JP4898369B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像記録に使用されなかった廃インクを回収するためのインク吸収体を備えたインクジェット記録装置に関する。
画像情報に基づいて記録用紙等の記録媒体に画像を形成(記録)する記録装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等として数多く使用されている。記録装置の記録方式にも種々の方式がある。中でも、記録手段である記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録するインクジェット記録方式は、紙や布、不繊布、OHP用紙、シート材などの記録媒体に直接インクを付着させる低騒音でノンインパクトな記録方式である。このような記録方式を用いるインクジェット記録装置は、高密度かつ高速な記録動作が可能であるという利点を有する。
インクジェット記録装置は、一般に、記録ヘッドに形成された微細な吐出口からインク滴を吐出し、これを記録媒体に付着させてドット記録を行うように構成されている。このため、吐出口内に気泡や塵埃の混入が生じたり、インク溶剤の蒸発に伴うインクの増粘が生じたりすることがあり、インクの吐出不良による記録画質の劣化が発生することがある。このような吐出不良要因を除去する手段として、記録ヘッド内のインクをリフレッシュすることによりインク吐出性能を正常に維持回復するための吐出回復処理が行われる。
この吐出回復処理を行う回復手段(又は回復ユニット)の一形態として、吐出口が形成された記録ヘッドの吐出口面を覆うことが可能なキャップと、このキャップに連通し吸引力を作用するポンプとを備えたものがある。そして、吐出口面にキャップを密着させたキャッピング状態で吸引力を作用させて吐出口よりインクを強制的に排出する吸引回復処理が行われる。また、キャップ又はインク受けを吐出口面に対向させた状態で記録以外のインク吐出(予備吐出)を行う加圧回復処理を行うこともある。これらの処理は、吐出口内の気泡や塵埃などの吐出不良要因をインクとともに除去するものである。また、インクジェット記録装置においては、一般に、特許文献1に開示されているように、吐出回復処理等によって生じた廃インクを貯留するための廃インク吸収体を装置本体内に配置する構成が採られている。
しかしながら、インクジェット記録装置においては、必要な回復処理の回数及び一度の回復処理で排出されるインク量は、装置の用途あるいは使用頻度や製品寿命に応じて差がある。すなわち、回復処理で排出されるインク量が多いインクジェット記録装置では、大きな容量の廃インク吸収体が必要となり、装置内で廃インク吸収体が占める容積も大きくなる。一方では、インクジェット記録装置でも小型化が進んでおり、装置の大型化を招くことなく廃インク吸収体の容量を確保するために様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1に開示されているように、廃インクを収容するための第1の吸収部材と第1の吸収部材にチューブを介して接続された第2の吸収部材とを備え、第1の吸収部材で収容しきれなくなって溢れた廃インクを第2の吸収部材に導入する構成の廃インク吸収構造が提案されている。また、記録装置本体内の空きスペースである記録紙搬送部の両側のそれぞれに別個の廃インク吸収部材を配置したものが、例えば特許文献2に開示されている。
さらに、特許文献3には、複数のインク吸収部材を積層配置した多層構造の廃インク吸収体が開示されている。この多層構造の吸収体によれば、単体の吸収体に比べ、同じ体積当たりでもより多量の廃インクを吸収保持することができる。すなわち、多層構造とすることで各層の吸収部材の間に層間空隙が形成され、この空隙部分がインク保持領域として作用するので、その分単体の吸収体に比べてより多量の廃インクを吸収保持することが可能になる。また、多層構造の廃インク吸収体によれば、各層の吸収部材の間に吸収部材を相互に保持する作用が生じるため、廃インク吸収体の自重による潰れや圧縮に対する抵抗力が強化され、廃インク吸収体からの不本意なインク流出を防止することも可能になる。
特開平3−234663号公報 特開平4−250069号公報 特公平7−57547号公報
しかしながら、従来の廃インク吸収体を備えたインクジェット記録装置においても、次のような課題があった。すなわち、特許文献1では、接続のための部品が増えるため、装置構造が複雑になり、製造コストも高くなるという課題がある。
また、特許文献2では、連続的に吐出回復処理を行うなどして一度に大量の廃インクが排出された場合に、これを十分に吸収することができないことがある。このため、最悪の場合には記録装置外へ廃インクが溢れる可能性がある。この理由は、1つの吸収部材から他の吸収部材への廃インクの伝搬に多くの時間を要することにある。
