JP4896332B2 - 担子菌類とウコギ科植物の有効成分に基づく生理活性組成物 - Google Patents

担子菌類とウコギ科植物の有効成分に基づく生理活性組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
(技術分野)
この発明は、抗腫瘍活性や低血糖降下(血糖値降下作用)等の生理活性を有する組成物に関する。特に、担子菌類サルノコシカケ科に属する菌類、特に、マンネンタケ属および/またはカワラタケ属の子実体および/または菌糸体培養物(菌糸体の他培養液を含む)、及びウコギ科植物の根からの複数の抽出成分を含む組成物が教示される。そのような組成物を調製する方法も教示される。
【0002】
【従来の技術】
(関連する技術の記載)
従来より、担子菌類ヒダナシタケ目サルノコシカケ科に属するマンネンタケの子実体や、菌糸体培養物(菌糸体のみの他、菌糸体とその培養液との混合物を含まれる。以下、単にこれらを培養物という。)は、古くから生薬として知られ、多様な薬効とともに、それに含まれる多糖類をはじめとする低分子成分にある種の抗腫瘍活性があることが知られている。また、同様に担子菌類サルノコシカケ科に属するカワラタケの子実体等からも、抗腫瘍活性をはじめとして、各種生理活性物質が抽出されている。
さらに、ニンジンを始めとするウコギ科に属する植物の根自体およびその抽出成分も生薬として古くから用いられ、これらについても、多くの薬効が知られている。
【0003】
(発明の要旨)
一般的に、生薬による治療および予防を含む各種療法においては、副作用が小さいというメリットがあるものの、その効果が顕著でない場合もある。
担子菌類抽出成分とニンジン抽出成分には、それぞれ優れた薬効があることが経験的および実験的に知られているものの、これらの特定成分を複合すること、およびこれらの成分の複合により、その生理活性が相乗的に向上することは知られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、担子菌類由来抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根由来抽出成分とを配合した組成物につき、顕著に高い抗腫瘍活性を見出した。また、本発明者は、これらの組成物につき、高血糖症者において血糖値を下げる効果(以下、この効果を血糖降下作用という。)を見出した。さらに理論的に拘束されるものではないが、発明者は、これらの組成物の生理活性は、それらの酸化還元電位との関連していると考える。
【0005】
本発明の一つの側面によれば、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種あるいは2種類以上の担子菌に見出される有効成分と、ウコギ科に属する植物の根に見出される有効成分とを含む組成物が開示される。これらの有効成分は、合成的に製造されたものであっても、たとえば、マンネンタケおよび/またはカワラタケや、オタネニンジンやチクセツニンジンなどの薬用ニンジンから抽出されたものであってもよい。この組成物は、好ましくは、水性液に溶解時に約+1230mV以下の酸化還元電位を有している。より好ましくは、約+900mV以下である。かかる組成物は、上記成分の有効成分の治療上有効量を含むことができる。この組成物を、たとえば、腫瘍患者および/または高血糖値の患者に投与することができる。
本発明の開示は、特に、天然物からの抽出された有効成分を意図するが、ここに記載される作用を発現する化学合成的に得られた有効成分を意図することはもちろんである。
【0006】
本発明の他の一つの側面によれば、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種あるいは2種類以上の担子菌から抽出される成分と、ウコギ科に属する植物の根から抽出される成分とを含む組成物が開示される。好ましくは、この組成物の酸化還元電位が+1230mV以下である。
本発明の他の側面によれば、マンネンタケおよび/またはカワラタケが、前記した1種あるいは2種以上の担子菌類である。
本発明は、また、前記成分を治療上有効量含有する組成物を開示する。
【0007】
また、前記担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根0.5重量部〜2重量部から抽出した成分を含有する組成物も提供する。
さらに、前記担子菌は子実体である、前記組成物も提供する。
また、前記ウコギ科の植物の根は薬用ニンジンに属する、前記組成物も提供する。この薬用ニンジンは、オタネニンジンおよび/またはチクセツニンジンである、前記組成物も提供する。
