JP5380869B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
特許文献1には、遊技機内でホッパから溢れた遊技媒体の自動回収と手動回収の両方に対応可能とする補助タンクを有する遊技機が示されている。
遊技機本体の底面には、遊技媒体の自動回収に対応可能とするための回収穴が予め開口形成されており、外部と遊技機本体の内部とが連通されている。
遊技機は、遊技ホールの島設備に設置され、その島設備が遊技媒体の自動回収装置を備えている場合には、回収穴の下方に自動回収装置の回収手段が連続して配置されるように設置される。
補助タンクは、補助タンクの底壁部に、開口穴を形成したい部分を取り囲むように板厚方向に貫通する切り込み部が複数箇所の接続リブを残して断続的に形成されており、この複数箇所の接続リブを切断することによって開口穴を形成できるようになっている。
上記従来の補助タンクは、遊技媒体の手動回収を行う島設備では、そのまま使用され、遊技媒体の自動回収を行う島設備では、補助タンクの底壁に開口穴が形成されて使用される。
補助タンクの開口穴は、遊技機本体内に補助タンクがセットされた状態で、遊技機本体の底面の回収穴に連通する。そして、ホッパから溢れて補助タンクに回収された遊技媒体は、開口穴を通過して補助タンクから排出され、遊技機本体の回収穴を通過して、自動回収装置に供給される。
特開2005−323750号公報
しかしながら、遊技機本体の底面には、自動回収用の回収穴が予め開口形成されているので、設置された状態では回収穴が露出するおそれはないが、例えば遊技機を島設備に設置する前や、中古機として移設するために島設備等から取り外された状態等、遊技機単体の状態においては、遊技機本体の回収穴が露出するおそれがある。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機本体のコイン回収穴が露出する状況において、補助タンクの開口穴が開放されることのない遊技機を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明による遊技機の発明は、遊技機本体内でホッパから溢れたコインが入る補助タンクを備えた遊技機において、前記遊技機本体には、前記補助タンクを介して前記遊技機本体外に前記コインを排出可能なコイン回収穴が開口形成され、前記補助タンクは、上部が開放され、前記コイン回収穴に連通する開口穴が形成されたタンク本体と、前記開口穴の開閉動作が可能であり、開放位置と閉塞位置の途中で、移動方向が変化する閉塞準備位置の存在する蓋体と、少なくとも前記蓋体が前記閉塞位置にある場合に該蓋体の開方向への動きを規制する蓋体移動規制手段と、を備え、前記蓋体移動規制手段は、前記遊技機本体外から操作不可能に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技機本体のコイン回収穴が露出する状況において、補助タンクの開口穴が開放されることのない遊技機を提供することができる。
スロットマシンの前面扉が閉じた状態を示す斜視図である。 スロットマシンの前面扉が開いた状態を示す斜視図である。 スロットマシンの筐体内を正面から示す図である。 図3のI−I線断面矢視図である。 補助タンクの開口部が蓋体によって閉塞された状態を示す補助タンクの斜視図である。 補助タンクの開口部が開放された状態を示す補助タンクの斜視図である。 補助タンクの平面図である。 図7のII−II線断面矢視図である。 図7のIII−III線から見た蓋体の規制状態を説明する図である。 図7のIV−IV線断面矢視図である。 図9のA部を拡大して示し、蓋体のタンク本体への支持状態を説明する図である。 補助タンクの蓋体を開閉操作する方法について説明する図である。 第1蓋体移動規制手段による蓋体の開放側への回動を規制する方法を説明する図である。 図12のVI−VI線断面矢視図である。 図14のVII−VII線断面矢視図である。 筐体2の内方に補助タンク50が装着された状態を正面から示す断面図である。 第2実施の形態を説明する図であり、補助タンク50の蓋体52を開閉操作する方法について説明する図である。 図17のVIII−VIII線断面矢視図である。 図17のIX方向矢視図である。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=0、1、2、3・・・)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
手段0.遊技機本体内でホッパから溢れたコインが入る補助タンクを備えた遊技機において、前記遊技機本体には、前記補助タンクを介して前記遊技機本体外に前記コインを排出可能なコイン回収穴が開口形成され、前記補助タンクは、上部が開放され、前記コイン回収穴に連通する開口穴が形成されたタンク本体と、前記開口穴の開閉動作が可能であり、開放位置と閉塞位置の途中で、移動方向が変化する閉塞準備位置の存在する蓋体と、少なくとも前記蓋体が前記閉塞位置にある場合に該蓋体の開方向への動きを規制する蓋体移動規制手段と、を備え、前記蓋体移動規制手段は、前記遊技機本体外から操作不可能に設けられていることを特徴とする遊技機。
手段1.遊技機本体4内でホッパ15から溢れて補助タンク50内に収容されたコインを遊技機本体4に開口するコイン回収穴2Fから外部に排出可能な遊技機1において、補助タンク50は、上部が開放され、コイン回収穴2Fに連通する開口穴53が形成されたタンク本体51と、開口穴53の開閉動作が可能であり、開放位置と閉塞位置の途中で、移動方向が変化する閉塞準備位置の存在する蓋体52と、遊技機本体4外から操作不可能に設けられ、少なくとも蓋体52が閉塞位置にある場合に蓋体52の開方向への動きを規制する蓋体移動規制手段58、59、60と、を備えることを特徴とする遊技機。
手段1に記載の発明によると、蓋体52を移動方向が変化する閉塞準備位置から閉塞位置に移動させた場合に、蓋体52の開方向への動きが蓋体移動規制手段58、59、60により規制され、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができる。
従って、例えば遊技機1を島設備に設置する前や、中古機として移設するために島設備から取り外された状態等、遊技機1単体の状態とされて筐体2の底板2Bのコイン回収穴2Fが露出する状況において、遊技機本体4の外部からコイン回収穴2Fを通して補助タンク50の蓋体52が閉塞位置から開放側に移動する方向に付勢された場合に、蓋体移動規制手段58、59、60によって蓋体52の開放側への移動を規制して、補助タンク50の開口穴53が開放されるのを防ぐことができる。ここで、蓋体52を、補助タンク50の底部に設けられた開口穴53を単に開閉するようにタンク本体51に設けた場合、例えば下方から蓋部52を突き上げて簡単に開放することができると、遊技機本体4の回収穴2Fから操作されて、蓋部52が開放され種々の不正行為が行われる恐れがある。これに対して、本発明においては蓋体移動規制手段58、59、60が設けられているので、遊技機本体1のコイン回収穴2Fから遊技機本体1内に針金や特殊工具等の異物が挿入されるのを防止し、このような異物を使用した種々の不正行為を未然に防ぐことができる。
手段2.手段1に記載の遊技機1において、蓋体52の閉塞準備位置から閉塞位置までの移動動作は、開口穴53の開口面に略平行な移動動作であることを特徴とする。
手段2に記載の発明は、手段1に記載の蓋体52の閉塞準備位置から閉塞位置までの移動動作を特定したものであり、蓋体52は、移動方向が変化する閉塞準備位置から閉塞位置に、開口穴53の開口面に略平行に移動させた場合に、蓋体52の開方向への動きが蓋体移動規制手段58、59、60により規制され、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができることとなる。従って、遊技機本体4の外部からコイン回収穴2Fを通して補助タンク50の蓋体52が閉塞位置から開放側に移動する方向に付勢された場合に、蓋体移動規制手段58、59、60によって蓋体52の開放側への移動を規制して、補助タンク50の開口穴53が開放されるのを防ぐことができる。
手段3.手段1又は2に記載の遊技機1において、蓋体52は、タンク本体51に開口穴53が開放状態となる開放位置と閉塞準備位置との間で回動自在に支持される支持手段56を有し、閉塞準備位置から閉塞位置に移動が可能な構成で設置されたことを特徴とする。
手段3に記載の発明は、蓋体52の具体的な構成の一例を示したものであり、これによれば、蓋体52は、支持手段56により回動軸212、213を中心に開放位置と閉塞準備位置との間を回動可能に構成される。また、閉塞準備位置から閉塞位置への移動が行われ、蓋体移動規制手段58、59により蓋体52の開方向への動きが規制されることとなる。従って、遊技機本体1のコイン回収穴2Fから遊技機本体1内に針金や特殊工具等の異物が挿入されるのを防止し、このような異物を使用した種々の不正行為を未然に防ぐことができる。
手段4.手段1〜3の何れか1に記載の遊技機1において、蓋体移動規制手段58、59は、タンク本体51に設けられ、蓋体52が少なくとも閉塞位置にある場合に、蓋体52が開口穴53の開口面から離反する方向への開放動作を蓋体52に当接することで規制する第1蓋体移動規制手段58を含むことを特徴とする。
手段4に記載の発明は、蓋体移動規制手段58、59の具体的な構成の一例を示したものであり、これによれば、蓋体移動規制手段58、59は、第1蓋体移動規制手段58を有する。この第1蓋体移動規制手段58は、タンク本体51に設けられており、蓋体52を閉塞準備位置から閉塞位置に移動させた場合に、蓋体52に第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bに当接させて蓋体52の開放側への移動を規制することができ、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができる。
手段5.手段4に記載の遊技機1において、蓋体移動規制手段58、60は、タンク本体51に設けられ、蓋体52が閉塞位置にある場合に、蓋体52の閉塞位置から閉塞準備位置への移動を規制する第2蓋体移動規制手段60を含むことを特徴とする。
手段5に記載の発明によれば、蓋体52が閉塞位置にある場合に、蓋体52は、第2蓋体移動規制手段60により、閉塞準備位置への移動が規制されることとなる。従って、蓋体52を閉塞位置に更に強固に保持することができる。
手段6.手段5に記載の遊技機1において、第2蓋体移動規制手段60は、蓋体52を閉塞準備位置から閉塞位置へと移動させる蓋体移動手段60を有することを特徴とする。
手段6に記載の発明によれば、蓋体移動手段60を有する第2蓋体移動規制手段60により、蓋体52を閉塞準備位置から閉塞位置へと移動させることができる。これにより、補助タンク50は蓋体52が開放している状態と閉塞している状態との切替を素早く行うことが可能である。
手段7.手段5又は6の何れか1に記載の遊技機1において、蓋体移動規制手段58、60、250は、蓋体52が閉塞位置にある場合に、第1蓋体移動規制手段58によって規制される移動方向及び第2蓋体移動規制手段60によって規制される移動方向とは直交する方向への蓋体52の移動を規制する第3蓋体移動規制手段250を有することを特徴とする。