さらに、特許文献3では、吸収容量を増やすことはできるが、各層間の廃インクの伝搬が遅いためにインク吸収が間に合わなくなることがある。このため、廃インクの吸収が不十分になり、最悪の場合には記録装置外へ廃インクが溢れてしまう可能性がある。
このような事情に鑑みて、本発明の目的は、記録装置の大型化を防ぎながら、廃インクの吸収容量を増やすとともに、一度に多量の廃インクが排出される場合でもこれを早期に吸収することができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するための回復手段と、該回復手段から排出された廃インクを吸収する第1の吸収体と、該第1の吸収体と離れた位置に配され、前記廃インクを吸収する第2の吸収体と、前記第1の吸収体から前記第2の吸収体へ前記廃インクを伝搬する接続用の吸収体と、を備えるインクジェット記録装置において、前記第1の吸収体は、厚み方向と交差する方向にパルプ繊維が配列され前記厚み方向に圧縮されたシート状の部材をカットして形成された吸収部材を複数積層して構成され、前記接続用の吸収体は、前記第1の吸収体を構成する前記吸収部材のカット面と接触することを特徴とする。
本発明の各実施形態によれば、記録装置の大型化を防ぎながら、廃インクの吸収容量を増やすとともに、一度に多量の廃インクが排出される場合でもこれを早期に吸収することができるインクジェット記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施形態を示す斜視図である。図2は図1のインクジェット記録装置の中央部縦断面図である。図3は一実施形態に係るインクジェット記録装置の回復手段の部位を示す縦断面図である。図4は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施形態の廃インク収容手段を示す斜視図である。
図1及び図2において、記録装置の機構部は装置本体の筐体5の内部に装着されている。筐体の前部には記録媒体である記録用紙等のシート材4を積載する給紙カセット6が着脱可能に装着されている。給紙カセット6内のシート材4は、給送ローラ41a及び分離ローラ41bからなる給送手段41により、最上位の1枚が分離され、シート材案内用の搬送路42を通して搬送ローラ43及びピンチローラ44からなる搬送手段へ給送(搬送)される。給送されたシート材は搬送手段43、44及びこれと同期駆動される排紙手段により画像形成部を通して搬送される。排紙手段は排紙ローラ46及び拍車47を有し、拍車47はばね軸48により排紙ローラ46に向けてばね付勢された状態で回転自在に支持されている。
搬送手段43、44と排紙手段46、47の間の画像形成部には、記録ヘッド3を搭載してシート材4に沿って往復移動するキャリッジ33が配設されている。記録ヘッド3は記録情報に基づいて記録媒体(シート材)にインクを吐出して画像記録を行うものであり、その前面(図示の例では下面)に設けられた吐出面31にはインク滴を吐出する吐出口が配列されている。記録ヘッドの吐出面31と対向する位置には、画像記録時のシート材を案内支持するためのプラテン45が配置されている。
ピンチローラ44は、不図示のピンチローラばねの付勢力によって搬送ローラ43に押圧されおり、搬送ローラの回転に従動回転しながらシート材4に対する搬送力を発生している。拍車47は,不図示の拍車ホルダに取り付けられたばね軸48の付勢力によって排紙ローラ46に押圧されており、排紙ローラの回転に従動回転しながらシート材に対する搬送力を発生している。
キャリッジ33上には、記録ヘッド3にインクを供給するための交換可能なインクタンク32が搭載されている。装置本体には左右方向に延びるガイドシャフト34が固定されており、キャリッジ33は軸受39を介してガイドシャフトに嵌合されることで摺動自在に案内支持されている。また、キャリッジに連結された無端ベルト状のタイミングベルト35がモータプーリ36とアイドラプーリ37をまわって張架されている。キャリッジモータ38でモータプーリを回転駆動することで、キャリッジ33は往復移動させられる。
そこで、キャリッジモータ38の移動による記録ヘッドの主走査と記録情報に基づく記録ヘッド3からのインク吐出を同期駆動することで1ライン分の記録を行う。1ライン分の記録が終了すると、搬送手段43、44の駆動によりシート材を所定ピッチだけ搬送(副走査)し、次のラインの記録を行う。このような1ライン分の記録と所定ピッチの紙送りを交互に繰り返すことで、シート材全体の画像記録が行われる。記録されたシート材は、排紙手段46、47を通して装置本体外に設けられた不図示の排紙トレイ上へ排出される。