また、本発明は、前記組成物は抗腫瘍剤である、前記いずれかの組成物も提供する。
また、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の抽出成分、とを含有し、血糖降下作用を有する、組成物を提供する。
また、本発明は、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌と、ウコギ科に属する植物の根、とを熱水で抽出し、酸化還元電位が900mV以下の抽出液を得る、生理活性を有する組成物の製造方法を提供する。
また、前記1種類以上の担子菌は、マンネンタケおよび/またはカワラタケである前記組成物の製造方法も提供する。
また、前記担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根0.5重量部〜2重量部から抽出した成分を含有する、前記製造方法も提供する。
この製造方法において、前記ウコギ科の植物は薬用ニンジンに属する、製造方法も提供する。この薬用ニンジンは、オタネニンジンおよび/またはチクセツニンジンである、製造方法も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物は、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の抽出成分、とを有効成分として含有する。
【0009】
担子菌類のサルノコシカケ科には、マンネンタケ、カワラタケ等が属している。本発明においては、これらサルノコシカケ科に属する1種類以上の菌の子実体及び/又は菌糸体培養物(菌糸体の他、培養液も含む)から得られる抽出成分を有効成分として含有する。
担子菌としては、好ましくは、マンネンタケおよびカワラタケから選択される1種類以上を用いる。特に好ましくは、マンネンタケとカワラタケとを合わせて用いる。なお、本明細書において、用いられる担子菌類の分類学上の同定は、今関六也、本郷次雄の共著「原色日本菌類図鑑」(保育社)に準拠している。
【0010】
特に、マンネンタケにあっては、Reishi Fungus ( Ganoderma Lucidum)を例示することができる。この菌は、生来、樹木に好んで繁殖するものの、自生菌は稀少である。なお、人工栽培も可能である。この菌は、つやのある、ワックス状のかさ部分と軸部とを有しており、その軸の長さは、15cm程度にも到達される。子実体の色は、赤色、青色、黄色、白色、紫色、黒色を呈する。この菌は、切り株上や、病気で弱った木の基部付近で生長し、白い糸状体となる。
【0011】
また、カワラタケとしては、Coriolus Versicolorを例示することができる。この菌は、日本の西部、特に、信州地方(特に、長野県)、四国地方、九州地方に自生している。この菌は、生来、好材菌であり、特に広葉樹を好む。
担子菌類は、天然に自生するものでもよく、また、人工的に栽培したもの、あるいは細胞培養によるものでもあってもよく、特に限定しない。好ましくは、天然自生のものである。
【0012】
これらの菌類の、本発明において使用する形態は、子実体及び/又は菌体培養物であればよいが、好ましくは子実体である。また、子実体にあっては、室温で光を避けて風乾されたものが好ましい。
特にマンネンタケにあっては、自生で成熟した黒色の子実体を用いるのが好ましい。また、カワラタケにあっては、夏に採取された自生の子実体であることが好ましく、室温で光を避けて風乾されたものがさらに好ましい。
また、本発明の組成物には、ウコギ科植物の根の抽出成分も有効成分として含有する。
【0013】
ウコギ科植物としては、典型的には、薬用人参である。薬用人参には、オタネ人参(Panax ginseng C. A. Meyer)の他、アメリカ人参(P. quinquefolium L.)、三七人参(田七人参、P. notogingseng)、竹節人参(チクセツニンジン)(珠子参、P. japonicus C. A. Meyer)等が含まれる。本発明においては、オタネニンジン及び/又はチクセツニンジンを用いることが好ましい。特に好ましくはチクセツニンジンである。これらのニンジンは、いずれもその根を用いる。
ウコギ科植物としては、1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、ウコギ科植物の代用として、セリ科に属する植物を用いることもできる。
【0014】
