JP2003118181A - 記録媒体搬送装置及び記録媒体搬送装置を備えた記録装置 - Google Patents

記録媒体搬送装置及び記録媒体搬送装置を備えた記録装置

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JP2003118181A
JP2003118181A JP2001319518A JP2001319518A JP2003118181A JP 2003118181 A JP2003118181 A JP 2003118181A JP 2001319518 A JP2001319518 A JP 2001319518A JP 2001319518 A JP2001319518 A JP 2001319518A JP 2003118181 A JP2003118181 A JP 2003118181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録装置において縁無し印刷の場合に、廃イ
ンクミストを吸収することにより、他の記録媒体の汚損
を防止するようにする。 【解決手段】 記録装置10における記録媒体1の排出
側に、吸引ユニット100を配置すると共に、吸引ユニ
ットの記録媒体搬送面105の記録媒体縁部に対応する
位置に、硬質多孔質材114,118を配置することに
より、縁無し印刷の際の記録媒体の周縁の外側に着弾す
る所謂廃インクミストを硬質多孔質材114,118に
より吸収するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体搬送装
置、及び記録媒体搬送装置を備えた記録装置に関し、特
に、記録装置の記録部内で記録媒体を吸引保持し、且つ
印刷終了後に円滑に排出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、インクジェットプリ
ンタ或いはインクジェットプロッタ等においては、記録
媒体を紙送りローラで記録部に送り込んだ後、排紙ロー
ラ(駆動ローラ)及びその従動ローラとしての拍車ロー
ラで押さえながら排出する構成のものがある。図6
(a)、(b)、(c)は、このようなインクジェット
プリンタ等における記録部と記録媒体の搬送装置の主要
部のみを抽出して示す図である。
【0003】即ち、かかるインクジェットプリンタ等に
おいては、図6(a)に示すように、記録媒体1を紙送
りローラ2(及びその従動ローラ2a)で記録部3内に
送り込んだ後、排紙ローラ(駆動ローラ)4及びその従
動ローラとしての拍車ローラ5で押さえながら排出す
る。この場合、拍車ローラ5の押圧力は、記録媒体1に
傷(拍車跡)が付かない程度に設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6(a)に
示したような記録媒体の搬送装置を備えるインクジェッ
トプリンタでは、例えば、記録媒体1にベタ画像等のよ
うに多数のインク粒が吐出される画像が記録される場合
には、当該記録媒体1が多量のインクを吸収して、図6
(b)に示すように、記録ヘッド6側に波状に膨らむ、
いわゆるコックリングを生じる場合がある。
【0005】このコックリングを発生すると、記録媒体
1と記録ヘッド6との間隔が狭くなってインク粒の飛翔
距離がばらつくことにより記録むらを生じ、或いは、記
録媒体1が記録ヘッド6に接触して汚れてしまう不具合
があった。図6(a)に示した記録媒体の搬送装置にお
いても、紙送りローラ2及び排紙ローラ4間のスパンが
比較的短かければ、上述したコックリングを許容範囲内
に押さえることで、上記不具合を極力防止することも可
能である。
【0006】ところで、最近になって、インクジェット
プリンタ等においては、所謂縁無し印刷が行なわれるよ
うになってきており、記録媒体の周縁の外側にて、記録
ヘッドからのインク粒が記録媒体に着弾せず、記録媒体
搬送面に着弾する所謂廃インクミストが問題になってき
ている。
【0007】このような廃インクミストは、記録媒体搬
送面に付着すると、記録媒体の裏面を汚すことになるた
め、従来この領域にメッシュスクリーンを配置したもの
が例えば特開平8−169155号等により知られてい
る。
【0008】しかしながら、このような構成において
は、メッシュスクリーンに向かって吐出されたインク粒
