JPH1171458A - 接着性を有する透明樹脂及び複合体、被膜形成用紫外線硬化性組成物、飛散防止機能付き反射防止性ガラス、緩衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用紫外線カットフィルター、vdt用フィルター、及び高屈折率型プライマー組成物及びこれを用いたプライマー付きレンズの製造方法 - Google Patents

接着性を有する透明樹脂及び複合体、被膜形成用紫外線硬化性組成物、飛散防止機能付き反射防止性ガラス、緩衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用紫外線カットフィルター、vdt用フィルター、及び高屈折率型プライマー組成物及びこれを用いたプライマー付きレンズの製造方法

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JPH1171458A
JPH1171458A JP9219482A JP21948297A JPH1171458A JP H1171458 A JPH1171458 A JP H1171458A JP 9219482 A JP9219482 A JP 9219482A JP 21948297 A JP21948297 A JP 21948297A JP H1171458 A JPH1171458 A JP H1171458A
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ultraviolet
diallyl
transparent resin
weight
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Application number
JP9219482A
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English (en)
Inventor
Shusuke Takushima
秀典 宅島
Riichiro Takeshita
利一郎 竹下
Koji Futaki
宏治 二木
Yasuhiro Sakai
康弘 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子材料用被膜、飛散防止機能と反射防止機
能を併有するガラス、粘着剤、緩衝材、紫外線カットシ
ート、テレビジョン用紫外線カットシート、VDT用フ
ィルタ及び高屈折率型プライマー組成物及びこれを用い
たプライマー付きレンズの製造方法に好適で、塗布性、
接着性、保存安定性、耐久性、耐衝撃性などに優れ、特
に硬化後の透明性及び接着性に優れた透明樹脂を得るこ
と。 【解決手段】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフタ
レート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくとも
1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプ
ロピオネート)とを含む重合性組成物の硬化物からなる
ことを特徴とする接着性を有する透明樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の表面保護
膜、半導体固定素子の絶縁膜、液晶表示素子におけるカ
ラーフィルターの表面保護膜、多層プリント層間絶縁
膜、光導波路用材料あるいは位相シフター用材料の保護
膜などの電子材料被膜形成用紫外線硬化性組成物、ディ
スプレイ、建材、レンズ、自動車部品、家具などのガラ
スとして有用な、飛散防止機能と反射防止機能とを併有
するガラス、高温高湿の条件下でも経時変化が少なく、
光学フィルムとの接着性に優れた粘着剤、板ガラス、ガ
ラス製品、陶磁器など、移動中あるいは保管中に衝撃で
破損しやすいものを保護しうる緩衝材、本発明は、住
宅、ビル等の各種建造物、交通機関、自動販売機、海洋
構造物などにおいて太陽光線の当たるガラス面に簡単に
着脱できる紫外線カットシート、テレビジョンの画面に
容易に着脱が可能な紫外線カットフィルターあるいは、
パソコン、ワープロなどのVDT(ビジュアル ディス
プレイ ターミナル)における電磁波シールド、紫外線
防止及び静電気の発生防止用のフィルター、及びプラス
チックレンズ用高屈折率型プライマー組成物を構成する
接着性を有する透明樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶素子に色分解用カラーフィル
タを組み合わせたカラー液晶表示素子が数多く見かけら
れるようになってきた。一般的なカラーフィルタの構成
としては、ガラス基板上に画素を形成させた上に保護膜
層を設け、次いでITO透明電極を配するものである
が、この保護膜層には下層を構成する画素、ガラス、さ
らにはブラックマトリックス成分として使用されるクロ
ム等との接着性、上層を構成するITOとの接着性、液
晶セルを構成するためのエポキシ封止剤との接着性、画
素不純物成分からの遮断性、平滑性、耐湿熱性、耐光
性、耐溶剤性、耐薬品性、濡れ性、透明性、液晶セルを
構成する後処理工程において要求される耐熱性等の幅広
い性能が要求される。
【0003】また、ガラス基板に対する保護膜としても
同様の特性が要求され、このような保護膜を形成する材
料として、特に、耐熱性の見地からシロキサンポリマ
ー、シリコンポリイミド等の熱硬化性組成物が提案され
ている。そのうち、シロキサンポリマーを用いた例とし
ては、特開昭63−241076号公報、特開平3−1
26612号公報、特開平3−188179号公報など
が、また、シリコンポリイミドを用いた例としては、特
開昭61−103927号公報、特開昭63−2919
22号公報などが知られている。さらに、特開昭63−
291924号公報においては、カラーフィルタの保護
膜形成をシロキサンポリマーとシリコンポリイミドから
なる硬化性組成物を用いて行うことが提案されている。
この特開昭63−291924号公報における硬化性組
成物は、カラーフィルタ保護膜として比較的優れた性質
を示すものの、塗布性や接着性、及び液としての保存性
に問題点が残り、その改良が望まれていた。
【0004】飛散防止機能付き反射防止ガラスに関する
従来の技術は次のとおりである。ガラスは、古くから様
々な製品の透明部分に使用されている材料であり、その
光学的特性、力学的性質、耐久性などの優れた特性から
広く我々の生活に密着した形で活用されている。近年、
電気製品、光学製品、建材などのガラス部分に、フッ化
マグネシウム薄膜などの金属酸化物を蒸着あるいはスパ
ッタリングで付着させた無反射ガラスが用いられるよう
になってきて、その視認性の向上が図られてきた。しか
しながら、無反射ガラスは、多くの用途において必然的
にその表面が常に外界に露出している。例えば、建材、
特に高層建築物に無反射ガラスを用いる場合は、地震な
どでガラスが破損し、落下することで人体に対して非常
に危険な状態となる。また、屋内における用途、例え
ば、電気製品のディスプレイ、家具などに使用されてい
る場合は、不慮の事故などでガラスが割れて怪我をする
ことがある。さらに、工場内の大型機械設備に使用され
た場合、些細なガラスの破損も甚大な事故につながるこ
とがあり、危険度は、さらに増すという問題点がある。
【0005】また、本発明に関する粘着剤あるいは粘着
テープ、粘着シート等の応用品は、通常、常温において
使用されることが多い。しかし、高温高湿の条件下に曝
されると、被着体面から剥離するといった欠点が生じる
ため、その用途には制約がある。
【0006】そこで、この問題点を解決するための手段
として、例えば、アクリル系重合体にビニルシラン、エ
ポキシシラン、メタクリルシラン等を配合した感圧性接
着剤組成物、エポキシ基と反応する水酸基を含有するア
クリル系樹脂にエポキシ基含有シランを配合した粘着組
成物、イソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和
モノマーを共重合してなるアクリル系樹脂にイソシアネ
ート基含有有機珪素化合物を配合した粘着剤配合物、ア
クリル系樹脂中にシリケートオリゴマーを配合した粘着
剤組成物等が提案されている。しかし、上記手段をとっ
ても、高温高湿の条件下における粘着性は十分といえ
ず、特に、ガラス基材と光学フィルムを接着する場合の
接着性能については、十分考慮されていない。
【0007】従来、板ガラスの輸送時の梱包には、木枠
が用いられてきた。しかしながら、木枠を用いると、著
しく嵩張り、梱包すべきガラスの体積の2倍以上の体積
となってしまうにもかかわらず、耐衝撃性は必ずしも十
分ではなかった。また、ガラス製品や陶磁器の輸送・保
存にはプラスチック発泡体シート、凹凸を有するシート
などが用いられてきた。しかし、このようなシート類も
必ずしも耐衝撃性が十分ではなかった。
【0008】各種建造物や構造物のガラス面に太陽光線
が当たると、それらの内部空間の温度上昇により快適性
が損なわれ、また、紫外線により健康が損なわれる恐れ
があり、さらに内部に置かれている物品の温度が上昇
し、物品の変色や変質を起こすことがある。そこで、太
陽光線中の紫外線及び近赤外線をカットするフィルムの
使用が試みられている。従来、この種のフィルムとして
は、基材フィルムの表面に紫外線・近赤外線カット塗膜
を形成させたものが知られており、その製造方法として
は、染料を含むフィルムをコーティングする方法、
基板に金属化合物を含む薄膜をコーティングする方法及
びガラスや基板である樹脂の製造時に吸収剤を添加す
る方法が提案されている。これらの方法の主目的は、染
料や吸収剤を添加することによって紫外線及び近赤外線
の透過率を減少させることにあった。しかしながら、こ
れらの染料・吸収剤添加型のカット法では、染料自体が
変質し、その堅牢性において1〜2年程度しか効果を保
持できなかった。また、従来の紫外線カットフィルム
は、対象ガラス面に素人がシワを作らずきれいに貼り合
わせることが困難であり、また一度貼り合わせると、剥
離できないものであった。
【0009】従来、CRTの表面には、その表面保護の
目的でハードコートフィルムが施されているが、ごみや
ほこり等の付着、蛍光灯や窓の映り込みによる視覚障害
の発生などの問題があった。また、パソコン、ワープロ
の普及によりVDT作業が増加し、CRT機器から発生
する電磁波、紫外線及び静電気による健康障害及び安全
性が重大な問題となってきている。視覚障害の原因とな
るCRTへの蛍光灯や窓の映り込みを防止するため、従
来、反射防止フィルターが提案されているが、その取り
付け作業は煩雑であった。その対策として、特開平8−
112866号公報には、ハードコートフィルムに帯電
防止層を設けることによってほこり等の付着を防止する
とともに、ハードコートフィルムの表面又は帯電防止層
の表面に凹凸を形成することによって、防眩効果を得る
ことが開示されている。しかしながら、その帯電防止効
果は、充分ではなく、ごみやほこりの付着がかなり短期
間に目障りになってしまう。また、従来のハードコート
フィルムには、テレビジョンの画面から発生する紫外線
に対する対策がなされておらず、目の疲れが起こりやす
いという問題点があった。さらに、最近では、電磁波に
よる健康障害の重大さが解明されつつあるが、従来のハ
ードコートフィルムやCRT用フィルターには、CRT
から発生する電磁波や紫外線に対する対策がほとんどな
されていないのが実状である。
【0010】一般に、プラスチックレンズは、非常に傷
つき易いため、通常、レンズ表面にハードコート膜が設
けられ、さらにハードコート膜上に表面反射を抑えるた
め、無機物質を蒸着した反射防止膜が設けられている。
しかしながら、ハードコート膜と反射防止膜の双方を設
けたプラスチックンズは、膜を一切設けないプラスチッ
クレンズやハードコート膜のみを設けたプラスチックレ
ンズに比べて耐衝撃性が著しく劣るという欠点がある。
この欠点を解消するため、プラスチックレンズとハード
コート膜の間にウレタン系樹脂からなるプライマー層を
設ける方法が知られている。しかしながら、ウレタン系
樹脂は、熱硬化によって形成されるため、硬化時間が数
時間必要であった。また、従来のプライマーでは、レン
ズ基板とハードコート膜の間に見られる干渉縞を調整す
ることができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子材料用
被膜、飛散防止機能と反射防止機能を併有するガラス、
粘着剤、緩衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用
紫外線カットシート、VDT用フィルタ及び高屈折率型
プライマー組成物及びこれを用いたプライマー付きレン
ズの製造方法に好適で、塗布性、接着性、保存安定性、
耐久性、耐衝撃性などに優れ、特に硬化後の透明性及び
接着性に優れた樹脂を提供することを目的とする。
【0012】本発明は、高温高湿下においても優れた接
着性を長期保持し、且つ、各種光学フィルムとガラス等
の基板との接着においても優れた接着力及び耐久性を有
する粘着剤を用いた耐久性に優れ且つ光学性能の変化の
少ない光学積層板を提供することを目的とする。
【0013】本発明は、半導体の表面保護膜、半導体固
定素子の絶縁膜、液晶表示素子におけるカラーフィルタ
ーの表面保護膜、多層プリント基板の層間絶縁膜、光導
波路用材料あるいは位相シフター用材料の保護膜などの
電子材料用被膜の形成に好適で、塗布性、接着性、保存
安定性などに優れ、透明性に優れた紫外線硬化性組成物
を提供することを目的とする。
【0014】本発明は、無反射ガラスの安全性を高める
ために、反射防止機能とともに飛散防止機能を有するガ
ラスを提供することを目的とする。
【0015】本発明は、梱包材の体積を半減させ、輸送
効率を向上しうるととも、梱包方法も簡単で、耐衝撃性
の高い緩衝材を提供することを目的とする。
【0016】本発明は、素人でも簡単に着脱でき、何回
でも繰り返し使用でき、透明性及び耐光性に優れ、可視
光透過率が高く、紫外線を効果的にカットしうる紫外線
カットシートを提供することを目的とする。
【0017】本発明は、可視光透過率を減ずることなく
紫外線を効果的にカットし、色ムラを抑え、静電気の発
生を防止し、容易に着脱が可能なテレビジョン用紫外線
カットフィルターを提供することを目的とする。
【0018】本発明は、可視光透過率を保持したまま、
紫外線をカットし、電磁波を遮蔽し、静電気の発生を防
止でき、着脱が容易なVDT用フィルターを提供するこ
とを目的とする。
【0019】本発明は、短時間にプライマー層を形成す
ることができ、プラスチックレンズの耐衝撃性を向上す
ることができ、レンズ基板とハードコート膜との間に見
られる干渉縞を低減することができるプライマー組成物
及びこれを用いたプライマー付きレンズを提供すること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による接着性を有
する透明樹脂は、ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
タレート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくと
も1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプト
プロピオネート)を含む重合性組成物の硬化物からなる
ことを特徴とする。
【0021】重合性組成物は、当量比で、ジアリルフタ
レート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタ
レートのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトール
テトラ(3−メルカプトプロピオネート)が2:1〜
1:3であることが望ましく、硬化物は、光重合開始剤
により重合性組成物を重合させて生成することが好まし
く、光重合開始剤は0.005から10重量%であると
さらに良い。また、光重合開始剤として紫外線硬化剤を
用いてもよい。
【0022】本発明による接着性を有する透明樹脂は、
重合性組成物中に、例えば光学的性質等を変えるための
物質として、紫外線吸収剤または屈折率調整用材料を添
加することができる。紫外線吸収剤は0. 01から3.
