JP4902127B2 - 面取りカッター - Google Patents
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Description
これは、推進制御が垂直カッティングエッジに続く傾斜したコントロールエッジ(面取り切削限度位置を規制する面取り限度位置規制エッジ)によりなされるため、垂直カッティングエッジが優れた切削動作を示すことによる。
もし、かかる傾斜コントロールエッジが省かれると、DEFAカッターは、穴あけ部分の中心に位置決めされることなく、単に皿もみ工具(countersink tool) として作用するだけである。
なお、以下において括弧書きで記す数字は、後述する実施形態の面取りカッターの説明においてカッター各部等に付したもので、理解を容易にするため、以下の記載においても括弧書きで挙げたが、本発明が実施形態のものに限定されるものではない。
ここで、「コントロール面」とは、既述のとおり、カッターによる面取り切削限度位置を規制する面取り限度位置規制面のことである。
ここで「非カッティング自由エッジ」とは、「面取り切削を行わない、還言すれば、面取り切削能のないエッジ」のことである。
ここで、「コントロールエッジ」とは、カッターによる面取り切削限度位置を規制するための面取り限度位置規制エッジのことである。
なお、本発明は、一方向にも、その反対方向にも回転駆動される面取りカッターにも適用可能である。
以下においては、面取りカッター本体の長手方向センター軸線(longitudinal center axis)(19)を基準にして説明する場合がある。
ここで「面取りカッター本体の長手方向センター軸線(19)」とは、カッターの前記回動軸線(14)に対し垂直な中心軸線(19)のことである。
第2カッティングエッジは、第1のカッティングエッジに対し、0°から90°の範囲の任意の角度をなすことができる。
垂直第1カッター(すなわち第1カッティングエッジ)は、被加工物品の穴あけ部分の開口エッジからの、普通ではないような大きい切削くずも円滑に除去することができる。
第2カッティングエッジの前側部分に隣り合って位置するコントロールエッジを提供するコントロール面は、カッターによる正確な面取り制御を可能にする。
かくのごとく、本発明に係る新規な面取りカッターは、既述の従来カッターの利点を、その不利点を伴うことなく、取り込んだものである。
〔1〕被加工物品に形成された穴あけ部分の開口エッジを面取りする面取りカッターであり、少なくとも一つのカッティングエッジ(8及び/又は9)及び少なくとも一つの面取り限度位置規制面であるコントロール面(5)を有する少なくとも一つのカッティング部分(2)を備えた少なくとも一つのカッター(1)を含み、前記カッター(1)は、工具ホルダで該カッターの回動軸線(14)を中心に少なくとも一方向(15)に回動可能に支持でき、少なくとも一つの前記カッティング部分は、第1カッティングエッジ(8)、該第1カッティングエッジ(8)に直接的又は間接的に続く第2カッティングエッジ(9)及び該第2カッティングエッジ(9)に遷移部分(移行部分)(18)を介して間接的に続く面取り切削を行わない非カッティング自由エッジ(21)を有しており、該非カッティング自由エッジ(21)は、前記第2カッティングエッジ(9)に対し、前記回動軸線(14)の方へ半径方向に凹んでおり、前記第1カッティングエッジ(8)は、前記回動軸線(14)に対し、略45°から120°の角度範囲(26)における角度(代表的には90°)をなしており、前記第2カッティングエッジ(9)は、前記回動軸線(14)に対し、略0°から90°の角度範囲(29)における角度(代表的には45°)をなしているとともに、前記第1カッティングエッジ(8)に対し、180°より大きい外側角度(20)をなしている面取りカッター。
すなわち、本発明に係るカッターの1例は、カッティングエッジを含んでおり、該カッティングエッジは、被加工物に対する動作である前進の方向に向けられているとともに、それとは反対方向へも向けられている。かくして、カッティングエッジは、前進方向及びそれとは反対方向の双方向において面取りできるようになっている。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、また、一方向動作のために本発明に係るカッティングエッジを有するだけで、反対方向のためのカッティングエッジが省略されたカッターも提供する。
被加工物11の穴あけ部分に対する該カッターの回動軸線14方向の前進及び後退において面取りを行う二つのカッター部分2、2は、回動軸線14に垂直な中心軸線(センターライン)19に関して鏡面対称に配置されている。
例えば、異なる面取りが、前進動作と後退動作においてなされるようにしてもよい。そのために、図1に示される二つのカッター部分2、2を異ならせて形成してもよい。
このことは、以後説明するカッター部分2のすべての幾何学的態様についても当てはまる。
カッティングエッジ8は、回動軸線14に垂直なカッター中心軸線(センターライン)19で示される軸線方向において、位置13から始まり、位置16へ向けほぼ垂直方向に延びている。
カッティングエッジ8と9の間に角度20が提供されていることで、カッティングエッジ9は被加工物11の穴あけ部分に角度をなして入ることができ、それにより高精度の切削を行える、という利点がある。
これら二つの自由面は、カッター回動方向15においてカッティングエッジ8、9の後方に凹んでおり、カッティングエッジ8、9による切削を妨げない。
しかし、カッティングエッジ9は、真っ直ぐである必要はなく、若干弧を描いていてもよい。
自由エッジ21は角度をなしてライン24へ続いており、ライン24も、図1、図2に示すように、チップ除去面6の境界を形成している。
その結果、コントロール5に存在する面取り限度位置規制エッジであるコントロールエッジ10は、自由面4より高く位置し、被加工物品11の面取り対象部分にコントロール面5の中で最初に接触する。