手段7に記載の発明によれば、第3蓋体移動規制手段250によって蓋体52は、第1蓋体移動規制手段58によって規制される移動方向及び第2蓋体移動規制手段60によって規制される移動方向とは直交する方向への蓋体52の移動が規制される。
従って、第1蓋体移動規制手段58により、蓋体52の開放方向へ移動が規制されながら、また第2蓋体移動規制手段60によって閉塞位置から閉塞準備位置への移動が規制されながら、第3蓋体移動規制手段250により、第1蓋体移動規制手段58及び第2蓋体移動規制手段60によって規制される移動方向とは直交する方向への蓋体52の移動が規制されることとなる。これにより、蓋体52を閉塞位置において、強固に保持することができるとともに、蓋体52の大きさを開口穴53の大きさと略同一にしても、蓋体52と開口穴53との間には隙間が発生せず、開口穴53から異物等を挿入することをより確実に防ぐこととなる。
手段8.手段1〜7の何れか1に記載の発明の遊技機1において、タンク本体51は、蓋体52を、閉塞位置から閉塞準備位置の方向に向かって付勢する第1付勢手段61を有することを特徴とする。
手段8に記載の発明によると、第1付勢手段61によって蓋体52を閉塞位置から閉塞準備位置の方向へ付勢するので、第2蓋体移動規制手段60による蓋体52の移動規制を解除した場合に、蓋体52を閉塞位置から閉塞準備位置に移動させることができ、第1蓋体移動規制手段58、第2蓋体移動規制手段60による蓋体52の移動規制を解除することができ、蓋体52を閉塞位置から開放位置に素早く変える作業を簡単化できる。
手段9.手段1〜8の何れか1に記載の発明の遊技機1において、タンク本体51は、蓋体52を開放側に付勢して、蓋体52を開放状態に保持する開放位置保持手段62を有することを特徴とする。
手段9に記載の発明によると、蓋体52が閉塞位置から閉塞準備位置に移動させた場合に、開放位置保持手段62によって蓋体52を開放側に回動させて開放状態に保持することができ、タンク本体51の開口穴53を自動的に開放することができる。
手段10.手段9に記載の遊技機1において、開放位置保持手段62は、蓋体52とタンク本体51との間に介装されて、蓋体52を閉塞準備位置から開放側に向かって付勢する第2付勢手段221を有することを特徴とする。
手段10に記載の発明は、開放位置保持手段62の具体的な構成の一例を示したものであり、これによれば、蓋体52とタンク本体51との間に第2付勢手段221が介装され、その第2付勢手段221によって蓋体52が閉塞側から開放側に付勢される。従って、蓋体52を開放側に回動させて開放状態に保持することができ、タンク本体51の開口穴53を自動的に開放することができる。
[第1実施の形態]
以下、本発明の第1実施の形態について、遊技機の一例としてスロットマシン1の場合を例に図面に基づいて説明する。図1は、スロットマシン1の前面扉3が閉じた状態を示す斜視図、図2は、スロットマシン1の前面扉3が開いた状態を示す斜視図、図3は、スロットマシン1の筐体2を正面から示す図、図4は、図3のI−I線断面矢視図である。
スロットマシン1は、図1及び図2に示すように、筐体2と前面扉3とからなる正面視略矩形状の本体(遊技機本体)4を有する。
前面扉3は、略平板状のフレーム20に、スタートレバー26やセレクタ9等の種々の装置類が装着されて構成されている。フレーム20は、フレーム20の上端部から高さ方向略中央部まで下方に移行するに従って手前側に突出するように傾斜した傾斜部20Aと、傾斜部20Aの下端から手前側に突出してフレーム20の左右に亘って所定の高さ幅で延在する突出部20Bと、突出部20Bよりも奥側に後退した位置で突出部20Bからフレーム20の下端部まで垂下する垂下部20Cを有する。
フレーム20は、左端部の上下複数カ所がヒンジ5(図2を参照)によって筐体2に連結されて取り付けられ、筐体2の前部を容易に開放及び閉塞できるようになっている。そして、フレーム20の右端部には、筐体2に対して前面扉3を閉塞して施錠状態とする施錠装置6と、その施錠装置6による施錠状態を解除して前面扉3を開放するためのキーシリンダ7が設けられている。
前面扉3の前面には、フレーム20に取り付けられた装置類によって、上方から下方に向かって順番に並ぶように、演出部3A、表示部3B、操作部3C、装飾部3D、払出部3Eが形成されている。
演出部3Aは、遊技者に対して光や音、映像を用いて演出を行う演出装置21を有する。演出装置21は、フレーム20の傾斜部20Aに取り付けられており、遊技の進行に伴って転倒・点滅する上部ランプ21aと、上部ランプ21aの下方位置で左右両側に各々配置されて種々の効果音等を発生させる一対のスピーカ21b−1、21b−2と、これら一対のスピーカ21b−1、21b−2の間に配設されて、画像・映像等の種々の情報を表示する液晶ディスプレイ21cを有する。
表示部3Bは、遊技者に遊技状態を示す表示用パネル22を有する。表示用パネル22は、フレーム20の傾斜部20Aに開口する矩形の開口部に嵌合されて取り付けられている。表示用パネル22の略中央位置には、透明又は半透明な材質によって表示窓22aが一体成形されており、その表示窓22aから筐体2の内方の回転リール11a〜11cを視認できるようになっている。
操作部3Cは、表示用パネル22の下端から手前側に向かって平面状に突出する突出部20Bの上面部20Baに、ベットボタン23とコイン投入口24とが左右に離れて設けられている。そして、上面部20Baの手前側の端部で折曲されて垂下する突出部20Bの前面部20Bbに、精算ボタン25、回転リール11a〜11cの回転開始を指示するためのスタートレバー26、回転リール11a〜11cの回転停止を支持するためのストップボタン27等の各操作手段が横一列に並ぶように配設されている。突出部20Bの前面部20Bbには各操作手段の周りをカバーするカバー部材28が取り付けられている。カバー部材28は、フレーム20の突出部20Bの前方で左右に亘って延在する帯板形状を有している。
装飾部3Dは、機種名や遊技に関わるキャラクタ等を表示する装飾用パネル40を有する。装飾用パネル40は、装飾用パネル40の裏面側に設けられた照明装置の光源Pから照射される光によって照明されて、装飾が際立つようになっている。照明装置は、光源Pとして冷陰極管を備えており、図4に示すように、装飾用パネル40の表示部42とフレーム20の垂下部20Cとの間で前面扉3の左右に延在し、両端がフレーム20に支持されている。光源Pは、電源の供給を受けて放射状に光を照射する。
装飾用パネル40は、保護カバー41と減光手段44を備えている。保護カバー41は、フレーム20の垂下部20Cの前方で上下に延在する表示部42と、表示部42の下端で折曲されて後方に向かって延在し、コイン受け皿33に対向する対向部43とが一体に形成され、透明又は半透明のプラスチックやアクリル等、硬質の合成樹脂製材料等の光透過性部材によって構成されている。
減光手段44は、保護カバー41の対向部43の少なくとも一部を覆い、光源Pからコイン受け皿33に向かって照射される光を減光する構成を有しており、対向部43の上面に取り付けられて光源Pからコイン受け皿33に向かって照射される光を遮光する遮光プレート45と、遮光プレート45に開口して光源Pからコイン受け皿33に向かって照射される光を通過させる開口部46と、開口部46に脱着自在に取り付けられて開口部46を通過する光を透過させて光量や色等を変更する透過光調整部47によって構成されている。
開口部46は、図4に示すように、光源Pから照射された光が通過してコイン受け皿33を照明する位置に設けられている。開口部46の大きさは、光源Pからコイン受け皿33内を照明するのに必要で且つ遊技者が眩しくない程度の光量の光を透過させることができる大きさに設定されている。
従って、光源Pから照射された光を減光手段44で減光して、コイン受け皿33に照射される光の光量を調整することができ、適切な光量の光でコイン受け皿33を照明でき、遊技者にとって眩しすぎず、且つ、コイン受け皿33上のコインの存否確認を容易ならしめ、コイン受け皿33上のコインの取り忘れを防ぐことができる。
特に、コイン受け皿33の底板部33Aの強度を補強するために底板部33Aの底面に金属製の板部材が敷設されて、上方からの光を反射し易い構造となっている場合には、減光手段44によって適切な光量に減光することにより、遊技者が眩しく感じるのを有効に防ぐことができる。
そして、保護カバー41の表示部42と対向部43が一体に形成されているので、光を透過させるための開口部等を保護カバー41に開ける必要がない。従って、針金等の棒状の異物が保護カバー41を貫通して挿入されるおそれがなく、スロットマシン1の設定状態を不正に変更する等の不正行為を有効に防ぐことができる。
払出部3Eは、コイン払出口31や演出用スピーカ32L、32R、コイン受け皿33等を有する。コイン払出口31は、図1に示すように、フレーム20の左右方向略中央位置に開口形成されており、排出用通路8(図2を参照)の下流端が連通して接続されている。演出用スピーカ32L、32Rは、コイン払出口31の左右方向両側に位置するように前面扉3のフレーム20に取り付けられている。
コイン受け皿33は、コイン受け皿取付板30を介してフレーム20に取り付けられている。コイン受け皿取付板30は、一枚の平板状の金属板によって構成されており、フレーム20の垂下部20Cに重ね合わせるように取り付けられて、前面扉3の左右に亘って延在し、左右の演出用スピーカ32L、32Rの前面を覆っている。
コイン受け皿取付板30の略中央には、フレーム20のコイン払出口31の位置に対応してコイン出口30aが開口形成されており、コイン払出口31からコイン受け皿33にコインが排出されるようになっている。また、コイン受け皿取付板30の左右両側には、演出用スピーカ32L、32Rの位置に対応して複数の小孔30bがメッシュ状に形成されて、演出用スピーカ32L、32Rからの音声等が前面扉3の前方である手前側に向かって発せられるようになっている。
コイン受け皿33は、フレーム20の垂下部20Cから手前側に突出して前面扉3の左右に延在するように取り付けられている。コイン受け皿33は、コイン払出口31よりも下方位置で底面が左右に広がる底板部33Aと、底板部33Aの外端縁に沿って設けられて底面から上方に延出する縦壁部33Bを有し、コイン受け皿取付板30に取り付けられた場合に、縦壁部33Bとコイン受け皿取付板30との間に囲まれて上方が開放された所定枚数のコインを貯留可能な貯留空間を形成する構成を有する。
縦壁部33Bは、コイン受け皿取付板30から手前側に向かって延出するように基端がコイン受け皿取付板30に固定される左右一対の側面壁部33Ba、33Bbと、コイン受け皿取付板30に沿って左右に延在するように一対の側面壁部33Ba、33Bbの先端間を連結してコイン払出口31に対向配置される正面壁部33Bcを有する。
左側面壁部33Baは、前面扉3の左端部よりも内方に位置し、前面扉3の左端部と左側面壁部33Baとの間には灰皿33Cが配設されている。右側面壁部33Bbは、前面扉3の右端部に沿って位置し、コイン受け皿取付板30から手前側に向かって移行するにしたがって右側面壁部33Bbの上端が漸次下方に移行し、正面壁部33Bcの上端に滑らかに連続している。
筐体2は、スロットマシン1の骨格をなす部材であり、天板2A、底板2B、背板2C、左側板2D、右側板2Eからなり、図2に示すように、前部が開放された箱形状を有している。
