JP4896205B2 - 熱交換機能を有するヒートインシュレータ及びそれを用いる内燃機関の排気系における熱利用装置 - Google Patents

熱交換機能を有するヒートインシュレータ及びそれを用いる内燃機関の排気系における熱利用装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の排気経路に用いられる排気マニホールドやマフラなどの排気部材の各部を覆って遮熱、吸音などの作用を実現すると共にこれら排気部材からの熱を熱交換媒体に移して再利用しようとする熱交換機能を有するヒートインシュレータに関する。
例として、自動車のエンジンには、エンジンの排気ポートに装着されているエキゾーストマニホールド(以下、エキマニ)付近を覆って、エキマニからの熱や騒音のエンジン周辺への伝播を防止するためのヒートインシュレータが装着されている。このようなヒートインシュレータは、ボルトなどのネジ部材でエキマニに取付けられている。
このようなヒートインシュレータは、次のような機能を有している。エキマニからの熱が周辺の機器類に熱害を及ぼさないように遮熱を行う。エキマニなどが発生する騒音の外部への伝播を抑制する。また、前記エンジンからの燃焼排ガスが流れるエキマニや触媒部では、エキマニや触媒部が過度に昇温しないように、これらができるだけ冷却されるように構成されている。
上述したように、エキマニ或いは触媒部ではできるだけ冷却作用を実現するようにしているので、例として、寒冷な状況下で、外気温と同一の温度になるまで冷却されたエンジンをスタートさせるコールドスタート時には、触媒温度を適切な作用温度にまで上昇させるのに必要な時間が長くなり、自動車の使用性に問題を生じる。
また、上記寒冷な状況下で自動車をスタートさせるとき、エアコンディショナ(以下、エアコン)のヒータ機能が作用するのに必要な時間が長くなり、この点でも自動車の使用性に問題を生じる。
更に、自動車のエンジンなどの内燃機関は大量の熱を発生するが、このような熱は、前記エアコンのヒータ機能や触媒の温度上昇に用いられる以外はほとんどが外部に放散されており、エネルギーロスが大きいという問題点がある。
本発明は、上記問題点を解決しようとして成されたものであり、その目的は、排気部材からの熱を有効利用してエネルギーロスを抑制することができる熱交換機能を有するヒートインシュレータ及びそれを用いる内燃機関の排気系における熱利用装置を提供することである。
請求項1記載の発明のヒートインシュレータは、複数のパイプ部の先端側を集合させた排気マニホールドの形状に対応する形状を有する被覆体と、該被覆体の内側に配置される断熱材を有するヒートインシュレータであって、前記断熱材が、前記排気マニホールドを囲むとともに排気部材との間に熱交換媒体が通過する媒体通路となる隙間を有するように設けられるとともに、前記排気マニホールドを構成する複数のパイプ部の間に、パイプ部ごとに前記媒体通路を区分する遮蔽部材が設けられ、前記被覆体の開放端部には、前記排気マニホールドとの間でシールをして前記媒体通路を密封するシール材が備えられ、前記被覆体には、前記媒体通路に熱交換媒体を流入させる媒体流入口と、媒体通路の熱交換媒体を流出させるとともに必要部位に供給する媒体流出口が形成され、該媒体流出口が、前記排気マニホールドのパイプ部の基端側の部位に設けられたヒートインシュレータである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記媒体流入口が、排気マニホールドのパイプ部の集合部分に設けられたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記排気マニホールドを通過した燃焼排気ガスに化学変化を発生させる触媒を備えた触媒部の形状に対応する形状を有する被覆体と、該被覆体の内側に配置される断熱材を有し、該断熱材が、前記触媒部を囲むとともに触媒部との間に熱交換媒体が通過する媒体通路となる隙間を有するように設けられ、前記被覆体の開放端部には、前記触媒部との間でシールをして前記媒体通路を密封するシール材が備えられ、前記被覆体には、前記媒体通路に熱交換媒体を流入させる媒体流入口と、媒体通路の熱交換媒体を流出させるとともに必要部位に供給する媒体流出口が形成されたヒートインシュレータである。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載のヒートインシュレータにおける前記媒体流入口と媒体流出口に、これらを開閉する流量調整手段を備え、これら流量調整手段を前記排気マニホールド及び/又は触媒部の温度に基づいて開閉を制御する制御装置が設けられた熱利用装置である。
