JP4919254B2 - 複合プリーツフィルター - Google Patents
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これらのカップ状やプリーツ状に成形されたMBのエレクトレット品は、繊維が細く、柔軟なため、使用に当たってはバッキング材またはネット材の裏打ちが必要であった。また、繊維が細いため、見掛け密度が高く、そのため圧損が高く目詰まりが早い欠点があった。
特許文献2の実施例4には、3μmのポリプロピレン製メルトブロー不織布とポリプロピレン製スパンボンド不織布をポリエステル製網状接着シートを介して接着したエレクトレット化不織布の波形(プリーツ)での単層または多層構造が開示されているが、特許文献2のエレクトレット品の空気流入側は、メルトブロー側であるため、ライフが短い欠点を有する。
ここで、上記分子構造に親水基を有しない熱可塑性ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、およびこれらの変性体の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
また、上記分子構造に親水基を有しない熱可塑性ポリマーからなる合成繊維としては、融点が異なる2以上の成分からなる複合構造の熱接着性短繊維を主成分とするものが挙げられる。
さらに、上記融点が異なり、分子構造に親水基を有しない2以上の成分からなる複合構造の熱接着性短繊維としては、ポリプロピレンとポリエチレン、ポリプロピレンと変性ポリエチレン、またはポリプロピレンと変性ポリプロピレンからなり、サイドバイサイド型、または、芯鞘型の複合短繊維が挙げられる。
さらに、上記エアレイド不織布は、空気流出側の最下層を細い繊維層とし、空気流入側の上層に向かって順次太い繊維層になるように密度勾配を持たせて積層したものが好ましい。
さらに、エアレイド不織布において、相隣接する繊維層の空気流出側と空気流入側の繊維の太さ比率は、0.25〜0.7の範囲であることが好ましい。
さらに、エアレイド不織布とメルトブロー不織布とは、ホットメルト接着剤、ラテックス系接着剤、エマルジョン系接着剤、樹脂パウダー接着剤、超音波接着、高周波接着、または加熱・加圧接着で接着されていることが好ましい。
さらに、本発明の複合プリーツフィルターは、エアレイド不織布とメルトブロー不織布がエレクトレット化されていることが好ましい。
さらに、本発明の複合プリーツフィルターは、その周囲が超音波または高周波で溶融されていることが好ましい。
さらに、本発明の複合プリーツフィルターにおいて、空気流入側がエアレイド不織布側であることが好ましい。
すなわち、該不織布を構成する合成繊維の多くが熱溶融接着しているため、繊維の自由度が少なくなり、硬さを有するため、プリーツ加工が可能になる。
また、本発明に用いられるエアレイド不織布は、エレクトレット化されている場合、微粒子に対して低圧損で高効率のフィルター材になる。
さらに、本発明に用いられるエアレイド不織布は、1層または2層以上から構成できるので、密度勾配の不織布を製造すれば、ロングライフのフィルター材になり得る。すなわち、マスクの場合、空気流入側を太い繊維(例えば、22μm以上)にして、空気流出側を細い繊維(例えば、15.2μm以下)にすれば、空気流出側と空気流入側の繊維の太さ比率は、15.2/22=0.69になり、0.25〜0.7の範囲に入っているのでロングライフのフィルター材となる。
さらに、本発明では、エアレイド不織布とともに、MBをより細かな粒子を高効率で捕集するために用いているので、エアーレイ不織布のロングライフ化と、MBの高捕集の相乗効果が得られる。
さらに、本発明の複合プリーツフィルターは、プリーツ加工後に周縁部を超音波ウエルダーまたは高周波ウエルダーなどで、溶融させているため、プリーツ部分が一定形状に保持することができ、一定据付面積に対して、ろ過面積が高く取れるメリットを有する。周縁部の溶融手段として超音波ウエルダーまたは高周波ウエルダーを適用すれば、効率良く加工することができるので好ましい。
