JP4893560B2 - 受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信装置に係り、特に、電波を受信するアンテナに接続するアンテナユニットと、そのアンテナに受信された受信信号を復調する受信機本体と、そのアンテナユニットと受信機本体とを接続するケーブルと、を備える受信装置に関する。
従来、電波を受信するアンテナに接続するアンテナユニットと、そのアンテナに受信された受信信号を復調する受信機本体と、そのアンテナユニットと受信機本体とを接続するケーブルと、を備える受信装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。この受信装置においては、アンテナに受信された受信信号がアンテナユニットからケーブルを介して受信機本体に伝送されて、その受信機本体で復調される。
特開平8−65194号公報 特開2001−36426号公報 特開2005−348316号公報
ところで、アンテナに受信された受信信号をアンテナユニットから受信機本体へ確実に伝送しその受信機本体で適切に復調するためには、アンテナユニット側に適切に電源供給がなされ、かつ、アンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが確実に接続されていることが必要である。アンテナユニット側に電源供給がなされておらず、或いは、アンテナユニットと受信機本体との間でケーブル接続がなされていない場合は、アンテナユニットを作動可能にするのは適切でなく、また、受信機本体側で復調処理を行うのは適切でない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、アンテナユニット側に電源供給がなされかつアンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが接続されることで作動可能となる受信装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、電波を受信するアンテナに接続するアンテナユニットと、前記アンテナに受信された受信信号を復調する受信機本体と、前記アンテナユニットと前記受信機本体とを接続し、前記アンテナに受信された受信信号を該アンテナユニット側から該受信機本体側へ伝送するケーブルと、を備える受信装置であって、前記アンテナユニットは、電源供給がなされかつ前記ケーブルを介して前記受信機本体が接続されている際に電源スイッチがオンする回路構成を有し、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ該アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されている際に、前記アンテナユニット側から前記ケーブルを介して前記受信機本体側に印加するバイアス電圧を発生するバイアス電圧発生手段を備え、前記バイアス電圧発生手段は、前記アンテナユニット側に設けられた、該アンテナユニットに電源供給がなされている際にエミッタ−コレクタ間に所定電圧が印加されるバイポーラトランジスタと、前記受信機本体側に設けられた、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されている際に、前記アンテナユニットから前記ケーブルを介して所定電流が流れることにより、前記バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧を印加させて前記バイポーラトランジスタを動作させる抵抗と、を有する受信装置により達成される。
この態様の発明において、アンテナユニットの電源スイッチは、電源供給がなされかつケーブルを介して受信機本体が接続されている際にオンする。すなわち、電源供給がなされず或いはケーブルを介した受信機本体の接続がなされていないときはオンしない。このため、アンテナユニットの電源スイッチがオンになれば、アンテナユニットからケーブルを介した受信機本体への受信信号の供給を確実かつ適切に行うことが可能である。従って、本発明の受信装置によれば、アンテナユニット側に電源供給がなされかつアンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが接続されることで作動可能となる。
尚、例えば、アンテナユニット側に電源供給がなされているか否かの判定(電源供給判定)をアンテナユニットと電源との間の電源ラインにおける電位に基づいて行い、また、アンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが接続されているか否かの判定(ケーブル接続判定)を受信機本体側でのケーブルの接続によるスイッチ動作に基づいて行うことで、電源供給判定とケーブル接続判定とをそれぞれ別個独立して行うものとすると、判定装置全体が過大になると共に、すべての判定を行うのに手間がかかり、また、ケーブルと受信機本体側との接続によるスイッチの長時間使用に対して信頼性が保たれなくなるおそれがある。
そこで、上記した受信装置において、前記受信機本体側に設けられ、前記アンテナユニット側から前記ケーブルを介してバイアス電圧が印加されるか否かに基づいて、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されているか否かを判定する判定手段を備えることとすれば、アンテナユニットに電源供給がなされかつアンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが接続されているか否かの判定を簡易な構成でかつ精度よく行うことができる。
