JP4900648B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Description
更に、従来ではガラス板は遊技領域からレールのパチンコ球が通過する通路部分、つまりパチンコ球通過領域前方位置にまで拡張されており、レールを滑走するパチンコ球が脱落して機内に落下しないような押さえ蓋の役割も果たしている。
例えば特許文献1のパチンコ遊技機に基づいてガラス板の押さえ蓋としての機能について簡単に説明する。特許文献1ではその図6に示すように、ガラスフレーム161に対して2枚のガラス板165,166を所定間隔を空けて平行に取り付けてガラスユニット160が構成されている。そしてこのようなガラスユニット160を図5に示すように前扉枠13の背面に取り付けるようにしている。この時、同図に示すように二点鎖線で示す視認領域Raよりも外方はちょうどレール部のパチンコ球通過領域(内レール51と外レール52とで挟まれる領域)に対応して膨出しておりこの間におけるパチンコ球の前方側の押さえ蓋とされている。これによって発射されたパチンコ球は両レール51,52から前方にこぼれることなく遊技領域に導かれることとなる。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、透明体ユニットとは別部材の押さえ蓋の追加によるコストアップを抑えつつパチンコ球通過領域の前方を覆うと共にそのような押さえ蓋の追加によるパチンコ球通過領域内での球詰まりを低減することが可能なパチンコ遊技機を提供するものである。
図1〜図6に示すように、パチンコ遊技機11は支持枠体としての外枠12を備えている。外枠12は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に取り付けられる。外枠12は上下左右の各枠板12a〜12dによって四角形に枠組みされた木製の枠体とされている。下部枠板12d上面には幕板13が配設されている。
外枠12内には本体枠14が装着されている。遊技体の一部をなす本体枠14はパチンコ遊技機の構造的な中核を形成するパネル状の構成部材であって、外枠12内において幕板13上に配置されている。図4及び図5に示すように、本体枠14は正面視において略長方形の外郭を備えたABS製のパネルとされている。本体枠14は正面から見て左方寄りにおいて上下に配設された開閉金具15の開閉軸線P(図4参照)を軸心として外枠12に対して前方側に開放可能とされている。
図6に示すように、外レール51は前記パチンコ球発射ユニット17の補助レール20の正面から見て左斜め上方であって、同補助レール20の延長方向にファール球通路24上方の空間を隔てた位置にその基端が配置されている。外レール51は円弧状に形成され基端から時計回り方向に上方に向かって延出され遊技面27aの頂点から若干進んだ位置(遊技面27aを時計のダイヤルと見立てた場合の略2時方向位置)にその先端が配置されている。
外レール51の先端と内レール52の基端との間には両レール51,52は配設されておらず、窓孔29の壁面31の一部となる内周壁56によって遊技領域が画定されている。内側壁56は両レール51,52の曲率に略応答した曲率で弧状の壁面として構成されている。
遊技領域に放出された遊技球は落下しながら遊技釘、装飾パネルあるいは各種役物等と干渉して弾かれながら降下し、途中始動口38、可変入賞装置39及び一般入賞口41に入賞する球以外はすべて内レール52上に落下し、同内レール52を伝わって最下部位置のアウト口42に導かれる。入賞した入賞球、アウト口42に導かれたアウト球は遊技盤27背面の遊技球回収通路26に集合し、機外に一旦放出される。
装飾用パネル63、第1の膨出部66及び第2の膨出部70は全体としてデザイン的な統一が図られている。
正面から見て下受け皿71の左方には灰皿72が配設されている。下受け皿71の右方にはパチンコ球発射ユニット17と連動する遊技球打ち出し用ハンドル73が前方に突出形成されている。
ガラスユニット75は、モールド成形によって一体的に製造されたABS樹脂製のガラスフレーム76を備えている。ガラスフレーム76には前後二枚のガラス板77,78が所定間隔を開けて平行に装着されている。本実施の形態では、ガラスフレーム76が保持枠体に相当し、ガラス板77,78が透明板に相当する。
ガラスフレーム76は楕円環状の外形形状を有し、細枠部79と細枠部79の一部が外方に拡張された膨出部80とから基本形状が構成されている。
