JP2010173204A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2010173204A JP2009019136A JP2009019136A JP2010173204A JP 2010173204 A JP2010173204 A JP 2010173204A JP 2009019136 A JP2009019136 A JP 2009019136A JP 2009019136 A JP2009019136 A JP 2009019136A JP 2010173204 A JP2010173204 A JP 2010173204A
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Abstract

【課題】一度に多くのインクが排出されてもインクが溢れ出るのを抑制する。
【解決手段】インクジェットプリンタは、キャップ内から排出されたインクを吸収するインク吸収体73〜75を有する廃インクユニット4dと、インク吸収体73を回転させる駆動モータとを含んでいる。
【選択図】図7

Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出するインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、記録ヘッドから吸引パージしたインクを吸収するインク吸収体を有するインクジェット式プリンタについて記載されている。このインク吸収体は、多孔質体からなる板状のブロックが6枚積層され、3及び4層目のブロック間にインク不透過部材が挟み込まれて構成されている。インク不透過部材は、一部切り欠かれており、この切り欠かれた部分が上部インク吸収層と下部インク吸収層とを連通させるインク透過部を形成している。インク透過部は、キャップから排出されてくるインクを吸収する切欠部(上部インク吸収層の一部)の直下に形成されておらず、横方向に離れた位置に形成されている。
この構成により、切欠部に排出されたインクが、上部インク吸収層において切欠部から横方向へ拡散する。そして、排出されるインク量が増えるに連れて、インク透過部から下部インク吸収層へと拡散する。このため、上部インク吸収層をインクの吸収に十分利用した後、下部インク吸収層をインクの吸収に利用することが可能となる。したがって、インク吸収体全体をインク吸収に有効利用することが可能となる。
特開平9−300655号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のインクジェット式プリンタのインク吸収体においては、ブロック自体のインク浸透力及びインクの重力などを利用して、インク吸収体全体にインクを吸収させているので、排出されたインクを吸収するのに時間を要する。さらに、インク吸収体は位置が固定されており、吸引パージされたインクは常に上部インク吸収層の同じ箇所から吸収される。そのため、一度に多くのインクがインク吸収体に排出されると、上部インク吸収層によるインクの吸収が追いつかず、インクが外部に溢れ出る虞がある。
そこで、本発明の目的は、一度に多くのインクが排出されてもインクが溢れ出るのを抑制するインクジェット記録装置を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドからパージされたインクを受け取るインク受容部と、前記インク受容部からインクを排出させる排出機構と、前記排出機構によって前記インク受容部から排出されたインクが流入する流入口が形成された筐体、及び、前記筐体内に配置され、前記流入口から流入したインクを吸収する吸収体を有する廃インク収容部と、前記吸収体を回転させる回転機構とを備えている。
これによると、吸収体を回転させる回転機構が設けられているので、排出機構によってインク受容部から廃インク収容部に排出されたインクを吸収体の異なる箇所で吸収させることが可能となる。そのため、インク受容部から大量のインクを廃インク収容部に流入させても、インクが廃インク収容部から溢れ出るのを抑制することができる。
本発明において、前記インク受容部からインクを排出するように前記排出機構を制御するとともに、前記インク受容部からインクが排出されている間に、前記吸収体が少なくとも1回転するように前記回転機構を制御する制御部をさらに備えていることが好ましい。これにより、インク受容部からインクが排出されている間に、吸収体が少なくとも1回転するので、流入口から流入したインクが吸収体全体に広がり、吸収体がインクを効率よく短時間で吸収することができる。そのため、インクが廃インク収容部から溢れ出るのをより抑制することができる。
また、本発明において、前記流入口が、鉛直方向に関して前記吸収体と重なる位置であって前記筐体の上部に形成されていることが好ましい。これにより、吸収体が流入口から流入するインクを直接吸収することが可能となる。
また、本発明において、前記吸収体は、多孔質部材からなり、密度の高い高密度部と、前記高密度部よりも密度の低い低密度部とを有しており、前記低密度部は、前記高密度部よりも前記流入口に近いことが好ましい。これにより、流入口から流入したインクが低密度部から高密度部へと効率よく吸収される。そのため、インクが吸収体全体により広がりやすくなるとともに、流入口に近い低密度部にインクを素早く吸収させることができる。したがって、インクが廃インク収容部から溢れ出るのをより抑制することができる。
また、本発明において、前記吸収体は、円柱形状を有しており、前記筐体内において互いに外周面が接触するように複数設けられており、前記回転機構は、1つの前記吸収体を回転させ、複数の前記吸収体のうち、前記1つの吸収体以外の吸収体は、当該1つの吸収体の回転に伴って回転するように、前記筐体内において回転可能に支持されていることが好ましい。これにより、インクを吸収した吸収体に接触する他の吸収体が接触した吸収体からインクを吸収するので、複数の吸収体全体にインクが効率よく吸収される。そのため、インクが廃インク収容部から溢れ出るのをより抑制することができる。
また、このとき、複数の前記吸収体は、当該複数の吸収体の配列方向に沿って前記流入口から離れるものほど密度の高い多孔質部材からなっていてもよい。これにより、流入口に最も近い吸収体から遠い吸収体へとインクが効率よく吸収される。そのため、インクが廃インク収容部から溢れ出るのをより一層抑制することができる。