記録ヘッド3は、吐出面31に複数の微細な吐出口が所定の配列をなして形成されており、各吐出口内(各吐出口に通じる液路)に設けられたエネルギー発生部(発熱素子等)を選択的に駆動することにより、インク滴を吐出するように構成されている。このエネルギ発生手段としては、発熱素子等の電気熱変換体によりインクを加熱することでインク滴を吐出させるものが使用される。さらに、このエネルギ発生手段としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体による圧縮膨張により液体を吐出させるもの、あるいは、レーザ等の電磁波の照射による発熱作用で液滴を吐出させるものなども使用される。
特に、熱エネルギを利用して液滴を吐出させる記録方法によれば、吐出口を高密度で配列することができ、高解像度の画像記録が可能である。その中でも、電気熱変換体をエネルギ発生手段として用いる記録ヘッドは、小型化が容易であり、半導体分野における技術の進歩が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十分に活用でき、高密度実装が容易である。
図1に示すように、装置本体内の記録領域(例えば通紙範囲)を外れた位置には、記録ヘッド3のインク吐出性能を維持回復するための回復手段2が配設されている。この回復手段は、通常ではユニット化されている。図1、図3及び図4において、回復手段2には、記録ヘッド3の吐出面31に密着・離間可能なキャップ21が設けられ、吐出面に密着されることで吐出口を覆うように構成されている。このキャップの一義的な機能は、記録しないときに吐出口をキャッピングすることで吐出口を保護するとともに吐出口内のインクの蒸発を防止することである。このキャップは、ゴムなどの弾性材料の成形品で作られ、前面開口部の周縁に密封用リブが形成されている。
キャップ21に接続されたキャップチューブ22はジョイント23を介して吸引ポンプ24の入口チューブ25aに接続されている。キャップ21内に排出された廃インクは、吸引ポンプ24を作動させることにより、キャップチューブ22、入口チューブ25a及び吸引ポンプをとおり、吸引ポンプの出口チューブ25bから後述する廃インク収容手段50へ導入(排出)される。キャップ21及び吸引ポンプ24は、吐出口内のインクをリフレッシュするための回復処理である吸引回復処理あるいは加圧回復処理などにも使用される。
吸引回復処理は、キャップ21を吐出面31に密着させて吐出口を密封した状態で吸引ポンプ24を作動させることにより、吐出口内の気泡や塵埃や増粘インクを含んだインクを強制的に吸引排出することで吐出口内のインクをリフレッシュする処理である。吸引された廃インクは出口チューブ25bから排出される。一方、加圧回復処理は、吐出面31をキャップ21又はインク受けに対向させた状態で記録ヘッド3を駆動して記録を目的としないインク吐出(予備吐出)を行うことにより吐出口内のインクをリフレッシュする処理である。この加圧回復処理では、キャップ21内に吐出された廃インクも吸引ポンプ24を作動させることで出口チューブ25bから排出される。なお、吸引ポンプ24としては、負圧を発生させるポンプであれば、種々の形態のポンプを使用することができる。本実施形態では、吸引ポンプ24として、キャップ21に連通したチューブをコロで押しつぶしながら扱くことでチューブ内に負圧を発生させるチューブポンプが使用されている。
図1及び図4に示すように、装置本体の内部には、インク吸収性にすぐれた吸収体からなる廃インク収容手段50が配設されている。この廃インク収容手段は、複数のインク回収用の吸収体51、52と複数のインク回収用の吸収体の間を接続する接続用の吸収体53とを備えている。また、この廃インク収容手段は、接続用の吸収体の接続部に折り曲げ部53a、53bを形成するとともにこの折り曲げ部をインク回収用の吸収体に接触させるように構成されている。すなわち、本実施形態では、装置本体の一方の端部(図示右側)に回復手段2が配設され、2個の吸収体51、52のうち第1の吸収体51は回復手段の近傍に配設され、第2の吸収体52は回復手段と反対側(図示左側)に配設されている。そして、これらの吸収体51、52は接続用の吸収体53によって接続されている。この吸収体53は、装置本体の底部近傍に装着されたカセット6の上方を横断して配設されている。
本実施形態では、これらのインク回収用の吸収体51、52は、装置本体の筐体5の底部近傍に形成された容器状の部位に収納保持されている。回復手段2の近傍に配設された第1の吸収体51には、図1、図3及び図4に示すように、上下に延びる開口又は孔状の廃インク受容口56が形成されている。出口チューブ25bの先端部が廃インク受容口に挿入され、吸引ポンプ24で吸引された廃インクは先ず第1の吸収体51に吸収される。また、インク回収用の吸収体51、52は、複数の吸収部材を積層した多層構造になっている。つまり、第1の吸収体51は1層目、2層目及び3層目の吸収部材51−1、51−2及び51−3からなる3層構造になっている。また、第2の吸収体52も、1層目、2層目及び3層目の吸収部材52−1、52−2及び52−3からなる3層構造になっている。なお、本実施形態では、廃インク受容口56は、全ての層の吸収部材51−1、51−2及び51−3を貫通して形成されており、筐体5で形成される容器部の底面まで達している。ここで、これらの吸収部材は、容器部の底面と平行な面は相対的にインク伝播速度が遅い面である。これに対して、吸収部材の厚み方向の面は相対的にインク伝播速度が速い面である。
