JP4900675B2 - エアフィルター用複合不織布 - Google Patents

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Description

本発明は、空気中に存在する粒子状の物質を捕捉し清浄にするためのエアフィルター用不織布に関し、例えば家庭、工場、事務所などの空気清浄機器用濾材としても有効であるが、特に電気掃除機の集塵バッグに適用するのが好適なエアフィルター用複合不織布に関する。
従来から、特に電気掃除機用集塵バッグの濾材としては、主に木材パルプを主たる原料とする紙、湿式不織布が使用されてきた。これは、使用後に廃棄する使い捨て方式なので低価格でなければ商品価値を失うという背景があったからである。ところが、このものは、特に湿潤強度が弱いという欠点を持っているため、水分を含む物質を吸引した場合に破袋する場合がある。このため、熱接着性繊維を混抄したり、ケミカルバインダーで強化したり、高密度化したりする対策が取られてきたが、いずれも通気性を損ねて目つまりしやすいという欠点があった。
これを解決する方法として、既にスパンボンド不織布やメルトブロー不織布のような合繊不織布によるものが提案されている。例えば、特許文献1(特開2003−135333号公報)には、内袋、または外袋がメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の積層体からなり、集塵性能に優れ、かつ湿潤強度にも優れるという電気掃除機用集塵バッグが提案されている。しかしながら、この集塵バッグに用いられているメルトブロー不織布は、基本的に濾過性能が優れるものの、通気性が劣るので圧損が高いという欠点を有する。また、この集塵バッグに用いられるスパンボンド不織布も、繊維間結合に必要な熱圧カレンダー処理が必要なために、圧損が高い傾向が否めない。かつ、メルトブロー不織布もスパンボンド不織布も、地合いの均一性が劣り、性能の不安定さがおきやすい。
特開2003−135333号公報
本発明は、エアレイド不織布にメルトブロー不織布またはスパンボンド不織布とメルトブロー不織布とを組み合わせることにより、地合いの均一性がよく、ダスト集塵性に優れ、かつ圧損も少なく、さらに合成繊維100%の場合には接着剤を用いずにヒートシール法や超音波シール法のような効率的かつ副資材不要な方法で製袋できるという特徴や、同種繊維材料で形成すればリサイクル性をも有する、エアフィルター用複合不織布を提供することにある。
本発明は、(A)(A−1)スパンボンド不織布(以下「S」ともいう)と(A−2)メルトブロー不織布((以下「M」または「MB」ともいう)とが積層一体化されてなる、または(A−2)メルトブロー不織布単体からなる、合繊不織布と、(B)エアレイド不織布とが積層されてなる、エアフィルター用複合不織布に関する。
本発明のエアフィルター用複合不織布は、上記(B)エアレイド不織布の両面に、上記(A)(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布とが積層一体化されてなる、または(A−2)メルトブロー不織布単体からなる、合繊不織布が積層されてなるものが挙げられる。
また、本発明のエアフィルター用複合不織布は、上記(A)(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布とが積層一体化されてなる、または(A−2)メルトブロー不織布単体からなる、合繊不織布の両面に、上記(B)エアレイド不織布が積層されてなるものも挙げられる。
ここで、(A)合繊不織布を構成する、(A−1)スパンボンドは、繊維の平均繊度が1.5〜5dtex、目付が0〜20g/mであり、(A−2)メルトブロー不織布は、繊維の平均繊度が0.02〜1dtex、目付が2〜20g/mであり、(B)エアレイド不織布は、繊維の繊度が0.8〜6dtex、目付30〜100g/mであることが好ましい。
また、(A)合繊不織布としては、(A−1)スパンボンド不織布/(A−2)メルトブロー不織布/(A−1)スパンボンド不織布の順に積層一体化されているものが挙げられる。
さらに、(A)合繊不織布としては、(A−2)メルトブロー不織布のみのものも挙げられる。
本発明のエアフィルター用複合不織布は、電気掃除機用集塵バッグの用途に好適である。
次に、本発明は、(A)合繊不織布をキャリアシートとして用い、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、上記エアフィルター用複合不織布の製造方法に関する。
また、本発明は、(A)合繊不織布をキャリアシートとして用い、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、さらにこの上に、(A)合繊不織布を積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、上記エアフィルター用複合不織布の製造方法に関する。
