤外線吸収性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、その後に塗布した近赤外線吸収性樹脂組成物を熱乾燥させて近赤外線吸収層や粘接着剤層を形成する方法、(2)近赤外線吸収性樹脂組成物を成形してフィルム化し、基材に貼りつけることにより積層体とする方法等が挙げられ、(1)の方法が簡便であることから好ましい。
【0053】
上記近赤外線吸収層や粘接着剤層の形成方法において、近赤外線吸収性樹脂組成物を透明基材上に塗布する方法としては、例えば、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、カーテンフローコート、グラビアコート、ロールコート、スピンコート、ブレードコート、バーコート、リバースコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗装等の方法が挙げられる。これらの場合には、近赤外線吸収性樹脂組成物に上述した有機溶剤を適宜混合させて塗布することができる。また、近赤外線吸収性樹脂組成物を硬化させる方法としては、バインダー樹脂を構成する多官能化合物や高分子量重合体の種類等により適宜設定すればよく、例えば、加熱する方法、紫外線や電子線を照射する方法により重合開始剤、紫外線や電子線の波長や強度及び反応温度や反応時間を決定すればよい。
【0054】
上記近赤外線吸収層や粘接着剤層の厚さとしては、使用用途等により適宜設定すればよく特に限定されるものではない。例えば、乾燥時の厚さを0.5μm以上とすることが好ましく、また、1000μm以下となるようにすることが好ましい。より好ましくは、1μm以上であり、また、100μm以下である。更に好ましくは、50μm以下である。特に好ましくは、50μm以下である。
【0055】
上記積層体においては、近赤外線吸収層の光入射側に、紫外線吸収層を設けることが好ましい。これにより、近赤外線吸収性色素の劣化をより効果的に抑制することができる。このような積層体の積層構造としては特に限定されず、例えば、(1)光入射側から紫外線吸収層、近赤外線吸収層、基材の順に積層された形態、(2)光入射側から紫外線吸収層、基材、近赤外線吸収層の順に積層された形態、等が挙げられる。また、耐擦り傷性及び耐汚染性を向上させるために、積層体表面にシリコン系や有機系のハードコート層、光触媒機能層等の表面保護層を更に設けてもよく、必要により基材と積層体との間や積層体の各層間にプライマー層を設けてもよい。このような紫外線吸収層や表面保護層、プライマー層の組成や厚さとしては、特に限定されるものではない。
【0056】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物から形成される塗膜やフィルム、該塗膜やフィルムを近赤外線吸収性層や粘接着剤層として含む積層体は、透明性を高くすることが好ましく、例えば、ヘイズ(曇価)を3.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは、2.0%以下であり、更に好ましくは、1.0%以下である。
【0057】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイにおける近赤外線吸収層を形成する材料や粘接着剤層に好適に適用されるものである。このような近赤外線吸収性樹脂組成物が赤外線吸収層として機能すると共に粘接着剤層として機能する場合には、プラズマディスプレイ等の層構造を少なくして近赤外線等が画面から放射されることを抑制することができることとなる。
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、その他にも、ビルや住宅の窓用、電車や自動車等の車両の窓用、アーケード、温室や、太陽電池パネルの保護用や、サングラス、一般眼鏡、保護眼鏡等にも用いることができる。また、上記の物品や構造体の所望の部分に(例えば、窓等のガラス面に)、近赤外線吸収性樹脂組成物を塗布して使用することもできる。
【0058】
【実施例】
以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は、「重量部」を意味するものとする。
【0059】
合成例1
攪拌機、滴下口、温度計、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた300mlフラスコに酢酸ブチル24gを仕込んだ。更に滴下槽に酢酸ブチル60g、メチルメタクリレート90g、ブチルアクリレート9g、メタクリル酸1g、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2gの混合物を仕込み、混合物の30%をフラスコに投入して還流温度まで昇温させた。昇温後に残り70%のモノマー混合物を2時間かけて連続滴下し、滴下後に酢酸ブチル16gを投入した後8時間加熱し、不揮発物が50%溶液、重量平均分子量14500のアクリル樹脂(以下、高分子量重合体1とする)を得た。
合成例2〜10は、表1に示すようにした以外は、合成例1と同様な方法でアクリル樹脂を得た。
【0060】
【表1】
Figure 2004182793
【0061】
表1について、説明する。MMAとは、メチルメタクリレートであり、CHMAとは、シクロヘキシルメタクリレートであり、2EHAとは、2−エチルヘキシルアクリレートであり、FM108とは、パーフロロオクチルエチルメタクリレート(商品名「ライトエステルFM108」、共栄社化学社製)であり、BAとは、ブチルアクリレートであり、MAAとは、メタクリル酸であり、HEMAとは、ヒドロキシエチルメタクリレートであり、M100とは、脂環式エポキシ基含有モノマー(商品名「サイクロマーM−100」、ダイセル化学工業社製)であり、LA82とは、紫外線安定性モノマー(商品名「アデカスタブLA82」、旭電化工業社製)であり、RUVA93とは、紫外線吸収性モノマー(商品名「RUVA93」、大塚化学社製)であり、スミライザーGSとは、酸化防止能を有するモノマー(商品名「スミライザーGS」、住友化学工業社製)である。
【0062】
実施例1