また、このとき、前記複数の吸収体のうち隣接する2つの吸収体は、互いにその直径が異なっていてもよい。これにより、吸収体にインクを均一的に分散させることが可能となる。
また、このとき、前記筐体内には、前記流入口が存在するインク流入室と、当該インク流入室に連通したインク収容室とに仕切る仕切り壁が形成されており、前記仕切り壁は、その先端が前記インク流入室に存在する前記吸収体の外周面と接触し、且つ当該接触した吸収体から前記インク収容室にインクを流すように前記筐体の内面から突出して形成されていてもよい。これにより、インク流入室に存在する吸収体からインクを掻き落として、その掻き落としたインクをインク収容室に流すことが可能となる。
また、本発明において、前記廃インク収容部は、装置本体から着脱可能であることが好ましい。これにより、廃インク収容部を取り替えることが可能となる。
本発明のインクジェット記録装置によると、吸収体を回転させる回転機構が設けられているので、排出機構によってインク受容部から廃インク収容部に排出されたインクを吸収体の異なる箇所で吸収させることが可能となる。そのため、インク受容部から大量のインクを廃インク収容部に流入させても、インクが廃インク収容部から溢れ出るのを抑制することができる。
本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 搬送ユニットを昇降させる昇降機構を示す概略側面図である。 メンテナンスユニットを示す斜視図である。 キャッピング動作を示すインクジェットプリンタの部分側面図である。 キャップと廃インクカートリッジとを接続するインク排出経路を示す模式図である。 廃インクユニットを示しており、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図1に示すインクジェットプリンタの制御系統図である。 インク吸収体にインクが吸収されていく過程を示す断面図である。 本発明の一実施形態による廃インクユニットの第1変形例を示しており、(a)は側面図であり、(b)は断面図である。 本発明の一実施形態による廃インクユニットの第2変形例の平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有し、その正面(図1の紙面手前側の面)には、4つの開口3a〜3dが形成されている。開口3aには、下端の水平軸を支点として開閉可能な扉4aが設けられている。開口3bには給紙ユニット4bが、開口3cにはインクユニット4cが、開口3dには廃インクユニット4dが挿入されている。そして、筐体1aの上部には、排紙部15が設けられている。扉4aは、筐体1aの主走査方向(図1中奥行き方向)に関して搬送ユニット50と対向配置されている。
次に、図2を参照しつつ、インクジェットプリンタ1の内部構成について説明する。図2に示すように、インクジェットプリンタ1の筐体1a内は、上から順に3つの空間A,B,Cに区分されている。空間Aには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2、メンテナンスユニット30、及び、搬送ユニット50が配置されている。
空間Bは、給紙ユニット4bが、筐体1aに装着されたときに配置される空間である。空間Cは、副走査方向に並んだ2つの空間C1、C2に仕切られている。空間C1は、インクユニット4cが筐体1aに装着されたときに配置される空間である。空間C2は、廃インクユニット4dが筐体1aに装着されたときに配置される空間である。これらユニット4b〜4dの筐体1aに対する着脱は、主走査方向(図2中紙面垂直方向)に沿って行われる。なお、本実施形態において、副走査方向とは搬送ユニット50で用紙Pを搬送するときの搬送方向Gと平行な方向であり、主走査方向とは副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。また、プリンタ1には、給紙ユニット4b、搬送ユニット50、メンテナンスユニット30及びインクジェットヘッド2などを制御する制御部100が設けられている。
4つのインクジェットヘッド2は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有しており、副走査方向に沿って互いに隣接配置された状態で、枠状のフレーム7に固定されている。すなわち、このインクジェットプリンタ1は、ライン式プリンタである。
インクジェットヘッド2は、圧力室を含むインク流路が形成された流路ユニットと、圧力室のインクに圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされた積層体(ともに図示せず)を有しており、底面はインクを吐出する吐出面2aとなっている。吐出面2aには、インクを吐出する複数の吐出口(不図示)が形成されている。
インクユニット4cは、カートリッジトレイ11と、4つのインクカートリッジ12とを有している。4つのインクカートリッジ12には、副走査方向に沿って、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクが順に貯留されている。これら4つのインクカートリッジ12は、カートリッジトレイ11に取り付けられた状態でインクユニット4cが筐体1aに装着されると、対応するインクジェットヘッド2に繋がったインク供給路(不図示)とそれぞれ接続され、内部のインクがインクジェットヘッド2に供給可能となる。なお、インク供給路の途中部位には、制御部100により制御されることで、インクカートリッジ12のインクをインクジェットヘッド2に強制的に送液するポンプ13(図8参照)が設けられている。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙ユニット4bから排紙部15に向けて、図2に示す太矢印に沿って、用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙ユニット4bは、複数枚の用紙Pを収納することが可能な給紙トレイ23と、給紙トレイ23に取り付けられた給紙ローラ25と、給紙ローラ25を回転させる給紙モータ121(図8参照)とを有している。
