JP4314155B2 - 自動車用モール - Google Patents
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Description
オレフィン系樹脂(a)と、
エチレン系共重合体ゴム(b)を重量比(a+b=100重量部としたとき、(a):(b)=15〜60:85〜40)を必須成分としてなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A)と、
(c−1)プロピレンから導かれる繰り返し単位と、
(c−2)プロピレン以外の炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、必要に応じて
(c−3)共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンから導かれる繰り返し単位とからなり、
前記(c−1)単位と(c−2)単位との合計量を100モル%としたとき前記(c−1)単位を99〜50モル%の量で含み、前記(c−2)単位を1〜50モル%の量で含み、前記(c−1)単位と(c−2)単位との合計量100モル%に対して前記(c−3)単位を0〜30モル%の量で含み、かつ実質的にシンジオタクティック構造であるシンジオタクティックプロピレン共重合体(C)を前記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A)100重量部に対して5〜200重量部含有する組成物からなり、前記エチレン系共重合体ゴム(b)が架橋されていることを特徴とする自動車用モールである。
(A)下記一般式(I)または(II)で表される遷移金属錯体と、
(B)(B-1)前記(A)中の遷移金属と反応しイオン性の錯体を形成する化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と
からなる少なくとも1つの触媒系の存在下に得られたものであることが好ましい。
また、本発明に係る自動車用モールは、エチレン系共重合体ゴム(b)が架橋されていることが好ましい。
本発明に係る自動車用モールは
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A)とシンジオタクティックプロピレン共重合体(C)と、必要に応じてポリプロピレン樹脂(D)からなる組成物からなることを特徴としている。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)
オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)はオレフィン系樹脂(a)とエチレン共重合体ゴム(b)とを必須成分としてなる。
本発明で用いられるオレフィン系樹脂(a)は、高圧法または低圧法の何れかによる1種または2種以上のモノオレフィンを重合して得られる結晶性の高分子量固体生成物からなることが望ましい。本発明で用いられるオレフィン系樹脂(a)の結晶化度は通常10%以上であることが望ましい。尚、結晶化度はX線を用いた公知の広角回折法により測定することが出来る。このような樹脂としては、たとえばアイソタクチックおよびシンジオタクチックのモノオレフィン重合体樹脂が挙げられる。これらの代表的な樹脂は商業的に入手できる。
<エチレン系共重合体ゴム(b)>
本発明で用いられるエチレン系共重合体ゴム(b)は、エチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンからなる無定型ランダム、或いは低結晶性の弾性共重合体ゴム、或いはエチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンと非共役ポリエンとからなる無定形ランダム、或いは低結晶性のランダムな弾性共重合体ゴムである。このようなゴムの、広角X線回折法により求めた結晶化度は通常10%未満のものが用いられる。
また、このエチレン系共重合体ゴム(b)のヨウ素価は、3〜30であることが好ましく、5〜25の範囲にあることが特に好ましい。エチレン系共重合体ゴム(b)のヨウ素価がこのような範囲にあると、バランスよく架橋され、成形性とゴム弾性に優れた熱可塑性エラストマー組成物(A)が得られる。
コールタール、コールタールピッチ等のコールタール類;
ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油;
トール油、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;
リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその金属塩;
石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アタクチックポリプロピレン等の合成高分子物質;
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤;
その他マイクロクリスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコールなどが挙げられる。
これらの軟化剤の中でも、パラフィン系のプロセスオイルが特に好ましく、更に、揮発しやすい低分子量成分の含有量が少ない高粘度タイプのパラフィン系プロセスオイルが特に好ましい。ここで高粘度タイプとは、40℃における動粘度が100〜1000センチストークスの範囲にあるものを言う。
<その他の成分>
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー(A)には、オレフィン系樹脂(a)及びエチレン系共重合体ゴム(b)に加えて、無機充填剤をブレンドすることができる。
ムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカーなどが挙げられる。