さらに、本発明は、多孔質ネットコンベア上に、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、この上に、(A)合繊不織布を積層し、さらにこの上に、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、上記エアフィルター用複合不織布の製造方法に関する。
本発明のエアフィルター用複合不織布は、メルトブロー不織布とエアレイド不織布、あるいは、メルトブロー不織布およびスパンボンド不織布とエアレイド不織布とを複合化することによって、次のように、上記のようなデメリットが改善される。
(1)エアレイド不織布は、通気性が良く、エアフィルターに適した構造体であり、さらにスパンボンド不織布の高強度、メルトブロー不織布の細繊度によるダスト集塵性を組み合わせることにより、優れた性能を発揮する。
(2)エアレイド不織布単独では、メルトブロー不織布のような微細繊度の繊維が適用できず、メルトブロー不織布の高集塵性は期待できない。しかしながら、エアレイド不織布製造時に、メルトブロー不織布、またはSMS(スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布からなる複合不織布)、SMMS(上記SMSのM層を、2層で形成したもの)などの積層一体化不織布をキャリアシートとして使用することにより、容易に複合体を作製することができる。
(3)本発明のエアフィルター用複合不織布は、すべて合成繊維製の場合には、集塵バッグに製袋する場合、ヒートシール、超音波シールなどが可能で、ケミカル系接着剤を使用しないで済むので、モノマー、ホルマリンなどの微量残存の恐れが全くない。
(4)本発明に用いられるエアレイド不織布は、均一性が良いので、単なるスパンボンド不織布/メルトブロー不織布の組み合わせよりもフィルター性能が安定する。
(A)合繊不織布
本発明に用いられる(A)合繊不織布は、(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布とが積層一体化された複合不織布か、または(A−2)メルトブロー不織布単体からなる。
ここで、(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布の組み合わせの場合は、SM(スパンボンド不織布/メルトブロー不織布)でも、SMS(スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布)でも、さらにはSMMS(スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布)でもよく、特に限定されない。
このうち、(A−1)スパンボンド不織布とは、エジェクターなどの空気流を使用して、紡糸口金から得られるフィラメント群を吸引、開繊した後に、走行するネットコンベア上に捕集して長繊維ウェブを形成する方法により得られる。例えば、その方法の一つとして多数のエジェクターをネット方向に一列に配置させて各錘ごとにマルチフィラメント糸条群を吸引して開繊させた後、ウェブを移動するネット上に展延・載置してウェブを捕集する方法であっても良い。
本発明に用いられる(A−1)スパンボンド不織布は、本発明のエアフィルター用複合不織布において、粉塵の捕集能力に優れる微細繊維集合体であるメルトブロー不織布の表面保護、および引張り強度補強などの役目を果たすものである。
(A−1)スパンボンド不織布に用いられるポリマーとしては、繊維状に成形できるものであれば特に限定するものではなく、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性ポリマーのほか、これらの共重合体を使用することができる。汎用性に優れ、また、エレクトレット化が可能なことから、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類が好ましい。これらのポリマーには、通常の艶消剤、熱安定剤、顔料、消臭剤、抗菌剤、防ダニ剤、防カビ剤、芳香剤などの添加剤が添加されていてもよい。
ここで、(A−1)スパンボンド不織布は、繊維の平均繊度は1.5〜5dtex、好ましくは2〜4.4dtex、目付が0〜20g/m、好ましくは0〜15g/mである。平均繊度が1.5dtex未満の場合、スパンボンド法の生産性が悪化して高コストとなるので実用的でなくなり、かつ、繊維が平面配列となりやすいスパンボンド法不織布においては、細繊度化すると通気性が悪化しやすい傾向があるので、エアフィルターとして好ましくない。一方、5dtexを超えると、繊維間が開きすぎてメルトブロー不織布の表面保護の機能が低下する。(A−1)スパンボンド不織布の平均繊度は、紡糸口金のポリマー吐出口の口径、ポリマー吐出量、空気流による糸条牽引速度などの条件により、容易に調整することができる。