この発明のヒートインシュレータは、複数のパイプ部の先端側を集合させた形状の排気マニホールドを断熱材と被覆体で覆うとともに、排気マニホールドと断熱材との間には、隙間からなる媒体通路が設けられ、しかも、この媒体通路は、遮蔽部材によってパイプ部ごとに区分されて、複数の個別の媒体通路が形成された構造である。このため、熱交換媒体が各パイプ部間に亘って移動したり過流を生じたりするなどの不所望な経路で流れる事態を防止でき、熱交換媒体の流れを円滑にして、熱交換媒体に対する排気部材からの熱交換の効率を向上することができる。
そのうえ、熱交換を終えた熱交換媒体の出口である媒体流出口は、排気マニホールドのパイプ部の基端側の部位に設けられているので、効率よく熱交換された熱媒体を必要部位に供給できる。
本発明の一実施例の熱交換機能を有するヒートインシュレータ3を用いるエンジン1の熱利用装置25の系統図である。 本実施例におけるヒートインシュレータ3を装着したエンジン1の正面図である。 ヒートインシュレータ3を装着したエキマニ2の断面図である。 図3の切断面線X4ーX4から見た断面図である。 図3の切断面線X5ーX5から見た断面図である。 熱利用装置25の系統図である。 熱利用装置25の動作を説明するフローチャートである。 本実施例における隔壁部材30の第1の変形例の隔壁部材30aの斜視図である。 隔壁部材30の第2の変形例の隔壁部材30bの斜視図である。 隔壁部材30の第3の変形例の隔壁部材30cの斜視図である。 隔壁部材30の第4の変形例の隔壁部材30dの斜視図である。
本発明を実施例について以下に説明する。図1〜図7に本発明の第1実施例を示す。図1は本発明の一実施例の熱交換機能を有するヒートインシュレータ3を用いる内燃機関(以下、エンジン)1の熱利用装置25の系統図であり、図2は本実施例におけるヒートインシュレータ3を装着したエンジン1の正面図であり、図3はヒートインシュレータ3を装着した排気マニホールド(以下、エキマニ)2の断面図であり、図4は図3の切断面線X4ーX4から見た断面図であり、図5は図3の切断面線X5ーX5から見た断面図であり、図6は熱利用装置25の系統図であり、図7は熱利用装置25の動作を説明するフローチャートである。
以下、図2を参照して、エンジン1と本実施例のヒートインシュレータ3との構成的な関連について説明する。内燃機関であるエンジン1の側面には、燃焼排ガスを排出するための排気部材の一部であるエキマニ2が取付けられており、エキマニ2にはこのエキマニ2を覆ってインシュレータ3が取付けられている。エキマニ2は、図2に示されるように、エンジン1に形成された複数の排気ポート(図示せず)にそれぞれ連通される複数のパイプ部4が集合して集合管部5に連続する構成である。インシュレータ3は、エキマニ2を覆う構成であり、脈動する燃焼排ガスが内部を通過することなどでエキマニ2から発生する熱や騒音のエンジン1周辺への伝播を抑制しようとするものである。このため、インシュレータ3は、例として、それぞれ金属板からなるインナとアウタとの間に断熱性を有する吸音材が挟まれた構成を有し、前記複数のパイプ部4及び集合管部5の外形に対応した形状を有している被覆体であるインシュレータ本体6と、インシュレータ本体6の内側に固定された断熱材7とを備えている。
インシュレータ本体6は、図4及び図5に示されるように、エキマニ2のエンジン1側に配置される内側部材8と、エキマニ2のエンジン1とは反対側に配置される外側部材9とが組み合わされて構成される。インシュレータ本体6の外周部において外方に開放された開放端部10とエキマニ2との間は、耐熱性を有する材料からなるシール材11でシールされる。さらに、インシュレータ本体6には、図4に示されるように熱交換媒体である空気の媒体流入口である流入口12と、媒体流出口である流出口13とが形成される。流入口12は例としてインシュレータ本体6の下方側に形成され、流出口13はインシュレータ本体6の上方側に形成される。また、断熱材7は、図3及び図5に示されるように、エキマニ2との間に隙間をあけて配置され、この隙間が後述する熱交換媒体である空気が流れる媒体通路14を構成する。媒体通路14の下方側端部は前記空気の流入口12に連通され、媒体通路14の上方側端部は空気の流出口13に連通される。