給紙ローラ25は、給紙トレイ23内に収納された複数の用紙Pのうち、最も上方にある用紙Pを送り出す。搬送ユニット50の図2中左方には、給紙トレイ23から搬送ユニット50に向かって湾曲しながら延在する搬送ガイド27a,27bと、両搬送ガイド27a,27b間に配置された送りローラ対26とが設けられている。なお、送りローラ対26の一方のローラは、送りモータ122(図8参照)によって回転し、他方のローラは一方のローラの回転に伴って回転する従動ローラである。また、給紙モータ121及び送りモータ122は、制御部100によって制御される。
この構成において、制御部100の制御により、給紙ローラ25及び送りローラ対26が回転することによって、給紙ローラ25と接触した用紙Pが搬送ガイド27aに送り出され、その後、当該用紙Pが送りローラ対26に挟持されながら搬送ガイド27bに搬送されて搬送ユニット50へと送られる。
搬送ユニット50は、2つのベルトローラ51,52と、両ローラ51,52間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト53と、ベルトローラ52を回転させる搬送モータ123(図8参照)とを有しており、用紙Pを搬送方向G(図2中矢印G方向)に搬送する装置である。
搬送ベルト53には、その厚み方向に貫通した複数の孔(不図示)が形成されている。これら孔は、搬送ベルト53の用紙Pを支持する搬送面(外周面)54全体に亘って分散して配置されている。
搬送ベルト53によって囲まれた領域内には、図2に示すように、インクジェットヘッド2と対向する位置に吸着装置60が配置されている。吸着装置60は、略直方体形状のプラテン61と、プラテン61の下方に配置されたファン62とを有している。プラテン61にも、その厚み方向に貫通した複数の孔(不図示)が形成されている。これら孔は、プラテン61全体に亘って分散して配置されている。
また、プラテン61の上面は、図2に示すように、搬送ベルト53の上側ループの内周面と接触しており、搬送ベルト53の内周側からこれを支持している。これにより、搬送ベルト53の上側ループの搬送面54とインクジェットヘッド2の吐出面2aとが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面2aと搬送面54との間に僅かな隙間が形成されている。この隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。
ファン62は、図2に示すように、略直方体形状を有しており、内部に設けられた回転羽根が回転することによって、上面に形成された複数の吸引口(不図示)から空気を吸引する装置である。なお、ファン62は、制御部100により制御される。
搬送方向Gに関して最も上流にあるインクジェットヘッド2の上流であって、ベルトローラ51と対向する位置には、押さえローラ58が配置されている。押さえローラ58は、バネなどの弾性部材によって搬送面54に対して付勢されており、給紙ユニット4bから送り出された用紙Pを搬送面54に押さえ付ける。押さえローラ58は、従動ローラであり、搬送ベルト53の回転に伴って回転する。
この構成において、制御部100の制御により、ベルトローラ52を図2中時計回りに回転させることによって、搬送ベルト53が回転する。このとき、搬送ベルト53の回転に伴ってベルトローラ51及び押さえローラ58も回転する。また、このとき、制御部100の制御により、ファン62が駆動され、プラテン61及びファン62の複数の孔から空気が吸引される。これにより、給紙ユニット4bから送り出された用紙Pが搬送面54に吸着されながら搬送方向Gに搬送される。さらにこのとき、搬送ベルト53の搬送面54上に保持されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方を順に通過する際に、制御部100がインクジェットヘッド2を制御し、用紙Pに向けて各色のインクを吐出する。こうして、用紙Pに所望のカラー画像が形成される。
また、図3に示すように、搬送ユニット50は、昇降機構80により、インクジェットヘッド2から吐出されたインクによって用紙Pに画像を印刷する際の印刷位置と、吐出面2aと搬送ユニット50との離隔距離が印刷位置におけるよりも大きくなる退避位置との間において、インクジェットヘッド2に対して上下に相対移動する。すなわち、搬送ユニット50は、図2に示されている、インクジェットヘッド2に近接した印刷位置と、印刷位置よりも下方に移動された退避位置との間において、上下動される。
昇降機構80は、図3に示すように、ベルトローラ51を昇降させる昇降部81と、ベルトローラ52を昇降させる昇降部85とを有している。昇降部81は、昇降モータ82と、2つのリング83と、連結部材であるワイヤ84とを有している。リング83は、ベルトローラ51の軸51aの両端部近傍に設けられており、軸51aを回転可能に支持している。ワイヤ84は、リング83の上端にその一端が固定されている。ワイヤ84の他端は、昇降モータ82の軸82aに固定されつつ巻回されている。また、筐体1a内には、ベルトローラ51の軸51aの両端と対向する位置に、ベルトローラ51の軸51aの両端が上下に移動するのを案内するガイド孔91が設けられている。このガイド孔91は、鉛直方向に延在するプレートに形成されており、印刷位置に搬送ユニット50が配置されているときの軸51aの位置を上端とし、そこから下方に延びている。
また、昇降部85も、昇降モータ86と、2つのリング87と、ワイヤ88とを有している。リング87は、軸52aの両端部近傍に設けられており、軸52aを回転可能に支持している。ワイヤ88も、一端がリング87の上端に、他端が昇降モータ86の軸86aに固定されつつ、軸86aに巻回されている。また、筐体1a内には、ベルトローラ52の軸52aの両端と対向する位置に、ベルトローラ52の軸52aの両端が上下に移動するのを案内するガイド孔92が設けられている。このガイド孔92も、鉛直方向に延在するプレートに形成されており、印刷位置に搬送ユニット50が配置されているときの軸52aの位置を上端とし、そこから下方に延びている。