インク回収用の吸収体51、52は繊維状接着剤や粉末状接着剤で固定形成されたパルプ繊維などからできている。さらにその表層にパルプ不織布を張り合わせたものもある。このようなインク回収用の吸収体は厚み方向を圧縮加工してシート状に形成する。そのため、厚み方向に対して垂直な方向にパルプの繊維方向が略揃う。ここで、インク伝播速度は毛細現象によりパルプの繊維方向に沿った方向への伝播が速くなる。従って、インク回収用の吸収体は、厚み方向へのインク伝播速度と比較して厚み方向と垂直な方向へのインク伝播速度のほうが速くなる。シート状の吸収体をプレスカットすることにより、任意の形状のインク回収用の吸収体が形成される。そのため、カットされた面はインク伝播速度の速い面が露出されており、この面からインクを伝播させることにより、より速いインク伝播を得ることができる。
インク回収用の吸収体51、52を複数枚の吸収部材を積層した多層構造にすることにより、次のような利点がある。第1に、多層構造の各層を形成する吸収部材の層間で吸収部材を相互に保持する作用が生じるため、吸収体の姿勢や自重によるつぶれや圧縮に対する強度を向上させることができ、吸収体からの不本意なインク流出を防ぐことができる。第2に、1つの大きな塊として加工するよりも、分割して多層構造にする方が、吸収体の形状構造の自由度を広げることができ、容器の内面に沿った形状にすることで装置の小型化を図ることが容易になる。この場合、吸収部材としてパルプなどの繊維集合体を圧縮形成したものが広く使用されており、圧縮形成した板状の吸収部材をプレス加工により必要な形状に打ち抜いて吸収部材として使用されている。従って、1つの大きな塊としてプレス加工するよりも、複数枚の吸収部材のそれぞれをプレス加工して積層して多層構造にする方が、加工性、形状の自由度及び小型化の面で有利である。
本実施形態の接続用の吸収体53は、多層構造ではなく、単体の吸収部材で形成されている。そこで、接続用の吸収体53のインク回収用の各吸収体51、52との接続部には、折り曲げ部53a、53bが形成されている。吸収体53は、これらの折り曲げ部53a、53bを対応する吸収体51、52の吸収部材の1つ以上に接触させることで各吸収体51、52に接続されている。以下に、接続用の吸収体53とインク回収用の各吸収体51、52との接続部の構成を、実施例を挙げて具体的に説明する。
図5は接続用の吸収体とインク回収用の吸収体との接続部の実施例1の構造を示す部分断面図である。なお、図5には、接続用の吸収体53と第1の吸収体51との接続部を示すが、接続用の吸収対53と第2の吸収体52との接続部も実質的に同じ構成を有している。図5において、接続用の吸収体53には、両端部を略直角に屈曲させて形成された折り曲げ部53a(他端側の53bは不図示)が設けられている。第1の吸収体51の全ての層の吸収部材51−1、51−2及び51−3を貫通して孔54が形成されている。そして、上記折り曲げ部は、上記全ての層の吸収部材を貫通して、孔54に差し込まれている。
これによって、折り曲げ部53aは全ての層の吸収部材51−1、51−2及び51−3と接触している。この場合、折り曲げ部53a及び孔54の断面は、できるだけ大きくして接触面積を十分に確保することで、吸収される廃インクの吸収及び拡散の一層の促進を図ることが好ましい。本実施形態では、図示の構成からも明らかなように、接続用の吸収体53の幅に対応する長さを有する細長い四辺形の断面形状になっている。第2の吸収体52における接続部の構成も、図5に示す構成と実質的に同じである。
以上の構成において、回復手段2から排出された廃インクがチューブ出口25bから第1の吸収体51の廃インク受容口56内に導入されると、この廃インクは、全ての層の吸収部材51−1、51−2及び51−3に吸収される。同時に、この廃インクは、最下層の吸収部材51−3からその上の吸収部材51−2へ拡散し、さらに吸収部材51−2から最上層の吸収部材51−3へ拡散していく。また、同時に、この廃インクは、折り曲げ部53aを介して接続用の吸収体53にも吸収され、その内部へ拡散されていく。そして、この吸収体53に吸収・拡散された廃インクは、これとほぼ同時に、他方(装置左側)の第2吸収体52の各層の吸収部材52−1、52−2及び52−3へ伝搬され、同様にこれらの吸収部材にも吸収・拡散されていく。