また、この媒体通路14がエキマニ2の各パイプ部4に沿った形状となり、しかも、パイプ部4ごとに形成されるようにするために、図3及び図5に示されるように、内側部材8に各パイプ部4の間に、各パイプ部4を相互に区分する隔壁板15が設けられる。隔壁板15は、例として、前記インナ或いはアウタと同一の材料の金属板を図5に示されるように波状に屈曲させて構成してもよく、或いは、各パイプ部4の間毎に単一の金属板を溶接などで固定するようにしてもよい。このような隔壁板15のエキマニ2側にも、例として前記断熱材7と同一の材料からなる断熱材16が配置される。断熱材16は、例として、無機繊維などからなるブランケット状耐熱素材を無機繊維からなるクロスで被覆して縫合するなどで成形したものが好適に用いられる。
このような隔壁板15と断熱材16とを含んで隔壁部材30が構成される。このようにして、外側部材9及び断熱材7と、前記隔壁部材30とによって、パイプ部4ごとに区分された複数の個別媒体通路17がそれぞれ形成され、各個別媒体通路17が前記媒体通路14を構成する。
このとき、前記断熱材7は、インシュレータ本体6の外側部材9に密着させて配置してもよく、或いは、前記隔壁部材30で各パイプ部4を隙間なく区分するために、隔壁部材30の屈曲形状に沿って湾曲するように形成してもよい。
以下、図1を参照して、インシュレータ3を含む前記熱利用装置25の構成について説明する。本実施例では、前記エキマニ2に前述したインシュレータ3が装着されると共に、エンジン1からエキマニ2を介して燃焼排ガスが流れる排気部材の一部を構成する触媒部18にもインシュレータ19が装着される。インシュレータ19の排出側にはマフラー(図示せず)が接続される。インシュレータ19の構成は、前述したインシュレータ3の構成と同一の構成でもよく、その他の任意の構成でもよい。このとき、インシュレータ19に必要な最小限の構成は、前記インシュレータ3と同様に、断熱材などを用いて触媒部18を保温すると共に、インシュレータ19によって触媒部18を実質的に密封することである。また、インシュレータ19の内部には、図1に示されるように、触媒部18を加熱するためのヒータ20が設けられる。ヒータ20は、後述するような電子的な制御手段によって通電が制御される。
インシュレータ3の前記熱交換媒体である空気の流入口12と流出口13とには、空気の流入と流出とを制御するためのバルブVB1、VB2がそれぞれ設置される。また、前記インシュレータ19にも空気の流入口21と流出口22とが形成され、これら流入口21及び流出口22にもそれぞれバルブVB3、VB4がそれぞれ設置される。流入制御用のバルブVB1、VB3付近には空気をバルブVB1、VB3に強制的に供給するためのファン23、24がそれぞれ設置される。また、触媒部15には触媒部18の温度を検出するための温度センサ26が設置され、エキマニ2にもエキマニ2の温度を検出するための温度センサ29が設けられる。
本実施例の熱利用装置25において、インシュレータ3の流出口13は、図示しないダクトなどを介して、空気の流入口12、21や、自動車のエアコンディショナのヒータ用ダクトにそれぞれ連結される。流出口22からの昇温された空気は、例として他の熱交換媒体と熱交換を行い、この熱交換媒体によって温度差発電など他の用途に用いる。
本実施例では、前記インシュレータ3、19、バルブVB1、VB2、VB3、VB4、ファン23、24などを含んで、前記熱利用装置25が構成される。
以下、図6を参照して、熱利用装置25の電気的構成について説明する。熱利用装置25は、例としてマイクロコンピュータやシーケンス回路などによって構成される制御装置27を備えている。制御装置27には、触媒温度センサ26及びエキマニ温度センサ29などが信号入力手段として接続され、また、制御対象として前述したバルブVB1、VB2、VB3、VB4、ヒータ20及びファン23、24が接続される。制御装置27は、センサ26、29からの信号に基づいて、一例として後述するような制御フローに従ってバルブVB1、VB2、VB3、VB4、ヒータ20及びファン23、24の動作状態を制御する。
