JP4893629B2 - 歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、画像処理装置、交換レンズ、カメラ、及びカメラシステム - Google Patents

歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、画像処理装置、交換レンズ、カメラ、及びカメラシステム Download PDF

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Description

本発明は、ディジタルカメラや画像処理ソフトウエアなどに適用される歪曲補正方法、歪曲補正プログラムに関する。また、本発明は、ディジタルカメラなどのカメラ、ディジタルカメラなどに適用される画像処理装置、交換レンズ、及びカメラシステムに関する。
ディジタルカメラなどで撮影した画像を歪曲補正する画像処理技術が知られている(特許文献1,非特許文献1等を参照)。その歪曲補正では、画像上の歪曲量分布が既知となっている必要がある。
撮影用のレンズが画像に与える歪曲量Dは、理想像点の像高をY、実際の像点の像高をY0とすると、以下の式で表される。
D=100×(Y−Y0)/Y0[%]
この歪曲量Dの画像上の分布は、以下のとおり像高比r(=像高/最高像高)の関数で以下のとおり近似することができる。
D(r)≡a1r+a22+a33+a44+a55+a66+…
多くの場合、以下のとおり次数を3に抑えたとしても十分に良い近似ができる。
D(r)≡a1r+a22+a33
歪曲量分布を表すこの関数の係数(以下、「歪曲係数」という。)a1,a2,a3は、レンズの種類(仕様)によって異なるだけでなく、撮影時のレンズポジション(焦点距離fと焦点位置dとの組み合わせ)によっても変化する。
このため、特許文献1に記載のカメラには、歪曲補正情報として、歪曲係数a1,a2,a3をレンズポジション毎に格納したテーブルが予め用意されている。画像の撮影時、レンズポジションに応じてカメラがこのテーブルを参照すれば、画像上の歪曲量分布を簡単に推測することができる。
特開2003−110847号公報 高橋友刀,「レンズ設計」,東海大学出版会,P127,1994年3月20日
このようなカメラにおいて補正精度の向上を図るには、レンズポジションの刻みを細かくしたり、歪曲量分布を表す関数の次数を増やしたりすればよいが、テーブルの情報量が膨大になる。また、テーブルの許容情報量や補正精度に対する要求精度はカメラの仕様などにより様々である。
そこで本発明は、予め用意すべき情報量を抑えながら画像の歪曲の推測精度を高めることのできる歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、画像処理装置を提供することを目的とする。また、本発明は、その歪曲補正方法を実現するのに好適な交換レンズ、カメラ、及びカメラシステムを提供することを目的とする。
また、本発明は、良好な歪曲補正を確実に行うことのできる歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、カメラ、交換レンズ、及びカメラシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明の歪曲補正方法は、光学系で撮影した画像の歪曲補正方法であって、前記光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め用意する手順と、前記光学系で撮影した画像の歪曲を、その画像の撮影時に設定された前記光学系の前記焦点位置及び/又は焦点距離と予め用意された前記近似情報とに基づき推測する手順とを含み、前記近似情報は、前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である。
(2)前記近似情報は、前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報であることが望ましい。
(3)前記近似情報は、前記冪関数を構成する各項の係数からなることが望ましい。
(4)前記冪関数には、前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(5)前記冪関数には、前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(6)前記冪関数には、前記焦点距離の重根の項が含まれてもよい。
(7)本発明の歪曲補正プログラムは、本発明の何れかの歪曲補正方法をコンピュータに実行させる
(8)本発明の画像処理装置は、本発明の何れかの歪曲補正方法を実行する手段を備え
(9)本発明の交換レンズは、光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め記憶した交換レンズであって、前記近似情報は、前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である
(10)前記近似情報は、前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報であることが望ましい。
(11)前記近似情報は、前記冪関数を構成する各項の係数からなることが望ましい。
(12)前記冪関数には、前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(13)前記冪関数には、前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(14)前記冪関数には、前記焦点距離の重根の項が含まれてもよい。
(15)本発明のカメラシステムは、本発明の何れかの交換レンズと、前記交換レンズが予め記憶した前記近似情報を読み取ることの可能なカメラとを備え
(16)前記カメラには、前記交換レンズの前記光学系で撮影した画像の歪曲を、その画像の撮影時に設定された前記光学系の焦点位置及び/又は焦点距離と前記読み取った前記近似情報とに基づき推測する手段が備えられることが望ましい。
(17)前記カメラには、前記推測した前記歪曲に応じて前記画像を歪曲補正する手段が備えられることが望ましい。
(18)前記カメラには、前記推測した前記歪曲を示す情報を前記画像に対し付加する手段が備えられることが望ましい。
(19)前記カメラには、前記交換レンズの光学系で撮影した画像に対し、前記読み取った前記近似情報を付加する手段が備えられることが望ましい。
(20)本発明のカメラは、光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め記憶したカメラであって、前記近似情報は、前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である
(21)前記近似情報は、前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報であることが望ましい。
(22)前記近似情報は、前記冪関数を構成する各項の係数からなることが望ましい。
(23)前記冪関数には、前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(24)前記冪関数には、前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれることが望ましい。
(25)前記冪関数には、前記焦点距離の重根の項が含まれてもよい。
(26)本発明の歪曲補正方法においては、前記像面上位置の関数の項数及び各項の次数の組み合わせは、前記歪曲補正の要求精度及び/又は前記近似情報の許容情報量に応じて決定されてもよい
(27)前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、少なくともrの4次の項と、rの3次の項と、rの2次の項とで歪曲量Dを表す関数D(r)であることが望ましい。
(28)前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)であることが望ましい。
(29)前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下であることが望ましい。
(30)前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)であることが望ましい。
(31)前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)であることが望ましい。
(32)本発明の歪曲補正プログラムは、本発明の何れかの歪曲補正プログラムにおいて、前記近似情報は、前記光学系の種類毎に用意され、前記像面上位置の関数の項数及び各項の次数の組み合わせは、前記光学系の種類毎に予め決められてい
(33)少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、少なくともrの4次の項と、rの3次の項と、rの2次の項とで歪曲量Dを表す関数D(r)であることが望ましい。
(34)少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)であることが望ましい。
(35)前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下であることが望ましい。
(36)少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)であることが望ましい。
(37)少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)であることが望ましい。