本発明の組成物は、まず、上述のような担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌と、ウコギ科植物の根とを、水を用いて抽出することにより得られる。抽出は常温の水で抽出してもよいが、熱水にて行うのが好ましい。
担子菌抽出成分と、ウコギ科抽出成分とは、それぞれ別個に原料を熱水抽出して、その抽出物を混合してもよいし、また、担子菌類とウコギ科植物の根との混合物とを熱水抽出してもよい。
各原料は、熱水抽出に際しては、粉砕して、細片状あるいは粉末状されることが好ましく、より好ましくは、細片状に破砕される。特に5mm角程度の細片状に破砕されるのが好ましい。
【0015】
熱水抽出の際の熱水の温度は、80℃〜100℃、好ましくは、90℃〜95℃とする。また、抽出時間は、好ましくは、少なくとも1時間、より好ましくは2時間以上、さらに好ましくは2.5時間以上とする。また、上限は3〜4時間とする。抽出操作は、環流凝縮器を用いて行うのが好ましい。
また、抽出原料に対する水の量は特に限定するものではないが、10重量部から20重量部の原料に対して、500重量部程度の水で抽出するのが好ましい。また、このような重量比の抽出で得た抽出液(特に、環流凝縮器を用いた場合)は、そのまま投与に適した濃度の液体となる。
【0016】
得られた抽出液は、濾過等によって残存する抽出原料を取り除かれる。また、抽出液のろ液や上澄み液を必要に応じて濃縮して濃縮液とされる。また、水分を蒸発させることにより、固形状(粉末状)の抽出成分も得られ、さらに必要に応じて乾燥等することにより、所望の乾燥抽出成分が得られる。
さらに、本組成物の投与形態や剤形を考慮して、濃縮時あるいは乾燥時に、製剤化あるいは抽出成分を安定化する添加剤を加えることもできる。
【0017】
抽出原料における、担子菌とウコギ科植物の根との配合比は、担子菌15重量部に対して、ウコギ科植物の根1.5重量部〜6重量部である。より好ましくは、担子菌15重量部に対して、ウコギ科植物の根2〜4重量部である。さらに、好ましくは、担子菌15重量部に対して、ウコギ科植物の根3重量部である。
これらの配合において、担子菌として、マンネンタケ及び/又はカワラタケを使用するのが好ましい。より好ましくは、マンネンタケとカワラタケを使用する。担子菌の総重量中マンネンタケ2重量部に対してカワラタケが1重量部〜4重量部の比率で含まれることが好ましい。特に、マンネンタケ2重量部に対してカワラタケ1重量部の比率で含まれることが好ましい。
【0018】
具体的には、マンネンタケ10重量部に対して、カワラタケ5重量部、ウコギ科植物の根(特に好ましくは、チクセツニンジン)1.5重量部〜6重量部とすることが好ましい。また、マンネンタケ10重量部に対して、カワラタケ5重量部、ウコギ科植物の根(特に好ましくはチクセツニンジン)3重量部とすることがさらに好ましい。
また、マンネンタケ5重量部に対して、カワラタケ10重量部、ウコギ科植物の根(チクセツニンジン)1.5重量部〜6重量部とすることも好ましい。
【0019】
一方、担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根0.5重量部〜2重量部とすることも好ましい配合である。担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根0.75重量部〜1.25重量部とすることがより好ましい。さらに、担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根1重量部とする。
具体的には、担子菌が、マンネンタケとカワラタケであり、マンネンタケ1重量部に対して、カワラタケが1重量部であり、ウコギ科植物の根が0.5〜2重量部とすることが好ましい。ウコギ科植物の根は、より好ましくは、0.75重量部〜1.25重量部、さらに好ましくは、1重量部とする。
また、マンネンタケ10重量部に対して、カワラタケ5重量部〜10重量部、ウコギ科植物の根3重量部〜10重量部とすることも好ましい配合である。これらの配合において、ウコギ科植物の根としては、好ましくはチクセツニンジンを用いる。
【0020】
なお、上記したいずれの配合においても、担子菌として、マンネンタケとカワラタケ(いずれも子実体)とのみを用いることが好ましい。また、より好ましくは、ウコギ科植物として、オタネニンジン又はチクセツニンジンを用いる。特に、好ましくはチクセツニンジンを用いるが、これらの配合例において、チクセツニンジンを、オタネニンジンに変えても好ましい組成物が得られる。
【0021】