以上図1〜図5で説明した廃インク収容手段50によれば、インク回収用の吸収体51、52を吸収部材の多層構造にされている。また、装置本体内の空間を有効利用して廃インク収容手段50、並びにシート材4を含む分離給送手段41及び搬送手段43、44が効率的に配置されている。このため、スペース効率を高めることで記録装置の大型化を防ぎながら、廃インクの吸収容量を増やすとともに、一度に多量の廃インクが排出される場合でもこれを早期に吸収することができる。また、チューブ等の別部材からなる連通接続機構を用いることなく、吸収体を用いて複数のインク回収用吸収体を接続するので、簡単かつ安価な構成で、上記効果を達成することができる。
なお、一般に、記録装置では、画像形成領域の両側外部にキャリッジを往復移動させる際の加減速領域を確保する必要があり、インクジェット記録装置では画像形成領域を外れた位置に回復手段が配設される。これらの理由から、記録装置本体の両側の空間は余裕が生じる場合がある。従って、本実施形態に係る廃インク収容手段によれば、複数のインク回収用の吸収体をこれらの空間を利用して配設する構成を採ることにより、一層効率よく上記効果を奏することができる。
図8は、接続用吸収体53に折り曲げ部53a、53bを設けずにインク回収用の吸収体51、52と接続する点で本実施形態と相違する参考例を示す部分断面図である。図5の本実施形態は、接続用の吸収体53の接続端部を折り曲げ、この折り曲げ部を多層構造のインク回収用の吸収体51、52の層を形成する吸収部材に接触させている。このため、図8の構成に比べて、導入される廃インクの吸収・拡散の速度を格段に向上させることができる。従って、一度に多量の廃インクが排出される場合でもこれを早期に吸収することができ、吸収しきれない廃インクが溢れ出るような不都合を一層効率よく防止することができる。
図6は接続用の吸収体とインク回収用の吸収体との接触部の実施例2の構造を示す部分断面図である。図6にも、接続用の吸収体53と第1の吸収体51との接続部のみを示すが、接続用の吸収体53と第2の吸収体52との接続部も実質的に同じ構成を有している。図6において、接続用の吸収体53の両端部を略直角に屈曲させて折り曲げ部53a(反対側の53bは不図示)が形成されている。また、第1の吸収体51の一層目の吸収部材51−1のみを貫通して孔55が形成されている。本実施形態では、上記折り曲げ部は、上記一層目の吸収部材のみを貫通して、上記孔55に差し込まれている。これによって、折り曲げ部53aは1層目と2層目の2つの吸収部材51−1、51−2と接触している。なお、場合によっては、折り曲げ部53aを1層目の1つの吸収部材のみに接触させる構成にしても良い。本実施例は、以上の点で実施例1と相違するが、その他の部分では実質的に同じ構成となっている。この実施例2の構成によっても、実施例1の場合と同様の作用効果が得られる。
図7は接続用の吸収体とインク回収用の吸収体との接触部の実施例3の構造を示す部分断面図である。図7にも、接続用の吸収体53と第1の吸収体51との接続部のみを示すが、接続用の吸収体53と第2の吸収体52との接続部も実質的に同じ構成を有している。図7において、接続用の吸収体53の両端部を略直角に屈曲させて折り曲げ部53a(反対側の53bは不図示)が形成されている。筐体5に形成された容器状の収納部の側壁内面と、第1の吸収体51の全ての層の吸収部材51−1、51−2、51−3の側面との間にスペース又は溝が形成されている。そこで、本実施例では、上記折り曲げ部は、筐体5に形成された容器状の収納部の側壁内面と、吸収体の全ての層の吸収部材の側面との間に差し込まれている。これによって、折り曲げ部53aは全ての層の吸収部材51−1、51−2、51−3と接触している。本実施例は、以上の点で実施例1と相違するが、その他の部分では実質的に同じ構成となっている。この実施例3の構成によっても、実施例1の場合と同様の作用効果が得られる。
以上の実施形態では、2個のインク回収用の吸収体51、52を記録装置本体の左右2箇所に配設する場合を例に挙げて説明した。本発明は、2個又は3個以上のインク回収用の吸収体をそれぞれ記録装置本体内の所望位置に配設する場合にも同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。また、以上の実施形態では、インク回収用の吸収体が3個の吸収部材を積層した3層構造の場合を例に挙げて説明した。これは2層あるいは4層以上の多層構造としても良い。また、以上の実施形態では、接続用吸収体53が単層構造である場合を示したが、これも、必要に応じて2層以上の多層構造にしても良い。