(38)本発明のカメラは、撮影用の光学系の歪曲収差を像面上位置の関数で表したときの近似情報を予め記憶したカメラであって、前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
(39)前記像面上位置の関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下であることが望ましい。
(40)前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数
)であることが望ましい。
(41)前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)であることが望ましい
(42)本発明の交換レンズは、本発明の何れかの交換レンズにおいて、前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
(43)前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下であることが望ましい。
(44)前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)であることが望ましい。
(45)前記像面上位置の関数は、前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)であることが望ましい。
(46)本発明のカメラシステムは、本発明の交換レンズと、前記交換レンズが予め記憶した前記近似情報を読み取ることの可能なカメラとを備え
本発明によれば、予め用意すべき情報量を抑えながら画像の歪曲の推測精度を高めることのできる歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、画像処理装置が実現する。また、本発明によれば、それを実現するのに好適な交換レンズ、カメラ、及びカメラシステムが実現する。
また、本発明によれば、良好な歪曲補正を確実に行うことのできる歪曲補正方法、歪曲補正プログラム、カメラ、交換レンズ、及びカメラシステムが実現する。
第1実施形態のカメラシステムの構成図である。 ズームレンズ11Lが或るレンズポジションにあるときの歪曲収差データ(画像に与えられる歪曲量分布)の一例を示す図である。 歪曲係数A,B,Cのデータを示す図である。 歪曲係数Aのデータを示す図である。 歪曲係数Bのデータを示す図である。 歪曲係数Cのデータを示す図である。 近似曲面SAの概念を示す図である。 近似曲面SBの概念を示す図である。 近似曲面SCの概念を示す図である。 第1実施形態の歪曲補正処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のシステムの構成図である。 歪曲補正の前処理の手順を示すフローチャートである。 或るレンズが或るレンズポジションにあるときの歪曲収差データ(画像に与えられる歪曲量分布)の一例を示す図である。 歪曲係数A,B,Cのd,f方向の分布の様子を示す図である。 歪曲量関数(12)による近似誤差と、歪曲量関数(13)による近似誤差とを比較するグラフである(何れも、或る同じレンズ1に関するデータ)。 図15の縦軸を、全像高における最大近似誤差の絶対値としたものである。 歪曲量関数(14)による近似誤差と、歪曲量関数(15)による近似誤差と、歪曲量関数(16)による近似誤差とを比較するグラフである(何れも或る同じレンズ2に関するデータ)。 歪曲量関数(14),(15),(16)の近似誤差を、レンズ2の代わりにレンズ1によって比較するグラフである。 画像データの付加情報を説明する図である。 コンピュータが記憶するテーブルの内容を説明する図である。 第5実施形態のカメラの構成図である。 第6実施形態のカメラシステムの構成図である。 第7実施形態のカメラシステムの構成図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、カメラシステムの実施形態である。
先ず、本カメラシステムの構成を説明する。
図1は、本カメラシステムの構成図である。図1に示すとおり、本カメラシステムは、交換レンズ11とカメラ本体10とからなる。
交換レンズ11には、焦点位置及び焦点距離が可変のズームレンズ11L,レンズCPU11A,ROM11Bなどが備えられる。カメラ本体10には、カメラCPU10A,撮像素子12,信号処理回路13,メモリ14,圧縮・伸張回路15,記録部16,画像処理回路17などが備えられる。
撮影時、交換レンズ11内のズームレンズ11Lは、カメラ本体10内の撮像素子12上に被写体の像を形成する。撮像素子12は、その被写体の像を撮像して画像を取得する。その画像は、信号処理回路13において処理された後、メモリ14へ一時的に格納される。画像処理回路17は、その画像に対し画像処理を施し、補正後の画像が、圧縮・伸張回路15において圧縮処理された後、記録部16において記録される。
ここで、交換レンズ11内のROM11Bには、ズームレンズ11Lの歪曲補正情報Iとして、ズームレンズ11Lが画像に与える歪曲量分布をズームレンズ11Lのレンズポジション(焦点位置及び焦点距離)の関数で近似したときの情報が格納される。この歪曲補正情報Iは、交換レンズ11の製造者がズームレンズ11Lの設計データ又は実測データに基づき予め生成したものである。歪曲補正情報Iの内容は、後述する。
交換レンズ11内のレンズCPU11Aは、電源投入時などの適当なタイミングでROM11Bから歪曲補正情報Iを読み出し、カメラ本体10内のカメラCPU10Aへと送信する。また、レンズCPU11Aは、画像の撮影に当たり、ズームレンズ11Lに設定されたレンズポジション(焦点位置と焦点距離との組み合わせ)を不図示のエンコーダを介して読み取り、そのレンズポジション情報をカメラ本体10内のカメラCPU10Aへと送信する。カメラCPU10Aが受信した歪曲補正情報I及びレンズポジション情報は、必要に応じて前述した画像処理に利用される。特に、本実施形態では、カメラ本体10が歪曲補正モードに設定されているときに、それら歪曲補正情報I及びレンズポジション情報を利用して歪曲補正処理が行われる。この歪曲補正処理の詳細は、後述する。
次に、歪曲補正情報Iの内容を詳細に説明する。
図2は、ズームレンズ11Lが或るレンズポジションにあるときの歪曲収差データ(画像に与えられる歪曲量分布)の一例を示す図である。図2の横軸は、像高比rであり、縦軸は、歪曲量Dである。この歪曲量Dを像高比rの関数で表すと、以下のとおりである。
D≡Ar4+Br3+Cr2 …(1)
そして、このズームレンズ11Lのレンズポジション(焦点位置d,焦点距離fの組み合わせ)が変化すると、歪曲量分布は、例えば、図2中に点線で示すように変化し、関数(1)における歪曲係数A,B,Cの組み合わせも変化する。
そこで、製造者は、ズームレンズ11Lの設計データを用いたシミュレーション、又は、ズームレンズ11Lを用いた実験を行い、ズームレンズ11Lのレンズポジション(焦点位置d,焦点距離fの組み合わせ)を複数通りに変化させ、複数通りの歪曲係数A,B,Cのデータを取得する。ここでは、簡単のため、焦点位置d,焦点距離fの各々を3通りずつ変化させ、9通りのデータを取得した場合を説明する。
取得された9通りの歪曲係数A,B,Cのデータを焦点位置d及び焦点距離f毎に並べると、図3に示すとおりになる。さらに、歪曲係数Aのデータと歪曲係数Bのデータと歪曲係数Cのデータとを分けて表すと、図4,図5,図6に示すとおりになる。
図4において、例えば、焦点距離f=f1における歪曲係数AのデータA11,A21,A31を参照すると、焦点距離f=f1における焦点位置dによる歪曲係数Aの変化がわかる。これらのデータA11,A21,A31を用いれば、焦点距離f=f1における歪曲係数Aのd方向の分布を曲線で近似することができる。その近似曲線LAは、例えば、焦点位置dの冪関数(1Ad)で表される。
Figure 0004893629
因みに、この冪関数(1Ad)は、焦点位置dのゼロ乗の項と、焦点位置dの−1乗の項と、焦点位置dの−2乗の項との3つの項からなる。このように、dの逆冪乗の項を利用すると、少ない項数で歪曲係数Aのd方向の分布を高精度に近似することができる。なお、この冪関数(1Ad)の代わりに他の冪関数を使用することも可能であるが、それについては後述する。
また、図4において、例えば、焦点位置d=d1における歪曲係数AのデータA11,A12,A13を参照すると、焦点位置d=d1における焦点距離fによる歪曲係数Aの変化がわかる。これらのデータA11,A12,A13を用いれば、焦点位置d=d1における歪曲係数Aのf方向の分布を曲線で近似することができる。その近似曲線LAは、例えば、焦点距離fの冪関数(1Af)で表される。
Figure 0004893629
因みに、この冪関数(1Af)は、焦点距離fのゼロ乗の項と、焦点距離fの−1乗の項と、焦点距離fの−2乗の項との3つの項からなる。このように、fの逆冪乗の項を利用すると、少ない項数で歪曲係数Aのf方向の分布を高精度に近似することができる。なお、この冪関数(1Af)の代わりに他の冪関数を使用することも可能であるが、それについては後述する。
同様に、図5に示した歪曲係数Bの3つのデータB11,B21,B31を用いれば、焦点距離f=f1における歪曲係数Bのd方向の分布を曲線で近似することができ、その近似曲線LBは、例えば、以下のようなdの冪関数(1Bd)で表される。
Figure 0004893629
また、図5に示した歪曲係数Bの3つのデータB11,B12,B13を用いれば、焦点位置d=d1における歪曲係数Bのf方向の分布を曲線で近似することができ、その近似曲線Lハ、例えば、以下のようなfの冪関数(1Bf)で表される。