以下、図7を併せて参照して、本実施例の熱利用装置25の動作について説明する。図7のステップa1において、制御装置27は触媒温度センサ26からの信号に基づいて、触媒部18の温度θが触媒活性化温度Tk未満であるかどうかを判断する。このステップa1の判断が肯定である限り、エンジン1は回転しておらず冷えた状態であるか、あるいはエンジン1が回転開始直後の状態などである。このとき、処理はステップa2に移り前記各バルブVB1、VB2、VB3、VB4を、下記第1表に示されるような各バルブVB1、VB2、VB3、VB4が全て閉止される第1制御状態に制御してステップa1に戻り、触媒部18の温度θの検出と、温度θと前記触媒活性化温度Tkとの比較を継続する。
Figure 0004896205
これにより、インシュレータ3、19で実質的に密封されたエキマニ2及び触媒部18は外部に対して断熱状態となり、エンジン1の回転開始後はエキマニ2及び触媒部18の内部を通過する燃焼排ガスによって急速に昇温される。
エンジン1の回転が継続するなどして、触媒部18の温度が上昇し、ステップa1の判断が否定になると、処理はステップa3に移り、各バルブVB1、VB2、VB3、VB4を上記第1表に示されるような、各バルブVB1、VB2、VB3、VB4が全て開放される第2制御状態に制御する。これにより、図1に示されるように、空気の流入口12、21から外部の空気がインシュレータ3、19内に流入し、エキマニ2及び触媒部18と熱交換を行って空気の温度が上昇すると共に、エキマニ2及び触媒部18を冷却し、流出口13、22からインシュレータ3、19の外部に流出する。これにより、エキマニ2及び触媒部18の冷却が行われる。
ステップa4で、制御装置27はエキマニ2の温度センサ29からの信号に基づいて、エキマニ2が過熱状態であるかどうかを判断する。過熱状態でなければステップa5でファン23、24を停止状態とし、前述したステップa1の処理に戻る。
これは、エンジン1が回転して触媒温度が触媒活性化温度Tkに到達した場合でも、エキマニ2が過熱状態でなければ、前記バルブVB1、VB2、VB3、VB4を全て開放した開閉状態によるインシュレータ3、19内の自然通風で、エキマニ2と触媒部18との冷却を行うようにするものである。
一方、エキマニ2が過熱状態であることがステップa4で判断されると、ステップa6でファン23、24が回転され、エキマニ2の温度が過熱を判定する基準温度を下回るまでファン23、24の回転が継続される。このファン23、24の回転の継続中にエキマニ2の温度が前記基準温度を下回ったことがステップa4で判断されると、処理はステップa5に移ってファン23、24の回転を停止し、ステップa1に戻る。
これは、例として、走行中にエキマニ2が過熱状態になると、火災などの重大な危険が想定されるので、エキマニ2が過熱状態である限り、前記ファン23、24を駆動してインシュレータ3、19内に強制的に通気を実行し、エキマニ2及び触媒部18の温度を急速に低下させようとするものである。また、例として、高速走行後に停止して直ちにエンジン1を停止させる場合でも、エキマニ2や触媒部18に対する自然通風による冷却が不能となるので、このときにも、上記処理の流れにより、ファン23、24で強制冷却が行われる。
このようにして、本実施例の熱利用装置25では、エンジン1のコールドスタート時、特に、外気温度が寒冷な状態でエンジン1をスタートさせる場合、エキマニ2及び触媒部18がインシュレータ3、19によって外気から断熱された状態で、前記燃焼排ガスで加熱されるので、触媒部18が触媒活性化温度Tkに到達する時間が格段に短縮され、エンジン1が搭載された自動車の使用性が格段に向上される。
また、インシュレータ3の流出口13からの昇温された空気は、自動車のエアコンディショナのヒータ用ダクトにも供給されるので、前記寒冷な状況下での自動車の搭乗者に対して暖房用の温風を供給する場合に、温風の温度を急速に上昇することができ、自動車の使用性を格段に向上することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、例として図8〜図11に示される変形例などが実施可能である。図8は前記実施例における前記隔壁部材30の第1の変形例の隔壁部材30aの斜視図である。隔壁部材30aは、例としてインシュレータ3の内側部材8に、内側部材8と同一の材料からなる支持板31を例として溶接などで固定して立設し、この支持板31を遊端部から挟み込むように断熱材16を固定する構成である。