この場合、前記判定手段は、前記バイアス電圧発生手段によるバイアス電圧が現れる端子の電圧値に基づいて、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されているか否かを判定することとすればよい。
本発明によれば、受信装置自体を、アンテナユニット側に電源供給がなされかつアンテナユニットと受信機本体との間にケーブルが接続されることで作動可能とすることができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である受信装置10の構成図を示す。本実施例の受信装置10は、受信アンテナ側と受信機本体側との距離が比較的長くなる、例えば車両に搭載される。
図1に示す如く、受信装置10は、所望の電波を受信する受信アンテナ12に接続するアンテナアンプユニット14と、受信アンテナ12に受信された受信信号を復調する受信機本体16と、アンテナアンプユニット14と受信機本体16とを接続するケーブル18と、を備えている。
受信アンテナ12は、リアガラスやクォータガラスなどの車両ガラスに設置されるガラスアンテナ等である。アンテナアンプユニット14は受信アンテナ12の近傍に配置されており、受信機本体16は例えば車体中央近傍に配置されている。そして、アンテナアンプユニット14と受信機本体16とは、ケーブル18を介して互いに接続される。ケーブル18は、芯線が金属線で形成された同軸ケーブルであり、アンテナアンプユニット14及び受信機本体16とそれぞれコネクタ20,22を通じて接続される。ケーブル18は、受信アンテナ12に受信された受信信号をアンテナアンプユニット14側から受信機本体16側へ伝送する役割を有している。
アンテナアンプユニット14は、受信アンテナ12の直下でその受信アンテナ12に接続するマッチング回路24を有している。マッチング回路24は、受信アンテナ12の出力と受信機本体16の入力とのインピーダンスマッチングをとる回路である。マッチング回路24には、アンプ26の入力が接続されている。アンプ26は、受信アンテナ12に受信された受信信号を所定の増幅率で増幅する回路である。
アンプ26の出力には、結合コンデンサ28を介してコネクタ20の信号端子が接続されている。結合コンデンサ28は、直流成分をカットするコンデンサである。コネクタ20の信号端子は、ケーブル18の内部導体に接続し得る端子である。ケーブル18の外部導体は、車体に接続されており、コネクタ20の接地端子に接続され得る。アンテナアンプユニット14は、コネクタ20の接地端子がケーブル18の外部導体と接続された際にその接地端子の電位を基準電位として作動する。また、アンテナアンプユニット14は、車両に搭載されるバッテリや発電機などから電源(例えば12ボルトの電源電圧)が供給されることにより作動する。
ケーブル18の外部導体は、また、コネクタ22の接地端子に接続され得る。また、コネクタ22の信号端子は、ケーブル18の内部導体に接続し得る端子であり、結合コンデンサ30を介して受信機本体16の有するチューナ回路32に接続されている。結合コンデンサ30は、直流成分をカットするコンデンサである。チューナ回路32は、受信アンテナ12に受信されてケーブル18を介して受信機本体16に供給される受信信号を復調する回路である。受信機本体16は、コネクタ22の接地端子がケーブル18の外部導体と接続された際にその接地端子の電位を基準電位として作動する。また、受信機本体16は、車両に搭載されるバッテリや発電機などから電源(例えば12ボルトの電源電圧)が供給されることにより作動する。
上記した構成において、アンテナアンプユニット14は、バッテリ等から電源供給されないときは作動しない一方、電源供給されるときは作動可能となり、受信アンテナ12に受信された受信信号をマッチング回路24でインピーダンスマッチングしアンプ26で増幅してケーブル18を介して受信機本体16へ向けて供給することが可能である。また、受信機本体16は、バッテリ等から電源供給されないときは作動しない一方、電源供給されるときは作動可能となり、アンテナアンプユニット14からケーブル18を介して供給される受信信号をチューナ回路32で復調することが可能である。
ところで、受信アンテナ12に受信された受信信号をアンテナアンプユニット14から受信機本体16へ確実に伝送しその受信機本体16で適切に復調するためには、アンテナアンプユニット14側に適切に電源供給がなされ、かつ、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が確実に接続されていることが必要である。
本実施例において、アンテナアンプユニット14は、また、pnp型のバイポーラトランジスタ(以下、第1トランジスタと称す)40と、npn型のバイポーラトランジスタ(以下、第2トランジスタと称す)42と、pnp型のバイポーラトランジスタ(以下、第3トランジスタ44と、を有している。
第1トランジスタ40のエミッタは、アンテナアンプユニット14に電源が供給された際に電源電圧が現れる電源端子46に接続されていると共に、コネクタ20の接地端子に接続された端子(接地端子)に一端が接続されたコンデンサ48の他端に接続されている。第1トランジスタ40のエミッタとベースとの間には、抵抗50が介在されている。第1トランジスタ40のベースは、コネクタ20の接地端子に接続された端子(接地端子)に一端が接続されたコンデンサ52の他端に接続されていると共に、結合コンデンサ28のコネクタ20側端子に一端が接続された抵抗54の他端に接続されている。
