JP4902383B2 - オレフィン系熱可塑性エラストマー成形体 - Google Patents
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Description
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体は、
シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)とポリオレフィン樹脂(B)からなることを特徴とするポリオレフィン組成物の粉体スラッシュ成形することによって得られる成形体であって、
ここで、シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)は、1,2,4−トリクロロベンゼン溶液で測定した13C−NMRで、プロピレン単位のメチル基の吸収がテトラメチルシランを基準として約20.0〜21.0ppmに観測される吸収強度の総和がプロピレンメチルに帰属される約19.0〜22.0ppmの吸収強度の0.5以上であり、
(a−1)プロピレンから導かれる繰り返し単位と、
(a−2)エチレンから導かれる繰り返し単位と、
(a−3)炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる繰り返し単位と、必要に応じて、
(a−4)共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンから導かれる繰り返し単位とからなり、
前記(a−1)単位と(a−2)単位と(a−3)単位との合計量を100モル%としたとき前記(a−1)単位を30〜78モル%、前記(a−2)単位を1〜30モル%、前記(a−3)単位を1〜50モル%の量で含み(ただし(a−2)単位と(a−3)単位との合計量は22から70モル%である)、前記(a−1)単位と(a−2)単位と(a−3)単位の合計量100モル%に対して前記(a−4)単位を0〜30モル%の量で含み、かつ実質的にシンジオタクティック構造である。
更に、シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)、ポリオレフィン樹脂(B)に加えて、ポリブテン(C)を含むであることが好ましい。
シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)が架橋されていてもよい。
以下、本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体について具体的に説明する。
シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)とポリオレフィン樹脂(B)、からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の粉体をスラッシュ成形して得られることを特徴とする。
また、シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)とポリオレフィン樹脂(B)に加えて、ポリブテン(C)を配合することも出来る。
まずシンジオタクティックα-オレフィン系共重合体(A)について説明する。
本発明に係るシンジオタクティックα-オレフィン系共重合体(A)は1,2,4-トリクロロベンゼン溶液で測定した13C−NMRで、プロピレン単位のメチル基の吸収がテトラメチルシランを基準として約20.0〜21.0ppmに観測される吸収強度の総和がプロピレンメチルに帰属される約19.0〜22.0ppmの吸収強度の総和がプロピレンメチルに帰属される約19.0〜22.0ppmの吸収強度の0.5以上であり、好ましくは0.6以上、更に好ましくは、0.7以上である。
6,10-ジメチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、6,9-ジメチル-1,5,8-デカトリエン、6,8,9-トリメチル-1,5,8-デカトリエン、6-エチル-10-メチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4-エチリデン-1,6-オクタジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、7-エチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-6-プロピル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-1,7-ノナジエン、8-メチル-4- エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカジエンなどの非共役トリエンなどが挙げられる。
このような非共役ポリエンは、架橋した場合に耐摩耗性に優れるなどの点で好ましい。
また示差走査熱量計(DSC)によって測定した融解ピークが、存在しないことが望ましい。この場合、該オレフィン系熱可塑性エラストマー成形体の柔軟性、耐傷付性、耐摩耗性、耐衝撃性に優れる。
このようなシンジオタクティック構造α-オレフィン共重合体(A)は、下記に示すメタロセン系触媒の存在下にプロピレンとエチレンとα-オレフィンを共重合させて得ることができる。このようなメタロセン系触媒としては、
(x)下記一般式(1)で表される遷移金属化合物と、
(y)(y-1)上記遷移金属化合物(a)中の遷移金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物、
(y-2)有機アルミニウムオキシ化合物、