本発明の好ましい組成であるところの、マンネンタケ子実体:カワラタケ子実体:チクセツニンジン(根)の配合比(重量比)が、1:1:1の抽出原料から本組成物を製造するには、例えば、マンネンタケ子実体6g、カワラタケ子実体6g、チクセツニンジン6gをそれぞれ採取し、混合し、5mm角程度の細片にまで粉砕し、この粉砕物に対して500mlの蒸留水を添加し、環流凝縮器を用いて3時間煮沸し、濾過後、本発明に用いる組成物(原液)とする。
【0022】
さらに、この組成物の原液を、適宜希釈して本発明の組成物として用いることもできる。希釈倍率は、必要に応じて設定されるが、おおよそ、2倍から300倍の範囲で希釈される。好ましくは、2倍〜20倍、さらに好ましくは、4倍〜16倍の希釈倍率で用いられる。希釈に際しては、特に限定しないが、抽出と同様に、水を用いるのが好ましい。
また、この原液から適当な方法により溶媒を除去して固形分として前記抽出成分を得て、これを組成物とすることもできる。
【0023】
このように調製した組成物は、その溶液あるいは懸濁液状態における酸化還元電位が1230mV以下であるものを用いる。好ましくは、酸化還元電位が900mV以下のものを本発明の組成物として用いる。特に、抗腫瘍活性組成物としてこのような酸化還元電位のものを用いるのが好ましい。酸化還元電位は、水性溶媒、好ましくは、水中で測定される値である。上記抽出によって得られた原液あるいは、その水性の希釈液については、そのまま酸化還元電位を計測することもできる。組成物が固体化されている場合には、適当な溶媒、あるいは水等に溶解、懸濁した状態で測定する。
【0024】
組成物の調製後、あるいは、溶解あるいは懸濁後、経時的に酸化還元電位が変化する。したがって、酸化還元電位を経時的にチェックして、900mV以下になった時点で使用するのが好ましい。なお、使用(投与)毎に組成物の酸化還元電位をチェックすることが好ましい。組成物は25℃で保持し、測定場所の温度も25℃とすることが好ましい。
本発明者らの検討によれば、特に、酸化還元電位が900mV以下の本組成物の酸化還元電位と抗腫瘍活性とは、負の相関性があることがわかっている。すなわち、酸化還元電位が低いほど、抗腫瘍活性が高くなる。
したがって、本発明によれば、組成物の酸化還元電位を測定することにより、予め、その抗腫瘍活性や血糖降下活性を予測でき、これらの生理活性を利用して極めて有効な治療を実施できる。
酸化還元電位は、好ましくは、330mV以下であり、より好ましくは、300mv以下であり、さらに好ましくは250mV以下である。最も好ましくは0mV以下である。また、酸化還元電位は、−1200mV以上であることが好ましく、より好ましくは−300mV以上である。
【0025】
なお、本発明の組成物においては、担子菌類抽出成分とウコギ科植物根抽出成分のみを含有していてもよい。本発明の組成物の好ましい組成は、その他の有効成分を含有することを妨げるものではない。本発明の組成物における上記2種の抽出成分の相乗的作用を妨げない範囲において、他の有効成分を含ませることができる。
【0026】
本発明の組成物は、抗腫瘍活性、特に、白血病、子宮頸ガン、肺ガン、卵巣ガン、乳腺ガン(転移ガンを含む)、皮膚ガン(転移ガンを含む)に対する抗腫瘍活性を有している。白血病としては、赤芽球性白血病(erythroblastic leukosis)を例示できる。本発明の組成物は、ヒトをはじめ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ等の広く哺乳類における抗腫瘍剤として使用できる。
担子菌類の抽出成分には、従来から抗腫瘍活性が認められ、また、ウコギ科植物の根の抽出成分にも抗腫瘍活性が確認されていたが、本発明の組成物は、各単独の抗腫瘍活性に比して、予想外に高い抗腫瘍活性が得られることを既に確認している。
また、本発明の組成物は、血糖降下作用も有している。この血糖降下剤は、インシュリン依存性糖尿病、インシュリン非依存性糖尿病の双方において作用を発揮する。
【0027】
加えて、本発明の組成物は、副作用がなく、また、他の薬剤の副作用を低減、消滅させるという特徴がある。
特に、抗腫瘍剤として用いた場合には、腫瘍の治癒あるいは縮退の他、また、痛みの減少、食欲改善、良好な睡眠が得られる等の各種の効果がある。また、血糖降下剤として用いた場合には、血糖値の低下以外に、身体の痛みの緩和、とくに、頭痛、四肢のしびれが大幅な改善、食欲の亢進、視力の回復、ストレスの減少、快適な睡眠等の効果がある。
【0028】