細枠部79は周方向に延出された平板部81と平板部81内周において径方向に突起した凸条82を備えている。凸条82はガラスフレーム76の全周に渡って延出され、同凸条82に包囲された内周は楕円形状をなしている。図15に示すように、ガラスフレーム76には平板部81の凸条82によって分割された内周面81a,81bと凸条82の両側面82a,82bとによって前後にガラス板支持部83a,83bが構成されている。
図15に示すように、平板部81の前面81Aと後面81Bとの間がガラスフレーム76の厚みLとされている。
膨出部80は頂点が丸く面取りされた略二等辺三角形の外形形状とされている。膨出部80の表面側(図11で示される面)には凹部84が形成されている。図11及び図16に示すように、凹部84内においてリブ85で区画された収容領域Sには乾燥剤86が収容されている。乾燥剤86は例えばゼオライトやシリカゲル等の周知の乾燥剤を使用することが可能である。
図10に示すように、膨出部80の表面側においては細枠部79から膨出部80方向に延設された平板部81は膨出部80の外郭に沿って凹部84を包囲するように配置されている。また、膨出部80の表面側においては凸条82の側面82aは細枠部79から膨出部80方向に延設され平板部81に沿って凹部84を包囲するように配置されている。
一方、膨出部80の脊面側(図10で示される面)では平板部81及び凸条82の側面82bは膨出部80方向に延設されず楕円環状を構成する。
ガラスフレーム76の上部ブラケット88と膨出部80の間には側部耳板部93が張り出し形成されている。膨出部80の下方位置には下部耳板部94が外方に向かって張り出し形成されている。
細枠部79の上部には左右一対のフック95が形成されている。ガラスフレーム76の扉枠61への装着状態で正面からみて右側の上下寄りには位置決め用の位置決め板96が併設された2つの押さえ板97が外方に向かって張り出し形成されている。細枠部79の下部には押さえ板98が外方に向かって張り出し形成されている。これらフック95及び押さえ板97,98も平板部81の厚み内に収まっている。
平板部81の後面81Bは庇部99を除いてガラスフレーム76の裏面側における本体枠14への最接近位置とされ、図12〜図14に示すように、平板部81の裏面側端面、上部ブラケット88の裏面、膨出部80の裏面、側部耳板部93の裏面及び下部耳板部94の裏面の各面はそれぞれ平板部81の後面81Bと同一平面上に存在する。つまり、ガラスフレーム76は庇部99以外に後面81Bが属する平面F(図12及び図13参照)よりも後方側に突出することはない。
図15に示すように、両ガラス板77,78は外周縁を平板部81の内周面81a,81bに当接させた状態で接着剤としてのグルー剤(図示せず)によって凸条82の両側面82aに対して貼着されている。図21〜図24に図示されるようにガラス板77,78の外表面位置はそれぞれ平板部81の前後面81A,81Bと面一ではなくわずかに前後面81A,81Bより内方に後退した位置(約1mm程度の後退量)とされている。
このような構成において、図20(a)に示すような両クランプピン107,108をケース105内に退避させた状態、つまり両クランプピン107,108がフック95と干渉しない状態でフック95を収容部59内に収容させる。つまり、クランプユニット60のケース105が左右のフック95間に配置されることとなる。そして、図20(b)に示すようにレバー106を回動させることで両クランプピン107,108をケース105から突出させ左右のフック95の前方位置まで進出させる。これによって、フック95は両クランプピン107,108によって押さえられ扉枠61側に固定されることとなる(図8の状態)。
ガラスユニット75は前記取り付けスペース57内に配置されている。図19に示すように、位置決め板96に形成された位置決め孔110内には扉枠61裏面に形成された位置決めピン111が配置されている。クランプレバー58は回動軸112と押圧アーム113を備えている。クランプレバー58の押圧アーム113は図8に示す使用時において図18(b)及び図19の実線で示す位置で押さえ板97を固定している。
一方、扉枠61裏面上のクランプレバー58に隣接する位置にはストッパ115及び押圧丘116が形成されている。押圧丘116はなだらかに湾曲した丘状の突起体であって、押圧アーム113の裏面と干渉してクランプレバー58の遊動を防止する。従って、クランプレバー58は非使用時には押圧アーム113がストッパ115に当接するとともに押圧丘116に保持されて図18(a)及び図19の仮想線で示す位置で保持される。