また、(A−1)スパンボンド不織布の目付けが20g/mを超えると、通気性が悪化するので、好ましくない。
一方、(A)合繊不織布に用いられる(A−2)メルトブロー不織布は、熱可塑性ポリマーを溶融して、口金より押し出し、高速加熱媒体で繊維を細化して、走行するネットコンベア上に捕集し不織布構造体として得られる。
本発明に用いられる(A−2)メルトブロー不織布は、本発明のエアフィルター用複合不織布において、10μm以下の微細粒子の捕集の役目を果たすものである。
(A−2)メルトブロー不織布に用いられる熱可塑性ポリマーは、特に限定されることなく、用途に応じて、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ゴム弾性を有するポリウレタン、ポリエステルエーテル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどメルトブロー法により不織布を形成できるものであれば任意に使用できる。しかしながら、汎用性に優れ、また、エレクトレット化が可能なことから、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類が好ましい。これらのポリマーには、通常の艶消剤、熱安定剤、顔料、消臭剤、抗菌剤、防ダニ剤、防カビ剤、芳香剤などの添加剤が添加されていてもよい。
ここで、(A−2)メルトブロー不織布は、繊維の平均繊度は0.02〜1dtex、好ましくは0.05〜0.8dtex、目付が2〜20g/m、好ましくは2〜18g/mである。平均繊度が0.02t未満の場合、メルトブロー法の生産性が悪化して高コストとなるので実用的でなくなり、かつ、繊維が平面配列となりやすいメルトブロー法不織布においては、細繊度化すると通気性が悪化しやすい傾向があるので、エアフィルターとして好ましくない。一方、1dtexを超えると、太過ぎて微細粉塵の集塵性能が悪化する。(A−2)メルトブロー不織布の平均繊度は、ポリマー粘度、紡糸口金のポリマー吐出口の口径、ポリマー吐出量、高速加熱媒体流の流量と流速、温度などの条件により、容易に調整することができる。
また、(A−2)メルトブロー不織布の目付けは、2g/m未満では、微細粉塵の集塵性能が保てなくなり、一方、20g/mを超えると、通気性が悪化して好ましくない。
(B)エアレイド不織布
本発明に用いられる(B)エアレイド不織布は、低圧損であり、これは、シートの厚さ方向に空気を貫通させながらシート化するという製法上の特徴に起因する。結果的に、構成する繊維が面方向のみならず厚さ方向にも配列し、良好な通気性を示す。従って、使用する繊維の適正化をすれば、良好なダスト集塵性を有するエアフィルターとして有効である。この場合、適正化の例としては、細繊度を使う(例えば0.8〜1.2dtexなど)、あるいは、異繊度の多層で粗密構造化を図ることもできる。
また、(B)エアレイド不織布は、地合いが良好であり、メルトブロー不織布やスパンボンド不織布よりも地合いの均一性が良い。従って、品質の安定性につながる。
さらに、(B)エアレイド不織布は、複合化が容易であり、エアレイド法で該エアレイド不織布を製造するに際し、(A)合繊不織布をキャリアシートとして使うことができ、容易に積層・一体化が図れる。
また、後述するように、複数の繊維噴き出し部を使用してネットコンベア上にエアレイド不織布を形成するに際して、それらの間に(A)合繊不織布を入れていけば、内層部に(A)合繊不織布を挟み込んだ複合積層体も容易に作ることができる。
一方、(A−1)スパンボンド不織布や(A−2)メルトブロー不織布からなる(A)合繊不織布と(B)エアレイド不織布との複合化のメリットは、次のとおりである。
すなわち、エアレイド不織布単体では得られにくい優れた集塵性が得られる。ここで、メルトブロー不織布は極細繊維なので、微細ダストの集塵に有効である(エアレイドに適用可能な合繊よりも一般的に細い)。
なお、性能上はMBだけをキャリアシートとして使い、エアレイドと複合化すれば良いが、MB単体は強度が弱いので、キャリアシートとしての工程性が劣り、エアレイド工程で部分的に破れる可能性があるので、使いづらく、電気掃除機用集塵バッグとして実使用時に破袋する場合がある、などの問題がある。従って、上記(A)合繊不織布としては、SB/MB/SBの複合体を使用する方がさらに好適である。この複合体は、同一ネットコンベア上にスパンボンド層、メルトブロー層、スパンボンド層を、順次、形成して連続的に積層一体化することにより、インラインで一挙に形成することができる。
以上の本発明に用いられる(B)エアレイド不織布は、エアレイド法によって形成する。すなわち、多孔質ネットコンベア上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維を噴出し、ネットコンベア下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベア上に、目付けが30〜100g/mの繊維層(ウェブ)を形成する。