このため、カッター1は、次の利点を有する。すなわち、カッティングエッジ9が被加工物品の面取り対象部分に接触するとき、コントロールエッジ10が、同時的に又は少し遅れて、緩やかに(衝撃少なく)あてがわれ、所望の面取りサイズが達成された後に、カッティングエッジ9による切削が停止される。
図4はまた、カッティングエッジ9の効果的な角度を参照符号28で示している。しかし、カッティングエッジ9の角度28は、角度範囲29における他の角度を採用してもよい。
2 カッター部分(カッティング部分)
3 自由面(D)
4 自由面(S)
5 コントロール面
6 チップ除去面
7 摺動面
8 カッティングエッジ(D)
9 カッティングエッジ(S)
10 コントロールエッジ
11 被加工物品
12、13 位置
14 回動軸線
15 回動方向を示す矢印
16 位置
17 くさび状部分
18 遷移(移行)部分
19 センターライン
20 角度
21 自由エッジ
22 ライン 24 ライン
25 エッジ
26 カッティングエッジ8の採用可能角度範囲
27 カッティングエッジ8の角度例
28 カッティングエッジ9の角度例
29 カッティングエッジ9の採用可能角度範囲
30 コントロール面5の角度例
31 コントロール面5の採用可能角度範囲
32 角度
Claims (15)
- 被加工物に形成された穴あけ部分の開口エッジを面取りする面取りカッターであり、少なくとも一つのカッティングエッジ及び少なくとも一つの面取り限度位置規制面であるコントロール面を有する少なくとも一つのカッティング部分を備えた少なくとも一つのカッターを含み、前記カッターは、工具ホルダで該カッターの回動軸線を中心に少なくとも一方向に回動可能に支持でき、少なくとも一つの前記カッティング部分は、第1カッティングエッジ、該第1カッティングエッジに直接的又は間接的に続く第2カッティングエッジ及び該第2カッティングエッジに遷移部分を介して間接的に続く面取り切削を行わない非カッティング自由エッジを有しており、該非カッティング自由エッジは、前記第2カッティングエッジに対し、前記回動軸線の方へ半径方向に凹んでおり、前記第1カッティングエッジは、前記回動軸線に対し、略45°から120°の角度範囲における角度をなしており、前記第2カッティングエッジは、前記回動軸線に対し、略0°から90°の角度範囲における角度をなしているとともに、前記第1カッティングエッジに対し、180°より大きい外側角度をなしていることを特徴とする面取りカッター。
- 前記カッターの回動軸線を中心とする、前記第2カッティングエッジが位置するのと同じ錐面上に少なくとも部分的に位置する面取り限度位置規制エッジであるコントロールエッジが、前記カッター回動方向とは反対方向まわりにおいて前記非カッティング自由エッジの後に形成されている請求項1記載の面取りカッター。
- 前記非カッティング自由エッジは、前記第2カッティングエッジに対し、略90°から270°の角度範囲における角度をなしている請求項1記載の面取りカッター。
- 前記第1カッティングエッジ、第2カッティングエッジ及び非カッティング自由エッジは、この順序で、前記カッターの回動軸線から、半径方向内側から外側へ形成されている請求項1又は2記載の面取りカッター。
- 前記第1、第2のカッティングエッジ及び/又は前記非カッティング自由エッジは、直線状又は弧状を呈している請求項1から4のいずれかに記載の面取りカッター。
- 前記カッターは、前記被加工物の穴あけ部分に対する該カッターの前記回動軸線方向の前進及び後退のいずれにおいても該カッターに面取りを行わせ得る二つのカッティング部分を有している請求項1から5のいずれかに記載の面取りカッター。
- 前記二つのカッティング部分は、前記カッターの前記回動軸線に対し垂直な中心軸線に関して軸対称に形成されているとともに/又は該カッターの前記回動軸線に対し垂直な中心軸線上の一点に関して点対称に形成されている請求項6記載の面取りカッター。
- 前記コントロール面は、前記カッター回動方向とは反対方向まわりにおいて、前記非カッティング自由エッジの後ろに位置している請求項1から7のいずれかに記載の面取りカッター。
- 面取り切削を行わない自由面が、前記カッター回動方向とは反対方向まわりにおいて、前記第1カッティングエッジ及び/又は前記第2カッティングエッジの後ろに形成されている請求項1から8のいずれかに記載の面取りカッター。
- 面取り切削を行わない自由面が、前記第1、第2のカッティングエッジの後ろのアンダーカット部分を提供している請求項1から9のいずれかに記載の面取りカッター。
- 3角形状のくさび状部分が、前記第2カッティングエッジの後ろの面取り切削を行わない自由面と前記コントロール面との間に形成されている請求項9又は10記載の面取りカッター。
- 前記面取り切削を行わない自由面及びコントロール面の境界ラインが、前記カッター回動方向とは反対まわり方向に、前記第1、第2のカッティングエッジ及び前記非カッティング自由エッジの後ろへ、直線状又は弧状に延びている請求項9、10又は11記載の面取りカッター。
- 中高に形成された中高面が、前記コントロール面に続いて位置しており、該中高面は、前記カッターの回動軸線から半径方向外側でのカッター端を提供している請求項1から12のいずれかに記載の面取りカッター。
- チップ除去面が、少なくとも前記第1、第2のカッティングエッジから前記カッターの回動軸線の方向へ延在している請求項1から13のいずれかに記載の面取りカッター。
- チップ除去面が、少なくとも前記第1、第2のカッティングエッジから前記カッターの回動軸線の方向へ延在しており、
前記チップ除去面は、前記非カッティング自由エッジ及び/又は前記外側の中高面から、前記カッターの回動軸線に対し、該回動軸線の方向に且つ半径方向に延びている請求項13記載の面取りカッター。
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