図25に示すように、本体枠14に対して扉枠61を閉鎖した状態においては、遮蔽部92はパチンコ球発射通路49の斜線で表す領域を前面から遮蔽することとなる。同図及び図7に示すように、遮蔽部92は最もパチンコ球の勢いのよいパチンコ球発射通路49の前半部Pにおいてこれを前方から遮蔽している。(図25のpで示す帯状部分)。また、パチンコ球の勢いの弱まる中半部Qについてはこれも図25のqで示す帯状部分によって前方から遮蔽している。パチンコ球の勢いの最も弱まる後半部Rについては遮蔽の必要性があまりなく、むしろパチンコ球発射通路49から遊技領域へのパチンコ球の飛び出し状況を遊技の一環として遊技者に目視させるために遮蔽部92は後半部Rにはほとんどかかっていない。
ところが、本実施の形態では最もパチンコ球の勢いのよいパチンコ球発射通路49の前半部P及び未だ勢いの強い中半部Qにおいて完全にガラスフレーム76の遮蔽部92によって遮蔽されるためパチンコ球は後面側ガラス板78には当たることがない。
このように庇部99は内レール52の下部の比較的広い範囲において内レール52の下側に重複配置されることとなる。
また、受け皿67裏面の通路68から比較的離間したD−D位置には内レール52は配置されていない。但し、この位置では遊技領域を画定する窓孔29の一部壁面31が若干遊技領域側にオフセットしており、図24に示すようにガラスフレーム76が前板部30と重複されている。
しかし、本実施の形態では本体枠14に扉枠61を閉鎖させた状態では内レール52に対して庇部99は同内レール52の下部位置に重複状に配置されることとなるため、ワイヤを差し入れようとしてもこれらの重複関係によって隙間が遮蔽されるため、ワイヤを遊技面27aに導くことが困難になる。また、例え導くことが可能であっても操作に非常に時間がかかる傾向となるため抑止効果が大きい。結果として、遊技釘の間隔を拡げるような不正行為が行いにくくなる。
また、庇部99は扉枠61の開放に伴って扉枠61とともに内レール52と重複した位置から移動して離間するため、本体枠14側の点検のために扉枠61を開放した際に庇部99が点検作業の邪魔になることはない。
更に、内レール52は円弧状に形成されているため、左右両サイド寄りでは縦成分が発生する。その際に庇部99が後方にあまり長く突出していると扉枠61の回動に伴って一緒に回動し、庇部99が内レール52と干渉して扉枠61を開放できない可能性が生じる。
しかし、本実施の形態では庇部99は縦成分が大きくなる左右両サイド寄りでは縦成分の増大に伴って突出量を減少させているため、扉枠61の開放に伴う部材干渉が生じないようになっている。
(1)パチンコ球発射通路49では前方側が遮蔽部92によって遮蔽され、後面側ガラス板78が面することがないので、パチンコ球発射通路49を通過するパチンコ球が後面側ガラス板78に当接してガラス面に傷がついたり割れたりするといった不具合が生じることはない。特に、パチンコ球の勢いが強い前半部Pと中半部Qとを完全にカバーしているため、最も傷がついたり割れやすいこの間においてそのようなおそれがなくなる。
(2)後面側ガラス板78は若干パチンコ球発射通路49前方位置まではみ出して形成され、遊技者において目視用窓孔62を通して遊技面27aを見た場合に非常に広く感じられる。
ところで、理論的には後面側ガラス板78を内レール52きりきりの位置に配置し、同ガラス板78がパチンコ球発射通路49前方位置まではみ出していないとしても遊技領域全域は目視できるかもしれない。しかし、実際にはガラス77,78を支持している凸条82が邪魔となってり斜め方向から見ないと遊技領域の隅寄りは実際には目視できないこととなる。更に2枚のガラス77,78を斜め方向から目視するとガラスの厚みが増すこととなって透過率が下がるのでガラス77,78に正対した場合に比べて非常に見えにくくなる。ところが、本実施の形態では比較的ガラス77,78に正対した位置で遊技領域の隅寄りを目視できるのでそのような不具合はない。
(3)後面側ガラス板78は若干パチンコ球発射通路49前方位置まではみ出して形成されている。そのため、わずかな隙間ではあるがこのはみ出した部分を通してパチンコ球発射通路49を目視できることとなって遊技の興趣が増すこととなる。更に、パチンコ球発射通路49内で万一パチンコ球が詰まってもパチンコ球発射通路49内のパチンコ球の動きを確認できるためわざわざ扉枠61を開放しなくとも不具合状況を把握することが可能となる。