Figure 0004893629
同様に、図6に示した歪曲係数Cの3つのデータC11,C21,C31を用いれば、焦点距離f=f1における歪曲係数Cのd方向の分布を曲線で近似することができ、その近似曲線LCは、例えば、以下のようなdの冪関数(1Cd)で表される。
Figure 0004893629
また、図6に示した歪曲係数Cの3つのデータC11,C12,C13を用いれば、焦点位置d=d1における歪曲係数Cのf方向の分布を曲線で近似することができ、その近似曲線LCは、例えば、以下のようなfの冪関数(1Cf)で表される。
Figure 0004893629
以上のことを拡張して考えると、次のことがわかる。
すなわち、図4に示した歪曲係数Aの9つのデータA11,A12,…,A33を用いれば、図7に示すとおり、歪曲係数Aのd,f方向の分布を曲面で近似することができる(なお、図7ではd軸の代わりに1/d軸を、f軸の代わりに1/f軸を示した。)。その近似曲面SAは、例えば、以下のようなd,fの冪関数(1A)で表される。
Figure 0004893629
この冪関数(1A)は、歪曲係数Aを焦点位置d及び焦点距離fで冪展開してできる冪関数であって、上述した冪関数(1Ad)と、上述した冪関数(1Af)とを組み合わせてできる9つの項からなる。
同様に、図5に示した歪曲係数Bの9つのデータB11,B12,…,B33を用いれば、図8に示すとおり、歪曲係数Bのd,f方向の分布を曲面で近似することができる(なお、図8ではd軸の代わりに1/d軸を、f軸の代わりに1/f軸を示した。)。その近似曲面SBは、例えば、以下のようなd,fの冪関数(1B)で表される。
Figure 0004893629
この冪関数(1B)は、上述した冪関数(1Bd)と、上述した冪関数(1Bf)とを組み合わせてできる9つの項からなる。
同様に、図6に示した歪曲係数Cの9つのデータC11,C12,…,C33を用いれば、図9に示すとおり、歪曲係数Cのd,f方向の分布を曲面で近似することができる(なお、図9ではd軸の代わりに1/d軸を、f軸の代わりに1/f軸を示した。)。その近似曲面SCは、例えば、以下のようなd,fの冪関数(1C)で表される。
Figure 0004893629
この冪関数は、上述した冪関数(1Cd)と、上述した冪関数(1Cf)とを組み合わせてできる9つの項からなる。
そこで、製造者は、歪曲係数Aの9つのデータA11,A12,…,A33(図4)に基づき、歪曲係数Aの近似曲面SA(図7)を算出する。すなわち、製造者は、歪曲係数Aの9つのデータA11,A12,…,A33に対し、近似曲面SAを表す冪関数(1A)をフィッティングし、冪関数(1A)中の9つの係数(以下、「近似係数」という。)Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22の値を選定する。
ここでは、歪曲係数Aのデータ数と、選定すべき近似係数Γの数とが等しいので、そのフィッティングでは、データA11,A12,…,A33を冪関数(1A)に当てはめて9つの式を取得し、それらの式を連立方程式として9つの近似係数Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22の値を求めればよい。なお、そのフィッティングの精度を高めるには、歪曲係数Aのデータ数を10以上に増やした上で、そのフィッティングに最小自乗法を適用すればよい。
同様に、製造者は、歪曲係数Bの9つのデータB11,B12,…,B33(図5)に基づき、歪曲係数Bの近似曲面SB(図8)を算出する。すなわち、製造者は、歪曲係数Bの9つのデータB11,B12,…,B33に対し、近似曲面SBを表す冪関数(1B)をフィッティングし、冪関数(1B)中の9つの近似係数Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22の値を選定する。
ここでは、歪曲係数Bのデータ数と、選定すべき近似係数Δの数とが等しいので、そのフィッティングでは、データB11,B12,…,B33を冪関数(1B)に当てはめて9つの式を取得し、それらの式を連立方程式として9つの近似係数Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22の値を求めればよい。なお、そのフィッティングの精度を高めるには、歪曲係数Bのデータ数を10以上に増やした上で、そのフィッティングに最小自乗法を適用すればよい。
同様に、製造者は、歪曲係数Cの9つのデータC11,C12,…,C33(図6)に基づき、歪曲係数Cの近似曲面SC(図9)を算出する。すなわち、製造者は、歪曲係数Cの9つのデータC11,C12,…,C33に対し、近似曲面SCを表す冪関数(1C)をフィッティングし、冪関数(1C)中の9つの近似係数Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22の値を選定する。
ここでは、歪曲係数Cのデータ数と、選定すべき近似係数Λの数とが等しいので、そのフィッティングでは、データB11,B12,…,B33を冪関数(1C)に当てはめて9つの式を取得し、それらの式を連立方程式として9つの近似係数Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22の値を求めればよい。なお、そのフィッティングの精度を高めるには、歪曲係数Cのデータ数を10以上に増やした上で、そのフィッティングに最小自乗法を適用すればよい。
以上算出された近似曲面SA,SB,SC、すなわち、27個の近似係数Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22,Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22,Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22の値が、図1に示した歪曲補正情報Iである。これらの値をROM11Bに格納する際には、各値を各近似係数に対応づけてテーブルの形式にしておくとよい。
なお、歪曲係数A,B,Cの分布を、より高精度に近似するには、近似曲面SA,SB,SCを表現する冪関数(1A),(1B),(1C)の項数を増やせばよい。但し、項数が増えると近似係数の数も増えるので、歪曲補正情報Iの情報量が増える。このため、本実施形態では、冪関数(1A),(1B),(1C)の項数を9ずつに抑えて、近似係数の数を合計27に抑えることとする。
次に、歪曲補正情報Iを利用した歪曲補正処理の手順を説明する。
図10は、画像処理回路17による歪曲補正処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すとおり、画像処理回路17は、画像、歪曲補正情報I、及びレンズポジション情報を入力する(ステップS1)。
このうち、歪曲補正情報Iに含まれる9つの近似係数Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22の値と、上述した冪関数(1A)とにより、歪曲係数Aの近似曲面SA(図7)が既知となる。
また、歪曲補正情報Iに含まれる9つの近似係数Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22の値と、上述した冪関数(1B)とにより、歪曲係数Bの近似曲面SB(図8)が既知となる。
また、歪曲補正情報Iに含まれる9つの近似係数Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22の値と、上述した冪関数(1C)とにより、歪曲係数Cの近似曲面SC(図9)が既知となる。
また、レンズポジション情報により、撮影時におけるレンズポジション(焦点位置d及び焦点距離fの値)が既知となる。
そこで、画像処理回路17は、既知となった歪曲係数Aの近似曲面SAに対し、撮影時におけるレンズポジション(焦点位置d及び焦点距離fの値)を当てはめることにより、撮影時における歪曲係数Aの値を算出する。
同様に、画像処理回路17は、既知となった歪曲係数Bの近似曲面SBに対し、撮影時におけるレンズポジション(焦点位置d及び焦点距離fの値)を当てはめることにより、撮影時における歪曲係数Bの値を算出する。
同様に、画像処理回路17は、既知となった歪曲係数Cの近似曲面SCに対し、撮影時におけるレンズポジション(焦点位置d及び焦点距離fの値)を当てはめることにより、撮影時における歪曲係数Cの値を算出する。
さらに、画像処理回路17は、算出された3つの歪曲係数A,B,Cの値を関数(1)へ当てはめ、画像に生じている歪曲量分布(関数(1)参照)を既知とする(ステップS2)。
続いて、画像処理回路17は、画像に生じている歪曲量分布が抑えられる方向に画像を座標変換し、必要に応じて画素補間処理を施す。これによって、画像の歪曲補正が完了する(ステップS3)。その後、画像処理回路17は、歪曲補正後の画像、又は、歪曲補正後の画像にレンズポジション情報を付加したものを出力する(ステップS4)。この画像が、記録部16において記録される。
以上、本カメラシステムでは、交換レンズ11内のROM11Bが、ズームレンズ11Lの歪曲収差情報Iを予め格納している。その情報量は、特許文献1のそれと同程度である(特許文献1の表1,2を参照)。
しかし、本カメラシステムの歪曲補正情報Iは、特許文献1のような複数通りのレンズポジション下における歪曲係数A,B,Cの情報ではなく、歪曲係数Aの近似曲面SA(図7)、歪曲係数Bの近似曲面SB(図8)、歪曲係数Cの近似曲面SC(図9)を特定するための情報である。このような歪曲補正情報Iは、少ない情報量で全てのレンズポジション下における歪曲係数A,B,Cを表す。