本発明における有効成分である、担子菌抽出成分及びウコギ科植物抽出成分は、製薬上許容される担体又は添加物と混合されて、投与に適した形態の組成物として使用される。組成物の形態は特に限定しないが、液剤、シロップ剤、懸濁剤、散剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、乳剤、トローチ、チュアブル剤、坐剤、点眼剤、注射剤、エアゾール剤、エリキシル剤等に製剤化することができる。また、使用時に、水分を添加して、液状体を回復できるような固形(粉末)剤とすることも好ましい。
【0029】
また、本発明の組成物は、経口または非経口的に投与することができる。好ましくは、経口投与される。経口投与の場合の一般的な投与量を以下に示す。なお、投与量は、症状や個人の体力等に応じて適宜設定されるものである。
すなわち、一般的な投与量(常用量)としては、例えば、体重1kgあたり、担子菌200mg〜2g及びウコギ科植物の根100mg〜1gからの抽出成分を1日分とし、1日1回〜3回程度に分けて投与される。
特に、抗腫瘍剤として使用する場合には、担子菌及びウコギ科植物の根0.27gからの抽出成分/kg体重/日とすることが好ましい。より好ましくは、担子菌0.18gの抽出成分/kg体重/日及びウコギ科植物の根0.09gの抽出成分/kg体重/日とする。
また、血糖降下剤として使用する場合には、担子菌及びウコギ科植物の根各0.12gからの抽出成分/kg体重/日とすることが好ましい。より好ましくは、担子菌0.08gの抽出成分/kg体重/日及びウコギ科植物の根0.04gの抽出成分/kg体重/日とする。
血糖降下剤として使用する場合には、ウコギ科植物の根の、水および/またはアルコール抽出物の投与を伴うことが好ましい。このアルコール抽出物は、ウコギ科植物の根、好ましくは、薬用ニンジン、より好ましくは、チクセツニンジンを用い、細片あるいは粉末とし(好ましくは、5mm角程度の細片)、例えば、細片10〜20重量部に対して、300〜600重量部の40%のエチルアルコール溶液を加え、この液を80〜100℃でアルコール分の蒸発がほぼ完了した状態となるまで加熱抽出することにより得られる。
【0030】
本発明の組成物はその毒性が極めて低く、重大な副作用を発現しないため、症状に応じて高投与量でも安全に投与することができる。
なお、経口投与のための好ましい剤型は、液剤あるいはシロップ剤である。また、媒体としては、水であることが好ましい。
【0031】
以上説明したことから、本発明は以下の態様を採用することもできる。
(1)担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の抽出成分、とを含有し、担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根は0.5重量部〜2重量部であり、血糖降下作用を有する、組成物。
(2)前記1種類以上の担子菌は、マンネンタケおよび/またはカワラタケである前記(1)記載の組成物。
(3)前記ウコギ科の植物は薬用ニンジンである、前記(1)又は(2)記載の組成物。
(4)前記ウコギ科の植物は、オタネニンジンおよび/またはチクセツニンジンである、前記(1)〜(3)記載の組成物。
(5)酸化還元電位が1230mV以下である、前記(1)〜(4)記載の組成物。
(6)担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の熱水抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の熱水抽出成分、ウコギ科に属する植物の根のアルコール40%以上の液による抽出成分とを含有する、組成物。
(7)血糖降下作用を有する、前記(6)記載の組成物。
(8)担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の抽出成分、とを含有する、組成物。
(9)前記(1)〜(8)に記載のいずれかの組成物を、血糖値を低下させる必要のある患者に投与する、患者の治療方法。
(10)担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌の抽出成分と、ウコギ科に属する植物の根の抽出成分、とを含有し、担子菌2重量部に対して、ウコギ科植物の根は0.5重量部〜2重量部であり、抗腫瘍活性を有する、組成物。
(11)前記1種類以上の担子菌は、マンネンタケおよび/またはカワラタケである前記(10)記載の組成物。
(12)前記ウコギ科の植物は薬用ニンジンである、前記(10)又は(11)記載の組成物。
(13)前記ウコギ科の植物は、オタネニンジンおよび/またはチクセツニンジンである、前記(10)〜(12)記載の組成物。
(14)酸化還元電位が1230mV以下である、前記(10)〜(13)記載の組成物。