この構成において、制御部100の制御により、2つの昇降モータ82,86が同時に駆動されて軸82a,86aが図3中反時計回りに回転すると、ワイヤ84,88が軸82a,86aから巻解かれる。これにより、搬送ユニット50が、ガイド孔91,92に沿って下方に移動する。すなわち、搬送ユニット50が印刷位置から退避位置に移動する。一方、制御部100の制御により、軸82a,86aが図3中時計回りに回転すると、ワイヤ84,88が軸82a,86aに巻き取られる。これにより、搬送ユニット50が、ガイド孔91,92に沿って上方に移動する。すなわち、搬送ユニット50が退避位置から印刷位置に移動する。なお、搬送ユニット50の印刷位置から退避位置への移動は、インクジェットヘッド2のメンテナンス動作が行われるときに行われる。また、本実施形態においては、昇降機構80によって、搬送ユニット50がインクジェットヘッド2に対して上下動される構成にされているが、これに限定されず、昇降機構80によって、インクジェットヘッド2が搬送ユニット50に対して上下動される構成にされていてもよい。また、昇降機構によって、インクジェットヘッド2と搬送ユニット50とが、互いに離間/近接するように上下動される構成にされていてもよい。
図2に示すように、搬送ユニット50の搬送方向Gのすぐ下流側には、剥離プレート9が設けられている。剥離プレート9は、その先端が用紙Pと搬送ベルト53との間に入り込むことによって、用紙Pを搬送面54から剥離する。
インクジェットヘッド2の右方には、搬送ユニット50から排紙部15に向かって湾曲しながら延在する搬送ガイド29a,29bと二組の送りローラ対28とが設けられている。なお、各送りローラ対28の一方のローラは、送りモータ124,125(図8参照)によって回転し、他方のローラは一方のローラの回転に伴って回転する従動ローラである。また、送りモータ124,125は、制御部100によって制御される。
この構成において、制御部100の制御により、各送りローラ対28が回転するように送りモータ124,125が駆動され、搬送ユニット50から排出された用紙Pが各送りローラ対28に挟持されながら搬送ガイド29a,29bを通されて図2中上方に送られ、その後、排紙部15に排出される。
また、図2に示すように、4つのインクジェットヘッド2と搬送ユニット50との間には、メンテナンスユニット30が設けられている。メンテナンスユニット30は、各インクジェットヘッド2の吐出面2aを覆うことが可能な4つのキャップ31を有している。
キャップ31は、上方に向かって開口した凹形状を有する支持部材31aと、支持部材31aの先端面に固定された環状突起31bとを有している(ともに図6参照)。環状突起31bは、ゴムなどの弾性材料からなり、吐出面2aと接触して複数の吐出口を覆う凹部を支持部材31aとともに画定する。また、支持部材31a(凹部)の底面には排出口31cが形成されている。また、キャップ31は、その長手方向がインクジェットヘッド2の長手方向に平行にされている。キャップ31は初期状態において、搬送方向Gに関して対応するインクジェットヘッド2の上流に配置されており、メンテナンスユニット30の動きに伴って、対応するインクジェットヘッド2に対して、図2中上下及び左右方向に移動される。
メンテナンスユニット30は、図4(a)に示すように、副走査方向に沿って等間隔で配置され、それぞれの上面にキャップ31が設けられた4つの板状部材32と、各板状部材32を挟持し、上方に突出した角部33aを両端に有する一対の内側フレーム33とを有している。各内側フレーム33の一方の角部33aには、駆動モータ126(図8参照)の軸に固定されたピニオンギア34が、水平方向に設けられたラックギア35に噛合するように設けられている。なお、図4(a)においては、手前側の内側フレーム33においてのみ、ピニオンギア34を図示している。
また、メンテナンスユニット30は、図4(b)に示すように、一対の内側フレーム33の外周に設けられた外側フレーム36を有している。この外側フレーム36の内側には、図4(a)に示したラックギア35が固定されている。また、外側フレーム36には、駆動モータ127(図8参照)の軸に固定されたピニオンギア37が、垂直方向に設けられたラックギア38に噛合するように設けられている。なお、ラックギア38は、筐体1aの内部に立設されている。
この構成において、制御部100の制御により、2つのピニオンギア34を同期させて回転させることにより、一対の内側フレーム33が副走査方向に沿って移動する。また、制御部100の制御により、ピニオンギア37を回転させることにより、外側フレーム36が垂直方向に沿って移動する。
具体的には、図2に示す初期位置においては、各板状部材32が搬送方向Gに関してインクジェットヘッド2の上流に配置されており、図4(a)において、板状部材32同士の間の3つの開口39a、及び、搬送方向Gに関して最も下流の板状部材32と内側フレーム33の角部33aとの間の開口39bが、吐出面2aにそれぞれ対向している。この初期状態から、各キャップ31が対応する吐出面2aを覆うキャッピング動作が行われると、まず、外側フレーム36が垂直方向に下降されることで、図5(a)に示すように、メンテナンスユニット30がインクジェットヘッド2と搬送ユニット50との間に位置する介在位置に配置される。このとき、キャップ31はインクジェットヘッド2と搬送ユニット50との間に位置し、吐出面2aに対向しない位置に配置されている。
次に、一対の内側フレーム33が搬送方向Gに沿って下流側に移動される。このとき、図5(b)に示すように、キャップ31が吐出面2aに対向する対向位置に配置される。次に、外側フレーム36が垂直方向に上昇されることで、図5(c)に示すように、キャップ31が吐出面2aに当接して吐出面2aを覆うキャップ位置に配置される。以上の手順により、各キャップ31によって対応する吐出面2aが覆われる。なお、逆の手順により、キャップ31が初期位置に復帰される。
上述したキャッピング動作は、昇降機構80によって、搬送ユニット50が印刷位置から退避位置に下降された状態で行われる。また、キャッピング動作は、インクジェットヘッド2からのインク吐出不良を解消するためのパージ動作を行う場合に行われる。なお、図5においては、搬送ユニット50が昇降機構80によって、印刷位置から退避位置に移動された状態を示している。