このとき、上層側(流体流入側)より下層側(流体流出側)にかけて、太い繊維の層から細い繊維の層となるように、順次、積層し、この積層された繊維層を熱オーブンに搬入し、熱風で繊維間を結合し不織布として一体化させてもよい。
(B)エアレイド不織布を構成するウェブ層に用いられる熱接着性繊維としては、熱接着性複合繊維が好適である。例えば、低融点成分を鞘成分とし、高融点成分を芯成分とする芯鞘型、一方が低融点、他方が高融点成分であるサイドバイサイド型などが挙げられる。これらの複合繊維の両方の成分の組み合わせとしては、PP〔ポリプロピレン〕/PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE、PP/低融点共重合PP、PET/低融点共重合ポリエステルなどが挙げられる。ここで、上記低融点共重合ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどを基本骨格として、イソフタル酸、5−金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族多価アルコールなどとの変性共重合などが挙げられる。
低融点成分である熱接着成分の融点は、通常、110〜160℃、好ましくは120〜155℃である。110℃未満の場合、不織布としての耐熱性が低いので、袋状の商品を形成する製袋工程でシールバーへの粘着や、接着剤乾燥工程の高温度で溶融するなどのトラブルを生じやすい。一方、160℃を超えると、不織布製造工程における熱処理温度を高くする必要が生じ、生産性が落ち、実用的でないばかりか、後述するエアレイド繊維層との熱圧一体化における接着効果も期待できなくなる。
熱接着性繊維の繊度は、0.8〜6dtex、好ましくは1〜5dtexである。0.8dtex未満の場合は、エアレイド法でウェブを形成するにあたり、細い繊維どうしが絡まり易くなり、他の繊維との混合も難しくなって、地合いの不均一性や塊状欠点発生のリスクが大になるばかりか、圧損の原因ともなり好ましくない。一方、6dtexを超えると、微細粉塵の集塵効果が低下し、また太繊度の繊維を使用すると繊維間結合点の数が減少するので強度も低下し、実用上好ましくない。
なお、(B)エアレイド不織布の製法がエアレイド法であるので、熱接着性繊維は、繊維長が3〜10mmであることが好ましく、さらに好ましくは3〜7mmである。繊維長が3mm未満の場合は、強度アップなどの効果が十分で無く、一方、10mmを超えると、繊維どうしが絡まり易くなり、工程性や地合いの悪化につながりやすい。
熱接着性繊維は、各種の添加物を含有していても良い。例えば、通常の艶消剤、熱安定剤、顔料、消臭剤、抗菌剤、防ダニ剤、防カビ剤、芳香剤などの添加剤が添加されていてもよい。
熱接着性繊維は捲縮していても、していなくてもよく、またストランドチョップであってもよい。捲縮している場合、ジグザグ型の二次元捲縮繊維およびスパイラル型やオーム型などの三次元(立体)捲縮繊維の何れも使用できる。
また、これらの熱接着性繊維以外の繊維として、例えばPP繊維、PET繊維、PBT繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6,6繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、合成パルプ(例えば、三井化学(株)製SWPのような、PEやPPを素材とする多分岐フィブリル状繊維)、木材パルプ、麻、レーヨン、ビスコース繊維などを本発明の趣旨、効果を阻害しない範囲で混合しておいても良い。この場合、他の繊維の比率は30重量%未満に留めるのが好ましい。30重量%以上であると、不織布強力やヒートシール性に影響が出るばかりか、熱接着性のない繊維は実使用中に脱落し易くなる。
(B)エアレイド不織布の目付は、30〜100g/m、好ましくは35〜80g/mである。30g/m未満の場合は、粉塵捕集性が悪化するばかりか、不織布強力も低くなるので実使用で破壊などのトラブルを引き起こし易い。一方、100g/mを超えると、エアレイド法の基材として必要な十分な通気性を確保できなくなって、工程性悪化傾向が生じるばかりか、集塵バッグに用いた場合に圧損が大きくなり、しかも全体が剛直となって、集塵袋として電気掃除機に装着し使用する際に、風圧により袋状に開くことも悪化し、好ましくない。
従来から知られている一般的な乾式不織布製造法、つまり短繊維のカーディング法、あるいは連続繊維のスパンボンド法などによる場合、層を構成する繊維はほぼ面状に配列していて、厚さ方向に配向させることは困難である。従って、既存の乾式不織布を本発明が意図するエアフィルター材に使用した場合、圧力損失が高いという欠点を有する。ニードルパンチやスパンレースのような機械的繊維交絡の方法を加えれば比較的に厚さ方向へ繊維を並び変えることができるものの、ニードルまたはスパンレースの水スジによる貫通孔が残るために微細なダストの捕捉作用に欠けるものとなってしまう。