(y-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物とからなる少なくとも1つの触媒系が挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂は、結晶性を有するオレフィン重合体であって、適当な原料オレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、2-メチル-1- プロペン、3-メチル-1- ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、5-メチル-1- ヘキセンなどが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で、または2種以上混合して用いられる。このようなポリオレフィンとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリメチルブテンなどのオレフィン単独重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体などのオレフィン共重合体などを挙げることができるが、ポリブテン(C)は含まない。これらの中でもポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体が好ましく、特に230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜200g/10分であるポリプロピレンが最も好ましい。また、耐熱性の観点から、広角X線回折などから求められる結晶化度は5%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、特に好ましくは40%以上のものが用いられる。
上記のような熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに上記の熱可塑性樹脂とともに、上記以外の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
本発明で必要に応じて用いられるポリブテン(C)は、1−ブテンのホモポリマー、或いは1−ブテンと、1−ブテンを除くオレフィンとの共重合体である。具体的なオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、2-メチル-1- プロペン、3-メチル-1- ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、5-メチル-1- ヘキセンなどが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で、または2種以上混合して用いられる。このようなポリオレフィンとして、例えば、1−ブテン・エチレンランダム共重合体、1−ブテン・プロピレンランダム共重合体、1−ブテン・メチルペンテン共重合体、1−ブテン・メチルブテン共重合体、1−ブテン・プロピレン・エチレン共重合体などが挙げられる。このような共重合体において、耐熱老化性の点から、1−ブテン含有量が50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることが更に好ましく、85%以上であることが特に好ましい。
本発明で必要に応じて用いられるエチレン系共重合体ゴム(D)は、エチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンからなる無定型ランダムな弾性共重合体ゴム、或いはエチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンと非共役ポリエンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体ゴムである。
また、このエチレン系共重合体ゴム(D)のヨウ素価は、3〜30であることが好ましく、5〜25の範囲にあることが特に好ましい。
低・中分子量エチレン・α−オレフィンランダム共重合体等の合成油;
コールタール、コールタールピッチ等のコールタール類;
ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油;
トール油、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;
リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその金属塩;
石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アタクチックポリプロピレン等の合成高分子物質;
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤;
その他マイクロクリスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコールなどが挙げられる。
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体は、シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)、ポリオレフィン樹脂(B)、ポリブテン(C)、及びエチレン系共重合体ゴム(D)に加えて、軟化剤および/または無機充填剤をブレンドすることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、一般にペレットの形状で供されることが多いが、ペレットから本発明に好適な粉体を得るには、例えば粉砕により得ることが出来る。その際、液体窒素等の冷媒を用いて非常に低温で粉砕するのが微細な粉体を獲る上で好ましい。また、動的な熱処理工程において、溶融状態の被処理物を微細な穴から押出し、カッティングすることで、微細な粉体ペレットを製造することも出来る。粉体の大きさの目安としては、500μmを超えるものが5重量%以下で、かつ30μm未満であるものが10重量%以下であることが好ましく、90重量%以上の粒子が30μmから300μmの範囲にあることが特に好ましい。
表面にシボ模様が入ったインストゥルメントパネルの金型を230〜300℃に加熱し、その金型内に、オレフィン系熱可塑性エラストマーの粉体を入れて金型を回転、振動或いは往復運動されることで、粉体を溶融可塑状態にして金型内面に密着させることで薄くて均一な厚さの膜状の溶融体を形成させ、次いで金型を冷却することで膜状の溶融体を固化させて脱型し、成形体を得る。
インストゥルメントパネル表皮、ドア表皮、天井表皮、コンソール表皮、ハンドル表皮、アームレスト表皮、シフトノブ表皮、パーキングレバーグリップ表皮、アシストグリップ表皮、シートアジャストグリップ表皮などの各種自動車用内装表皮、
住宅、ビルの内装に使用される合成皮革様表皮。家具の一部に使用される合成皮革様表皮。