したがって、近似曲面SA,SB,SCを予め高精度に求めておきさえすれば、本カメラシステムは、撮影した画像の歪曲量分布をレンズポジションに依らず高精度に推測し、その歪曲補正を高精度に行うことができる。
なお、本カメラシステムでは、近似曲面SAを表現する冪関数(1A)に対し、焦点距離fの逆数の重根の項(f-1/2=1/√fなど)や、焦点距離fの冪乗の項(f,f2など)を含めてもよい。これらの項を利用した冪関数の例(2A),(3A)を以下に示す。
Figure 0004893629
Figure 0004893629
また、同様に、近似曲面SBを表現する冪関数や、近似曲面SCを表現する冪関数に対し、焦点距離fの逆数の重根の項や、焦点距離fの冪乗の項を含めてもよい。
これらの冪乗の項、重根の項、逆冪乗の項などを適切に組み合わせることで、製造者は、なるべく少ない項数でなるべく高精度に近似曲面SA,SB,SCを得ることが望ましい。
また、本カメラシステムでは、カメラ本体10に装着される撮影レンズをズームレンズ11Lとしたので、歪曲係数A,B,Cの分布を焦点位置d及び焦点距離fの双方の関数(曲面)で近似したが、撮影レンズが単焦点レンズ(焦点距離fが固定されたレンズ)である場合には、焦点位置dのみの関数(曲線)で近似すればよい。また、本カメラシステムでは、歪曲係数の個数(関数(1)参照)を3としたが、必要に応じて増減させてもよい。通常、歪曲量分布が複雑な場合は歪曲係数の個数は多くなり、歪曲量分布が単純な場合は歪曲係数の個数は少なくなる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は、カメラシステムを含むコンピュータシステムの実施形態である。
先ず、本システムの構成を説明する。
図11は、本システムの構成図である。図11に示すとおり、本システムは、カメラシステム1、コンピュータ2、モニタ3からなる。カメラシステム1のカメラ本体10とコンピュータ2とは、ケーブル4で接続されている。カメラシステム1の交換レンズ11内のROM11Bには、第1実施形態と同様の歪曲補正情報Iが格納されている。コンピュータ2には、インターネットやCD−ROMなどの媒体を介して、歪曲補正プログラムが予めインストールされている。
次に、カメラシステム1の動作を説明する。ここでは、第1実施形態のカメラシステムの動作との相違点のみ説明する。相違点は、カメラ本体10が歪曲補正モードに設定されていないときに、画像処理回路17が歪曲補正の前処理を実行する点にある。
図12は、歪曲補正の前処理の手順を示すフローチャートである。図12に示すとおり、画像処理回路17は、画像、歪曲補正情報I、レンズポジション情報を入力し(ステップS1)、第1実施形態におけるそれと同様に、歪曲係数A,B,Cの値を算出する(ステップS2)。その後、画像処理回路17は、歪曲補正処理を行う代わりに、歪曲係数A,B,Cの値を示す情報を画像に付加してから画像を出力する。その画像が、カメラ本体10内の記録部16により記録される。
次に、コンピュータ2の動作を説明する。コンピュータ2は、カメラ本体10内の記録部16に格納された画像を、適当なタイミングでケーブル4を介して取り込む。そして、コンピュータ2は、予めインストールされた歪曲補正プログラムに従い、取り込んだ画像に対し歪曲補正処理を施す。
歪曲補正処理では、コンピュータ2は、先ず、画像に付加された歪曲係数A,B,Cの値を認識する。これらの値を関数(1)へ当てはめると、画像の歪曲量分布が既知となる。コンピュータ2は、画像に生じている歪曲量分布が抑えられる方向に画像を座標変換し、必要に応じて画素補間処理を施す。これによって、画像の歪曲補正が完了する。その後、コンピュータ2は、歪曲補正後の画像をモニタ3へ表示し、必要に応じてそれを保存する。
以上、本システムでは、カメラ本体10が、交換レンズ11内のROM11Bに格納された歪曲補正情報Iに基づき歪曲係数A,B,Cの値を算出すると共に、それら値の情報を画像へ付加する。したがって、コンピュータ2は、上述した冪関数(1A),(1B),(1C)を何ら認識していなくとも、第1実施形態におけるカメラ本体10と同程度に高精度な歪曲補正を行うことができる。
なお、本システムでは、歪曲補正の前処理(歪曲係数A,B,Cの値の算出)がカメラ本体10の側で行われたが、コンピュータ2の側で行われるよう歪曲補正プログラムを変更してもよい。その場合、カメラ本体10内の画像処理回路17は、画像に対し歪曲補正情報I及びレンズポジション情報、或いはレンズポジション情報のみを付加することになる。
また、本システムでは、コンピュータ2が利用されたが、コンピュータ2の代わりに、画像処理機能を搭載したストレージャやプリンタなどを利用し、ストレージャやプリンタなどに対し同様の歪曲補正処理を行わせてもよい。
[その他]
なお、上述した第1実施形態、第2実施形態では、交換レンズ11とカメラ本体10とからなるカメラシステム1を説明したが、レンズ一体型のカメラにも本発明は適用可能である。レンズ一体型の場合、歪曲補正情報Iの格納先は、カメラの何れの箇所であってもよい。
また、上述した第1実施形態、第2実施形態では、歪曲量分布を4次の関数(1)で表したが、5次以上の高次の関数で表してもよい。また、歪曲量分布を3次以下の低次の関数で表してもよい。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、ソフトウエアやディジタルカメラなどが歪曲補正を行う際に必要な歪曲補正情報Iを用意する実施形態である。歪曲補正情報Iは、撮影用のレンズの種類(仕様)に固有なので、レンズの製造者によって予め用意される。なお、本実施形態で用意した歪曲補正情報Iは、前述した実施形態で使用することも可能である。
図13は、或るレンズが或るレンズポジションにあるときの歪曲収差データ(画像に与えられる歪曲量分布)の一例を示す図である。図13において、横軸は像高比rであり、縦軸は歪曲量Dである。この歪曲量Dを像高比rの関数で近似する場合、その関数の候補としては、例えば、以下の5種類の関数(12),(13),(14),(15),(16)が挙げられる(但し、A,B,Cは歪曲係数)。
D(r)≡Ar3+Br2+Cr …(12)
D(r)≡Ar4+Br3+Cr2 …(13)
D(r)≡Ar3+Br2 …(14)
D(r)≡Ar4+Br3 …(15)
D(r)≡Ar5+Br3 …(16)
また、これらの関数の歪曲係数A,B,Cは、レンズのレンズポジション(焦点位置d,焦点距離fの組み合わせ)に応じて変化する。歪曲係数Aのd,f方向の分布、歪曲係数Bのd,f方向の分布、歪曲係数Cのd,f方向の分布は、それぞれ、図14(A),(B),(C)に点線で示すとおり、滑らかな曲面SA,SB,SCで近似することができる。但し、図14に示した曲線の形状は、一例であって、実際の形状はこれと同じになるとは限らない。
本実施形態では、歪曲係数A,B,Cのそれぞれを、d,fの関数(17A),(17B),(17C)で近似することを考える。
Figure 0004893629
以下、これらの関数(17A),(17B),(17C)を「係数用関数」といい、上述した関数(12)〜(16)を「歪曲量関数」という。
係数用関数(17A)は、d,fの次数の組み合わせの異なる9組の項からなり、9組の近似係数Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22を含む。
係数用関数(17B)は、d,fの次数の組み合わせの異なる9組の項からなり、9組の近似係数Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22を含む。
係数用関数(17C)は、d,fの次数の組み合わせの異なる9組の項からなり、9組の近似係数Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22を含む。
このとき、上述した歪曲量関数(12)〜(16)は、以下の式(12’)〜(16’)で表されることになる。
Figure 0004893629
このうち、歪曲量関数(12’),(13’)は、rの項数が3なので、合計で27組の近似係数(Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22,Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22,Λ00,Λ01,Λ02,Λ10,Λ11,Λ12,Λ20,Λ21,Λ22)を含むことになる。
一方、歪曲量関数(14’)〜(16’)は、rの項数が2なので、合計で18組の近似係数(Γ00,Γ01,Γ02,Γ10,Γ11,Γ12,Γ20,Γ21,Γ22,Δ00,Δ01,Δ02,Δ10,Δ11,Δ12,Δ20,Δ21,Δ22)を含むことになる。
したがって、製造者は、歪曲収差データの近似に歪曲量関数(12),(13)の何れかを用いる場合は、27組の近似係数の値を歪曲補正情報Iとすればよく、歪曲収差データの近似に歪曲量関数(14),(15),(16)の何れかを用いる場合は、18組の近似係数の値を歪曲補正情報Iとすればよい。歪曲補正に当たっては、歪曲補正情報Iに含まれる近似係数の値を歪曲量関数(12’)〜(16’)の何れかに当てはめ、レンズポジションd,fから画像上の歪曲量分布を一義的に求める推測式を得ればよい。
さて、本実施形態では、製造者は、レンズの各レンズポジションにおける歪曲収差データを用意する。この歪曲収差データは、レンズの設計データに基づくシミュレーションによって得たものであっても、レンズの実測データであってもよいが、なるべく詳細なデータであることが望ましい。この歪曲収差データを利用し、製造者は、歪曲量関数(12)〜(16)を評価する。
