JP4899411B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
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Description
ハンドルから操向輪に至る操舵系のいずれかの回転軸に回転トルクを付与するモータと、前記回転軸の回転角を検出する回転角検出手段と、前記回転角検出値が目標回転角となるように過去の回転角検出値を用いて前記モータを制御する絶対角制御を実行するモータ制御手段と、を備えた車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルと前記操向輪とを機械的に非連結とし、
前記モータは、前記操向輪を転舵する転舵モータとし、
前記ハンドルの操舵角を所定時間保持するハンドル保持制御手段を備え、
前記モータ制御手段は、モータ制御開始時に検出された初期回転角値がゼロ以外のとき、所定時間が経過するまで、前記初期回転角値を維持するように前記モータを制御する相対角制御を実行すると共に、前記所定時間が経過するまで、前記絶対角制御の指令転舵角を演算し、前記所定時間経過後、前記指令転舵角に基づいて前記絶対角制御を実行する。
この結果、システムの立ち上がり時に実転舵角がゼロではなく、かつ指令転舵角と実転舵角とが一致していない場合の転舵角の変動を防止することができると共に、消費電流の抑制を図ることができる。
[全体構成]
図1は、実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムの構成図である。実施例1のSBWシステムは、ハンドル1と、トルクセンサ2と、操舵反力用モータ3と、操舵角センサ4と、転舵用モータ5と、転舵角センサ(回転角検出手段)6と、操舵反力装置用コントローラ7と、転舵装置用コントローラ8と、車速センサ9と、を備え、ハンドル1と左右前輪(操向輪)10a,10bとが機械的に切り離されている。
図2は、実施例1の制御系を示すブロック図である。
操舵反力装置用コントローラ7には、操舵角検出手段である操舵角センサ4からの操舵角信号と、通信線13を介してトルク検出手段であるトルクセンサ2からの操舵トルク信号および車速検出手段である車速センサ9からの車速信号とが入力される。転舵装置用コントローラ8には、転舵角検出手段である転舵角センサ6からの転舵角信号と、通信線13を介してトルクセンサ2からの操舵トルク信号および車速センサ9からの車速信号とが入力される。
図3は、実施例1の転舵装置用コントローラ8におけるロバストモデルマッチング手法を採用した転舵角制御系ブロック図である。ここで、「ロバストモデルマッチング手法」とは、制御対象である車両の動特性を規範モデルにてあらかじめ設定し、モデル化誤差や外乱の影響を最小限に抑制しながら、あらかじめ設定された規範モデルに一致するように制御する手法をいう。
図4は、実施例1の転舵装置用コントローラ8で実行される相対転舵角制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(モータ制御手段に相当)。なお、この制御処理は、例えば、イグニッションキースイッチのON時等、SBWシステムの立ち上がりの際に開始される。
SBWシステムの立ち上がりの際、転舵角センサ6により得られた初期絶対転舵角がゼロではないときにモータ制御が開始された場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進み、ステップS5で所定時間Taが経過するまで、ステップS6→ステップS7→ステップS4→ステップS5→ステップS6という流れが繰り返され、ステップS7では、指令転舵角θtcをゼロとする相対転舵角制御が実施される。よって、前輪10a,10bの転舵角は、システム立ち上がり時の初期転舵角に維持される。
[相対転舵角制御作用]
ハンドルと操向輪とが機械的に切り離された、いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムでは、転舵側(前輪側)の制御には、舵角位置制御が採用され、SBWシステムの立ち上がり時には転舵側に設けられた転舵角センサ(変位量センサ)によりその舵角位置を初期値として位置制御を開始している。
実施例1では、所定時間Taを転舵用モータ5のモータ制御の応答性が低いほど長く設定している。すなわち、モータ制御の応答性が低いほど、絶対転舵角制御の指令転舵角θtcの初期変動が収まるまでの時間が長くなるため、所定時間Taを固定値とせず、モータ制御の応答性に応じて可変することにより、通常制御(絶対転舵角制御で算出される指令転舵角を使用する)への切り替えを最短で行うことが可能となる。
さらに、実施例1では、所定時間Taを初期絶対転舵角θtafの絶対値が大きいほど長く設定する。すなわち、初期絶対転舵角θtafの絶対値が大きいほど、絶対転舵角制御の指令転舵角θtcの初期変動が大きいため、所定時間Taを固定値とせず、初期絶対転舵角θtafの絶対値に応じて可変することにより、通常制御(絶対転舵角制御で算出される指令転舵角θtcを使用する)への切り替えを最短で行うことが可能となる。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
実施例2の操舵反力装置用コントローラ7は、相対転舵角制御が行われているとき、操舵反力用モータ(反力付与手段)3により通常の操舵反力制御時よりも大きな操舵反力トルクを出力し、操舵角を維持する。このとき、操舵反力トルクは、トルクセンサ2により得られるドライバの操舵トルクが大きいほど、大きくなるように操舵反力用モータ3を制御する。
なお、全体構成については図1に示した実施例1と同様であるため、図示並びに説明を省略する。
図7は、実施例2の転舵装置用コントローラ8におけるロバストモデルマッチング手法を採用した転舵角制御系ブロック図である。
図8は、実施例2の操舵反力装置用コントローラ7と転舵装置用コントローラ8で実行される相対転舵角制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図4に示した実施例1と同一の処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