0重量%含むことが望ましく、屈折率調整用材料として
金属化合物を用いることも可能である。
【0023】本発明の接着性を有する透明樹脂は、該樹
脂とは別の物理的性質を有する機能性膜層を積層して、
複合体を形成することを特徴とし、機能性膜層は、反射
防止膜、光学フィルター及びプラスチックフィルムなど
が適切である。
【0024】本発明による粘着剤は、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタレー
トのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトールテト
ラ(3−メルカプトプロピオネート)を2:1〜1:3
の当量比で含む重合性組成物の光硬化物からなることを
特徴とする。
【0025】本発明は、前記粘着剤からなる粘着剤層を
介して基板と光学フィルム層が積層されていることを特
徴とする光学的積層板を提供する。また、本発明は、光
学フィルム層と、前記粘着剤からなる粘着剤層と、剥離
フィルム層とを有することを特徴とする光学的積層フィ
ルムを提供する。
【0026】本発明の特徴は、従来使われてきたアクリ
ル系樹脂及び珪素化合物を用いることなく粘着剤として
機能する成分を見出した点にある。本発明の粘着剤によ
れば、高温高湿下においても非常に優れた粘着性を長期
にわたって保持し、また、ガラス基材と光学フィルムと
の接着性能についても耐久性に優れ、光学特性変化の少
ない光学的積層体を提供することが可能となる。
【0027】本発明の光硬化物を得る際には、一般に紫
外線が用いられるが、電子線等を用いて硬化させること
もできる。
【0028】本発明の被膜形成用光硬化性組成物は、耐
熱性と透明性を兼ね備えた被膜を与えうるジアリルフタ
レートに着目し、これに特定の硫黄化合物を配合すれ
ば、光または紫外線による簡単な重合反応により、接着
性に優れた三次元構造を有する重合物を製造することが
できることを見出し、本発明の被膜形成用光硬化性組成
物を完成した。すなわち、本発明の被膜形成用光硬化性
組成物は、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレー
ト及びジアリルテレフタレートのうちの少なくとも1種
とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピ
オネート)を2:1〜1:3の当量比で含む重合組成物
に、光重合開始剤を0.005〜10重量%添加したこ
とを特徴とする。
【0029】本発明による飛散防止機能付き反射防止性
ガラスは、普通のガラスに反射防止機能を付与したフィ
ルムを貼り合わせる際に、特定の接着剤を用いることに
よって上記課題を解決したものである。すなわち、本発
明の飛散防止機能付き反射防止性ガラスは、ガラスの少
なくとも片方の面に、接着剤層、プラスチックフィルム
層及び反射防止膜をこの順序で有し、接着剤層が、ジア
リルフタレート、ジアリルイソフタレート及びジアリル
テレフタレートのうちの少なくとも1種とペンタエリス
リトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)を
2:1〜1:3の当量比で含むモノマー混合物に、光重
合開始剤を0.005〜10重量%添加した光硬化性組
成物から成ることを特徴とする。
【0030】本発明による緩衝材は、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタレー
トのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトールテト
ラ(3−メルカプトプロピオネート)を2:1〜1:3
の当量比で含むモノマー混合物に、光重合開始剤を0.
005〜10重量%添加した重合性組成物のシート状光
硬化物から成ることを特徴とする。また、本発明は、上
記シート状光硬化物の片面にフィルムを積層した緩衝材
を提供するものである。
【0031】本発明による紫外線カットシートは、特定
組成の光硬化樹脂が紫外線カット効果を有すると共に、
可撓性に優れ、平面に接着剤なしに半永久的に密着で
き、しかも随時、簡単に剥離しうることを見出し、この
知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
の紫外線カットシートは、ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート及びジアリルテレフタレートのうちの
少なくとも1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メ
ルカプトプロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で
含むモノマー混合物に、紫外線吸収剤を0.01〜3.
0重量%添加し、光重合開始剤を0.005〜10重量
%添加した重合組成物の光硬化物から成ることを特徴と
する。本発明は、さらに、上記光硬化物の表面に反射防
止膜を設けた紫外線カットシートを提供するものであ
る。
【0032】本発明によるテレビジョン用紫外線カット
フィルターは、特定の組成の光硬化樹脂が紫外線をカッ
トし、静電気の発生を防止するとともに可撓性に優れ、
平面に接着剤なしに半永久的に密着でき、しかも随時、
簡単に剥離しうることを見出し、この知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明のテレビジョン用
紫外線カットフィルターは、ジアリルフタレート、ジア
リルイソフタレート及びジアリルテレフタレートのうち
の少なくとも1種とペンタエリスリトールテトラ(3−
メルカプトプロピオネート)を2:1〜1:3の当量比
で含むモノマー混合物に、紫外線吸収剤を0.01〜
3.0重量%添加し、光重合開始剤を0.005〜10
重量%添加した重合組成物の光硬化物から成ることを特
徴とする。本発明は、さらに、上記光硬化物の表面に反
射防止膜を設けたテレビジョン用紫外線カットフィルタ
ーを提供するものである。
【0033】本発明によるVDT用フィルターは、イン
ジウム−酸化錫の蒸着膜が電磁波シールド性を示し、特
定組成の紫外線硬化樹脂が紫外線をカットし、静電気の
発生を防止するとともに可撓性に優れ、平面に接着剤な
しに半永久的に密着し、また、簡単に剥離しうることを
見出し、この知見に基づいて完成したものである。すな
わち、本発明によるVDT用フィルターは、基材フィル
ムの一方の表面にインジウム−酸化錫の蒸着膜を有し、
他方の表面に、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタ
レート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくとも
1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプ
ロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含むモノマ
ー混合物に、紫外線吸収剤を0.01〜3.0重量%添
加し、光重合開始剤を0.005〜10重量%添加した
重合組成物の光硬化物から成る可撓性樹脂層を有するこ
とを特徴とする。また、本発明のVDT用フィルター
は、上記のインジウム−酸化錫の蒸着膜の上に反射防止
層を有していてもよい。
【0034】本発明による高屈折率型プライマー組成物
は、紫外線硬化型樹脂を用いれば短時間で膜を形成で
き、高屈折率の金属化合物ゾルを配合することによって
干渉縞を低減しうることを見出し、この知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明の高屈折率型プ
ライマー組成物は、光硬化性重合組成物60〜95重量
%と高屈折率の金属化合物ゾル5〜40重量%から成る
ことを特徴とする。また、本発明のプライマー付きレン
ズの製造方法は、プラスチックレンズ基板上に上記のプ
ライマー組成物を塗布し、紫外線照射を行ってプライマ
ー層を形成することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明者は、耐熱性と透明性を兼
ね備えた被膜を与えうるジアリルフタレートに着目し、
これに特定の硫黄化合物を配合すれば、簡単な重合反応
により、繰り返し接着性に優れ、透明な三次元構造を有
する重合物を製造することができることを見出し、本発
明を完成した。以下、本発明を詳細に説明する。本発明
の重合性組成物のモノマーとしては、ジアリル成分とし
てジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート及びジ
アリルテレフタレートのうちの少なくとも1種と、官能
基含有成分としてペンタエリスリトールテトラ(3−メ
ルカプトプロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で
用いる。この当量比以外の比率で両モノマーを配合する
と、重合反応が完結せず、未重合部分が残留し、液状の
まま残ることになる。当量比範囲よりジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート
の少なくとも1種からなるジアリル成分の量が多くなる
と、重合が完結せず、また、ペンタエリスリトールテト
ラ(3−メルカプトプロピオネート)の量が多くなる
と、重合後モノマー臭の強い重合体となる。ジアリル成
分と官能基含有成分とを1.1:1〜1:1.1の当量
比で用いるのが、重合反応及び硬化物の均一性の点でよ
り好ましい。
【0036】上記の当量比のモノマー混合物には、光ま
たは紫外線による重合反応を引き起こさせる目的で光重
合開始剤を添加する。この光重合開始剤の添加量は、重
合性組成物中に0.005〜10重量%の量で含まれる
ような量とするのが好ましい。光重合開始剤の量が0.