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、100mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン480gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を35℃に昇温し、プロピレンで0.54MPaに加圧し、次いでエチレンで0.62MPaに加圧した。その後、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロライド0.005mmolとアルミニウム換算で1.5mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温50℃、エチレン圧0.62MPaを保ちながら5分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、36.1gであった。また、ポリマーの組成は、プロピレン含量が61.3mol%、エチレン含量が10.3mol%、1−ブテン含量が28.4mol%であり、極限粘度[η]が1.6dl/gであり、ガラス転移温度Tgは−28℃であり、融解ピークは存在せず、GPCによる分子量分布は2.4であった。1,2,4−トリクロロベンゼン溶液で測定した13C−NMRで、プロピレン単位のメチル基の吸収がテトラメチルシランを基準として約20.0〜21.0ppmに観測される吸収強度の総和がプロピレンメチルに帰属される約19.0〜22.0ppmの吸収強度の0.8であった。
減圧乾燥および窒素置換してある1.5リットルのオートクレーブに、常温でヘプタンを750ml加え、続いてトリイソブチルアルミニウムの1.0ミリモル/mlトルエン溶液をアルミニウム原子に換算してその量が0.3ミリモルとなるように0.3ml加え、撹拌下にプロピレンを50.7リットル(25℃、1気圧)装入し、昇温を開始し50℃に到達させた。その後、系内をエチレンで5.5kg/cm2Gとなるように加圧し、公知の方法で合成したジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのヘプタン溶液(0.0002mM/ml)を3.75ml、トリフェニルカルベニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.002mM/ml)を2.0ml加え、プロピレンとエチレンの共重合を開始させた。この時の触媒濃度は、全系に対してジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドが0.001ミリモル/リットル、トリフェニルカルベニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートが0.004ミリモル/リットルであった。
重合例1で得られた、シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)70重量部とアイソタクティックポリプロピレン(B−1)(ホモポリマー、MFR(230℃、2.16kg荷重、以下同じ測定条件)45(g/10分))30重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部(黒に着色するため、以下同じ)とシリコーンオイル(東レ・ダウコーニングシリコン社製、商品名SH100(100cs))2重量部とをバッチ式高速ミキサーで攪拌混合した後、最高温度230℃に設定した2軸押出機で混練し、組成物のペレットを得た。
5:外観の変化が全く認められない
4:微かに摩耗跡が認められる
3:はっきりと摩耗跡が認められる
2:3と1の中間
1:著しい摩耗跡が認められる
5:光沢の変化が全く認められない
4:微かに光沢変化が認められる
3:はっきりと光沢変化が認められる
2:3と1の中間
1:著しい光沢変化が認められる
それぞれの評価結果を表1に示す。
シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)70重量部とアイソタクティックポリプロピレン(B−1)30重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)70重量部とアイソタクティックポリプロピレン(B−1)20重量部、1−ブテンホモポリマー(C−1)(MFR25(g/10分))10重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)50重量部とアイソタクティックポリプロピレン(B−1)20重量部、1−ブテンホモポリマー(C−1)10重量部、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムの油展品(EPDM(D−1))(油展量40部(油:鉱物油系パラフィンオイル)、ムーニー粘度ML1+4(100℃)70、エチレン含量79モル%、ヨウ素価11)のペレット20重量部と、架橋剤(POX)として2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン0.4重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼン(DVB)0.4重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
アイソタクティックポリプロピレン(ホモポリマー、MFR30(g/10分))40重量部、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムの油展品(EPDM(D−1))のペレット60重量部と、架橋剤(POX)として2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン0.4重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼン(DVB)0.4重量部をヘンシェルミキサーで充分撹拌混合し、160℃〜220℃に設定した2軸押出機に供給して、動的架橋を行い、架橋型熱可塑性エラストマー(TPV−1)のペレットを製造した。このTPV−1のペレット30重量部、シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)40重量部とアイソタクティックポリプロピレン(B−1)15重量部、シンジオタクティックポリプロピレン(B−2)(MFR1(g/10分))5重量部、1−ブテンホモポリマー(C−1)10重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
重合例2で得られた、シンジオタクティックプロピレン・エチレンランダム共重合体(A−2)70重量部とシンジオタクティックポリプロピレン(B−1)30重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