SBWシステムの立ち上がりの際、転舵角センサ6により得られた初期絶対転舵角がゼロではないときにモータ制御が開始された場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進み、ステップS5で所定時間Taが経過するまで、ステップS6→ステップS11→ステップS4→ステップS5→ステップS6という流れが繰り返され、ステップS11では、ハンドル1の操舵角θsを維持しつつ、指令転舵角θtcをゼロとする相対転舵角制御が実施される。よって、前輪10a,10bの転舵角は、システム立ち上がり時の初期転舵角に維持される。また、操舵角θsの維持により、操舵角θsと転舵角(初期絶対転舵角θtaf)との中立ズレが抑制される(図9)。
[相対転舵角制御時の操舵角維持作用]
実施例2では、相対転舵角制御を実施している所定時間Taは操舵角θsを維持する。すなわち、通常操舵角に応じて算出される指令転舵角θtcが相対転舵角制御をしている間は初期絶対転舵角θtafとなるので、操舵角θsを維持することにより、操舵角θsと初期絶対転舵角θtafとのズレ分(Nズレ)を抑えることが可能となる。相対転舵角制御はシステムの立ち上がり時に行う処理で基本的に停車した状態であるため、操舵角θsを意図的に維持した場合でも運転に支障を来すことはない。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(4)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
[全体構成]
図11は、実施例3の車両用操舵制御装置を適用したSBWシステムの構成図であり、実施例3のSBWシステムは、図1に示した実施例1の構成に対し、バックアップ手段としてメカニカルバックアップ機構30を追加している。
図12は、実施例3の制御系を示すブロック図であり、図2に示した実施例1の制御構成と異なる点のみ説明する。
操舵反力装置用コントローラ7および転舵装置用コントローラ8は、クラッチ32の接続・解放を行うバックアップケーブル連結手段を備えている。バックアップケーブル連結手段は、SBWシステムが正常に作動している場合には、クラッチ32を解放し、SBWシステムに異常が発生した場合には、クラッチ32を接続する。また、操舵反力装置用コントローラ7および転舵装置用コントローラ8は、SBWシステムの立ち上がり時に相対転舵角制御から絶対転舵角制御に移行するまでの間の所定時間、クラッチ32を接続する。
[相対転舵角制御時の操舵角維持作用]
実施例3では、相対転舵角制御を開始したとき、メカニカルバックアップ機構30が連結され、ハンドル1と前輪10a,10bとが機械的に連結される。さらに、このとき、前輪10a,10bには、相対転舵角制御により初期絶対転舵角θtafを維持するように転舵用モータ5のトルクが作用している。よって、ハンドル1を通常の停止時よりも十分に重くすることができるため、路面状況やドライバの操舵トルクTsにかかわらず、操舵角θsを維持することができる。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(4)、実施例2の効果(5)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
2 トルクセンサ
3 操舵反力用モータ
4 操舵角センサ
5 転舵用モータ
6 転舵角センサ
7 操舵反力装置用コントローラ
8 転舵装置用コントローラ
9 車速センサ
10a,10b 前輪
11 操舵反力用モータ回転角センサ
12 転舵用モータ回転角センサ
13 通信線
14 モデルマッチング補償器
15 ロバスト補償器
16 差分器
17 電流リミッター
21 フィードフォワード補償器
22 規範モデル
23 差分器
24 フィードバック補償器
25 加算器
30 メカニカルバックアップ機構
31 バックアップケーブル
32 バックアップケーブル用クラッチ
32 クラッチ
Claims (6)
- ハンドルから操向輪に至る操舵系のいずれかの回転軸に回転トルクを付与するモータと、前記回転軸の回転角を検出する回転角検出手段と、前記回転角検出値が目標回転角となるように過去の回転角検出値を用いて前記モータを制御する絶対角制御を実行するモータ制御手段と、を備えた車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルと前記操向輪とを機械的に非連結とし、
前記モータは、前記操向輪を転舵する転舵モータとし、
前記ハンドルの操舵角を所定時間保持するハンドル保持制御手段を備え、
前記モータ制御手段は、モータ制御開始時に検出された初期回転角値がゼロ以外のとき、所定時間が経過するまで、前記初期回転角値を維持するように前記モータを制御する相対角制御を実行すると共に、前記所定時間が経過するまで、前記絶対角制御の指令転舵角を演算し、前記所定時間経過後、前記指令転舵角に基づいて前記絶対角制御を実行することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
前記モータ制御手段は、前記初期回転角値が大きいほど、前記所定時間を長く設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
前記モータ制御手段は、前記モータ制御手段の制御応答性が低いほど、前記所定時間を長く設定することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルに操舵反力を付与する操舵反力付与手段を備え、
前記ハンドル保持制御手段は、前記反力付与手段の操舵反力により前記操舵角を維持することを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項4に記載の車両用操舵制御装置において、
前記ハンドル保持制御手段は、ドライバの前記ハンドルへの入力トルクが大きいほど、前記操舵反力を大きくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。 - 請求項5に記載の車両用操舵制御装置において、
前記ハンドルと前記操向輪とを機械的に分離・連結するバックアップ手段を備え、
前記ハンドル保持制御手段は、前記バックアップ手段の連結により前記操舵角を維持することを特徴とする車両用操舵制御装置。
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JP2005309306A JP4899411B2 (ja) | 2005-10-25 | 2005-10-25 | 車両用操舵制御装置 |
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