005重量%未満であると、硬化に十分な重合反応が起
こらず、密着性が不十分となり、また、添加量が10重
量%を超えると、光重合開始剤を添加した後、急激に反
応が起き、溶液としての安定性が損なわれてしまう。こ
うした場合、製造装置の重大なトラブルの原因にもな
る。
【0037】光重合開始剤としては、特に制限はなく、
各種のものを用いることができ、例えば、ベンゾイン、
ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、アセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、2−メチル−〔4−(メチルチオ)
フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン−1−オ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−ク
ロロアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4,
6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(p−ク
ロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス
(トリクロロメチル)−4’−メトキシフェニル−s−
トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−p−メトキシスチリル−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジ
メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2,2’−ビス(o−クロロフ
ェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイ
ミダゾリル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラ−(p−メトキシフェニ
ル)ビスイミダゾリル、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルホスフィンオキサイド、ビスアシルホス
フィンオキサイド、トリフェニルホスフィン、トリフェ
ニルホスファイト、トリラウリル−トリチオホスファイ
ト、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,
4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、(η5
〜2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,
2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベン
ゼン〕−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェイ
ト(1−)などが挙げられ、これらを単独で又は2種類
以上を組み合わせて用いることができる。これらのう
ち、殊に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン及びビスアシルホスフィンオキサイ
ドを組み合わせて用いるのが好ましい。さらに、このよ
うな光重合開始剤をN,N−ジメチルアミノ安息香酸エ
チルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミルエステル、トリエタノールアミン、2−メルカプト
ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾー
ル、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプ
ト−5−メチルチオ−1,3,4−チアゾールなどの公
知の光増感剤の1種又は2種類以上と併用することもで
きる。
【0038】本発明では、その塗布性を向上させる目的
や、粘度調整、各成分の均一混合の目的で、溶剤で希釈
して用いることができるが、ここで使用される有機溶剤
は特に限定されるものではない。塗布性の良好なコーテ
ィング組成物を得るためには、例えば、3−メチル−3
−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エ
チルセロソルブ、メチルセロソルブ、メチルカルビトー
ル、エチルカルビトール等の有機溶剤が挙げられる。他
に、n−ヘキサン、n−デカン、シクロヘキサン等の炭
化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶剤、ブチルアセテート、ベンジルアセテ
ート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エ
チルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソ
ルブアセテート、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン等の
ケトン系溶剤及びそれらの誘導体などが挙げられる。
【0039】本発明では、必須成分である前記の重合性
組成物(モノマー混合物)及び光重合開始剤の他に、安
定剤、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、界面活性
剤、紫外線吸収剤、顔料などを必要に応じて添加するこ
とができる。
【0040】本発明においては、上記の当量比のモノマ
ー混合物に、必要に応じて紫外線吸収剤を0.01〜
3.0重量%の量で添加することができる。紫外線吸収
剤の添加量が0.01重量%未満であると、十分な紫外
線吸収効果が得られず、3.0重量%を超えると、紫外
線吸収剤が飽和して溶解しなくなる。紫外線吸収剤とし
ては、モノマーの一方又は両方に溶解するものであれ
ば、特に制限はなく、各種のものを使用することがで
き、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−
ヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、フェ
ニルサリチレート等のサリチレート系、(2’−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキ
シ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,
2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール〕等のベンゾトリアゾール系、エチル2
−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノ
アクリレート系の紫外線吸収剤が挙げられ、これらを単
独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0041】本発明の被膜形成用紫外線硬化性組成物
は、段落0035で述べたモノマー混合物に段落003
6で述べた光重合開始剤より構成される。本発明は、塗
布性及び保存安定性に優れ、基板等にを塗布後に紫外線
照射によって硬化する。生じる硬化膜は、耐熱性と透明
性を兼ね備え、接着性に優れ、さらには電気的性質、特
に絶縁性に優れているため、半導体固定素子の絶縁膜、
パッシベーション膜、バッファ膜、半導体集積回路又は
多層プリント基板の層間絶縁膜、光導波路用材料あるい
は位相シフター用材料の保護膜としても用いることがで
きる。また、カラーフィルタの保護膜として用いる場合
には、ガラスなどの透明基板上に着色層及び必要に応じ
て該着色層の間隙に用いられた遮光層上に、本発明の重
合性組成物を塗布し、硬化させて透明保護膜とすること
ができる。
【0042】本発明の飛散防止機能付き反射防止性ガラ
スを図面を参照して説明する。図1は、本発明の飛散防
止機能付き反射防止性ガラスの断面図である。本発明の
接着性樹脂を用いて形成される飛散防止機能付き反射防
止性ガラスは、ガラス1の片面あるいは両面に接着剤層
2、プラスチックフィルム層3及び反射防止膜4をこの
順序で有するものである。本発明に用いるガラスは、そ
の形状、材質などにおいて全く制限はない。
【0043】本発明において、接着剤は、段落0035
で述べたモノマー混合物と段落0036で述べた光重合
開始剤を添加した光硬化性組成物を用いる。接着剤層2
の膜厚は、通常1〜100μm、好ましくは10〜90
μmである。接着剤層の膜厚が1μm未満であると、充
分な接着力を発揮できず、100μmを超えると、接着
剤層の平滑性が悪くなってしまう。
【0044】また、プラスチックフィルム層3には、例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン
テレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエス
テル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、トリメチル
ペンテン等のポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリカ
ーボネート系、トリアセチルセルロース、ジアセチルセ
ルロース、アセテートブチレートセルロース等のアセチ
ルセルロース系、ポリエーテルサルホン、ポリスルホ
ン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリ(メタ)
アクリロニトリル等のフィルムが用いられる。これらの
フィルムは、一般には無色透明で用いられるが、本発明
の飛散防止機能付き反射防止性ガラスの用途によっては
着色されていても、また模様付きでもよい。また、プラ
スチックフィルム層3の厚さは、通常10〜500μ
m、好ましくは50〜450μmである。この厚さが1
0μm未満であると、飛散防止機能付き反射防止性のガ
ラスとしての平滑性が得にくくなり、500μmを超え
ると、プラスチックフィルム自体のフレキシビリティ
(柔軟性、曲げやすさ)が損なわれ、ハンドリング(取
扱い)が困難となってしまう。
【0045】本発明により形成される飛散防止機能付き
反射防止性ガラスは、プラスチックフィルム層3の上、
すなわち、最外層に反射防止膜4を有する。この反射防
止膜は、特に制限はなく、例えば、酸化チタン、フッ化
マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化タン
タル、五酸化二アンチモン、酸化インジウム、酸化イッ
トリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニウム、フ
ッ化セリウム、酸化セリウム、フッ化ランタン、酸化ラ
ンタン、酸化第二スズ等の無機物質の1種又は2種以上
を蒸着することにより形成するか、フッ素系化合物、シ
ラン系化合物等の有機物質を薄膜として付着させ、その
まま反射防止膜として用いるか、又は電子線、紫外線、
熱などによって硬化させて反射防止膜を形成する。反射
防止膜は、前記物質を単層で形成しても多層で形成して
もよく、膜厚は、ガラスや各層の構成などによって異な
るが、可視光の波長と同じ厚さあるいはその半分以下の
厚さに設計するのが好ましい。
【0046】本発明により形成される飛散防止機能付き
反射防止性ガラスを製造するには、予め反射防止膜を付
けたプラスチックフィルムを作製し、その後そのフィル
ムをガラスに接着させてもよく、また、ガラスにフィル
ムを接着させた後、そのフィルム上に反射防止膜を形成
させてもよい。このとき最外層は、常に反射防止膜でな
ければならない。ガラスとプラスチックフィルムを接着
させる方法としては、ガラス面に接着性樹脂による接着
剤を塗工し、その上にプラスチックフィルムを圧着した
後、接着剤を光硬化させる方法と、プラスチックフィル
ムに接着性樹脂による接着剤を塗布したものをガラス面
に貼り付けた後、接着剤を光硬化させる方法がある。こ
うして作製された本発明のガラスは、飛散防止機能を持
ち、不慮の事故などでガラスが破損した場合にも、硬化
した接着剤がガラス及びプラスチックフィルムに対して
高い密着性を有するため、ガラスの破片がプラスチック
フィルム層に保持されるため、人体等の安全が確保され
る。
【0047】本発明による粘着剤は、偏光フィルム等の
光学特性を有する光学フィルムの接着に用いることがで
きる。粘着剤は、段落0035で述べたモノマー混合物
の光硬化物からなる。光重合・硬化反応を引き起こさせ
る目的で、段落0036で述べた光重合開始剤が配合さ
れる。
【0048】本発明の粘着剤は、上述の各成分を暗所で
配合し重合性組成物を調整し、得られた組成物に光を照
射し、重合、硬化反応を行わせて光硬化物とすることに
よって得られる。通常は、得られた重合性組成物をフィ
ルム状、シート状等の使用の目的に応じた形状に成形し
た後、光照射する。
【0049】重合性組成物を成形し光硬化物を得る方法
は特に限定されず、例えば重合組成物の溶液を基材上に
所定の厚みに塗布した後これに光照射する方法、重合組
成物の溶液を所定の型内に流し込んだ後これに光照射す
る方法等が挙げられる。
【0050】照射する光としては、通常紫外線が使用さ
れるが、電子線を用いることもできる。光照射の条件に
ついては特に限定されず、従来公知の方法を採用するこ
とができる。
【0051】本発明の粘着剤は、偏光フィルム等の光学
特性を有する光学フィルムの接着に用いることができ
る。例えば、光学フィルムとがラス板等の基板との接着
に好適に用いることができる。
【0052】重合性組成物の硬化物である粘着剤により
形成される光学的積層板は、本発明の粘着剤からなる粘
着剤層を介して基板と光学フィルム層とが積層されたも
のである。
【0053】光学フィルム層を構成する光学フィルムと
しては、光学特性を有するフィルムであれば特に限定さ
れないが、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フ
ィルム等の高分子フィルムの使用が好ましい。光学フィ
ルムの厚みは特に限定されないが、好ましくは各々25
μm〜250μm程度である。
【0054】偏光フィルムとしては、ポリビニルアルコ
ール系偏光フィルム、ポリビニルホルマール系偏光フィ
ルム、ポリビニルアセタール系偏光フィルム等が挙げら
れる。好ましくは、平均重合度が1500〜1000
0、ケン化度が85〜100モル%のポリビニルアルコ
ール系樹脂を原反フィルムとして、ヨウ素−ヨウ化カリ
ウムの水溶液あるいは二色性染料により染色された二軸