次に、キャップ31内にパージされたインクを排出するインク排出経路及び廃インクユニット4dについて説明する。図6は、キャップ31と廃インクカートリッジ4dとを接続するインク排出経路を示す模式図である。図7は、廃インクユニット4dを示しており、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
図6に示すように、板状部材32の排出口31cと対向する位置には、孔32aが形成されている。各板状部材32には、孔32aと連通する可撓性のチューブ32bがそれぞれ接続されている。これらチューブ32bは、集合管40にそれぞれ接続されている。集合管40は、筐体1a内に設けられた吸引ポンプ(排出機構)41とチューブ42を介して接続されている。吸引ポンプ41は、筐体1aのフレーム43に固定された排出部44に接続されたチューブ45と接続されている。排出部44は、廃インクユニット4dが筐体1aに装着されたときに、廃インクユニット4dの接続部71と接続される。これにより、廃インクユニット4dが、キャップ31から排出部44までのインク排出経路と接続される。なお、吸引ポンプ41は、制御部100に制御される。また、インク排出経路は、キャップ31から排出部44までの各構成要素によって構成されている。
この構成において、制御部100の制御により、吸引ポンプ41が駆動されると、キャップ31内にパージされたインクがチューブ32b、集合管40、チューブ42を通して吸引ポンプ41に吸引される。そして、吸引されたインクが吸引ポンプ41からチューブ45を通して排出部44に排出される。排出部44から排出されたインクは、接続部71から廃インクユニット4d内に流入する。
廃インクユニット4dは、図7に示すように、略直方体形状の筐体72と、筐体72内に配置された3つのインク吸収体73〜75とを有しており、筐体1aに対して着脱可能に構成されている。これにより、廃インクユニット4dを新しいものに取り替えることが可能となる。
筐体72の上面には、廃インクユニット4dが筐体1aに装着されたときに、排出部44と接続される接続部71が固定されている。また、筐体72の接続部71が固定された部分には、インク流入口72aが設けられている。接続部71には、排出部44の外形に沿った凹部71aと、凹部71aの底面からインク流入口72aに繋がる流路71bとが形成されている。これにより、排出部44から排出されたインクが、接続部71を通ってインク流入口72aから筐体72内に流入する。
3つのインク吸収体73〜75はいずれも、中心軸が鉛直方向に沿って延びた円柱形状を有しており、軸部材73c〜75cにより筐体72に回転可能に支持されている。インク吸収体73は、3つのインク吸収体73〜75のうちインク流入口72aに最も近接した位置であって、インク流入口72aと対向する位置に配置されている。このように、インク流入口72aが、鉛直方向に関してインク吸収体73と重なる位置であって筐体72の上部に形成されているので、インク吸収体73がインク流入口72aから流入するインクを直接吸収することが可能となる。一方、残りの2つのインク吸収体74,75は、主走査方向であってインク流入口72aから離れる方向に順に配列されている。これら3つのインク吸収体73〜75は、筐体72内において、外周側面が互いに接触して配置されている。
各インク吸収体73〜75は、スポンジなどの多孔質部材からなる、上側半部73a〜75aと、下側半部73b〜75bとの2つの部材からそれぞれ構成されている。各インク吸収体73〜75において、インク流入口72aに近い上側半部73a〜75aは、その全体が下側半部73b〜75bよりも密度が低い。換言すると、下側半部73b〜75bは、その全体が上側半部73a〜75aよりも密度が高い。すなわち、各インク吸収体73〜75は、上側半部73a〜75aは低密度部からなり、下側半部73b〜75bは高密度部からなる。
また、3つのインク吸収体73〜75の上側半部73a〜75aは、これらインク吸収体の配列方向に沿ってインク流入口72aから離れるものほど密度が高くなっている。さらに、下側半部73b〜75bも当該配列方向に沿ってインク流入口72aから離れるものほど密度が高くなっている。なお、上側半部74aの密度は下側半部73b以上の密度を有しており、上側半部75aの密度は下側半部74b以上の密度を有している。すなわち、3つのインク吸収体73〜75は、各インク吸収体全体の密度が配列方向に沿ってインク流入口72aから離れるものほど高くなっている。
軸部材73aの上端部には、ギア76が設けられている。そして、筐体1a内には、ギア76に回転力を付与する回転機構、すなわち、駆動モータ77が設けられている。駆動モータ77は、筐体1a内に装着された廃インクユニット4dの上方であって、筐体1a内に装着された給紙ユニット4bと主走査方向に並んで配置されている(図1参照)。駆動モータ77の回転軸の先端には、ギア78が固定されている。ギア78は、廃インクユニット4dが筐体1aに装着されたときに、ギア76と噛み合うように配置されている。なお、駆動モータ77は、制御部100により制御される。
この構成において、制御部100の制御により、駆動モータ77が駆動されると、インク吸収体73が図7(a)中時計回りに回転する。このとき、3つのインク吸収体73〜75は互いに接触しているので、インク吸収体73の回転に伴ってインク吸収体74が反時計回りに、インク吸収体75が時計回りに回転する。
なお、筐体72には、筐体72の内部と外部とを連通させる2つの大気連通孔72bが形成されている。筐体72の図7中右方端部には、上面から突出した突出部72cが形成されている。この突出部72cは、筐体1aに廃インクユニット4dが装着されたときに、筐体72の上面と開口3dとの間に生じる隙間を塞ぐものである。また、筐体72の一側面には、取手79が設けられている。
次に、制御部100について、図8に基づいて説明する。制御部100は、例えば汎用のパーソナルコンピュータによって構成されている。かかるコンピュータは、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プリンタ1の動作を制御する為のプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、制御部100によって、インクジェットヘッド2、各モータ77,82,86,121〜127、ファン62、ポンプ13及び吸引ポンプ41が制御される。