筐体2の内方の略中央高さ位置には、リールユニット11が配設されている。リールユニット11は、複数個の回転リール11a〜11cを有している。各回転リール11a〜11cは、その回転中心軸線が筐体2の横幅方向に同一軸線上に延びるように配置されており、表示窓22aから回転リール11a〜11cの表面を視認できるようになっている。
回転リール11a〜11cの表面には、周回方向に所定間隔をおいて複数種類の図柄が表示されており、表示窓22aから上下に3つの図柄が視認できるように配置されている。そして、リール11a〜11cの正転により、各表示窓22aには各種図柄が上から下に移動しているように映し出される。
各リール11a〜11cは、個々にステッピングモータ(図示せず)に連結されており、各ステッピングモータにより別個独立して回転駆動され、リール表面の図柄が表示窓22aから視認可能な位置に停止される。
筐体2の内方の上部位置には、主基板ユニット12が配設されている。主基板ユニット12は、スロットマシン1の遊技動作を制御するメイン制御基板が制御基板収納ボックス内に収容された状態で、台座装置によって筐体2の背板2Cに取付支持されている。
筐体2の内方の下部位置には、電源ボックス13とコイン払出手段14と補助タンク50が左右に並んで配置されている。電源ボックス13は、筐体2の左側板2Dに沿って設けられており、開閉扉13aを開くことで露出される正面部には、電源スイッチ、リセットスイッチ、設定キー挿入孔(いずれも図示せず)が設けられている。電源スイッチは、主制御装置等を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リセットスイッチは、スロットマシンの各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン1は、各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復旧(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチを押しながら電源スイッチをオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチがオンされている状態でリセットスイッチを押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔は、ホール管理者などがコインの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔へ挿入して操作することにより、スロットマシン1の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
コイン払出手段14は、図示していないスライド機構を介して筐体2の底板2Bの上面に取り付けられており、前面扉3を開放した状態で筐体2の内方から前方に向かって引き出すことができるようになっている。
コイン払出手段14は、コインを貯留するホッパ15と、ホッパ15内のコインをコイン受け皿33に払い出す払出装置16と、ホッパ15から溢れたコインをホッパ15の外に排出するコイン排出口18等を備えている。そして、底板2Bの上面に払出装置16がスライド移動可能に支持され、払出装置16の上部にホッパ15が取り付けられ、ホッパ15にコイン排出口18が形成されている。
払出装置16は、モータ等の駆動手段により回転体を回転させて(いずれも図示せず)、ホッパ15内のコインを払出口16aから払い出して排出用通路8に流入させる構成を有する。ホッパ15は、筐体2の上下方向に延在する平面視略矩形の胴部15Aと、胴部15Aの下端部を閉塞する底部15Bとからなる有底筒状をなす。胴部15Aは、左壁部15Acと右壁部15Adとが筐体2の左側板2D、右側板2Eと平行に延在し、後壁部15Abが筐体2の背板2Cに沿って延在し、前壁部15Aaが筐体2の前部で左右に延在するように配置される。
そして、胴部15Aの上端部は、上方に向かって開放されており、ホッパ15内にコインが投入される投入口17が形成されている。底部15Bは、互いに対向して下方に移行するにしたがって漸次接近するように傾斜した左右一対の傾斜部15Ba、15Bbを有している。これら左右一対の傾斜部15Ba、15Bbのうち、図3で左側に示される傾斜部15Baには、払出装置16にコインを供給する供給口が形成されている。
そして、図3で右側に示される傾斜部15Bbは、払出装置16よりも筐体2の右側板2E側に突出し、底板2Bの上面と対向している。コイン排出口18は、補助タンク50の上方に位置し、ホッパ15から溢れてコイン排出口18から排出されたコインを補助タンク50内に流入させることができるように、胴部15Aの右壁部15Adに形成されている。
補助タンク50は、前面扉3を開放した状態で筐体2の内方から前方に向かって引き出して取り外しできるように、筐体2の底板2Bの上面に載せた状態で収容されて、遊技機本体4内に装着される。筐体2の底板2Bには、補助タンク50に収容したコインを遊技機本体4の下方に位置する自動回収装置に供給するためのコイン回収穴2Fが開口形成されている。
補助タンク50は、コイン排出口18から排出されたコインを貯留する手動回収と、コインを通過させて自動回収装置(図示せず)によって回収させる自動回収の両方に対応可能な構造を有する。
補助タンク50は、タンク本体51と、蓋体52を主として構成されている。タンク本体51は、上部が開放された有底の箱形状を有しており、タンク本体51の底壁部101には、開口穴53が形成されている。開口穴53は、補助タンク50が遊技機本体4内に装着された状態で、筐体2の底板2Bに開口するコイン回収穴2Fと連通する位置に形成されている。
蓋体52は、タンク本体51の内方でタンク本体51に回動自在に支持されており、回動によって開口穴53を閉塞する閉塞位置と、開口穴53を開放する開放位置のいずれか一方に選択的に配置可能な構成を有する。
補助タンク50は、蓋体52を閉塞位置に配置して遊技機本体4内に装着した場合に、ホッパ15から溢れたコインをタンク本体51内に収容して貯留することができ、また、蓋体52を開放位置に配置して遊技機本体4内に装着した場合に、ホッパ15から溢れてタンク本体51内に収容したコインを、タンク本体51の開口穴53及び開口穴53に連通して筐体2の底板2Bに開口するコイン回収穴2Fを通過させて遊技機本体4の外部に排出し、遊技機本体4の下方に位置する自動回収装置に供給し、自動回収装置によって回収させることができるようになっている。
補助タンク50は、蓋体52の移動方向が変わる蓋体塞準備位置から閉塞位置に移動させた場合に、蓋体52の開放側への回動を規制し、閉塞位置から閉塞準備位置に移動させた場合に、蓋体52の開放側への回動を許容する構成を有する。
蓋体52の移動方向が変わるとは、例えば、タンク本体51の深さ方向をz軸とした場合、蓋体52の移動がz軸方向からx軸又はy軸方向に変わること、又は、これまでx軸若しくはy軸を回動軸とする回動運動から、x軸又はy軸方向への移動に変わることを意味し、蓋体52のこの移動方向が変化する位置を閉塞準備位置と定義する。
また、補助タンク50は、蓋体52を開放位置と閉塞位置との中間の予め設定された傾斜角度位置に配置して予め設定された取り外し方向であるタンク本体51の上方に向かって相対的に移動させた場合に、蓋体52のタンク本体51への支持を解除して蓋体52をタンク本体51から取り外し可能な構成を有する。
筐体2の内方には、補助タンク50内のコインの貯留状態を検出するコイン貯留状態検出手段のセンサ棒19A、19Bが取り付けられている。センサ棒19A、19Bは、図4に示すように、互いに上下に離間して対をなし、それぞれ筐体2の背板2Cに基端が固定されて、筐体2の前方に向かって平行に延在している。
各センサ棒19A、19Bは、導電性を有する金属材料からなり、補助タンク50を筐体2の内方に装着することによってタンク本体51内に挿入され、タンク本体51の内方の前後方向略中央位置まで延出する。
そして、導電性のコインが補助タンク50に貯留されて一対のセンサ棒19A、19Bの間に介在されると、互いに導通し、図示していないコイン貯留状態検出手段によって補助タンク50内のコインが満杯であるとの判断されるようになっている。
次に、補助タンク50の構成について詳細に説明する。図5は、補助タンク50の開口穴53が蓋体52によって閉塞された状態を示す補助タンク50の斜視図、図6は、補助タンク50の開口穴53が開放された状態を示す補助タンク50の斜視図、図7は、補助タンク50の平面図、図8は、図7のII−II線断面矢視図、図9は、図7のIII−III線から見た蓋体の規制状態を説明する図、図10は、図7のIV−IV線断面矢視図、図11は、図9のA部を拡大して示し、蓋体52のタンク本体51への支持状態を説明する図、図12は、補助タンク50の蓋体52を開閉操作する方法について説明する図、図13は、第1蓋体移動規制手段による蓋体52の開放側への回動を規制第2蓋体移動規制手段する方法を説明する図、図14は、図12のVI−VI線断面矢視図、図15は、図14のVII−VII線断面矢視図である。
補助タンク50のタンク本体51は、図5〜図10に示すように、平面視略矩形状の底壁部101と、底壁部101の周りを囲うように底壁部101から起立する前壁部102、後壁部103、左側壁部104、右側壁部105を有する。
前壁部102と後壁部103は、底壁部101の前後でそれぞれ上方に向かって折曲されて互いに対向し、左側壁部104と右側壁部105は、底壁部101の両側端部でそれぞれ上方に向かって折曲されて対向する。
そして、タンク本体51の上部には、上方に向かって開口する開口部54が形成されている。開口部54は、前壁部102の上端部でタンク本体51の左右方向に延在する前端縁部102a、右側壁部105の上端部でタンク本体51の前後方向に延在する右端縁部105a、後壁部103の上端部でタンク本体51の左右方向に延在する後端縁部103a、左側壁部104の上端部でタンク本体51の前後方向に延在する左端縁部104aを有しており、平面視略矩形の開口形状を有する。
タンク本体51の開口部54は、遊技機本体4内に装着された場合に、開口部54の前端縁部102aが筐体2の前部開口部分に沿って筐体2の左右方向に延在し、右端縁部105aが右側板2Eに沿って筐体2の前後方向に延在し、後端縁部103aが背板2Cに沿って筐体2の左右方向に延在し、左端縁部104aがコイン払出手段14に沿って筐体2の前後方向に延在する。
タンク本体51は、図3及び図4に示すように、筐体2の内方に装着した場合に、コイン払出手段14と筐体2の右側板2Eとの間に形成されたスペースに収容されてコイン払出手段14のコイン排出口18の下方に配置される。
そして、タンク本体51の左側壁部104がホッパ15に対向してタンク本体51の上側及び左側への移動が規制され、同時に、タンク本体51の右側壁部105が筐体2の右側板2Eに対向してタンク本体51の左右への移動が規制され、更に、タンク本体51の後壁部103が筐体2の背板2Cに対向してタンク本体51の後方への移動が規制される。そして、前面扉3を閉じた場合に、タンク本体51の前壁部102が前面扉3のスピーカ32Rに対向して、タンク本体51の前方への移動が規制される。
従って、タンク本体51に当接してスロットマシン1の本体4内における補助タンク50の前後左右及び上下の移動を規制する補助タンク移動規制手段が構成され、遊技機本体4内における補助タンク50の位置が変更されるのを防止できる。従って、例えばコイン回収穴2Fから遊技機本体4内における補助タンク50の位置を移動させて補助タンク50と筐体2の底板2Bとの間に隙間を形成し、その隙間から針金等の異物が挿入されるのを防ぐことができる。