延伸フィルム(延伸倍率:2〜10倍、好ましくは4〜
7倍)が偏光フィルムとして用いられる。
【0055】位相差フィルムとしては、ポリビニルアル
コール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレ
ート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポ
リサルホン、ポリエーテルサルホン、トリアセチルセル
ロース系樹脂、環状ポリオレフィン、酢酸セルロース、
ポリ塩化ビニル、工チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物等の高分子フィルムが用いられるが、主にポリカーボ
ネート系又はポリビニルアルコール系フィルムが用いら
れる。
【0056】楕円偏光フィルムは、偏光フィルムと位相
差フィルムとを組み合わせたものである。これらの光学
フィルムは、1種又は2種以上を積層して用いてもよ
い。
【0057】基板としては特に限定されないが、ステン
レス板、アルミニウム板、鋼板等の金属板、ポリエチレ
ン板、ポリプロピレン板、メラミン樹脂板、フェノール
樹脂板等の合成樹脂化粧板、合板、単板、ガラス板等の
板状物、棒状物、切削・研磨加工物、射出成形品、保護
材などが挙げられる。このうち特にガラス板を基板とす
る場合に本発明の効果が顕著に発揮される。基板の厚み
は特に限定されないが、好ましくは1mm〜100mm
程度である。
【0058】光学的積層板の製造法は特に限定されない
が、例えば、後述するような光学フィルム上に本発明の
粘着剤からなる層を設け、更にその上に剥離フィルム層
を設けた光学的積層フィルムを作製し、このフィルムを
使用時に適宜切断し、剥離フィルムを剥がして基板と貼
り合わせることにより光学的積層板を得ることができ
る。また、基板の上に上記重合性組成物を塗布した後、
これに紫外線等の光を照射して本発明の粘着剤からなる
粘着剤層を形成させ、次いでこの粘着剤層側の面に、光
学フィルムをローラー等により抑圧して積層させる方法
を挙げることもできる。
【0059】本発明の粘着剤により形成される積層板
は、上述した本発明の透明樹脂による粘着剤を用いるこ
とにより、高温高湿下での使用において粘着剤層の発泡
や剥離等の外観欠点が発生ぜず、耐熱性、耐湿性に優
れ、光線透過率などの光学特性についても優れた特性を
有する光学的積層板とすることができる。かかる光学的
積層板は、液晶表示素子、サングラス、防眩めがねとし
て用いることができる。
【0060】本発明により形成された積層板を液晶表示
素子として用いる場合は、例えば表面に透明電極を塗布
しさらに該電極上に分子配向膜を形成した2枚のガラス
基板の間に液晶をサンドイッチした構造の液晶セルと、
偏光子(偏光フィルム)とを、本発明の粘着剤を用いて
積層することにより光学的積層板とし、この光学的積層
板を液晶表示素子に適用することができる。
【0061】本発明の光学的積層フィルムは、光学フィ
ルム層と粘着剤層とを有する積層フィルムである。本発
明の光学的積層フィルムは、上述した偏光フィルム、位
相差フィルム、楕円偏光フィルム等の光学フィルムを基
材として、これに本発明の接着性樹脂よりなる粘着剤か
らなる粘着剤層を積層して得られるものである。粘着剤
層を設ける手段としては、例えば本発明の上記重合性組
成物を基材上に塗布した後、これに光を照射して光硬化
物を得る方法が挙げられる。
【0062】かかる光学的積層フィルムは、使用時に所
望の形に切断し、粘着剤層を介して被着体であるガラス
又はその他の上述した基板と貼り合わせることにより、
本発明の光学的積層板とすることができる。
【0063】また、必要に応じて該粘着剤層の上(光学
フィルム層とは反対の側)に更に剥離フィルム層等を形
成させることができる。この剥離フィルム層を設けるこ
とにより、前記光学的積層フィルムを所望の形に切断し
た後、適宜剥離フィルムを剥離してガラス等の基板に接
着させることができるため、利便性に優れた光学的積層
フィルムが得られる。剥離フィルムの材料としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
等のポリハロゲン化ビニルなどが挙げられる。
【0064】基材上に粘着剤層及び剥離フィルム層を形
成させる方法は、剥離フィルムの上に粘着剤層を設け、
その上に光学フィルムを貼り合わせる方法、又は逆に光
学フィルムを基材としてその上に粘着剤層を設け、さら
にその上に剥離フィルムを貼り合わせる方法などがあ
る。このようにして得られた光学的積層フィルムは、使
用時に所望の形に切断した後、剥離フィルムをはがして
被着体であるガラス又はその他の基板と貼り合わせるこ
とができる。
【0065】本発明による緩衝材は、段落0035で述
べたモノマー混合物に段落0036で述べた光重合開始
剤を添加した重合性組成物のシート状紫外線硬化物から
なるものである。また、本発明においては、上記の当量
比のモノマー混合物に、必要に応じて安定剤を0.01
〜3.0重量%の量で添加することができる。安定剤の
添加量が0.01重量%未満であると、混合液の光安定
性が得られず、3.0重量%を超えると、溶解しなくな
る。安定剤としては、モノマーの一方又は両方に溶解す
るものであれば、特に制限はなく、各種のものを使用す
ることができ、例えば、段落0040で述べた紫外線吸
収剤が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み
合わせて用いることができる。
【0066】上記の重合性組成物を紫外線照射し、シー
ト状に成形して得た接着性樹脂によるシート状硬化物
は、透明性が高く、可撓性に優れている。このシート状
紫外線硬化物の厚さは、保護すべき対象物品の種類や緩
衝材の使用目的(輸送、保管など)によって広範囲に変
動しうるが、通常、0.01〜5mmの厚さであるのが
好ましく、0.05〜3mmの厚さであるのがより好ま
しい。このシート状紫外線硬化物の厚さが0.01mm
未満であると、充分な緩衝効果が得られず、5mmを超
えると、作業性が悪くなる。
【0067】本発明の緩衝材は、シート状紫外線硬化物
の片面にフィルムを積層したものであってもよい。本発
明に用いる紫外線硬化物は、ガラスに密着する性質を有
するため、ガラスを重ねて梱包する場合など、片面にフ
ィルムを積層しておくことにより梱包を解くときにフィ
ルム面で剥離しやすくなる。フィルムとしては、特に制
限はなく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどが
挙げられる。フィルムは、通常、10〜400μm、好
ましくは20〜200μmの厚さを有するものとする。
フィルムの厚さが10μm未満であると、強度が低下
し、400μmを超えると、製造時の巻き取りができな
い。このような積層構造の緩衝材は、フィルム上に上記
の各成分を配合した重合組成物を塗布し、紫外線を照射
して重合・硬化反応を行わせることにより、可撓性に優
れた紫外線硬化物からなる層を形成することによって製
造することができる。
【0068】本発明のよる紫外線カットシートは、段落
0035で述べたモノマー混合物と、段落0040で述
べた紫外線吸収剤を添加し、段落0036で述べた光重
合開始剤を加える。上記のように各成分を配合した重合
性組成物に紫外線を照射して重合・硬化反応を行わせる
ことにより、透明性が高い紫外線硬化樹脂が得られる。
また、この紫外線硬化物は、可撓性に優れており、シー
ト状に成形したものは、ガラス面やテレビジョンの画面
に接着剤などを用いなくても貼り付き、半永久的に密着
し、また、手で容易に剥がすことができ、着脱を何回で
も繰り返すことができる。成形は、任意の公知方法で、
例えば、ダイ法、インフレーション法、共押出法、押出
ラミネート法などの押出成形及びカレンダー成形などの
方法、例えば、ロールコート法、スプレー法などの方法
で行うことができる。上記紫外線硬化物から成る紫外線
カットシート、テレビジョン用紫外線カットフィルター
は、通常、0.01〜2mmの厚さであるのが取り扱い
性や密着性から好ましく、0.1〜1mmの厚さである
のがより好ましい。
【0069】本発明の紫外線カットシートには、さら
に、反射防止膜を設けることができる。反射防止膜の形
成材料としては、ZnO、TiO2 、CeO2 、Sb2
5 、SnO2 、ZrO2 、Al2 3 、低屈折率材料
としてMgF2 、SiOx (xは1.50≦x≦2.0
0)、LiF、3NaF・AlF3 、AlF3 、Na3
AlF6 などが挙げられる。反射防止膜は、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオ
ンビームアシスト法など、任意の方法で形成することが
できる。本発明において、反射防止膜は高屈折率材料を
用いた層をλ/2、低屈折率材料を用いた層をλ/4の
厚さで設計するのが好ましい(ここで、λは550n
m)。
【0070】本発明のテレビジョン用紫外線カットフィ
ルターは、段落0035で述べたモノマー混合物に段落
0040で述べた紫外線吸収剤を添加し、段落0036
で述べた光重合開始剤を加える。上記のように各成分を
配合した重合組成物に紫外線を照射して重合・硬化反応
を行わせることにより、透明性が高い紫外線硬化樹脂が
得られる。また、この紫外線硬化物は、可撓性に優れて
おり、シート状に成形したものは、テレビジョンの画面
に接着剤などを用いなくても貼り付き、半永久的に密着
し、また、手で容易に剥がすことができ、着脱を何回で
も繰り返すことができる。成形は、任意の公知方法で、
例えば、ロールコート法、スプレー法などの方法で行う
ことができる。上記紫外線硬化物から成るテレビジョン
用紫外線カットフィルターは、通常、0.01〜2mm
の厚さであるのが取り扱い性や密着性から好ましく、
0.1〜1mmの厚さであるのがより好ましい。
【0071】さらに、本発明のテレビジョン用紫外線カ
ットフィルターは、帯電防止剤を使用しないにもかかわ
らず、静電気の発生を抑え、ごみやほこりの付着や静電
気による感電を防止することができる。
【0072】本発明のテレビジョン用紫外線カットフィ
ルターには、さらに、反射防止膜を設けることができ
る。反射防止膜の形成材料としては、高屈折率材料とし
てZnO、TiO2 、CeO2 、Sb2 5 、Sn
2 、ZrO2 、Al2 3 、低屈折率材料としてMg
2 、SiOx (xは1.50≦x≦2.00)、Li
F、3NaF・AlF3 、AlF3 、Na3 AlF6
どが挙げられる。反射防止膜は、真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシ
スト法など、任意の方法で形成することができる。本発
明において、反射防止膜は、高屈折率材料を用いた層を
λ/2、低屈折率材料を用いた層をλ/4の厚さで設計
するのが好ましい(ここで、λは550nm)。
【0073】本発明のVDT用フィルターは、段落00
33で述べたように、基材フィルムの一方の表面にイン
ジウム−酸化錫の蒸着膜を有し、他方の表面に特定の紫
外線硬化物からなる可撓性樹脂層を有するものである。
基材フィルムとしては、透明フィルムであれば特に制限
はなく、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ニトロセ
ルロースフィルム、アセチルセルロースフィルム、セル
ロースアセテートプロピオネートフィルム、エチルヒド
ロキシエチルセルロースフィルム等のセルロースフィル
ム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
ルム、ポリスチレンフィルムなどが挙げられる。基材フ
ィルムは、通常、10〜400μm、好ましくは25〜
200μmの厚さを有するものとする。基材フィルムの
厚さが10μm未満であると、機械的強度が低下し、4
00μmを超えると、製造時のフィルムの巻き取りがで
きなくなる。
【0074】本発明のフィルターにおいて、上記のよう
な基材フィルターの一方の表面に設けられるインジウム
−酸化錫の蒸着膜は、電磁波を遮蔽する作用を有するも
のであり、その膜厚は、50〜600Åであるのが好ま
しく、75〜300Åであるのがより好ましい。膜厚が
50Å未満であると、電磁波シールドの効果がなくな
り、300Åを超えると、クラックがはいりやすくな
る。なお、インジウム−酸化錫膜とは、透明導電膜の一
種である。実際は、In23 の蒸着において、SnO
2 を不純物として添加することにより得られる。膜の特
徴としては、比抵抗が低いこと、可視光透過率が高いこ
と、などが挙げられる。作製方法は、スプレー法、塗布
法、CVD法などの化学的作製法と真空蒸着法、スパッ
タ法などの物理的作製方法に分けることができる。最近
では、特に液晶ディスプレイに用いられることが多い。
【0075】また、基材フィルターの他方の表面に設け
られる可撓性樹脂層は、段落0035で述べたモノマー
混合物に、段落0040で述べた紫外線吸収剤を添加
し、段落0036で述べた光重合開始剤を添加した重合
性組成物の紫外線硬化物からなる。
【0076】本発明によるVDT用フィルターを製造す
るには、インジウム−酸化錫の蒸着膜を形成した基材フ
ィルムの蒸着膜とは反対側の表面に、上記の各成分を配
合した重合組成物を塗布し、紫外線を照射して重合・硬
化反応を行わせることにより、透明性が高く、可撓性に
優れた紫外線硬化物からなる層を形成する。この可撓性
樹脂層は、80μm〜1mmの厚さで形成するのが好ま
しく、125〜500μmの厚さとするのがより好まし
い。この可撓性樹脂層の厚さが80μm未満であると、
装着における強度が不充分となり、1mmを超えると、
基材フィルムの密着性が低下する。
【0077】こうして得られる基材フィルムの一方の表
面にインジウム−酸化錫の蒸着膜を有し、他方の表面に
紫外線硬化物から成る可撓性樹脂層を有する本発明のV
DT用フィルターは、インジウム−酸化錫の蒸着膜によ
る電磁波遮蔽効果を示し、さらに、その可撓性樹脂層
は、CRT表面に接着剤などを用いなくても貼り付き、
半永久的に密着し、また、手で容易に剥がすことができ
るため、本発明のフィルターは、着脱を何回でも繰り返
すことができる。また、本発明のVDT用フィルター
は、帯電防止剤を使用しないにもかかわらず、静電気の
発生を抑え、ごみやほこりの付着や静電気による感電を
防止することができる。
【0078】本発明のVDT用フィルターには、さら
に、そのインジウム−酸化錫の蒸着膜上に反射防止層を
設けることができる。反射防止層の形成材料としては、
高屈折率材料としてZnO、TiO2 、CeO2 、Sb
2 5 、SnO2 、ZrO2 、Al2 3 、低屈折率材
料としてMgF2 、SiOx (xは1.50≦x≦2.