本発明に用いられるエアレイド不織布は、エアレイド不織布製造法によって形成する。すなわち、多孔質ネットコンベアー上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、繊維長1〜10mmの非親水性熱可塑性合成繊維を噴出しネットコンベアー下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベアー上に繊維層(ウェブ)を形成する。
このとき、好ましくは、上層側(流体流入側)より下層側(流体流出側)にかけて、太い繊維の層から細い繊維の層となるように順次積層し、この積層された繊維層を熱オーブンに搬入し、熱風で繊維間を結合し不織布として一体化させる。
繊維量、噴き出し条件、空気サクション条件、熱風条件などによって所定の密度、厚さに仕上げて本発明に用いられるエアレイド不織布を得ることができる。熱オーブンにより熱接着する際の温度は、用いる非親水性熱可塑性合成繊維や熱接着性短繊維の種類や、全体の目付により適宜選択されるが、通常、120〜200℃、さらに好ましくは130〜180℃である。
これに対し、本発明のエアーフィルター材に用いられる不織布は、短い繊維を使用したエアレイド不織布製造法によるものなので、繊維は厚さ方向に配列しやすく、かつ層間において異なる繊維径の繊維どうしの混じり合いも生じ、繊維層間の繊維径勾配は比較的に連続傾斜になる。
従って、圧力損失が小さく、目詰まりも少なくなってライフ(ろ過可能時間)が長くなるうえ、圧損上昇が少ないという大きな特徴を有する。また、このような短繊維を原料繊維とするエアレイド不織布製造法によれば、極めて地合いの良好な、つまり均一性の良好なフィルターが得られるという大きな特徴を有する。均一性は、本発明が意図するエアーフィルター材の用途において極めて重要であり、上記した既存の乾式不織布では得られ難い。
さらに、ニードルを使用していないので、ニードル跡による性能低下の問題も解消される。また、ケミカルバインダーを使用していないので、皮膜形成による圧力損失アップや捕集効率ダウンの弊害が無く、環境汚染の恐れも無い。
このような非親水性熱可塑性合成ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの含ハロゲン系高分子、あるいは、および/またはこれらの変性体などが挙げられるが、コストパフォーマンスの観点から、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系が好ましい。変性体としては、融点、溶融時の粘度、他の繊維への接着力、エレクトレット効果などをコントロールする目的で、第3成分添加、共重合などの公知の手段が適用できる。
これらの非親水性熱可塑性合成ポリマーは、1種単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
この場合、好ましくは、上記の熱接着性短繊維としては、ポリプロピレンとポリエチレン、ポリプロピレンと変性ポリエチレン、またはポリプロピレンと変性ポリプロピレンからなり、サイドバイサイド型、または芯鞘型の複合短繊維である。この場合、変性体は異性体であっても良い。
全繊維中に占める上記熱接着性複合繊維の比率は、通常、30重量%以上、好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%である。30重量%未満の場合、脱落繊維が発生し易く、エアーフィルター材として適さなくなる。
なお、上記非親水性の熱可塑性合成繊維より融点の高い繊維、あるいは融点を持たない繊維を混綿した場合は、耐熱性を上げ、熱劣化しにくいというメリットを生じるので好ましい。
ライフの長いエアーフィルター材が得られる。
さらに、本発明に用いられるエアレイド不織布は、カレンダー加工を施すことにより、得られる不織布の厚さや密度を調整することもできる。カレンダー加工においては、1対の加熱ローラーの隙間を調整し所望の厚さの不織布に加工する方法が好ましい。この場合、隙間は0.3〜4mm、さらに好ましくは0.8〜3mmである。温度は、熱接着性短繊維の接着成分の融点、または融着可能な温度より50〜110℃低く設定するのが好ましい。50℃未満の場合は融点に接近してくるので、表面繊維が変形しはじめ、皮膜が形成されやすくなって圧損増加や捕集性能のダウンを生じる。一方、110℃を超える場合は、カレンダー効果が発揮しにくくなる。あらかじめ不織布を予熱してある場合には低温度で加工することもできる。カレンダーローラーの表面は、フラットでも良いし、凹凸形状を取ることもできる。