タンク本体51の底壁部101は、一定の板厚を有し、平面状に延在する形状を有している。タンク本体51の開口穴53は、例えば図7に点線で示すように、底壁部301の略中央位置に形成されており、コイン回収穴2Fの形状とほぼ一致する平面視で略矩形状をなし、開口穴53の周りに底壁部101の上面101aが所定幅で連続する大きさを有する。底壁部101は、蓋体52が底壁部101の上面101aに重ねて閉塞位置に配置された場合に、蓋体52の下面201bと底壁部101の上面101aとが開口穴53の周りに周状に連続して対向して接面する。
底壁部101と左側壁部104との接続部分には、タンク本体51内で蓋体52を回動自在に支持する支持手段56が設けられている。支持手段56は、蓋体53を回動させて開放位置と閉塞位置のいずれか一方に選択的に配置可能に支持しかつ回動軸方向に往復移動可能に支持する。
また、支持手段56は、蓋体52を閉塞位置と開放位置との中間の予め設定された傾斜角度位置に配置して取り外し方向であるタンク本体51の上方に移動させた場合に、支持を解除して蓋体52を取り外すことが可能な構成を有する。
支持手段56は、蓋体52の前側支持軸212を支持する前側支持部131と、蓋体52の後側支持軸213を支持する後側支持部134によって構成される。前側支持部131と後側支持部134は、タンク本体51の内方で互いに前後に離れた位置に設けられている。
前側支持部131は、左側壁部104との間に所定の間隙を開けて底壁部101から上方に起立するリブ132と、リブ132の上端に対向して左側壁部104から突出する爪部133を有する。
リブ132は、図11に示すように、底壁部101からほぼ垂直に突出する腕部132aと、腕部132aの上端から左側壁部104の爪部133側に向かって突出する爪部132bを有する。腕部132aは、左側壁部104との間に前側支持軸212の外径よりも若干広い間隔を有して対向し、前側支持軸212の外径よりも高い高さ位置まで突出している。爪部132bは、爪部132bと爪部133との間隔が、前側支持軸212の外径よりも狭く且つ前側支持軸212の一対の平坦面212a、212bの間隔とほぼ同一若しくは若干広い間隔となるように形成されている。前側支持部131は、リブ132の腕部132aと左側壁部104との間で前側支持軸212を回転自在に支持し、且つ軸方向に往復移動可能に支持する。
爪部132bと爪部133との間には、スリット部131aが形成されている。スリット部131aは、前側支持軸212の取り外し方向であるタンク本体51の上方に向かって開口し、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置してタンク本体51の上方に移動させた場合に前側支持軸212を通過させて前側支持部131から前側支持軸212の取り外しを可能にしている。
後側支持部134は、左側壁部104との間に所定の間隙を開けて底壁部101から上方に起立するリブ135と、リブ135の上端に対向して左側壁部104から突出する爪部136を有する。
リブ135は、底壁部101からほぼ垂直に突出する腕部135aと、腕部135aの上端から左側壁部104の爪部136側に向かって突出する爪部135bを有する。腕部135aは、左側壁部104との間に後側支持軸213の外径よりも若干広い間隔を有して対向し、後側支持軸213の外径よりも高い高さ位置まで突出している。
爪部135bは、爪部135bと爪部136との間隔が、後側支持軸213の外径よりも狭く且つ後側支持軸213の一対の平坦面213a、213bの間隔とほぼ同一若しくは若干広い間隔となるように形成されている。後側支持部134は、リブ135の腕部135aと左側壁部104との間で後側支持軸213を回転自在に支持し、且つ軸方向に往復移動可能に支持する。
爪部135bと爪部136との間には、スリット部134aが形成されている。スリット部134aは、後側支持軸213の取り外し方向であるタンク本体51の上方に向かって開口し、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置して上方に向かって移動させた場合に後側支持軸213を通過させて後側支持軸213の後側支持部134からの取り外しを可能にしている。
タンク本体51の左側壁部104及び右側壁部105は、タンク本体51の前後方向中間部分の方が前端部分及び後端部分よりも横幅方向外側に若干膨らむように、湾曲して形成されている。これにより、コインの重さに対するタンク本体51の強度を向上させると共に、横幅方向内側への反りが防止されている。
タンク本体51の前壁部102は、開口部54の前端縁部102aを上端とし、開口部54の前端縁部102aから下方に延出する上前壁部151と、その上前壁部151の下端で折曲されて引き出し方向後側に水平に延在する中前壁部152と、中前壁部152の後端から下方に延出して底壁部101の前端に連結される下前壁部153を備える。
そして、前壁部102には、引掛部55が一体に形成されている。引掛部55は、上前壁部151の下端から下方に突出し、下前壁部153の前方に対向して、下前壁部153との間に指先を下方から挿入可能な間隙を形成する垂下片154と、垂下片154の両側端部で後方に向かって折曲されて下前壁部153の左右の側端部に接続される側壁155を有する。
垂下片154の長さは、下方から挿入した指先が第1関節くらいまで入り込む深さとなるように設定されている。側壁155は、垂下片154の両側端部と下前壁部153の両側端部との間をそれぞれ連結して、引掛部55のタンク本体51への取り付け剛性を向上させている。
引掛部55は、垂下片154と下前壁部153との間に下方から指先を挿入してタンク本体51を筐体2の前方に引き出すことができる。そして、筐体2の内方から取り出した際に、指先が垂下片154と下前壁部153との間に挿入されているので、補助タンク50を安定して持つことができる。従って、補助タンク50を筐体2の内方から前方に引き出して持ち上げるという一連の作業を連続して円滑に行うことができる。
また、前壁部102の中前壁部152と下前壁部153が、開口部54の前端縁部102aよりも引き出し方向後側に後退して開口部54の内方に位置するように設けられているので、開口部54の前端縁部102aをタンク本体51の前側位置に配置することができる。
従って、引掛部55を設けていながらも、開口部54の前端縁部102aを引き出し方向前側に配置でき、筐体2の内方の限られた空間内で開口部54の開口面積をより広く確保することができる。
従って、例えばホール従業員等によってホッパ15から補助タンク50にコインを掻き出す作業が行われた場合に、コイン排出口18から排出されたコインを、筐体2から外部に飛び出させることなく、開口部54から補助タンク50のタンク本体51内にスムーズに回収することができ、ホッパ15から補助タンク50へのコインの移動作業を迅速かつ容易に行わせることができる。
タンク本体51の後壁部103には、センサ挿入部57が設けられている。センサ挿入部57は、補助タンク50を手動回収用として使用する場合に、筐体2に設けられた補助タンク50内のコインの貯留状態を検出するコイン貯留状態検出手段のセンサ棒19A、19Bが挿入される。
センサ挿入部57は、後壁部103の左右方向略中央位置に設けられており、後壁部103の上部位置に開口形成された第1センサ挿入穴161と、後壁部103の下部位置に開口形成された第2センサ挿入穴162を有する。
第2センサ挿入穴162は、第2センサ挿入穴162に挿入されたセンサ棒19Bがタンク本体51の内方で蓋体52の回動軌跡の途中位置に介在されて、蓋体52を閉塞位置から開放側へ移動させた場合に蓋体52をセンサ棒19Bに当接させて蓋体52の開放側への回動を規制する位置に開口形成されている。
このように、センサ棒19A、19Bが高さ位置を変えて上下に配置されているので、上側のセンサ棒19Aの高さ位置がコイン満杯時の検出位置とし、センサ棒19Bが蓋体52の開放側への回動を規制するのに用いることができ、センサ棒19A、19Bを有効に利用することができる。
また、タンク本体51の後壁部103には、閉塞準備位置で蓋体52を回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させた場合に蓋体52の上面201aと対向して蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制する第1蓋体移動規制手段58と、閉塞位置で蓋体52を回動軸他方側であるタンク本体51の前方に向かって付勢する第1付勢手段61が設けられている。
第1蓋体移動規制手段58は、タンク本体51の後壁部103から前方に向かって突出する一対の突起部114A、114Bによって構成されている。一対の突起部114A、114Bは、タンク本体51の左右に離間して、底壁部101との間に所定の間隙を有して対向する位置に突設されている。そして、蓋体52を閉塞準備位置で回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって開口穴53の開口面に沿って略平行に移動させた場合に、一対の突起部114A、114Bと底壁部101との間に蓋体52の後端部を円滑に挿入することができ、蓋体52の上面201aと対向し、蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制するようになっている。また、開口穴53の開口面と蓋体52の下面が平行になっているため、隙間なく閉塞することができる。
第1付勢手段61は、一対の弾性部材115A、115Bによって構成されている。一対の弾性部材115A、115Bは、例えばスプリング部材からなり、タンク本体51内で後壁部103に基端が固定されて前方に向かって延出するように設けられている。
一対の弾性部材115A、115Bは、蓋体52を閉塞準備位置で回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させて蓋体51の後端部を一対の突起部114A、114Bと底壁部101との間に挿入した場合に、蓋体52の後端面201dと当接して蓋体52を回動軸他方側であるタンク本体51の前方に向かって付勢して、蓋体51の後端部を一対の突起部114A、114Bと底壁部101との間から脱出させる付勢力を有する。
そして、タンク本体51内には、蓋体52を閉塞準備位置で回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させる蓋体移動手段60と、蓋体移動手段60によって蓋体52を閉塞準備位置で回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させた場合に、蓋体52の開放側に対向して蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を更に規制する第4蓋体移動規制手段59が設けられている。なお、蓋体移動手段60の回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させる機能は、第2蓋体移動規制手段60に付加された機能であり、蓋体移動手段60と第2蓋体移動規制手段60は同一のものである。閉塞準備位置に蓋体52を配置した状態で蓋体移動手段60を回転させることで蓋体52を開口穴53の開口面に対し略平行に移動させることができ閉塞位置への閉塞操作を円滑に行うことができる。ここで、第4蓋体移動規制手段59は、第1蓋体移動規制手段58と同一方向の蓋体52の移動を規制する手段であって、第1蓋体移動規制手段58の同様な役割を果たす。