00)、LiF、3NaF・AlF3 、AlF3 、Na
3 AlF6 などが挙げられる。反射防止層は、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオ
ンビームアシスト法など、任意の方法で形成することが
できる。本発明において、反射防止膜は、高屈折率材料
を用いた層をλ/2、低屈折率材料を用いた層をλ/4
の厚さで設計するのが好ましい(ここで、λは550n
m)。
【0079】次に、図面を参照して本発明のVDT用フ
ィルターを説明する。図2は、本発明の一実施態様を示
すVDT用フィルターの断面図である。このVDT用フ
ィルターは、基材フィルム11の一方の表面にインジウ
ム−酸化錫の蒸着膜13を有し、他方の表面に上記の紫
外線硬化物から成る可撓性樹脂層12を有し、さらに、
インジウム−酸化錫の蒸着膜13の上に反射防止層14
を有するものである。
【0080】本発明の高屈折率型プライマー組成物及び
これを用いたプライマー付きレンズは、段落0035で
述べたモノマー混合物に、段落0036で述べた光重合
開始剤を含むものであるが、これらを暗所で混合した光
硬化性重合組成物は、特に、耐衝撃性を向上する点で好
ましい。高屈折率型プライマー組成物は、このように調
整した光硬化性重合組成物60〜95重量%と高屈折率
の金属化合物ゾル5〜40重量%からなり、さらに、総
重量に対して0.005〜10重量%の量で光重合開始
剤を添加する。より好ましくは、0.01〜2.0重量
%であることがよい。
【0081】また、本発明のプライマー組成物は、高屈
折率の金属化合物ゾルを含有し、これによってレンズ基
板とハードコート膜との間に見られる干渉縞を解消する
よう調整することができる。ここで、高屈折率の金属化
合物ゾルとしては、Fe、Al、Ti、Zr、Sn及び
Sbから成る群から選ばれる少なくとも1種類の金属の
化合物を含んだ有機溶媒分散型ゾルが好ましい。このよ
うな金属化合物は、さらに具体的には、Fe、Al、T
i、Zr、Sn及びSbから成る群から選ばれる金属の
酸化物あるいは複合酸化物あるいは、これらの金属のう
ちの1種類を微量含有する金属酸化物などが挙げられ
る。有機溶媒としては、例えば、メタノール、イソプロ
ピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
などが挙げられる。
【0082】本発明のプライマー組成物は、上記のよう
な高屈折率の金属化合物ゾルを5〜40重量%含有する
のが好ましく、13〜38重量%含有するのがより好ま
しい。高屈折率の金属化合物ゾルの含有量が5重量%未
満では、屈折率が低くなり、40重量%を超えると、ク
ラックが入りやすい。本発明のプライマー組成物におけ
る高屈折率金属化合物ゾルと重合組成物の配合割合を、
ゾルと樹脂との混合比(重量比)で示すと、1:1.5
〜1:19であるのが好ましく、1:2.33〜1:9
であるのが最適である。ゾルが多いとクラックが入りや
すく、樹脂が多いと屈折率が低くなる。さらに、プライ
マー組成物に他の添加剤、例えば、塗布性を改善するた
めのレベリング剤、耐候性向上のための紫外線吸収剤や
酸化防止剤などを添加することもできる。
【0083】また、本発明のプライマー付きレンズは、
上記のようなプライマー組成物を公知の任意のプラスチ
ックレンズ基板の表面に塗布し、紫外線照射することに
よって製造することができる。その塗布方法は、特に制
限はなく、ディップコート、ローラコート、スプレー塗
装、フローコート、スピンコートなどを容易に適用でき
る。プライマー組成物をレンズに塗布した後、紫外線を
照射することによって重合及び硬化反応を行わせればよ
い。こうして密着性に優れたプライマー層をプラスチッ
クレンズ基板上に形成することができる。プライマー層
としての必要な層厚は、通常0.01〜2.0μm、好
ましくは0.05〜0.5μmである。0.01μmよ
り薄いとプライマーとしての効果が見られず、2.0μ
mより厚いと、クラックが入りやすくなる。
【0084】得られたプライマー層は、衝撃吸収性を有
するとともに、ハードコート膜の密着性を向上させ、レ
ンズ基板とハートコート膜との間に見られる干渉縞を低
減することができる。また、透明性が高く、レンズとし
ての外観を損ねることもない。このプライマー層の上に
任意の公知ハードコート膜及び反射防止膜を形成するこ
とができる。
【0085】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれによって制限されるもので
はない。
【0086】実施例1 ジアリルフタレート50.2重量部、ペンタエリスリト
ールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)49.8
重量部及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン0.1重量部を暗所にて2時間攪
拌混合して紫外線硬化性組成物を得た。得られた組成物
を厚さ1mmの無アルカリガラス板上にスピンコート
し、紫外線量1000mW/cm2 で12秒間紫外線で
照射し、厚さ1.5μmの塗膜を形成させた。
【0087】この塗膜は、塗布ムラや外観上の欠点がな
く、400〜750nmの可視光域で98%の光透過性
を示し、鉛筆引っ掻き硬度は2Hを示した。また、ガラ
ス板への接着性をゴバン目試験(JIS K−540
0)で評価したが、剥離は見られなかった。これらの特
性は70℃、相対湿度95%の環境下で120時間放置
しても低下しなかった。さらに、このガラス板上の塗膜
に液晶セル封止用エポキシ樹脂を厚さ10μmに塗布
し、硬化させて剥離力をみたところ、1kg/cm2
上の値を示し、この特性は、70℃、相対湿度95%の
環境下で24時間放置した後も低下しなかった。また、
上記の紫外線硬化性組成物を室温(25℃)で15日間
放置した後、同様のテストを行ったが、特性は低下して
いなかった。
【0088】また、厚さ1mmの無アルカリガラスの代
わりに、転写法によりラミネーターを用い、透明ガラス
板へRGB画素を形成したカラーフィルタを使用し、こ
のカラーフィルタ上に同様にして塗布し、硬化させたと
ころ、その特性は無アルカリガラス板上の被膜と同様で
あった。
【0089】実施例2 紫外線硬化性組成物の成分のうちジアリルフタレートの
代わりにジアリルイソフタレートを用いた以外は実施例
1と同様に操作して、無アルカリガラス板及びカラーフ
ィルタ上にそれぞれ被膜を形成し、特性を試験したとこ
ろ、実施例1で得られた結果とほぼ同様であった。
【0090】実施例3 紫外線硬化性組成物の成分のうちジアリルフタレートの
代わりにジアリルテレフタレートを用いた以外は実施例
1と同様に操作して、無アルカリガラス板及びカラーフ
ィルタ上にそれぞれ被膜を形成し、特性を試験したとこ
ろ、実施例1で得られた結果とほぼ同様であった。
【0091】実施例4 紫外線硬化性組成物の成分のうち光開始剤として1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの代わりに、2
−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モル
ホリノ−1−プロパン−1−オン0.1重量部を添加し
た以外は、実施例1と同様に操作して、無アルカリガラ
ス板及びカラーフィルタ上にそれぞれ被膜を形成し、特
性を試験したところ、実施例1で得られた結果とほぼ同
様であった。
【0092】比較例1 メチルトリメトキシシラン136g、フェニルトリメト
キシシラン198g及び3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸2無水物32.2gをγ−ブチ
ロラクトン140g及び3−メチル−3−メトキシブタ
ノール421gに溶解し、30℃で攪拌しながら118
gの蒸留水を加え、1時間攪拌した後、バス温135℃
で2時間還流し、アルコールと水分を留去し、この溶液
の温度を80℃まで低下させ、γ−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン38.3g、3−メチル−3−メト
キシブタノール355g及びγ−ブチロラクトン133
gを添加し、同温で2時間攪拌し、室温に戻した後、3
−メチル−3−メトキシブタノール60gで希釈した。
得られたシロキサンオリゴマー溶液を厚さ1mmの無ア
ルカリガラス板上に塗布し、100℃で5分間熱風乾燥
し、硬化させた。溶液は、徐々にゲル化し、塗膜は、平
滑性に劣るものであり、透明性も400〜750nmの
可視光域で28%の光透過性しか示さず、鉛筆引っ掻き
硬度は2Bであった。ガラス板への接着性をゴバン目試
験(JIS K−5400)で評価したが、すべてのゴ
バン目が剥離した。また、70℃、相対湿度95%の環
境下で120時間放置しておいた塗膜は、部分的に剥が
れていた。さらにまた、上記シロキサンオリゴマー溶液
を1週間室温で放置しておいたところ、ゲル化し、固形
になっていた。
【0093】比較例2 γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン38.3g
を省いた以外は、比較例1と同様に操作した。得られた
溶液を使用して比較例1と同様に無アルカリガラス板上
に塗布し、同様の評価を行ったところ、ゴバン目試験
(JIS K−5400)ですべてのゴバン目が剥離し
た。
【0094】実施例5 (1)接着剤の製造 ジアリルフタレート100.4重量部、ペンタエリスリ
トールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)99.
6重量部及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン0.1重量部を暗所で2時間攪
拌混合して接着剤を得た。 (2)飛散防止機能付き反射防止性ガラスの作製 膜厚125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に真空蒸着法で反射防止膜として酸化チタンをλ
/2、さらにその上にフッ化マグネシウムをλ/4(こ
こでλは550nm)から成る2層反射防止膜を形成し
て反射防止機能付きプラスチックフィルムを得た。次
に、このフィルムの反射防止処理を施していない面に、
上記(1)で作製した接着剤をダイ法で塗布し、そのま
まガラスに貼り合わせて接着させ、メタルハライドラン
プで紫外線を照射し、接着剤を硬化させて飛散防止機能
付き反射防止性ガラスを得た。
【0095】得られたガラスの特性を以下の方法で評価
し、評価結果を表1に示す。 光線透過率 紫外可視光光度計で550nmにおける透過率を測定し
た。 耐衝撃性試験 225gの鋼球を3mの高さから30cm×30cmの
試料の中央に落下させ、外観を調べる。ガラスが割れて
穴があいていないこと、ガラスが飛散していないこと、
ガラスとフィルム層が離れていないことを観察した。 耐温湿性試験 試料を温度70℃、相対湿度95%の環境下に120時
間放置した後、外観を調べた。
【0096】実施例6 反射防止機能付きポリエチレンテレフタレートフィルム
の反射防止処理を施していない面上に、予め作製した接
着剤をダイ法で塗布し、そのままガラスに貼り合わせて
接着させ、メタルハライドランプで紫外線を照射し、接
着剤を硬化させて飛散防止機能付き反射防止性ガラスを
得る方法において、ガラスの両面にフィルムを施す以外
は、実施例5と同様にして飛散防止機能付き反射防止性
ガラスを得た。得られたガラスの特性の評価結果を表1
に示す。
【0097】比較例3 実施例5において用いたのと同じガラスの片面に、直
接、実施例5と同様の蒸着処理を行い、反射防止膜を形
成した。得られたガラスの特性の評価結果を表1に示
す。
【0098】
【表1】
【0099】実施例7 ジアリルフタレート100.4重量部、ペンタエリスリ
トールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)99.
6重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン0.2重量部を暗所にて混合
撹拌して重合性組成物を得た。得られた重合性組成物を
用いて得られる粘着剤について、接着性、耐熱性、耐湿
性及び外観を以下の評価方法で調べた。評価結果を表2
に示す。
【0100】(1)接着性 上記重合性組成物を、膜厚が80μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムに塗布した後、該組成物に80W
の紫外線ランプを用いて紫外線を照射して紫外線硬化物
とし、該紫外線硬化物からなる粘着剤層(層厚み=25
μm)を有する粘着性積層フィルムを得た。これを幅5
0mm、長さ200mmに切断して試験フィルムとし、
JlS−Z−0237に準じて該試験フィルムに対する
180度引き剥がし粘着力(N/cm)を測定した。
【0101】(2)耐熱性、耐湿性 上記重合性組成物をガラス板(厚み:5mm)上に、硬
化後の厚さが50μmとなるように塗布した後、該組成
物に80Wの紫外線ランプを用いて紫外線を照射して紫
外線硬化物とし、該紫外線硬化物からなる粘着剤層を有
する粘着性積層板を得た。
【0102】この粘着性積層板における粘着剤層のある
面に、膜厚50μmのポリビニルアルコール偏光フィル
ムの両側を厚さ70μmの三酢酸セルロースフィルムで
挟み込んだ偏光板をローラーで押注して積層し、ガラス
積層偏光板を製造した。該積層偏光板について、耐熱性
試験(90℃で120時間放置)及び耐湿性試験(70
℃、95%RHで120時間放置)を行い、750nm
〜350nmにおける分光透過率(平均値)を紫外線可
視光分光光度計「U−4000」(日立製作所製)で測
定し、その変化を調べた。
【0103】また、上記偏光板の代わりに位相差板を用
いた場合についても、上記と同様の方法で測定した。こ
の測定に用いた位相差板は、膜厚50μmのポリビニル
アルコール位相差フィルムの両側を厚さ70μmの三酢
酸セルロースフィルムで挟み込んだ位相差板である。
【0104】更に、上記偏光板の代わりに、三酢酸セル
ロースフィルム(70μm)/偏光フィルム(50μ
m)/三酢酸セルロースフィルム(70μm)/粘着剤
層(50μm)/三酢酸セルロースフィルム(70μ
m)/位相差フィルム(50μm)/三酢酸セルロース
フィルム(70μm)からなる楕円偏光板を用いた場合
についても、上記と同様の方法で測定した。
【0105】(3)外観 耐久試験後、目視により外観を観察し、以下の基準で評
価した。 変化なし・・・○ 発泡又は剥離有り・・・x
【0106】実施例8 粘着剤を形成する重合性組成物の成分としてジアリルフ
タレートをジアリルイソフタレートに代えた以外は実施
例7と同様にした。評価結果を表2に示す。
【0107】実施例9 重合性組成物に光重合開始剤として、l−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトンを添加するのに代えて、2
−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
ホリノ−1−プロパン−1−オンを0.2重量部添加す
るようにした以外は実施例7と同様にした。評価結果を
表2に示す。
【0108】実施例10 重合性組成物の成分としてジアリルフタレートをジアリ
ルテレフタレートに代えた以外は実施例7と同様にし
た。評価結果を表2に示す。
【0109】比較例4 重合性組成物として、アクリル酸n−ブチル:アクリル
酸=99:5(重量比)の配合物100重量部に対し、
光重合開始剤として過酸化ベンゾイルを0.1重量部添
加したものを用い、これをトルエン中で重合してアクリ
ル系共重合物の溶液を得た。このアクリル系共重合物溶
液に、該共重合物溶液の固形分100重量部に対してイ
ソシアネート化合物(商品名コロネートL:日本ポリウ
レタン社製)1.0重量部、及びγ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン0.1重量部を添加し、混合撹
拝して接着性組成物を得た。この接着性組成物を本発明
の粘着剤の代わりに用いて粘着剤層を形成せしめた以外
は実施例7と同様にして行った。評価結果を表2に示
す。
【0110】比較例5 比較例4のアクリル系共重合物溶液の固形分100重量
部にトリメトキシシランプロピルイソシアネート1.0
重量部を添加して組成物を得、これを接着性組成物とし
て用いた以外は、比較例4と同様にして行った。評価結
果を表2に示す。
【0111】実施例11 ジアリルフタレート50.4重量部、ペンタエリスリト
ールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)49.6
重量部、及び光重合開始剤として2,2−ジメトキシー
1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.1重量部を暗
