JP5028809B2 - 電磁波シールド材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はプラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ及びその他のディスプレイから輻射される電磁波を遮断する前面フィルタや、病院のように電磁波シールドを必要とする建築物の建築材料として有用な電磁波シールド性光透過部材に関する。
近年、普及しつつあるプラズマディスプレイ等のディスプレイは、それらから発生される電磁波が他の機器への誤作動を招く問題があった。
各種ディスプレイの前面から発生する電磁波を遮蔽するためには、電磁波シールド性と透明性とを併せ持つ電磁波遮蔽構成体を各種ディスプレイに取り付け、該電磁波遮蔽構成体を接地のための外部電極と接続することが行われている。
このような電磁波遮蔽構成体は、電磁波シールド性フィルムとプラスチック板を重ねて加圧してなるものである。電磁波シールド性フィルムは、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルム上に設けた接着剤層と、該接着剤層の上に接着した導電性材料の金属箔から描かれた幾何学図形とからなる電磁波シールド層で構成される。前記導電性材料の金属箔は、前記接着剤層への貼合せ面が粗化されており、前記幾何学図形は、前記金属箔をケミカルエッチングプロセスで描かれたもので、前記幾何学図形の外周に該幾何学図形と電気的に接続した導電性の額縁部を設けており、前記接着剤層は、加熱又は加圧により流動するものであり、かつ前記金属箔との接着により粗化形状が転写されて粗化された面を有しており、さらに、前記幾何学図形及び前記接着剤層の粗化された面の上に加熱又は加圧により接着した透明層を設けたものが知られている。
しかしながら、接着剤層への貼合せ面が粗化された金属箔と接着剤層を貼合せてから金属箔をケミカルエッチングして製造される従来の電磁波シールド性フィルムは、粗化された金属の凹凸面が接着剤層に転写され、凹凸を有する接着剤層を介して画像を見ることになるので、必ずしも画像が鮮明に見えない。
この課題を克服する為に、特許第3480898号公報において、粗化された金属の凹凸面が転写した接着剤層を透明化したディスプレイ用電磁波シールド性フィルム、具体的には粗化された金属の凹凸面が転写した接着剤層の上に、加熱又は加圧により接着した透明層を設け、接着剤層の凹凸面を濡らすことにより透明化を図ったものが提案されている。
特許第3480898号公報 特開2000―323890号公報 特開2000−323891号公報
特許第3480898号公報に開示されているディスプレイ用電磁波シールド性フィルムでは、接着剤層の凹凸面に微小な空気が残りやすく、その残った空気部はディスプレイとしては欠陥部となってしまう。また、いくら透明層を加熱又は加圧により接着したとしても、接着剤層と屈折率が異なる透明層を設けた場合、完全な透明にはならず、透明性がやや低くなる。
さらに、電磁波シールド層の幾何学図形(以下メッシュとする)は金属層をエッチングすることで形成されるため、接着剤層を介して金属層を接着しているプラスチックフィルムは、エッチング液等の各種薬液に曝され、かつ製造ラインを通過することで送りロール等の様々なロールを通過する。
それらによってプラスチックフィルムには薬液での劣化やロールでの細かな傷つきが発生してしまう。このため、透明性や平滑性が低下してディスプレイとしての品質が低下する問題があった。
また、ディスプレイとしてのコントラストを高めるために金属層表面は黒化処理されている。黒化処理とはプリント配線板分野で一般的に行われている方法をいう。黒化処理によって金属層表面に酸化膜を形成するが、同時に微細な針状結晶も生成する。その針状結晶が電磁波シールド層の被エッチング部(メッシュ部以外の金属層の開口部)へ付着すると、ディスプレイの欠陥になり歩留まりが低下する。
先のプラスチックフィルムの傷つきによる欠陥及び針状結晶等の異物付着による歩留まり低下が発生すると経済性も劣ることとなる。
さらには、従来の粘接着剤では、メッシュ作成工程中にメッシュが剥がれ落ちると言う不具合を発生させてしまう。
本発明は、従来の黒化処理された金属と透明フィルムを耐メッシュ作成工程耐性を有する粘接着剤で積層し、その後エッチングにより金属メッシュを作る方法に比べ、電磁波シールド層の透明性に優れ、歩留まりが良好で経済性にも優れた電磁波シールド性光透過部材の提供を目的とする。
請求項1の発明は、1対の剥離性基材間に、粘着剤又は接着剤と、電磁波シールド層を有してなる電磁波シールド材の製造方法であって、
剥離性基材の剥離性を有する面にポリマー数平均分子量が20万以上200万以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以下、水酸基価が500KOHmg/g以下である樹脂を含む粘着剤又は接着剤を設ける工程、
該粘着剤又は接着剤上に金属薄膜を設ける工程、
該金属薄膜をエッチング法によりメッシュ状のパターンを形成する工程、
別の剥離性基材を該メッシュ状のパターン上にあて、加熱加圧しながら、前記メッシュ状のパターン側に前記粘着剤又は接着剤を染み出させて、貼り合わせる工程、
を有することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法である。
請求項2の発明は、前記メッシュ状のパターンに形成された金属薄膜よりなる電磁波シールド層が、前記1対の剥離性基材の法線方向において、粘着剤又は接着剤に完全に埋没していることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド材の製造方法である。
本発明によれば、電磁波シールド層が1対の剥離性基材にはさまれているため、実際に使用する際は、剥離性フィルムを剥離して対象物に貼り合わせることにより使用できる。そのため、最終製品に製造工程時に用いた基材はなく、基材自体による光線透過率の減少や、エッチングなどによる基材の劣化を考慮しなくても良い。また、粘着材がエッチング工程などの製造工程時に劣化しないため、使用する際、基材を剥離した電磁波シールドに別に新たな粘着剤または接着剤を用いる必要がない。
以下に本発明の電磁波シールド部材について説明する。
本発明の剥離性基材は、剥離性、可とう性を有するものであれば特に限定はないが、プラスチックフィルムを用いたものであることが好ましい。例えば、プラスチックフィルム上にシリコンやフッ素等によって公知の剥離処理を施したフィルムをいう。剥離処理を施したことにより、剥離フィルムを基材などに貼付した場合でも、任意の方法で簡便に引き剥がすことが可能となる。剥離フィルムは単なる透明プラスチックフィルム等と区別して用いられる。市販されている剥離フィルムを用いることもできる。例えば、東洋紡製E7002、パナック社製再剥離フィルムNTなどである。
前記プラスチックフィルムは、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル類、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂等のフィルムが挙げられるが、価格や取り扱い性の面からPETフィルムを用いることが好ましい。これらのプラスチックフィルムは本発明の基材フィルムとして用いることができる。