次に、メンテナンス動作について、図9を参照しつつ説明する。メンテナンス動作には、パージ動作及び廃インク処理動作などが含まれる。インクジェットヘッド2が吐出不良などに陥ったときなどは、吐出口からインクをパージするパージ動作が行われる。この場合は、制御部100が昇降モータ82,86を制御し、搬送ユニット50を印刷位置から退避位置に移動させる。次に、制御部100は、駆動モータ127を制御し、メンテナンスユニット30を介在位置に移動させる。そして、制御部100は、駆動モータ126を制御し、各キャップ31を対向位置に移動させる。その後、制御部100は、駆動モータ127を制御し、各キャップ31をキャップ位置に移動させる。そして、制御部100は、ポンプ13を所定時間だけ駆動し、インクカートリッジのインクをインクジェットヘッド2に強制的に送液し、インクジェットヘッド2からキャップ31内にインクをパージさせる。パージが終了した後、制御部100は、駆動モータ127を制御し、キャップ位置から介在位置に移動させ、後述の廃インク処理動作が行われる。
次に、制御部100は、吸引ポンプ41を所定時間(20〜30秒)だけ駆動させ、キャップ内のインクを排出部44から排出させる。排出部44から排出されたインクは、インク流入口72aから筐体72内に流入する。このとき、制御部100は、駆動モータ77を制御し、吸引ポンプ41が駆動されている間(すなわち、キャップ31からインクが排出されている間)にインク吸収体73が2〜3回転するように回転させる。なお、インク吸収体73の回転は、少なくとも1回転以上させておればよい。
これにより、インク流入口72aから流入したインクは、上側半部73aの上面であってインク流入口72aと対向する領域から横方向及び斜め方向にも拡散しながら下方に向かってインク吸収体73に吸収されていく。さらに、インク吸収体73はキャップ31からインクが排出されている間に、少なくとも1回転以上回転するので、図9(a)に示すように、上側半部73a全体に広がりながら効率よくインクが吸収されていく。そのため、インクを短時間で吸収することができ、インクが筐体72から溢れ出るのを抑制することができる。
また、インク吸収体73の回転に伴って他の2つのインク吸収体74,75も回転しているので、インク吸収体74がインク吸収体73に吸収されたインクを自身の外周面から中心軸及び下方に向かって吸収していき、インク吸収体75がインク吸収体74に吸収されたインクを自身の外周面から中心軸及び下方に向かって吸収していく。具体的には、図9(a)に示すように、インク吸収体74は、インク吸収体73の上側半部73a全体にインクが吸収されたときには、上側半部74aの2/3(上端から中央を越えた部分)程度までインクが吸収されている。一方、インク吸収体75は、上側半部75aの1/3(上端から中央手前部分)程度までインクが吸収されている。このように3つのインク吸収体73〜75は互いに接触しているので、インク吸収体73に吸収されたインクを他の2つのインク吸収体74,75が吸収する。そのため、3つのインク吸収体全体にインクが効率よく吸収される。そのため、インクが筐体72から溢れ出るのをより抑制することができる。さらに、3つのインク吸収体73〜75はインク流入口72aから離れるものほど密度が高いので、インク流入口72aに最も近いインク吸収体73から最も遠いインク吸収体75へとインクが効率よく吸収される。そのため、インクが筐体72から溢れ出るのをより一層抑制することができる。
また、インク吸収体73〜75の下側半部73b〜75bは、上側半部73a〜75aよりも密度が高く、その吸収力も高くなっているので、図9(b)に示すように、上側半部73b全体に吸収されたインクは下側半部73bに吸収されていき、上側半部74aに吸収されたインクも下側半部74bへと吸収されていき、上側半部75aに吸収されたインクも下側半部75bへと吸収されていく。つまり、インクが上側半部73a〜75aから下側半部73b〜75bへと効率よく吸収される。そのため、インクが吸収体全体により広がりやすくなるとともに、上側半部73a〜75aにインクを素早く吸収させることができる。したがって、インクが筐体72から溢れ出るのをより一層抑制することができる。なお、インク吸収体74の下側半部74bは、インク吸収体73の下側半部73bからもインクを吸収する。そして、インク吸収体75の下側半部75bは、インク吸収体74の下側半部74bからもインクを吸収する。
次に、制御部100が、吸引ポンプ41及び駆動モータ77の駆動を停止し、キャップ内からのインクの排出及びインク吸収体73〜74の回転が停止される。こうして、廃インク処理動作が終了する。なお、廃インク処理動作が終了しても、インク吸収体73〜75に吸収されたインクは横方向へ拡散しながら下方に向かって各インク吸収体73〜75に吸収されていき、最終的には各インク吸収体73〜75全体にインクが吸収される。
次に、制御部100は、駆動モータ126,127を制御し、各キャップ31を対向位置から吐出面2aと対向しない位置に戻し、メンテナンスユニット30を介在位置から初期位置に戻す。その後、制御部100は、昇降モータ82,86を制御し、搬送ユニットを退避位置から印刷位置に戻す。こうして、パージ動作や廃インク処理動作などを含むメンテナンス動作が終了する。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によると、インク吸収体73を回転させる回転機構(駆動モータ77)が設けられているので、吸引ポンプ41によってキャップ31から廃インクユニット4dに排出されたインクをインク吸収体73の異なる箇所で吸収させることが可能となる。そのため、キャップ31から大量のインク廃インクユニット4dに排出しても、インクが筐体72から溢れ出るのを抑制することができる。
続いて、廃インクユニットの変形例について、図10に基づいて以下に説明する。第1変形例における廃インクユニット204dは、廃インクユニット4dを横に90°倒した状態とほぼ同じ構成を有しており、上述の廃インクユニット4dと異なる点は、主に接続部271が筐体272内に形成されていること、及び、インク吸収体273〜275の構成が異なることである。これら以外は、上述の廃インクユニット4dとほぼ同じ構成を有しており、同様な部分においては同符号で示し説明を省略する。