は、一部がメッシュスクリーンを通過するもの、一部が
メッシュスクリーンを構成する骨格本体に衝突して、浮
遊ミストを発生させてしまう。
【0009】そこで、本発明の課題は、記録装置におい
て縁無し印刷の場合に、廃インクミストを吸収すること
により、他の記録媒体の汚損を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、記録装置における記録媒体の排出側
に、吸引ユニットを配置すると共に、吸引ユニットの記
録媒体搬送面の記録媒体縁部に対応する位置に、硬質多
孔質材を配置することにより、縁無し印刷の際の記録媒
体の周縁の外側に着弾する所謂廃インクミストを硬質多
孔質材により吸収するようにした。
【0011】即ち、請求項1記載の記録媒体搬送装置で
は、記録媒体を吸引保持する吸引ユニットと、この吸引
ユニットの上流側から下流側へ記録媒体を搬送する記録
媒体搬送手段とを備え、上記吸引ユニットが、複数の吸
引穴が設けられた記録媒体搬送面と、これら複数の吸引
穴と連通した減圧室と、この減圧室内の空気を吸引する
吸引手段とを有し、上記記録媒体搬送手段により上記吸
引ユニットの記録媒体搬送面上に供給される記録媒体
を、印刷中に吸引手段により吸引穴を介して記録媒体搬
送面上に吸着しつつ、上記記録媒体を上流側から下流側
へ搬送する記録媒体搬送装置において、上記記録媒体搬
送面の記録媒体縁部に対応する位置に、硬質多孔質材が
配置されていることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、記録媒体は、記録媒体
搬送手段により上記吸引ユニットの記録媒体搬送面上に
供給され、吸引手段により吸引穴を介して記録媒体搬送
面上に吸着される。そして、記録媒体は、記録媒体搬送
面上に吸着された状態にて、記録ヘッドにより印刷され
ると共に、記録媒体搬送手段により上流側から下流側に
向かって徐々に搬送され、印刷終了後には、外部に排出
される。
【0013】この場合、縁無し印刷において、記録ヘッ
ドからのインク粒が記録媒体の周縁から外側にて吸引ユ
ニットの記録媒体搬送面に所謂廃インクミストとして着
弾したとしても、この着弾位置付近に硬質多孔質材が配
置されていることにより、廃インクミストは硬質多孔質
材上に着弾することになる。
【0014】これにより、廃インクミストは硬質多孔質
材の表面に留まることなく、硬質多孔質材中に吸収され
ることになる。従って、吸引ユニットの記録媒体搬送面
に残留する廃インクミストによって、記録媒体が汚損さ
れてしまうようなことはない。
【0015】さらに、廃インクミストを吸収する多孔質
材が硬質であることから、なんらかの原因で多孔質材に
力が加えられても、多孔質材が変形して、吸収した廃イ
ンクミストが流出するようなことがない。
【0016】また、請求項2記載の記録媒体搬送装置に
おいては、請求項1記載の記録媒体搬送装置において、
上記硬質多孔質材が、記録媒体の各種用紙幅に対応した
位置に配置されていることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、記録媒体の縁無し印刷
の際に、記録媒体の両側縁における廃インクミストが硬
質多孔質材により吸収されることになる。
【0018】また、請求項3記載の記録媒体搬送装置に
おいては、請求項1または2記載の記録媒体搬送装置に
おいて、上記硬質多孔質材が、記録媒体の幅方向に亘っ
て延びるように配置されていることを特徴とする。
【0019】この構成によれば、記録媒体の縁無し印刷
の際に、記録媒体の上縁及び下縁における廃インクミス
トが硬質多孔質材により吸収されることになる。
【0020】また、請求項4記載の記録媒体搬送装置に
おいては、請求項1乃至3の何れかに記載の記録媒体搬
送装置において、上記硬質多孔質材が、記録媒体搬送面
に対して着脱可能に取り付けられていることを特徴とす
る。
【0021】この構成によれば、縁無し印刷が繰返し行
なわれることにより、多量に廃インクミストを吸収した
硬質多孔質材が、容易に交換され得ることになる。
【0022】また、請求項5記載の記録媒体搬送装置に
おいては、請求項1乃至4の何れかに記載の記録媒体搬
送装置において、上記硬質多孔質材の下側に吸収材が配
置されていることを特徴とする。