前記剥離性基材は、透明であることが好ましく、具体的には可視光域の光線透過率が50%以上好ましくは80%以上であり、また濁度(Haze)が10以下であることが好ましい。また、プラズマディスプレイなどのディスプレイ用とに用いる場合、耐衝撃性あるいはガラス飛散防止性を有することが好ましい。
フィルムの厚みは、5〜500μm程度が好ましい。5μm未満だと取扱い性が悪くなり、500μmを越えてもフレキシブル性が無くなり、取扱い性が悪く、コストも悪くなる。
本発明の粘着剤又は接着剤が、ポリマー数平均分子量が20万以上200万以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以下、水酸基価が500KOHmg/g以下である樹脂を含むことを特徴とする。
さらにガラス転移点が10℃以下であると良好な粘着性を付与することができる。また、粘着力と凝集力のバランスの面から重量平均分子量は20万〜200万が好ましく、更に40〜150万が好ましい。
また、メッシュ作成工程での耐性および金属との密着の点から水酸基価が500KOHmg/mg以下であること、特に300KOHmg/g以下が好ましい。
分子量、水酸基価がこの範囲内であることにより、耐アルカリ性、耐酸性などの耐性を備え、後述する金属薄膜のエッチング処理時や金属薄膜の黒化処理時に劣化しないものとなる。
このようなものとして例えば、分子中にカルボキシル基、水酸基、アミド基、グリシジル基、アミノ基の少なくとも1種類以上の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーと、前記反応性官能基と反応しうる硬化剤から組成物が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、反応性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーとの共重合体または、反応性官能基を有するモノマーと、他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、前記モノマーと共重合可能な他のビニルモノマーとの共重合体を用いることができる。アクリル系ポリマーは公知の方法により合成される。アクリル系ポリマーは、粘着性を付与するために、ガラス転移点が40℃以下であることが好ましい。また、アクリル系ポリマーの重量平均分子量は粘着力と凝集力のバランスの面から20万〜200万が好ましく、更に40〜150万が好ましい。以下にモノマーを挙げるがそれらには限定されず公知のモノマーを使用できる。ポリマーの重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものである。
反応性官能基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリルアミド、グリシジルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等を挙げることができる。
他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸イソブロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジメチルアミノエトチル等を挙げることができる。
前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能な他のビニルモノマーとしては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ビニルトルエン等を挙げることができる。
硬化剤は、反応性官能基を有するアクリル系ポリマーと反応して粘着剤に凝集力を付与するものであり、反応性官能基に対して反応性を持つイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジニル系化合物等の公知の多官能化合物が使用できる。硬化剤の使用量は、アクリルモノマーの種類や粘着力を考慮して決定すればよく、特に限定されるものではないが、アクリル樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部を添加することが好ましく、0.1〜10重量部がさらに好ましい。0.1重量部未満だと架橋度が低下し、凝集力が不十分となり、15重量部を超えると被着体に対する接着力が小さくなりやすいので好ましくない。
イソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネートや、それらのトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ネオペンジルグリコールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、メタキシレンジアミンテトラグリシジルエーテル、及びその水添化物等が挙げられる。
アジリジニル系化合物としては、N,N‘−ジフェニルメタン−4,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオナート、テトラメチロールメタンートリ−β−−アジリジニルプロピオナート、N,N‘−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等が挙げられる。
本発明の粘着剤または接着剤は、他に粘着付与剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収材料、濡れ剤、充填剤、顔料、染料、希釈剤、防錆剤、硬化促進剤、チキソ剤等の公知の各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜用いてもよい。また、添加剤の添加量は、目的とする物性が得られる量とすればよく、特に限定されるものではない。
また、本発明の粘着剤または接着剤として、活性エネルギー線硬化型粘着剤を用いることもできる。活性エネルギー線硬化型粘着剤は、活性エネルギー線照射により硬化(3次元架橋)が起こり、凝集力が高まることで粘着力が発現する粘着剤を意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化型粘着剤とは、アクリル系ポリマー、活性エネルギー線反応性化合物、光重合開始剤、重合禁止剤及びその他添加剤から構成される。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は一般的な粘着剤と違い硬化剤を含まない、あるいは硬化剤を含むときは極少量であるため、粘着剤の流動性が非常に高く、メッシュの埋め込みが容易である。さらにメッシュを転写シートへ埋め込み後に活性エネルギー線を照射して硬化を行うため、均一な粘着層が生成して比較的高い粘着力が発現する。
アクリル系ポリマーは(メタ)アクリル酸エステルモノマー、反応性官能基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能なビニルモノマーから選択された2種類以上のモノマーを共重合することにより得られ、粘着性面から反応性官能基を有するモノマーのうち水酸基またはカルボキシル基含有モノマーのうち少なくともどちらか一方を共重合することが好ましい。アクリル系ポリマーは公知の方法で合成することができる。
アクリル系ポリマーは凝集力保持のため重量平均分子量は90〜200万が好ましく、更に110万〜200万が好ましく。更に130万〜200万が好ましい。