これらの条件は所望の厚さ・密度に加工するに適した条件を、本発明の作用・効果を阻害しない範囲で適宜選択することができる。
ここで、エレクトレット加工とは、例えば特開昭61−186568号公報に開示されている加工方法であり、公知の種々のエレクトレット化の方法、例えば、熱エレクトレット法、エレクトロエレクトレット法、ラジオエレクトレット法、メカノエレクトレット法などを適用することによって、シートなどを荷電状態にする加工方法である。
エレクトレット加工する際には、用いられるエアレイド不織布を構成している繊維に付着している表面油剤などを除去するために、例えば50〜100℃の熱水で、5数秒〜10数分程度洗浄したのち、熱接着性短繊維を構成するポリマーの融点未満の温度、例えば80〜140℃で数十秒〜数十分程度乾燥処理することが好ましい。油剤などの除去には、そのほかウォタージェット処理してもよい。
エレクトレット加工の具体的な一例としての条件は、ポリオレフィン系エアレイド不織布の場合、好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは90℃〜110℃程度の加熱ローラー上にて、−30〜−5KVあるいは+5〜+30KV、さらに好ましくは−30〜−5KV程度の直流電圧を印加し、次に冷却ロール上にてさらに−30〜−5KVあるいは+5〜+30KV、さらに好ましくは−30〜−5KV程度の直流電圧を印加する方法などが挙げられる。生活空間に存在する微少塵埃の多くはプラス帯電しているものが比較的に多いので、印加電圧はマイナスとする方が好ましい。
本発明に用いられるメルトブロー不織布は、本発明の複合プリーツフィルターにおいて、10μm以下の微細粒子の捕集の役目を果たすものである。
本発明のメルトブロー不織布に用いるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4メチル1ペンテン、ポリ3メチル1ブテンなどが挙げられる。これらの中では、特にプロピレンからなる単独重合体、共重合体が細い均一な繊維構成を得やすく、かつまた、不織布強度の面から好ましい。また、これらのポリオレフィンは、必要に応じて適宜ブレンドして用いることができる。
メルトブロー不織布としては、目付けは、好ましくは5〜50g/m2であり、より好ましくは10〜40g/m2である。平均繊維径は、好ましくは2〜30μmであり、より好ましくは4〜10μmである。厚みは、好ましくは0.1〜0.6mmであり、より好ましくは0.2〜0.4mmである。通気度は、好ましくは5〜100cc/sec/cm2であり、より好ましくは5〜50cc/sec/cm2である。このような物性を有するポリオレフィン製のメルトブロー不織布がエアーフィルターとして用いるのに好ましい。
これらの条件は、所望の厚さ・密度に加工するに適した条件を、本発明の作用・効果を阻害しない範囲で適宜選択することができる。
ここで、エレクトレット加工としては、例えば上記のエアレイド不織布のエレクトレット加工と同様の加工方法のほか、例えば特開2005−131485号公報の段落「0017」−「0019」に具示されているような、メルトブロー不織布への水の噴流または水滴流を衝突させる方法も挙げることができる。
本発明の複合プリーツフィルターは、以上のエアレイド不織布とメルトブロー不織布とを一体化させて、複合シートとなしたのち、この複合シートにプリーツ加工をして、さらにフィルター形状に打ち抜いて、その周縁部が溶融されていることを特徴とする。
エアレイド不織布とメルトブロー不織布との一体化は、ホットメルト接着剤、ラテックス系接着剤、エマルジョン系接着剤、樹脂パウダー接着剤、超音波ウエルダー、高周波ウエルダー、または部分的な熱圧接着などによればよい。
ここで、これらの接着剤の成分としては、ポリオレフィン系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル酸エステル系、合成ゴム系、ポリウレタン系、エポキシ樹脂系、熱硬化型樹脂系、無機系などを挙げることができる。
これらの接着剤の使用量は、通常、固形分換算で、2〜20g/m2、好ましくは4〜10g/m2であり、圧損を上げずにしかも剥離を生じない範囲で決められる。