第1トランジスタ40のコレクタは、抵抗56を介して第2トランジスタ42のベースに接続されている。第2トランジスタ42のベースは抵抗58を介して、また、第2トランジスタ42のエミッタは直接に、コネクタ20の接地端子に接続された端子(接地端子)に接続されている。第2トランジスタ42のコレクタは、抵抗60を介して第3トランジスタ44のベースに接続されている。
第3トランジスタ44のベースとエミッタとの間には、抵抗62が介在されている。第3トランジスタ44のエミッタは、アンテナアンプユニット14に電源が供給された際に電源電圧が現れる電源端子64に接続されている。第3トランジスタ44のコレクタは、アンプ26の電源端子に接続されている。
上記したアンテナアンプユニット14の回路構成において、電源端子46,64に電源電圧が印加されている状況で、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に電圧が印加されて第1トランジスタ40にベース電流が流れると、第1トランジスタ40が動作してそのエミッタからコレクタへ電流が流れることで、第2トランジスタ42のベースに電流が供給されることとなる。この際には、第2トランジスタのベース−エミッタ間に電圧が印加されて第2トランジスタ42にベース電流が流れるので、第2トランジスタ42が動作してそのコレクタからエミッタへ電流が流れることとなる。
第2トランジスタ42が動作すると、第3トランジスタ44のベース−エミッタ間に電圧が印加されてその第3トランジスタ44にベース電流が流れる。この場合には、第3トランジスタ44が動作してそのエミッタからコレクタへ電流が流れるので、アンプ26に電源電圧が印加されることとなる。アンプ26に電源電圧が印加されると、そのアンプ26は受信アンテナ12に受信された受信信号を所定の増幅率で増幅することが可能となるので、アンテナアンプユニット14が受信信号をケーブル18を介して受信機本体16へ供給することが可能となる。
一方、電源端子46,64に電源電圧が印加されないときは、何れのトランジスタ40〜44も動作することはなく、アンプ26が作動することもない。
従って、本実施例のアンテナアンプユニット14においては、電源供給がなされて電源端子46,64に電源電圧が印加されて、第1トランジスタ40にベース電流が流れる回路が形成されれば、アンプ26に電源電圧が印加されてアンテナアンプユニット14としての作動・機能が果たされることとなる。すなわち、アンテナアンプユニット14の作動・機能を果たすためには、電源供給が適切になされること、及び、第1トランジスタ40にベース電流を流す回路が形成されことが必要である。
本実施例においては、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されている際に、アンテナアンプユニット14のアンプ26から出力されチューナ回路32に入力されるAC的な受信信号とは別に、結合コンデンサ28,30の間にDC的なバイアス電圧が現れるものとする。尚、このバイアス電圧を発生させる回路は、ケーブル18に接続されている抵抗の抵抗値をそのケーブル18の特性インピーダンス(例えば75Ω)よりも1000倍以上大きなインピーダンス(例えば数十kΩ)とすることが可能であり、そのバイアス電圧を高周波の受信信号から30dB以上分離させて出力させることが可能である。
具体的には、受信機本体16は、結合コンデンサ30のコネクタ22側端子とコネクタ22の接地端子に接続された端子(接地端子)との間に介在される抵抗70を有している。抵抗70は、一端が接地される一方、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続された際に、他端がコネクタ22の信号端子、ケーブル18、及びコネクタ20の信号端子を介してアンテナアンプユニット14の有する抵抗54に接続されることで、その抵抗54と直列接続される。
抵抗70の抵抗値は、その抵抗70とアンテナアンプユニット14の抵抗54とが直列接続されることで、アンテナアンプユニット14の電源端子46から抵抗50,54を通りケーブル18を介して受信機本体16側に流れた電流がその抵抗70を流れた際に、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧(例えばシリコントランジスタのときは約0.7ボルト)以上の電圧が印加されてその第1トランジスタ40にベース電流が流れるように設定されている。
かかる構成においては、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされる状況で、アンテナアンプユニット14と受信機本体16とがケーブル18を介して接続されることで抵抗54と抵抗70とがケーブル18を介して直列接続されていると、アンテナアンプユニット14の電源端子46からケーブル18を介して受信機本体16の抵抗70へ電流が流れるので、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧が印加されて第1トランジスタ40にベース電流が流れ、その結果として、その第1トランジスタ40が動作可能になる。
一方、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされていなければ、或いは、アンテナアンプユニット14と受信機本体16とのケーブル18を介した接続がなされておらず、抵抗54と抵抗70とのケーブル18を介した直列接続がなされていなければ、アンテナアンプユニット14の電源端子46からケーブル18を介して受信機本体16の抵抗70へ電流が流れることはできないので、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧が印加されることはなく、第1トランジスタ40にベース電流が流れることはなく、その第1トランジスタ40が不動作状態に維持される。