また、アクリル系ポリマーのガラス転移点は−60℃〜40℃であることが好ましく、更に−50〜10℃が好ましい。−60℃未満のときは凝集力が不足し、40℃を超えるときは粘着性が不足が生じる恐れがある。
アクリル系ポリマー合成に用いるモノマーを以下に挙げるがそれらには限定されず公知のモノマーを使用できる。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸イソブロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジメチルアミノエトチル等を挙げることができる。
反応性官能基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリルアミド、グリシジルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能な他のビニルモノマーとしては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ビニルトルエン等を挙げることができる。
活性エネルギー線反応性化合物としては、活性エネルギー線照射により3次元架橋する公知のモノマーやオリゴマーが挙げられる。これらは分子内に2個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するものである。活性エネルギー線反応性化合物はアクリル系ポリマー100重量部に対して0.1〜50重量部配合することが好ましく、更に0.1〜40重量部が好ましく、更に0.1〜30重量部が好ましい。0.1重量部未満のときは、活性エネルギー線照射により3次元架橋が不足して必要な凝集力が得られず、50重量部を超えるときは、活性エネルギー線照射により3次元架橋が過剰になり必要な粘着力が得られない恐れがある。
上記モノマーとしては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のモノマーを挙げることができるが特に限定はしない。
粘性や架橋密度等を調整するために、分子内に1個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するモノマーを含んでも良い。
上記オリゴマーとしては、公知のウレタンアクリレートオリゴマーを用いることができるが、特に限定はしない。粘着剤として使用された際の経時黄変を防ぐために、原料としてトリレンジイソシアネートを含まない無黄変型のウレタンアクリレートオリゴマーを用いることが好ましい。
重合禁止剤として公知の化合物が挙げられるが、具体的にヒドロキノン、メトキノン、メチルヒドロキノン、パラベンゾキノン、トルキノン、t−ブチルヒドロキノン、t−ブチルベンゾキノン、2,5−ジフェニル−パラベンゾキノン等のヒドロキノン系化合物、フェノチアジン系化合物、ニトロソアミン系化合物が挙げられるが、特に限定しない。
本発明においては、2枚の剥離フィルム間に電磁波シールド層と粘着剤または接着剤が含まれていればよい。電磁波シールド層と粘着剤または接着剤層が多層的に含まれていても良いし、電磁波シールド層が粘着剤または接着剤層に埋め込まれていても良い。
また、電磁波シールド層は1対の剥離性基材の法線方向において、粘着剤又は接着剤に完全に埋没していることが好ましい。実際に剥離して使用する際に別に粘着剤等を用いずとも簡単に対象物に貼り合わせることができるからである。
また、1対の剥離性基材の平行方向に電磁波シールド層の一部が粘着剤から露出している場合が好ましい。このようにすることで、簡単にアースを取ることができるからである。
また、本発明の粘着剤または接着剤は、製造工程に対し耐性を有しながらも、最終的に粘着材として機能する必要がある。
本発明での粘着材は、金属箔をエッチングする際等の工程耐性を有するもので、分子量50万以上で反応性モノマーの混合や耐水性への配慮から水酸基価等も制御している。
また、必要に応じて、UVのような電離放射線反応性樹脂の混合も可能である。
なお、樹脂の種類、粘度などの特性、樹脂基材の膜厚などにより、ダイヘッド1のスリット幅やその他の形状、塗工の搬送速度などの諸条件を選択、設定することができる。
なお、樹脂には公知の添加剤を加えることができる。添加剤としては、例えば光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、無機系あるいは有機系のいずれも使用できるが、有機系の紫外線吸収剤が実用的である。有機系の紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よく吸収ものであり、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、オギザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいが、数種類組み合わせて用いることがより好ましい。また、上記紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤、あるいは酸化防止剤をブレンドすることで安定化が向上できる。
帯電防止剤としては、五酸化アンチモン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの金属化合物や、アンチモン含有複合酸化物やIn−Sn複合酸化物、リン系化合物などの複合金属化合物、第四級アンモニウム塩、アミンオサイド等のアミン誘導体、ポリアニリン等の導電性ポリマーなどを用いることができる。
これらの添加剤は、樹脂がペレット形状の状態または溶融状態にある段階で加えればよい。
但し、電離放射線硬化型の樹脂の場合、場合によっては開始剤が必要な場合もあり、その場合は紫外線吸収剤の使用には、その配合に注意が必要である。場合によっては硬化しない場合もあるためである。
本発明では、剥離性基材の剥離性を有する面上に前記粘着剤または接着剤を設け、その上にメッシュ状のパターン形状を有する電磁波シールド層を設ける。
参考例として、この積層体の電磁波シールド層側に、別に粘着剤または接着剤を剥離性を有する面に設けた剥離性基材の粘着剤または接着剤面を対向させ貼り合わせることで、電磁波シールド材を得ることができる。この時、最初にメッシュ状のパターン形状を有する電磁波シールド層を形成する、1枚目の剥離性基材に最初に設ける粘着剤又は接着剤は、ポリマー重量平均分子量が20万以上200万以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以下、水酸基価が500KOHmg/g以下である樹脂を含むことが必要であるが、後から貼り合わせる2枚目の剥離性基材に設ける粘着剤又は接着剤は必ずしも前記特性を有していなくても良い。
また、前記積層体に、別の粘着剤または接着剤を有さない剥離性基材の剥離性を有する面を対向させ、加熱、加圧しながら貼り合わせることで、本発明の電磁波シールド材を得ることができる。
前記メッシュ状のパターン形状を有する電磁波シールド層を形成する方法としては、例えば、金属薄膜のエッチング法を用いてメッシュ形状にパターニングする方法は公知の方法を用いることができる。
具体的には、剥離性基材の剥離性を有する面上に金属薄膜を設け、この金属薄膜をパターンエッチングすることにより形成することができる。
金属薄膜としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタン等の金属からなる薄膜、あるいはそれらの2種以上を組み合わせた合金からなる薄膜を使用できる。導電性(電磁波遮蔽性)やメッシュパターン形成の容易さ、価格の点から銅、アルミニウム、ニッケルの薄膜が好ましい。また、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の常磁性金属からなる薄膜は、磁性遮蔽性にも優れるため好ましい。