これに対し、本発明に用いられるエアレイ不織布は、短い繊維を使用したエアレイド不織布製造法によるものなので、単層のみならず、多層の場合でも、繊維は厚さ方向に配列しやすく、かつ層間において異なる繊維径の繊維どうしの混じり合いも生じ、繊維層間の繊維径勾配は比較的に連続傾斜になる。
従って、圧力損失が小さく、目詰まりも少なくなってライフ(ろ過可能時間)が長くなるうえ、圧損上昇が少ないという大きな特徴を有する。また、このような短繊維を原料繊維とするエアレイド不織布製造法によれば、極めて地合いの良好な、つまり均一性の良好なフィルターが得られるという大きな特徴を有する。均一性は、本発明が意図するエアフィルター材の用途において極めて重要であり、上記した既存の乾式不織布では得られ難い。
さらに、ニードルを使用していないので、ニードル跡による性能低下の問題も解消される。また、ケミカルバインダーを使用していないので、皮膜形成による圧力損失アップや捕集効率ダウンの弊害が無く、環境汚染の恐れも無い。
(A)合繊不織布と(B)エアレイド不織布の一体化
(A)合繊不織布と(B)エアレイド不織布とを積層・一体化して複合シートとするには、インラインでもアウトラインでも可能である。
インラインの場合、あらかじめ(A)合繊不織布を多孔質ネットコンベア上に載置し、このコンベア上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、繊維長3〜10mmの熱接着性繊維を噴出しネットコンベア下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベア上に繊維層を形成させ、この積層された繊維層を熱オーブンに搬入し、熱風で繊維間を結合し不織布として一体化させ、必要に応じて、カレンダー加工して、複合不織布を得る。
なお、本発明の複合不織布において、(B)エアレイド不織布の両面に(A)合繊不織布が積層一体化されたものは、例えば、(A)合繊不織布をキャリアシートとして用い、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、さらにこの上に、(A)合繊不織布を積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することによって、インラインで製造することができる。
また、本発明の複合不織布において、(A)合繊不織布の両面に(B)エアレイド不織布が積層一体化されたものは、例えば、多孔質ネットコンベア上に、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、この上に、(A)合繊不織布を積層し、さらにこの上に、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することによって、インラインで製造することができる。
一方、アウトラインの場合には、例えば、あらかじめ作製された、(A)合繊不織布と(B)エアレイド不織布とを積層し、熱風処理により一体化すればよい。必要に応じて、液状接着剤を用いても良いし、さらにカレンダー加工、またはエンボス加工を施しても良い。
熱処理
本発明のエアフィルター用複合不織布は、以上のようにして得られる不織布積層体を熱処理することが好ましい。熱処理としては、熱風処理および/または熱圧処理が挙げられる。
このうち、繊維間結合を形成するための熱風処理としては、熱接着性複合繊維の低融点成分の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易く、地合いの悪化を招いたり、はなはだしい場合は繊維の劣化を生じるので好ましくない。
熱風処理温度は、通常、110〜190℃、好ましくは120〜175℃である。
また、熱風処理したのち熱圧処理、具体的には熱圧カレンダー処理を加えても良い。一般的に、カレンダー処理すると通気性はダウンし圧損がアップする傾向があるので、全表面を押さえつけるフラットローラーによるカレンダー処理よりは、凸凹表面のエンボスローラーを使用して、局部的な熱圧にとどめるほうが好ましい。もちろん、本発明の趣旨を損なわない範囲であれば、平滑表面のローラーを用いて、全体に均一な熱圧を加えても良い。これらのカレンダー処理には、一対の金属ローラー、または金属ローラーと弾性ローラーの組み合わせなどを任意に選択できるし、多段ローラーであっても良い。
カレンダー処理の場合、単に厚さ調整のためであれば常温(非加熱)〜高温度の任意の温度で加圧すれば良い。圧力は希望する厚さになるよう適宜選択することができる。熱圧カレンダーにより繊維間の熱結合を補強し、強度、表面耐摩耗性、層間剥離防止などを向上するためであれば、ローラー表面の温度は、熱接着性複合繊維の低融点成分の融点以上の温度が必要である。しかしながら、低融点成分の融点よりも30℃以上高い場合、あるいは高融点成分(芯鞘型複合繊維の芯成分、あるいはサイドバイサイド型複合繊維の高融点成分)の融点以上の場合は、繊維の熱収縮が大きくなり易いばかりか、ローラー表面への粘着が発生し、工程性に欠ける。融点未満の場合は、当然のことながら繊維間結合の補強が充分でなくなる。