(15)前記(10)〜(14)に記載のいずれかの組成物を、腫瘍患者(好ましくは末期腫瘍患者を含む)に投与する、患者の治療方法。
(16)マンネンタケ5重量部に対して、カワラタケ10重量部、チクセツニンジン1.5重量部〜6重量部から、抽出した成分を含有する、組成物。
(17)酸化還元電位が1230mV以下である、前記(16)記載の組成物。
(18)前記(16)又は(17)に記載の組成物を治療上有効量を投与する患者の治療方法
【0032】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定的に解釈されるものではない。
(実施例1:抗腫瘍活性)
(組成物の調製)
原料としてマンネンタケ( Ganoderma Lucidum)の子実体、カワラタケ(Coriolous Versicolor)の子実体、及びチクセツニンジン(P. japonicus C. A. Meyer)の根を用いた。マンネンタケは、夏期に中国北部の森林で採取した自生の成熟した黒色の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。カワラタケは、夏期に日本で採取した自生の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。チクチクセツニンジンは、夏期に日本で採取した成熟体の根を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。
【0033】
マンネンタケ6g、カワラタケ6g、及びチクセツニンジン6gをそれぞれ秤量し、これらの混合物を5ミリ角程度の細片とした。この混合物に対して、(イオン交換水、純度1μS/cm以下)を500ml添加して、還流凝縮器を用いて、還流しながら2時間煮沸した。その後、ろ過し、本実施例の組成物とした。なお、本組成物1mlあたり、マンネンタケ約0.012g量相当の抽出成分と、カワラタケ約0.012g量相当の抽出成分と、チクセツニンジン約 0.012g量相当の抽出成分が含有されている。
この組成物をさらに、前記イオン交換水を用いて1/4、1/8、1/16,1/32、1/64、1/128、1/256に希釈した。
【0034】
(実施例2)
マンネンタケ6g、カワラタケ6g、及びチクセツニンジン6gをそれぞれ秤量し、これらの混合物を粉末とする以外は、実施例1と同様に操作して、実施例2の組成物を調製した。また、実施例1と同様に希釈した。
【0035】
(実施例3)
抗腫瘍活性の確認:ヒト白血球ガン細胞であるK562細胞系列の増殖抑制効果
K562細胞系列の培養液を、ミクロタイタープレートの凹部に対し、150μl、20×103個をそれぞれ添加した。前記実施例1〜3の組成物の原液及び各希釈液ろ過した前記組成物50μlを添加し、37℃で培養した。24時間、48時間、72時間及び96時間培養し、それぞれ細胞増殖をSRB法によって評価した。
SRB法は、次のように行った。80%TCA(トリクロロ酢酸)50μlをミクロタイタープレートの各凹部に添加し、1時間細胞を固定化する。その後、4回洗浄し、十分に乾燥させた。4%のSRB(sulfohodamine B) 200μlを各凹部に添加し、30分間細胞を染色し、その後、4回洗浄し、乾燥させた。10mMの緩衝化していないトリス塩基を各凹部に添加し、5分間攪拌した。その後、各凹部内液につき波長490nmにおける吸光度を測定した。この結果から得られる所定時間培養後の細胞数に対する初期細胞数の割合を増殖抑制率(%)とした。
実施例1〜2の各実施例の組成物についての結果を表1〜2に示す。
これらの表1及び2に示すように、実施例1の組成物は、原液〜16倍希釈液において、顕著なK562細胞系列の増殖抑制効果を示した。また、実施例2の組成物は、原液〜8倍希釈液において、顕著なK562増殖抑制効果を示した。これらのことから、これらの組成物が、抗腫瘍活性があることが示された。また、細片状として抽出することにより、抗腫瘍活性が高いことも示された。
【0036】
【表1】
Figure 0004896332
【0037】
【表2】
Figure 0004896332
【0038】
(実施例4)
組成物の酸化還元電位の測定
実施例1の原液及び各希釈組成物について、25℃でインキュベートした場合の24時間後の酸化還元電位(mV)を測定した。酸化還元電位の測定には、酸化還元測定装置(東亜電波工業製、HM−14P、白金電極、比較電極(塩化銀、内部液3.3mol/lKCl)を用い、測定室内温度25℃で測定した。25℃における比較電極の単極電位は206mVであった。電位読みとり値を表3に示す。表3の各電位に206mVを加算したものが酸化還元電位である。