また、エッチング後の透明性を重視すると金属薄膜の塗工面は、出来る限り、光沢面(表面粗さが低い)方が好ましい。但し、接着の観点では、塗工面が粗面である方が、投錨効果で密着が良くなる場合もあり、透明性と密着性を加味し、適宜選択するとよい。
金属薄膜の厚みは、0.5〜40μmの範囲内であることが好ましい。40μmを越えると、細かいラインの形成が困難になったり、視野角が狭くなる。また、厚さ0.5μm未満では表面抵抗が大きくなり、電磁波遮蔽効果が劣る傾向にある。電磁波遮蔽性の観点から、1〜20μmが更に好ましい。
また、本発明の電磁波遮蔽材をディスプレイ用途に用いる場合、予め黒化処理した金属薄膜を用いてもよいし、メッシュ状のパターン形状の電磁波遮蔽層を形成した後に黒化処理しても良い。後から黒化処理を行うと、メッシュ状のパターン形状の電磁波遮蔽層の側面も同時に黒化処理できるので好ましい。また、予め黒化処理済の金属薄膜を用い、メッシュ状のパターン形状を形成した後に再度黒化処理すれば前面黒化処理できるので好ましい。
黒化処理を行うと、ディスプレイのコントラストを向上させることができる。
また、金属メッシュの特性も、上記したエッチングメッシュと同様の特性、効果があればよい。
メッシュ状のパターン形状の電磁波シールドの形成は、金属薄膜の表面に、マイクロリソグラフ法、スクリーン印刷法、凹版オフセット印刷法等を利用してメッシュ状のエッチングレジストパターンを形成したのち、金属に対し腐食性を有するエッチング液を用いて金属薄膜を選択的にエッチングすることにより、行うことができる。
エッチングレジストパターンの形成に利用されるマイクロリソグラフ法としては、フォトリソグラフ法、X線リソグラフ法、電子線リソグラフ法、イオンビームリソグラフ法などがある。これらの中でも、その簡便性、量産性の点からフォトリソグラフ法が最も効率がよい。なかでもケミカルエッチングを用いたフォトリソグラフ法は、その簡便性、経済性、金属メッシュ加工精度などの点から最も好ましい。
フォトリソグラフ法には、ネガ型、ポジ型のいずれのエッチングレジストも使用することができる。エッチングレジストインキは、硬化物が金属のエッチング処理に対して、耐性を有するものであればよく、一般的に知られている、フォトレジスト組成物、感光性樹脂組成物、熱硬化樹脂組成物がある。
金属薄膜をエッチングする方法としては、ケミカルエッチング法がある。ケミカルエッチング法とは、エッチングレジストで保護された部分以外の金属薄膜をエッチング液で溶解し、除去する方法である。エッチング液としては、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等がある。これらの中でも低汚染性で再利用が可能な塩化第二鉄、塩化第二銅の水溶液が好適である。エッチング液の濃度は、金属薄膜の厚みや処理速度にもよるが、通常150〜250g/リットル程度である。また、液温は、40〜80℃の範囲が好ましい。金属薄膜をエッチング液に曝露する方法は、エッチング液中への金属薄膜の浸漬、金属薄膜へのエッチング液のシャワーリング、エッチング液気相中への金属薄膜の曝露などがあるが、エッチング精度の安定性の点から、金属薄膜へのエッチング液のシャワーリングが好ましい。
メッシュ状のパターン形状のパターン形状の電磁波遮蔽層を構成する単位形状としては、正三角形や二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形等の四角形、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形(nは正数)、円、だ円、星形等が挙げられる。メッシュの形状は、前記単位形状の1種または2種以上の組合せからなる。メッシュを構成する単位形状は、電磁波シールド性の観点からは、三角形が最も有効であるが、可視光線透過率の観点からはn角形のnが大きいほうが好ましい。
また、メッシュ状のパターン形状を構成するラインの幅は40μm以下、ラインの間隔は100μm以上、ラインの厚みは40μm以下の範囲にすることが好ましい。また、非視認性の観点から、ライン幅は25μm以下、可視光線透過率の点からライン間隔は120μm以上、ライン厚みは18μm以下が更に好ましい。ライン幅は40μm以下、特に25μm以下が好ましく、あまりに小さく、細くなると表面抵抗が大きくなりすぎてシールド効果に劣るので、1μm以上が好ましい。ラインの厚みは40μm以下が好ましく、あまりに厚みが薄いと表面抵抗が大きくなりすぎて、シールド効果に劣るので、0.5μm以上が好ましく、1μm以上が更に好ましい。ライン間隔は、大きいほど開口率が向上し、可視光線透過率は向上する。前述のようにディスプレイ前面に使用する場合、開口率は50%以上が好ましいが、60%以上が更に好ましい。ライン間隔が大きくなりすぎると、電磁波遮蔽性が低下する為、ライン間隔は1000μm(1mm)以下とすることが好ましい。ここで開口率とは、電磁波遮蔽層の有効面積に対する、有効面積から電磁波遮蔽層の面積を引いた面積の比の百分率である。
金属薄膜またはメッシュ状のパターン形状の電磁波遮蔽層表面の黒化処理は、プリント配線板分野で行われている方法により、黒化処理液を用いて行うことができる。メッシュ状のパターン形状の電磁波遮蔽層表面の上面および横面を黒化処理する。
黒化処理は、例えば、亜塩素酸ナトリウム(31g/リットル)、水酸化ナトリウム(15g/リットル)、燐酸三ナトリウム(12g/リットル)の水溶液中、80℃で2分間処理することにより、行うことができる。
本発明の電磁波遮蔽材は、剥離性基材の一方または両方を剥離し、対象物に貼り合わせることにより対象物に電磁波シールド性を付与することができる。
対象物としては、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイの前面に直接貼りあわせて用いることができる。また、アクリル板、ガラス板などに貼り合せて、さらにディスプレイの前面などに貼り合せて用いることができる。また直接窓ガラスなどに貼り合せて用いても良い。
また、前記アクリル板、ガラス板には予め機能層を設けておいても良い。
機能層としては、導電性、反射防止性、反射低減性、ハードコート性、防眩性、防汚機能、近赤外線吸収機能、紫外線吸収機能、Neカット機能、色補正機能、放熱機能、耐衝撃緩衝機能、ガラス飛散防止機能のいずれか1つ以上の機能を有する層である。