【0023】この構成によれば、硬質多孔質材中に吸収
された廃インクミストが、その下方に位置する吸収材に
より吸収されることにより、硬質多孔質材中に廃インク
ミストが多量に吸収されて、硬質多孔質材の表面から廃
インクミストが滲み出すようなことがない。
【0024】また、請求項6記載の記録媒体搬送装置に
おいては、請求項1乃至5の何れかに記載の記録媒体搬
送装置において、上記硬質多孔質材の下方が、減圧室に
連通していることを特徴とする。
【0025】この構成によれば、硬質多孔質材及び/ま
たはその加工の吸収材が減圧室により作用する負圧によ
り記録媒体搬送面から空気が流通することになるので、
硬質多孔質材及び/または吸収材中に吸収された廃イン
クミストの水分の蒸発が促進されることになり、多孔質
材及び吸収材を小型化することができる。
【0026】しかして、請求項7記載の記録装置は、上
記記録媒体搬送装置を備えたことを特徴とする。
【0027】このような構成の記録装置によれば、縁無
し印刷において、記録ヘッドからのインク粒が記録媒体
の周縁から外側にて吸引ユニットの記録媒体搬送面に所
謂廃インクミストとして着弾したとしても、この着弾位
置付近に硬質多孔質材が配置されていることにより、廃
インクミストは硬質多孔質材上に着弾することになる。
これにより、廃インクミストは硬質多孔質材の表面に留
まることなく、硬質多孔質材中に吸収されることにな
る。従って、吸引ユニットの記録媒体搬送面に残留する
廃インクミストによって、記録媒体が汚損されてしまう
ようなことはない。
【0028】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態に係る記録媒体搬送装置について説明する。尚、以
下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0029】以下、本発明の一実施形態について述べ
る。図1は、本発明の第1の実施形態に係る記録媒体搬
送装置を組み込んだ記録装置としてのインクジェットプ
リンタ,図2は、その主要部としての記録媒体搬送装置
を示す。
【0030】図1に示すように、このインクジェットプ
リンタ10は、基本的には、プリンタ本体11に斜めに
取り付けられた自動給紙(ASF)ユニット12の用紙
トレイ12aに収容されている記録媒体1を記録時にお
いて搬送方向Dに搬送する記録媒体搬送装置20によ
り、記録ヘッド13及びその記録ヘッド13の下方に位
置する吸引ユニット100から成る記録部14に送り込
むと共に、記録後の記録媒体1をプリンタ本体11外へ
排出する構成を有している。
【0031】また、プリンタ本体11の背面側には、図
1には示されない手差し給紙口15(図2参照)が形成
され、この手差し給紙口15から差し込まれて給紙され
る記録媒体1も、同様に、記録時において記録媒体搬送
装置20により、記録部14に送り込むと共に、記録後
の記録媒体1をプリンタ本体11外へ排出する。
【0032】尚、図1において、プリンタ本体11は、
支持フレーム11a、外装カバー11b及び記録媒体1
の排出口11cを含んでいる。記録媒体1としては、イ
ンクジェットプリンタの専用紙、普通紙の他、OHPフ
ィルム、トレーシングペーパー、ハガキ等各種のものを
用いることができる。
【0033】ここで、記録ヘッド13は、記録媒体1の
搬送方向D(紙送り方向、又は副走査方向)と直交する
方向E、F(主走査方向)に沿って平行に配設されたガ
イド軸(図示せず)に摺動可能に支持されたキャリツジ
13aに搭載されており、このキャリツジ13aが、D
Cモータ13bにより駆動されるタイミングベルトによ
ってガイド軸(図示せず)上を摺動する。そして、記録
ヘッド13は、各色ごとに、例えば96個等複数のノズ
ルから成るノズル列を有しており、キャリツジ13aに
着脱可能に装着されたインクカートリッジ13cから各
色ごとに供給されるインクを印刷データに応じて上記複
数のノズルの全部又は一部から微小なインク粒として記
録媒体1上に吐出する。
【0034】図2は、上記記録媒体搬送装置20の要部
の構成を示す断面図であり、図3は、その吸引ユニット
の平面図である。
【0035】図2に示すように、記録媒体搬送装置20
は、記録時に記録媒体1を吸引保持する吸引ユニット1
00と、吸引ユニット100の上流側から下流側へ記録