歪曲量関数(12)の評価では、先ず、製造者は、各レンズポジションにおける歪曲収差データを、歪曲量関数(12)に対し個別にフィッティングし(例えば、最小二乗法によるフィッティングである。)、さらに、各レンズポジションにおけるフィッティング誤差をそれぞれ見積もる。このフィッティング誤差は、フィッティングで得た歪曲量分布と、そのフィッティングに用いた複数の歪曲収差データとの間のずれ量によって表される。以下では、それら複数の歪曲収差データの各々のずれ量を、「近似誤差」という。製造者は、各レンズポジションにおける近似誤差をそれぞれ見積もると、その近似誤差の大きさや分布により、歪曲量関数(12)の良否を評価する。
歪曲量関数(13)の評価では、先ず、製造者は、各レンズポジションにおける歪曲収差データを、歪曲量関数(13)に対し個別にフィッティングし、さらに、各レンズポジションにおける近似誤差をそれぞれ見積もる。そして、各レンズポジションにおける近似誤差の大きさや分布により、歪曲量関数(13)を良否を評価する。
歪曲量関数(14)の評価では、先ず、製造者は、各レンズポジションにおける歪曲収差データを、歪曲量関数(14)に対し個別にフィッティングし、さらに、各レンズポジションにおける近似誤差をそれぞれ見積もる。そして、各レンズポジションにおける近似誤差の大きさや分布により、歪曲量関数(14)の良否を評価する。
歪曲量関数(15)の評価では、先ず、製造者は、各レンズポジションにおける歪曲収差データを、歪曲量関数(15)に対し個別にフィッティングし、さらに、各レンズポジションにおける近似誤差をそれぞれ見積もる。そして、各レンズポジションにおける近似誤差の大きさや分布により、歪曲量関数(15)の良否を評価する。
歪曲量関数(16)の評価では、先ず、製造者は、各レンズポジションにおける歪曲収差データを、歪曲量関数(16)に対し個別にフィッティングし、さらに、各レンズポジションにおける近似誤差をそれぞれ見積もる。そして、各レンズポジションにおける近似誤差の大きさや分布により、歪曲量関数(16)の良否を評価する。
ここで、図15は、歪曲量関数(12)の近似誤差と、歪曲量関数(13)の近似誤差とを比較するグラフである(何れも、同じレンズ1に関するデータ)。図15では、近似誤差をレンズポジション毎に示しており、縦軸の値は、全像高に亘る近似誤差の自乗和である。この図15によると、少なくともレンズ1に関しては、歪曲量関数(12)よりも歪曲量関数(13)の方が、近似誤差を小さくできることがわかる。
また、図16は、図15の縦軸を、各レンズポジションでの全像高における最大近似誤差の絶対値としたものである。この図からも、歪曲量関数(12)よりも歪曲量関数(13)の方が近似誤差を小さくできることがわかる。
因みに、図15,図16は、レンズ1に関するデータであるが、本発明者が他の複数種類のレンズについて調べたところ、それらのレンズに関しても、歪曲量関数(12)よりも歪曲量関数(13)の方が近似誤差を小さくできるという結果が得られた。したがって、この歪曲量関数(13)は、歪曲量関数(12)と同じ項数でありながら、歪曲量関数(12)よりも近似誤差を小さくする有効な関数である。つまり、この歪曲量関数(13)によると、歪曲補正情報Iの情報量の増大を抑えながら近似誤差の低減を図ることができる。
次に、図17は、歪曲量関数(14)の近似誤差と、歪曲量関数(15)の近似誤差と、歪曲量関数(16)の近似誤差とを比較するグラフである(何れも或るレンズ2に関するデータ)。図17では、近似誤差をレンズポジション毎に示しており、縦軸の値は、各レンズポジションでの全像高における最大近似誤差の絶対値を示している。この図17によると、少なくともレンズ2に関しては、歪曲量関数(16)よりも歪曲量関数(15)の方が近似誤差を小さくでき、歪曲量関数(15)よりも歪曲量関数(14)の方が近似誤差を小さくできることがわかる。
また、図18は、これらの歪曲量関数(14),(15),(16)の近似誤差を、レンズ1によって比較したグラフである。図18では、近似誤差をレンズポジション毎に示しており、縦軸の値は、各レンズポジションでの全像高における最大近似誤差の絶対値を示している。この図18によると、レンズ1に関して歪曲量関数(14)は、近似誤差のレンズポジションによるバラツキを小さくするのに有効であることがわかる。一方、歪曲量関数(15),(16)は、一部のレンズポジションで近似誤差を小さくするものの、他のレンズポジションで近似誤差を大きくする。したがって、レンズ1に関しても、歪曲量関数(14)が最も好ましいことがわかった。
ここで、図18の歪曲量関数(14)のデータと、図16の歪曲量関数(13)のデータとを比較する。これらのデータは、同じレンズ1に関するデータである。これらの図からわかるのは、歪曲量関数(14)の近似誤差の方が、歪曲量関数(13)の近似誤差よりも若干大きくなることである。しかし、歪曲量関数(14)は、その項数が歪曲量関数(13)のそれよりも1つ少ない。したがって、歪曲量関数(14)は、近似誤差を抑えながら歪曲収差情報の情報量の低減を図るのに有効である。
以上のとおり、本実施形態の製造者は、レンズの歪曲収差データを複数種類の歪曲量関数で近似し、それらの歪曲量関数がもたらす近似誤差を個別に見積もる。そして、例えば、歪曲補正の要求精度が十分に高い場合(歪曲補正を実行するのがソフトウエアである場合や、レンズが高級機種である場合など)は、製造者は、近似誤差が十分に小さくなる歪曲量関数の中で最も項数の少ないもの(例えば、歪曲量関数(13))を選出する。また、歪曲補正情報Iの許容情報量が低い場合(歪曲補正を実行するのがディジタルカメラである場合や、レンズが標準機種である場合など)には、製造者は、項数が十分に少ない歪曲量関数の中で最も近似誤差の小さくなるもの(例えば、歪曲量関数(14))を選出する。
続いて、例えば、歪曲量関数(13)が選出された場合、製造者は、歪曲量関数(13)に対する前記フィッティングで得た歪曲係数A,B,Cの値(これらは、各レンズポジションについて取得される。)を、さらに、係数用関数(17A),(17B),(17C)に対しフィッティングして27組の近似係数の値を取得する。したがって、この場合は、これら27組の近似係数の値が、そのレンズの歪曲補正情報Iとして用意されることになる。因みに、実際の歪曲補正では、その歪曲補正情報Iに含まれる27組の近似係数の値が歪曲量関数(13’)へ当てはめられ、それによって得られる推測式により、歪曲補正が行われる。
また、例えば、歪曲量関数(14)が選出された場合、製造者は、歪曲量関数(14)に対する前記フィッティングで得た歪曲係数A,Bの値(これらは、各レンズポジションについて取得される。)を、さらに、係数用関数(17A),(17B)に対しフィッティングして18組の近似係数の値を取得する。したがって、この場合、これら18組の近似係数の値が、そのレンズの歪曲補正情報Iとして用意されることになる。因みに、実際の歪曲補正では、その歪曲補正情報Iに含まれる18組の近似係数の値が歪曲量関数(14’)へ当てはめられ、それによって得られる推測式により、歪曲補正が行われる。
また、他の歪曲量関数が選出された場合も、製造者は、歪曲量関数(13),(14)が選出された場合と同様に、選出された歪曲量関数に必要な近似係数の値を取得し、それらの値を歪曲補正情報Iとして用意する。
以上、本実施形態によると、個々のレンズに最適な歪曲補正情報Iが用意されるので、実際の歪曲補正を、確実に良好な歪曲補正とすることができる。
なお、本実施形態では、5種類の歪曲量関数(12)〜(16)について検討したが、検討対象に他の種類の歪曲量関数を含めてもよい。
その際、項数の多い歪曲量関数を含めてもよいが、歪曲補正の補正精度と情報量との双方を考慮すると、現時点で現実的なのは、項数が4以下の歪曲量関数である。また、歪曲量関数の項数が3項以上であっても構わない場合、少なくとも、rの2次の項,rの3次の項,rの4次の項を含んだ歪曲量関数を検討対象に含めるとよい。
因みに、以下に示す歪曲量関数(17)は、上述した歪曲量関数(13)よりも項数が1つ多いが、歪曲量関数(13),(14)と同様、2次以上の項のみからなるので、同じ項数の別の種類の歪曲量関数(例えば、D(r)≡Ar4+Br3+Cr2+Dr)と比較すると、近似誤差の低減が期待できる。
D(r)≡Ar5+Br4+Cr3+Dr2 …(17)
このうち、歪曲係数A,B,Cは、係数用関数(17A),(17B),(17C)で近似することができ、歪曲係数Dについても、同様の係数用関数(d,fの逆冪関数等)で近似することができる。
また、本実施形態では、全てのレンズについて全ての歪曲量関数を検討する必要は無く、例えば、或るレンズの歪曲収差の傾向が、検討済みの他種のレンズの歪曲量の傾向と似ている場合などには、幾つかの歪曲量関数を検討対象から外してもよい。
但し、本発明者が複数種類のレンズで検討したところ、少なくとも上述した歪曲量関数(13),(14)については有効となることが多かった。このため、他に理由の無い限り、これらの歪曲量関数(13),(14)については検討対象に含めることが望ましい。
また、本実施形態では、歪曲係数A(係数用関数(17A))を、fの逆冪の項とdの逆冪の項とで構成したが、fの逆数の重根の項(f-1/2=1/√fなど)や、fの冪乗の項(f,f2など)を含めてもよい。これらの項を利用した係数用関数の例(17A’),(17A”)を以下に示す。
Figure 0004893629
また、同様に、歪曲係数B(係数用関数(17B)),歪曲係数C(係数用関数(17C)),歪曲係数Dにおいても、焦点距離fの逆数の重根の項や焦点距離fの冪乗の項を含めてもよい。