ハードコート機能を有する層は、プラズマディスプレイの表面の傷つきを防止するものであり、紫外線硬化型、電子線硬化型、熱硬化型等の樹脂を用いることができるが、それらの作成方法は特に制限を受けない。例えば、種々の(メタ)アクリレート類、光重合開始剤及び必要に応じて有機溶剤を主成分とするコート剤により形成することができる。種々の(メタ)アクリレート類としては、ポリウレタン(メタ)アクリレートやエポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート、あるいは他の多官能(メタ)アクリレート類を好適に使用することができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化し官能基を(メタ)アクリロイル基としたものであり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物、ノボラック型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物等がある。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることができる。あるいは、ポリオールとポリイソシアネートとを水酸基過剰の条件下に反応させてなる水酸基含有ウレタンプレポリマーを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることもできる。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基をもつ(メタ)アクリレート類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリテート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
その他の多官能の(メタ)アクリレート類は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものであり、分子内に3個以上のアクリロイル基を有するものが好ましい。具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ゲンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以上を適宜併用することもできる。
また、有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸−iso−プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−iso−ブチル等のエステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンシクロヘキサノン等のケトン類、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキエタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル等のエーテル類、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類が挙げられ、またこれらの2種以上を混合して使用することもできる。
また、上記成分の他、耐摩耗性向上のため、コロイド状金属酸化物、あるいは有機溶剤を分散媒としたシリカゾル等を加えることもできる。
また、ハードコート層は前記塗工液を塗工することにより得られる。
塗工法としては、バーコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、リバースコーティング、ダイコーティング、スプレーコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、リップコーティング、エアーナイフコーティング、ディッピング法等の方法を用いることができる。
塗工液を塗工した後、溶剤を乾燥させ、コート剤を架橋硬化せしめることによって形成される。架橋硬化は塗工剤が、紫外線、電子線等の活性エネルギー線硬化型であれば、活性エネルギー線を照射することにより硬化させることができる。
活性エネルギー線としては、キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等の光源から発せられる紫外線あるいは、通常20〜2000KeVの電子線加速器から取り出される電子線、α線、β線、γ線等を用いることができる。このようにして形成される傷つき防止層は、通常1〜50μm、好ましくは3〜20μmの厚みとする。
また熱硬化性の材料を用いている場合は、過熱工程により硬化させることができる。
反射防止又は反射低減機能を有する層は、表面反射を防ぎ、可視光線透過率を上げるとものであり、形成方法に任意の加工方法選択することができ特に制限はない。
例えば、支持体の片面または両面に薄膜の低屈折率層、または屈折率の異なる多層薄膜を形成し薄膜の表面反射光と界面における屈折反射光との光の干渉により反射率を低減する方法等が一般的である。
反射防止又は反射低減層は、光学層単層や組み合わせたものを用いることができ、具体的な層構成の例としては、屈折率1.2〜1.45の低屈折率層単層、屈折率1.7〜2.4の高屈折率層と低屈折率層を交互に組み合わせたものや、屈折率1.5〜1.9の中屈折率層と屈折率1.7〜2.4の高屈折率層と低屈折率層を組み合わせたものなどが挙げられる。
低屈折率層としてはMgF(屈折率:約1.4)、SiO(屈折率:約1.2〜1.5)、LiF(屈折率:約1.4)などの金属化合物や、3NaF・AlF(屈折率:約1.4)、NaAlF(屈折率:約1.33)などの複合金属化合物を用いることができる。
中屈折率層としては、Al(屈折率:約1.65)、MgO(屈折率:約1.63)などの金属化合物やAl−Zr複合酸化物(屈折率:約1.7〜1.85)などの複合金属化合物を用いることができる。
高屈折率層としては、TiO(屈折率:約2.3)、ZrO(屈折率:約2.05)、Nb(屈折率:約2.25)、Ta(屈折率:約2.15)、CeO(屈折率:約2.15)などの金属化合物やIn−Sn複合酸化物(屈折率:約1.7〜1.85)などの複合金属化合物を用いることができる。
これらの光学層は、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法(CVD法)、反応性スパッタリング法、イオンプレーディング法、電気めっき法等、公知の手法用いて形成できる。
また、前述の金属化合物または複合金属化合物からなる粒子をマトリックスに分散させたものを用いても良い。
特に低屈折率層として、MgF、SiO等の低屈折微粒子を紫外線および電子線硬化型樹脂や珪素アルコキシド系のマトリックスに分散させたものを用いることができる。低屈折微粒子は多孔質であると屈折率がより低くなり好ましい。
低屈折率層は、前記低屈折微粒子を含むマトリックスにより形成する場合、低屈折微粒子を含むマトリックスを、膜厚が0.01〜1μmになるように塗工し、必要に応じて、乾燥処理、紫外線照射処理、電子線照射処理を行うことで形成できる。
粒子とマトリックスを用いた光学層とする場合は、塗工法により形成することができる。
塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法を用いることができる。
防眩機能を有する層は、外光を乱反射させることにより視感反射率を低減させ、ギラツキを防止するものである。
例えば樹脂バインダーと微粒子を含む層からなるものなどが挙げられる。
粒子としては、二酸化ケイ素、アクリル、ウレタン、メラミン等の粒径0.1〜10μm程度の微粒子を用いることができる。
樹脂バインダーとしては、アクリル系などの樹脂を用いることができる。
形成方法は樹脂、粒子、溶剤などを含む塗液を塗布することにより形成することができる。塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法を用いることができる。
また、樹脂バインダーにエンボス加工を施すものなどでも良い。
また、これらの粒子を前記ハードコート層に混入したり、前記ハードコート層の表面にエンボス加工しても構わない。
帯電防止機能を有する層としては、公知の材料を用いることができ、例えば、樹脂又はシリカバインダーに導電性の帯電防止剤を混入してなるものが挙げられる。