このように、本実施例の受信装置10においては、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16とがケーブル18を介して互いに接続されていれば、結合コンデンサ28,30の間に抵抗70の抵抗値と流通電流とに応じたバイアス電位が現れることで、アンテナアンプユニット14の第1トランジスタ40にベース電流を流す回路が形成されることとなる。
アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつ第1トランジスタ40にベース電流を流す回路が形成されると、そのアンテナアンプユニット14の電源スイッチ(第1〜第3トランジスタ40〜44)がオンされることで、アンプ26に電源電圧が印加されてそのアンテナユニット14の作動・機能が果たされる。従って、本実施例によれば、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されていることで、受信装置10を作動可能とすることが可能となっており、このため、受信アンテナ12に受信された受信信号をアンテナアンプユニット14から受信機本体16へ確実に伝送しその受信機本体16で適切に復調することが可能となっている。
また逆に、本実施例によれば、電源ラインの断線や短絡などに起因してアンテナアンプユニット14に電源供給がなされないとき、或いは、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されていないときは、アンテナアンプユニット14の電源スイッチをオフして受信装置10の作動を禁止することが可能となっており、このため、アンテナアンプユニット14から受信機本体16への受信信号の伝送や受信機本体16の復調処理が行われるのを回避することが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、アンテナアンプユニット14が特許請求の範囲に記載した「アンテナユニット」に、第1トランジスタ40と電源端子46と抵抗50,54,70とからなる回路が特許請求の範囲に記載した「バイアス電圧発生手段」に、第1トランジスタ40が特許請求の範囲に記載した「バイポーラトランジスタ」に、抵抗70が特許請求の範囲に記載した「抵抗」に、それぞれ相当している。
上記した第1実施例では、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているときに、アンテナアンプユニット14の電源スイッチがオンされる一方、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされず、或いは、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されていないときに、アンテナアンプユニット14の電源スイッチがオフされることとなっている。
これに対して、本発明の第2実施例においては、その第1実施例の構成に加えて、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かの判定を行う判定回路を設けることとしている。
図2は、本発明の第2実施例である受信装置100の構成図を示す。尚、図2において、上記図1に示す構成と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図2に示す如く、受信装置100は、アンテナアンプユニット14と、受信アンテナ12に受信された受信信号を復調する受信機本体102と、アンテナアンプユニット14と受信機本体102とを接続するケーブル18と、を備えている。ケーブル18は、アンテナアンプユニット14及び受信機本体102とそれぞれコネクタ20,22を通じて接続される。
受信機本体102は、コネクタ22の信号端子とコンデンサ30を介して接続されたチューナ回路32を有している。受信機本体102は、バッテリ等から電源供給されないときは作動しない一方、電源供給されるときは作動可能となり、アンテナアンプユニット14からケーブル18を介して供給される受信信号をチューナ回路32で復調することが可能である。
受信機本体102は、抵抗104,106と、コンデンサ108と、nチャネル型のMOSFET110を有している。抵抗104は、一端が結合コンデンサ30のコネクタ22側端子に接続されており、他端が抵抗106の一端及びコンデンサ108の一端に接続されている。抵抗106の他端及びコンデンサ108の他端は、コネクタ22の接地端子に接続された端子(接地端子)に接続されている。
抵抗104は、アンテナアンプユニット14と受信機本体102との間にケーブル18が接続された際に、コネクタ22の信号端子、ケーブル18、及びコネクタ20の信号端子を介してアンテナアンプユニット14の抵抗54に接続される。この際、抵抗54,104,106は、直列接続される。抵抗104と106との合成抵抗値は、抵抗54,104,106が直列接続されることで、アンテナアンプユニット14の電源端子46から抵抗50,54を通りケーブル18を介して受信機本体102側に流れた電流がその抵抗104,106を流れた際に、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧(例えばシリコントランジスタのときは約0.7ボルト)以上の電圧が印加されてその第1トランジスタ40にベース電流が流れるように設定されている。