所にて混合撹拌して重合性組成物を得た。
【0112】厚さ25μmのポリ塩化ビニルフィルムか
らなる剥離フィルムの片面上に、得られた重合性組成物
を膜厚20μmとなるように塗布した後、該組成物に8
0Wの紫外線ランプを用いて紫外線を照射し、該組成物
の紫外線硬化物からなる粘着剤層を形成した。さらにそ
の上に、膜厚50μmのポリビニルアルコール偏光フィ
ルムの両側を厚さ70μmの三酢酸セルロースフィルム
で挟み込んだ偏光板を積層し、積層偏光フィルムとし
た。
【0113】次に、透明ガラス板(厚さ:5mm)上
に、ロール加熱加圧装置を用いて前記積層偏光フィルム
を、剥離フィルムをはがしながらローラで押圧して積層
し、ガラス積層偏光板を得た。得られたガラス積層偏光
板について、実施例7と同様の方法で耐熱性及び耐湿性
を調べた。また、外観について、実施例7と同様の基準
で評価した。
【0114】さらに、情景偏光板の代わりに、実施例7
で用いたのと同じ位相差板、楕円偏光板を用いた場合に
ついても、同様の評価を行った、結果を表2に示す。
【0115】
【表2】
【0116】実施例12 膜厚125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
上に、ジアリルイソフタレート100.4重量部、ペン
タエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネー
ト)99.6重量部、光重合開始剤として2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンとビ
スアシルホスフィンオキサイドとの混合物(日本チバガ
イギー株式会社製、商品名CGI−1700)0.2重
量部及び安定剤として2,2−メチレンビス〔4−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕(共同
薬品株式会社製、商品名バイオソーブ583)0.6重
量部を暗所で混合した重合組成物を塗布し、直ちにメタ
ルハライドランプで紫外線を照射し、厚さ0.1mmの
可撓性樹脂層を形成した。なお、このときの照射時間は
300秒、ランプの出力は120Wであった。こうして
得られたシートは、可撓性に優れる共に、高い衝撃吸収
力を有していた。その耐衝撃性を下記の方法で測定し
た。厚さ1.2mmのガラス板の両面にシートを接着し
たサンプルを作り、このサンプル上に127cmの高さ
から16gの鋼球を自然落下させたところ、ガラスの飛
散は起こらなかった。
【0117】実施例13 ジアリルイソフタレートの代わりにジアリルテレフタレ
ートを用いた以外は、実施例12と同様にしてシートを
得た。耐衝撃性試験を実施例12に記載の方法で行った
ところ、ガラスの飛散は起こらなかった。
【0118】実施例14 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例12と同
様にして緩衝材を得た。耐衝撃性試験を実施例12に記
載の方法で行ったところ、ガラスの飛散は起こらなかっ
た。
【0119】実施例15 ジアリルイソフタレート100.4重量部、ペンタエリ
スリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)9
9.6重量部、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンとビスアシ
ルホスフィンオキサイドとの混合物(日本チバガイギー
株式会社製、商品名CGI−1700)0.2重量部及
び紫外線吸収剤として2,2−メチレンビス〔4−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕(共同
薬品株式会社製、商品名バイオソーブ583)0.6重
量部を暗所で混合し、得られた重合組成物をダイ法でシ
ート状に成形しながらメタルハライドランプで紫外線を
照射し、厚さ0.15mmのシートを得た。照射時間は
300秒、ランプの出力は120Wであった。得られた
シートは、高い透明性を有し、また、可撓性に優れ、建
造物のガラス窓などに直接貼り付けることができ、その
まま半永久的に密着しており、また、簡単に手で剥離す
ることができ、その際ガラス面に汚れや傷を付けること
はない。
【0120】得られたシートの可視光透過率及び紫外線
カット効果をそれぞれ下記の方法で測定し、結果を表3
に示す。 可視光透過率 紫外可視分光光度計で測定された550nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。 紫外線透過率 紫外可視分光光度計で測定された300nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。この結果から紫外線カッ
ト効果を知ることができる。
【0121】実施例16 実施例15で得た紫外線硬化物の片方の表面に、反射防
止膜としてTiO2 (λ/2)−MgF2 (λ/4)か
ら成る2層反射防止膜を真空蒸着法で形成した(ここで
λは550nm)。得られたシートの可視光透過率は9
0%(350〜750nm平均)であり、紫外線カット
効果は実施例15と同様の方法で測定し、結果を表3に
示す。
【0122】実施例17 ジアリルイソフタレートをジアリルテレフタレートに変
えた以外は、実施例15と同様にして紫外線カットシー
トを得た。性能評価の結果を表3に示す。
【0123】実施例18 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例15と同
様にして紫外線カットシートを得た。性能評価の結果を
表3に示す。
【0124】
【表3】
【0125】実施例19 ジアリルイソフタレート100.4重量部、ペンタエリ
スリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)9
9.6重量部、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンとビスアシ
ルホスフィンオキサイドとの混合物(日本チバガイギー
株式会社製、商品名CGI−1700)0.2重量部及
び紫外線吸収剤として2,2−メチレンビス〔4−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕(共同
薬品株式会社製、商品名バイオソーブ583)0.6重
量部を暗所で混合し、得られた重合組成物をロールコー
ト法でシート状に成形しながらメタルハライドランプで
紫外線を照射し、厚さ0.2mmのシートを得た。照射
時間は300秒、ランプの出力は120Wであった。こ
うして得られた紫外線硬化物をテレビジョンの画面の寸
法に裁断し、フィルターとした。このフィルターは、高
い透明性を有し、また、可撓性に優れ、テレビジョン画
面に直接貼り付けることができ、そのまま半永久的に密
着しており、また、簡単に手で剥離することができ、そ
の際テレビジョン画面に汚れや傷を付けることはない。
【0126】得られたフィルターの可視光透過率、紫外
線透過率(紫外線カット効果)及び静電気発生の抑制効
果をそれぞれ下記の方法で測定し、結果を表4に示す。 可視光透過率 紫外可視分光光度計で測定された550nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。 紫外線透過率 紫外可視分光光度計で測定された300nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。 静電気発生の抑制効果 JIS K6911の方法により誘電率を測定した。
【0127】実施例20 実施例19で得た紫外線硬化物の片方の表面に、反射防
止膜としてTiO2 をλ/2、さらにその上にMgF2
をλ/4(ここでλは550nm)から成る2層反射防
止膜を真空蒸着法で形成した。得られたフィルターの可
視光透過率、紫外線カット効果及び静電気発生の抑制効
果を上記の方法で測定し、結果を表4に示す。
【0128】実施例21 ジアリルイソフタレートをジアリルテレフタレートに変
えた以外は、実施例19と同様にしてテレビジョン用フ
ィルターを得た。性能評価の結果を表4に示す。
【0129】実施例22 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例19と同
様にしてテレビジョン用フィルターを得た。性能評価の
結果を表4に示す。
【0130】
【表4】
【0131】実施例23 膜厚150Åのインジウム−酸化錫蒸着膜を有する厚さ
100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの、
蒸着膜とは反対側の表面に、ジアリルイソフタレート1
00.4重量部、ペンタエリスリトールテトラ(3−メ
ルカプトプロピオネート)99.6重量部、光重合開始
剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オンとビスアシルホスフィンオキサイドと
の混合物(日本チバガイギー株式会社製、商品名CGI
−1700)0.2重量部及び紫外線吸収剤として2,
2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール〕(共同薬品株式会社製、商品名バイオ
ソーブ583)0.6重量部を暗所で混合した重合組成
物を塗布し、直ちにメタルハライドランプで紫外線を照
射し、厚さ250μmの可撓性樹脂層を形成した。な
お、このときの照射時間は300秒、ランプの出力は1
20Wであった。こうして得られたVDT用フィルター
は、高い透明性を有し、また、可撓性に優れ、可撓性樹
脂層側をCRT表面に直接貼り付ければ、そのまま半永
久的に密着しており、また、簡単に手で剥離することが
でき、その際CRT表面に汚れや傷を付けることはな
い。
【0132】得られたフィルターの可視光透過率、紫外
線透過率及び静電気発生の抑制効果をそれぞれ下記の方
法で測定し、結果を表5に示し、下記の方法で測定した
電磁遮蔽効果を図3に示す。 可視光透過率 紫外可視分光光度計で測定された550nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。 紫外線透過率 紫外可視分光光度計で測定された300nmにおけるフ
ィルターの透過率を測定した。この結果から紫外線カッ
ト効果を知ることができる。 静電気発生の抑制効果 JIS K6911の方法により誘電率を測定した。 電磁波遮蔽効果 アドバンテスト法により電磁波遮蔽効果を測定した。
【0133】実施例24 実施例23で得たフィルターのインジウム−酸化錫の蒸
着膜の上に、反射防止膜としてTiO2 (λ/2)−M
gF2 (λ/4)から成る2層反射防止膜を真空蒸着法
で形成した(ここでλは550nm)。得られたフィル
ターの可視光透過率、紫外線透過率及び静電気発生の抑
制効果を上記の方法で測定し、結果を表5に示し、電磁
遮蔽効果を図4に示す。
【0134】実施例25 ジアリルイソフタレートをジアリルテレフタレートに変
えた以外は、実施例23と同様にしてVDT用フィルタ
ーを得た。性能評価の結果を表5及び図5に示す。
【0135】実施例26 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例23と同
様にしてVDT用フィルターを得た。性能評価の結果を
表5及び図6に示す。
【0136】
【表5】
【0137】実施例27 (1)プライマー組成物の作成 メタノール分散酸化チタン酸化ジルコニウム複合ゾル
(固形分20重量%、触媒化成工業株式会社製、商品名
オプトレイク1120Z)13.3重量部、ジアリルイ
ソフタレート40.06重量部、ペンタエリスリトール
テトラ(3−メルカプトプロピオネート)39.94重
量部、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オンとビスアシルホスフ
ィンオキサイドとの混合物(日本チバガイギー株式会社
製、商品名CGI−1700)0.8重量部及びレベリ
ング剤としてシリコン界面活性剤L−7001(日本ユ
ニカー社製、商品名)0.7重量部を暗所で攪拌して均
一にした。このプライマー組成物には、光が当たらない
ように注意する。
【0138】(2)コーティング 屈折率n=1.6のウレタン系プラスチックレンズを洗
浄した後、上記(1)で作成したプライマー組成物をス
ピンコート法でコートした。このときの回転速度は50
00rpm、回転時間は30秒とした。コート直後、出
力120Wのメタルハライドランプで300秒照射し、
紫外線硬化させ、層厚0.1μmのプライマー層を形成
した。次いで、そのプライマー層の上にディップ法によ
り膜厚2.0μmのハードコート膜(屈折率1.62)
を形成した。使用したハードコート液は、触媒化成工業
株式会社製の高屈折率ハードコート液(商品名PSI−
118)であり、引上げ速度は100mm/分とし、硬
化条件は110℃で2時間、さらにこのハードコート層
の上に真空蒸着でレンズ側から大気側へ向かって、Zr
2 とSiO2の混合物(ここでZrO2 とSiO2
混合比は重量比で1:1)、ZrO2 、Ta2 5 、S
iO2 の4層の薄膜を形成し、その光学的膜厚は順にλ
0 /4、λ0 /4、λ0 /4、λ0 /4である(ここで
λ0 は550nmである)反射防止用マルチコートを施
した。こうして得られたレンズには、外観上に問題とな
る点は見られなかった。このレンズの透過率は99%で
あった。
【0139】(3)評価 FDA規格に従い、重さ16gの鋼球を127cmの高
さから落す落球試験を行って、レンズを観察することに
より耐衝撃性を調べたところ、本発明のプライマー組成
物を用いてプライマー層を設けたレンズは、この落球試
験において何ら問題を生じなかった。
【0140】比較例6 市販のポリカーボネート用プライマー(信越化学(株)
製、商品名“プライマーPC”)にレンズ基材を浸漬
し、100mm/分で引き上げ、50℃で1時間硬化さ
せた。この時の膜厚は、0.6μmであった。このプラ
イマーの処理以外は、実施例27と同様にして製造した
レンズについて落球試験を行ったところ、レンズの裏面
が割れた。
【0141】実施例28 実施例27の(1)におけるジアリルイソフタレートの
代わりにジアリルテレフタレートを用いた以外は、実施
例27と同様にしてプライマー組成物を調製し、プライ
マー付きレンズを製造した。このレンズは、落球試験に
おいて何ら問題を生じなかった。
【0142】
【発明の効果】本発明によれば、電子材料用被膜、飛散
防止機能と反射防止機能を併有するガラス、粘着剤、緩
衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用紫外線カッ
トシート、VDT用フィルタ及び高屈折率型プライマー
組成物及びこれを用いたプライマー付きレンズの製造方
法に好適で、塗布性、接着性、保存安定性、耐久性、耐
衝撃性などに優れ、特に透明性及び硬化後の接着性に優
れた接着性を有する透明樹脂を得ることができる。
【0143】本発明の紫外線硬化性組成物は、塗布性、
保存安定性などに優れており、塗布後の被膜は、耐熱性
と透明性を兼ね備え、かつ接着性などに優れており、さ
らに電気的性質、特に絶縁性に優れており、半導体の表
面保護膜、半導体固定素子の絶縁膜、液晶表示素子にお
けるカラーフィルターの表面保護膜、多層プリント基板
の層間絶縁膜、光導波路用材料あるいは位相シフター用
材料の保護膜など、様々な電子材料に対する表面保護膜
や絶縁膜を形成するのに好適である。
【0144】本発明の飛散防止機能付き反射防止ガラス
は、反射防止機能と飛散防止機能を同時に保有するた
め、ディスプレイ、建材、レンズ、自動車部品、家具な
どの従来ガラスを用いている部分に対し、人体に対し安
全性を保ちつつ、高透過率を実現したものである。
【0145】本発明の粘着剤によれば、高温高湿下にお
いても接着力の経時変化が少なく、また、各種光学フィ
ルムとガラス等の各種基板との間の接着に用いた場合、
耐久性に優れた光学的積層板が得られる。
【0146】本発明の緩衝材は、高い可撓性及び耐衝撃
性を有し、衝撃吸収性に優れているため、板ガラス、ガ
ラス製品、陶磁器などの破損しやすい物品の輸送時ある
いは保管時に有効である。例えば、板ガラスを輸送する
場合、従来用いられていた木枠にかわって使用すること
ができ、各板ガラスの間に挟んで密着して積み重ねるこ
とができ、軽量でしかも嵩張らず、鋏で裁断するなどし
てその都度の寸法にその場で適合することができる。従
来の木枠を用いた場合には、ガラスの体積の2倍以上の
体積となっていたが、本発明の緩衝材を板ガラスと交互
に積み重ねることにより、梱包時の体積はガラスの体積
の約1.3倍程度にとどまり、従来より著しく縮小する
ことができる。また、梱包にあたって接着材や釘などを
用いないため、取り外しも簡単である。さらに、板ガラ