また、これら各希釈率の組成物の酸化還元電位と実施例3で測定した細胞増殖抑制率(24時間後)との相関関係を算出したところ、−0.960であり、酸化還元電位と細胞増殖抑制効果とが相関関係にあることがわかった。
【0039】
【表3】
Figure 0004896332
【0040】
(実施例5)
腫瘍患者に対する臨床投与
実施例1と同様の操作により、本発明の組成物の原液を得た。この原液を、1回150ml、一日3回、35日間連続的に種々の重度の腫瘍患者26名に投与した。その結果、投与した患者全員において、身体の痛みの緩和、食欲の亢進、皮膚の状態の改善、ストレスの減少、快適な睡眠、身体の各種機能障害の改善等が自覚され、あるいは観察された。また、合併症の軽減、治癒も観察された。
表4に病巣の縮退例及び完治例を示し、また、表5に血液検査結果を示し、さらに、表6に免疫検査結果を示す。
【0041】
【表4】
Figure 0004896332
【表5】
Figure 0004896332
【0042】
【表6】
Figure 0004896332
表4〜6に示すように、本組成物の投与により、ヒトにおける抗腫瘍効果が確認された。すなわち、子宮頸ガン、肺ガン、卵巣ガン、乳腺ガン(転移)、皮膚ガン(転移)、乳腺ガン、皮膚ガンにおいて良好な治療成績が得られた。
【0043】
(実施例6)
糖尿病患者に対する臨床投与
実施例1と同様の操作により、本発明の組成物の原液を得た。また、同時に、チクセツニンジンを5mm角程度の細片とし、細片10〜20重量部に対して、500重量部の40%のエチルアルコール溶液を加え、この液を80〜100℃でアルコール分の蒸発がほぼ完了した状態となるまで加熱抽出して、チクセツニンジン抽出液を得た。
本組成物液とチクセツニンジン抽出液とが、2:1となるように混合し、この液を、1回150ml、一日2回、25日間連続的に糖尿病患者25名(男性11名、女性14名)に投与した。
その結果、投与した患者全員において、身体の痛みの緩和、とくに、頭痛、四肢のしびれが大幅な改善、食欲の亢進、視力の回復、ストレスの減少、快適な睡眠等が自覚され、あるいは観察された。また、合併症の軽減、治癒も観察された。壊死状態の下肢に感覚が回復した患者もいた。
表7に、臨床成績を示す。
【0044】
【表7】
Figure 0004896332
表7に示すように、本臨床投与により、すべての患者において血糖降下が確認された。本組成物によれば、副作用を伴うことなく、自覚症状の改善とともに顕著な血糖降下作用を奏することがわかった。
【0045】
なお、患者13、16、20及び22は、本発明の組成物(実施例1の組成物の液と、チクセツニンジンの抽出液が2:1の比で混合されている)のみで治療された。したがって、NIDDMの4患者は、本発明の組成物のみが投与されて治療された。IDDMの13患者とNIDDMの9患者が、本組成物とインシュリンとで治療された。全ての患者は、この試験前にインシュリンが投与されていた。さらに、本組成物とインシュリンとがともに投与されていた患者では、インシュリンは本試験前と同量のインシュリンが投与された。
また、表8は、各グループの患者の平均血糖値を示す。結果を、糖尿病のタイプと治療方法のタイプとによってグループ分けした。投与前後の血糖値の他、投与前の血糖値に対する投与後の血糖値の割合%を表8に示す。
【0046】
【表8】
Figure 0004896332
表8に示すように、かかる臨床投与を受けた全ての患者において顕著な血糖値低下が確認された。この組成物の投与は、何らかの副作用を伴なうことはなかった。
【0047】
(実施例7)
癌患者に対する臨床投与
本組成物の原液を、実施例1に示すのと同様のプロセスにより得た。この原液を、経口的に連続的に、3人の重症の癌患者に投与した。投与量は、150mlつづ一日に3回とし、35日間継続した。患者1(P.V.)には、原液のみが投与され、他の投与は行われなかった。患者2(Y.T)には、原液の投与に加えて、化学療法として、800mgの5−FUが、6回投与された。患者3(N.V)には、原液の投与に加えて、放射線療法として、60Gyの放射線が4回照射された。血液検査と免疫学的検査は、各患者について、投与前後に行われた。
対照として、患者4(A.R)は、この期間、なんらの特別の治療が施されなかった。しかしながら、患者4に対して、血液検査と免疫学的検査を行った。
表9は、各患者の状態と治療方法について示す。表10には、これらの患者の症状における回復あるいは改善を示す。表11および表12は、血液検査結果と、免疫学的検査結果とをそれぞれ示す。