また、第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bの下部であって、タンク本体51の後壁部103の壁面には、リブ状の突起部252A、252Bが設けられている。蓋体52が閉塞準備位置で、蓋体52を回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させた場合、上記のリブ状の突起部252A、252Bに嵌合するスリット部254A、254Bが、蓋体52に設けられている。これらの突起部252A、252B及びスリット部254A、254Bにより第3蓋体移動規制手段250が主として構成される。
第3蓋体移動規制手段250により、蓋体52は閉塞位置において、回動軸一方向側及び開放方向への動きが規制される。従って、蓋体52を閉塞位置においてより強固に固定し、更に、蓋体52の大きさを開口穴53の大きさと略同一に構成しても、蓋体52とタンク本体54との間には隙間が発生することを防ぎ、開口穴53から種々の不正が行われることを防止する。
本実施の形態では、上記の第2蓋体移動規制手段60と第4蓋体移動規制手段59は、操作手段121に設けられている。操作手段121は、タンク本体51内で回転操作によって予め設定された開位置と閉位置に選択的に配置されるように設けられており、開位置から閉位置に回転操作された場合に、第2蓋体移動規制手段60は、閉塞位置に配置された蓋体52を回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させると共に、蓋体52が閉塞位置にある場合に、52蓋体の開口穴53の開口面に対する略平行な移動、即ちタンク本体51に対する蓋体52の前後方向の移動を規制する。更に言い換えれば、蓋体52の閉塞位置から閉塞準備位置への移動を規制する。また、第4蓋体移動規制手段59は、蓋体52の開放側に対向して蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制する構成を有する。
操作手段121は、底壁部101に設けられた支持穴に挿入されて固定手段125により回転可能に支持される軸部122と、軸部122に連続して設けられて軸部122の径方向に延在して底壁部101の上面101aに沿って回転可能なカム部123と、カム部123よりも径方向外側に突出して操作手段121が予め設定された閉位置に配置された場合に蓋体52の上面201aと対向する腕部124を有する。
軸部122は、図15に示すように、略楕円形の断面形状を有しており、底壁部101の支持穴111に突設された突部112によって、4分の1回転ごとに節度を持って回転するように支持され、操作手段121を図15(a)に示す開位置と、図15(b)に示す閉位置に位置決めする。
カム部123は、軸部122を中心として回転し、開位置では、図12(a)、(b)に示すようにタンク本体51の左右方向に延在し、蓋体52が回動軸他方側で開閉するのを許容し、閉位置では、図12(c)に示すようにタンク本体51の前後方向に延在して、蓋体52の前端部に当接して蓋体52を回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって押し移動させる。このカム部123によって第2蓋体移動規制手段60が構成される。
腕部124は、カム部123と同一の方向に向かって突出し、閉位置では、図14に示すように蓋体52の上面201aと対向し、蓋体52と当接して蓋体52の開放側への回動を規制する。この腕部124によって、蓋体52の開放側への回動を規制する第4蓋体移動規制手段59が構成される。
腕部124には、凸部124aが突設されており、操作手段121を閉位置に配置して蓋体52の開放側への回動を規制した場合に、蓋体52の上面201aに凹設された凹部204に挿入されて、蓋体52を位置決めする。
蓋体52は、平板部201と軸部211を有する。平板部201は、閉塞位置に配置された場合に、平板部201の下面201bと底壁部101の上面101aとが開口穴53の周りに周状に連続して対向して接面し、タンク本体51の開口穴53を閉塞する平板形状を有する。従って、閉塞位置において、コインの重さによって補助タンク50の底が抜けるのを防ぐことができる。
平板部201の基端側には、前側支持部131の突起部132との干渉を避けるための前側切欠部202が軸部211の前側支持軸212に沿って切欠形成され、また、後側支持部134のリブ135との干渉を避けるための後側切欠部203が軸部211の後側支持軸213に沿って切欠形成されている。
平板部201の下面201bには、図6に示すように、複数本の凸条部208が設けられている。各凸条部208は、平板部201の長手方向に亘って前後に延在し且つ平板部201の横幅方向に所定間隔をおいて互いに並行に延在するように形成されており、平板部201の強度を補強し、蓋体52が平板部201の長手方向に湾曲するのを抑制している。
軸部211は、平板部201の基端側にて平板部201と一体に形成されて蓋体52の長手方向に沿って一直線上に延在し、軸部211の両端位置に前側支持軸212と後側支持軸213が形成されている。
前側支持軸212は、前側支持部131に回転自在に支持され、蓋体52を回動させて所定の傾斜角度位置に配置した場合にのみ、前側支持部131から取り外すことができ、その他の角度位置、例えば閉塞位置や開放位置では前側支持部131からの取り外しが阻止されるように構成されている。
前側支持軸212は、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合にスリット部131aに対して径方向幅が狭く、蓋体52を傾斜角度位置以外の角度位置に配置した場合にスリット部131aに対して径方向幅が広い断面形状を有し、蓋体52を傾斜角度位置に配置して取り外し方向に移動させた場合にスリット部131aを通過させて前側支持部131から取り外すことができる。
前側支持軸212は、本実施の形態では、前側支持軸212と同一の外径を有する丸棒の一部を平面状に面取りした形状を有しており、互いに平行な一対の平坦面212a、212bと、各平坦面212a、212bの間を連結する断面円弧状の摺動面212cを有する。
一対の平坦面212a、212bは、例えば図11(a)に示すように、互いの間隔Mが、リブ132の爪部132bと左側壁部104の爪部133と間のスリット部131aの間隔Lよりも若干短い寸法(M<L)、若しくはほぼ同一の寸法(M≒L)となるように形成されている。
一対の平坦面212a、212bは、図9〜図11に示すように、蓋体52の平板部201と面一に延在する仮想平面に対して、蓋体52の回動中心軸線である軸部211の中心軸線を回転中心として所定角度だけ回転させた傾斜角度に角度付けされて形成されている。
平坦面212a、212bの傾斜角度は、図11(c)に示すように、蓋体52が開放位置と閉塞位置との中間の予め設定された傾斜角度位置に配置された場合に、一対の平坦面212a、212bが蓋体52の取り外し方向に沿って延在する角度、より詳しくは、底壁部101に対して直交する方向であるタンク本体51の上下に延在する角度に設定されている。
従って、蓋体52を上記傾斜角度位置に配置することによって、前側支持軸212の一対の平坦面212a、212bをタンク本体51の上下に延在させることができ、前側支持軸212の横幅を一対の平坦面212a、212bの間隔Mとし、スリット部131aの間隔L以下とすることができる。そして、蓋体52をそのままの姿勢状態で、図11(c)に仮想線で示すように、取り外し方向であるタンク本体51の上方に移動させることにより、前側支持軸212をスリット部131aに通過させて前側支持部131から取り外すことができる。
一方、蓋体52を閉塞位置(図11(a)を参照)、若しくは開放位置(図11(b)を参照)に配置した場合には、前側支持軸212の横幅がスリット部131aの間隔Lよりも大きな横幅になり、蓋体52を取り外し方向であるタンク本体51の上方に移動させても、前側支持軸212の摺動面212cがリブ132の爪部132bと左側壁部104の爪部133に当接して、前側支持軸212をスリット部131aに通過させることはできず、前側支持部131から取り外すことはできない。
従って、前側支持軸212は、リブ132の腕部132aと左側壁部104との間で回転自在に支持され、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合にのみ、前側支持部131から取り外すことができ、蓋体52を閉塞位置、若しくは開放位置に配置した場合には、前側支持部131からの取り外しが阻止される。
尚、本実施の形態では、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合に前側支持軸212をスリット部131aの間を通過させることができる構成の例として、一対の平坦面212a、212bの間隔Mが、スリット部131aの間隔Lよりも若干短い寸法(M<L)、若しくはほぼ同一の寸法(M≒L)となるように形成された構成を例に説明したが、この構成に限定されるものではない。
例えば一対の平坦面212a、212bの間隔Mをスリット部131aの間隔Lよりも若干大きい寸法(M>L)とし、蓋体52を予め設定された傾斜角度位置で取り外し方向に所定値以上の力で付勢した場合に、リブ132の腕部132aを弾性変形させて、スリット部131aの間隔Lを広げて、前側支持軸212を通過させることができ、その他の角度位置では前側支持軸212を通過させることができない構成としてもよい。
これによれば、所定の傾斜角度位置に配置された蓋体52を所定値以上の力で取り外し方向に付勢しない限り、スリット部131aを通過させることができないので、例えば補助タンク50が上下逆に保持されて蓋体52がタンク本体51に対して所定の傾斜角度位置に配置された場合に、前側支持軸212が前側支持部131から抜け落ちるのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、前側支持軸212は、互いに平行な一対の平坦面212a、212bを有する場合を例に説明したが、この構成に限定されるものではなく、所定の傾斜角度位置でスリット部131aを通過させることができ、その他の角度位置ではスリット部131aを通過させることができない形状であればよい。例えば断面が長方形や楕円形等のように、所定の傾斜角度位置では前側支持軸212の径方向幅がスリット部131aの間隔Lよりも狭く、その他の角度位置では前側支持軸212の径方向幅がスリット部131aの間隔以上となる形状でもよい。
後側支持軸213は、後側支持部134に回転自在に支持され、蓋体52を回動させて所定の傾斜角度位置に配置した場合にのみ、後側支持部134から取り外すことができ、その他の角度位置、例えば閉塞位置や開放位置では後側支持部134からの取り外しが阻止されるように構成されている。