接続部271は、図10(a)に示すように、筐体272の左上部に形成されており、接続部271から流入したインクの出口となるインク流入口272aがインク吸収体273の左側部分(後述の中央部273aの左側部分)と鉛直方向に重なる位置に配置されている。3つのインク吸収体273〜275は、いずれも中心軸が副走査方向に沿って延びた円柱形状を有しており、外周側面が互いに接触して配置されている。
各インク吸収体273〜275は、図10(b)に示すように、スポンジなどの多孔質部材からなる、中央部273a〜275aと、副走査方向に関して中央部273a〜275aを挟む位置に配置された2つの側部273b〜275bとの3つの部材からそれぞれ構成されている。各インク吸収体273〜275において、インク流入口272aに近い中央部273a〜275aは、その全体が側部273b〜275bよりも密度が低い。換言すると、側部273b〜275bは、その全体が中央部273a〜275aよりも密度が高い。すなわち、各インク吸収体273〜275は、中央部273a〜275aは低密度部からなり、側部273b〜275bは高密度部からなる。
また、3つのインク吸収体273〜275の中央部273a〜275aは、これらインク吸収体273〜275の配列方向に沿ってインク流入口272aから離れるものほど密度が高くなっている。さらに、側部273b〜275bも当該配列方向に沿ってインク流入口272aから離れるものほど密度が高くなっている。なお、中央部274aの密度は側部273b以上の密度を有しており、中央部275aの密度は側部274b以上の密度を有している。すなわち、3つのインク吸収体273〜275は、各インク吸収体全体の密度が配列方向に沿ってインク流入口272aから離れるものほど高くなっている。
この構成において、制御部100が吸引ポンプ41を制御し、キャップ内から廃インクユニット204dにインクを排出したとき、インク流入口272aから流入したインクが、中央部273aの側面であってインク流入口272aと対向する領域から横方向及び斜め方向にも拡散しながら下方に向かってインク吸収体273に吸収されていく。
このとき、制御部100が駆動モータ77を制御し、吸引ポンプ41が駆動されている間にインク吸収体273を回転させると、中央部273a全体に広がりながら効率よくインクが吸収されていく。そのため、インクを短時間で吸収することができ、インクが筐体272から溢れ出るのを抑制することができる。
また、インク吸収体273の回転に伴って他の2つのインク吸収体274,275も回転しているので、インク吸収体274がインク吸収体273に吸収されたインクを自身の外周面から中心軸及び下方に向かって吸収していき、インク吸収体275がインク吸収体274に吸収されたインクを自身の外周面から中心軸及び下方に向かって吸収していく。このように本変形例における廃インクユニット204dにおいても、上述の廃インクユニット4dと同様に、3つのインク吸収体全体にインクが効率よく吸収される。そのため、インクが筐体72から溢れ出るのをより抑制することができる。なお、廃インクユニット4dと同様な構成を有する部分は、廃インクユニット4dと同様な効果を得ることができる。
次に、廃インクユニットの第2変形例について、図11に基づいて以下に説明する。本変形例における廃インクユニット304dは、筐体72内に配置された3つのインク吸収体373〜375の直径が互いに異なること、及び、筐体72内に仕切り壁372が設けられていることだけが上述の廃インクユニット4dと異なるだけで、これら以外は同様な構成を有している。なお、廃インクユニット4dと同様な部分においては、同符号で示し説明を省略する。
筐体72内には、図11に示すように、インク流入口72aが存在するインク流入室371aと、当該インク流入室371aに連通したインク収容室371bとに仕切る仕切り壁372が形成されている。インク流入室371aにはインク吸収体373が配置されており、インク収容室371bには2つのインク吸収体374,375が配置されている。仕切り壁372は、筐体72の内側面(図11中の下側の内側面)であってインク吸収体373の右側半部と副走査方向に沿って重なる位置から突出し、その先端がインク吸収体373の外周側面と接触している。また、仕切り壁372の筐体72からの突出方向がインク吸収体373の回転方向(図中矢印方向)に逆らう方向となっている。仕切り壁372とインク吸収体373の外周側面との接触個所において、インク吸収体373の回転方向について当該接触個所よりも上流にあるインク吸収体373の外周側面の当該接触個所の近傍部分と、仕切り壁372とのなす角度が鈍角である。そして、その鈍角部分がインク収容室371bに面している。
この構成において、仕切り壁372とインク吸収体373とが接触した状態でインク吸収体373が回転すると、仕切り壁372の先端がインク吸収体373の外周側面に滞留するインクを掻き落として、その掻き落としたインクをインク収容室371bに流すことが可能となる。つまり、インク吸収体373に吸収されたインクの一部を強制的にインク収容室371bに流すことが可能となって、インク吸収体373でのインク吸収力が向上し、インク流入口72aから流入するインクを素早く吸収することが可能になる。
また、インク吸収体374は、2つのインク吸収体373,375よりもその直径が小さくなっている。インク吸収体375は、2つのインク吸収体373,374よりもその直径が大きくなっている。つまり、3つのインク吸収体373〜375は、その直径が中→小→大という順に配置されている。