樹脂バインダーとしては、アクリル系のバインダーを公的に用いることができる。シリカバインダーとしては、RSi(OR)で表される珪素アルコキシド、有機珪素アルコキシドを加水分解して得られるものを用いることができる。
導電性の帯電防止剤としては、五酸化アンチモン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの金属化合物や、アンチモン含有複合酸化物やIn−Sn複合酸化物、リン系化合物などの複合金属化合物、第四級アンモニウム塩、アミンオサイド等のアミン誘導体、ポリアニリン等の導電性ポリマーなどを用いることができる。
形成方法は樹脂、これらの材料を含む塗液を塗布することにより形成することができる。塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法やカレンダー法、キャスト法を用いることができる。
なお、これらの帯電防止材料を前記ハードコート層や、防眩層に混入して用いても構わない。
防汚機能を有する層は、表面の汚染を防止するための層で、最表面に設けられるものである。防汚層としては、フッ素系、珪素系化合物やフッ素含有珪素化合物などの防汚性材料を、蒸着法、化学蒸着法(CVD法)などの気相法で形成することができる。また、これらの材料をディッピング法や、ロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法やカレンダー法、キャスト法を用いて形成できる。
また、これらの材料を最表面の他の機能層に混入しても構わない。例えば、反射防止層や防眩層のバインダーに混入することにより、防汚機能を持たせても良い。
近赤外線吸収機能を有する層としては、400〜800nmまでの波長領域の透過率が高く、800〜1200nm波長領域の透過率が低いものであればよい。
近赤外線吸収層としては、例えば、樹脂バインダに近赤外線吸収性の色素又は顔料を混入させたものや、In−Sn複合酸化物などの近赤外線吸収性薄膜を用いることができる。
このような近赤外線吸収剤としては、ジイモニウム系、フタロシアニン系、ジチオール金属錯体系、シアニン系、金属錯体系、金属微粉、金属酸化物微粉が挙げられ、樹脂も含めた組み合わせは自在であるが、拮抗作用、相乗作用を見極めて、適宜使用するとよい。
ジイモニウム系化合物としては、例えば下記式(1)で表わされるを選ぶことができる。
前記の式(1)で表わされるジイモニウム系化合物は、近赤外域の遮断が大きく、遮断域も広く、可視域の透過率も高い。
Figure 0005028809
前記式(1)中のR1〜R8の具体例としては、同一または異なって、水素原子、置換もしくは未置換の、アルキル基、ハロゲンアルキル基、シアノアルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基、アルキニル基、ヒドロキシル基、フェニル基、フェニルアルキレン基であり、環A及び環Bは置換基を有していても良い。
ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素が、アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−シアノプロピル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基などが、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが、アリール基としてはフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、トリル基、ジエチルアミノフェニル、ナフチル基などが、アラルキル基としては、ベンジル基、p−フルオロベンジル基、p−クロロフェニル基、フェニルプロピル基、ナフチルエチル基などが、アミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
X−は、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸塩イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、下記式(2)で表わされるテトラフェニルホウ酸イオン(環Cは置換基を有していても良い)、または下記式(3)で表わされるスルホンイミド(R13及びR14はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、それぞれフルオロアルキル基を示すかそれらが一緒になって形成するフルオロアルキレン基)などが挙げられる。ただし、本発明では上記で挙げたものに限定されるものではない。これらの一部は市販品として入手可能であり、例えば日本化薬社製KayasorbIRG−068、日本カーリット社製CIR−RL等を好適に用いることができる。
Figure 0005028809
Figure 0005028809
ジチオ−ル系化合物としては、下記式(4)で表わされる化合物などが好適に用いることができる。
Figure 0005028809
前記の式(4)中のR9〜R12の具体例としては、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−シアノプロピル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、フェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、トリル基、ジエチルアミノフェニル、ナフチル基などのアリール基、ベンジル基、p−フルオロベンジル基、p−クロロフェニル基、フェニルプロピル基、ナフチルエチル基などのアラルキル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基などのアミノ基が挙げられる。
また、市販品として、みどり化学社製MIR‐101等が好適に用いることができる。上記近赤外線遮断剤は一例であり、これらに限定されるものではない。
また、フタロシアニン系化合物としては、例えば、日本触媒社製Excolor IR−1、IR−2、IR−3、IR−4、TXEX−805K、TXEX−809K、TXEX−810K、TXEX−811K、TXEX−812Kなどを好適に用いることができる。上記近赤外線遮断剤は一例であり、これらに限定されるものではない。
また、シアニン系化合物としては、例えば、日本化薬社製CY17、住友精化社製SD50、林原生物化学研究所社製NK−5706などを好適に用いることができる。上記近赤外線遮断剤は一例であり、これらに限定されるものではない。
また、樹脂バインダとしては、アクリル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリスチレン系、シクロオレフィン系、ポリアリレート系、ポリサルホン系などの樹脂を用いることができる。
形成方法はこれらの材料を含む塗液を塗布することにより形成することができる。塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法やカレンダー法、キャスト法を用いることができる。
また、近赤外線吸収剤を前記ハードコート層、防眩層、帯電防止層などに混入して用いても構わない。
紫外線吸収機能を有する層としては、400nm以下の波長の紫外線を効率よく吸収できるものであり、350nmの波長を80%以上吸収できるものが好ましい。紫外線吸収層としては、紫外線吸収剤を樹脂バインダー中に混入したものなどが挙げられる。