媒体1を搬送する記録媒体搬送手段120と、を備えて
いる。
【0036】上記吸引ユニット100は、記録媒体に印
刷するための記録ヘッド13に対して、記録媒体搬送路
Lを挟んで下側に配置されていると共に、上段の吸引部
101と下段の吸引力発生部104から成る上下2段構
成の中空箱状に形成されている。
【0037】吸引部101は、図2に示すように、内部
に形成された減圧室102と、記録媒体1の搬送面10
5にそれぞれ略矩形の凹みとして形成された複数の吸引
室106と、これら吸引室106をそれぞれ減圧室10
2と連通させるべく、上下方向に伸長する上記吸引室1
06より小さい断面積を有する複数の吸引孔108(図
3参照)とを有している。
【0038】吸引力発生部104は、吸引部101の減
圧室102と連通孔110を介して連通されており、内
部に遠心ファンを備えたポンプ112を有している。
【0039】ポンプ112は、減圧室102の下方の所
定位置に連通孔110を介して減圧室102と連通した
状態で取り付けられており、遠心ファン114が記録時
に回転駆動されるようになっている。
【0040】ここで、従来の吸引構造における吸引穴に
相当する部分が、吸引室106と吸引孔108とにより
形成されており、吸引孔108を小径の貫通孔により形
成することで、ポンプの特性に対して利用できる負圧の
利用率を高めると共に、記録媒体に対向する面を形成す
る吸引室106をより面積の大きい略矩形の凹みとして
形成することで、記録媒体に対して大きな吸引力を発生
できるようになっている。
【0041】さらに、吸引部101の表面である記録媒
体搬送面105には、図3に示すように、印刷に使用さ
れる各種記録媒体1の用紙幅W1,W2,…,Wnに対
応する位置、即ち図3にて右端の共通位置に対して、左
方にそれぞれ中心距離W1,W2,…,Wnの位置に、
それぞれ硬質多孔質材114が配置されている。
【0042】これらの硬質多孔質材114は、例えばウ
レタン素材から構成されており、図4に示すように、記
録媒体搬送面105に埋め込まれて、その表面が記録媒
体搬送面から僅かに低い位置に位置するようになってい
る。
【0043】さらに、これらの硬質多孔質材114の下
側には、吸収材116が配置されていると共に、吸収材
116が収容される空間が、前記減圧室102に連通し
ている。
【0044】この吸収材116は、例えばフェルトから
構成されており、上側に硬質多孔質材114が配置され
ているので、硬質である必要はない。
【0045】尚、上記硬質多孔質材114及び吸収材1
16は、吸引部101に対して着脱可能に取り付けられ
ており、容易に交換可能である。
【0046】上記記録媒体搬送手段120は、用紙トレ
イ12aに収容されている記録媒体1を一枚づつピック
アップして送り出すように、吸引ユニット100及び記
録ヘッド13の上流側にて記録媒体搬送路Lの下側に配
置された給紙ローラ121と、記録媒体1を記録ヘッド
13及び吸引ユニット100の間に送り込む紙送りロー
ラ122と、この紙送りローラ122に対して上方から
圧接される従動ローラ123と、記録後の記録用紙1を
記録部14外に排出する排紙ローラ124と、から構成
されており、拍車ローラは省略されている。
【0047】本発明実施形態による記録媒体搬送装置1
0は、以上のように構成されており、以下のように動作
する。
【0048】先ず、図示しないホストコンピュータ等に
より用紙トレイ12aに収容されている記録媒体1に対
する記録命令が入力されると、ASFユニットの給紙ロ
ーラが回転駆動して、用紙トレイ12aに収容されてい
る記録媒体1が一枚づつピックアップして送り出し、さ
らに記録媒体搬送手段120の紙送りローラ122等が
回転駆動して、記録媒体1を記録ヘッド13と吸引ユニ
ット100との間に送り込むように搬送する。
【0049】一方、吸引ユニット100では、遠心ファ
ンが回転を開始し、これによりポンプ112による吸引
力が連通孔110及び減圧室102を介して吸引孔10
8と吸引室106に作用し、吸気吸引状態となる。
【0050】これにより、記録部14に送り込まれた記
録媒体1は、吸引ユニット100の記録媒体搬送面10
5に吸引吸着され、密着した状態を保持しながら搬送さ
れる。これと同時に、記録ヘッド13が記録媒体1の上
方を主走査方向E,Fを移動しながら、その記録媒体1