繊維間結合を補強する場合の熱処理温度は、通常、110〜190℃、好ましくは120〜175℃である。
また、カレンダー処理の線圧は、幅方向で均一な接圧になるよう設定すれば、任意の圧力を選択することができる。高圧の場合は密度・不織布強力・層間強力がアップし、厚さ・通気性がダウンする。低圧の場合は、もちろんこれに反する影響が出る。不織布強力を重視するのであれば極力高圧のほうが好ましい。通気性や柔軟性を重視するのであれば、低圧の方が好ましい。カレンダー処理の線圧は、通常、10〜100kgf/cmの範囲で任意に選択できる。また、一対のローラー間に任意の隙間を設けても良い。
このようにして得られる本発明のエアフィルター用複合不織布の厚さは、通常、0.3〜2mm、好ましくは0.5〜1.5mmであり、複合不織布の総目付けは、通常、35〜260g/m、好ましくは40〜200g/m程度である。
エレクトレット加工
以上の本発明に用いられるエアフィルター用複合不織布は、エレクトレット加工を施してもよい。
ここで、エレクトレット加工とは、例えば特開昭61−186568号公報に開示されている加工方法であり、公知の種々のエレクトレット化の方法、例えば、熱エレクトレット法、エレクトロエレクトレット法、ラジオエレクトレット法、メカノエレクトレット法などを適用することによって、シートなどを荷電状態にする加工方法である。
エレクトレット加工する際には、用いられる不織布を構成している繊維に付着している表面油剤などを除去するために、例えば50〜100℃の熱水で、5数秒〜10数分程度洗浄したのち、熱接着性短繊維を構成するポリマーの融点未満の温度、例えば80〜140℃で数十秒〜数十分程度乾燥処理することが好ましい。油剤などの除去には、そのほかウォタージェット処理してもよい。
エレクトレット加工の具体的な一例としての条件は、ポリオレフィン系複合不織布の場合、好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは90℃〜110℃程度の加熱ローラー上にて、−30〜−5KVあるいは+5〜+30KV、さらに好ましくは−30〜−5KV程度の直流電圧を印加し、次に冷却ロール上にてさらに−30〜−5KVあるいは+5〜+30KV、さらに好ましくは−30〜−5KV程度の直流電圧を印加する方法などが挙げられる。生活空間に存在する微少塵埃の多くはプラス帯電しているものが比較的に多いので、印加電圧はマイナスとする方が好ましい。
本発明のエアフィルター用複合不織布を用いて、例えば電気掃除機用集塵バッグを作製するには、該複合不織布の一方を外側、他方を内側にして円筒を作り、円筒両端部をそれぞれ合掌形式に重ね合わせて折り曲げ、その折曲げ部を該折り曲げ部と対向する円筒表面に接着して閉じ、さらに円筒部には厚紙製の取り付け材を接着して掃除機に着脱自在にするとともに、この取り付け材中央部にはごみ吸入口を設ければよい。
ここで、上記したように、本発明のエアフィルター用複合不織布は、(A)合繊不織布側が空気流入の上流側でもよく、あるいは、(B)エアレイド不織布側が空気の流入側でもよく、電気掃除機の集塵バッグなどの用途によって使い分けすることができる。
なお、空気の流入側には、粗な粉塵をキャッチすることを目的として、目付けが好ましくは10〜80g/m、さらに好ましくは12〜60g/m程度の乾式不織布(サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、ケミカルボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布など)や、湿式不織布などの他の合繊不織布を適宜、積層してもよい。これらの合繊不織布には、30重量%未満のセルロース系繊維、例えば木材パルプ、レーヨン、コットン、リンターパルプなどが含まれていても良い。
以下に、本発明の実施例を記載するが、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、圧力損失、集塵率、強度は、次のようにして測定した。
(1)圧力損失
初期圧力損失は、試料の断面積10cmに対して、大気塵を含んだ空気を流量50リッター/分で通気したときの、試料前後の圧力を測定して、差圧をmmAqとして表した。
終期圧力損失は、初期圧力損失測定後、流量50リッター/分の大気塵を含んだ空気にJIS試験用粉体(4種)1gを混ぜながら1分間で全量を送り込み、終了後の圧力損失を測定した。
(2)集塵率
上記終期圧力損失の試験において、粉体捕集前後の試料の重さを計量して、捕集された粉体量を求め、次式により集塵率を計算した。
集塵率(%)=〔捕集された粉体量(g)/投入した粉体量(g)〕×100
(3)強度