抵抗104の他端及び抵抗106の一端は、また、MOSFET110のゲートに接続されている。MOSFET110は、ソースがコネクタ22の接地端子に接続された端子(接地端子)に接続されており、ドレインが抵抗112を介して、電源電圧が供給される電源端子114に接続されている。
MOSFET110のドレインには、判定回路116が接続されている。判定回路116は、MOSFET110のドレインに現れる電圧値に基づいて、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かを判定する。
上記した構成においては、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされる状況で、アンテナアンプユニット14と受信機本体102とがケーブル18を介して接続されることで抵抗54と抵抗104,106とがケーブル18を介して直列接続されていれば、アンテナアンプユニット14の電源端子46からケーブル18を介して受信機本体102の抵抗104,106へ電流が流れるので、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧が印加されて第1トランジスタ40にベース電流が流れ、その結果として、その第1トランジスタ40が動作可能になる。
一方、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされていなければ、或いは、アンテナアンプユニット14と受信機本体102とのケーブル18を介した接続がなされておらず、抵抗54と抵抗104,106とのケーブル18を介した直列接続がなされていなければ、アンテナアンプユニット14の電源端子46からケーブル18を介して受信機本体102の抵抗104,106へ電流が流れることはできないので、第1トランジスタ40のベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧が印加されることはなく、第1トランジスタ40にベース電流が流れることはなく、その第1トランジスタ40が不動作状態に維持される。
このように、本実施例の受信装置100においては、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体102とがケーブル18を介して互いに接続されていれば、結合コンデンサ28,30の間に抵抗104,106の抵抗値と流通電流とに応じたバイアス電位が現れることで、アンテナアンプユニット14の第1トランジスタ40にベース電流を流す回路が形成されることとなる。従って、本実施例においても、上記した第1実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
また、本実施例の受信装置100においては、アンテナアンプユニット14からケーブル18を介して抵抗104,106に電流が流れて結合コンデンサ28,30の間にバイアス電圧が現れると、MOSFET110のゲート−ソース間に電圧が印加されることで、電源端子114から抵抗112を介して接地端子へ電流が流れる。この場合には、MOSFET110のドレインにコネクタ22の接地端子の電位(基準電位)が現れて、そのドレイン電位がローとなる。一方、結合コンデンサ28,30の間にバイアス電圧が現れないと、MOSFET110のゲート−ソース間に電圧が印加されることはなく、電源端子114から抵抗112を介した接地端子への電流が流通することはない。この場合には、MOSFET110のドレインにコネクタ22の接地端子の電位(基準電位)が現れることはなく、そのドレイン電位がハイとなる。
判定回路116は、MOSFET110のドレインに現れる電位が基準電位であるか否か(具体的には、基準電位よりも僅かに大きいしきい値電位以下であるか否か)に基づいて、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かを判定する。具体的には、そのドレイン電位がしきい値電位以下であって基準電位近傍であると判断されるときは、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されていると判定する。一方、そのドレイン電位がしきい値電位を超えて基準電位近傍でないと判断されるときは、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされておらず、或いは、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されていないと判定する。
かかる構成においては、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされているか否かの判定と、アンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かの判定とをそれぞれ別個独立して行う必要はなく、結合コンデンサ28,30の間に現れるバイアス電圧具体的にはMOSFET110のドレインに現れる電圧を検知することで上記した両判定を同時に行うことが可能である。