重合例2で得られた、シンジオタクティックプロピレン・エチレンランダム共重合体(A−2)70重量部とシンジオタクティックポリプロピレン(B−1)20重量部、1−ブテンホモポリマー(C−1)10重量部、カーボンブラックマスターバッチ2重量部とシリコーンオイル2重量部、ポリテトラフルオロエチレンパウダー(PTFE)0.3重量部から参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
参考例1において、シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)の代わりに、既存のアイソテクティック構造のプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−3)(135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は1.5dl/g、プロピレン含量が62mol%、エチレン含量が10mol%、1−ブテン含量が28mol%、GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)は2.2)を使用した以外は、参考例1と同様に組成物のペレットを得た。
実施例5において、シンジオタクティック プロピレン・ブテン・エチレン ランダム共重合体(A−1)の代わりに、既存のアイソテクティック構造のプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−3)を使用した以外は、実施例5と同様に組成物のペレットを得た。
参考例6において、シンジオタクティック プロピレン・エチレン ランダム共重合体(A−2)の代わりに、既存のアイソテクティック構造のプロピレン・エチレン共重合体(A−4)(135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は1.5dl/g、エチレン含量は24モル%であり、GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)は3.0)を使用した以外は、参考例6と同様に組成物のペレットを得た。
黒に着色された軟質塩化ビニル樹脂(デンカ製、ビニコンM−2510 、ショアA硬度89)のシート(厚さ1.0mm)を参考例1と同様に傷付きテスト、学振摩耗試験、耐熱老化試験を行なった。
Claims (8)
- シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)とシンジオタクティックポリプロピレン、および/または、アイソタクティックポリプロピレンであるポリオレフィン樹脂(B)及びポリブテン(C)からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の粉体をスラッシュ成形して得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
ここで、シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)は、
1,2,4−トリクロロベンゼン溶液で測定した13C−NMRで、プロピレン単位のメチル基の吸収がテトラメチルシランを基準として20.0〜21.0ppmに観測される吸収強度の総和がプロピレンメチルに帰属される19.0〜22.0ppmの吸収強度の0.5以上であり、
(a−1)プロピレンから導かれる繰り返し単位と、
(a−2)エチレンから導かれる繰り返し単位と、
(a−3)炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる繰り返し単位と、必要に応じて
(a−4)共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンから導かれる繰り返し単位とからなり、
前記(a−1)単位と(a−2)単位と(a−3)単位との合計量を100モル%としたとき前記(a−1)単位を30〜78モル%、前記(a−2)単位を1〜30モル%、前記(a−3)単位を1〜50モル%の量で含み(ただし(a−2)単位と(a−3)単位との合計量は22から70モル%である)、前記(a−1)単位と(a−2)単位と(a−3)単位の合計量100モル%に対して前記(a−4)単位を0〜30モル%の量で含み、かつ実質的にシンジオタクティック構造である。 - シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)、ポリオレフィン樹脂(B)、及びポリブテン(C)に加えて、更に、エチレン系共重合体ゴム(D)を含むことを特徴とする請求項1記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
- エチレン系共重合体ゴム(D)が架橋されていることを特徴とする請求項2記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
- 前記シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)が、示差走査型熱量計(DSC)により測定した融解ピークが存在せず、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜10dl/gの範囲にあり、GPCによる分子量分布が5以下であり、ガラス転移温度Tgが−5℃以下である請求項1から3のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
- シンジオタクティックα−オレフィン系共重合体(A)が架橋されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
- ポリブテン(C)が、1−ブテンのホモポリマー、或いは、1−ブテンと、1-ブテンを除くオレフィンとの共重合体であって、1−ブテン含有量が50モル%以上であるコポリマーであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体。
- 請求項1から6のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体から得られる自動車内装表皮。
- 請求項1から6のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体から得られる自動車インストゥルメントパネル表皮。
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