【0048】
【表9】
Figure 0004896332
【0049】
【表10】
Figure 0004896332
【0050】
【表11】
Figure 0004896332
*カッコ内の数値は、それぞれ投与前の数値に対する投与後の数値のパーセンテージを示す。
【0051】
【表12】
Figure 0004896332
【0052】
表10に示すように、実施例1の組成物の投与を受けた全ての患者は、身体の痛みの緩和、食欲の増進、睡眠可能、および各種の身体状態の改善を報告した。
さらに、表11に示すように、実施例1の組成物のみを投与した患者1(S.V.)の治療では、血液の各構成成分濃度において改善された。さらに、患者2(Y.T.−化学療法)と患者3(N.V.−放射線療法)は、それぞれ血液検査において改善を示した。表12に示すように、本組成物の投与は、化学療法あるいは放射線療法を受けた患者2および患者3の免疫学的状態も改善した。
【0053】
(実施例8)
本発明の組成物を調製するためのさらなる典型的な方法
以上の実施例では、担子菌の熱水抽出物と、ウコギ科に属する植物の根の熱水抽出物を使用したが、他の組成物も意図される。たとえば、成分は、他の抽出方法による天然物から抽出することもできる。一例として、出発原料が、ある抽出プロセスに供され、抽出成分はろ過されて、減圧下で蒸発される。産物は、滅菌され、乾燥され、その後、篩過されて、粉末となる。
乾燥された抽出成分は、粉剤、粒剤、カプセル剤、タブレット剤等に製剤化される。たとえば、抽出成分は、バインダーと混合され、造粒され、乾燥され、粒剤となる。粒剤は、そのまま使用されてもよいし、錠剤化してもよいし、カプセルに充填してもよい。追加のバインダーを、乾燥後の抽出成分の造粒工程の前段か後段のいずれかに加えることができる。なお、抽出成分を乾燥して、カプセルに充填してカプセル化することもできる。また、他の薬学上許容される添加剤を添加することができる。添加剤としては、成分の半減期を延長するための1種あるいは2種以上の保存剤を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0054】
さらに、有効成分は、薬学上許容される溶剤に溶解し、ろ過し、アンプルに充填することができる。これらのアンプルは、滅菌することもできる。さらに、他の薬学上許容される添加剤を溶液に添加することができる。添加剤としては、成分の半減期を延長するための1種あるいは2種以上の保存剤を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
また、有効成分を分離し、分離した有効成分のみを治療剤として使用することができる。有効成分を同定し、化学合成的に製造することができる。この場合、化学合成された有効成分を、粉剤、粒剤、カプセル剤、錠剤、アンプル剤等に使用して、本組成物を患者に投与するための他の媒体を提供することができる。なお、他の有効な薬学上許容される添加剤を必要に応じて添加することができる。

Claims (5)

  1. マンネンタケ子実体、カワラタケ子実体及びチクセツニンジンの根の熱水抽出物と、
    チクセツニンジンの根の水・アルコール混液抽出物と、
    を含有し、
    前記熱水抽出物は、マンネンタケの子実体、カワラタケの子実体及びチクセツニンジンの根各6gの500ml熱水抽出液であり、
    前記水・アルコール混液抽出物は、チクセツニンジンの根の乾燥重量で10重量部以上20重量部以下を300重量部以上600重量部以下の40%エチルアルコール溶液を加えて80℃以上100℃以下でアルコール分を蒸発させた加熱抽出液であり、
    前記熱水抽出物と前記水・アルコール混液抽出物とを2:1の体積比で組み合わせてなる、経口血糖降下剤。
  2. 前記熱水抽出物と前記水・アルコール混液抽出物とを2:1の体積比で混合して得られる、請求項1に記載の経口血糖降下剤。
  3. 前記熱水抽出物が、一日につき、体重1kgあたり、前記熱水抽出液がマンネンタケ子実体0.04g、カワラタケ子実体0.04g及びチクセツニンジン0.04gの抽出成分となるように経口投与される、請求項1又は2に記載の経口血糖降下剤。
  4. 前記熱水抽出物と前記水・アルコール混液抽出物とが一日あたり300mlが経口投与される、請求項1又は2に記載の経口血糖降下剤。
  5. ンシュリン抵抗性の糖尿病用である、請求項1〜4のいずれかに記載の経口血糖降下剤。
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