(tert- ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert- ブチルペルオキシベンゾエート、tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーを配合することができる。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン共重合体は、
(c−1)プロピレンから導かれる繰り返し単位と、
(c−2)プロピレン以外の炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる繰り返し単位と、
必要に応じて
(c−3)共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンから導かれる繰り返し単位とからなる。
6,10-ジメチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン、6,9-ジメチル-1,5,8-デカトリエン、6,8,9-トリメチル-1,5,8-デカトリエン、6-エチル-10-メチル-1,5,9-ウンデカトリエン、4-エチリデン-1,6-オクタジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、7-エチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、6,7-ジメチル-4-エチリデン-1,6-ノナジエン、4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-4-エチリデン-1,6-デカジエン、7-メチル-6-プロピル-4-エチリデン-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-1,7-ノナジエン、8-メチル-4- エチリデン-1,7-ノナジエン、4-エチリデン-1,7-ウンデカジエンなどの非共役トリエンなどが挙げられる。
またシンジオタクティックプロピレン共重合体は、前記(c−1)単位と(c−2)単位との合計量100モル%に対して前記(c−3)単位を通常0.01〜30モル%の量、好ましくは0.1〜30モル%の量、さらに好ましくは0.3〜20モル%の量で含んでも良い。
シンジオタクティックプロピレン共重合体を架橋させる際には(c−3)単位を含むことで、架橋効率が高まり、耐熱性の向上に寄与する。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン共重合体は、通常、広角X線回折により求めた結晶化度が10%未満のものが用いられる。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン共重合体は、実質的にシンジオタクティック構造であり、シンジオタクティシティーパラメーターは0.6以上、好ましくは0.7以上であり、シンジオタクティシティーがこのような範囲にあると結晶化速度が速く、加工性に優れる。なお、本明細書において実質的にシンジオタクティック構造であるとは、シンジオタクティシティーパラメーターが0.6以上であることを意味する。
このシンジオタクティックプロピレン共重合体のシンジオタクティシティーパラメーター(以下「SP値」ということがある。)は、シンジオタクティックプロピレン共重合体の13C−NMRスペクトルおよび下記式(1)により、頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖部の第2単位目の側鎖メチル基の強度(面積)比として求められる。すなわち特開2002−097284号公報の0025段落から0036段落に記載のようにして求められる。
第1領域はPPP(mm)、第二領域はPPP(mr)、第三領域はPPP(rr)で示され、これらはそれぞれ下記構造の頭−尾結合したプロピレン3単位連鎖を示す。
第3領域では、メチル基Eピークおよびメチル基E'ピークが観測される。
メチル基Dのピーク面積は、構造(ii)のαβメチレン炭素に基づくピーク(34.3ppm付近および34.5ppm付近)のピーク面積の和の1/2より求めることができる。
メチル基D'のピーク面積は、構造(iii)のメチル基E'に隣接するメチン基に基づくピーク(33.3ppm付近)の面積より求めることができる。
メチル基Eのピーク面積は、隣接するメチン炭素(33.7ppm付近)のピーク面積より求めることができる。
メチル基E'のピーク面積は、隣接するメチン炭素(33.3ppm付近)のピーク面積より求めることができる。
なおスペクトル中の各炭素ピークは、文献(Polymer,30,1350(1989))を参考にして帰属することができる。
すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。
Tmの測定は、試料をアルミパンに詰め、100℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持したのち、10℃/分で−150℃まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求める。
このようなシンジオタクティックプロピレン共重合体を製造するに際し、触媒として後述するようなメタロセン系触媒が好ましく用いられる。
重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
得られるシンジオタクティックプロピレン共重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、あるいは重合温度、重合圧力を変化させることによって調節することができる。
(A)下記一般式(I)または(II)で表される遷移金属錯体と、
(B)(B-1)前記(A)中の遷移金属Mと反応しイオン性の錯体を形成する化合物(以下「イオン化イオン性化合物」ということがある。)