JIS L1913「一般短繊維不織布試験方法」に拠った。ただし、試料の幅は25mmとした。
(4)平均繊度
スパンボンド不織布やメルトブロー不織布の平均繊度は、SEM写真により繊維を拡大し、写真上に任意の角度で多数の線を描き、線と交差する繊維の幅をそれぞれ測定して、n=50本のデータを得て、平均直径を求め、これを平均繊度(dtex)に換算した。
実施例1
(A)合繊不織布として、目付けが20g/mのポリプロピレンからなるメルトブロー不織布(平均繊度:0.3dtex)をキャリアシートとして用い、この上に、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維(熱接着性ポリオレフィン系繊維)として、チッソ(株)製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度1.7dtex、繊維長5mm)55g/mをエアレイド法により積層ウェブを作成した。次に、このウェブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間、およびキャリアシートとエアレイドウエブ間を熱融着させ、厚さ0.72mm、目付75g/mの複合不織布を作製した。
この複合不織布を用いて、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
(A)合繊不織布として、目付けが20g/mのSMS(ポリプロピレンスパンボンド不織布:8g/m、平均繊度2.2dtex+ポリプロピレンメルトブロー不織布:4g/m、平均繊度0.2dtex+ポリプロピレンスパンボンド不織布:8g/m、平均繊度2.2dtexからなる、旭化成せんい社製、PMA020)をキャリアシートとして用い、この上に、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維(熱接着性ポリオレフィン系繊維)として、チッソ(株)製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度1dtex、繊維長5mm)15g/mをエアレイド法により積層ウェブを形成し、さらにこの上に、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリエチレンテレフタレートからなる芯鞘型複合繊維(繊度4.4dtex、繊維長5mm、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの重量比率=50:50、帝人ファイバー(株)製)25g/mをエアレイド法でウェブを形成させて、積層ウェブを作成した。
次に、このウェブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間、および各層間を熱融着させ、厚さ0.69mm、目付60g/mの複合不織布を作製した。
この複合不織布を用いて、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例3
(A)合繊不織布として、目付けが15g/mのSMS(ポリプロピレンスパンボンド不織布:6g/m、平均繊度2.2dtex+ポリプロピレンメルトブロー不織布:3g/m、平均繊度0.2dtex+ポリプロピレンスパンボンド不織布:6g/m、平均繊度2.2dtexからなる、旭化成せんい社製、PMA015)をキャリアシートとして用い、この上に、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維(熱接着性ポリオレフィン系繊維)として、チッソ(株)製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度1dtex、繊維長5mm)35g/mをエアレイド法により積層ウェブを形成し、さらにこの上に、上記の目付が15g/mのSMSを積層した。
次に、このウェブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間、および各層間を熱融着させ、厚さ0.64mm、目付65g/mの複合不織布を作製した。
この複合不織布を用いて、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例4
エアレイド法により、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリエチレンテレフタレートからなる芯鞘型複合繊維(繊度2.2dtex、繊維長5mm、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの重量比率=50:50、帝人ファイバー(株)製)25g/mをエアレイド法により積層ウェブを作成し、この上に、目付けが20g/mのポリプロピレンからなるメルトブロー不織布(平均繊度:0.3dtex)を積層し、さらにこの上に鞘部がポリエチレンで、芯部がポリエチレンテレフタレートからなる芯鞘型複合繊維(繊度2.2dtex、繊維長5mm、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの重量比率=50:50、帝人ファイバー(株)製)20g/mをエアレイド法により積層した。