図9は隔壁部材30の第2の変形例の隔壁部材30bの斜視図である。隔壁部材30bは、例として、インシュレータ3の内側部材8に、金属棒などの材料を逆L字状に成形した留め具32を溶接などで固定し、前記断熱材16を平板状として積層し、しかも、先端になるほど先細となるようにしたものである。
図10は隔壁部材30の第3の変形例の隔壁部材30cの斜視図である。隔壁部材30cは、例として、U字状の鋼板からなる支持部材33の凹面部34と周辺部35を覆うように断熱材16を巻き付けて縫合した構成であり、外方に露出している凸面部36に略U字状に湾曲したブラケット37を固定し、このブラケット37を前記インシュレータ3の内側部材8などにスポット溶接などで固定したものである。
図11は隔壁部材30の第4の変形例の隔壁部材30dの斜視図である。隔壁部材30dは、前述したように、無機繊維などからなるブランケット状の断熱素材を金属メッシュ38で被覆した構成の断熱材16aを用い、この断熱材16aを第1実施例における隔壁部材16のような外観形状に成形したものである。このような成形された断熱材16aを、例として、インシュレータ3の内側部材8に溶接などで固定するようにしたものである。
図8〜図11に示したいずれの隔壁部材30a、30b、30c、30dもその形状と断熱材としての材料的な特性から、前記実施例における隔壁部材16と同様な機能を実現できるのはあきらかである。
本発明は、前記各実施例に限定されるものはなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で広範な変形例を含むものである。
以上要するに、ヒートインシュレータは、被覆体と断熱材とを含んで構成されている。このヒートインシュレータは、内燃機関の排気部材としての排気マニホールドや触媒部の形状に対応する形状を有して排気部材を覆っている。また、ヒートインシュレータはその外周部において外方に開放された開放端部を有しており、この開放端部はシール材でシールされ、媒体通路を通過する熱交換媒体が流入する媒体流入口と、上記排気部材によって温度変化した熱交換媒体が流出する媒体流出口とがヒートインシュレータに形成されている。
このようにして、本発明のヒートインシュレータは、排気部材を覆うと共に、その外周部の開放端部がシール材でシールされている。これにより、内燃機関が起動されて発熱が開始されると、熱交換媒体はヒートインシュレータと排気部材との間の隙間で効率的に昇温され、媒体流出口から取り出されて利用される。従って、従来では単に放熱されていた内燃機関の排気部材からの熱を有効に再利用することが可能になり、エネルギーロスを抑制することができる。また、排気部材に対してヒートインシュレータの断熱材が断熱作用を実現するので、排気部材からの熱が熱交換媒体に伝播される熱交換効率を向上することができる。
また、上記寒冷な状況下で内燃機関をスタートさせるとき、排気部材は断熱材を含むヒートインシュレータで覆われるので、排気部材の昇温速度が向上される。これにより、内燃機関が自動車に用いられる場合に、自動車のエアコンディショナのヒータ機能が作用するのに必要な時間を短縮することができ、上記内燃機関が用いられる自動車などの使用性が格段に向上される。
上記排気部材としての、パイプ部が組合わされた排気マニホールド側のヒートインシュレータでは、各パイプ部の間に各パイプ部を他のパイプ部から遮蔽する遮蔽部材が設けられている。このため、排気マニホールドのパイプ部とヒートインシュレータとの間の前記媒体通路が、パイプ部ごとに各パイプ部材に沿った形状で設けられることになり、熱交換媒体が各パイプ部間に亘って移動したり過流を生じたりするなどの不所望な経路で流れる事態が防止され、熱交換媒体に対する排気マニホールドからの熱交換の効率を更に向上することができる。
しかも、上記排気部材としての、内燃機関の排気経路に設けられる触媒部側のヒートインシュレータに、排気マニホールド側のヒートインシュレータの媒体流出口からの熱交換媒体が供給されるようにしているので、寒冷な状況下で、外気温と同一の温度になるまで冷却された内燃機関をスタートさせるコールドスタートを想定すると、触媒部は触媒部内を通過する燃焼排ガスに加えて排気マニホールドで熱交換されて昇温された熱交換媒体からの熱で加熱される。従って、触媒部内を通過する燃焼排ガスのみで加熱される場合と比較し、触媒温度を適切な作用温度にまで上昇させるのに必要な時間が短縮され、内燃機関を用いる自動車などの使用性を向上することができる。