従って、本実施例によれば、アンテナユニット14に電源供給がなされかつアンテナユニット14と受信機本体102との間にケーブル18が接続されているか否かの判定を判定回路116で行うことで、その判定を簡易な構成でかつ精度よく行うことが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、第1トランジスタ40と電源端子46と抵抗50,54,104,106とからなる回路が特許請求の範囲に記載した「バイアス電圧発生手段」に、抵抗104,106が特許請求の範囲に記載した「抵抗」に、判定回路116が特許請求の範囲に記載した「判定手段」に、MOSFET110のドレイン端子が特許請求の範囲に記載した「端子」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の第2実施例においては、抵抗104の他端及び抵抗106の一端にゲートが接続されるMOSFET110と、そのMOSFET110のドレインに現れる電圧値に基づいて、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かを判定する判定回路116と、を設けることとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、MOSFET110に代えて、ベースが抵抗104の他端及び抵抗106の一端に接続され、エミッタがコネクタ22の接地端子に接続された端子(接地端子)に接続され、コレクタが抵抗112を介して電源端子114に接続されたnpn型のバイポーラトランジスタを設けることとしてもよい。かかる変形例においても、上記した第2実施例と同様の効果を得ることが可能になる。
また、本発明はこれに限定されるものではなく、図3に示す如く、抵抗104の他端及び抵抗106の一端に抵抗204を介してCPU(中央演算処理装置)206を接続させたうえで、そのCPU206に、その接続端子に現れる電圧値に基づいて、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かを判定させることとしてもよい。かかる変形例においては、上記した第2実施例と同様の効果を得ることが可能になると共に、アンテナアンプユニット14に電源供給がなされかつアンテナアンプユニット14と受信機本体16との間にケーブル18が接続されているか否かの判定をCPU206への入力電圧に基づいてソフト的に実現することが可能となる。
また、上記の第1及び第2実施例においては、アンテナアンプユニット14の電源スイッチをオンする回路構成を図1や図2に示すものとしたが、他のものとしてもよい。また、アンテナアンプユニット14のアンプ26に電源電圧を印加する構成を図1に示す如くいわゆる3段構成にしたが、他のものとしてもよい。
本発明の第1実施例である受信装置の構成図である。 本発明の第2実施例である受信装置の構成図である。 本発明の変形例である受信装置の構成図である。
符号の説明
10,100,200 受信装置
12 受信アンテナ
14 アンテナアンプユニット
16,102,202 受信機本体
18 ケーブル
40 第1トランジスタ
46 電源端子
50,54,70,104,106 抵抗
110 MOSFET
116 判定回路
206 CPU

Claims (3)

  1. 電波を受信するアンテナに接続するアンテナユニットと、前記アンテナに受信された受信信号を復調する受信機本体と、前記アンテナユニットと前記受信機本体とを接続し、前記アンテナに受信された受信信号を該アンテナユニット側から該受信機本体側へ伝送するケーブルと、を備える受信装置であって、
    前記アンテナユニットは、電源供給がなされかつ前記ケーブルを介して前記受信機本体が接続されている際に電源スイッチがオンする回路構成を有し、
    前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ該アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されている際に、前記アンテナユニット側から前記ケーブルを介して前記受信機本体側に印加するバイアス電圧を発生するバイアス電圧発生手段を備え
    前記バイアス電圧発生手段は、
    前記アンテナユニット側に設けられた、該アンテナユニットに電源供給がなされている際にエミッタ−コレクタ間に所定電圧が印加されるバイポーラトランジスタと、
    前記受信機本体側に設けられた、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されている際に、前記アンテナユニットから前記ケーブルを介して所定電流が流れることにより、前記バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に飽和電圧以上の電圧を印加させて前記バイポーラトランジスタを動作させる抵抗と、
    を有することを特徴とする受信装置。
  2. 前記受信機本体側に設けられ、前記アンテナユニット側から前記ケーブルを介してバイアス電圧が印加されるか否かに基づいて、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されているか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とする請求項記載の受信装置。
  3. 前記判定手段は、前記バイアス電圧発生手段によるバイアス電圧が現れる端子の電圧値に基づいて、前記アンテナユニットに電源供給がなされかつ前記アンテナユニットと前記受信機本体との間に前記ケーブルが接続されているか否かを判定することを特徴とする請求項記載の受信装置。
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