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と
からなる少なくとも1つの触媒系の存在下に、プロピレンと、プロピレンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンとを共重合させて得られる。
メタロセン系触媒を形成する遷移金属錯体は、下記一般式(I)または(II)で表される。
また上記のような遷移金属錯体(A)は、粒子状担体に担持させて用いることもできる。
イオン化イオン性化合物は、遷移金属錯体(A)中の遷移金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物であり、このようなイオン化イオン性化合物としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物を例示することができる。
)で示される化合物が挙げられ、例えばトリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
なお有機アルミニウムオキシ化合物は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を含有していてもよい。
上記のような有機アルミニウムオキシ化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
前記有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物は、上述した粒子状担体に担持させて用いることもできる。
また触媒を形成するに際しては、イオン化イオン性化合物(B-1)または有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)とともに以下のような有機アルミニウム化合物(B-3)を用いてもよい。
有機アルミニウム化合物としては、分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が利用できる。このような化合物としては、例えば下記一般式で表される有機アルミニウム化合物が挙げられる。
(R1 )m Al(O(R2 ))n Hp Xq
(式中、R1およびR2は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数通常1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であって、しかも、m+n+p+q=3である。)
本発明においては、上記シンジオタクティックプロピレン共重合体製造用の触媒としては、上記のようなメタロセン系触媒が好ましく用いられるが、場合によっては上記メタロセン系触媒以外の、従来より公知の固体状チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなるチタン系触媒、可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒を用いることもできる。
イオン化イオン性化合物(B-1)は、遷移金属錯体(A)に対するイオン化イオン性化合物のモル比(B-1/A)で、0.5〜20、好ましくは1〜10となるような量で用いられる。
有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)は、遷移金属錯体(A)中の遷移金属原子(M)に対するアルミニウム原子(Al)のモル比(Al/M)で、1〜10000、好ましくは10〜5000となるような量で用いられる。
また有機アルミニウム化合物が用いられる場合には、重合容積1リットル当たり、通常約0〜5ミリモル、好ましくは約0〜2ミリモルとなるような量で用いられる。
共重合反応は、通常、温度が−20〜150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃の範囲で、圧力が0を超えて〜8MPa、好ましくは0を超えて〜5MPaの範囲の条件下に行われる。
また反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常5分間〜3時間、好ましくは10分間〜1.5時間である。
上記の比率で使用することにより、耐傷付性、耐摩耗性に優れ、耐熱性、成形性、柔軟性の良好な自動車用モールを得ることができる。
本発明で必要に応じて用いられるポリプロピレン樹脂(D)は、市販のホモタイプ、ブロックタイプ、ランダムタイプの何れのタイプも用いることが出来、更にアイソタクティック、シンジオタクティックの何れも用いることが出来る。この中でも、耐傷付性、耐摩耗性の点から、特にシンジオタクティックのポリプロピレン樹脂が好ましい。その際、上述したシンジオタクティシティーパラメーターは0.6以上、好ましくは0.7以上である。またシンジオタクティックのポリプロピレン樹脂は、上述した(C)と同様の触媒を用いて公知の方法で製造することができる。
また、ポリプロピレン樹脂(D)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、0.01〜100g/10分であることがさらに好ましい
本発明に係るポリプロピレン樹脂(D)は、通常、広角X線回折により求めた結晶化度が10%以上のものが用いられる。
本発明におけるポリプロピレン樹脂(D)は、シンジオタクティックプロピレン系共重合体(C)100重量部に対して0〜200重量部、好ましくは20〜100重量部の割合で用いられる。
本発明に係る自動車用モールには、シンジオタクティックプロピレン系共重合体(C)とポリプロピレン樹脂(D)に加えて、オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)と同様の軟化剤および/または無機充填剤をブレンドすることができる。さらに、従来公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属セッケン、ワックス、シリコーンオイル、高級脂肪酸アミド等の滑剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