そして、前記ヒートインシュレータを用いる内燃機関の排気系における熱利用装置は、被覆体と断熱材とを含んで構成されている。このヒートインシュレータは、内燃機関の排気部材の形状に対応する形状を有して排気部材を覆っている。また、ヒートインシュレータはその外周部において外方に開放された開放端部を有しており、この開放端部はシール材でシールされ、媒体通路を通過する熱交換媒体が流入する媒体流入口と、上記排気部材によって温度変化した熱交換媒体が流出する媒体流出口とがヒートインシュレータに形成されている。このようなヒートインシュレータが内燃機関の排気部材に装着され、上記媒体流入口と媒体流出口とには、媒体流入口と媒体流出口とにおける熱交換媒体の流量を調節する流量調節手段がそれぞれ設けられ、各流量調節手段は、上記排気部材の温度を含む内燃機関の動作状態に対応して個別に開放/遮断制御されているので、内燃機関の冷却状態からのスタート時には、各流量調節手段を遮断状態として排気部材の保温などを図り、排気部材の温度が所定温度付近となる駆動時には、各流量調節手段を開放状態として排気部材の適切な冷却などを図り、停止直後には、各流量調節手段を開放状態として排気部材の冷却などを図るなどの作用を実現することができる。これにより、前述したようなエネルギーロスの抑制と熱交換の高効率化とを図ることができる。
1…エンジン
2…エキマニ
3,19…インシュレータ
4…パイプ部
5…集合管部
6…インシュレータ本体
7,16…断熱材
8…内側部材
9…外側部材
10…開放端部
11…シール材
12,21…流入口
13,22…流出口
14…媒体通路
15…隔壁板
17…個別媒体通路
18…触媒部
20…ヒータ
23,24…ファン
25…熱利用装置
26,29…温度センサ
27…制御装置
30,30a,30b,30c,30d…隔壁部材
31…支持板
32…留め具
33…支持部材
34…凹面部
35…周辺部
36…凸面部
37…ブラケット
38…金属メッシュ
VB1,VB2,VB3,VB4…バルブ

Claims (4)

  1. 複数のパイプ部の先端側を集合させた排気マニホールドの形状に対応する形状を有する被覆体と、該被覆体の内側に配置される断熱材を有するヒートインシュレータであって、
    前記断熱材が、前記排気マニホールドを囲むとともに排気部材との間に熱交換媒体が通過する媒体通路となる隙間を有するように設けられるとともに、
    前記排気マニホールドを構成する複数のパイプ部の間に、パイプ部ごとに前記媒体通路を区分する遮蔽部材が設けられ、
    前記被覆体の開放端部には、前記排気マニホールドとの間でシールをして前記媒体通路を密封するシール材が備えられ、
    前記被覆体には、前記媒体通路に熱交換媒体を流入させる媒体流入口と、媒体通路の熱交換媒体を流出させるとともに必要部位に供給する媒体流出口が形成され、
    該媒体流出口が、前記排気マニホールドのパイプ部の基端側の部位に設けられた
    ヒートインシュレータ。
  2. 前記媒体流入口が、排気マニホールドのパイプ部の集合部分側の部位に設けられた
    請求項1に記載のヒートインシュレータ。
  3. 前記排気マニホールドを通過した燃焼排気ガスに化学変化を発生させる触媒を備えた触媒部の形状に対応する形状を有する被覆体と、該被覆体の内側に配置される断熱材を有し、
    該断熱材が、前記触媒部を囲むとともに触媒部との間に熱交換媒体が通過する媒体通路となる隙間を有するように設けられ、
    前記被覆体の開放端部には、前記触媒部との間でシールをして前記媒体通路を密封するシール材が備えられ、
    前記被覆体には、前記媒体通路に熱交換媒体を流入させる媒体流入口と、媒体通路の熱交換媒体を流出させるとともに必要部位に供給する媒体流出口が形成された
    請求項1または請求項2に記載のヒートインシュレータ。
  4. 前記媒体流入口と媒体流出口に、これらを開閉する流量調整手段を備え、これら流量調整手段を前記排気マニホールド及び/又は触媒部の温度に基づいて開閉を制御する制御装置が設けられた
    請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載のヒートインシュレータを用いる内燃機関排気系における熱利用装置。
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