に対してインク粒を吐出し、画像記録が行なわれる。
【0051】そして、記録媒体1の印刷が終了すると、
記録媒体1の後縁が記録媒体搬送手段の紙送りローラ1
22と従動ローラ124との間から解放されると共に、
排紙ローラ124により排出される。
【0052】この場合、上述したように、記録媒体搬送
面105が記録媒体1の両側縁に対応する位置に硬質多
孔質材114を備えていることにより、記録媒体1に対
する縁無し印刷の場合には、例えば記録媒体1の用紙幅
W1に関して、記録ヘッド13からのインク粒が記録媒
体1の両側縁の外側にて対応する硬質多孔質材114に
廃インクミストとして着弾することになる。
【0053】硬質多孔質材114に着弾した廃インクミ
ストは、硬質多孔質材114中に吸収され、重力に従っ
て吸収材116に吸収されることになる。
【0054】他方、硬質多孔質材114及び吸収材11
6には、ポンプ112の吸引力により、記録媒体搬送面
105から硬質多孔質材114,吸収材116を通って
空気が流通することになるので、この空気流により、硬
質多孔質材114及び吸収材116に吸収された廃イン
クミストに含まれる水分の蒸発が促進されることにな
る。
【0055】従って、硬質多孔質材114及び吸収材1
16の廃インクミストの吸収能力が高められることにな
るので、硬質多孔質材114及び吸収材116を小型に
することができる。
【0056】さらに、これらの硬質多孔質材114及び
吸収材116は長期の使用に亘って多量の廃インクミス
トを吸収して汚れた場合には、交換することができる。
【0057】図5は、本発明による記録媒体搬送装置の
第二の実施形態を示している。
【0058】図5において、記録媒体搬送装置30は、
図2及び図3に示した記録媒体搬送装置20とほぼ同様
の構成であるから、同じ構成要素には同じ符号を付し
て、その説明は省略する。
【0059】記録媒体搬送装置30は、以下の点で図2
及び図3に示した記録媒体搬送装置20とは異なる構成
になっている。
【0060】即ち、記録媒体搬送装置30においては、
吸収部101の表面である記録媒体搬送面105にて、
使用される用紙幅全体に亘って、幅方向に延びる第二の
硬質多孔質材118と、その下方に配置される第二の吸
収材(図示せず)と、を備えている。
【0061】これらの第二の硬質多孔質材118及び第
二の吸収材は、硬質多孔質材114及び吸収材116と
同様に構成されていると共に、吸引手段により空気が流
通するように構成されている。
【0062】尚、図5においては、記録媒体搬送面10
5上の吸引室106及び吸引孔108は省略されてい
る。
【0063】このような構成の記録媒体搬送装置30に
よれば、図2及び図3に示した記録媒体搬送装置20と
同様に動作して、縁無し印刷時に、記録媒体1の両側縁
における廃インクミストが硬質多孔質材114により吸
収されると共に、記録媒体1の上縁及び下縁における廃
インクミストが第二の硬質多孔質材118及びその下方
の第二の吸収材により吸収される。
【0064】従って、第二の硬質多孔質材118及びそ
の下方の第二の吸収材により吸収された廃インクミスト
は、硬質多孔質材114及び吸収材116に吸収された
廃インクミストと同様にして、ポンプ112の吸引によ
り水分の蒸発が促進される。
【0065】このようにして、記録媒体搬送装置30に
よれば、記録媒体1の縁無し印刷時に、記録媒体1の全
周縁における廃インクミストが、硬質多孔質材114及
び吸収材116と第二の硬質多孔質材118及び第二の
吸収材により吸収されるので、記録媒体搬送面105上
に廃インクミストが付着して、他の記録媒体1を汚損す
るようなことがない。
【0066】さらに、硬質多孔質材114及び吸収材1
16と第二の硬質多孔質材118及び第二の吸収材によ
り吸収された廃インクミストは、吸引ユニット100に
よる空気流により水分の蒸発が促進されることになる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、縁無し
印刷において、記録ヘッドからのインク粒が記録媒体の
周縁から外側にて吸引ユニットの記録媒体搬送面に所謂
廃インクミストとして着弾したとしても、この着弾位置
付近に硬質多孔質材が配置されていることにより、廃イ
ンクミストは硬質多孔質材上に着弾することになる。こ