更に、動的熱処理を、架橋剤の存在下で行うことによってシンジオタクティックプロピレン系共重合体(C)が架橋した組成物を得ることもできる。架橋することで、耐熱性が向上する。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(B)の架橋には、オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)で用いられる架橋剤、架橋助剤、分解促進剤を用いることが出来る。
また、この際の動的な熱処理には、オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)と同様の方法で行うことが出来る。
本発明の係る自動車用モールとしては、具体的には次のようなものが挙げられる。
i)単層の押出成形により得られる、サイドモール、バンパーモール、ルーフモール、ウィンドウモール、グラスランチャネル、ウエザーストリップモール、ベルトモールなど。
ii)他材料との多層積層押出成形により得られるサイドモール、バンパーモール、ルーフモール、ウィンドウモール、グラスランチャネル、ウエザーストリップモール、ベルトモールなど。その際、本発明に係る組成物は、少なくとも耐傷付性、或いは耐摩耗性が求められる部位に使用される。他材料としては従来公知のオレフィン系熱可塑性エラストマーなどがあげられる。
iii)射出成形により得られる、サイドモール、バンパーモール、ルーフモール、ウィンドウモール、グラスランチャネル、ウエザーストリップモール、ベルトモールなどの本体、及び端末部、コーナー部。
また、押出成形や射出成形の際、発泡剤を用いて発泡させ、発泡体を成形しても良い。
減圧乾燥および窒素置換してある1.5リットルのオートクレーブに、常温でヘプタンを750ml加え、続いてトリイソブチルアルミニウムの1.0ミリモル/mlトルエン溶液をアルミニウム原子に換算してその量が0.3ミリモルとなるように0.3ml加え、撹拌下にプロピレンを50.7リットル(25℃、1気圧)装入し、昇温を開始し30℃に到達させた。その後、系内をエチレンで5.5kg/cm2Gとなるように加圧し、公知の方法で合成したジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのヘプタン溶液(0.0002mM/ml)を3.75ml、トリフェニルカルベニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.002mM/ml)を2.0ml加え、プロピレンとエチレンの共重合を開始させた。この時の触媒濃度は、全系に対してジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドが0.001ミリモル/リットル、トリフェニルカルベニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートが0.004ミリモル/リットルであった。
[実施例1]
アイソタクティックポリプロピレン(ホモポリマー、MFR(230℃、2.16kg荷重、以下同じ)12(g/10分)、結晶化度55%)20重量部、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムの油展品(油展量40部(油:鉱物油系パラフィンオイル)、ムーニー粘度ML1+4(100℃)70、エチレン含量79モル%、ヨウ素価11、結晶化度5%未満)のペレット80重量部と、架橋剤として2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン0.2重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼン0.3重量部をヘンシェルミキサーで充分撹拌混合し、160℃〜220℃に設定した2軸押出機に供給して、動的架橋を行い、熱可塑性エラストマー(A−1)のペレットを製造した。
熱可塑性エラストマー(A−1)のペレット100重量部に対して、
重合例1で得られた、プロピレン・エチレン共重合体35重量部とシンジオタクティックポリプロピレン(ホモポリマー、MFR(230℃、2.16kg荷重、以下同じ)8(g/10分)、結晶化度23%)10重量部、カーボンブラックマスターバッチ1重量部(黒に着色するため)とを230℃に設定した2軸押出機で混練し、組成物(I)のペレットを得た。
得られた組成物(I)ペレットから、200℃に設定した一軸押出機で押出成形し
て、図1に示すサイドモールを成形した。成形外観は特に問題無く、良好であった。
上記条件によるΔGlossは15%であった。
[比較例1]
実施例1で得られた熱可塑性エラストマー(A−1)100重量部に対して、既存のアイソタクティック構造のプロピレン・エチレン共重合体(135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は2.5dl/g、エチレン含量は24モル%、GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)は3.0、結晶化度5%未満)35重量部とアイソタクティックポリプロピレン(ホモポリマー、MFR(230℃、2.16kg荷重、以下同じ)8(g/10分)、結晶化度55%)10重量部、カーボンブラックマスターバッチ1重量部(黒に着色するため)とを、230℃に設定した2軸押出機で混練し、組成物(II)のペレットを得た。
得られた組成物(II)ペレットから実施例1と同様にサイドモールを成形した。成形外観は、良好で特に問題無かった。
[実施例2]