また、本実施形態では、レンズの焦点距離fと焦点位置dとの双方が可変であることを前提としたが、レンズが単焦点レンズである場合はfが不変なので、上述した歪曲係数A,B,C,Dがdのみの関数で近似される。このとき、係数用関数(17A),(17B),(17C)の項数はそれぞれ3となる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態は、歪曲補正機能を有した画像編集ソフトウエア(歪曲補正プログラム)の実施形態である。このソフトウエアは、インターネットやCD−ROMなどを介してディジタルカメラのユーザのコンピュータへインストールされる。ここでは、このコンピュータの動作を説明することにより、このソフトウエアの内容を説明する。
コンピュータは、ディジタルカメラに接続されると、そのディジタルカメラに格納されている画像データを取り込む。この画像データが、歪曲補正の対象となる。この画像データには、図19に示すように、付加情報として、使用されたレンズの種類を示す情報と、撮影時のレンズポジションd,fの値を示す情報とが付加されている。このような付加情報は、撮影時にディジタルカメラによって他の情報(露出,シャッタースピード,撮影日時など)と共に付加されたものである。
また、コンピュータは、各種の歪曲量関数(ここでは、2種類の歪曲量関数(13’),(14’)とする。)を予め記憶すると共に、複数種類のレンズの歪曲補正情報Iを、例えば、図20に示すようにテーブルとして予め記憶している。このテーブルにおいて、歪曲補正情報Iは、レンズの種類毎に格納されており、各レンズの歪曲補正情報Iは、そのレンズに最適な歪曲量関数の種類と、その歪曲量関数に含まれる各近似係数の値とからなる。
各レンズに最適な歪曲量関数の種類は、なるべく近似誤差の小さいもの(仮に同程度の近似誤差ならばなるべく項数の少ないもの)に予め選定されている(図20では、歪曲量関数(13)を「13」と表し、歪曲量関数(14)を「14」と表した。)。その歪曲量関数の種類の選定方法と、近似係数の値の取得方法とは、第3実施形態において説明したとおりである。
歪曲補正では、コンピュータは、画像データの付加情報を参照してレンズの種類と、レンズポジションd,fの値とを認識する。そして、テーブルを参照し、そのレンズの種類に対応付けられた歪曲量関数の種類と、近似係数の値とを読み出す。
例えば、レンズの種類が「3」であったとすると、歪曲量関数の種類「14」と、18組の近似係数の値とが読み出される。コンピュータは、読み出した18組の近似係数の値を予め記憶した歪曲量関数(14’)へ当てはめることにより、推測式を取得する。また、コンピュータは、その推測式へ認識したレンズポジションd,fの値を当てはめることにより、画像上の歪曲量分布を既知とする。コンピュータは、この歪曲量分布に応じて画像データの歪曲補正を行う。
また、例えば、レンズの種類が「4」であったとすると、歪曲量関数の種類「13」と、27組の近似係数の値とが読み出される。コンピュータは、読み出した27組の近似係数の値を予め記憶した歪曲量関数(13’)へ当てはめることにより、推測式を取得する。また、コンピュータは、その推測式へ認識したレンズポジションd,fの値を当てはめることにより、画像上の歪曲量分布を既知とする。コンピュータは、この歪曲量分布に応じて画像データの歪曲補正を行う。
以上、本実施形態のコンピュータは、複数種類のレンズの各々に最適な歪曲量関数の種類を予め記憶し、歪曲補正時の推測ではレンズの種類に応じて歪曲量関数を使い分けるので、各画像データに対し良好な歪曲補正を確実に施すことができる。
なお、本実施形態のテーブルの内容は、新しい種類のレンズが発売される毎に更新される(つまり新しい種類のレンズの歪曲補正情報Iが追加される)ことが望ましい。更新情報は、各種のソフトウエアと同様、インターネット上で公開され、それをユーザがコンピュータへダウンロードすればよい。
また、本実施形態では、歪曲量関数(13)と歪曲量関数(14)とが利用された(具体的には歪曲量関数(13’)と歪曲量関数(14’)とが利用された)が、コンピュータ上では、演算量の増加がさほど問題とならないので、歪曲量関数(17)や、上述した各種の歪曲量関数が利用されてもよい。
また、本実施形態では、コンピュータを利用したが、コンピュータの代わりに、画像処理機能を搭載したストレージャやプリンタなどを利用し、ストレージャやプリンタなどに対し同様の処理を行わせてもよい。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態を説明する。本実施形態は、歪曲補正機能を搭載したレンズ一体型ディジタルカメラの実施形態である。
図21は、本カメラの構成図である。図21に示すとおり、本カメラ10には、レンズポジション(焦点位置d及び焦点距離f)が可変のレンズ10L,カメラCPU10A,撮像素子12,信号処理回路13,メモリ14,圧縮・伸張回路15,記録部16,画像処理回路17などが備えられる。このうち、カメラCPU10Aの内部には、ROMやRAMが備えられる。
このカメラCPU10A内のROMには、レンズ10Lに関する歪曲補正情報Iが予め格納されている。但し、このカメラ10はレンズ一体型であり、レンズの種類が変化することはないので、この歪曲補正情報Iは、上述した複数組の近似係数である必要は無く、それらの近似係数の値を歪曲量関数へ当てはめてできる推測式でよい。また、レンズ一体型のカメラ10では、歪曲補正の要求精度は比較的低く、ROMの記憶容量にも限度があるので、歪曲量関数の種類は、項数が少ない割には近似誤差の小さいもの、すなわち、歪曲量関数(14)(具体的には歪曲量関数(14’))とされる。この歪曲量関数(14’)の18組の近似係数の値は、カメラ10の製造者によって予め取得される。その取得方法は、第3実施形態で説明したとおりである。その18組の近似係数の値を歪曲量関数(14’)に当てはめてできる推測式が、カメラCPU10AのROMへ格納される。
撮影時、レンズ10Lが撮像素子12上に被写体の像を形成すると、撮像素子12は、その被写体の像を撮像して画像データを取得する。その画像データは、信号処理回路13において処理された後、メモリ14へ一時的に格納される。この撮影時のレンズ10Lのレンズポジションf,dの値は、不図示のエンコーダを介してカメラCPU10Aによって読み取られる。
カメラCPU10Aは、そのレンズポジションf,dの値を、ROMに格納された推測式へ当てはめ、画像上の歪曲量分布を既知とする。画像処理回路17は、その歪曲量分布に応じて、メモリ14に格納された画像データに対し歪曲補正処理を施す。歪曲補正後の画像データは、圧縮・伸張回路15において圧縮処理された後、記録部16において記録される。
以上、本実施形態のカメラ10は、歪曲補正情報Iとして、歪曲量関数(14)を利用した推測式を予め記憶し、それに基づき歪曲補正を行う。したがって、歪曲補正情報Iの情報量を抑えながら、一定の歪曲補正効果を得ることができる。
なお、本実施形態のカメラ10は、歪曲量関数(14)を利用したが、歪曲補正情報Iの情報量を増やすことが可能な場合は、歪曲量関数(14)の代わりに歪曲量関数(13)を利用してもよい。また、さらに情報量を増やすことが可能な場合は、歪曲量関数(17)を利用してもよい。さらには、rの2以上の次数の項のみからなる他の歪曲量関数を利用してもよい。但し、現実的には、歪曲量関数のrの項の総数は、4以下であることが望ましい。
また、本実施形態では、歪曲補正情報Iの格納先をカメラCPU10A内のROMとしたが、カメラCPU10Aとは別に設けられたメモリであっても構わない。
また、本実施形態のカメラ10は、画像データに対し歪曲補正を施したが、歪曲補正を施す代わりに、歪曲補正に必要な情報(前述した歪曲量分布の情報など)を画像データに付加してもよい。その場合、画像データの歪曲補正は、コンピュータなどで行われることになる。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態を説明する。本実施形態は、歪曲補正機能を持つディジタルカメラシステムの実施形態である。
図22は、本カメラシステムの構成図である。図22に示すとおり、本カメラシステムは、交換レンズ11とカメラ10とからなる。
交換レンズ11には、レンズポジション(焦点位置d及び焦点距離f)が可変のレンズ11L,レンズCPU11A,ROM11Bなどが備えられる。カメラ10には、カメラCPU10A,撮像素子12,信号処理回路13,メモリ14,圧縮・伸張回路15,記録部16,画像処理回路17などが備えられる。このうち、カメラCPU10Aの内部には、ROMやRAMが備えられる。
カメラCPU10A内のROMには、歪曲量関数(13’)が予め格納されており、交換レンズ11内のROM11Bには、レンズ11Lに関する歪曲補正情報Iとして、歪曲量関数(13’)の27組の近似係数の値が格納されている。これら27組の近似係数の値は、交換レンズ11の製造者によって予め取得される。その取得方法は、第3実施形態で説明したとおりである。
交換レンズ11内のレンズCPU11Aは、電源投入時などの適当なタイミングでROM11Bから27組の近似係数の値を読み出し、カメラ10内のカメラCPU10Aへと送信する。カメラCPU10Aは、それら27組の近似係数の値を、ROM内の歪曲量関数(13’)へ当てはめて、推測式を取得する。
撮影時、レンズ11Lが撮像素子12上に被写体の像を形成すると、撮像素子12は、その被写体の像を撮像して画像データを取得する。その画像データは、信号処理回路13において処理された後、メモリ14へ一時的に格納される。この撮影時のレンズ11Lのレンズポジションf,dの値は、不図示のエンコーダを介してレンズCPU11Aによって読み取られ、カメラ10内のカメラCPU10Aへと送信される。