次に、このウェブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間、および各層間を熱融着させ、厚さ0.75mm、目付65g/mの複合不織布を作製した。
この複合不織布を用いて、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
エアレイド法により、鞘部がポリエチレンで、芯部がポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維(熱接着性ポリオレフィン系繊維)として、チッソ(株)製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度1dtex、繊維長5mm)65g/mをエアレイド法により積層ウェブを作成した。次に、このウェブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間を熱融着させ、厚さ0.63mm、目付65g/mのエアレイド不織布を作製した。
この複合不織布を用いて、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
(A)合繊不織布として、目付けが60g/mのSMS(ポリプロピレンスパンボンド不織布:20g/m、平均繊度2.2dtex+ポリプロピレンメルトブロー不織布:20g/m、平均繊度0.2dtex+ポリプロピレンスパンボンド不織布:20g/m、平均繊度2.2dtexからなるSMS)を用い、圧力損失、集塵率、強度を測定した。結果を表1に示す。
本発明のエアフィルター用複合不織布は、電気掃除機の集塵バッグやファイナルフィルターのほか、マスク、家庭、工場、事務所などの空気清浄機器用濾材、自動車・列車・航空機などの外部空気取り入れ用、あるいは車内・機内空気清浄用のフィルターなどの用途に有用である。

Claims (8)

  1. (A)(A−1)平均繊度が1.5〜5dtex、目付が〜20g/mのスパンボンド不織布と(A−2)繊維の平均繊度が0.02〜1dtex、目付が2〜20g/mのメルトブロー不織布とが積層一体化されてなる合繊不織布をキャリアシートとして用い、(B)主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で目付が30〜100g/mであるエアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化してなる、エアフィルター用複合不織布。
  2. (B)エアレイド不織布の両面に、(A)(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布とが積層一体化されてなる合繊不織布が積層されてなる、請求項1記載のエアフィルター用複合不織布。
  3. (A)(A−1)スパンボンド不織布と(A−2)メルトブロー不織布とが積層一体化されてなる合繊不織布の両面に、(B)エアレイド不織布が積層されてなる、請求項1記載のエアフィルター用複合不織布。
  4. (A)合繊不織布が、(A−1)スパンボンド不織布/(A−2)メルトブロー不織布/(A−1)スパンボンド不織布の順に積層一体化されている請求項1〜3いずれかに記載のエアフィルター用複合不織布。
  5. 電気掃除機用集塵バッグに用いる請求項1〜4いずれかに記載のエアフィルター用複合不織布。
  6. (A)合繊不織布をキャリアシートとして用い、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、請求項1に記載のエアフィルター用複合不織布の製造方法。
  7. (A)合繊不織布をキャリアシートとして用い、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、さらにこの上に(A)合繊不織布を積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、請求項2に記載のエアフィルター用複合不織布の製造方法。
  8. 多孔質ネットコンベア上に、主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、この上に(A)合繊不織布を積層し、さらにこの上に主として繊維長3〜10mm、繊度0.8〜6dtexの熱接着性繊維をエアレイド法で(B)エアレイド不織布として積層し、しかるのち加熱して繊維間結合を形成し一体化することを特徴とする、請求項3に記載のエアフィルター用複合不織布の製造方法。
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