実施例1で得られた熱可塑性エラストマー100重量部(A−1)に対して、重合例1で得られた、プロピレン・エチレン共重合体50重量部とシンジオタクティックポリプロピレン(ホモポリマー、MFR(230℃、2.16kg荷重、以下同じ)0.5(g/10分))50重量部、カーボンブラックマスターバッチ1重量部、シリコーンオイル(東レダウコーニングシリコーン(株)製、SH-200)
2.0重量部から、実施例1と同様にして、組成物(III)を得た。
った。
実施例1で得られた熱可塑性エラストマー(A−1)を220℃の温度で押出成形してガラスランチャンネル本体および水切り部を成形してガラスランチャンネルを得た。
得られたガラスランチャンネルを試験窓枠に装着し、厚さ3.2mmの窓ガラスを嵌装して耐久試験(窓ガラス上下繰返し試験)を行なった。その結果、このガラスランチャンネルは、試験開始当初から窓ガラスとの摩擦抵抗が著しく増大して使用に耐えなかった。
2 ・・・・・ガラスランチャンネル本体
3 ・・・・・ヒレ部
4 ・・・・・窓ガラスとの接触部
5・・・・・ヒレの先端部
6・・・・・自動車ドアからの脱落を防止するための突起
11・・・・・自動車のドアー
12・・・・・窓ガラス
13・・・・・ドアーの鋼板
14・・・・・ドアーの鋼板
15・・・・・ドアーの鋼板
Claims (7)
- オレフィン系樹脂(a)と、エチレン系共重合体ゴム(b)の重量比(a+b=100重量部としたとき、(a):(b)=15〜60:85〜40)を必須成分とするオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A)と、
(c−1)プロピレンから導かれる繰り返し単位と、
(c−2)プロピレン以外の炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、必要に応じて
(c−3)共役ポリエンおよび非共役ポリエンから選ばれる少なくとも1種のポリエンから導かれる繰り返し単位とからなり、
前記(c−1)単位と(c−2)単位との合計量を100モル%としたとき前記(c−1)単位を99〜50モル%の量で含み、前記(c−2)単位を1〜50モル%の量で含み、前記(c−1)単位と(c−2)単位との合計量100モル%に対して前記(c−3)単位を0〜30モル%の量で含み、かつ、シンジオタクティシティーパラメーター(SP値)が0.6以上であるシンジオタクティック構造であるシンジオタクティックプロピレン共重合体(C)を前記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A)100重量部に対して5〜200重量部含有する組成物からなり、前記エチレン系共重合体ゴム(b)が架橋されていることを特徴とする自動車用モール。
ここで、シンジオタクティシティーパラメーター(SP値)は、シンジオタクティックプロピレン共重合体の 13 C−NMRスペクトルおよび下記式(1)により、頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖部の第2単位目の側鎖メチル基の強度(面積)比として求められる。
SP値=第三領域(19.5〜20.3ppm)のシグナル面積/{第一領域(21.0〜21.9ppm)のシグナル面積+第二領域(20.3〜21.0ppm)のシグナル面積+第三領域(19.5〜20.3ppm)のシグナル面積}・・・(1) - 前記シンジオタクティックプロピレン共重合体(C)100重量部に対し、ポリプロピレン樹脂(D)20〜200重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の自動車用モール。
- ポリプロピレン樹脂(D)が、シンジオタクティシティーパラメーター(SP値)が0.6以上であるシンジオタクティック構造である事を特徴とする請求項2に記載の自動車用モール。
ここで、シンジオタクティシティーパラメーター(SP値)は、シンジオタクティックプロピレン共重合体の 13 C−NMRスペクトルおよび下記式(1)により、頭−尾結合したプロピレン単位3連鎖部の第2単位目の側鎖メチル基の強度(面積)比として求められる。
SP値=第三領域(19.5〜20.3ppm)のシグナル面積/{第一領域(21.0〜21.9ppm)のシグナル面積+第二領域(20.3〜21.0ppm)のシグナル面積+第三領域(19.5〜20.3ppm)のシグナル面積} …(1) - 該モールが押出成形、または射出成形により製造されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の自動車用モール。
- 前記シンジオタクティックプロピレン共重合体(C)が135℃のデカリン中で測定した極限粘度が0.1〜10dl/gの範囲にあり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた分子量分布が4以下であり、ガラス転移温度が30℃以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項の自動車用モール。
- 前記シンジオタクティックプロピレン共重合体(C)が、
(A)下記一般式(I)または(II)で表される遷移金属錯体と、
(B)(B-1)前記(A)中の遷移金属と反応しイオン性の錯体を形成する化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と
からなる少なくとも1つの触媒系の存在下に得られたものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の自動車用モール;
- シンジオタクティックプロピレン共重合体(C)が架橋されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の自動車用モール。
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