後側支持軸213は、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合にスリット部134aに対して径方向幅が狭く、蓋体52を傾斜角度位置以外の角度位置に配置した場合にスリット部134aに対して径方向幅が広い断面形状を有し、蓋体52を傾斜角度位置に配置して取り外し方向に移動させた場合にスリット部134aを通過させて後側支持部134から取り外すことができる。
後側支持軸213は、本実施の形態では、前側支持軸212と同一の外径を有する丸棒の一部を平面状に面取りした形状を有しており、図10に示すように、互いに平行な一対の平坦面213a、213bと、各平坦面213a、213bの間を連結する断面円弧状の摺動面213cを有する。
一対の平坦面213a、213bは、互いの間隔がリブ135の爪部135bと左側壁部104の爪部136と間のスリット部134aの間隔よりも若干短い寸法、若しくはほぼ同一の寸法となるように形成されている。
一対の平坦面213a、213bは、図10に示すように、蓋体52の平板部201と面一に延在する仮想平面に対して、蓋体52の回動中心軸線である軸部211の中心軸線を回転中心として所定角度だけ回転させた傾斜角度に角度付けされて形成されている。
平坦面213a、213bの傾斜角度は、蓋体52を上記傾斜角度位置に配置した場合に、一対の平坦面213a、213bが底壁部101に対して直交する方向であるタンク本体51の上下方向に延在する角度に設定されている。
従って、蓋体52を上記傾斜角度位置に配置することによって、後側支持軸213の一対の平坦面213a、213bをタンク本体51の上下に延在させることができ、後側支持軸213の横幅を一対の平坦面213a、213bの間隔とし、スリット部134aの間隔以下とすることができる。そして、蓋体52をそのままの姿勢状態で取り外し方向であるタンク本体51の上方に移動させることにより、後側支持軸213をスリット部134aに通過させて後側支持部134から取り外すことができる。
一方、蓋体52を閉塞位置若しくは開放位置に配置した場合には、後側支持軸213の横幅がスリット部134aの間隔よりも大きな横幅になり、蓋体52を取り外し方向であるタンク本体51の上方に移動させても、後側支持軸213の摺動面213cがリブ135の爪部135bと左側壁部104の爪部136に当接して、後側支持軸213をスリット部134aに通過させることはできず、後側支持部134から取り外すことはできない。
従って、後側支持軸213は、リブ135の腕部135aと左側壁部104との間で回転自在に支持され、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合にのみ、後側支持部134から取り外すことができ、蓋体52を閉塞位置、若しくは開放位置に配置した場合には、後側支持部134からの取り外しが阻止される。
尚、本実施の形態では、蓋体52を所定の傾斜角度位置に配置した場合に後側支持軸213をスリット部134aの間を通過させることができる構成の例として、一対の平坦面213a、213bの間隔が、スリット部134aの間隔よりも若干短い寸法、若しくはほぼ同一の寸法となるように形成された構成を例に説明したが、この構成に限定されるものではない。
例えば一対の平坦面213a、213bの間隔をスリット部134aの間隔よりも若干大きい寸法とし、蓋体52を予め設定された傾斜角度位置で取り外し方向に所定値以上の力で付勢した場合に、リブ135の腕部135aを弾性変形させて、スリット部134aの間隔を広げて、後側支持軸213を通過させることができ、その他の角度位置では後側支持軸213を通過させることができない構成としてもよい。
これによれば、所定の傾斜角度位置に配置された蓋体52を所定値以上の力で取り外し方向に付勢しない限り、スリット部134aを通過させることができないので、例えば補助タンク50が上下逆に保持されて蓋体52がタンク本体51に対して所定の傾斜角度位置に配置された場合に、後側支持軸213が後側支持部134から抜け落ちるのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、後側支持軸213は、互いに平行な一対の平坦面213a、213bを有する場合を例に説明したが、この構成に限定されるものではなく、所定の傾斜角度位置でスリット部134aを通過させることができ、その他の角度位置ではスリット部134aを通過させることができない形状であればよい。例えば断面が長方形や楕円形等のように、所定の傾斜角度位置では後側支持軸213の径方向幅がスリット部134aの間隔よりも狭く、その他の角度位置では後側支持軸213の径方向幅がスリット部134aの間隔以上となる形状でもよい。
タンク本体51と蓋体52との間には、蓋体52を開放側に向かって付勢して開放位置に保持する第2付勢手段62が介装されている。第2付勢手段62は、本実施の形態では、コイルばね221によって構成されている。コイルばね221は、例えば図7に示すように、円筒状に捲回された捲回部221aと、捲回部221aの軸方向一方側から捲回部221aの径方向外側に向かって突出する第1腕部221bと、捲回部221aの軸方向他方側から捲回部221aの径方向外側に向かって突出する第2腕部221cとを有する。
コイルばね221は、前側支持軸212に捲回部221aが外嵌されて軸方向に往復移動可能とされ、底壁部101の上面101aに沿って第1腕部221bが延在し、底壁部101の支持孔113に第1腕部221bの先端が挿入され、蓋体52の平板部201の下面201bに沿って第2腕部221cが延在し、蓋体52の支持孔205に第2腕部221cの先端が挿入されて取り付けられている。
コイルばね221は、かかる取付状態で蓋体52を開方向に向かって付勢する。コイルばね221の付勢力は、蓋体52を閉塞位置から開放側に向かって回動させて開放位置に保持できるように設定されている。尚、本実施の形態では第2付勢手段62がコイルばね221によって構成される場合を例に説明したが、蓋体52を閉塞位置から開放側に向かって付勢して開放位置に保持する付勢力を有し、且つ蓋体52の回動軸方向への往復移動を許容するものであればよく、例えば板ばね等を用いてもよい。
上記蓋体52のタンク本体51への組み付けは、まず最初に、コイルばね221を取り付けた状態で蓋体52をタンク本体51の上方から内方に挿入して、蓋体52の前側支持軸212を前側支持部131の上方に配置し、後側支持軸213を後側支持部134の上方に配置する。
それから、蓋体52を予め設定された傾斜角度位置に調整して、前側支持軸212の平坦面212a、212bと後側支持軸213の平坦面213a、213bがそれぞれ取り外し方向であるタンク本体51の上下に延在するように配置する。
そして、蓋体52をそのままの姿勢状態で下方に移動させて、前側支持軸212を前側支持部131のスリット部131aに通過させて前側支持部131に支持させ、後側支持軸213を後側支持部134のスリット部134aに通過させて後側支持部134に支持させる。
そして、コイルばね221の第1腕部221bの先端を底壁部101の支持穴113に挿入する。これにより、蓋体52は、タンク本体51の内方でタンク本体51に回動自在に支持され、コイルばね221によって常に開放側に付勢された状態でタンク本体51に組み付けられる。
次に、上記補助タンク50の蓋体52を開閉操作する方法について説明する。まず、操作手段121が開位置に配置された状態では、蓋体52は、図12(a)に示すように、コイルばね221の付勢力によって開放位置に保持され、タンク本体51の開口穴53が開放された状態とされる。
タンク本体51の開口穴53を閉塞するには、図12(a)〜(c)に示すように、コイルばね221の付勢力に抗して蓋体52を開放位置から閉塞側に向かって回動させて閉塞準備位置に配置し、操作手段121を回転操作して開位置から閉位置に配置する。
これにより、蓋体52は、開口穴53を閉塞した状態で蓋体52の前端面201cが操作手段121のカム部123と当接して、回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって押し移動される。
そして、図13(b)、(c)に示すように、蓋体52の後端面201dが第1付勢手段61の一対の弾性部材115A、115Bと当接して、これら一対の弾性部材115A、115Bを押し縮めながら蓋体52が後方に移動すると共に、蓋体52の後端部に設けられたスリット部254A、254Bが、第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bの下部であって、後壁部103の壁面に設けられたリブ状の突起部252A、252Bに嵌合し、蓋体52の後端部がタンク本体51の底壁部101と第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bとの間に挿入される。また、操作手段121の第4蓋体移動規制手段59である腕部124が蓋体52の前方から蓋体52の上方に移動して、図14に示すように、腕部124の凸部124aが蓋体52の凹部204に挿入される。
従って、蓋体52は、後端部の開放側に第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bが対向して配置され、且つ後端部に設けられたスリット部254A、254Bが第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bの下部に設けられたリブ状の突起部252A、252Bに嵌合し、然も前端部201cが第2蓋体移動規制手段60のカム部123に当接され、加えて前端部開放側に第4蓋体移動規制手段59の腕部124が対向して配置されて、閉塞位置から開放側への回動が規制された状態とされる。
従って、操作手段121を開位置から閉位置に回転操作するだけという、極めて簡単な操作で蓋体52を閉塞位置に保持することができる。これにより、例えばタンク本体51の下方から蓋体52を突き上げて開放側に回動させようとした場合に、第1蓋体移動規制手段58と第4蓋体移動規制手段59によって蓋体52の開放側への回動を規制し、蓋体52が開放側に不正に回動されるのをより強固に防ぐことができる。
また、例えばタンク本体51の下方から蓋体52を回動軸他方側に移動させようとした場合に、第2蓋体移動規制手段60のカム部123によって蓋体52の回動軸他方側への移動が規制され、蓋体52の回動規制が不正に解除されるのを防ぐことができる。
蓋体52は、第1蓋体移動規制手段58と第4蓋体移動規制手段59によって蓋体52の長手方向である前後の両端箇所で開放側への回動が規制される。従って、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができ、不正に開放側へ回動させようとする、より大きな力にも耐えることができる。従って、蓋体52が不正に開放側に回動させるのを困難化でき、開口穴53が不正に開放されるのを有効に防ぐことができる。
蓋体52は、開放側への回動が規制された状態では、第1付勢手段61の弾性部材115A、115Bによって回動軸他方側であるタンク本体51の前方に向かって付勢されて、所定の押圧力で第2蓋体移動規制手段60のカム部123に押し付けられている。また、蓋体52は、第2付勢手段62によって開放側に回動する方向に付勢されており、第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bと第4蓋体移動規制手段59の腕部124に押し付けられている。そして、第3蓋体移動規制手段250により蓋体52のタンク本体54に対して左右方向の移動が規制されている。