(4)乾燥剤86が収容を収容する膨出部80が同時に遮蔽部92の一部を構成することとなり、別途乾燥剤86を収容するスペースをガラスフレーム76に形成する必要がなくなる。
・上記実施の形態では膨出部80内の凹部84内に収容領域Sを設けここに乾燥剤86を収容するようにしていたが、両ガラス板77,78によって内部に密閉された内部空間を設けない場合には図27に示すように乾燥剤86のための収容領域Sを設けなくとも構わない。また、スペースの余裕があればガラスフレーム76に現状の膨出部80以外の収容領域Sを形成して乾燥剤86を配設するようにしてもよい。
・上記実施の形態のパチンコ遊技機11では扉枠61に上受け皿67、下受け皿71、遊技球打ち出し用ハンドル73が配設されていたが、本発明は扉枠61とは別体のパネル体に下受け皿や、遊技球打ち出し用ハンドルを配設するようにしたパチンコ遊技機に応用することも自由である。
・上記実施の形態においてはいわゆる第1種始動口付きパチンコ遊技機に応用したが、レール部材と扉体側に形成させた突出部との関係で不正防止が可能なパチンコ遊技機であれば機種は問わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
(1) 前記遮蔽部の背面と前記透明体の背面とは略面一に構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
(2)前記振動吸収手段とは前記遮蔽部の裏面に貼着された振動吸収用のシート体であることを特徴とする請求項1〜5若しくは付記1のいずれかに記載のパチンコ遊技機。。
これによって透明体フレームに対するパチンコ球の接触や衝突による振動が緩和される。また、パチンコ球の接触や衝突による騒音も軽減される。
(3)前記振動吸収用のシート体とは起毛処理された起毛テープであることを特徴とする付記2に記載のパチンコ遊技機。。
これによって透明体フレームに対するパチンコ球の接触や衝突による振動が緩和される。また、パチンコ球の接触や衝突による騒音も軽減される。
Claims (2)
- 遊技釘等の障害物に干渉されながらパチンコ球が落下する遊技領域を有する遊技面を備えるとともに、前記遊技領域を外周から包囲して画定する遊技領域画定部をパチンコ球が滑走するパチンコ球滑走部に略沿ってその内側に位置させることで両者間にパチンコ球通過領域を形成する通過領域形成部材を備えた遊技体と、
同遊技体の前面に対し開閉可能に装着され、同遊技体に対して閉鎖された状態で前記遊技面を目視させるための窓部を有する扉体と、
前後に配置される板状の透明体と同透明体の外周を囲う形状に形成され同透明体が所定間隔を空けて平行に取り付けられる枠体とを有し、前記扉体の背面側に配設されて前記窓部を塞ぐ透明体ユニットとを備え、
前記透明体は、前記扉体を前記遊技体に対して閉鎖状態とした際に前記遊技領域の前方側に位置し、
前記枠体の外周のうち透明体の外周を包囲する後側の部位の一部は、前記通過領域形成部材によって形成されるパチンコ球通過領域の前方を覆う形状であって後側の透明体における前記遊技領域側の面と略面一に形成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 遊技釘等の障害物に干渉されながらパチンコ球が落下する遊技領域を有する遊技面を備えるとともに、前記遊技領域を外周から包囲して画定する遊技領域画定部をパチンコ球が滑走するパチンコ球滑走部に略沿ってその内側に位置させることで両者間にパチンコ球通過領域を形成する通過領域形成部材を備えた遊技体と、
同遊技体の前面に対し開閉可能に装着され、同遊技体に対して閉鎖された状態で前記遊技面を目視させるための窓部を有する扉体と、
前後に配置される板状の透明体と同透明体の外周を囲う形状に形成され同透明体が所定間隔を空けて平行に取り付けられる枠体とを有し、前記扉体の背面側に配設されて前記窓部を塞ぐ透明体ユニットとを備え、
前記透明体は、前記扉体を前記遊技体に対して閉鎖状態とした際に前記遊技領域の前方側に位置し、
前記枠体の外周のうち透明体の外周を包囲する後側の部位の一部は、前記通過領域形成部材によって形成されるパチンコ球通過領域の前方を覆う形状であって後側の透明体における前記遊技領域側の面に対して遊技体側に配置される形状とされていることを特徴とするパチンコ遊技機。
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