樹脂バインダーとしては、アクリル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリスチレン系、シクロオレフィン系、ポリアリレート系、ポリサルホン系などを使用できる。
紫外線吸収剤としては、無機系あるいは有機系のいずれも使用できるが、有機系の紫外線吸収剤が実用的である。有機系の紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よく吸収ものであり、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、オギザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいが、数種類組み合わせて用いることがより好ましい。また、上記紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤、あるいは酸化防止剤をブレンドすることで安定化が向上できる。また、紫外線吸収剤を含有する(練り込み等)プラスチックフィルムを基材として使用することで、紫外線吸収剤層の代替とすることもできる。
形成方法はこれらの材料を含む塗液を塗布することにより形成することができる。塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法やカレンダー法、キャスト法を用いることができる。
また、紫外線吸収剤を前記ハードコート層、防眩層、帯電防止層などに混入して用いても構わない。また、近赤外線吸収剤と紫外線吸収剤を両方混入させても良い。
色補正機能を有する層は、表示色の色バランスを補正するためのものであり、例えばプラズマディスプレイにおける、ネオン等からでる波長580〜610nmのオレンジ光をカットするものなどが挙げられる。
樹脂バインダーとしては、アクリル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリスチレン系、シクロオレフィン系、ポリアリレート系、ポリサルホン系などを使用できる。
色補正用色素としては、用途によって様々なものを用いることができるが、シアニン(ポリメチン)系、キノン系、アゾ系、インジゴ系、ポリエン系、スピロ系、ポルフィリン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、シアニン系等の色素が挙げられるがこれに限られたものではない。また、プラズマディスプレイにおける、ネオン等からでる波長580〜610nmのオレンジ光をカットする目的であれば、シアニン系、ポルフィリン系、ピロメテン系などを用いることができる。
形成方法はこれらの材料を含む塗液を塗布することにより形成することができる。塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロッド、ワイヤーバーを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットなどの各種コーティング方法やカレンダー法、キャスト法を用いることができる。
また、色補正用色素を前記ハードコート層、防眩層、帯電防止層などに混入して用いても構わない。また、近赤外線吸収剤と紫外線吸収剤を両方混入させても良い。
また、本発明ではニュートラルグレーのNDフィルター機能を有する層を設けても良い。
NDフィルター層としては、透過率は一般に40〜80%になるような層であれば何でも良く、公知の材料を公知の手法を用いて形成できる。
プラズマディスプレイ、CRT、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイのような蛍光体を用いる表示装置では、塗布した蛍光体に電子線や紫外線を照射して、蛍光体を発光させ、蛍光面を透過あるいは反射した光により表示を行う。蛍光体は一般に白色で反射率が高いため、蛍光面での外部光の反射が多い。そのため、外部光の写り込みによる表示コントラストの低下問題は、蛍光体を用いる表示装置において、問題になるが、NDフィルター層を設けることで低減できる。
また、機能層として、放熱機能、耐衝撃機能等を有する層を積層することもできる。
厚み75μm厚の表面をシリコーン処理されたのポリエステルフィルムに対し、アクリル酸ブチル85重量部、アクリル酸メチル15重量部、アクリル酸4重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.03重量部、アセトン190部、トルエン110重量部からなる原料用いて、窒素雰囲気下で加熱還流して反応させて、重量平均分子量110万、ガラス転移点25、水酸基価300の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーの溶液(不揮発分25重量%)を得た。合成した反応性官能基を有する弾性重合体溶液100重量部に、トリレンジイソシアネートのアダクト体(住化バイエルウレタン製硬化剤「スミジュールL−75」)0.7重量部を配合し粘着剤を得た。
これを適度な粘度に適宜合わせ、ダイコート法により乾燥膜厚30μmとなるよう塗布乾燥させ、高光沢の電解銅箔をラミネートし養生した。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した表面処理されたフィルム(50μm厚)をメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
厚み75μm厚の表面をシリコーン処理されたのポリエステルフィルムに対し、アクリル酸ブチル85重量部、アクリル酸メチル15重量部、アクリル酸4重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.03重量部、アセトン190部、トルエン110重量部からなる原料用いて、窒素雰囲気下で加熱還流して反応させて、重量平均分子量110万、ガラス転移点25、水酸基価300の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーの溶液(不揮発分25重量%)を得た。合成した反応性官能基を有する弾性重合体溶液100重量部に、トリレンジイソシアネートのアダクト体(住化バイエルウレタン製硬化剤「スミジュールL−75」)0.7重量部を配合し粘着剤を得た。
これを適度な粘度に適宜合わせ、ダイコート法により乾燥膜厚15μmとなるよう塗布乾燥させ、高光沢の電解銅箔をラミネートし養生した。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した表面処理されたフィルム(50μm厚)に上記同粘着剤が15μm厚塗布された部材を用い、当該フィルムをメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、合計30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
なお、実施例2は参考例である。
<比較例1>