従って、閉塞位置における蓋体52の回動軸方向及び回動方向のガタつきが抑制され、蓋体52をしっかりと固定でき、例えば振動に起因した蓋体52からのビビリ音の発生等を防ぐことができる。
一方、タンク本体51の開口穴53を開放するには、操作手段121を回転操作して閉位置(図12(c)を参照)から開位置(図12(b)を参照)に配置する。
この操作手段121の操作によって、蓋体52は、カム部123による回動軸一方向側への付勢が解除され、第1付勢手段61の弾性部材115A、115Bによって回動軸他方側であるタンク本体51の前方に向かって移動され、第3蓋体移動規制手段250の突起部252A、252Bから離脱し、且つ蓋体52の後端部がタンク本体51の底壁部101と第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bとの間から脱出し、蓋体52の後端部と第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bとの対向が解除される。また、操作手段121の腕部124が蓋体52の上方から蓋体52の前方に移動され、蓋体52の前端部と腕部124との対向が解除される。
従って、蓋体52は、第1蓋体移動規制手段58及び第4蓋体移動規制手段59による開放側への回動規制が解除され、第2付勢手段62のコイルばね221によって閉塞位置から開放側に向かって回動されて、開放位置に保持され、タンク本体51の開口穴53を開放する。
従って、操作手段121を閉位置から開位置に回転操作するだけという、極めて簡単な操作で開口穴53を自動的に開放することができ、タンク本体51の開口穴53を閉塞状態から開放状態に迅速かつ容易に変更することができる。
ここで、図4のX−X断面図である図16は、筐体2の内方に補助タンク50が装着された状態を正面から示す断面図である。
上記構成を有する補助タンク50を、蓋体52が閉塞位置に配置された状態で筐体2の内方に装着した場合、図4及び図16に示すように、タンク本体51の第1センサ挿入穴161と第2センサ挿入穴162にセンサ棒19A、19Bが挿入され、センサ棒19Bが蓋体52の回動軌跡の途中位置で且つ蓋体52の開放側に対向する位置に配置される。
従って、仮に蓋体52が閉塞位置から開放側に回動された場合であっても、図16に仮想線で示すように、センサ棒19Bに蓋体52の平板部201の上面201aを当接させて蓋体52の開放側への回動を規制することができる。
従って、例えばスロットマシン1を島設備に設置する前や、中古機として移設するために島設備から取り外された状態等、スロットマシン1単体の状態とされて筐体2の底板2Bのコイン回収穴2Fが露出する状況において、蓋体52を閉塞位置に配置した状態で補助タンク50を遊技機本体4内に装着しておくことにより、コイン回収穴2Fから手や器具等が挿入されて蓋体52が閉塞位置から開放側に回動された場合に、蓋体52の開放側への回動を規制し、開口穴53が開放されるのを防ぐことができる。
従って、筐体2のコイン回収穴2Fから補助タンク50の開口穴53を通して本体4内に針金や特殊工具等の異物が挿入されるのを防ぐことができ、このような異物を使用した種々の不正行為を未然に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、蓋体52をタンク本体51から取り外すことが可能な傾斜角度位置よりも、蓋体52を開放側に回動させてセンサ棒19Bに当接させた場合の傾斜角度位置の方が閉塞側に位置するように、センサ棒19Bの高さ位置が設定されている。
従って、蓋体52が閉塞位置から開放側に回動された場合に、センサ棒19Bに当接させて蓋体52の開放側への回動を規制すると共に、蓋体52がタンク本体51から取外可能な傾斜角度位置に配置されるのを防ぐことができる。
従って、蓋体52がタンク本体51から取り外されて開口穴53が開放されるのを防ぐことができ、例えば筐体2のコイン回収穴2Fから補助タンク50の開口穴53を通して本体4内に針金や特殊工具等の異物が挿入されるのを防ぎ、このような異物を使用した種々の不正行為を未然に防ぐことができる。
また、補助タンク50は、筐体2の内方に装着されて前面扉3を閉じた場合に、図4及び図16に示すように、タンク本体51が右側板2E、背板2C、スピーカ32R等に当接して補助タンク移動規制手段として作用し、補助タンク50の上下左右、及び前後の移動が規制される。
従って、従来から遊技機本体4内に存在する既存部材を利用して補助タンク50の移動を規制することができ、部品点数を増加させることなく、補助タンク移動規制手段を構成することができる。
従って、コイン回収穴2Fから手や器具等が挿入されて補助タンク50の位置が変更されるのを防ぐことができ、コイン回収穴2Fから筐体2の内部に連通する隙間が形成されるのを防ぐことができる。
従って、筐体2のコイン回収穴2Fから隙間を通して筐体2の内部に針金等の異物が挿入されるのを防止でき、このような異物を使用した種々の不正行為を未然に防ぐことができる。
尚、本実施の形態では、補助タンク50の筐体2の内方における位置決めを、ホッパ15、スピーカ32R、右側板2E、背板2C等によって行う構成を例に説明したが、レール部材等を設けて補助タンク50を筐体2の内方で前後方向に案内可能に支持し、前後左右、及び上下方向の移動を規制してもよい。
上記構成を有する補助タンク50によれば、蓋体52を回動させて閉塞位置と開放位置のいずれか一方に選択的に配置できるので、開口穴53を開放状態から閉塞状態に切り替えて手動回収に対応させ、また、閉塞状態から開放状態に切り替えて自動回収に対応させることができる。
従って、例えば遊技媒体であるコインが自動回収される遊技ホールや島設備に配設されていたスロットマシン1を、コインが手動回収される遊技ホールや島設備に移動させた場合に、補助タンク50の蓋体52を開放位置から閉塞位置に回動させて、補助タンク50の開口穴53を閉塞し、補助タンク50を自動回収に対応するものから手動回収に対応するものに変更することができる。
従って、補助タンク50を新たに購入する必要がなく、スロットマシン1の移設に伴うコストを低減することができる。また、蓋体52がタンク本体51に回動自在に支持されているので、例えば補助タンク50の開口穴53を開放させた状態で使用していた場合に、蓋体52の紛失を防ぐことができる。
また、例えばコインが自動回収される遊技ホールや島設備に配設されていたスロットマシン1をコインが手動回収される遊技ホールや島設備に移動させる場合等、コイン回収穴2Fが露出される状況において、補助タンク50の蓋体52を閉塞位置に保持させて、筐体2の底板2Bに開口しているコイン回収穴2Fを補助タンク50によって閉塞し、筐体2の内部と外部との間を隔絶することができる。従って、コイン回収穴2Fから筐体2の内部にゴミなどの異物が侵入するのを防ぐことができる。
また、補助タンク50に蓋体回転規制手段を設けて、閉塞位置に配置された蓋体52の開放側に第1蓋体移動規制手段58、及び、第2蓋体移動規制手段59を対向させて、蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制するので、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができる。
従って、例えばスロットマシン1を島設備に設置する前や、中古機として移設するために島設備から取り外された状態等、スロットマシン1単体の状態とされて筐体2の底板2Bのコイン回収穴2Fが露出する状況において、コイン回収穴2Fから手や器具等が挿入されてタンク本体51の下方から蓋体52を突き上げて蓋体52を閉塞位置から開放側に回動させようとした場合に、第1蓋体移動規制手段58と、第4蓋体移動規制手段59に当接させて蓋体52の開放側への移動を規制して、補助タンク50の開口穴53が不正に開放されるのを防ぐことができる。
特に、第1蓋体移動規制手段58と第4蓋体移動規制手段59という複数の蓋体移動規制手段を用いて、蓋体52の長手方向である前後の両端箇所で蓋体52の開放側への移動を規制するので、突き上げ時における蓋体52の撓み変形を効果的に抑制でき、蓋体52とタンク本体51との間に開口穴53を通過する不正な隙間が形成されるのを防ぐことができる。
そして、操作手段121を開位置から閉位置に回転操作するだけで、第2蓋体移動規制手段60及び蓋体移動手段60を構成するカム部123によって蓋体52を閉塞位置で回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって簡単に移動させることができ、同時に、第4蓋体移動規制手段59の腕部124を蓋体52の前方から蓋体52の上方に移動させることができ、蓋体52の開放側への回動を規制することができる。
また、操作手段121を閉位置から開位置に回転操作するだけで、第1付勢手段61の弾性部材115A、115Bによって蓋体52を閉位置で回動軸他方側であるタンク本体の前方に向かって移動させることができ、同時に第4蓋体移動規制手段59の腕部124を蓋体52の上方から蓋体52の前方に移動させることができ、蓋体52の開放側への回動規制を簡単に解除することができる。そして、第2付勢手段62のコイルばね221によって蓋体52を閉塞位置から開放側に回動させて、開放位置に保持することができ、タンク本体51の開口穴53を簡単に開放させることができる。
補助タンク50は、蓋体52を開放位置と閉塞位置の中間の予め設定された傾斜角度位置に配置された状態でのみタンク本体51から取り外すことができ、蓋体52が閉塞位置や開放位置に配置されている場合には、取り外すことができないようになっている。
これにより、蓋体52をタンク本体51から取り外すことができる位置を、蓋体52の姿勢が不安定で位置決めが困難な位置としている。従って、蓋体52の姿勢が安定して蓋体52に対する不正行為が行われやすい位置である、閉塞位置や開放位置での蓋体52の取り外しを困難なものとし、蓋体52の取り外しによる不正行為を有効に防止できる。
また、蓋体52を予め設定された角度位置に保持した状態でタンク本体51内に挿入して組み立てるので、製造工場における組立作業を容易化できる。
尚、上述の第1実施の形態では、第2蓋体移動規制手段59と蓋体移動手段60を操作手段121という一部材で構成した場合を例に説明したが、これらを互いに独立して別個に設けてもよい。
また、上述の第1実施の形態では、第2蓋体移動規制手段59の腕部124に凸部124aを設け、この凸部124aが挿入される凹部204を蓋体52の上面201aに設けた場合を例に説明したが、タンク本体51に対して蓋体52を閉位置で位置決めできる構成であればよく、例えば、第2蓋体移動規制手段59の腕部124に凹部を設け、この凹部に挿入される凸部を蓋体52の上面201aに設けてもよい。
また、図4に示すように蓋体52が閉塞した状態でタンク本体51を筐体内に配置した場合、コイン回収穴2Fを通してタンク本体51の下面から触れることのできない位置に固定手段125を配置しているため、コイン回収穴2Fを通したタンク本体52の下面からの不正に強くなっている。
[第2実施の形態]
次に、本発明の第2実施の形態について説明する。図17は、補助タンク50の蓋体52を開閉操作する方法について説明する図、図18は、図17のVIII−VIII線断面矢視図、図19は、図17のIX方向矢視図である。尚、従来と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