スの製造時に本発明の緩衝材を挟んで積み重ねて保管し
ておくことにより、梱包の際に木枠などの別の梱包材に
移し変える必要もなく、梱包に要する時間を著しく節約
でき、また、取り扱いの注意に神経をそそぐ煩雑さから
開放される。さらに、本発明の緩衝材は、従来の凹凸を
有するシート類に比べて簡単かつ安価に製造でき、ガラ
ス製品又は陶磁器、特に皿などの保管あるいは輸送の際
にも有用である。
【0147】本発明の紫外線カットシートは、高い可視
光透過率を示し、高い透明性を有するとともに、紫外線
を効果的にカットすることができるため、目や皮膚に有
害な紫外線から保護することができ、また、室内の家
具、内装品などを変色せず、商品の変色、変質を防止で
きる。さらに、本発明の紫外線カットシートは、優れた
可撓性を有し、ガラス窓などに直接貼り付けることがで
き、そのまま半永久的に密着しており、また、簡単に手
で剥離することができ、その際ガラス面に汚れや傷を付
けることはなく、シートは水洗によって汚れを落とすこ
とができ、何回でも繰り返し使用することができる。さ
らに、本発明の紫外線カットシートは、染料を含まない
ため、耐光性に優れ、長期間にわたって紫外線カット効
果を発揮することができる。したがって、各種建造物、
自動販売機、海洋構造物、交通機関などにおけるガラス
面に好適に適用することができる。
【0148】本発明によるテレビジョン用紫外線カット
フィルターは、高い可視光透過率を示し、高い透明性を
有するとともに、紫外線を効果的にカットすることがで
きるため、目に有害な紫外線から保護することができ、
しかも帯電防止剤を用いなくても静電気の発生を防止す
ることができるため、ゴミやほこりの付着を防止し、静
電気による感電を防止することができる。さらに、製造
が極めて容易であり、テレビジョンへの取りつけも単に
画面部分に直接(接着剤などを用いずに)貼りつけるだ
けで半永久的に密着しており、また、手で簡単に剥離す
ることができ、着脱を何回でも繰り返すことができ、そ
の際画面を汚したり傷つけたりしない。剥離したフィル
ターは、水洗いで容易に汚れを落とすことができる。さ
らに、反射防止膜を設けたフィルターは、色ムラを抑え
ることができ、また、優れた防眩効果も示す。
【0149】本発明によるVDT用フィルターは、高い
可視光透過率を示し、高い透明性を有するとともに、優
れた電磁波遮蔽効果を示し、人体に対する影響を解消
し、健康を損なうおそれが極めて少ないものであり、ま
た、紫外線を効果的にカットすることができるため、目
に有害な紫外線から保護することができ、しかも帯電防
止剤を用いなくても静電気の発生を防止することができ
るため、ゴミやほこりの付着を防止し、静電気による感
電を防止することができる。さらに、製造が極めて容易
であり、取りつけも単にCRT表面に可撓性樹脂層側を
直接(接着剤などを用いずに)貼りつけるだけで半永久
的に密着しており、また、手で簡単に剥離することがで
き、着脱を何回でも繰り返すことができ、その際CRT
表面を汚したり傷つけたりしない。剥離したフィルター
は、水洗いで容易に汚れを落とすことができる。さら
に、反射防止膜を設けたフィルターは、蛍光灯や窓の映
り込みを防止でき、優れた防眩効果を示す。
【0150】本発明のプライマー組成物は、光硬化性で
あるため、数分の硬化時間で硬化し、透明性が高く、し
かも耐衝撃性が向上し、基板とハードコート膜との間に
見られる干渉縞が著しく低減したレンズが得られる。ま
た、本発明のプライマー付きレンズを用いれば、ハード
コート膜の密着性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飛散防止機能付き反射防止性ガラスの
断面図である。
【図2】本発明の一実施態様を示すVDT用フィルター
の断面図である。
【図3】実施例23で得られたVDT用フィルターの電
磁遮蔽率を示す図である。
【図4】実施例24で得られたVDT用フィルターの電
磁遮蔽率を示す図である。
【図5】実施例25で得られたVDT用フィルターの電
磁遮蔽率を示す図である。
【図6】実施例26で得られたVDT用フィルターの電
磁遮蔽率を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス 2 接着剤層 3 プラスチックフィルム層 4 反射防止膜 11 基材フィルム 12 可撓性樹脂層 13 インジウム−酸化錫蒸着膜 14 反射防止層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の表面保護
膜、半導体固定素子の絶縁膜、液晶表示素子におけるカ
ラーフィルターの表面保護膜、多層プリント層間絶縁
膜、光導波路用材料あるいは位相シフター用材料の保護
膜などの電子材料被膜形成用紫外線硬化性組成物、ディ
スプレイ、建材、レンズ、自動車部品、家具などのガラ
スとして有用な、飛散防止機能と反射防止機能とを併有
するガラス、高温高湿の条件下でも経時変化が少なく、
光学フィルムとの接着性に優れた粘着剤、板ガラス、ガ
ラス製品、陶磁器など、移動中あるいは保管中に衝撃で
破損しやすいものを保護しうる緩衝材に関する。また、
本発明は、住宅、ビル等の各種建造物、交通機関、自動
販売機、海洋構造物などにおいて太陽光線の当たるガラ
ス面に簡単に着脱できる紫外線カットシート、テレビジ
ョンの画面に容易に着脱が可能な紫外線カットフィルタ
ーあるいは、パソコン、ワープロなどのVDT(ビジュ
アル ディスプレイ ターミナル)における電磁波シー
ルド、紫外線防止及び静電気の発生防止用のフィルタ
ー、及びプラスチックレンズ用高屈折率型プライマー組
成物を構成する接着性を有する透明樹脂に関する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】光重合開始剤としては、特に制限はなく、
各種のものを用いることができ、例えば、ベンゾイン、
ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、アセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オ
、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−ク
ロロアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4,
6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(p−ク
ロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス
(トリクロロメチル)−4’−メトキシフェニル−s−
トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−p−メトキシスチリル−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジ
メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2,2’−ビス(o−クロロフ
ェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイ
ミダゾリル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラ−(p−メトキシフェニ
ル)ビスイミダゾリル、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルホスフィンオキサイド、ビスアシルホス
フィンオキサイド、トリフェニルホスフィン、トリフェ
ニルホスファイト、トリラウリル−トリチオホスファイ
ト、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,
4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、(η5
〜2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,
2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベン
ゼン〕−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェイ
ト(1−)などが挙げられ、これらを単独で又は2種類
以上を組み合わせて用いることができる。これらのう
ち、殊に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン及びビスアシルホスフィンオキサイ
ドを組み合わせて用いるのが好ましい。さらに、このよ
うな光重合開始剤をN,N−ジメチルアミノ安息香酸エ
チルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミルエステル、トリエタノールアミン、2−メルカプト
ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾー
ル、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプ
ト−5−メチルチオ−1,3,4−チアゾールなどの公
知の光増感剤の1種又は2種類以上と併用することもで
きる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】本発明においては、上記の当量比のモノマ
ー混合物に、必要に応じて紫外線吸収剤を0.01〜
3.0重量%の量で添加することができる。紫外線吸収
剤の添加量が0.01重量%未満であると、十分な紫外
線吸収効果が得られず、3.0重量%を超えると、紫外
線吸収剤が飽和して溶解しなくなる。紫外線吸収剤とし
ては、モノマーの一方又は両方に溶解するものであれ
ば、特に制限はなく、各種のものを使用することがで
き、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−
ヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、フ
ェニルサリチレート等のサリチレート系、(2’−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロ
キシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラ
メチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)フェノール〕等のベンゾトリアゾール系、エチ
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等の
シアノアクリレート系の紫外線吸収剤が挙げられ、これ
らを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることが
できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】本発明により形成される飛散防止機能付き
反射防止性ガラスを製造するには、予め反射防止膜を付
けたプラスチックフィルムを作製し、その後そのフィル
ムをガラスに接着させてもよく、また、ガラスにフィル
ムを接着させた後、そのフィルム上に反射防止膜を形成
させてもよい。このとき最外層は、常に反射防止膜でな
ければならない。ガラスとプラスチックフィルムを接着
させる方法としては、ガラス面に本発明の接着性樹脂に
よる接着剤を塗工し、その上にプラスチックフィルムを
圧着した後、接着剤を光硬化させる方法と、プラスチッ
クフィルムに接着性樹脂による接着剤を塗布したものを
ガラス面に貼り付けた後、接着剤を光硬化させる方法が
ある。こうして作製された本発明のガラスは、飛散防止
機能を持ち、不慮の事故などでガラスが破損した場合に
も、硬化した接着剤がガラス及びプラスチックフィルム
に対して高い密着性を有するため、ガラスの破片がプラ
スチックフィルム層に保持されるため、人体等の安全が
確保される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】位相差フィルムとしては、ポリビニルアル
コール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレ
ート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポ
リサルホン、ポリエーテルサルホン、トリアセチルセル
ロース系樹脂、環状ポリオレフィン、酢酸セルロース、
ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物等の高分子フィルムが用いられるが、主にポリカーボ
ネート系又はポリビニルアルコール系フィルムが用いら
れる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】光学的積層板の製造法は特に限定されない
が、例えば、後述するような光学フィルム上に本発明の
粘着剤からなる層を設け、更にその上に剥離フィルム層
を設けた光学的積層フィルムを作製し、このフィルムを
使用時に適宜切断し、剥離フィルムを剥がして基板と貼
り合わせることにより光学的積層板を得ることができ
る。また、基板の上に上記重合性組成物を塗布した後、
これに紫外線等の光を照射して本発明の粘着剤からなる
粘着剤層を形成させ、次いでこの粘着剤層側の面に、光
学フィルムをローラー等により押圧して積層させる方法
を挙げることもできる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】本発明のよる紫外線カットシートは、段落
0035で述べたモノマー混合物と、段落0040で述
べた紫外線吸収剤を添加し、段落0036で述べた光重
合開始剤を加えることによって製造される。上記のよう
に各成分を配合した重合性組成物に紫外線を照射して重
合・硬化反応を行わせることにより、透明性が高い紫外
線硬化樹脂が得られる。また、この紫外線硬化物は、可
撓性に優れており、シート状に成形したものは、ガラス
面やテレビジョンの画面に接着剤などを用いなくても貼
り付き、半永久的に密着し、また、手で容易に剥がすこ
とができ、着脱を何回でも繰り返すことができる。成形
は、任意の公知方法で、例えば、ダイ法、インフレーシ
ョン法、共押出法、押出ラミネート法などの押出成形及
びカレンダー成形などの方法、例えば、ロールコート
法、スプレー法などの方法で行うことができる。上記紫
外線硬化物から成る紫外線カットシート、テレビジョン
用紫外線カットフィルターは、通常、0.01〜2mm
の厚さであるのが取り扱い性や密着性から好ましく、
0.1〜1mmの厚さであるのがより好ましい。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】本発明のフィルターにおいて、上記のよう
な基材フィルターの一方の表面に設けられるインジウム
−酸化錫の蒸着膜は、電磁波を遮蔽する作用を有するも
のであり、その膜厚は、50〜600Åであるのが好ま
しく、75〜300Åであるのがより好ましい。膜厚が
50Å未満であると、電磁波シールドの効果がなくな
り、600Åを超えると、クラックがはいりやすくな
る。なお、インジウム−酸化錫膜とは、透明導電膜の一
種である。実際は、In23 の蒸着において、SnO
2 を不純物として添加することにより得られる。膜の特
徴としては、比抵抗が低いこと、可視光透過率が高いこ
と、などが挙げられる。作製方法は、スプレー法、塗布
法、CVD法などの化学的作製法と真空蒸着法、スパッ
タ法などの物理的作製方法に分けることができる。最近
では、特に液晶ディスプレイに用いられることが多い。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】本発明の高屈折率型プライマー組成物及び
これを用いたプライマー付きレンズは、段落0035で
述べたモノマー混合物、段落0036で述べた光重合
開始剤をもとに作成されるが、これらを暗所で混合した
光硬化性重合組成物は、特に、耐衝撃性を向上する点で
好ましい。高屈折率型プライマー組成物は、このように
調整した光硬化性重合組成物60〜95重量%と高屈折
率の金属化合物ゾル5〜40重量%からなり、さらに、
総重量に対して0.005〜10重量%の量で光重合開
始剤を添加する。より好ましくは、0.01〜2.0重
量%であることがよい。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】実施例4 紫外線硬化性組成物の成分のうち光開始剤として1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの代わりに、
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルホリノ−プロパン−1−オン0.1重量部を添加し