インラインの場合、あらかじめ上面に接着剤が付与されたメルトブロー不織布を多孔質ネットコンベアー上に載置し、このコンベア上に位置する単台または多数台の噴き出し部から、繊維長1〜10mmの非親水性熱可塑性合成繊維を噴出しネットコンベアー下面に配置した空気サクション部で吸引しながらネットコンベアー上に繊維層を形成させ、この積層された繊維層を熱オーブンに搬入し、熱風で繊維間を結合し不織布として一体化させ、必要に応じて、カレンダー加工して、複合シートを得る。
また、アウトラインの場合には、あらかじめ作製されたエアレイド不織布とメルトブロー不織布とを接着剤を介して一体化し、必要に応じて、カレンダー加工を施す。
インライン、アウトラインいずれの場合も、接着剤を用いない場合には、カレンダー加工により、両者を加熱・加圧して一体化すればよい。
また、本発明の複合プリーツフィルターの厚さは、通常、0.4〜1.5mm、好ましくは、0.6〜1.0mmで、0.4mm未満の場合、ライフが短く、一方、1.5mmを超えると、プリーツ時に隣どうしが接触して、構造圧損の要因にもなる。
この際、プリーツ加工条件は、レシプロまたは、ロータリープリーツ機械で、5mm高さ以上のヒダを形成させた後、100℃以下、好ましくは60〜90℃に余熱した熱板上に送り込み、プリーツの形成のクセ付けを行うものである。
次いで、プリーツ加工された複合シートを、用いられるフィルターの形状に合わせて、その周囲を超音波加工あるいは高周波加工により、打ち抜くとともに、該周縁部を溶融し、本発明の複合プリーツフィルターを得る。
この場合、超音波加工とは、発振周波数を10〜100Khz、また、高周波加工条件は、3.5〜8Kvでの電気エネルギーを機械的振動エネルギーに変換することによって、熱可塑性繊維に摩擦振動を与えて発熱溶融させるものである。
図1は本発明に用いられる複合シートの断面構成図で、図2は本発明の複合プリーツフィルターの平面図である。
図1において、符号1は太繊維からなるエアレイド不織布層、2は細繊維からなるエアレイド不織布層で、符号3はメルトブロー不織布層である。なお、エアレイド不織布層1とエアレイド不織布層2は、熱融着により一体化されており、あらかじめエレクトレット加工がなされている。
また、メルトブロー不織布層3も、別途、あらかじめエレクトレット加工が施されていて、エアレイド不織布層2側とメルトブロー不織布3の一面とが、ポリオレフィン系などのホットメルト接着剤により、一体化されて複合シートとなっている。
一方、図2において、符号4は溶着部、符号5はプリーツ部、符号6はプリーツ部と溶着部の境界線である。
メルトブロー不織布側から流入させると、メルトブロー不織布の小さな細孔径がダストで早く目詰まりをして、ライフが短いものになる。
実施例1、比較例1
鞘部がポリエチレンで、芯部がポリプロピレンからなる芯鞘型複合繊維(熱接着性ポリオレフィン系繊維)として、チッソ(株)製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度1.7dtex、繊維太さは約15μm、繊維長5mm)60g/m2を下層側とし、同社製、ESCタイプ(ポリエチレンとポリプロピレンの重量比率=50:50、繊度11dtex、繊維太さは約39μm、繊維長5mm)10g/m2を上層として、エアレイド法により積層ウエブを作成した。(従って、空気流出側と流入側の繊維の太さの比率は15/39=0.38)。次に、このウエブに135℃の熱風を吹き付け、該繊維間を熱融着させ、厚さ0.7mm、目付70g/m2のエアレイド不織布1を作成した。このエアレイド不織布を温度100℃に加熱してから−15Kvの直流電流を1秒間針電極で流してエレクトレット加工し、本発明のエレクトレットエアーレイド不織布1(ALP70E)を得た
本発明のプリーツマスク1(実施例1)の面積は、プリーツにする前の75mmφのフラット型に比べて5.8倍の面積を有することになる。
実施例1の複合エアーレイドプリーツマスク1のフィルター特性を表1、2に示す。
なお、表1には、比較例1として、エレクトレットエアーレイド不織布1をプリーツ機械に掛けた試料を再度引き伸ばしてフラットにした状態のフラット形体のフィルター特性も列記した。
実施例2として、実施例1のMBの代わりに、市販の(株)クラ社製、クラフレックスPF400(繊維太さ3μm、厚さ0.35mm、40g/m2,通気性12.3cm/sec)を使用して複合エアーレイドフィルター材−2を得た以外は、全て実施例1に記述した方法で複合エアーレイドプリーツマスク2(ALP70E/PF40:25山/3mmピッチ)を得た。