カメラCPU10Aは、そのレンズポジションf,dの値を前記推測式へ当てはめ、画像上の歪曲量分布を既知とする。画像処理回路17は、その歪曲量分布に応じて、メモリ14に格納された画像データに対し歪曲補正処理を施す。歪曲補正後の画像データは、圧縮・伸張回路15において圧縮処理された後、記録部16において記録される。
なお、本実施形態では、或る1つの交換レンズ11の説明しかしなかったが、カメラ10に装着可能な他の種類の交換レンズ(不図示)にも、同様の歪曲補正情報I(27組の近似係数の値)が予め格納されているものとする。これら27組の近似係数の値は、その交換レンズの製造者によって予め取得される。その取得方法は、第3実施形態で説明したとおりである。
以上、本実施形態のカメラシステムでは、カメラ10は、歪曲量関数(13’)(つまり、同じ項数の他の歪曲量関数より近似誤差が小さい歪曲量関数)を予め記憶し、交換レンズ11(及び他の種類の交換レンズ)は、歪曲補正情報Iとして、歪曲量関数(13’)の27組の近似係数の値を予め記憶し、歪曲補正には、それら両者の情報が利用される。したがって、本カメラシステムによれば、歪曲収差情報Iの情報量の増大を抑えながら、高い歪曲補正効果を得ることができる。
なお、本実施形態のカメラシステムでは、歪曲量関数(13)(具体的には歪曲量関数(13’))を利用したが、歪曲補正の要求精度が低い場合は、歪曲量関数(13)の代わりに歪曲量関数(14)を利用してもよい。また、情報量を増やすことが可能な場合は、歪曲量関数(17)を利用してもよい。さらには、rの2以上の次数の項のみからなる他の歪曲量関数を利用してもよい。但し、現実的には、歪曲量関数のrの項の総数は、4以下であることが望ましい。
また、本実施形態では、歪曲量関数(13’)の格納先をカメラCPU10A内のROMとしたが、カメラCPU10Aとは別に設けられたメモリであっても構わない。
また、本実施形態のカメラ10は、画像データに対し歪曲補正を施したが、歪曲補正を施す代わりに、歪曲補正に必要な情報(前述した歪曲量分布の情報など)を画像データに付加してもよい。その場合、画像データの歪曲補正は、コンピュータなどで行われることになる。
[第7実施形態]
以下、本発明の第7実施形態を説明する。本実施形態は、歪曲補正機能を持つディジタルカメラシステムの実施形態である。ここでは、第6実施形態との相違点のみ説明する。
図23は、本カメラシステムの構成図である。相違点は、交換レンズ11が予め記憶する情報と、カメラ10が予め記憶する情報とにある。
カメラCPU10A内のROMには、各種の歪曲量関数が予め格納されている。ここでは、簡単のため、歪曲量関数(13’),(14’)の2種類とする(なお、情報量をなるべく少なくするため、格納される情報を、歪曲量関数(13),(14)と、係数用関数(17A),(17B),(17C)との組み合わせしてもよい。)。
交換レンズ11内のROM11Bには、レンズ11Lに関する歪曲補正情報Iとして、レンズ11Lに最適な歪曲量関数の種類(図23では「13」)と、その歪曲量関数の近似係数の値(27組の近似係数の値)とが格納される。レンズ11Lに最適な歪曲量関数の種類は、なるべく近似誤差の小さいもの(仮に同程度の近似誤差ならばなるべく項数の少ないもの)に予め選定されている。その歪曲量関数の種類の選定方法と、近似係数の値の取得方法とは、第3実施形態において説明したとおりである。これは、交換レンズ11の製造者によって予め行われる。
因みに、カメラ10に装着可能な他の種類の交換レンズのROMには、その交換レンズに関する歪曲補正情報I’として、その交換レンズに最適な歪曲量関数の種類(図23では「14」)と、その歪曲量関数の近似係数の値(18組の近似係数の値)とが格納される。その交換レンズに最適な歪曲量関数の種類は、なるべく近似誤差の小さいもの(仮に同程度の近似誤差ならばなるべく項数の少ないもの)に予め選定されている。その歪曲量関数の種類の選定方法と、近似係数の値の取得方法とは、第3実施形態において説明したとおりである。これは、交換レンズの製造者によって予め行われる。
このうち、前者(交換レンズ11)がカメラ10に装着されると、交換レンズ11内のレンズCPU11Aは、電源投入時などの適当なタイミングでROM11Bから歪曲補正情報(ここでは、歪曲量関数の種類「12」と、27組の近似係数の値)を読み出し、カメラ10内のカメラCPU10Aへと送信する。カメラCPU10Aは、歪曲量関数の種類(ここでは「13」)を認識すると、27組の近似係数の値をROM内の歪曲量関数(13’)へ当てはめて、推測式を取得する。その推測式を利用して、カメラ10は、第6実施形態と同様に歪曲補正を行う。
一方、後者(他の種類の交換レンズ)がカメラ10に装着されると、交換レンズ内のレンズCPUは、電源投入時などの適当なタイミングでROMから歪曲補正情報(ここでは、歪曲量関数の種類「14」と、18組の近似係数の値)を読み出し、カメラ10内のカメラCPU10Aへと送信する。カメラCPU10Aは、歪曲量関数の種類(ここでは「4」)を認識すると、18組の近似係数の値をROM内の歪曲量関数(14’)へ当てはめて、推測式を取得する。その推測式を利用して、カメラ10は、第6実施形態と同様に歪曲補正を行う。
以上、本実施形態のカメラシステムでは、カメラ10は、各種の歪曲量関数(ここでは(13’),(14’))を予め記憶し、交換レンズ11(及び他の種類の交換レンズ)は、レンズに最適な歪曲量関数の種類(ここでは「13」又は「14」)と、その歪曲量関数の近似係数の値(ここでは27組又は18組の近似係数の値)とを予め記憶している。そして、歪曲補正には、それら両者の情報が利用される。したがって、本カメラシステムによれば、カメラ10が予め記憶すべき情報の情報量が多くなるものの、交換レンズの各々に対し常に最適な歪曲補正を行うことが可能になる。
なお、本実施形態のカメラシステムでは、歪曲量関数(13),(14)(具体的には歪曲量関数(13’),(14’))を利用したが、情報量を増やすことが可能な場合は、歪曲量関数(17)を利用してもよい。さらには、rの2以上の次数の項のみからなる他の歪曲量関数を利用してもよい。但し、現実的には、歪曲量関数のrの項の総数は、4以下であることが望ましい。
また、本実施形態では、歪曲量関数の格納先をカメラCPU10A内のROMとしたが、カメラCPU10Aとは別に設けられたメモリであっても構わない。
また、本実施形態のカメラ10は、画像データに対し歪曲補正を施したが、歪曲補正を施す代わりに、歪曲補正に必要な情報(前述した歪曲量分布の情報など)を画像データに付加してもよい。その場合、画像データの歪曲補正は、コンピュータなどで行われることになる。

Claims (46)

  1. 光学系で撮影した画像の歪曲補正方法であって、
    前記光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め用意する手順と、
    前記光学系で撮影した画像の歪曲を、その画像の撮影時に設定された前記光学系の前記焦点位置及び/又は焦点距離と予め用意された前記近似情報とに基づき推測する手順とを含み、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  2. 請求項に記載の歪曲補正方法において、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  3. 請求項に記載の歪曲補正方法において、
    前記近似情報は、
    前記冪関数を構成する各項の係数からなる
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  4. 請求項又は請求項に記載の歪曲補正方法において、
    前記冪関数には、
    前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  5. 請求項〜請求項の何れか一項に記載の歪曲補正方法において、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  6. 請求項〜請求項の何れか一項に記載の歪曲補正方法において、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の重根の項が含まれる
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  7. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載の歪曲補正方法をコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  8. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載の歪曲補正方法を実行する手段を備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  9. 光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め記憶した交換レンズであって、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とする交換レンズ。
  10. 請求項に記載の交換レンズにおいて、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とする交換レンズ。
  11. 請求項10に記載の交換レンズにおいて、
    前記近似情報は、
    前記冪関数を構成する各項の係数からなる
    ことを特徴とする交換レンズ。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の交換レンズにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とする交換レンズ。