以上の実施形態では、回復手段2から排出される廃インクを廃インク収容手段50によって吸収する場合を例に挙げて説明した。本発明は、インクタンクや記録ヘッドなど回復手段以外の部位から漏洩したり溢れたりした廃インクを廃インク収容手段によって吸収する場合にも同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。また、以上の実施形態では、記録装置の中央部下部にシート材供給用のカセット6を配置したが、これに加えて、記録後に排出されるシート材を受けるための排紙トレイを記録装置の中央部下部に配置しても良い。
また、以上の実施形態では、キャリッジに搭載された記録ヘッドを使用するシリアルタイプの記録装置を例に挙げて説明した。本発明は、副走査のみで記録するラインタイプの記録装置の場合にも同様に適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。また、本発明は、インクジェット記録装置であれば、記録ヘッドの数や、使用するインクの種類数や性状等に関わらず、同様に適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。
本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の中央部縦断面図である。 図1のインクジェット記録装置の回復手段の部位を示す縦断面図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施形態の廃インク収容手段を示す斜視図である。 本発明によるインクジェット記録装置の廃インク収容手段のインク回収用の吸収体と接続用の吸収体との接触部の実施例1を示す部分断面図である。 本発明によるインクジェット記録装置の廃インク収容手段のインク回収用の吸収体と接続用の吸収体との接触部の実施例2を示す部分断面図である。 本発明によるインクジェット記録装置の廃インク収容手段のインク回収用の吸収体と接続用の吸収体との接触部の実施例3を示す部分断面図である。 インクジェット記録装置の廃インク収容手段のインク回収用の吸収体と接続用の吸収体との接触部の参考例を示す部分断面図である。
符号の説明
2 回復手段(回復ユニット)
21 キャップ
22 キャップチューブ
24 吸引ポンプ
25b チューブ出口
3 記録手段(記録ヘッド)
31 吐出面
33 キャリッジ
34 ガイドシャフト
38 キャリッジモータ
4 シート材(記録媒体)
41 給送手段
43 搬送ローラ
45 プラテン
46 排紙ローラ
5 筐体
50 廃インク収容手段
51 第1の吸収体
52 第2の吸収体
53 接続用の吸収体
54、55 孔
56 廃インク受容口
6 給紙カセット

Claims (5)

  1. 記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するための回復手段と、該回復手段から排出された廃インクを吸収する第1の吸収体と、該第1の吸収体と離れた位置に配され、前記廃インクを吸収する第2の吸収体と、前記第1の吸収体から前記第2の吸収体へ前記廃インクを伝搬する接続用の吸収体と、を備えるインクジェット記録装置において、
    前記第1の吸収体は、厚み方向と交差する方向にパルプ繊維が配列され前記厚み方向に圧縮されたシート状の部材をカットして形成された吸収部材を複数積層して構成され、前記接続用の吸収体は、前記第1の吸収体を構成する前記吸収部材のカット面と接触することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記シート状の部材は、表層にパルプ不織布が張り合わせられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第2の吸収体は、前記吸収部材を複数積層して構成され、前記接続用の吸収体は、前記第2の吸収体を構成する前記吸収部材のカット面と接触することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記接続用の吸収体は両端部に折り曲げ部が設けられ、一端の折り曲げ部は前記第1の吸収体に設けられた孔に差し込まれ、他端の折り曲げ部は前記第2の吸収体に設けられた孔に差し込まれていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録媒体を積載する給紙カセットを備え、前記接続用の吸収体は前記給紙カセットの上方を横断して配されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
JP2006257078A 2005-10-03 2006-09-22 インクジェット記録装置 Active JP4898369B2 (ja)

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