た以外は、実施例1と同様に操作して、無アルカリガラ
ス板及びカラーフィルタ上にそれぞれ被膜を形成し、特
性を試験したところ、実施例1で得られた結果とほぼ同
様であった。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】実施例9 重合性組成物に光重合開始剤として、l−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトンを添加するのに代えて、
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルホリノ−プロパン−1−オンを0.2重量部添加す
るようにした以外は実施例7と同様にした。評価結果を
表2に示す。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正内容】
【0118】実施例14 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例12と同
様にして緩衝材を得た。耐衝撃性試験を実施例12に記
載の方法で行ったところ、ガラスの飛散は起こらなかっ
た。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正内容】
【0123】実施例18 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例15と同
様にして紫外線カットシートを得た。性能評価の結果を
表3に示す。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0129
【補正方法】変更
【補正内容】
【0129】実施例22 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例19と同
様にしてテレビジョン用フィルターを得た。性能評価の
結果を表4に示す。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正内容】
【0135】実施例26 ジアリルイソフタレートを同量のジアリルフタレートに
変え、光重合開始剤として2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1
−オン2重量部と2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン
0.01重量部を添加したこと以外は、実施例23と同
様にしてVDT用フィルターを得た。性能評価の結果を
表5及び図6に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 81/02 C08L 81/02 C09D 181/02 C09D 181/02 C09J 181/02 C09J 181/02 G02B 1/11 G02B 1/10 A (31)優先権主張番号 特願平8−214754 (32)優先日 平8(1996)8月14日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平8−214756 (32)優先日 平8(1996)8月14日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−68283 (32)優先日 平9(1997)3月21日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−106405 (32)優先日 平9(1997)4月23日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−119149 (32)優先日 平9(1997)5月9日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−144020 (32)優先日 平9(1997)6月2日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−144021 (32)優先日 平9(1997)6月2日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−174403 (32)優先日 平9(1997)6月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−174404 (32)優先日 平9(1997)6月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 坂井 康弘 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (54)【発明の名称】 接着性を有する透明樹脂及び複合体、被膜形成用紫外線硬化性組成物、飛散防止機能付き反射防 止性ガラス、緩衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用紫外線カットフィルター、VDT用 フィルター、及び高屈折率型プライマー組成物及びこれを用いたプライマー付きレンズの製造方 法

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフタ
    レート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくとも
    1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプ
    ロピオネート)とを含む重合性組成物の硬化物からなる
    ことを特徴とする接着性を有する透明樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の透明樹脂は、ジアリルフ
    タレート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフ
    タレートのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトー
    ルテトラ(3−メルカプトプロピオネート)の当量比が
    2:1〜1:3であることを特徴とする接着性を有する
    透明樹脂。
  3. 【請求項3】 前記重合性組成物中に、光重合開始剤を
    含むことを特徴とする請求項1または2記載の接着性を
    有する透明樹脂。
  4. 【請求項4】 前記光重合開始剤は、0.005から1
    0重量%含まれることを特徴とする請求項3記載の接着
    性を有する透明樹脂。
  5. 【請求項5】 前記光重合開始剤は、紫外線硬化剤であ
    ることを特徴とする請求項3記載の接着性を有する透明
    樹脂。
  6. 【請求項6】 粘着剤として用いられることを特徴とす
    る請求項1または2記載の接着性を有する透明樹脂。
  7. 【請求項7】 重合性組成物中に、光重合開始剤を含む
    ことを特徴とする請求項6記載の接着性を有する透明樹
    脂。
  8. 【請求項8】 前記光重合開始剤は、0.005から1
    0重量%含まれることを特徴とする請求項7記載の接着
    性を有する透明樹脂。
  9. 【請求項9】 光学フィルムの接着に用いることを特徴
    とする請求項7または8記載の接着性を有する透明樹
    脂。
  10. 【請求項10】 基板、請求項6記載の接着性を有する
    透明樹脂、光学フィルム層の順に積層されていることを
    特徴とする接着性を有する透明樹脂。
  11. 【請求項11】 基板がガラス板であることを特徴とす
    る請求項10記載の接着性を有する透明樹脂。
  12. 【請求項12】 光学フィルム層と請求項6記載の接着
    性を有する透明樹脂と、剥離フィルム層とを有すること
    を特徴とする接着性を有する透明樹脂。
  13. 【請求項13】 前記重合性組成物中に、紫外線吸収剤
    を含む請求項1記載の接着性を有する透明樹脂。
  14. 【請求項14】 前記紫外線吸収剤を0. 01から3.
    0重量%含むことを特徴とする請求項13記載の接着性
    を有する透明樹脂。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の接着性を有する透明樹
    脂と、該樹脂とは別の物理的性質を有する機能性膜層と
    を積層してなる複合体。
  16. 【請求項16】 機能性膜層は、反射防止膜であること
    を特徴とする請求項15記載の複合体。
  17. 【請求項17】 機能性膜層は、光学フィルターである
    ことを特徴とする請求項15記載の複合体。
  18. 【請求項18】 機能性膜層は、プラスチックフィルム
    であることを特徴とする請求項15記載の複合体。
  19. 【請求項19】 請求項15記載の透明樹脂は、ジアリ
    ルフタレート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテ
    レフタレートのうちの少なくとも1種とペンタエリスリ
    トールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)の当量
    比が2:1〜1:3であることを特徴とする複合体。
  20. 【請求項20】 重合性組成物中に屈折率調整用材料を
    含む請求項1記載の接着性を有する透明樹脂。
  21. 【請求項21】 前記屈折率調整用材料は、金属化合物
    であることを特徴とする請求項20記載の接着性を有す
    る透明樹脂。
  22. 【請求項22】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
    タレート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくと
    も1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプト
    プロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含む重合
    性組成物に、光重合開始剤を0.005〜10重量%添
    加したことを特徴とする被膜形成用紫外線硬化性組成
    物。
  23. 【請求項23】 被膜がカラーフィルタ用保護膜である
    請求項22記載の被膜形成用紫外線硬化性組成物。
  24. 【請求項24】 ガラスの少なくとも片方の面に、接着
    剤層、プラスチックフィルム層及び反射防止膜をこの順
    序で有し、接着剤層がジアリルフタレート、ジアリルイ
    ソフタレート及びジアリルテレフタレートのうちの少な
    くとも1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカ
    プトプロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含む
    モノマー混合物に、光重合開始剤を0.005〜10重
    量%添加した光硬化性組成物の硬化物から成ることを特
    徴とする飛散防止機能付き反射防止性ガラス。
  25. 【請求項25】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
    タレート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくと
    も1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプト
    プロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含むモノ
    マー混合物に、光重合開始剤を0.005〜10重量%
    添加した重合性組成物のシート状光硬化物から成ること
    を特徴とする緩衝材。
  26. 【請求項26】 請求項25記載のシート状光硬化物の
    片面にフィルムを積層した緩衝材。
  27. 【請求項27】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
    タレート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくと
    も1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプト
    プロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含むモノ
    マー混合物に、紫外線吸収剤を0.01〜3.0重量%
    添加し、光重合開始剤を0.005〜10重量%添加し
    た重合性組成物の光硬化物から成ることを特徴とする紫
    外線カットシート。
  28. 【請求項28】 光硬化物の片面に反射防止膜を有する
    請求項27記載の紫外線カットシート。
  29. 【請求項29】 ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
    タレート及びジアリルテレフタレートのうちの少なくと
    も1種とペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプト
    プロピオネート)を2:1〜1:3の当量比で含むモノ
    マー混合物に、紫外線吸収剤を0.01〜3.0重量%
    添加し、光重合開始剤を0.005〜10重量%添加し
    た重合性組成物の光硬化物から成ることを特徴とするテ
    レビジョン用紫外線カットフィルター。
  30. 【請求項30】 光硬化物の片面に反射防止膜を有する
    請求項29記載のテレビジョン用紫外線カットフィルタ
    ー。
  31. 【請求項31】 基材フィルムの一方の表面にインジウ
    ム−酸化錫の蒸着膜を有し、他方の表面に、ジアリルフ
    タレート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフ
    タレートのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトー
    ルテトラ(3−メルカプトプロピオネート)を2:1〜
    1:3の当量比で含むモノマー混合物に、紫外線吸収剤
    を0.01〜3.0重量%添加し、光重合開始剤を0.
    005〜10重量%添加した重合性組成物の光硬化物か
    ら成る可撓性樹脂層を有することを特徴とするVDT用
    フィルター。
  32. 【請求項32】 インジウム−酸化錫の蒸着膜の上に反
    射防止層を有する請求項31記載のVDT用フィルタ
    ー。
  33. 【請求項33】 光硬化性重合組成物60〜95重量%
    と高屈折率の金属化合物ゾル5〜40重量%から成るこ
    とを特徴とする高屈折率型プライマー組成物。
  34. 【請求項34】 光硬化性重合組成物が、ジアリルフタ
    レート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタ
    レートのうちの少なくとも1種とペンタエリスリトール
    テトラ(3−メルカプトプロピオネート)を2:1〜
    1:3の当量比で含むモノマー混合物に、光重合開始剤
    を暗所で混合したものである請求項33記載の高屈折率
    型プライマー組成物。
  35. 【請求項35】 高屈折率の金属化合物ゾルがFe、A
    l、Ti、Zr、Sn及びSbから成る群から選ばれる
    少なくとも1種類の金属の化合物を含んだ有機溶媒分散
    型ゾルである請求項33記載の高屈折率型プライマー組
    成物。
  36. 【請求項36】 プラスチックレンズ基板上に請求項3
    3記載のプライマー組成物を塗布し、紫外線照射を行っ
    てプライマー層を形成することを特徴とするプライマー
    付きレンズの製造方法。
JP9219482A 1996-08-14 1997-08-14 接着性を有する透明樹脂及び複合体、被膜形成用紫外線硬化性組成物、飛散防止機能付き反射防止性ガラス、緩衝材、紫外線カットシート、テレビジョン用紫外線カットフィルター、vdt用フィルター、及び高屈折率型プライマー組成物及びこれを用いたプライマー付きレンズの製造方法 Withdrawn JPH1171458A (ja)

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JP14402197 1997-06-02
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