  13. 請求項10〜請求項12の何れか一項に記載の交換レンズにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とする交換レンズ。
  14. 請求項10〜請求項13の何れか一項に記載の交換レンズにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の重根の項が含まれる
    ことを特徴とする交換レンズ。
  15. 請求項〜請求項14の何れか一項に記載の交換レンズと、
    前記交換レンズが予め記憶した前記近似情報を読み取ることの可能なカメラと
    を備えたことを特徴とするカメラシステム。
  16. 請求項15に記載のカメラシステムにおいて、
    前記カメラには、
    前記交換レンズの前記光学系で撮影した画像の歪曲を、その画像の撮影時に設定された前記光学系の焦点位置及び/又は焦点距離と前記読み取った前記近似情報とに基づき推測する手段が備えられる
    ことを特徴とするカメラシステム。
  17. 請求項16に記載のカメラシステムにおいて、
    前記カメラには、
    前記推測した前記歪曲に応じて前記画像を歪曲補正する手段が備えられる
    ことを特徴とするカメラシステム。
  18. 請求項16又は請求項17に記載のカメラシステムにおいて、
    前記カメラには、
    前記推測した前記歪曲を示す情報を前記画像に対し付加する手段が備えられる
    ことを特徴とするカメラシステム。
  19. 請求項15〜請求項18の何れか一項に記載のカメラシステムにおいて、
    前記カメラには、
    前記交換レンズの光学系で撮影した画像に対し、前記読み取った前記近似情報を付加する手段が備えられる
    ことを特徴とするカメラシステム。
  20. 光学系の歪曲収差を、その光学系に設定される焦点位置及び/又は焦点距離の関数で近似したときの近似情報を予め記憶したカメラであって、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記光学系の像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とするカメラ。
  21. 請求項20に記載のカメラにおいて、
    前記近似情報は、
    前記歪曲収差を前記像面上位置の関数で表したときの1つ以上の係数の各々を、前記焦点位置及び/又は前記焦点距離の冪関数で近似したときの近似情報である
    ことを特徴とするカメラ。
  22. 請求項21に記載のカメラにおいて、
    前記近似情報は、
    前記冪関数を構成する各項の係数からなる
    ことを特徴とするカメラ。
  23. 請求項21又は請求項22に記載のカメラにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点位置の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とするカメラ。
  24. 請求項21〜請求項23の何れか一項に記載のカメラにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の逆冪乗の項が含まれる
    ことを特徴とするカメラ。
  25. 請求項21〜請求項24の何れか一項に記載のカメラにおいて、
    前記冪関数には、
    前記焦点距離の重根の項が含まれる
    ことを特徴とするカメラ。
  26. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の歪曲補正方法において、
    前記像面上位置の関数の項数及び各項の次数の組み合わせは、
    前記歪曲補正の要求精度及び/又は前記近似情報の許容情報量に応じて決定される
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  27. 請求項26に記載の歪曲補正方法において、
    前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、少なくともrの4次の項と、rの3次の項と、rの2次の項とで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  28. 請求項26又は請求項27に記載の歪曲補正方法において、
    前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  29. 請求項28に記載の歪曲補正方法において、
    前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下である
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  30. 請求項26〜請求項29の何れか一項に記載の歪曲補正方法において、
    前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  31. 請求項26〜請求項30の何れか一項に記載の歪曲補正方法において、
    前記像面上位置の関数の選択肢の1つは、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)
    ことを特徴とする歪曲補正方法。
  32. 請求項7に記載の歪曲補正プログラムにおいて
    前記近似情報は、前記光学系の種類毎に用意され、
    前記像面上位置の関数の項数及び各項の次数の組み合わせは、前記光学系の種類毎に予め決められている
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  33. 請求項32に記載の歪曲補正プログラムにおいて、
    少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、少なくともrの4次の項と、rの3次の項と、rの2次の項とで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  34. 請求項32又は請求項33に記載の歪曲補正プログラムにおいて、
    少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  35. 請求項34に記載の歪曲補正プログラムにおいて、
    前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下である
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  36. 請求項32〜請求項35の何れか一項に記載の歪曲補正プログラムにおいて、
    少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  37. 請求項32〜請求項36の何れか一項に記載の歪曲補正プログラムにおいて、
    少なくとも1種類の前記光学系の前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)
    ことを特徴とする歪曲補正プログラム。
  38. 請求項20〜請求項25の何れか一項に記載のカメラにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とするカメラ。
  39. 請求項38に記載のカメラにおいて、
    前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下である
    ことを特徴とするカメラ。
  40. 請求項38又は請求項39に記載のカメラにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)
    ことを特徴とするカメラ。
  41. 請求項38又は請求項39に記載のカメラにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)
    ことを特徴とするカメラ。
  42. 請求項9〜請求項14の何れか一項に記載の交換レンズにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、rの2以上の次数の項のみで歪曲量Dを表す関数D(r)である
    ことを特徴とする交換レンズ。
  43. 請求項42に記載の交換レンズにおいて、
    前記関数D(r)に含まれるrの項数は、4以下である
    ことを特徴とする交換レンズ。
  44. 請求項42又は請求項43に記載の交換レンズにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar4+Br3+Cr2(但し、A,B,Cは係数)
    ことを特徴とする交換レンズ。
  45. 請求項42又は請求項43に記載の交換レンズにおいて、
    前記像面上位置の関数は、
    前記光学系の最大像高に対する各像高の比をrとおいたときに、以下の式で歪曲量Dを表す関数D(r)である
    D(r)≡Ar3+Br2(但し、A,Bは係数)
    ことを特徴とする交換レンズ。
  46. 請求項42〜請求項45の何れか一項に記載の交換レンズと、
    前記交換レンズが予め記憶した前記近似情報を読み取ることの可能なカメラと
    を備えたことを特徴とするカメラシステム。
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