厚み75μm厚の表面をシリコーン処理されたのポリエステルフィルムに対し、アクリル酸ブチル85重量部、アクリル酸メチル15重量部、アクリル酸4重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル4重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.03重量部、アセトン190部、トルエン110重量部からなる原料用いて、窒素雰囲気下で加熱還流して反応させて、重量平均分子量110万、ガラス転移点25、水酸基価700の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーの溶液(不揮発分25重量%)を得た。合成した反応性官能基を有する弾性重合体溶液100重量部に、トリレンジイソシアネートのアダクト体(住化バイエルウレタン製硬化剤「スミジュールL−75」)0.7重量部を配合し粘着剤を得た。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した光学用ポリエステルフィルム(50μm厚)をメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
<比較例2>
厚み75μの易接着処理済みの光学用ポリエステルフィルムの面に対し、アクリル酸ブチル85重量部、アクリル酸メチル15重量部、アクリル酸4重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.03重量部、アセトン190部、トルエン110重量部からなる原料用いて、窒素雰囲気下で加熱還流して反応させて、重量平均分子量110万、ガラス転移点25、水酸基価300の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーの溶液(不揮発分25重量%)を得た。合成した反応性官能基を有する弾性重合体溶液100重量部に、トリレンジイソシアネートのアダクト体(住化バイエルウレタン製硬化剤「スミジュールL−75」)0.7重量部を配合し粘着剤を得た。
それをダイコート法により乾燥膜厚30μmとなるよう塗布乾燥させ、高光沢の電解銅箔をラミネートし養生した。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した光学用ポリエステルフィルム(50μm厚)をメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
<比較例3>
厚み75μの表面コロナ処理された非光学用ポリエステルフィルムに対しの、アクリル酸ブチル85重量部、アクリル酸メチル15重量部、アクリル酸4重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.7重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.03重量部、アセトン190部、トルエン110重量部からなる原料用いて、窒素雰囲気下で加熱還流して反応させて、重量平均分子量110万、ガラス転移点25、水酸基価300の反応性官能基を有するアクリル系ポリマーの溶液(不揮発分25重量%)を得た。合成した反応性官能基を有する弾性重合体溶液100重量部に、トリレンジイソシアネートのアダクト体(住化バイエルウレタン製硬化剤「スミジュールL−75」)0.7重量部を配合し粘着剤を得た。
それをダイコート法により乾燥膜厚30μmとなるよう塗布乾燥させ、高光沢の電解銅箔をラミネートし養生した。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した非光学用のポリエステルフィルム(50μ厚)をメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
<比較例4>
厚み75μの光学用ポリエステルフィルムに対しの、接着剤(AD76−P1(主剤)/CAT85(硬化剤))=100部/10部:東洋モートン(株)製)を適度な粘度に適宜合わせ、ダイコート法により乾燥膜厚30μmとなるよう塗布乾燥させ、高光沢の電解銅箔をラミネートし養生した。
この様にして得た銅箔付き樹脂フィルムに対し、ドライフィルムレジスト(サンフォートAQ1558:旭化成エレクトロニクス社製)を100℃の熱ロールを使用してラミネートし、さらに幾何学図形のパターンをUV露光機を用い約50mJ/cm露光、3%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。さらに、液温50℃、比重1.50の塩化第ニ鉄溶液を用い、銅箔のエッチングを行い、幾何学図形を得た。その後、5%苛性ソーダ水溶液で硬化レジストを剥離し、水洗した。その後、表面の銅部を黒色化するため、酸化剤含有の水溶液にて、銅格子部の黒化処理を行った。その後、上記で使用した光学用のポリエステルフィルム(50μ厚)をメッシュ側に充てて、ラミネート機にて、温度80℃、圧力10MPa、速度5m/minにて、加熱加圧処理を施し、30μ厚の粘着材でメッシュ開口部を包埋し、メッシュ側に粘着材を染み出させて電磁波遮蔽材を作製した。
<評価>
(1)層数:メッシュ状金属層、接着剤層、基材層等の層の数を比較した。(剥離できるフィルムは剥離しての層数)
(2)全光線透過率:濁度計(日本電飾工業(株)製)を用い、作製した電磁波遮蔽材を測定した。(剥離できるフィルムは剥離した状態で測定)
(3)Haze:濁度計(日本電飾工業(株)製)を用い、作製した電磁波遮蔽材を作した。(フィルムを剥離しない状態で測定)
(4)剥離フィルムの剥離性:剥離フィルムと粘着材との剥離強度を引っ張り試験機で測定した。(剥離速度:300mm/min、剥離角度:180°、25mm幅)
(5)メッシュ工程耐性:エッチングおよびレジスト剥膜、黒化処理等のメッシュ作成工程で、メッシュの浮きが生じるか否か目視判断した。(×:浮き発生、○:浮きなし)
Figure 0005028809
実施例1、2は浮きもなく、剥離性も良好であった。比較例1は剥離性はある程度良好であったものの、メッシュ作成工程で浮きが出てしまった。比較例2、3は剥離性が悪かった。
なお、前述のとおり実施例2は参考例である。
電磁波シールドの製造方法の参考例を示す説明図である。 本発明の電磁波シールドの製造方法の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 剥離性基材
2 粘着または接着剤
3 メッシュ状パターン形状の電磁波シールド層

Claims (2)

  1. 1対の剥離性基材間に、粘着剤又は接着剤と、電磁波シールド層を有してなる電磁波シールド材の製造方法であって、
    剥離性基材の剥離性を有する面にポリマー数平均分子量が20万以上200万以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以下、水酸基価が500KOHmg/g以下である樹脂を含む粘着剤又は接着剤を設ける工程、
    該粘着剤又は接着剤上に金属薄膜を設ける工程、
    該金属薄膜をエッチング法によりメッシュ状のパターンを形成する工程、
    別の剥離性基材を該メッシュ状のパターン上にあて、加熱加圧しながら、前記メッシュ状のパターン側に前記粘着剤又は接着剤を染み出させて、貼り合わせる工程、
    を有することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法。
  2. 前記メッシュ状のパターンに形成された金属薄膜よりなる電磁波シールド層が、前記1対の剥離性基材の法線方向において、粘着剤又は接着剤に完全に埋没していることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド材の製造方法。
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