本発明のプリーツマスク2(実施例2)の面積は、プリーツにする前の75mmφのフラットに比べて6.5倍の面積を有することになる。
実施例2の複合エアーレイドプリーツマスク2のフィルター特性を表1、2に示す。
なお、表1には、比較例2として、エレクトレットエアーレイド不織布2のフラット形体のフィルター特性も列記した。
1)通気性: KES法
2)圧損: 15L/min 75mmφでの圧損
3)捕集効率:パーティクルカウンターで0.3〜5μm大気塵の15 L/min、75mmφでの捕集効率
また、実施例2のプリーツ品の効率のアップが実施例1よりは少ないのは、フィルター2の本来の効率が高いので、プリーツにしても大幅に効率アップにはならないが、圧損はフラット品に比べて実施例1と同様約1/2程度である。
1)試験機;TSI社製試験機・Model 8130
2)ダスト条件;ダスト Nacl、平均粒子径 0.07μm、ダスト濃度 27mg/m3
2)圧損測定:40L/min
3)捕集効率測定:85 L/min
4)圧損上昇値:Naclを100mg堆積させた後の圧損上昇で表す
これらのグラフより、流量が増加するに従い、本発明と比較品との差が開き、流量の大きなフィルター材が要求される場合は、本発明品はより有利になることが分かる。
2:細繊維からなるエアレイド繊維層
3:MB部
4:溶着部
5:プリーツ部
6:プリーツ部と溶着部の境界線
Claims (7)
- (A)分子構造に親水基を有しない熱可塑性ポリマーからなる合成繊維であり、かつ長さ1〜10mmで直径が10μm以上の、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、およびこれらの変性体の群から選ばれた少なくとも1種である合成繊維を主成分とし、エアレイド法で形成した二層以上のウェブを該ウェブを構成する繊維の少なくとも一部を熱溶融接着し一体化したエアレイド不織布であって、該エアレイド不織布が、空気流出側の最下層を単繊維の直径が細い繊維層とし、空気流入側の上層に向かって、順次、単繊維の直径が太い繊維層になるように積層してなり、かつ相隣接する繊維層の空気流出側と空気流入側の単繊維の太さ比率が0.25〜0.7の範囲であるエアレイド不織布と、(B)空気流入側がエアレイド不織布側となるように、直径が5μm以下で、かつ目付が10〜40g/m 2 、厚みが0.1〜0.4mm、通気度が5〜100cc/sec/cm 2 である、ポリオレフィンからなるメルトブロー不織布とを一体化させて、(C)複合シートとなしたのち、該(C)複合シートにプリーツ加工を施し、さらにフィルター形状に打ち抜いてその周縁部を溶融してなり、目付が50〜200g/m 2 、厚さが0.6〜1.5mmである、複合プリーツフィルター。
- (A)エアレイド不織布を構成する分子構造に親水基を有しない熱可塑性ポリマーからなる合成繊維が、融点が異なる2種以上の成分からなる複合構造の熱接着性短繊維を主成分とする請求項1または2記載の複合プリーツフィルター。
- 融点が異なり、分子構造に親水基を有しない2種以上の成分からなる複合構造の熱接着性短繊維が、ポリプロピレンとポリエチレン、ポリプロピレンと変性ポリエチレン、またはポリプロピレンと変性ポリプロピレンからなり、サイドバイサイド型、または、芯鞘型の複合短繊維である請求項3記載の複合プリーツフィルター。
- (A)エアレイド不織布と(B)メルトブロー不織布とが、ホットメルト接着剤、ラテックス系接着剤、エマルジョン系接着剤、樹脂パウダー接着剤、超音波接着、高周波接着、または加熱・加圧接着で接着されている請求項1〜3いずれかに記載の複合プリーツフィルター。
- (A)エアレイド不織布と(B)メルトブロー不織布がエレクトレット化されている請求項1〜4いずれかに記載の複合プリーツフィルター。
- 周縁部が超音波または高周波で溶融されている請求項1〜5いずれかに記載の複合プリーツフィルター。
- プリーツ間隔が2〜4mmである、請求項1〜6いずれかに記載の複合プリーツフィルター。
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