タンク本体51の底壁部101には、操作手段171が予め設定された開位置又は閉位置に選択的に配置されて、固定手段175によってタンク本体51に着脱可能に固定されている。
操作手段171は、閉位置に配置されて固定された場合に、蓋体52の回動軸他方側であるタンク本体51の前方への移動を規制すると共に、蓋体52の開放側に対向して蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制し、開位置に配置された固定された場合に、蓋体52の回動軸他方側であるタンク本体51の前方への移動を許容し、蓋体52の閉塞位置から開放側への回動を許容する構成を有する。
操作手段171は、互いに一体に形成されたカム部172と腕部173を有する。カム部172は、操作手段171を閉位置に配置した場合に、図19に実線で示すように底壁部101の上面101aに沿ってタンク本体51の前後方向に延在し、閉塞位置に配置された蓋体52の先端面201cと当接して蓋体52を回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に向かって移動させ、蓋体52の後端部を第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bと底壁部101の上面101aとの間に挿入させる。
そして、操作手段171を開位置に配置した場合に、図19に仮想線で示すように底壁部101の上面101aに沿ってタンク本体51の左右方向に延在し、閉塞位置に配置された蓋体52の先端面201cから離れて、蓋体52の回動軸他方側への移動を許容する。
腕部173は、操作手段171を閉位置に配置した場合に、図18に示すように、タンク本体521の前後方向に延在して蓋体52の上面201aと対向し、蓋体52との当接により蓋体52の開放側への回動を規制する。
腕部173には、凸部173aが突設されており、操作手段171を閉位置に配置した場合に、蓋体52の凹部204に挿入されて、タンク本体51に対する蓋体52の位置決めがなされる。この腕部173によって、蓋体52の開放側への回動を規制する第4蓋体移動規制手段59が構成される。
操作手段171には、固定手段175の固定ねじ176が挿通される貫通孔174が穿設されている。貫通孔174は、操作手段171を開位置又は閉位置に配置した場合に、操作手段171を上下に貫通して、底壁部101のねじ穴183に同軸上に連続するように形成されている。
タンク本体51の底壁部101には、操作手段171を予め設定された開位置と閉位置にそれぞれ位置決めする位置決め手段181と、位置決め手段181によって位置決めされた操作手段171を底壁部101に固定するためのねじ穴183が設けられている。
位置決め手段181は、閉塞位置に配置された蓋体52の前端面201cよりもタンク本体51の前方に位置する箇所に設けられている。位置決め手段181は、底壁部101の上面101aからタンク本体51の上方に向かって突出する複数の突起部182によって構成されており、各突起部182の間に操作手段171のカム部172を嵌め込むことができ、カム部172を嵌め込む方向によって操作手段171を開位置と閉位置に位置決めできるようになっている。
ねじ穴183は、各突起部182の略中間位置で底壁部101の上面101aから上方に向かって突出するボス部184に螺設されており、タンク本体51の下方に向かって延在するように形成されている。そして、操作手段171の貫通孔174に挿通された固定ねじ176を螺入して、操作手段171を開位置又は閉位置に固定できるようになっている。
次に、上記補助タンク50の蓋体52を開閉操作する方法について説明する。まず、開位置に操作手段171が配置された蓋体52は、図17(a)に示すように、コイルばね221の付勢力によって開放位置に保持され、タンク本体51の開口穴53が開放された状態とされる。
タンク本体51の開口穴53を閉塞するには、固定手段175の固定ねじ176を取り外して操作手段171の固定を解除し、操作手段171をタンク本体51から取り外す。
それから、コイルばね221の付勢力に抗して蓋体52を開放位置から閉塞側に向かって回動させて閉塞位置に配置し、更に、回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に移動させる。
そして、図13に示すように、蓋体52の後端面201dを第1付勢手段61の一対の弾性部材115A、115Bに当接させて、これら一対の弾性部材115A、115Bを押し縮めながら蓋体52を後方に移動させ、蓋体52の後端部をタンク本体51の底壁部101と一対の突起部114A、114Bとの間に挿入させる。そして、図17(b)、図17(c)に示すように、操作手段171を閉位置に配置して、固定手段175の固定ねじ176で固定する。
これにより、蓋体52は、開口穴53を閉塞した状態で蓋体52の前端面201cが操作手段171のカム部172と当接して、回動軸一方向側であるタンク本体51の後方に移動した状態に保持される。また、図18に示すように、操作手段171の腕部173が蓋体52の上方に配置されて、腕部173の凸部173aが蓋体52の凹部204に挿入される。
従って、蓋体52は、後端部の開放側に第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bが対向して配置され、且つ、前端部の開放側に第2蓋体移動規制手段60のカム部172が対向して配置され、然も、第4蓋体移動規制手段59の腕部124が蓋体52の上面201aに対向して配置され、閉塞位置から開放側への回動が規制された状態とされる。また、蓋体52は、蓋体52の凹部204に腕部173の凸部173aが挿入されて位置決めがなされる。
従って、例えばタンク本体51の下方から蓋体52を突き上げて開放側に回動させようとした場合に、第1蓋体移動規制手段58と第2蓋体移動規制手段60と第4蓋体移動規制手段59によって蓋体52の開放側への移動を規制し、蓋体52が開放側に不正に回動されるのを防ぐことができる。
また、例えばタンク本体51の下方から蓋体52を回動軸他方側に移動させようとした場合に、第2蓋体移動規制手段60のカム部172によって蓋体52の回動軸他方側への移動を規制し、蓋体52の回動規制が不正に解除されるのを防ぐことができる。
また、第1蓋体移動規制手段58と第2蓋体移動規制手段60によって、蓋体52の長手方向である前後の両端箇所で開放側への移動が規制されるので、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができ、不正に開放側へ移動させようとする、より大きな力にも耐えることができる。従って、蓋体52が不正に開放側に回動させるのを困難化でき、開口穴53が不正に開放されるのを有効に防ぐことができる。
一方、タンク本体51の開口穴53を開放するには、図17(b)、図17(c)に示すように、固定手段175の固定ねじ176を取り外して操作手段171の固定を解除し、操作手段171をタンク本体51から取り外す。
操作手段171の取り外しによって、蓋体52は、カム部172による回動軸他方側への移動規制が解除され、第1付勢手段61の弾性部材115A、115Bによって回動軸他方側であるタンク本体51の前方に向かって移動され、蓋体52の後端部がタンク本体51の底壁部101と第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bとの間から脱出し、蓋体52の後端部と第1蓋体移動規制手段58の突起部114A、114Bとの対向が解除される。また、第2蓋体移動規制手段60のカム部172と蓋体52との対向、及び第4蓋体移動規制手段59の腕部173と蓋体52との対向が解除される。
従って、蓋体52は、開放側への回動規制が解除され、第2付勢手段62のコイルばね221によって閉塞位置から開放側に向かって回動され、開放位置に保持されて、タンク本体51の開口穴53を自動的に開放する。
上記構成によれば、操作手段171は、タンク本体51の内方で固定手段175の固定ねじ176によってタンク本体51に固定されており、例えば蓋体52を閉塞位置から開放側に回動させるためには、固定ねじ176を取り外さなければならない。そして、補助タンク50を遊技機本体4内に装着した状態では、外部から操作手段171に直接触れることができない。
また、底壁部101の下面にねじ穴183が露出しない構成となっているため底壁部101の下面から固定ねじ176に触れることができず、コイン回収穴2Fを通したタンク本体51の下面からの不正により強くなる。
従って、操作手段171の位置が閉位置から開位置に簡単に変更されたり、操作手段171がタンク本体51から不正に取り外されるのを防ぐことができる。従って、例えば操作手段171を閉位置に固定した場合には、蓋体52を閉塞位置に強固に保持することができる。
上述の第2実施の形態では、固定ねじ176によって操作手段171を固定する場合を例に説明したが、操作手段171を着脱可能で且つ開位置と閉位置に固定可能なものであればよく、例えばクリップやグロメット等を用いてもよい。
また、上述の第2実施の形態では、第2蓋体移動規制手段60と第4蓋体移動手段59を操作手段171という一部材で構成した場合を例に説明したが、互いに独立して別個に設けてもよい。
そして、上述の第2実施の形態では、第4蓋体移動規制手段59の腕部173に凸部173aを設け、この凸部173aが挿入される凹部204を蓋体52の上面201aに設けた場合を例に説明したが、タンク本体51に対して蓋体52を閉位置で位置決めできる構成であればよく、例えば、第4蓋体移動規制手段59の腕部173に凹部を設け、この凹部に挿入される凸部を蓋体52の上面201aに設けてもよい。
1 スロットマシン(遊技機)
2 筐体
3 前面扉
4 遊技機本体
15 ホッパ
50 補助タンク
51 タンク本体
52 蓋体
53 開口穴
58 第1蓋体移動規制手段
59 第4蓋体移動規制手段
60 第2蓋体移動規制手段(蓋体移動手段)
61 第1付勢手段
62 第2付勢手段(開放位置保持手段)
101 底壁部
131 前側支持部
134 後側支持部
131a、134a スリット部
114A、114B 突起部
115A、115B 弾性部材
161 第1センサ挿入穴
162 第2センサ挿入穴
201 平板部
212 前側支持軸
213 後側支持軸
221 コイルばね
250 第3蓋体移動規制手段
252A、252B 突起部
254A、2524 スリット部

Claims (1)

  1. 遊技機本体内でホッパから溢れたコインが入る補助タンクを備えた遊技機において、
    前記遊技機本体には、前記補助タンクを介して前記遊技機本体外に前記コインを排出可能なコイン回収穴が開口形成され、
    前記補助タンクは、
    上部が開放され、前記コイン回収穴に連通する開口穴が形成されたタンク本体と、
    前記開口穴の開閉動作が可能であり、開放位置と閉塞位置の途中で、移動方向が変化する閉塞準備位置の存在する蓋体と、
    少なくとも前記蓋体が前記閉塞位置にある場合に該蓋体の開方向への動きを規制する蓋体移動規制手段と、を備え、
    前記蓋体移動規制手段は、前記遊技機本体外から操作不可能に設けられていることを特徴とする遊技機。
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