れにより、廃インクミストは硬質多孔質材の表面に留ま
ることなく、硬質多孔質材中に吸収されることになる。
従って、吸引ユニットの記録媒体搬送面に残留する廃イ
ンクミストによって、記録媒体が汚損されてしまうよう
なことはない。
【0068】さらに、廃インクミストを吸収する多孔質
材が硬質であることから、なんらかの原因で多孔質材に
力が加えられても、多孔質材が変形して、吸収した廃イ
ンクミストが流出するようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録媒体搬送装置を組み込んだ記
録装置としてのインクジェットプリンタを示す図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る記録媒体搬送装
置の概略断面図
【図3】図2の記録媒体搬送装置の吸引ユニットの平面
【図4】図3の吸引ユニットの縦断面図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る記録媒体搬送装
置の概略断面図
【図6】(a)、(b)、(c)は、従来のインクジェ
ットプリンタ等における記録部と記録媒体の搬送装置の
主要部のみを抽出して示す図
【符号の説明】
1 記録媒体 10 インクジェットプリンタ(記録装置) 20,30 記録媒体搬送装置 100 吸引ユニット 101 吸引部 102 減圧室 104 吸引力発生部 106 吸引室 108 吸引孔 110 連通孔 112 ポンプ 114 硬質多孔質材 116 吸収材 118 第二の硬質多孔質材 120 記録媒体搬送手段 121 給紙ローラ 122 紙送りローラ 123 従動ローラ 124 排紙ローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体を吸引保持する吸引ユニット
    と、この吸引ユニットの上流側から下流側へ記録媒体を
    搬送する記録媒体搬送手段とを備え、 上記吸引ユニットが、複数の吸引穴が設けられた記録媒
    体搬送面と、これら複数の吸引穴と連通した減圧室と、
    この減圧室内の空気を吸引する吸引手段とを有し、 上記記録媒体搬送手段により上記吸引ユニットの記録媒
    体搬送面上に供給される記録媒体を、印刷中に吸引手段
    により吸引穴を介して記録媒体搬送面上に吸着しつつ、
    上記記録媒体を上流側から下流側へ搬送する記録媒体搬
    送装置において、 上記記録媒体搬送面の記録媒体縁部に対応する位置に、
    硬質多孔質材が配置されていることを特徴とする記録媒
    体搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録媒体搬送装置におい
    て、上記硬質多孔質材が、記録媒体の各種用紙幅に対応
    した位置に配置されていることを特徴とする記録媒体搬
    送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の記録媒体搬送装
    置において、上記硬質多孔質材が、記録媒体の幅方向に
    亘って延びるように配置されていることを特徴とする記
    録媒体搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の記録媒
    体搬送装置において、上記硬質多孔質材が、記録媒体搬
    送面に対して着脱可能に取り付けられていることを特徴
    とする記録媒体搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の記録媒
    体搬送装置において、上記硬質多孔質材の下側に吸収材
    が配置されていることを特徴とする記録媒体搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の記録媒
    体搬送装置において、上記硬質多孔質材の下方が、減圧
    室に連通していることを特徴とする記録媒体搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載の記録媒
    体搬送装置を備えたことを特徴とする記録装置。
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