バインダー樹脂としてジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(商品名「ライトアクリレートDCP−A」、共栄社化学社製)を30g、合成例1の高分子量重合体1を140g、ラジカル光開始剤であるイルガキュア907(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.6g、メチルエチルケトン50g、フタロシアニン系近赤外線吸収性色素A(商品名「イーエクスカラーIR−14」、日本触媒社製)0.1gを配合して近赤外線吸収性樹脂組成物を調製した。これを厚さ100ミクロンのPETフィルムA(商品名「コスモシャインA4100」、東洋紡績社製)の易接着処理面に塗装して100℃で5分乾燥させて膜厚5ミクロンの近赤外線吸収層を形成した。
【0063】
実施例2〜10及び比較例1〜2
表2に示すようにした以外は、実施例1と同様な方法でフィルムを作製し、性能試験を行った。尚、実施例6は、イソシアネート硬化剤(商品名「スミジュールN3200」、住友バイエルウレタン社製)を配合した。
【0064】
(1)塗膜形成性の評価
上記の近赤外線吸収層を形成したフィルムの近赤外線吸収層上に厚さ50ミクロンのPETフィルムB(商品名「コスモシャインA5100」、東洋紡績社製)のコロナ未処理面を手押しローラー(重量2kg)で貼り合わせた。その後、PETフィルムBを手で剥がして、PETフィルムBの剥離面の状態を目視で評価した。
○;塗膜の付着なし、×;塗膜の付着あり
【0065】
(2)耐湿熱性の評価
上記の近赤外線吸収層を形成したフィルムの近赤外線吸収層上に厚さ50ミクロンのPETフィルムB(商品名「コスモシャインA5100」、東洋紡績社製)のコロナ未処理面を手押しローラー(重量2kg)で貼り合わせた。次にPETフィルムB側から80W/cmの高圧水銀灯を使い照射光景245mJ/cmで紫外線硬化させた。その後60℃で95%RHの恒高恒湿槽に1000時間及び1500時間入れて、試験終了後のフィルム外観を目視にて評価した。尚、比較例2は、紫外線照射はしなかった。
クラック:
○;クラックなし、△;外観を阻害しない程度のクラックあり、×;外観を阻害するクラックあり
発泡:
○;発泡なし、△:外観を阻害しない程度の発泡あり、×;外観を阻害する発泡あり
白濁:
○;白濁なし、△;外観を阻害しない程度の白濁あり、×;外観を阻害する白濁あり
【0066】
(3)耐候性の評価
上記塗工フィルムの近赤外線吸収層に厚さ50ミクロンのPETフィルムB(商品名「コスモシャインA5100」、東洋紡績社製)のコロナ未処理面を手押しローラー(重量2kg)で貼り合わせた。次にPETフィルムB側から80W/cmの高圧水銀灯を使い照射光量245mJ/cmで紫外線硬化させた。更にPETフィルムBのコロナ処理面上に紫外線吸収層として、ハルスハイブリッドUV−G13(商品名、日本触媒社製、紫外線吸収性アクリル樹脂、不揮発分42%酢酸エチル品)をトルエンで不揮発分が20%になるように希釈して、80℃で3分乾燥させて膜厚3ミクロンの紫外線吸収層を形成させた。尚、比較例2は、紫外線照射はしなかった。
【0067】
実施例1〜10及び比較例1〜2の方法で作製した試験試料の極大吸収波長での光の透過率を、分光光度計により測定した(T初期値)。また基材フィルムの当該波長での透過率を測定した(T)。この試験試料を紫外線吸収層が光入射面となるように、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機社製、型式WEL−SUN−HC−B)による促進耐候性試験をブラックパネル温度63℃、2時間毎に18分間降雨の条件で300時間行い、試験後の極大吸収波長での透過率を測定した(T)。これらの測定値から、近赤外線吸収能残存率R(%)を次式により求め下記の基準で評価した。結果を表2に示した。
R(%)={(T−T)/(T−T)}×100
○;残存率が80%以上
△;残存率が50%以上80%未満
×;残存率が50%未満
また、試験後のフィルム外観を下記の基準で目視で評価した。
クラック:
○;クラックなし、△;外観を阻害しない程度のクラックあり、×;外観を阻害するクラックあり
発泡:
○;発泡なし、△:外観を阻害しない程度の発泡あり、×;外観を阻害する発泡あり
白濁:
○;白濁なし、△;外観を阻害しない程度の白濁あり、×;外観を阻害する白濁あり
【0068】
【表2】
Figure 2004182793
【0069】
表2について、説明する。*1は、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(商品名「ライトアクリレートDCP−A」、共栄社化学社製)であり、*2は、脂環式エポキシ系樹脂(商品名「セロキサイド2080」、ダイセル化学工業社製)であり、*3は、ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン200」、東洋紡績社製)であり、*4は、スミジュールN3200(商品名、住友バイエルウレタン社製)であり、*5は、フタロシアニン系近赤外線吸収性色素(商品名「イーエクスカラーIR−14」、日本触媒社製)であり、*6は、ラジカル光重合開始剤(商品名「イルガキュア907」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)であり、*7は、カチオン光重合開始剤(商品名「イルガキュア261」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)である。
【0070】
【発明の効果】
本発明の近赤外線吸収性樹脂組成物は、上述の構成からなり、近赤外線吸収性が劣化することが抑制されて耐久性が向上し、フィルムの外観(ハガレ、クラック、発泡、白濁)変化が少ない近赤外線吸収性塗膜や熱線吸収フィルムを形成することができるうえ、プラズマディスプレイ等の電子ディスプレイを形成する層状の材料の粘接着用途に好適である。

Claims (1)

  1. 780〜1200nmに極大吸収波長を有する近赤外線吸収性色素、多官能化合物及び高分子量重合体を含んでなる
    ことを特徴とする近赤外線吸収性樹脂組成物。
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