このように隣接する2つのインク吸収体同士の直径が互いに異なることで、3つのインク吸収体373〜375にインクを均一的に分散させることが可能となる。具体的には、隣接する2つのインク吸収体同士の直径はわずかに異なる程度であり、最も直径の小さいインク吸収体374が、2回転目で接触するインク吸収体373,375の箇所は、1回転目で接触した箇所と異なる。例えば、インク吸収体373がインク吸収体374の2倍の直径を有している場合では、インク吸収体373から見たとき、インク吸収体373の1回転目及び2回点目で接触するインク吸収体374の箇所は同じになるが、インク吸収体374はインク吸収体373の1回転においてインク吸収体373と2回接触していることになる。このように隣接する2つのインク吸収体同士の接触が、1回転において同じ箇所が同じ回数だけ接触するもの(隣接する2つのインク吸収体の直径が同じもの)と比して、互いに異なる箇所又は互いに異なる回数接触するので、インクが分散されやすくなって、3つのインク吸収体373〜375にインクを均一的に吸収させることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態及び第1及び第2変形例においては、キャップ内から廃インクユニットにインクが排出されている間にインク吸収体が回転さていたが、キャップ内から廃インクユニットにインクが排出されているときにはインク吸収体を回転させず、廃インクユニットにインクが排出されていないときにインク吸収体を回転させてもよい。この場合、先に行われた廃インク処理動作の次に行われる廃インク処理動作のときまでに、インク吸収体を1回転未満又は1回転を越えるだけ回転させておけば、今回行われる廃インク処理動作においてインク流入口から流入したインクは、前回のときとは異なるインク吸収体の箇所から吸収される。そのため、キャップから大量のインクを廃インクユニットに流入させても、インクが廃インクユニットから溢れ出るのを抑制することができる。また、インク吸収体はプリンタの電源が入れられてから常に回転させていてもよいし、定期的に回転させてもよい。つまり、廃インクユニットへのインクの排出とは無関係にインク吸収体を回転させてもよい。
また、駆動モータ77の動力を吸引ポンプ41に伝達する伝達機構が筐体1a内に設けられていてもよい。こうすれば、制御部が駆動モータ77を制御するだけで、キャップ内のインクの排出とインク吸収体の回転との両方を同時に行うことができる。
また、廃インクユニットには、少なくとも1つのインク吸収体が設けられておればよい。また、インク吸収体は、すべて同じ密度の多孔質部材から構成されていてもよい。また、廃インクユニットは、筐体1aに対して着脱不可能に筐体1aに固定されていてもよい。
1 インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
1a 筐体(装置本体)
2 インクジェットヘッド
31 キャップ(インク受容部)
41 吸引ポンプ(排出機構)
72,272 筐体
72a,272a インク流入口
73〜75,273〜275,373〜375 インク吸収体
73a〜75a 上側半部(低密度部)
73b〜75b 下側半部(高密度部)
77 駆動モータ(回転機構)
100 制御部
273a〜275a 中央部(低密度部)
273b〜275b 側部(高密度部)
371a インク流入室
371b インク収容室
372 仕切り壁

Claims (9)

  1. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドからパージされたインクを受け取るインク受容部と、
    前記インク受容部からインクを排出させる排出機構と、
    前記排出機構によって前記インク受容部から排出されたインクが流入する流入口が形成された筐体、及び、前記筐体内に配置され、前記流入口から流入したインクを吸収する吸収体を有する廃インク収容部と、
    前記吸収体を回転させる回転機構とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク受容部からインクを排出するように前記排出機構を制御するとともに、前記インク受容部からインクが排出されている間に、前記吸収体が少なくとも1回転するように前記回転機構を制御する制御部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記流入口が、鉛直方向に関して前記吸収体と重なる位置であって前記筐体の上部に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記吸収体は、多孔質部材からなり、密度の高い高密度部と、前記高密度部よりも密度の低い低密度部とを有しており、
    前記低密度部は、前記高密度部よりも前記流入口に近いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記吸収体は、円柱形状を有しており、前記筐体内において互いに外周面が接触するように複数設けられており、
    前記回転機構は、1つの前記吸収体を回転させ、
    複数の前記吸収体のうち、前記1つの吸収体以外の吸収体は、当該1つの吸収体の回転に伴って回転するように、前記筐体内において回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 複数の前記吸収体は、当該複数の吸収体の配列方向に沿って前記流入口から離れるものほど密度の高い多孔質部材からなることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記複数の吸収体のうち隣接する2つの吸収体は、互いにその直径が異なることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記筐体内には、前記流入口が存在するインク流入室と、当該インク流入室に連通したインク収容室とに仕切る仕切り壁が形成されており、
    前記仕切り壁は、その先端が前記インク流入室に存在する前記吸収体の外周面と接触し、且つ当該接触した吸収体から前記インク収容室にインクを流すように前記筐体の内面から突出して形成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記廃インク収容部は、装置本体から着脱可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013049216A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2013193215A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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